JP2003053612A - 深穴加工用ドリル - Google Patents

深穴加工用ドリル

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JP2003053612A
JP2003053612A JP2001244142A JP2001244142A JP2003053612A JP 2003053612 A JP2003053612 A JP 2003053612A JP 2001244142 A JP2001244142 A JP 2001244142A JP 2001244142 A JP2001244142 A JP 2001244142A JP 2003053612 A JP2003053612 A JP 2003053612A
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JP
Japan
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drill
deep hole
end side
chips
base end
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JP2001244142A
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Inventor
Satoshi Omi
諭 近江
Takashi Uejima
隆司 上島
Minoru Doi
稔 土肥
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Moldino Tool Engineering Ltd
Original Assignee
Hitachi Tool Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ドリル直径の30倍以上の深穴をノンステップ
で加工し、加工時間を短縮するツイストドリルを提供す
ることを目的とする。 【構成】金属の深穴を加工するツイストドリルにおい
て、該ドリルの刃部の先端側捻れ角より、基端側捻れ角
が大とするとともに、該ドリルの基端側の心厚を該ドリ
ル先端側の心厚より小さくしたことを特徴とする深穴加
工用ドリルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、加工深さがドリル直
径の30倍以上の金属の深穴加工用ドリルに関し、詳細
には、切屑排出作用を円滑にすることにより、ノンステ
ップで加工できる深穴加工用ドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に用いられているドリル径の2〜3
倍程度の通常の穴加工用ドリルでは、切屑がカールした
連続切屑が生成され、ドリル径の5倍程度の加工深さ
で、切屑の排出が不能となり、切り屑排出溝中に詰まる
事で切削トルクの増大を招き、しいてはドリルの折損に
至る。そこで、直径の5倍以上の深さを加工する場合、
溝形状を通常のコーンケープからバラボリックにした深
穴用ドリルが用いられ(例として、実公平3−3337
5号公報)、切屑の排出方向をリード方向に制御し、リ
ボン状切屑形状にする事で穴内壁とドリル溝との空間か
ら切屑を排出しやすくし、ドリル径の10倍程度までノ
ンステップ加工できる深穴用ドリルが使用されている。
また、ドリル直径の30倍以上を加工するとなると、前
記ドリルを用いても、ドリル直径の10倍以上の加工深
さになると、ステップ加工で1回に切削できる深さは、
ドリル直径の約1倍程度で切屑排出不能となり、切屑排
出の為に、ドリル先端側を穴の外まで抜き去って、ドリ
ル溝に付着した切屑を除去する事が必要となり、この道
程がドリル直径の30倍以上ともなると、加工に多大な
時間を要し、生産性を著しく低下させている。一般に
は、ドリル直径の30倍以上の深穴加工は、ガンドリル
並びに専用のガンドリルマシンを用いて加工できるが、
これらの設備を有している処は稀である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、ドリル直
径の30倍以上の深穴をノンステップで加工し、加工時
間を短縮できるツイストドリルを検討したところ、切り
屑排出、特に、切り屑排出は、刃溝の中途で切り屑詰ま
りを起こし、一度切り屑が滞留するとそのまま留まって
しまい、ドリル折損の危険が生じる。これを防ぐため、
ステップ送りをして、切屑を穴の外へ排出しなければな
らず、加工穴が深い場合は、数多くのステップ送りを繰
り返せねばならず、加工時間が増大するという課題があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明では、上記の課
題を解決するため、金属の深穴を加工するツイストドリ
ルにおいて、該ドリルの刃部の先端側捻れ角より、基端
側捻れ角が大とするとともに、該ドリルの基端側の心厚
を該ドリル先端側の心厚より小さくしたことを特徴とす
る深穴加工用ドリルである。
【0005】
【発明実施の形態】先ず、深穴加工時、刃先で生じた切
屑は、切屑生成力により、ドリル溝を伝い、ドリル基端
側へと向かうが、切屑と穴内壁との摩耗や切屑とドリル
溝との摩耗により、徐々に切屑を排出する力である切屑
生成力を失い、溝途中で切屑の滞留を引き起こす。この
位置が、一般加工用ドリル(コーンケーブ)では、加工
深さがドリル径の2〜3倍、深穴加工用ドリルに用いら
れるパラボリックでは、ドリル先端よりドリル直径のの
10倍程度の距離である。本願発明では、刃先で生成さ
れた切屑が切屑滞留を引き起こす位置より手前で、ドリ
ル溝の捩れ角を45°以上にし、切屑を強制的に搬送
し、排出できる様にドリル溝の捩れ角を45°以上に基
端側の捻れ角を設けた事で、切屑詰まりを防止した。
【0006】より好ましくは、基端側のドリル溝の捻れ
角を60°以上とすることで、切屑の搬送効率が向上す
ると共に、基端側の捻れ角は、45°以上であれば、基
端側の溝中において、捻れ角を変化させ、切屑に脈動を
与えて、切屑の排出を補助する事もできる。
【0007】先端側捩れ角は、切削作用を行う掬い角に
該当し、ワークの材質や切屑形態によって選択される。
例えば、FC等の脆性金属では、0°〜30°程度の捻
れ角で刃物角を大きくし、刃先を強化すると共に、切屑
の剪断角を大きくし、チップ状の切屑を生成させ、基端
側での搬送に有利な切屑形状とさせる。又、アルミ等の
粘い材料では、30°〜45°程度の捻れ角で切れ味を
良くして、切削トルクの低減を図ると共に、切屑を溝内
でカールさせ、遷移切断型切屑とすることで、基端側で
の搬送に有利な切屑形状とさせる。
【0008】深穴加工時に切屑詰まりが発生するのは、
刃溝の中途であり、本願発明では、ドリル先端側心厚よ
り基端側の心厚を小さくした。この構成により、基端側
の刃溝容積を拡げ、溝を拡幅することもでき、先端側の
溝にて成形された切屑が、基端側の溝容積を拡げた部分
では、穴内壁及び、ドリル溝底面に隙間を生じる事で、
摩擦抵抗が減ぜられ、切屑詰まりが起こしにくくなる。
【0009】ドリル溝形状により、切屑形状がコントロ
ールされる本発明深穴加工用ドリルでは、先端側での切
屑を一定のチップ状をすることで、基端側搬送部の切屑
詰まりの防止を図る。又、基端側溝形状は、加工穴内壁
と切屑の摩擦力を利用して、切屑の搬送を行うので、パ
ラボリック溝形状は、切屑が穴の内壁側へ流れやすいの
で、基端側溝形状をパラボリックとした。以下、実施例
に基づき、本発明を具体的に説明する。
【0010】
【実施例】(実施例1)本発明例1として、コバルトハ
イス製ストレートシャンク深穴ドリル、ドリル径=5.
0mm、溝長=280mm、全長=330mm、表面処
理=酸化皮膜処理で、図1〜図3に示す様に、先端側捻
れ角部がコーンケープ状で、先端側捻れ角40°、心厚
0.35×ドリル径で、基端角捻れ角60°、心厚0.
31×ドリル径、先端捻れ角部の長さ=先端側心厚部の
長さをドリル先端より5×ドリル径を製作した。比較の
ため、比較例2として、先端側捻れ角=基端側捻れ角=
40°、心厚=0.30×ドリル径で、他は本発明例1
と同様のコバルトハイス製ストレートシャンク深穴ドリ
ルも製作した。本発明例1、比較例2を各々3本用い
て、切削速度=20.1m/min、1回転送り量=
0.075mm−1、水溶性切削油、立型ボール盤
(3.7kw)を用い、A5052材をノンステップで
立型ボール盤の電流計が30%ロードを越える地点(切
屑が詰まって切屑排出が出来ず、ロードが上昇する)ま
で、加工出来た穴深さとその時の切屑の状態を各10本
加工して調べた。
【0011】本発明例1では、各々の平均で50D、5
0D、50Dで有り、ステップ送りなしで50倍の深穴
加工を行うことができ、形成された切屑は遷移切断型の
チップ状であり、スムーズに排出される事で、個々の切
屑に溝中の切屑詰まりによる切屑圧縮の痕跡が観られな
い。又、比較例2では、各々の平均で10.8D、1
1.4D、11.0Dまでの加工しかできず、いずれも
切屑詰まりにより折損の危険があり、立型ボール盤の電
流計の値30%オーバーの加工深さで試験を中止した。
形成された切屑は、切屑が切屑詰まりによる圧縮作用を
受け、一部の切屑はドリルの溝形に圧縮力でプレス成形
されており、切屑排出が阻害される。
【0012】(実施例2)次に、本発明例1によるドリ
ルを用いて、比較例3、本発明例4として、基端側捻れ
角を40度、50度、60度(本発明例1と同じ)を製
作し、同様に切削試験を行った。その結果、10穴目迄
で、ステップ送りを要したのは、比較例3では10例、
本発明例4では0例であり、加工に要した時間も、本発
明例4が58分に対し、比較例3では212分であっ
た。更に、試験を継続して、30穴迄加工した。本発明
例4は、30穴までに、7穴でステップ送りを要し、加
工に要した時間は、190分であったが、比較例3で
は、穴加工数が増加するに従い、切り屑詰まりが発生し
やすくなり、基端側の捻れ角が小さいため、ほとんどが
ステップ送りとなってしまう結果となった。このため、
加工に要した時間は、385分と能率の悪い加工となっ
た。ロングドリルにおいては、刃先が摩耗しても、再研
磨して用いるため、切り屑等の擦過により長期にわたり
潤滑性に優れる皮膜は、より高能率な深穴加工を行うこ
とができた。
【0013】上述の実施例においては、高速度鋼を用い
て説明したが、これに限定される事なく、超硬ソリッド
タイプやスローアウェイタイプのドリル等であっても、
同様に本発明を適用できる。更に、これらドリルにおい
て、内部にシャンク部から刃先側に向かって貫通孔を設
け、クーラント或いは、ミストエア或いは、エアー等を
供給する事で一屑の効果を得る事が出来る。
【0014】
【発明の効果】本発明を適用することにより、深穴加工
時の切屑滞留を、基端側捻れ角部の搬送効果により、改
善することで、汎用のボール盤においても、ノンステッ
プでドリル直径の50倍以上の切削加工が可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明例のドリルの正面図を示す。
【図2】図2は、図1のA−A線の軸直角断面図を示
す。
【図3】図3は、図1のB−B線の軸直角断面図を示
す。
【符号の説明】
1 先端切刃側捻れ角部 2 基端側捻れ角部 3 先端切刃側の捻れ角 4 先端切刃側捻れ角部の長さ 5 基端側の捻れ角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の深穴を加工するツイストドリルにお
    いて、該ドリルの刃部の先端側捻れ角より、基端側捻れ
    角が大とするとともに、該ドリルの基端側の心厚を該ド
    リル先端側の心厚より小さくしたことを特徴とする深穴
    加工用ドリル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の深穴加工用ドリルにおい
    て、該先端側捻れ角を45°未満、該基端側捻れ角を4
    5°以上としたことを特徴とする深穴加工用ドリル。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2記載の深穴加工用ドリルに
    おいて、該ドリル刃部の先端側の溝形状をコーンケープ
    型、該ドリル基端側の溝形状をパラボリック型としたこ
    とを特徴とした深穴加工用ドリル。
JP2001244142A 2001-08-10 2001-08-10 深穴加工用ドリル Pending JP2003053612A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090047080A1 (en) * 2005-02-09 2009-02-19 Gunter Schweighofer Deep Hole Drill

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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