JP2003053206A - インパクトクラッシャ - Google Patents

インパクトクラッシャ

Info

Publication number
JP2003053206A
JP2003053206A JP2001244773A JP2001244773A JP2003053206A JP 2003053206 A JP2003053206 A JP 2003053206A JP 2001244773 A JP2001244773 A JP 2001244773A JP 2001244773 A JP2001244773 A JP 2001244773A JP 2003053206 A JP2003053206 A JP 2003053206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crusher
rotor
hydraulic
control valve
hydraulic motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001244773A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4879418B2 (ja
Inventor
Yukio Moriya
幸雄 森谷
Shuji Yoshida
周司 吉田
Yuji Ozawa
祐二 小沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2001244773A priority Critical patent/JP4879418B2/ja
Publication of JP2003053206A publication Critical patent/JP2003053206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4879418B2 publication Critical patent/JP4879418B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 破砕物の粒度分布のばらつきを抑制でき、か
つ油圧機器の耐久性を向上させることができるインパク
トクラッシャを提供すること。 【解決手段】 クラッシャ30では、打撃板と反発板と
の間の隙間を調整する場合、コントロールバルブ8を遮
断位置8Cに切り換え、油圧モータ35側を閉油圧回路
9にするが、この際、閉油圧回路9中に絞り8Dを設け
た。このため、油圧モータ35が停止していても、ロー
タ32を手動操作でゆっくりと微少移動させることがで
き、隙間を確実に調整して破砕物の粒度分布のばらつき
を抑制できる。また、絞り8Dにより、油圧モータ35
が急激に停止する心配がなく、油圧モータ35に過負荷
がかかるのを防いで耐久性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インパクトクラッ
シャに係り、油圧式あるいは電気式の駆動部を備えたイ
ンパクトクラッシャに関する。
【0002】
【背景技術】従来より、建物の解体現場や砕石場から出
る大きなコンクリート塊、アスファルト塊、あるいは安
山岩等の自然石を破砕する破砕装置として、インパクト
クラッシャが知られている。このインパクトクラッシャ
は、投入された被破砕物を、ロータと共に回転する打撃
板で打撃して破砕したり、この打撃板で弾き飛ばして反
発板に衝突させ、その時の衝撃力で破砕する。そして、
打撃板と反発板との間には、破砕された破砕物が通過す
る隙間が形成されており、この隙間を一定に調整・維持
することで、安定した粒度の破砕物が得られるようにな
っている。
【0003】このようなインパクトクラッシャのロータ
は、例えば、油圧モータで駆動される。図15には、ロ
ータを駆動するための従来の油圧回路が示されている。
この油圧回路によれば、ロータ駆動用の油圧モータ10
0は、コントロールバルブ101を介して供給される油
圧ポンプ102からの油圧で作動する。また、油圧ポン
プ102は、エンジンに103によって駆動されてい
る。
【0004】この際、コントロールバルブ101を、一
方の連通位置(オフセット位置)101Aに切り換るこ
とで、油圧モータ100を正転させ、他方の連通位置1
01Bに切り換えることで、油圧モータ100を逆転さ
せることが可能である。また、図15に示した状態のよ
うに、遮断位置(中立位置)101Cに切り換えること
により、油圧ポンプ102から油圧モータ100への油
圧を遮断し、油圧モータ100の回転を止めることがで
きる。このコントロールバルブ101の位置切り換え
は、付設のレバー104を手動操作することで行われ
る。
【0005】このような油圧回路により、油圧モータ1
00でロータを駆動する場合、コントロールバルブ10
1を以下のように操作して、打撃板と反発板との間の隙
間調整を行う。すなわち、レバー104を使用し、連通
位置101A(あるいは、連通位置101B)と遮断位
置101Cとの間での切換操作を繰り返し行い(インチ
ング)、油圧モータ100を少しずつ回転させ、ロータ
の打撃板を反発板に対して隙間調整可能な最適な位置に
移動させる。次いで、反発板に一体に設けられた図示し
ない隙間調整装置を操作することにより、反発板を打撃
板に対して近接または離間させ、反発板および打撃板間
の隙間を調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コント
ロールバルブ101の切換操作を繰り返し行う隙間調整
法では、油圧モータ100の回転量、つまりロータの回
転量が不安定で大雑把になるため、打撃板が概略位置と
なり、打撃板を反発板に対して正確に位置合わせするこ
とができない。このため、打撃板と反発板とが極端にず
れてしまって相互間の隙間が大きくなり、得られる破砕
物の粒度分布が大きくばらつくという問題がある。
【0007】また、従来の油圧回路では、コントロール
バルブ101を遮断位置101Cに切り換えて油圧モー
タ100を停止させると、油圧モータ100が瞬間的に
停止するため、停止時の衝撃が大きい。従って、このよ
うな衝撃の大きい停止動作を繰り返したのでは、油圧モ
ータ100等の機器に過負荷がかかって耐久性が損なわ
れるという問題もある。
【0008】本発明の目的は、破砕物の粒度分布のばら
つきを抑制でき、かつ油圧機器の耐久性を向上させるこ
とができるインパクトクラッシャを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用効果】本発明の請求
項1のインパクトクラッシャは、動力部からの油圧で作
動するロータ駆動用の駆動部と、動力部からの油圧をコ
ントロールするコントロールバルブと、前記コントロー
ルバルブが遮断位置にあるときに、前記駆動部を含んで
形成される閉油圧回路と、この閉油圧回路中に設けられ
た絞りとを備えていることを特徴とする。
【0010】このようなインパクトクラッシャにおいて
は、コントロールバルブを遮断位置に切り換えること
で、コントロールバルブに対して駆動部側が閉油圧回路
になり、回転中の駆動部と、この駆動部に連結されたロ
ータが停止する。その際、この閉油圧回路中に絞りが設
けられているから、この絞り内を作動油が若干流れるこ
とで、停止しているロータを手動操作でゆっくりと回転
させることができる。従って、ロータに取り付けられる
打撃板を微少に移動させて反発板との正確な位置合わせ
が行える。このことにより、反発板および打撃板間の隙
間が確実に調整され、破砕物の粒度分布のばらつきを抑
制できる。また、コントロールバルブを遮断位置に切り
換えることで、回転中の駆動部を停止させた時でも、閉
油圧回路中の絞りを通して作動油が僅かに流れるから、
駆動部がスムーズ(ゆるやかに)に停止する。このた
め、従来とは違って駆動部が急激に停止する心配がな
く、駆動部等に過負荷がかかるのを防いで耐久性が向上
する。
【0011】請求項2のインパクトクラッシャは、請求
項1に記載のインパクトクラッシャにおいて、前記絞り
は、前記コントロールバルブの遮断位置に設けられてい
ることを特徴とする。絞りをコントロールバルブに設け
ることで、油圧回路が簡素化されるため、油圧回路等で
構成されるユニットの小型化が促進される。
【0012】請求項3のインパクトクラッシャは、ロー
タを構成するロータ軸の端部には、当該ロータ軸を回転
操作するための操作部が設けられていることを特徴とす
る。ロータは大重量であるため、ロータを把持して回転
させるには多大な労力が必要であり、また、一旦回転す
ると、その慣性力が大きいために停止させるのも困難で
ある。従って、打撃板を微少移動させ、正確な位置で停
止させるには熟練が必要であり、容易にできない。これ
に対して本発明では、ロータ軸の端部に、ロータの手動
操作専用の操作部を設けるので、例えば、この操作部を
レンチ等の手工具が係止される構造とした場合など、そ
の手工具を用いてロータの微少操作が簡単に行えるよう
になり、打撃板の移動が容易かつ正確に行われる。
【0013】請求項4のインパクトクラッシャは、動力
部からの油圧で作動するロータ駆動用の駆動部と、動力
部からの油圧をコントロールするコントロールバルブ
と、前記コントロールバルブが遮断位置にあるときに、
前記駆動部を含んで形成される閉油圧回路と、この閉油
圧回路中に設けられた絞りとを備え、ロータを構成する
ロータ軸の端部には、当該ロータ軸を回転操作するため
の操作部が設けられていることを特徴とする。このよう
なインパクトクラッシャは、請求項1および請求項3の
構成を備えているので、前述したように、破砕物の粒度
分布のばらつきが抑制されるうえ、油圧機器の耐久性が
向上し、かつロータの手動操作時の操作性が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る移動式
破砕機1の全体を示す側面図、図2は、移動式破砕機1
を被破砕物の投入側から見た図、図3は、移動式破砕機
1の平面図である。
【0015】〔移動式破砕機の全体の説明〕図1ないし
図3において、移動式破砕機1は、基台部2上に作業機
3および動力部4を載置した構成である。基台部2は、
作業現場内を自走するための一対のクローラ式の走行部
10と、この走行部10が取り付けられ、かつ前記作業
機3および動力部4が載置されたフレーム20とを備え
ている。作業機3は、基台部2の略中央に搭載されたイ
ンパクトクラッシャ(以下、クラッシャと称す)30
と、クラッシャ30に被破砕物を供給する被破砕物供給
部40と、破砕された破砕物を排出する排出ベルトコン
ベア50とを備えている。動力部4は、走行部10、ク
ラッシャ30、および排出ベルトコンベア50等の動力
源であり、エンジン5(図14)や、このエンジンで駆
動される油圧ポンプ6(図14)等を備えている。動力
部4の上部側には、移動式破砕機1の走行操作および旋
回操作を行う走行レバー4Aや、走行用のインジケータ
類が配置された上部コントロールボックス(不図示)が
設けられている。また、動力部4のクラッシャ30側
は、当該動力部4の上面で形成された第1作業用フロア
28になっており、この第1作業用フロア28上で走行
レバー4A等の操作や、クラッシャ30のメンテナンス
作業、点検作業など、各種の作業が行われる。
【0016】以下には、説明の便宜上、移動式破砕機1
の排出ベルトコンベア50側を前方(図1中の右側)と
し、被破砕物供給部40側を後方(図1中の左側)と
し、この前後方向に直交する向き(図2中の左右方向)
を横方向として、各部位の説明を行う。
【0017】走行部10は、フレーム20の一部を形成
するクローラフレーム22に設けられ、クローラフレー
ム22の前方側に油圧モータ11を備えている。油圧モ
ータ11のスプロケット11Aと他端側のアイドラー1
2とには、当該油圧モータ11で駆動される無限軌道の
クローラベルト13が巻回されている。そして、油圧モ
ータ11は、動力部4の油圧ポンプ6からの油圧で駆動
される。
【0018】フレーム20は、一対の前記クローラフレ
ーム22の他、これらのクローラフレーム22が取り付
けられるメインフレーム21を備えている。メインフレ
ーム21上の一部には平坦な破砕装置用載置部211
(図4)が設けられ、この破砕装置用載置部211にク
ラッシャ30が載置されている。メインフレーム21上
にはさらに、被破砕物供給部40を載置するためのホッ
パフレーム23と、動力部4を載置するためのエンジン
フレーム24とが固定されている。
【0019】クラッシャ30は、図4ないし図6に示す
ように、被破砕物の投入口31Aを有したケース31を
備え、ケース31内には、ロータ本体321および打撃
板322を有したロータ32と、打撃板322先端の回
転軌跡Aから隙間を空けて位置した反発板33とが配置
されている。このようなクラッシャ30では、投入口3
1Aから投入された被破砕物は、回転する打撃板322
で打撃されたり、打撃時に飛ばされて反発板33に衝突
することで破砕され、ケース31の底面側の排出口31
Bから排出ベルトコンベア50上に落ちて排出される。
【0020】被破砕物供給部40は、被破砕物が積み込
まれるホッパ41と、ホッパ41の下方に若干の隙間を
持って配置されたグリズリ(篩い)フィーダ42とを備
えている。ホッパ41は、四方の支持部411を介して
フレーム20のホッパフレーム23上に支持され、上方
に向けて大きく拡開している。フィーダ42は、動力部
4からの油圧で駆動される振動装置421を有した振動
式であって、複数のコイルバネ422を介してホッパフ
レーム23上に支持され、ホッパ41と接触しないよう
前述の隙間内で振動し、被破砕物をクラッシャ30側に
送る。この際、ホッパ41およびフィーダ42の端部
は、図4中に二点鎖線で示すように、クラッシャ30の
投入口31Aに呑み込まれており、被破砕物がクラッシ
ャ30内に確実に投入される。また、フィーダ42は、
被破砕物をクラッシャ30に供給する機能の他、破砕不
要な小さな塊を櫛状のグリズリ部423(図3)で選別
し、下方に篩い落とす機能を有している。篩い落とされ
小さな塊は、図1ないし図3に示す別のベルトコンベア
43上に落ちて排出されるか、図示しないダンパーを切
り換えることで、排出ベルトコンベア50上に落ち、破
砕物と一緒に排出される。
【0021】排出ベルトコンベア50は、その移送方向
の基端側(図1中の左側)がフレーム20の下側に位置
し、クラッシャ30の排出口31Bから排出された破砕
物や、必要に応じて排出されるグリズリ部423からの
小さな塊を先端側(図1中の右側)に移送する。また、
排出ベルトコンベア50は、3段折り曲げ構造であり、
先端側での排出高さが十分に確保され、2次ベルトコン
ベアなしでも作業が確実に行える。この排出ベルトコン
ベア50も、動力部4からの油圧で駆動される。排出ベ
ルトコンベア50の中程には、フレーム20に支持され
るようにして磁選機51が配置され、コンクリート塊の
破砕時に出る鉄筋等の金属材を永久磁石で磁着し、付属
のベルトコンベアで排出する。
【0022】〔クラッシャの説明〕以下には、図4ない
し図7を参照し、クラッシャ30について詳説する。ク
ラッシャ30のケース31は、フレーム20(図1)に
固定される固定ケース70と、固定ケース70の上部側
に取り付けられた可動ケース80とを有する分割式であ
り、固定ケース70内にロータ32が配置され、図7に
示すように、可動ケース80に反発板33が取り付けら
れている。
【0023】固定ケース70は、上部側全域が開口し、
かつ底側に前述の排出口31Bを有した箱状であり、横
方向両側が固定ケース側側面部72となっている。プー
リ34側の固定ケース側側面部72には、クラッシャ3
0の内部視認用の二つの点検扉720,721が設けら
れている。また、他方の固定ケース側側面部72にも、
同様な内部視認用の点検扉722,723が設けられて
いる。これらの点検扉720〜723を開けることで、
ケース31を分割することなしに、それぞれに対応した
開口部720A,721A,722A,723Aを通し
て、ケース31内の点検やメンテナンスを行うことが可
能である。
【0024】これらの点検扉720〜723は、図1
2、図13に点検扉721を代表して示すように、金属
製で四角形の扉本体726を上下一対のヒンジ727を
介して固定ケース側側面部72に回動自在に取り付けた
構成とされ、ヒンジ727の反対側には把持部728が
突設されている。この把持部728には、固定ケース側
側面部72のアイボルト729が係脱自在とされ、これ
らの係合を外すことで点検扉721が開けられる。ま
た、扉本体726には、四周に連続したシール材726
Aが取り付けられており、閉じた際のシール性を向上さ
せている。さらに、扉本体726の内面側には、図13
に示すように、高硬度を有する金属製のライナ311が
外側からのボルト311Aで張設されており、衝突する
被破砕物あるいは破砕物から扉本体726を保護してい
る。なお、このようなライナ311は、固定ケース70
および可動ケース80の内面の必要箇所にも同様に張設
されている。また、点検扉721は、その開閉状態が検
出センサ735で検出されるようになっているが、これ
については後述する。
【0025】一方、可動ケース80は、固定ケース70
の上側開口を覆うように設けられた蓋状であり、可動ケ
ース80自身の後方側の端縁で投入口31Aの一部を形
成している。可動ケース80の横方向の両側は、可動ケ
ース側側面部82となっている。各可動ケース側側面部
82は、固定ケース70の固定ケース側側面部72より
も外側に位置し、可動ケース側側面部82の下縁821
部分が、固定ケース側側面部72の上縁724部分を呑
み込んで設けられている。つまり、本実施形態のケース
31では、上縁724部分および下縁821部分が横方
向に重なっており、この重なり部分に沿って、固定ケー
ス70および可動ケース80の分割ラインS−Sが設け
られている。
【0026】これらの固定ケース70と可動ケース80
とは、投入口31Aとは反対側の上部に設けられた回動
機構39によって連結されており、この回動機構39の
回動軸を中心として、可動ケース80が固定ケース70
に対して上方に回動して開いたり、下縁821が当接部
725に当接するまで下方に深く沈み込む。つまり、図
4、図5に実線で示す状態は、可動ケース80の作業姿
勢であり、この姿勢のときに破砕作業が行われる。
【0027】また、図8に示すように、可動ケース80
が開いた状態は、可動ケース80メンテナンス姿勢であ
り、開くことで露出する反発板33(331,332,
333)の反転作業や交換作業などが行われる。そし
て、図9に示すように、可動ケース80が沈み込んだ状
態は、可動ケース80の輸送姿勢であり、沈み込むこと
でケース31全体の高さが低くなり、移動式破砕機1を
トレーラ輸送する際の高さ制限に対応させている。
【0028】さらに、固定ケース70と可動ケース80
とは、回動機構39より少し投入口31A側において、
油圧シリンダ394で連結されている。この油圧シリン
ダ394は、可動ケース80の回動時に作動し、大重量
となる可動ケース80の回動動作をアシストする。この
ような油圧シリンダ394は、上側がシリンダで、下側
がロッドとなるように配置され、シリンダのロッド側の
端部に砂塵等が堆積するのを防止し、パッキン等の耐久
性の向上が図られている。この油圧シリンダ394も、
油圧ポンプ6からの油圧で駆動される。
【0029】クラッシャ30のロータ32は、ロータ本
体321と一体に設けられたロータ軸324の両端側が
ケース31外部の軸受323(図10)に支持され、一
端側にプーリ34を備えている。また、ケース31の外
部には、二点鎖線で示した駆動部としての油圧モータ3
5が配置され、この油圧モータ35のプーリ36および
前記プーリ34にはVベルト37が巻回されている。つ
まり、ロータ32は、Vベルト37を介して油圧モータ
35で回転駆動される。そして、この油圧モータ35
は、図14に示すように、コントロールバルブ8を介し
て油圧ポンプ6からの油圧で駆動される。
【0030】図10において、ロータ軸324の一端側
(プーリ34とは反対側)は、ベアリング341を介し
て軸受323に支持され、このベアリング341は、ロ
ータ軸324と一体で回転する回転板342,343間
に配置されている。このうち、外側の回転板342は、
第1回転板342Aおよび第2回転板342Bを備えた
分割式とされている。これらベアリング341および内
外の回転板342,343は、ロータ軸324の端部に
ボルト344で取り付けられたエンドプレート345で
係止されている。ただし、ロータ軸324の他端側に
は、エンドプレート345が設けられておらず、プーリ
34でそれらが係止されるようになっている。
【0031】また、軸受323の内側および外側には、
軸受カバー346,347がボルト348で取り付けら
れており、この軸受カバー346,347のヒレ状部分
と回転板342,343のヒレ状部分により、ラビリン
スシールLが形成されている。さらに、外側の軸受カバ
ー346とベアリング341との間には、静止板349
が介装されており、この静止板349も、ラビリンスシ
ールLの一部を形成している。
【0032】このようなロータ軸324において、端部
のエンドプレート345には、外側に突出した操作部3
50が別部材の溶接等で固定されている。この操作部3
50は、突出した部分が正面視において正方形をしてお
り、この操作部350にボックスレンチ等の手工具を嵌
め込むことが可能である。つまり、操作部350は、そ
の手工具をレバー代わりとして、ロータ32を手動で回
転させる際に用いられる。なお、このような操作部35
0を、使用時以外の時など、着脱自在あるいは開閉自在
な適宜なカバー部材で覆っておいてもよい。
【0033】ロータ32の打撃板322は、横方向(ロ
ータ本体321の軸線方向)に沿ってケース31の横幅
よりもやや狭い範囲にわたって連続して設けられ、ロー
タ本体321の周方向に等間隔で複数枚(本実施形態で
は4枚)突設されている。また、打撃板322は着脱自
在であり、その摩耗状態に応じて反転させて用いられた
り、新たな打撃板と交換される。
【0034】次に、図7において、クラッシャ30の反
発板33は、投入口31A(図4)側からロータ32の
回転方向に沿って順に第1反発板331、第2反発板3
32、および第3反発板333とされている。
【0035】第1反発板331は他よりも大きく、投入
当初の大きな被破砕物を確実に受け止めることが可能で
ある。第1反発板331の裏面側には、一対の係止用突
部331Aが設けられており、この係止用突部331A
は、第1アーム334の下部側の係止部334A間に係
止されるとともに、一方の係止部334Aに設けられた
ネジ式の固定具334Bと、横方向の端部側に設けられ
た止め具334Cで保持されている。このような第1反
発板331は、横方向に複数枚密着して並設されてお
り、固定具334Bおよび止め具334Cを解除するこ
とで、それぞれが横方向に挿抜可能とされ、その摩耗状
態に応じて反転させて用いられたり、新たな反発板と交
換される。
【0036】第2、第3反発板332,333は同一形
状とされ、裏面側の係止用突部332A,333Aを介
して、第2アーム335の下部側に設けられた係止部3
35A間にそれぞれ、固定具335Bおよび止め具33
5Cで保持される。これらの第2、第3反発板332,
333もやはり、第2アーム335に対して挿抜可能と
され、摩耗状態に応じて交換される。ただし、さほど大
きくない第2、第3反発板332,333は、破砕作業
による摩耗が全体的に均一に生じるため、反転して用い
られることはないが、第1反発板331と同様に、反転
可能に構成されていてもよい。
【0037】第1、第2アーム334,335はそれぞ
れ、横方向に間隔を空けて一対並設され、それぞれ連結
プレート334D,335Dおよび連結バー334E、
335Eで一体に連結されている。また、各第2アーム
335は、一対の第1アーム334の内側に配置されて
いる。第1、第2アーム334,335の上部側は、ケ
ース31内上方に回動軸38で共に軸支されている。こ
れに対して、第1、第2アーム334,335の下部側
は、連結バー334E、335Eに取り付けられた伸縮
自在な第1、第2隙間調整装置60(61,62)によ
って吊着されている。
【0038】このような第1、第2隙間調整装置61,
62は、上端側の駆動部63の油圧モータ64を駆動す
ることで伸縮する構造であり、例えば、ナット状部材お
よびボルト状部材を有したネジ式等が採用される。第
1、第2隙間調整装置61,62を伸縮させることによ
り、第1、第2アーム334,335が回動軸38を中
心に回動し、打撃板322先端の回転軌跡Aおよび第1
〜第3反発板331〜333間の各隙間C1,C2,C
3の大きさを調整することが可能である。この油圧モー
タ64も、油圧ポンプ6からの油圧で駆動される。
【0039】なお、第2隙間調整装置62では、第2、
第3反発板332,333のうち、第3反発板333で
の隙間C3を調整する。これは、隙間C3を調整するこ
とが、破砕物の最終的な粒度を決定するうえで重要だか
らである。このため、同じ第2アーム335に設けられ
た第2反発板332での隙間C2の調整は、第2、第3
反発板332,333の互いの位置関係から、隙間C3
を調整することで自ずと完了する。
【0040】また、第1アーム334には、第1隙間調
整装置61の伸び方向への回動量を規制するために、屈
曲式の規制リンク336が設けられている。この規制リ
ンク336によれば、第1隙間調整装置61の過大な伸
びが防止され、第1アーム334の回動量が規制され
る。一方、第2アーム335では、第1アーム334と
の当接により、その回動量が規制される。さらに、第1
アーム334において、第1反発板331の上方には、
やはり挿抜自在とされたライナ337が取り付けられ、
被破砕物等から第1アーム334を保護している。
【0041】以上のクラッシャ30において、固定ケー
ス70の一方の固定ケース側側面部72には、図1ない
し図3に示すように、プーリカバー75の上側であっ
て、第1作業用フロア28と同じ高さレベルに、第2作
業用フロア29が設けられている。また、図2、図3、
および図5中に二点鎖線で示すように、クラッシャ30
の一方の側方(プーリ36とは反対側)には、クローラ
ベルト13上から第1作業用フロア28に上がるための
階段状のステップ92が設けられている。
【0042】ここで、第2作業用フロア29は、クラッ
シャ30の前後方向に沿った足場板状の部材で構成さ
れ、固定ケース側側面部72にボルト止め等されて固定
されている。第2作業用フロア29の前端側は第1作業
用フロア28に近接しており、平面略四角形とされたク
ラッシャ30の二辺に沿って容易に行き来することが可
能である。また、第2作業用フロア29の後端側は、ホ
ッパ41およびフィーダ42の前端に近接しており、こ
れらを跨ぐことでホッパ41内に入り込み、フィーダ4
2上に容易に移動することが可能である。フィーダ42
上では、グリズリ部423に詰まった小さな塊を除去す
る作業等が行われる。さらに、この第2作業用フロア2
9からは、可動ケース80がメンテナンス姿勢にあると
き、固定ケース70を跨いで容易にクラッシャ30内に
入り込むことができ、クラッシャ30内での打撃板32
2や反発板33の点検・調整・交換等の種々の作業が迅
速に行われるようになっている。
【0043】このような第2作業用フロア29には、点
検扉720に対応した位置に、上下に貫通した切欠部2
91(図1)が設けられ、開口部720Aからの内部視
認は、この切欠部291を通して行われる。
【0044】一方、図2、図3、図5において、ステッ
プ92は、クローラベルト13の上方のツールボックス
922から延出した足掛け部921と、当該ツールボッ
クス922の上面と、ツールボックス922前方のコン
トロールボックス923の上面と、コントロールボック
ス923上方のバッテリボックス924の上面とで階段
状に形成され、バッテリボックス924の一段上が第1
作業用フロア28になっている。
【0045】ステップ92として利用されているツール
ボックス922、コントロールボックス923、および
バッテリボックス924は、金属製の板状部材で一体に
設けられており、メインフレーム21に適宜なブラケッ
ト等を介して固定されている。また、これらのボックス
922〜924は、クラッシャ30から横方向に所定間
隔離れて配置されており、この間隔内に軸受および油圧
シリンダ394が収容されるとともに、この隙間内で点
検扉723が開閉される。
【0046】このようなステップ92においては、先
ず、地上からクローラベルト13上に上った後、足掛け
部921に足を掛けながらツールボックス922に上
る。次いで、順にコントロールボックス923上および
バッテリボックス924上を上って第1作業用フロア2
8まで移動する。第1作業用フロア28から地上に降り
る場合には、バッテリボックス924、コントロールボ
ックス923、ツールボックス922、足掛け部92
1、およびクローラベルト13を順に利用して降りれば
よい。さらに、ステップ92では、例えば、ツールボッ
クス922上を利用することで、開放した点検扉72
2,723からクラッシャ30内を点検可能である。従
って、このステップ92は、点検作業用のフロアも兼ね
ることになる。
【0047】〔クラッシャ駆動部の制御についての説
明〕本実施形態のクラッシャ30では、点検やメンテナ
ンス等の作業を行う場合、エンジン5を停止させずに、
クラッシャ30駆動用の油圧モータ35のみを停止させ
るように構成されている。以下には、可動ケース80を
メンテナンス姿勢にした場合や、点検扉720〜723
を開けることで行われる作業について説明し、さらに、
その際の油圧モータ35の制御について説明する。
【0048】先ず、可動ケース80をメンテナンス姿勢
(図8参照)にすることで行われる作業について説明す
る。メンテナンス姿勢にある場合、固定ケース70を跨
いで固定ケース70内に入り込み、種々の作業が行われ
る。具体的には、打撃板322および反発板33(33
1,332,333)間の隙間C1〜C3の点検・調
整、これらの隙間C1〜C3に詰まった塊の除去、およ
び打撃板322、反発板33、ライナ337(含むケー
ス31内面のライナ)等の消耗品の点検・メンテナンス
・交換、さらには、ケース31内の洗浄等の作業が行わ
れる。
【0049】次に、点検扉720〜723を開けること
で行われる作業について説明する。点検扉720,72
2は、打撃板322および第1反発板331間の隙間C
1を左右両側から調整したり、点検する際に開けられ
る。点検扉720,722を開けると、開口部720
A、722Aを通して、打撃板322と第1反発板33
1の下端側とを視認でき、ロータ32を手動で回転させ
るとともに、第1隙間調整装置61を駆動して、隙間C
1が調整等される。また、これらの作業は、前述したよ
うに、第2作業用フロア29の切欠部291を通して行
われたり、ステップ92の途中位置から行われる。
【0050】点検扉721,723は、打撃板322お
よび第2、3反発板332,333間の隙間C2,C3
を左右両側から調整したり、点検する際に開けられる。
点検扉721,723を開けると、固定ケース側側面部
72に設けられた開口部721A、723Aを通して、
打撃板322と第2,第3反発板332,333の下端
側とを視認でき、ロータ32を手動で回転させるととも
に、第1隙間調整装置62を駆動して、隙間C1,C2
が調整等される。これらの作業は、開口部721A側で
は、クローラベルト13上に立つことで行われ、開口部
723A側では、ステップ92上から行われる。
【0051】そして、特に、点検扉721を開けること
により、開口部721Aからは、排出口31Bをのぞき
込むことができ、排出口31Bでの異物の詰まり具合を
点検可能である。また、開口部721Aは、他の開口部
720A,722A,723Aよりも大きな開口面積を
有し、作業者によるクラッシャ30内の出入りが行える
ようになっている。この開口部721Aからは、クラッ
シャ30の排出口31Bを視認することが可能であると
ともに、開口部721Aから作業者が入り込むことで、
排出口31B周りに詰まった鉄筋等の異物除去が行われ
る。
【0052】さらに、隙間C1〜C3を調整するにあた
り、ロータ32を手動操作によって回転させて、打撃板
322を反発板331〜333に対して最適な位置に正
確に移動させるためには、図10に示すロータ軸324
の操作部350に手工具を嵌め込み、この手工具をレバ
ー代わりにしてロータ32を少しずつ回転させる。従っ
て、隙間C1〜C3の調整作業は、プーリ34とは反対
側に設けられた点検扉722,723を開けて行うこと
になる。
【0053】以上の作業を行う場合には、可動ケース8
0および点検扉720〜723が開けられるが、本実施
形態のクラッシャ30では、それらが開けられた状態か
否かを検出する検出手段が設けられている。以下には、
この検出手段について説明する。
【0054】図4および図11(A)において、可動ケ
ース80の動作をアシストする油圧シリンダ394に
は、そのシリンダ側に検出片395が設けられ、固定ケ
ース側側面部72には、検出片395を検出可能な位置
に非接触型の検出センサ396が設けられている。この
検出センサ396は、検出片395が対峙位置にある
間、つまり、可動ケース80が作業姿勢にある間は、図
14に示すコントローラ7に検出信号を出力する。そし
て、図8、図11(B)に示すように、油圧シリンダ3
94のシリンダ側が上方に移動し、可動ケース80が上
方に開けられてメンテナンス姿勢にされると、検出片3
95も上方に移動して検出センサ396の検出可能領域
から外れ、検出センサ396は、検出信号の出力を止め
る。
【0055】また、本実施形態では、可動ケース80が
作業姿勢およびメンテナンス姿勢の他、輸送姿勢にも付
勢されるため、検出センサ396は、この輸送姿勢時に
も検出信号の出力を停止するようになっている。すなわ
ち、図9、図11(C)に示すように、油圧シリンダ3
94のシリンダ側が下方に移動し、可動ケース80が下
方に沈み込んで輸送姿勢にされると、検出片395も下
方に移動して検出センサ396の検出可能領域から外
れ、検出センサ396は、検出信号の出力を止める。
【0056】同様に、点検扉720〜723には、検出
片730〜733が設けられ、固定ケース側側面部72
には、検出片730〜733を検出可能な位置に非接触
型の検出センサ734〜737が設けられている。この
検出センサ734〜737は、検出片395が対峙位置
にある間、つまり、点検扉720〜723が閉じている
間は、コントローラ7(図14)に検出信号を出力し、
点検扉720〜723が開けられて検出片730〜73
3が検出領域から外れると、検出信号の出力を止める。
【0057】なお、各検出センサ396,734〜73
7は、検出片395,730〜733が外れた際に信号
を出力し、検出した際に出力を停止する構成でもよい。
また、本発明に係る姿勢検出手段および開閉状態検出と
しては、非接触式のセンサの他、接触することでオン・
オフするリミットスイッチ、あるいは回動機構39やヒ
ンジ727の回転具合を検出する回転センサ等であって
もよく、その実施にあたって任意に決められてよい。さ
らに、本実施形態では、検出センサ396を一方の油圧
シリンダ394に対して設けたが、両方の油圧シリンダ
394に対して設けてもよい。
【0058】図14において、コントローラ7は、検出
センサ396,734〜737からの検出信号に基づい
て、クラッシャ30の油圧モータ35を制御する機能を
有し、CPU、メモリー、およびメモリー内のプログラ
ム(ソフトウェア)等を含んで構成されている。このコ
ントローラ7は、ステップ92としても利用されている
コントロールボックス923内に収容されている。
【0059】ここで、図14に示す油圧モータ35は、
油圧ポンプ6からの油圧で作動するが、この油圧は4ポ
ート3位置切換型の電磁式コントロールバルブ8を介し
て供給される。コントロールバルブ8では、第1連通位
置8A側にして油圧回路を連通させると、油圧ポンプ6
からの油圧によって油圧モータ35が正転し、ロータ3
2(図7)が被破砕物を破砕する方向に回転する。第2
連通位置8B側にすると、油圧モータ35が逆転する。
これにより、例えば、隙間C1〜C3に異物が詰まった
場合など、ロータ32を逆側に回転させて取り除くこと
も可能である。
【0060】これらに対し、コントロールバルブ8を遮
断位置8Cにすると、油圧モータ35側が閉油圧回路9
になって油圧が遮断されるとともに、遮断位置8C内に
設けられた絞り8Dによって油圧モータ35に制動力
(ブレーキ力)が働き、ロータ32がスムーズに停止
し、油圧モータ35に過負荷がかからないうえ、大きな
騒音も生じない。そして、遮断位置8Cにあるときで
も、作動油が絞り8Dを通して多少流れるため、ロータ
32を作業者が手動で回転させることが可能であり、こ
れにより、前述した隙間C1〜C3の調整作業が行える
ようになる。
【0061】また、油圧回路中には、リリーフバルブ9
A、9Bが設けられ、油圧モータ35の正転あるいは逆
転中に、大きな被破砕物が詰まる等して過負荷がかかっ
た場合など、油圧を逃がして油圧モータ35、油圧ポン
プ6、コントロールバルブ8等が破損するのを防止して
いる。このリリーフバルブ9A、9Bは、コントロール
バルブ8を遮断位置8Cにすることで、閉油圧回路9中
の油圧が一瞬上昇した場合にも作動し、前述の絞り8D
と共に油圧モータ35への過負荷を確実に防止するとと
もに、ロータ32をよりスムーズに停止させている。
【0062】このようなコントロールバルブ8に対して
コントローラ7は、可動ケース80が作業姿勢にあり、
かつ全点検扉720〜723が閉まっているときには、
各検出センサ396,734〜737からの検出信号に
基づき、コントロールバルブ8に制御信号を出力し、コ
ントロールバルブ8を第1連通位置8Aあるいは第2連
通位置8Bにし、油圧モータ35を正転または逆転する
ように制御する。これに対し、クラッシャ30の点検・
調整・メンテナンス等を行う場合など、可動ケース80
がメンテナンス姿勢とされたり、点検扉720〜723
のうちの一つでも開けられると、いずれかの検出信号が
コントローラ7に入力されないため、コントローラ7は
コントロールバルブ8を遮断位置8Cにし、油圧モータ
35を停止させ、ロータ32を駆動できないように維持
する。そして、この状態のときに、各種の作業を実施す
る。なお、このような状態でも、エンジン5は駆動され
ている。
【0063】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。 (1)移動式破砕機1のクラッシャ30では、打撃板32
2および反発板331,332,333間の隙間C1,
C2,C3を調整する場合、コントロールバルブ8を遮
断位置8Cに切り換えるが、この際には、コントロール
バルブ8に対して油圧モータ35側が閉油圧回路9にな
り、しかも、この閉油圧回路9中に絞り8Dが設けられ
ているので、この絞り8Dを作動油が若干流れること
で、油圧モータ35に連結されたロータ32を手動操作
でゆっくりと回転させることができ、打撃板322を微
少に移動させて反発板331〜333との正確な位置合
わせを実現できる。従って、隙間C1〜C3の大きさが
極端にズレルおそれがなく、隙間C1〜C3を確実に調
整でき、破砕物の粒度分布のばらつきを抑えることがで
きる。
【0064】(2)また、コントロールバルブ8を遮断位
置8Cに切り換えることで、回転中の油圧モータ35を
停止させた時でも、閉油圧回路9中の絞り8Dを通して
作動油が僅かに流れるため、油圧モータ35を無理なく
スムーズに停止させることができる。このため、従来と
は違って油圧モータ35が急激に停止する心配がなく、
油圧モータ35に過負荷がかかるのを防いで耐久性を向
上させることができる。また、油圧モータ35の急な停
止を防止できるため、停止時のショックを和らげること
ができ、停止音を小さくできる。
【0065】(3)絞り8Dは、コントロールバルブ8内
に設けられているため、油圧回路を簡素化でき、油圧回
路等で構成されるユニットの小型化を促進できる。この
ことにより、そのようなユニットが配置される動力部4
周りでは、配置スペースを小さくでき、移動式破砕機1
全体としての小型化を図ることもできる。
【0066】(4)ロータ32では、ロータ軸324の端
部に手動操作専用の操作部350が設けられているた
め、この操作部350にレンチ等の手工具を嵌め込むこ
とにより、この手工具をレバー代わりに用いてロータ3
2の微少操作を簡単にでき、打撃板322の移動を一層
容易に、かつ正確にできる。
【0067】(5)クラッシャ30では、固定ケース側側
面部72に点検扉720〜723が設けられているの
で、これらで塞がれた開口部720A〜723Aを通し
てクラッシャ30内を点検したり、隙間C1〜C3の確
認や調整を実施できる。特に、点検扉721を開けるこ
とにより、開口部721Aからは、排出口31Bでの異
物の詰まり具合を点検できるため、クラッシャ30の下
側に潜り込んで点検する必要がなく、点検作業を迅速に
実施できる。
【0068】(6)この際、開口部721Aは、作業者が
クラッシャ30内に出入り可能な大きさであるから、排
出口31B部分に詰まった異物や、ケース31内のその
他の部分に詰まった異物を、可動ケース80を開けずに
ケース31内に入り込んで除去でき、ケース31を開け
る手間を省いて作業を容易にできる。
【0069】(7)固定ケース70の両方に計4つの点検
扉720〜723が設けられているので、隙間C1〜C
3をクラッシャ30の両側から正確に点検できるうえ、
点検等したい箇所に応じた点検扉720〜723を開け
ることができ、ケース31内の構造が複雑化して点検箇
所が多くなっても、点検作業を効率よく実施できる。
【0070】(8)本実施形態では、可動ケース80をメ
ンテナンス姿勢にして、ケース31内で作業を行った
り、点検扉720〜723を開けて作業を行う場合に
は、この可動ケース80がメンテナンス姿勢にあること
や、点検扉720〜723が開いていることを、検出セ
ンサ396,734〜737からの出力によってコント
ローラ7が確実に認識するため、このコントローラ7で
コントロールバルブ8を切り換えることにより、クラッ
シャ30の油圧モータ35のみを停止状態に制御して作
業可能な状態にでき、エンジン5および油圧ポンプ6を
そのまま駆動させておくことができる。
【0071】(9)このため、例えば、隙間C1〜C3の
調整時に駆動させる必要のある第1、第2隙間調整装置
61,62の油圧モータ64は、エンジン5及び油圧ポ
ンプ6が作動していることで、クラッシャ30用の油圧
モータ35の停止に関係なく動作可能であり、隙間調整
作業を確実に行える。また、可動ケース80の動作をア
シストする油圧シリンダ394も確実に作動させること
ができ、可動ケース80を開閉する度にエンジン5をか
け直したりする必要がなく、作業を一層容易にできる。
【0072】(10)さらに、可動ケース80が輸送姿勢に
あると、可動ケース80の沈み込みに合わせて各反発板
33が打撃板322先端の回転軌跡Aと干渉する位置ま
で下がり、この状態でロータ32が回転すると、打撃板
322が反発板33に直に衝突し、それぞれが破損する
ことになる。しかし、本実施形態では、コントローラ7
が可動ケースの姿勢も認識できるから、輸送姿勢中に
も、クラッシャ30用の油圧モータ35を停止状態に維
持でき、ロータ32が誤って回転するの防止して反発板
33や打撃板322の損傷を防ぐことができる。
【0073】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、ロータ軸324の操作部3
50は正方形の凸状に設けられていたが、本発明に係る
操作部の形状はこれに限定されず、三角形や六角形など
の多角形からなる凸状あるいは凹状であったり、複数の
挿入孔を穿設し、これらの挿入孔を手工具が係止可能な
形状に設けた場合でも、本発明の操作部に含まれる。さ
らに、操作部を、ロータ軸324の端部に一体に設けら
れた可倒式のレバー等で構成してもよい。
【0074】前記実施形態の油圧回路では、油圧モータ
35側にリリーフバルブ9A,9bが設けられていた
が、これらは本発明に必須の構成ではなく、省略可能で
ある。また、リリーフバルブを、油圧ポンプ6の吐出側
に設けてドレインと連通させることにより、コントロー
ルバルブ8を遮断位置8Cに切り換えた時に加わる油圧
ポンプ6への負荷を軽減させてもよい。
【0075】また、本発明に係る絞りは、コントロール
バルブ8内に設けられる場合に限らず、例えば、油圧モ
ータ35の流入側と排出側とを連通させ、この連通流路
の途中に設けられてもよい。そして、そのような連通流
路にストップ弁を設け、ロータ32を手動で回転させた
いときだけ、ストップ弁を開いて絞りを機能させてもよ
い。さらに、絞りとしては、流量を調整できる可変式で
あってもよい。
【0076】前記実施形態のコントロールバルブ8は3
位置型であったが、油圧モータ35を油圧によって逆転
させる必要がない場合などには、連通位置8Bが設けら
れていない2位置型のコントロールバルブを用いてもよ
い。どのような形態のコントロールバルブを用いるか
は、その実施にあたって任意に決められてよい。
【0077】本発明に係る駆動部は、油圧で駆動される
油圧モータであったが、請求項3のインパクトクラッシ
ャに用いられる駆動部としては、電気モータ等であって
もよい。要するに、請求項3のインパクトクラッシャで
は、駆動部の形態に関係なく、ロータ軸の端部に操作部
が設けられていればよい。
【0078】前記実施形態の移動式破砕機1は、クロー
ラ式の走行部10を備えた自走式であったが、クローラ
式に限らず車輪式であってもよく、また、自走式に限ら
ず、牽引式であってもよい。
【0079】そして、本発明の破砕装置は、移動式破砕
機1に搭載されるものに限定されず、例えば、専用の破
砕場に置かれた定置式であってもよく、このような場合
でも、本発明を適用できる。
【0080】前記実施形態では、可動ケース80や点検
扉720〜723が開かれることでコントロールバルブ
8が遮断位置8Cに切り換わるように自動制御されてい
たが、本発明は、コントロールバルブ8の制御について
何ら特定するものではないから、そのような制御がなさ
れず、単にコントローラ7のストップボタン等を押すこ
とのみで、コントロールバルブ8が切り換わり、ロータ
32が停止するように制御されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に掛かるインパクトクラッ
シャを搭載した移動式破砕機を示す側面図である。
【図2】前記移動式破砕機を被破砕物の投入側から見た
図である。
【図3】前記移動式破砕機を示す平面図である。
【図4】前記インパクトクラッシャのケースを構成する
可動ケースが作業姿勢にある状態を示す側面図である。
【図5】前記インパクトクラッシャのケースを構成する
可動ケースが作業姿勢にある状態を示す側面図である。
【図6】前記インパクトクラッシャを示す分解斜視図で
ある。
【図7】前記インパクトクラッシャの内部構造の一部を
示す断面図である。
【図8】前記可動ケースがメンテナンス姿勢にある状態
を示す側面図である。
【図9】前記可動ケースが輸送姿勢にある状態を示す側
面図である。
【図10】前記インパクトクラッシャの要部を示す断面
図である。
【図11】前記可動ケースの姿勢検出部分を示す拡大図
である。
【図12】前記ケースに設けられた扉を示す拡大図であ
る。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】本実施形態の油圧回路示す図である。
【図15】従来の油圧回路を示す図である。
【符号の説明】
4…動力部、6…油圧ポンプ、8…コントロールバル
ブ、8C…遮断位置、8D…絞り、9…閉油圧回路、3
0…インパクトクラッシャ、32…ロータ、35…駆動
部である油圧モータ、324…ロータ軸、350…操作
部。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 周司 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所開発本部建機第3開発セ ンタ内 (72)発明者 小沢 祐二 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所開発本部建機第3開発セ ンタ内 Fターム(参考) 4D065 AA06 EB01 EB20 ED27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インパクトクラッシャにおいて、 動力部(4)からの油圧で作動するロータ(32)駆動
    用の駆動部(35)と、 動力部(4)からの油圧をコントロールするコントロー
    ルバルブ(8)と、 前記コントロールバルブ(8)が遮断位置(8C)にあ
    るときに、前記駆動部(35)を含んで形成される閉油
    圧回路(9)と、 この閉油圧回路(9)中に設けられた絞り(8D)とを
    備えていることを特徴とするインパクトクラッシャ(3
    0)。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインパクトクラッシャ
    (30)において、 前記絞り(8D)は、前記コントロールバルブ(8)の
    遮断位置(8C)に設けられていることを特徴とするイ
    ンパクトクラッシャ(30)。
  3. 【請求項3】インパクトクラッシャにおいて、 ロータ(32)を構成するロータ軸(324)の端部に
    は、当該ロータ軸(324)を回転操作するための操作
    部(350)が設けられていることを特徴とするインパ
    クトクラッシャ(30)。
  4. 【請求項4】インパクトクラッシャにおいて、 動力部(4)からの油圧で作動するロータ(32)駆動
    用の駆動部(35)と、 動力部(4)からの油圧をコントロールするコントロー
    ルバルブ(8)と、 前記コントロールバルブ(8)が遮断位置(8C)にあ
    るときに、前記駆動部(35)を含んで形成される閉油
    圧回路(9)と、 この閉油圧回路(9)中に設けられた絞り(8D)とを
    備え、 ロータ(32)を構成するロータ軸(324)の端部に
    は、当該ロータ軸(324)を回転操作するための操作
    部(350)が設けられていることを特徴とするインパ
    クトクラッシャ(30)。
JP2001244773A 2001-08-10 2001-08-10 インパクトクラッシャ Expired - Fee Related JP4879418B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244773A JP4879418B2 (ja) 2001-08-10 2001-08-10 インパクトクラッシャ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244773A JP4879418B2 (ja) 2001-08-10 2001-08-10 インパクトクラッシャ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003053206A true JP2003053206A (ja) 2003-02-25
JP4879418B2 JP4879418B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=19074654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244773A Expired - Fee Related JP4879418B2 (ja) 2001-08-10 2001-08-10 インパクトクラッシャ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4879418B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009006243A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Hitachi Constr Mach Co Ltd リサイクル機械

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6014605A (ja) * 1983-07-02 1985-01-25 Daikin Ind Ltd 油圧回路
JPS61146351A (ja) * 1984-12-18 1986-07-04 宇部興産株式会社 竪型粉砕機
JPS6351954A (ja) * 1986-08-20 1988-03-05 株式会社神戸製鋼所 ロ−ラミルの油圧回路
JPH08225101A (ja) * 1995-02-20 1996-09-03 Fuji Car Mfg Co Ltd 破砕機付き塵芥収集車
JPH08257425A (ja) * 1995-01-23 1996-10-08 Komatsu Ltd 移動式クラッシャ及びクラッシャの制御方法
JPH09192519A (ja) * 1996-01-12 1997-07-29 Hitachi Constr Mach Co Ltd 破砕方法と破砕装置
JPH10296111A (ja) * 1997-04-24 1998-11-10 Inax Corp 生ゴミ用ディスポーザ
JP2001300330A (ja) * 2000-02-17 2001-10-30 Izumi Products Co 破砕装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6014605A (ja) * 1983-07-02 1985-01-25 Daikin Ind Ltd 油圧回路
JPS61146351A (ja) * 1984-12-18 1986-07-04 宇部興産株式会社 竪型粉砕機
JPS6351954A (ja) * 1986-08-20 1988-03-05 株式会社神戸製鋼所 ロ−ラミルの油圧回路
JPH08257425A (ja) * 1995-01-23 1996-10-08 Komatsu Ltd 移動式クラッシャ及びクラッシャの制御方法
JPH08225101A (ja) * 1995-02-20 1996-09-03 Fuji Car Mfg Co Ltd 破砕機付き塵芥収集車
JPH09192519A (ja) * 1996-01-12 1997-07-29 Hitachi Constr Mach Co Ltd 破砕方法と破砕装置
JPH10296111A (ja) * 1997-04-24 1998-11-10 Inax Corp 生ゴミ用ディスポーザ
JP2001300330A (ja) * 2000-02-17 2001-10-30 Izumi Products Co 破砕装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009006243A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Hitachi Constr Mach Co Ltd リサイクル機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP4879418B2 (ja) 2012-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7278596B2 (en) Crusher and mobile crushing machine equipped with the crusher
JP4022406B2 (ja) インパクトクラッシャの隙間調整装置の制御方法およびその隙間調整装置
JP2004174376A (ja) 破砕処理システム及び破砕処理方法
JP2777773B2 (ja) 自走式破砕機械
US6915972B2 (en) Mobile jaw crusher assembly
US20040050987A1 (en) Mobile jaw crusher assembly
JP2003038968A (ja) インパクトクラッシャの隙間調整装置
JP2003053206A (ja) インパクトクラッシャ
JP2003047883A (ja) 破砕装置
JP4879414B2 (ja) 破砕装置および破砕装置を搭載した移動式破砕機
JP4879417B2 (ja) 移動式破砕機
JP4031357B2 (ja) 自走式破砕機
JP3717707B2 (ja) 自走式破砕機
JP3887617B2 (ja) 自走式破砕機
JP3705918B2 (ja) 破砕機
JP4641365B2 (ja) 破砕装置
JP2003340306A (ja) 木材破砕機
JP4879426B2 (ja) インパクトクラッシャの摩耗量検出方法およびインパクトクラッシャ
JP2003038975A (ja) 移動式破砕機の組立方法、移動式破砕機の解体方法、および移動式破砕機
JP2001293392A (ja) 自走式破砕機の破砕異常検出装置及び自走式破砕機
JP4745555B2 (ja) インパクトクラッシャ
JP3709301B2 (ja) 自走式破砕機
JP2001321690A (ja) 自走式破砕機及び自走式破砕機の運転方法
JP2002331252A (ja) 自走式破砕機
JP2003038976A (ja) 移動式破砕機用フレーム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070705

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070820

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4879418

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees