JP2003051255A - スペーサアッセンブリの製造方法、およびこのスペーサアッセンブリを備えた画像表示装置の製造方法 - Google Patents

スペーサアッセンブリの製造方法、およびこのスペーサアッセンブリを備えた画像表示装置の製造方法

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JP2003051255A JP2001240747A JP2001240747A JP2003051255A JP 2003051255 A JP2003051255 A JP 2003051255A JP 2001240747 A JP2001240747 A JP 2001240747A JP 2001240747 A JP2001240747 A JP 2001240747A JP 2003051255 A JP2003051255 A JP 2003051255A
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Koji Takatori
幸司 鷹取
Daiji Hirozawa
大二 廣澤
Yukinori Ueda
行紀 植田
Satoshi Ishikawa
諭 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スペーサの形状を安定させることができるスペ
ーサアッセンブリの製造方法、および画像表示装置の製
造方法を提供する。 【解決手段】SEDのスペーサアッセンブリを製造する
場合、複数のビーム通過孔および複数のスペーサ開孔2
8を有するグリッド24、スペーサ開孔28に対応する
複数の開孔34を有する第1成形型32、複数の開孔3
5を有する第2成形型を用意する。そして、グリッド2
4の第1面24aおよび第1成形型32の密着面32a
のうち少なくとも一方、およびグリッド24の第2面2
4bおよび第2成形型33の密着面33aのうち少なく
とも一方に隙間充填液40を塗布し、グリッド24およ
び第1、第2成形型32、33を密着させる。そして、
整列された開孔34、スペーサ開孔28、および開孔3
5内にスペーサ形成材料50が充填されて硬化され、グ
リッド24の両面にスペーサが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面伝導型電子
放出装置(以下、SEDと称する)などの画像表示装置
に用いられるスペーサアッセンブリの製造方法、および
このスペーサアッセンブリを備えた画像表示装置の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示装置としてフィールドエ
ミッションディスプレイ(FED)や、プラズマディス
プレイ(PDP)等が知られている。また、FEDの一
種として、SEDの開発が進められている。
【0003】このSEDは、所定の隙間を置いて対向配
置されたフェースプレートおよびリアプレートを有し、
これらのプレートは、矩形枠状の側壁を介して周縁部を
互いに接合するとともに内部を真空にすることにより真
空外囲器を構成している。フェースプレートの内面には
3色の蛍光体層が形成され、リアプレートの内面には、
蛍光体を励起する電子放出源として、画素毎に対応する
多数のエミッタが配列されている。各エミッタは、電子
放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の電極等
で構成されている。
【0004】また、両プレート間には板状のグリッドが
配設されている。このグリッドには、エミッタに対して
整列した位置関係で多数のビーム通過孔が形成されてい
るとともに、フェースプレートおよびリアプレートの内
面に当接することでプレート間の隙間を維持するための
複数の柱状のスペーサが設けられている。
【0005】しかして、各エミッタから放出された電子
ビームが、グリッドの対応するビーム通過孔を通り所望
の蛍光体層上に収束され、蛍光体が励起発光されて画像
が表示されるようになっている。
【0006】上記SEDにおいて、フェースプレート、
リアプレート、および枠状の側壁によって閉塞された空
間、すなわち真空外囲器の内部には、高い真空度が要求さ
れている。真空度が低いと、エミッタの寿命、ひいては、
装置の寿命が低下してしまう。このため、フェースプレ
ートとリアプレートの間には、複数の柱状のスペーサが
配置されており、大気圧によりフェースプレートやリア
プレートが破壊されることを防止している。複数のスペ
ーサは、以下のようにしてグリッドに形成される。つま
り、スペーサは、グリッドの多数のビーム通過孔の間に
形成された複数のスペーサ開孔に形成される。このた
め、グリッドの複数のスペーサ開孔に対応した位置関係
で複数の貫通した開孔を有する2枚の金型が用意され
る。各貫通孔の形状は、スペーサ開孔に形成されるスペ
ーサの形状と一致する。そして、スペーサ開孔と貫通孔
が整列するように、グリッドの両面に2枚の金型を密着
させ、整列したスペーサ開孔と貫通孔内にペースト状の
スペーサ形成材料を充填する。さらに、充填したスペー
サ形成材料を硬化させた後、グリッドの両面から2枚の
金型を剥離し、スペーサのみがグリッドのスペーサ開孔
から突出した状態で柱状に形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
整列した貫通孔およびスペーサ開孔へスペーサ形成材料
を充填する際、グリッドと2枚の金型が完全に密着して
いないと、グリッドと金型との間に不所望に形成される
隙間にスペーサ形成材料が入り込んでしまう場合があ
る。この場合、グリッドに形成されるスペーサの形状が
不安定になるばかりか、最悪の場合、グリッドの上述し
た多数のビーム通過孔にスペーサ形成材料が入り込んで
しまい、ビームを通過させるためのビーム通過孔を塞い
でしまう問題が生じる。
【0008】また、スペーサ形成材料がグリッドと金型
との間の接着剤として機能し、スペーサを硬化させた
後、グリッドと金型を剥離するのが極めて困難になる。
すなわち、上述したグリッドや金型は、比較的薄板状に
形状されているため、両者を密着させるための十分な平
面度を得ることは困難であり、スペーサ形成材料が硬化
する前にグリッドと金型との間に部分的に隙間が生じ、
毛細管現象によりスペーサ形成材料がこの隙間に流れ込
んでしまうことになる。
【0009】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、スペーサの形状を安定させることがで
きるスペーサアッセンブリの製造方法、およびこのスペ
ーサアッセンブリを備えた画像表示装置の製造方法を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のスペーサアッセンブリの製造方法による
と、複数のビーム通過孔を有した板状のグリッドと、こ
のグリッド上に設けられた複数の柱状のスペーサと、を
備えて、画像表示装置に組込まれるスペーサアッセンブ
リを製造する方法であって、上記ビーム通過孔およびこ
れらビーム通過孔間に位置した複数のスペーサ開孔を有
した板状のグリッドを用意し、上記複数のスペーサ開孔
に対応した複数の第1の開孔を有する板状の第1成形型
を用意し、上記複数のスペーサ開孔に対応した複数の第
2の開孔を有する板状の第2成形型を用意し、上記グリ
ッドの第1面およびこの第1面に密着される上記第1成
形型の密着面のうち少なくとも一方の面に隙間充填液を
塗布するとともに、上記グリッドの第2面およびこの第
2面に密着される上記第2成形型の密着面のうち少なく
とも一方の面に隙間充填液を塗布し、上記グリッドの複
数のスペーサ開孔と上記第1成形型の複数の第1の開孔
と上記第2成形型の複数の第2の開孔とがそれぞれ整列
した状態に配置されるように、上記グリッドの第1面に
上記第1成形型の密着面を隙間充填液を介して密着させ
るとともに該グリッドの第2面に上記第2成形型の密着
面を隙間充填液を介して密着させ、上記整列された複数
の第1の開孔内、複数のスペーサ開孔内、および複数の
第2の開孔内にスペーサ形成材料を充填し、上記充填さ
れたスペーサ形成材料を硬化させて上記グリッドの第1
および第2面上にそれぞれ複数の柱状のスペーサを一体
的に形成し、上記グリッドの第1面と上記第1成形型の
密着面とを剥離するとともに、該グリッドの第2面と上
記第2成形型の密着面とを剥離することを特徴とする。
【0011】また、本発明の画像表示装置の製造方法に
よると、内面に蛍光体層が形成された第1パネルと、こ
の第1パネルの内面と所定の隙間を置いて対向配置され
ているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段が設け
られた第2パネルと、上記第1および第2パネルの間に
設けられたスペーサアッセンブリと、を備え、上記スペ
ーサアッセンブリは、上記励起手段に対応した複数のビ
ーム通過孔を有する板状のグリッドと、このグリッド上
に設けられた複数の柱状のスペーサと、を備えている画
像表示装置の製造方法であって、蛍光体層が形成された
第1パネル、および励起手段が設けられた第2パネルを
用意し、上述した発明に記載した製造方法により製造さ
れたスペーサアッセンブリを用意し、上記第1および第
2パネル間に上記スペーサアッセンブリを配置した後、
上記第1および第2パネル同士を接合し、内部を真空に
することを特徴とする。
【0012】上記発明によると、グリッドおよび第1、
第2成形型のうち少なくとも一方の面に隙間充填液を塗
布し、グリッドおよび第1、第2成形型を隙間充填液を
介して密着させている。このため、整列したスペーサ開
孔と第1、第2の開孔内にスペーサ形成材料を充填した
とき、グリッドと第1、第2成形型との間に不所望に形
成される隙間にスペーサ形成材料が流れ込むことがな
い。これにより、硬化された後のスペーサの形状を安定
させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明を、画像表示装置として表面伝導型電子放出装置(以
下、SEDと称する)に用いるスペーサアッセンブリの
製造方法に適用した実施の形態について詳細に説明す
る。まず、SEDについて説明すると、図1ないし図3
に示すように、このSEDは、透明な絶縁基板としてそ
れぞれ矩形状のガラスからなるリアプレート10および
フェースプレート12を備え、これらのプレートは約
1.5〜3.0mmの間隔を置いて対向配置されてい
る。リアプレート10は、フェースプレート12よりも
僅かに大きな寸法に形成されている。そして、リアプレ
ート10およびフェースプレート12は、ガラスからな
る矩形枠状の側壁14を介して周縁部同志が接合され、
偏平な矩形状の真空外囲器15を構成している。
【0014】フェースプレート12の内面には蛍光体ス
クリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン
16は、赤、青、緑の蛍光体層16a、および蛍光体層
間に位置した黒色着色層16bを並べて構成されてい
る。これらの蛍光体層16aはストライプ状あるいはド
ット状に形成されている。また、蛍光体スクリーン16
上には、アルミニウム等からなるメタルバック17が形
成されている。なお、フェースプレート12と蛍光体ス
クリーン16との間に、例えばITOからなる透明導電
膜あるいはカラーフィルタ膜を設けてもよい。
【0015】リアプレート10の内面には、蛍光体層1
6aを励起する電子放出源として、それぞれ電子ビーム
を放出する多数の電子放出素子18が設けられている。
これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列
および複数行に配列されている。各電子放出素子18
は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印
加する一対の素子電極等で構成されている。また、リア
プレート10上には、電子放出素子18に電圧を印加す
るための図示しない多数本の配線がマトリック状に設け
られている。
【0016】接合部材として機能する側壁14は、例え
ば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材20により、
リアプレート10の周縁部およびフェースプレート12
の周縁部に封着され、フェースプレートおよびリアプレ
ート同志を接合している。
【0017】また、図2および図3に示すように、SE
Dは、リアプレート10およびフェースプレート12の
間に配設されたスペーサアッセンブリ22を備えてい
る。このスペーサアッセンブリ22は、板状のグリッド
24と、グリッドの両面に一体的に立設された複数の柱
状のスペーサ30と、を備えて構成されている。
【0018】詳細に述べると、グリッド24はフェース
プレート12の内面に対向した第1面24aおよびリア
プレート10の内面に対向した第2面24bを有し、こ
れらのプレート10、12と平行に配置されている。そ
して、グリッド24には、エッチング等により多数のビ
ーム通過孔26および複数のスペーサ開孔28が形成さ
れている。ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子
18に対向して配列されているとともに、スペーサ開孔
28は、それぞれビーム通過孔間に位置し所定のピッチ
で配列されている。
【0019】グリッド24は、例えば鉄−ニッケル系の
金属板により厚さ0.1〜0.25mmに形成されてい
るとともに、その表面には、金属板を構成する元素から
なる酸化膜、例えば、Fe3O4、NiFe3O4から
なる酸化膜が形成されている。また、ビーム通過孔26
は、0.15〜0.25mm×0.20〜0.40mm
の矩形状に形成され、スペーサ開孔28は直径が約0.
1〜0.2mmの略円形に形成されている。
【0020】グリッド24の第1面24a上には、各ス
ペーサ開孔28に重ねて第1スペーサ30aが一体的に
立設され、その延出端は、メタルバック17および蛍光
体スクリーン16の黒色着色層16bを介してフェース
プレート12の内面に当接している。また、グリッド2
4の第2面24b上には、各スペーサ開孔28に重ねて
第2スペーサ30bが一体的に立設され、その延出端
は、リアプレート10の内面に当接している。そして、
各スペーサ開孔28、第1および第2スペーサ30a、
30bは互いに整列して位置し、第1および第2スペー
サ30a、30bはこのスペーサ開孔28を介して互い
に一体的に連結されている。
【0021】第1および第2スペーサ30a、30bの
各々は、グリッド24側からその延出端に向かって徐々
に径が小さくなる先細のテーパ形状、すなわち、より詳
細には略円錐台形状に形成されている。
【0022】例えば、各第1スペーサ30aは、グリッ
ド24側の端の径が約400μm、延出端側の径が約2
80μm、高さが約0.3〜0.5mmに形成され、ア
スペクト比(高さ/グリッド側端の径)は0.75〜
1.25となっている。
【0023】また、各第2スペーサ30bは、グリッド
24側の端径が約400μm、延出端側の径が約150
μm、高さが約1〜1.2mmに形成され、アスペクト
比は、2.5〜3となっている。
【0024】前述したように、グリッドに形成された各
スペーサ開孔28の径は約0.1〜0.2mmであり、
第1スペーサ30aのグリッド側端の径、及び第2スペ
ーサ30bのグリッド側端の径よりも十分に小さく、設
定されている。そして、第1スペーサ30aおよび第2
スペーサ30bをスペーサ開孔28と同軸的に整列して
一体的に設けることにより、第1および第2スペーサは
スペーサ開孔28を通して互いに一体的に連結され、グ
リッド24と一体に形成されている。
【0025】そして、上記のように構成されたスペーサ
アッセンブリ22のグリッド24は、図示しない電源か
ら所定の電圧が印加され、クロストークを防止するとと
もに各ビーム通過孔26により対応する電子放出素子1
8から放出された電子ビームを所望の蛍光体層上に収束
する。また、第1および第2スペーサ30a、30b
は、フェースプレート12およびリアプレート10の内
面に当接することにより、これらのプレートに作用する
大気圧荷重を支持し、プレート間の間隔を所定値に維持
している。
【0026】次に、上記のように構成されたスペーサア
ッセンブリ22、およびこれを備えたSEDの製造方法
について説明する。まず、スペーサアッセンブリ22の
製造方法について、図4を参照して説明する。
【0027】初めに、所定寸法のグリッド24と、この
グリッド24とほぼ同一の寸法を有した矩形板状の第1
および第2成形型32、33を用意する。
【0028】この場合、グリッド24には予めフォトエ
ッチングによりビーム通過孔26(図4では図示省
略)、およびスペーサ開孔28を形成した後、外面全体
を例えば、黒化膜あるいは粒状の酸化物からなる酸化膜
で被覆する。なお、グリッド24としては、例えば、板
厚0.1mmの鉄−ニッケル系金属板を用いた。
【0029】また、第1成形型32には、それぞれグリ
ッド24のスペーサ開孔28に対応した複数の開孔34
を形成し、第2成形型33にも、それぞれグリッド24
のスペーサ開孔28に対応した複数の開孔35を形成す
る。尚、第1および第2成形型32、33の開孔34、
35の形状は、第1および第2スペーサ30a、30b
形状と一致する。
【0030】詳細に述べると、第1および第2成形型3
2、33は、厚さ0.25〜2.0mmの鉄−ニッケル
系金属板で構成されているとともに、それぞれテーパ状
の複数の開孔34、35が形成されている。これらの開
孔34、35は、エッチング、レーザ照射、機械加工等
によって形成される。
【0031】また、第1および第2成形型32、33の
外面は、各開孔34、35の内周面も含めて、表面層に
よって被覆されている。この表面層は、後述するスペー
サ形成材料に対して剥離性を有しているとともに耐酸化
性を有し、例えば、Ni−Pとテフロン(登録商標)、
酸化物、窒化物、炭化物の微粒子との共析メッキ、ある
いは、Ni−PとW、Mo、Re等の高融点金属との共
析メッキにより形成されている。
【0032】次に、グリッド24の第1面24aおよび
第1成形型32のグリッド24に密着する側の密着面3
2aのうち少なくとも一方の面に隙間充填液として水4
0を塗布し、且つグリッド24の第2面24bおよび第
2成形型33のグリッド24に密着する側の密着面33
aのうち少なくとも一方の面に水40を塗布する。隙間
充填液として、上述した水の他に、アルコール及びワニ
ス、油脂等を用いても良い。
【0033】そして、第1成形型32の密着面32a
を、各開孔34の大径側がグリッド24の第1面24a
側に位置するように、グリッド24の第1面24aに密
着させ、かつ、各開孔34がグリッド24のスペーサ開
孔28と同軸状に整列するように位置決めした状態に配
置する。また、第2成形型33の密着面33aを、各開
孔34の大径側がグリッド24の第2面24b側に位置
するように、グリッド24の第2面24bに密着させ、
かつ、各開孔34がグリッド24のスペーサ開孔28と
同軸状に整列するように位置決めした状態に配置する。
そして、第1成形型32、グリッド24、および第2成
形型33を図示しないクランパ等を用いて互いに押圧し
た状態で固定する。
【0034】この状態で、第1成形型32の密着面32
aとグリッド24の第1面24aとの間に不所望に形成
される隙間S内に隙間充填液40が充填されて隙間Sが
塞がれる。同様に、第2成形型33の密着面33aとグ
リッド24の第2面24bとの間に不所望に形成された
隙間Sに隙間充填液40が充填されて隙間Sが塞がれ
る。
【0035】つまり、グリッド24および第1、第2成
形型32、33が極めて薄い金属板により形成されてい
ることから、グリッド24と第1、第2成形型が面接す
る面の平面度を高めることは極めて困難であり、両者の
間には必然的に微小な隙間Sが形成されてしまう。この
隙間Sに後述するようにスペーサ形成材料50が入り込
むと、スペーサ30a、30bの形状が設計した寸法に
ならずに不安定になってしまう。このため、本発明で
は、この隙間Sを塞ぐべく、グリッド24と第1、第2
成形型32、33との間に隙間充填液40を塗布した。
【0036】次に、第1成形型32の外面32b側から
ペースト状のスペーサ形成材料50を圧入し、第1成形
型32の開孔34、グリッド24のスペーサ開孔28、
および第2成形型33の開孔35にスペーサ形成材料が
充填される。スペーサ形成材料50としては、例えば紫
外線硬化型のバインダ(有機成分)およびガラスフィラ
ーを含有したガラスペーストを用いている。
【0037】このとき、第1成形型32の開孔34側か
ら充填されるスペーサ形成材料50により、第1成形型
32の開孔34の内壁、グリッド24のスペーサ開孔2
8の内壁、第2成形型33の開孔35の内壁に不所望に
残留している隙間充填液40が、第2成形型33の外面
33b側から押出される。このため、第1成形型32の
開孔34の内壁、グリッド24のスペーサ開孔28の内
壁、第2成形型33の開孔35の内壁に隙間充填液40
が残留することはない。
【0038】上述したように、開孔34、スペーサ開孔
28、および開孔35内にスペーサ形成材料50を充填
した後、スペーサ形成材料50を硬化させる前に、スキ
ージ状の掻き取りヘッド38により、第1成形型32の
開孔34からその外面32b側にはみ出したスペーサ形
成材料を掻き取り、同様の掻き取りヘッド38により、
第2成形型33の開孔35からその外面33b側にはみ
出したスペーサ形成材料を掻き取る。
【0039】そして、第1および第2成形型32、33
の外面32b、33b側から放射線として紫外線(U
V)を照射し、スペーサ形成材料をUV硬化させる。こ
のようにスペーサ形成材料50をUV硬化させることに
より、グリッド24に対するスペーサ形成材料50の密
着性を、第1および第2成形型32、33に対するスペ
ーサ形成材料50の密着性よりも高くする。
【0040】続いて、グリッド24に第1および第2成
形型32、33を密着させた状態でこれらを加熱炉内で
熱処理し、スペーサ形成材料50内からバインダを飛ば
した後、約500〜550℃で30分〜1時間、スペー
サ形成材料50を本焼成する。これにより、グリッド2
4と一体の第1および第2スペーサ30a、30bを形
成する。
【0041】そして、第1および第2成形型32、3
3、グリッド24を所定温度まで冷却した後、グリッド
24の第1面24aと第1成形型32の密着面32aを
剥離し、グリッド24の第2面24bと第2成形型33
の密着面33aを剥離する。これにより、グリッド24
上に第1および第2スペーサ30a、30bが作り込ま
れた、図5に示すような、スペーサアッセンブリ22が
完成する。なお、第1および第2成形型32、33は繰
り返し使用することができる。
【0042】さらに、上記のように製造されたスペーサ
アッセンブリ22を組み込んでSEDを製造する。この
場合、予め、電子放出素子18が設けられているととも
に側壁14が接合されたリアプレート10と、蛍光体ス
クリーン16およびメタルバック17の設けられたフェ
ースプレート12とを用意しておく。そして、上記のよ
うに製造されたスペーサアッセンブリ22をリアプレー
ト10上に位置決めした状態で、このリアプレート10
およびフェースプレート12を図示しない真空チャンバ
内に配置する。そして、真空チャンバ内を真空排気した
状態で、側壁14を介してフェースプレート12をリア
プレート10に接合する。これにより、スペーサアッセ
ンブリ22を備えたSEDが製造される。
【0043】以上のように、本発明の方法によってスペ
ーサアッセンブリ22を製造すると、スペーサ30a、
30bの形状を安定させることができる。つまり、本発
明のようにグリッド24と第1、第2成形型32、33
との間に隙間充填液40を塗布することで、グリッド2
4と第1、第2成形型32、33との間に不所望に形成
される隙間Sにスペーサ形成材料50が流れ込むことを
防止でき、グリッド24の各スペーサ開孔28に整列し
て形成されるスペーサ30a、30bの形状を安定させ
ることができる。また、隙間充填液40を予め塗布する
ことにより、従来のようにスペーサ形成材料50がグリ
ッド24のビーム通過孔26にまで流れ込むことを防止
できる。
【0044】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、スペーサ形成材料50は上述したガラス
ペーストに限らず、必要に応じて適宜選択可能である。
また、スペーサの径や高さ、その他の構成要素の寸法、
材質等は必要に応じて適宜選択可能である。
【0045】また、上述した実施の形態では、予め真空
にした真空チャンバ内でリアプレート10とフェースプ
レート12を接合したが、これに限ることはなく、リア
プレート10とフェースプレート12を接合した後、内
部を真空引きするようにしても良い。
【0046】さらに、本発明の製造方法は、上述したS
EDに限定されることなく、FED、PDP等の種々の
画像表示装置、およびそのスペーサアッセンブリの製造
に適用可能である。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明のスペー
サアッセンブリの製造方法、およびこのスペーサアッセ
ンブリを備えた画像表示装置の製造方法によると、スペ
ーサの形状を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るSEDの外観を示
す斜視図。
【図2】図1のSEDを部分的に切断した部分断面図。
【図3】図2のSEDを拡大して示す部分断面図。
【図4】図2のSEDに組み込まれるスペーサアッセン
ブリの製造方法を説明するための図。
【図5】図4で説明した方法により形成されるスペーサ
アッセンブリを示す斜視図。
【符号の説明】
10…リアプレート、 12…フェースプレート、 14…側壁、 15…真空外囲器、 16…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、 22…スペーサアッセンブリ、 24…グリッド、 24a…第1面、 24b…第2面、 26…ビーム通過孔、 28…スペーサ開孔、 30a…第1スペーサ、 30b…第2スペーサ、 32…第1成形型、 32a、33a…密着面 33…第2成形型、 34、35…開孔、 35…スペーサ形成孔、 38…掻き取りヘッド、 40…隙間充填液、 50…スペーサ形成材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 行紀 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2 株式 会社東芝深谷工場内 (72)発明者 石川 諭 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 5C012 AA05 BB07 5C032 AA01 CC10 5C036 EE14 EE17 EF01 EF06 EF09 EG01 EG17 EH26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のビーム通過孔を有した板状のグリ
    ッドと、このグリッド上に設けられた複数の柱状のスペ
    ーサと、を備えて、画像表示装置に組込まれるスペーサ
    アッセンブリを製造する方法であって、 上記ビーム通過孔およびこれらビーム通過孔間に位置し
    た複数のスペーサ開孔を有した板状のグリッドを用意
    し、 上記複数のスペーサ開孔に対応した複数の第1の開孔を
    有する板状の第1成形型を用意し、 上記複数のスペーサ開孔に対応した複数の第2の開孔を
    有する板状の第2成形型を用意し、 上記グリッドの第1面およびこの第1面に密着される上
    記第1成形型の密着面のうち少なくとも一方の面に隙間
    充填液を塗布するとともに、上記グリッドの第2面およ
    びこの第2面に密着される上記第2成形型の密着面のう
    ち少なくとも一方の面に隙間充填液を塗布し、 上記グリッドの複数のスペーサ開孔と上記第1成形型の
    複数の第1の開孔と上記第2成形型の複数の第2の開孔
    とがそれぞれ整列した状態に配置されるように、上記グ
    リッドの第1面に上記第1成形型の密着面を隙間充填液
    を介して密着させるとともに該グリッドの第2面に上記
    第2成形型の密着面を隙間充填液を介して密着させ、 上記整列された複数の第1の開孔内、複数のスペーサ開
    孔内、および複数の第2の開孔内にスペーサ形成材料を
    充填し、 上記充填されたスペーサ形成材料を硬化させて上記グリ
    ッドの第1および第2面上にそれぞれ複数の柱状のスペ
    ーサを一体的に形成し、 上記グリッドの第1面と上記第1成形型の密着面とを剥
    離するとともに、該グリッドの第2面と上記第2成形型
    の密着面とを剥離することを特徴とするスペーサアッセ
    ンブリの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記整列された複数の第1の開孔内、複
    数のスペーサ開孔内、および複数の第2の開孔内に、上
    記第1の開孔側或いは第2の開孔側から、上記スペーサ
    形成材料を圧入して充填し、上記複数の第1の開孔の内
    壁、複数のスペーサ開孔の内壁、および複数の第2の開
    孔の内壁に不所望に付着している隙間充填液を押し出す
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスペーサア
    ッセンブリの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記整列された複数の第1の開孔内、複
    数のスペーサ開孔内、および複数の第2の開孔内に、上
    記スペーサ形成材料を充填した後、上記スペーサ形成材
    料が硬化する前に、上記複数の第1の開孔および複数の
    第2の開孔から外側にはみ出した上記スペーサ形成材料
    を除去することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のスペーサアッセンブリの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記隙間充填液は、水からなることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスペーサア
    ッセンブリの製造方法。
  5. 【請求項5】 内面に蛍光体層が形成された第1パネル
    と、この第1パネルの内面と所定の隙間を置いて対向配
    置されているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段
    が設けられた第2パネルと、上記第1および第2パネル
    の間に設けられたスペーサアッセンブリと、を備え、上
    記スペーサアッセンブリは、上記励起手段に対応した複
    数のビーム通過孔を有する板状のグリッドと、このグリ
    ッド上に設けられた複数の柱状のスペーサと、を備えて
    いる画像表示装置の製造方法であって、 蛍光体層が形成された第1パネル、および励起手段が設
    けられた第2パネルを用意し、 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法により
    製造されたスペーサアッセンブリを用意し、 上記第1および第2パネル間に上記スペーサアッセンブ
    リを配置した後、上記第1および第2パネル同士を接合
    し、内部を真空にすることを特徴とする画像表示装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 内面に蛍光体層が形成された第1パネル
    と、この第1パネルの内面と所定の隙間を置いて対向配
    置されているとともに上記蛍光体層を励起する励起手段
    が設けられた第2パネルと、上記第1および第2パネル
    の間に設けられたスペーサアッセンブリと、を備え、上
    記スペーサアッセンブリは、上記励起手段に対応した複
    数のビーム通過孔を有する板状のグリッドと、このグリ
    ッド上に設けられた複数の柱状のスペーサと、を備えて
    いる画像表示装置の製造方法であって、 真空にした空間を用意し、 この空間内に、蛍光体層が形成された第1パネル、およ
    び励起手段が設けられた第2パネルを用意し、 上記空間内に、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    製造方法により製造されたスペーサアッセンブリを用意
    し、 上記第1および第2パネル間に上記スペーサアッセンブ
    リを配置した後、上記第1および第2パネル同士を接合
    することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020271A1 (ja) * 2003-08-21 2005-03-03 Kabushiki Kaisha Toshiba 画像表示装置
WO2005076310A1 (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Kabushiki Kaisha Toshiba 画像表示装置

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