JP2003050550A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置の製造方法

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JP2003050550A
JP2003050550A JP2001239081A JP2001239081A JP2003050550A JP 2003050550 A JP2003050550 A JP 2003050550A JP 2001239081 A JP2001239081 A JP 2001239081A JP 2001239081 A JP2001239081 A JP 2001239081A JP 2003050550 A JP2003050550 A JP 2003050550A
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JP2001239081A
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Keiichi Furukawa
慶一 古川
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルなど表示パネルが損傷、破損
する危険性を最小限に抑えた表示装置製造方法を提供す
る。 【解決手段】 表示パネル4を備えた表示装置の製造方
法は、表示パネル4の少なくとも一方の面に保護シート
30A、30Bを貼る工程と、表示パネル4の表示特性
を、該パネルを保護シート30A、30Bで覆った状態
で検査する検査工程とを含む。保護シート30A、30
Bには、表示パネル4の表示領域内の所定部位36に対
応する位置に孔32A、32Bが設けてあり、検査工程
において、保護シート30A、30Bに設けた孔32
A、32Bを介して前記所定部位36の表示状態を検査
する。このように、本発明によれば、保護シートを表示
パネルから剥がして表示特性を検査し、その後保護シー
トを再度貼り付ける工程が不要となるので、保護シート
を剥がすことに伴って表示パネルが損傷する危険性を最
小限に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示パネル(例え
ば液晶表示パネル)を備えた表示装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、一般に、一対の基板
間に液晶層を挟持する構成を有し、各基板には電極が形
成されており、所定の電極に電圧を印加して電極間の液
晶の状態を変え、これにより表示を行うようになってい
る。
【0003】各基板に形成した電極の一部は、通常、大
気に露出してそれぞれ端子領域を形成しており、これら
電極端子領域を介して各基板の電極に電圧が印加できる
ようになっている。例えば、液晶表示パネルの表示特性
の検査の際には、電極端子領域に検査プローブを接続
し、所定の電圧を印加することで表示を行わせる。そし
て、良品と判定された液晶表示パネルのみが次工程に送
られる。電極端子領域は、最終的に、駆動回路を備えた
基板に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、基板上の
電極の一部は、液晶表示装置の製造工程において、駆動
基板に接続するまでは大気に露出した状態にある。この
ため、露出した電極部分が、例えば検査工程や工程間の
搬送中において損傷したり破損する場合がある。基板と
してフィルム基板を用いる場合、上述の問題は特に生じ
易い。また、フィルム基板を用いると、液晶表示パネル
の表示面に傷が入り易いという問題もある。
【0005】このような問題を回避するために、容易に
剥がすことのできる粘着性保護シートを電極端子領域や
表示面に貼って搬送するなどを行うことが一般的に行わ
れている。しかしながら、このように保護シートを貼る
と、例えば、導通検査(電極がショートしていないかを
検査)や上述の表示特性検査の障害となるため、保護シ
ートを何度も剥がす必要がある。その結果、シートを剥
がす際に液晶表示パネルが損傷したり破損する危険性が
増え、不良品の発生率が大きくなる。
【0006】そこで、本発明は、液晶表示パネルなど表
示パネルが損傷、破損する危険性を最小限に抑えた表示
装置製造方法を提供することを第1の目的とする。
【0007】ところで、近年、樹脂などの軽くて薄いフ
ィルム基板を用いたパネル(以下、表示サブパネルとい
う)を作ることが可能になったことで、この表示サブパ
ネルを複数積層してなる表示パネルを備えた積層型表示
装置が注目されている。
【0008】この表示装置の製造工程では、各表示サブ
パネルに対し積層する前に表示特性などの検査が行われ
るとともに、表示サブパネルを積層した後に表示パネル
の検査が行われる。したがって、この積層型表示装置の
製造工程においても、表示サブパネル又は表示パネル
は、保護シートで覆った状態で搬送などが行われるのが
一般的であり、保護シートを剥がす回数が増えると、そ
れだけ表示サブパネルが損傷、破損する危険性が増え
る。
【0009】そこで、本発明は、表示サブパネル又は表
示パネルが損傷、破損する危険性を最小限に抑えた積層
型表示装置製造方法を提供することを第2の目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る表示装置製造方法の第1の態様は、表
示パネルを備えた表示装置の製造方法において、表示パ
ネルの少なくとも一方の面を保護シートで覆う工程と、
表示パネルの表示特性を、該パネルを保護シートで覆っ
た状態で検査する検査工程とを含み、保護シートには、
表示パネルの表示領域内の所定部位に対応する位置に孔
が設けてあり、検査工程において、保護シートに設けた
孔を介して前記所定部位の表示状態を検査することを特
徴とする。
【0011】この構成によれば、保護シートで表示パネ
ルを覆った状態で表示特性の検査を行うことができる。
したがって、保護シートを表示パネルから剥がして表示
特性を検査し、その後保護シートを再度貼り付ける工程
が不要となり、保護シートを剥がすことに伴って表示パ
ネルが損傷する危険性を最小限に抑えることができる。
【0012】前記所定部位は、表示パネルの表示領域内
のどの位置に設定してもよいが、表示領域の全体的な表
示特性を検査する観点から、表示領域内に対称的に複数
設定するのが好ましい。例えば、表示領域が比較的大き
い場合は、該領域の中央部分と、該領域の周縁部(例え
ば表示領域が四角形状であれば四隅)とに設定するのが
よい。
【0013】保護シートに設ける孔の大きさは、少なく
とも検査装置により表示特性の検査が正確に行える程度
であって、且つ、上記所定位置にある表示パネル部分が
外部と接触しないようあまり大きすぎない程度に設定す
るのが好ましい。
【0014】保護シートは、表示パネルに対し容易に着
脱可能な粘着性のシートであってもよい。この場合、粘
着力は、表示装置の製造工程において、保護シートを一
旦表示パネルに貼りつけた後は、剥がす前(例えば、表
示パネルを搬送中)に表示パネルに対しずれたりしなけ
れば、できるだけ小さいほうがよい。
【0015】本発明に係る積層型表示装置製造方法の第
1の態様は、表示サブパネルを複数積層してなる表示パ
ネルを備えた積層型表示装置の製造方法において、表示
サブパネルを作製する作製工程と、各表示サブパネルの
少なくとも一方の面を保護シートで覆う工程と、各表示
サブパネルの表示特性を、該表示サブパネルを保護シー
トで覆った状態で検査する検査工程と、検査工程後に、
前記表示サブパネルから保護シートを剥がして、複数の
表示サブパネルを積層する工程とを含み、保護シートに
は、表示サブパネルの表示部内の所定部位に対応する位
置に第1の孔が設けてあり、検査工程において、保護シ
ートに設けた第1の孔を介して前記所定部位の表示状態
を検査することを特徴とする。
【0016】この構成によれば、保護シートで表示サブ
パネルを覆った状態で表示特性の検査を行うことができ
る。したがって、保護シートを表示サブパネルから剥が
して表示特性を検査し、その後保護シートを再度貼り付
ける工程が不要となり、保護シートを剥がすことに伴っ
て表示サブパネルが損傷する危険性を最小限に抑えるこ
とができる。
【0017】さらに、表示サブパネルは、外部に露出し
た電極端子領域を有し、該電極端子領域に通電すること
で表示を行うようになっており、保護シートには、電極
端子領域内の所定部位に対応する位置に第2の孔を設
け、検査工程において、保護シートに設けた第2の孔を
介して電極端子領域の前記所定部位に通電することで、
表示サブパネルの表示部内の前記所定部位の表示を行う
ようにしてもよい。
【0018】この構成によれば、保護シートで表示サブ
パネルを覆った状態で、電極端子領域の所定部位に通電
することができる。したがって、電極端子領域への通電
のために、保護シートを表示サブパネルから剥がし、検
査後に保護シートを再度貼り付ける工程が不要となり、
保護シートを剥がすことに伴って表示サブパネルが損傷
する危険性を最小限に抑えることができる。
【0019】本発明に係る表示装置製造方法の第2の態
様は、表示パネルを備えた表示装置の製造方法におい
て、表示パネルは、外部に露出した電極端子領域を有
し、前記製造方法は、表示パネルの少なくとも一方の面
を保護シートで覆う工程と、表示パネルを保護シートで
覆った状態で、表示パネルの電気的な検査を行う検査工
程とを含み、保護シートには、電極端子領域内の所定部
位に対応する位置に孔が設けてあり、検査工程は、保護
シートに設けた孔を介して電極端子領域の前記所定部位
に通電することにより行われることを特徴とする。
【0020】本発明に係る積層型表示装置製造方法の第
2の態様は、表示サブパネルを複数積層してなる表示パ
ネルを備えた積層型表示装置の製造方法において、表示
サブパネルを作製する作製工程と、各表示サブパネルの
少なくとも一方の面を保護シートで覆う工程とを含み、
各表示サブパネルは、外部に露出した電極端子領域を有
し、前記製造方法は、各表示サブパネルを保護シートで
覆った状態で、表示サブパネルの電気的な検査を行う検
査工程と、検査工程後に、表示サブパネルから保護シー
トを剥がして、複数の表示サブパネルを積層する工程と
をさらに含み、保護シートには、電極端子領域内の所定
部位に対応する位置に孔が設けてあり、検査工程は、保
護シートに設けた孔を介して電極端子領域の前記所定部
位に通電することにより行われるを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る好適な実施形態を説明する。以下の説明では、表
示パネルの表示層として液晶層が用いられているが、本
発明に係る表示パネルは、液晶を用いて表示を行う場合
に限定されない。
【0022】<第1の実施形態>(図1〜6参照) 図1は、積層型表示装置に用いられる表示パネルの作製
工程の一実施形態を示すフローチャートである。まず、
表示パネルを構成する各表示サブパネルを作製し(ステ
ップS1)、保護シート貼り付け部において表示サブパ
ネルの両面にそれぞれ保護シート(後述)を貼り付ける
(ステップS2)。次に、表示サブパネルに保護シート
を貼ったままで検査装置(後述)まで搬送し、そこで各
表示サブパネルの表示特性の検査(例えば、反射率、分
光反射特性、色度の測定などを含む検査)を行う(ステ
ップS3)。所定の表示特性を満足する良品と判断され
た場合、表示サブパネルは保護シートを貼ったまま駆動
回路実装部に搬送され、そこで、表示サブパネルから保
護シートを剥がし(ステップS4)、駆動回路を実装す
る(ステップS5)。続いて、表示サブパネル同士を位
置合わせして積層することで表示パネルを作製し(ステ
ップS6)、さらに表示パネルの背面に光吸収層(後
述)を形成して(ステップS7)、表示パネルを完成さ
せる。
【0023】図2は、作製された表示パネルの一例を示
す模式的な断面図である。表示パネル1は、光吸収層2
と、光吸収層2の上に順次積層された3つの表示サブパ
ネル4(観察側から順に、青色表示サブパネル4B、緑
色表示サブパネル4G、赤色表示サブパネル4R)とを
有する。
【0024】各表示サブパネル4は、透明材料からなる
一対のフィルム基板(第1の基板6(6B,6G,6
R)及び第2の基板8(8B,8G,8R))と、これ
ら基板6、8間に挟持された液晶層10(10B,10
G,10R)とを有する。フィルム基板6、8の材料と
して、例えば、ポリカーボネートやポリエーテルスルホ
ンなどの樹脂が用いられる。基板6、8上にはそれぞれ
電極(後述)が設けてある。液晶は、両基板6、8間の
所定領域(後述する表示部)を囲むように設けられたシ
ール壁(図示せず)により封入されている。液晶層10
には、基板6、8のギャップを一定に保つために球状の
スペーサ(図示せず)が含まれている。液晶層10と電
極との間には、必要に応じて絶縁膜、配向膜が設けられ
る。また、少なくともシール壁で囲まれた領域に、この
領域内で上下に対向する基板6、8を支持するための
(好ましくは両基板を接着支持するための)、例えば柱
状の樹脂構造物が一定のパターンで配置されていてもよ
い。
【0025】各表示サブパネル4の液晶には、可視領域
に選択反射波長を有するコレステリック液晶が使用され
る。図の例では、青色表示サブパネル4Bには青色の選
択反射を行う液晶が使用され、緑色表示サブパネル4G
には緑色の選択反射を行う液晶が使用され、赤色表示サ
ブパネル4Rには赤色の選択反射を行う液晶が使用され
る。
【0026】各表示サブパネル4は、該パネル4の液晶
を挟持する電極間に印加される電圧に応答して、可視光
を透過する透明状態から特定の波長をピークとする可視
光を選択的に反射する選択反射状態へ、あるいは逆に、
選択反射状態から透明状態へと切り替わる。したがっ
て、特定の表示サブパネル4を選択反射状態とし、図2
の上方から表示パネル1に向けて自然光等の白色光を照
射すると、選択反射状態の表示サブパネル4が特定波長
の可視光を反射し、これが各色の表示として観察され
る。表示サブパネル4が透明状態にあるときは、入射光
が該表示サブパネル4を透過する。このため、表示しよ
うとする色を得るために必要な1つ又は複数の表示サブ
パネル4を選択反射状態とし、それ以外の表示サブパネ
ル4を透明状態とすることにより、所望の色の表示を行
うことができる。また、全ての表示サブパネル4を透明
状態とすれば、入射光が光吸収層2に吸収されて黒色表
示となる。
【0027】各表示サブパネル4に含まれるコレステリ
ック液晶は、比較的高いエネルギのパルス電圧が印加さ
れるとプレーナ状態が選択され、比較的低いエネルギの
パルス電圧が印加されるとフォーカルコニック状態が選
択される。また、その中間のパルス電圧を印加すると、
プレーナ状態とフォーカルコニック状態が混在した状態
が選択される。コレステリック液晶がプレーナ状態の場
合、液晶の螺旋ピッチをP、液晶の平均屈折率をnとす
ると、λ=P・nをピーク波長とする光が液晶によって
選択的に反射される。また、コレステリック液晶がフォ
ーカルコニック状態では、液晶の選択反射波長が赤外領
域にある場合には可視光を散乱し、選択反射波長がそれ
よりも短い場合には散乱が弱くなり可視光が透過され
る。コレステリック液晶がプレーナ状態とフォーカルコ
ニック状態が混在した状態にあると、中間調が表示され
る。したがって、選択反射波長を可視光に設定し、表示
パネル1の観察側と反対側に光吸収層2を設けることに
より、特定色(プレーナ状態)と黒色(フォーカルコニ
ック状態)、およびその中間調とで表示を切替えること
ができる。
【0028】これにより、例えば青色表示サブパネル4
Bおよび緑色表示サブパネル4Gをコレステリック液晶
がフォーカルコニック状態となった透明状態とし、赤色
表示サブパネル4Rをコレステリック液晶がプレーナ状
態となった選択反射状態とすることにより、赤色表示を
行うことができる。また、青色表示サブパネル4Bをコ
レステリック液晶材料がフォーカルコニック状態となっ
た透明状態とし、緑色表示サブパネル4G及び赤色表示
サブパネル4Rをコレステリック液晶がプレーナ状態と
なった選択反射状態とすることにより、加法混色による
イエローの表示を行うことができる。同様に、各表示サ
ブパネル4の状態を透明状態と選択反射状態を適宜選択
することにより赤、緑、青、白、シアン、マゼンタ、イ
エロー、黒の表示が可能である。さらに各表示サブパネ
ル4の状態として中間の選択反射状態を選択することに
より中間色が表示され、フルカラー表示を行うことがで
きる。上記各状態(フォーカルコニック状態、プレーナ
状態、及び2つの状態が混在した中間状態)は、パルス
電圧印加を停止した後もその状態を保つことができる
(すなわちメモリ性を有する。)
【0029】図3は、各表示サブパネルの上面図を示
す。本実施形態では、表示サブパネルは、図に示すよう
に矩形状に形成されている。また、間に液晶層を挟んで
基板6、8を貼り合わせた状態で、基板6上に設けた電
極12の端部が大気に露出するように、第1の基板6に
は、図3に関して表示部14の右側に電極端子領域16
が形成されている。ここで、表示部14とは、各表示サ
ブパネル4を貼り合わせて積層型表示装置を作製した状
態で、表示装置の(画素の集合からなる)表示領域を構
成する、各表示サブパネル4の部分を指す。
【0030】同様に、基板6、8を貼り合わせた状態
で、第2の基板8上に設けた電極18の一部が大気に露
出するように、第2の基板8には、図3に関して表示部
14の下側に電極端子領域20が形成されている。
【0031】本実施形態では、電極12、18はそれぞ
れ、基板6、8上に互いに平行に形成された電極群であ
り、電極12と電極18とは、図の紙面に垂直な方向か
ら見て互いに直交するように配置されている。なお、図
が複雑になって理解が困難になるのを避けるため、図3
においては、電極を線で表わすとともに一部のものだけ
を図示している。
【0032】なお、表示サブパネル4は、表示部14に
関して電極端子領域16、20の反対側にも電極端子領
域を備えていてもよい。
【0033】電極端子領域16、20は、通常、駆動回
路(後述)から電極12、18に所定の電圧を印加する
ために、駆動回路が実装された基板(後述)を接続する
ためのものであるが、これと同時に、本発明では、上記
駆動基板を接続する前に、表示サブパネル4の検査工程
(図1のステップS3)において、電極端子領域16、
20の一部を検査器のプローブに接続し、該プローブを
介して所定の電圧信号を供給して表示部14内の一部を
表示させるようになっている。
【0034】電極端子領域16、20は、例えば、互い
に平行な帯状の電極が複数形成された2枚のフィルム基
板を、(表示層を介して)各基板上の電極が互いに直交
するように貼り合わせた後、フィルム基板の端部を切断
除去することにより形成することができる。切断は、通
常のカッタ、ロータリーカッタ、ギロチン式裁断機、プ
レス機などを用いて行われる。2枚の基板をそれぞれの
端部が大気に露出するようにずらして貼り合わせたり、
互いに大きさや形状の異なる2枚の基板を用いたりする
ようにしても構わない。
【0035】図4(a)に示すように、ステップS2で
表示サブパネル4の表側(観察側)に貼り付ける保護シ
ート30Aは、少なくとも第1の基板6及び第2の基板
8を覆うことのできる大きさを有し、所定の位置に第1
の孔32A、第2の孔34Aが設けてある。第1の孔3
2Aは、表示サブパネル4の表示部14の所定領域、例
えば図3の円で表わされた領域36(中央と四隅)に対
応して、例えば円状(例えば直径10mm)に形成され
ている。第2の孔34Aは、第2の基板8の電極端子領
域20の所定部位37(本実施形態では図3左端部、中
央部、右側端部)に対応して、例えば矩形状(例えば5
×10mm)に形成されたものである。したがって、表
示サブパネル4の表側に保護シート30Aを貼り付けた
状態で、領域36に対応した第1の基板6部分、及び電
極端子領域20の部位37が露出するようになってい
る。
【0036】表示部に対応して設けられる第1の孔32
Aは円形や多角形のドット形状であることが好ましい。
また、表示特性の正確な測定という観点から、孔の径が
少なくとも5mm程度あることが好ましい。孔の径の上
限は表示部の大きさによっても異なるが、外部との接触
が防止できるように、大きくても20mm程度であるこ
とが好ましい。
【0037】電極端子領域20に対応して設けられる第
2の孔34Aの形状は、矩形状、帯状、又はスリット状
であることが好ましく、プローブとの接触が容易なよう
に、孔の短手方向の幅が少なくとも1mm程度あること
が好ましい。また、外部との接触が防止できるように、
短手方向の幅は大きくても10mm程度であることが好
ましい。
【0038】同様に、図4(b)に示すように、ステッ
プS2で表示サブパネル4の裏側(背面側)に貼り付け
る保護シート30Bは、少なくとも第1の基板6及び第
2の基板8を覆うことのできる大きさを有し、所定の位
置に第1の孔32B、第2の孔34Bが設けてある。第
1の孔32Bは、領域36に対応して形成されたもので
あり、第2の孔34Bは、第1の基板6の電極端子領域
16の所定部位38(本実施形態では図3上側端部、中
央部、下側端部)に対応して形成されたものである。し
たがって、表示サブパネル4の裏側に保護シート30B
を貼り付けた状態で、領域36に対応した第2の基板8
部分、及び電極端子領域16の部位38が露出するよう
になっている。
【0039】図3を参照して、電極端子領域20の一つ
の部位37と、電極端子領域16の一つの部位38に通
電することにより、表示部14の領域36の一つで表示
が行われるようになっている。例えば、左側端部の部位
37と上側端部の部位38に所定の電圧を印加すること
で、表示部領域36の左上隅で表示が行われる。
【0040】保護シート30A、30Bは、表示サブパ
ネル4に対し容易に着脱可能であるとともに、表示サブ
パネル4の搬送中などにおいて該パネルとの相対位置が
変わらない程度の粘着性を有するのが好ましい。マスキ
ングフィルムやマスキングシートなどの名称で市販され
ているマスキング材を保護シートとして用いることがで
きる。
【0041】図5は、表示サブパネルの表示特性の検査
を行う検査装置40の一例を示す概略図である。検査装
置40は、概略、表示サブパネル4の光学特性を測定す
る測定部42と、表示サブパネル4を測定部42に対し
相対的に移動できるように該表示サブパネル4を支持す
る支持部44とから構成される。表示サブパネル4の光
学特性として、表示サブパネル4の表示部14の所定領
域36(図3)の反射率、分光反射特性、色度、コント
ラストなどを測定する。
【0042】測定部42は、支持部44に配置された表
示サブパネル4を照明するための光源46と、表示サブ
パネル4から反射された光を集光する受光部48と、受
光部48に接続された光学特性測定装置50とを有し、
光学特性測定装置50において表示サブパネル4の光学
特性が測定されるようにしてある。
【0043】支持部44は、表示サブパネル4を支持す
るための平坦面を水平面(XY平面)内に備えた、水平
面内で移動可能で且つ鉛直方向(Z方向)に移動可能な
テーブル(XYZテーブル)51を有する。詳しくは、
支持部44は、測定部42の下方に配置された固定台5
2を有する。固定台52には、固定台52上に設けたレ
ール54を介して図面左右方向(X方向)に移動するX
方向移動機構56、該移動機構56上に設けたレール5
8を介してY方向に移動するY方向移動機構60、及び
図面上下方向(Z方向)に移動するZ方向移動機構(図
示せず)を介して、テーブル51が連結されている。
【0044】表示サブパネル4は、上述したように、観
察面及び背面をそれぞれ保護シート30A、30Bで覆
った状態で光学特性の測定が行われるが、さらに保護シ
ート30Bの背面に黒色PETフィルムなどの光吸収シ
ート(図示せず)を設けた状態でテーブル51上に配置
される。このように表示サブパネル4の背面側に光吸収
シートを設けるのは、液晶層に入射した光のうち、液晶
層で反射される光以外の光を吸収することにより、液晶
層の光学特性を正確に測定するためである。
【0045】図に示すように、テーブル51上にはアラ
イメントマーク62が設けてある。一方、表示サブパネ
ル4には対応するアライメントマークが設けてあり、両
者のマークを重ね合わせることにより、テーブル51の
所定の位置に表示サブパネル4を配置するようになって
いる。表示サブパネル4側のアライメントマークとし
て、該パネルを構成する基板に予め印刷したものを用い
てもよいし、表示サブパネル4にアライメント用の電極
を設け、該電極に所定の電圧を印加して表示させたもの
を用いてもよい。また、テーブル51は、表示サブパネ
ル4を配置する平坦面に複数の吸着孔(図示せず)を有
し、これら吸着孔を介して表示サブパネル4を吸着固定
するようにしてもよい。
【0046】テーブル51の平坦面の二辺に沿ってそれ
ぞれ導電性部材64A、64Bが配置されている。これ
ら導電性部材64A、64Bには駆動部66が接続され
ており、駆動部66から各導電性部材64A、64Bに
所定の電圧が印加できるようになっている。導電性部材
64Aには測定点に対応した数(ここでは、3つ)のプ
ローブ68Aが接続されており、これらプローブ68A
の先端は、鉛直下側に向いており、テーブル51上の所
定位置に配置された状態で鉛直上側に向いた表示サブパ
ネル4の電極端子領域20(図3)の3つの部位37に
それぞれ接続できるようになっている。すなわち、各プ
ローブ68Aに対し所定の複数の電極18が接続され、
これによりこれら電極18に同一の電圧が印加できるよ
うにしてある。各プローブ68Aを介して確実に上記所
定の複数の電極18に同一の電圧が印加できるようにす
るため、上記所定の複数の電極18に共通して接続され
た電極(電極パッド)を基板8端部に予め形成し、この
電極パッドにプローブ68Aが接触するようにしてもよ
い。この場合、光学特性の測定終了後に、基板8から電
極パッドを含む部分を切り落とすようにする。
【0047】同様に、導電性部材64Bには、3つのプ
ローブ68Bが、その先端が鉛直下側に向いた状態で接
続されている。各プローブ68Bの先端はさらに、先端
が鉛直上側に向いたサブプローブ70の後端に接続され
ている。3つのサブプローブ70はそれぞれ、テーブル
51上の所定位置に配置された状態で鉛直下側に向いた
表示サブパネル4の電極端子領域16(図3)の3つの
部位38にそれぞれ接続できるようになっている。すな
わち、各サブプローブ70に対し所定の複数の電極12
が接続され、これによりこれら電極12に同一の電圧が
印加できるようにしてある。各サブプローブ70を介し
て確実に上記所定の複数の電極12に同一の電圧が印加
できるようにするため、上記所定の複数の電極12に共
通して接続された電極(電極パッド)を基板6端部に予
め形成し、この電極パッドにサブプローブ70が接触す
るようにしてもよい。この場合、光学特性の測定終了後
に基板6から電極パッドを含む部分を切り落とすように
する。
【0048】次に、図3、5とともに図6を参照して、
本実施形態に係る表示パネルの作製工程の一例を説明す
る。まず、青色表示サブパネル4Bを作製する。具体的
には、同じ大きさの2枚の矩形状のフィルム基板(例え
ばポリカーボネート)それぞれに対し、所定の間隔及び
幅を有する帯状の透明電極(例えばITO)を形成す
る。必要であれば、透明電極上に絶縁膜、さらにその上
に配向膜を形成する。続いて、一方の基板上に散布機等
を用いてスペーサを散布し、さらに表示部を囲むように
基板上に連続的に、スクリーン印刷法によりシール壁を
塗布する。そして、この基板をオーブンに入れてシール
壁を仮硬化させる。他方の基板上には樹脂構造物をスク
リーン印刷法により形成し、その後焼成を行う。続い
て、樹脂構造物を形成した基板上に青色の選択反射を行
う液晶材料をディスペンサで滴下し、2枚の基板を、こ
れら基板上にそれぞれ形成した電極が互いに直交するよ
うに加熱部材により加熱しながら加圧部材により加圧す
るとともに、2枚の基板と加圧部材とを相対移動させ
て、2枚の基板を貼り合わせる。その後、貼り合わせた
基板をオーブンに入れてシール壁を本硬化させ基板同士
を接着させる。
【0049】なお、表示サブパネルの作製は上述した滴
下法に限るものではなく、従来公知の方法、例えば真空
注入法を利用してもよい。
【0050】そして、各基板(第1及び第2の基板6、
8)の一部を切り落として電極端子領域16、20を形
成し、青色表示サブパネル4Bを完成させる。なお、両
基板6、8を重ねた状態で切断を行う場合、対向する基
板の電極部分まで切断されてしまうので、両基板6、8
を平坦な台に置き、この台と所定の間隔をあけたカッタ
を用いて切断を行えば、台上で上側に配置された基板の
み切断することができる。さらに基板6、8を裏返しに
して他方の基板の切断を行う。
【0051】その後、この表示サブパネル4Bを洗浄す
るなどして、上記貼り合わせ工程において基板及びシー
ル壁の外側に付着した液晶材料を除去する。
【0052】次に、作製された青色表示サブパネル4B
を、例えば平面台などを含む保護シート貼り付け部(図
示せず)に搬送し、そこで両面に保護シート30A、3
0Bを貼り付ける[図6(a),(b)]。このとき、
表示サブパネル4Bの表示部14の所定領域36(図
3)に対応した第1の基板6部分及び第2の基板8部分
は露出した状態にある。第1の基板6の電極端子領域1
6の所定部位38及び第2の基板8の電極端子領域20
の所定部位37もまた露出した状態にある。
【0053】青色表示サブパネル4Bは、保護シート3
0A、30Bで覆われた状態で検査装置40まで搬送さ
れる。検査装置40において、青色表示サブパネル4B
は、光吸収シートを介してテーブル51上に配置され
る。このとき、青色表示サブパネル4Bは、該パネルに
設けたアライメントマークとテーブル51上のアライメ
ントマーク62とが重なるようにしてテーブル51上に
配置される。この状態で、観察側に位置する第1の基板
6の電極端子領域16の部位38は、保護シート30B
に覆われておらずサブプローブ70に接続されるととも
に、背面側に位置する第2の基板8の電極端子領域20
の部位37は、保護シート30Aに覆われておらずプロ
ーブ68Aに接続される。
【0054】次に、駆動部66から所定の電圧を、導電
性部材64A及びプローブ68Aを介して第2の基板8
上の電極18の一部に印加するとともに、導電性部材6
4B、プローブ68B及びサブプローブ70を介して第
1の基板6の電極16の一部に印加することにより、表
示サブパネル4の領域36に表示を行わせる。
【0055】続いて、X方向移動機構56、Y方向移動
機構60及びZ方向移動機構によりテーブル51及びテ
ーブル51に配置した青色表示サブパネル4Bを移動さ
せ、表示サブパネル4の領域36の一つを測定部42に
対し鉛直方向に所定距離離れた位置に配置させる。この
状態で光源46を発光させる。青色表示サブパネル4の
液晶を選択反射状態に設定すれば、領域36で反射した
光は、受光部48を介して分光装置50に導かれ、測定
部位36の光学特性が測定される。青色表示サブパネル
4Bの液晶を透過状態に設定すれば、光源46からの光
は光吸収シートにより吸収されることになる。
【0056】X、Y及びZ方向移動機構により青色表示
サブパネル4Bを移動し、光学特性を他の測定部位36
でも測定し、得られたデータに基づいて青色表示サブパ
ネル4Bが所望の表示特性を有するか否かを判断する。
【0057】本実施形態では、青色表示サブパネル4B
の観察側が保護シート30Aで覆われた状態で、表示部
14の所定領域36に対応した第1の基板6部分は、図
6(b)に示すように露出している。したがって、第1
の基板6上に保護シート30Aを覆った状態でも青色表
示サブパネル4Bの所定領域36の光学特性測定を行う
ことができる。また、青色表示サブパネル4Bの背面側
が保護シート30Bで覆われた状態で、所定領域36に
対応した第2の基板8部分は露出している。したがっ
て、保護シート30Bのさらに背面に光吸収シートを配
置した状態で所定領域36の光学特性を測定する場合、
第1の孔32Bを設けていない保護シートを貼った場合
に保護シートと第2の基板8との境界及び/又は保護シ
ートと光吸収シートとの境界で光の散乱が発生するなど
の問題が生じることがなく、したがって正確に光学特性
の測定を行うことができる。
【0058】所望の表示特性を有する良品の青色表示サ
ブパネル4Bは、保護シート30A、30Bを貼り付け
たままで駆動回路実装部に搬送される。そこで、保護シ
ート30A、30Bを青色表示サブパネル4Bから剥が
し、駆動回路72、74がそれぞれ実装されたフィルム
基板76、78を電極端子領域16、20にそれぞれ接
続する[図6(c)]。
【0059】青色表示サブパネル4Bと同様にして、緑
色表示サブパネル4G、赤色表示サブパネル4Rを作製
し、その後、これら表示サブパネルに対し、保護シート
を貼った状態で表示特性の検査を行い、その後、良品と
判断された緑色、赤色表示サブパネルに対し駆動回路の
実装を行う。
【0060】表示パネルの最下層である赤色表示サブパ
ネル4Rにはさらに、その背面に光吸収層を形成する。
【0061】そして、青色、緑色及び赤色表示サブパネ
ル4B、4G、4R同士を位置合わせして、透明の粘着
シートや接着剤などを間に挟んで積層することで表示パ
ネルを作製する。
【0062】上述のような表示パネル作製方法によれ
ば、保護シートを貼ったままで各表示サブパネルの表示
特性を検査することができるので、検査時において保護
シートの剥がし工程及び再度の貼り付け工程が不要であ
り、したがって、製造工程が簡略化できるとともに、保
護シートの剥がし工程に伴って表示面に傷が発生する危
険性が少ない。また、表示サブパネルの背面側には保護
シート30Bで覆われていない部分、すなわち領域36
に対応する第2の基板8部分及び電極端子領域16の所
定部位38が存在するが、これらの部分は少なくとも保
護シート30Bの厚み分だけ外部(例えば搬送用の台)
と距離を保っているので、表示サブパネルの搬送中など
に上記部分が外部と接触して該部分に傷が発生する危険
性が少ない。このように、表示サブパネルの両面に貼る
保護シートに所定の孔を設けることにより、製造工程を
簡略化するとともに歩留まりを向上させることができ
る。
【0063】<第2の実施形態>(図7〜9参照) 本実施形態では、適宜電極が形成された同じ大きさの2
枚のフィルム基板を用い、これら基板を貼り合わせるこ
とで複数の液晶セルを同時に形成し、これら複数の液晶
セルを、その表示特性を検査した後で互いに切断するこ
とで複数の表示サブパネルを作製する。
【0064】具体的に、2枚のフィルム基板106、1
08の貼り合わせは、第1の実施形態と同様に滴下法に
より行うが、図7(a)に示すように、一方の基板に形
成するシール壁を複数形成することで、2枚の基板の貼
り合わせにより表示部114を複数形成する。図の例で
は、矩形状の2枚の基板106、108に対し、4×4
のマトリックス状に配置された16個の表示部114を
形成する。そして、余分な基板部分の切断を行って電極
端子領域116、120を形成する[図7(b)]。互
いに貼り合わされた基板106、108(以下、基板ユ
ニットという。)を、例えば図7(a)において紙面表
側の基板106を上にして平坦な台に置き、この台と所
定の間隔をあけたカッタを用いて切断を行うことで、図
面左右方向に伸びる一点鎖線に沿って基板106のみを
切断し、これにより電極端子領域120を形成する。さ
らに基板ユニットを裏返しにして台に置き、図面上下方
向に伸びる一点鎖線に沿って基板108のみの切断を行
い、これにより電極端子領域116を形成する。図7
(b)の一点鎖線で四方を囲まれた基板ユニット部分が
1つの液晶セルである。基板106、108上の電極
は、各液晶セルの領域で互いに別個に形成されている。
【0065】一方、図8(a)に示すように、少なくと
も基板ユニットの観察側の基板106を覆う保護シート
130Aには、16個の液晶セルの表示部114にそれ
ぞれ対応して2個、したがって計32個の第1の孔13
2Aが設けてある。保護シート130Aにはまた、各液
晶セルの電極端子領域120の所定部位(図の例では各
液晶セルにつき1個)に対応した第2の孔134Aが設
けてある。
【0066】同様に、図8(b)に示すように、少なく
とも基板ユニットの背面側の基板108を覆う保護シー
ト130Bには、保護シート130Aの第1の孔132
Aに対応して第1の孔132Bが設けてある。保護シー
ト130Bにはまた、各液晶セルの電極端子領域116
の所定部位(図の例では各液晶セルにつき2個)に対応
した第2の孔134Bが設けてある。電極端子領域11
6、120の上記所定部位を介して基板ユニットの電極
に電圧を印加したときに、保護シート130A、130
Bの第1の孔132A、132Bに対応した各液晶セル
表示部114の2箇所で表示が行われるようになってい
る。
【0067】次に、図7、9を参照して、本実施形態に
係る表示パネルの作製工程の一例を説明する。まず、以
下のようにして基板ユニットを作製する。具体的には、
同じ大きさの2枚の矩形状のフィルム基板(例えばポリ
カーボネート)それぞれに対し、所定の間隔及び幅を有
する帯状の透明電極(例えばITO)を形成する。この
電極は、各液晶セルに対し互いに別個に形成される。必
要であれば、透明電極上に絶縁膜、さらにその上に配向
膜を形成する。続いて、一方の基板上に散布機等を用い
てスペーサを散布し、さらに各液晶セル用の表示部を囲
むように基板上に連続的に、スクリーン印刷法により複
数のシール壁を塗布する。そして、この基板をオーブン
に入れてシール壁を仮硬化させる。他方の基板上には樹
脂構造物をスクリーン印刷法により形成し、その後焼成
を行う。続いて、樹脂構造物を形成した基板上に液晶材
料をディスペンサで滴下し、2枚の基板を、これら基板
上にそれぞれ形成した電極が互いに直交するように加熱
部材により加熱しながら加圧部材により加圧するととも
に、2枚の基板と加圧部材とを相対移動させて、2枚の
基板を貼り合わせる[図7(a)]。その後、貼り合わ
せた基板をオーブンに入れてシール壁を本硬化させ基板
同士を接着させる。
【0068】そして、各基板106、108の一部を切
り落として電極端子領域116、120を形成し、基板
ユニットを完成させる[図7(b)]。
【0069】その後、この基板ユニットを洗浄するなど
して、上記貼り合わせ工程において基板及びシール壁の
外側に付着した液晶材料を除去する。
【0070】次に、作製された基板ユニットを、保護シ
ート貼り付け部(図示せず)に搬送し、そこで両面に保
護シート130A、130Bを貼り付ける[図7
(c)]。このとき、各液晶セルの表示部14の測定部
位136(図の例では各液晶セルに対し2箇所)に対応
した基板106部分及び基板108部分は露出した状態
にある。基板106の電極端子領域116の上記所定部
位及び基板108の電極端子領域120の上記所定部位
もまた露出した状態にある。
【0071】基板ユニットは、保護シート130A、1
30Bで覆われた状態で検査装置(図示せず)まで搬送
される。検査装置において、基板ユニットの電極端子領
域116、120の所定部位に対しプローブ(図示せ
ず)を接続する。プローブを介して所定の電圧を印加す
ることで、上記測定部位に表示を行わせる。そして、測
定部位に光を照射させ反射光を受光することにより各液
晶セルの光学特性を測定する。得られたデータに基づい
て各液晶セルが所望の表示特性を有するか否かを判断す
る。測定の際は、各液晶セルの電極端子領域がプローブ
に接するように基板ユニット全体を動かして順次各液晶
セルの測定を行うか、プローブを各液晶セルに対応させ
た位置に設けることによって、複数の液晶セルを同時に
測定するようにしてもよい。なお、本実施形態では光吸
収シートとして、各液晶セルの表示部に対応する部分の
みにシートがあり、電極端子領域に対応してシートがな
いようなパターンを持つもの(例えば、図8(b)の保
護シートの孔132Bがないものと同じパターンの光吸
収シート)を使用すればよい。
【0072】その後、基板ユニットは、保護シート13
0A、130Bを貼り付けたままで、図9(a)の一点
鎖線に沿って切断され、複数の液晶セルに分割される
[図9(b)]。この分割された液晶セルのうち表示特
性の検査で良品と判断されたもののみが駆動回路実装部
に搬送される。そこで、保護シート130A、130B
を液晶セルから剥がし[図9(c)]、駆動回路17
2、174がそれぞれ実装されたフィルム基板176、
178を電極端子領域116、120にそれぞれ接続す
る[図9(d)]。
【0073】図7(a)〜(c)及び図9(a)〜
(d)に示す工程による液晶セルの作製を青色、緑色、
及び赤色の選択反射を行う液晶材料を用いて行い、それ
ぞれ青色、緑色、及び赤色表示サブパネルとする。
【0074】表示パネルの最下層である赤色表示サブパ
ネルにはさらに、その背面に光吸収層を形成する。
【0075】そして、青色、緑色及び赤色表示サブパネ
ル同士を位置合わせして、透明の粘着シートや接着剤な
どを間に挟んで積層することで表示パネルを作製する。
【0076】このように2枚の基板からなる基板ユニッ
トから複数の液晶セルを作製する場合、保護シートを貼
ったままで各液晶セルの表示特性を検査することができ
るので、検査時において保護シートの剥がし工程及び再
度の貼り付け工程が不要である。また、基板ユニットに
保護シートを貼ったままで基板ユニットを切断し複数の
液晶セルに分割することで、基板ユニットに貼り付けた
保護シートは、駆動回路実装直前まで液晶セルに貼った
ままで各工程を行うことができる。このように、表示パ
ネルの製造工程が簡略化できるとともに、保護シートの
剥がし工程に伴って表示面に傷が発生する危険性を少な
くさせることができ、したがって、歩留まりを向上させ
ることができる。
【0077】<第3の実施形態>(図10参照) 本実施形態では、複数の表示サブパネルを積層してなる
表示パネルを、保護シートを貼り付けて検査する。
【0078】具体的に、第1の実施形態と同様にして各
表示サブパネル204(青色、緑色、及び赤色表示サブ
パネル204B,204G,204R)を作製し、該サ
ブパネルに駆動回路272、274をそれぞれ備えたフ
ィルム基板276、278を接続する。そして、表示パ
ネルの最下層である赤色表示サブパネル204Rにはさ
らに、その背面に光吸収層を形成し、これら複数の表示
サブパネルを積層して表示パネル201を作製する[図
10(a)]。表示パネル201は、保護シート貼り付
け部に搬送され、そこで、観察面(すなわち青色表示サ
ブパネル204Bの前面)に図10(b)に示すような
保護シート230が貼り付けられる[図10(c)]。
表示パネルの観察面に貼り付ける保護シート230に
は、測定部位236(図では表示パネル201の表示領
域214の中央及び四隅)に対応した領域に孔232が
形成されている。また、表示パネル201には駆動回路
が接続されているので、駆動回路を介して表示パネル2
01の電極に所定の電圧を印加することで表示特性を検
査することができ、したがって保護シート230には電
極端子領域に対応させた孔は設けていない。また、表示
パネル201の裏面には光吸収層が設けてあり、裏側に
保護シートは不要であるが、必要なら孔のない保護シー
トで電極端子領域を含めた表示パネルの裏側全体を覆っ
てもよい。
【0079】保護シート230が観察面に貼り付けられ
た状態で、表示パネル201は検査装置(図示せず)ま
で搬送される。そこで、表示パネル201に接続された
駆動回路は、検査装置の駆動用コネクタ(図示せず)に
接続され、駆動回路を介して表示パネル201の所定の
電極に所定の電圧を印加することで測定部位236に表
示を行わせ、表示特性を検査する。そして、表示パネル
が所定の表示特性を満足することを確認して表示パネル
が完成する。
【0080】このように表示パネルの検査時において保
護シートの剥がし工程及び再度の貼り付け工程が不要で
あるので、製造工程が簡略化できるとともに、保護シー
トの剥がし工程に伴って表示面に傷が発生する危険性を
少なくさせることができ、したがって、歩留まりを向上
させることができる。
【0081】<その他の実施形態>第1〜3の実施形態
は、3つの表示サブパネルを積層してなる表示パネルを
備えた積層型表示装置の製造方法に関するものである
が、積層する表示サブパネルの数は本発明を限定するも
のではない。
【0082】また、一層のみからなる表示パネル(典型
的に一対の基板間に表示層を挟持した構成を有する表示
パネル)を備えた表示装置の製造工程に、本発明を適用
することができる。すなわち、上記実施形態で説明した
のと同様に、表示パネルの表示領域内の所定部位及び/
又は電極端子領域内の所定部位に対応して孔が設けられ
た保護シートを用いれば、該シートを表示パネルに貼っ
た状態で表示特性を検査することができる。
【0083】
【発明の効果】本発明に係る表示装置製造方法によれ
ば、表示サブパネル又は表示パネルを保護する保護シー
トの貼り付け工程及び剥がし工程をできる限り減らすこ
とで、製造方法の簡略化を実現するとともに、上記剥が
し工程において基板が損傷するなどして不良品が発生す
る危険性を最小限に抑え、したがって歩留まりを向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 積層型表示装置に用いられる表示パネルの製
造工程の一実施形態を示すフローチャート。
【図2】 表示パネルの一例を示す模式的な断面図。
【図3】 各表示サブパネルを示す上面図。
【図4】 (a)表示サブパネルの前面に貼り付ける保
護シートを示す上面図。(b)表示サブパネルの背面に
貼り付ける保護シートを示す上面図。
【図5】 検査装置の一実施形態を示す斜視図。
【図6】 (a)表示サブパネルの両面に保護シートを
貼り付ける工程を示す図。(b)保護シートを貼った表
示サブパネルを示す上面図。(c)駆動回路を接続した
表示サブパネルを示す上面図。
【図7】 (a)複数の液晶セルを備えた基板ユニット
を示す上面図。(b)図7(a)の基板ユニットから基
板の一部を除去し、これにより各液晶セルに対し電極端
子領域が形成された基板ユニットを示す上面図。(c)
保護シートを貼り付けた図7(b)の基板ユニットを示
す上面図。
【図8】 (a)図7の基板ユニットの前面に貼り付け
る保護シートを示す上面図。(b)図7の基板ユニット
の背面に貼り付ける保護シートを示す上面図。
【図9】(a)基板ユニットを切断する際の切断位置を
示す図。(b)基板ユニットを切断して作製した液晶セ
ル(表示サブパネル)を示す上面図。(c)保護シート
を剥がした表示サブパネルを示す上面図。(d)駆動回
路を接続した表示サブパネルを示す上面図。
【図10】(a)複数の表示サブパネルを有する表示パ
ネルを示す上面図。(b)図10(a)の表示パネルの
観察面に貼るための保護シートを示す上面図。(c)保
護シートを貼った表示パネルを示す上面図。
【符号の説明】
1:表示パネル、4:表示サブパネル、6:第1の基
板、8:第2の基板、10:液晶層(表示層)、14:
表示部、16:電極端子領域、20:電極端子領域、3
0:保護シート、32:第1の孔、34:第2の孔、3
6:表示部の測定部位、37:プローブ接続位置、3
8:プローブ接続位置、40:検査装置、51:XYZ
テーブル、68:プローブ、70:サブプローブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA67 FA11 FA18 HA02 MA20 2H089 HA01 HA32 JA10 NA58 QA02 QA16 RA11 TA01 2H092 JB77 MA56 NA17 NA30 5C094 AA36 AA42 BA12 BA43 CA19 CA24 DA03 DA12 DB03 EA03 5G435 AA09 BB12 CC12 KK05 KK10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示パネルを備えた表示装置の製造方法
    において、 前記表示パネルの少なくとも一方の面を保護シートで覆
    う工程と、 前記表示パネルの表示特性を、該パネルを保護シートで
    覆った状態で検査する検査工程とを含み、 前記保護シートには、表示パネルの表示領域内の所定部
    位に対応する位置に孔が設けてあり、 前記検査工程において、保護シートに設けた孔を介して
    前記所定部位の表示状態を検査することを特徴とする製
    造方法。
  2. 【請求項2】 表示サブパネルを複数積層してなる表示
    パネルを備えた積層型表示装置の製造方法において、 表示サブパネルを作製する作製工程と、 前記各表示サブパネルの少なくとも一方の面を保護シー
    トで覆う工程と、 前記各表示サブパネルの表示特性を、該表示サブパネル
    を保護シートで覆った状態で検査する検査工程と、 前記検査工程後に、前記表示サブパネルから保護シート
    を剥がして、複数の表示サブパネルを積層する工程とを
    含み、 前記保護シートには、表示サブパネルの表示部内の所定
    部位に対応する位置に第1の孔が設けてあり、 前記検査工程において、保護シートに設けた第1の孔を
    介して前記所定部位の表示状態を検査することを特徴と
    する製造方法。
  3. 【請求項3】 前記表示サブパネルは、外部に露出した
    電極端子領域を有し、該電極端子領域に通電することで
    表示を行うようになっており、 前記保護シートには、前記電極端子領域内の所定部位に
    対応する位置に第2の孔が設けてあり、 前記検査工程において、保護シートに設けた第2の孔を
    介して電極端子領域の前記所定部位に通電することで、
    表示サブパネルの表示部内の前記所定部位の表示を行う
    ことを特徴とする請求項2の製造方法。
  4. 【請求項4】 表示パネルを備えた表示装置の製造方法
    において、 前記表示パネルは、外部に露出した電極端子領域を有
    し、 前記製造方法は、 前記表示パネルの少なくとも一方の面を保護シートで覆
    う工程と、 前記表示パネルを保護シートで覆った状態で、表示パネ
    ルの電気的な検査を行う検査工程とを含み、 前記保護シートには、前記電極端子領域内の所定部位に
    対応する位置に孔が設けてあり、 前記検査工程は、保護シートに設けた孔を介して電極端
    子領域の前記所定部位に通電することにより行われるこ
    とを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 表示サブパネルを複数積層してなる表示
    パネルを備えた積層型表示装置の製造方法において、 表示サブパネルを作製する作製工程と、 前記各表示サブパネルの少なくとも一方の面を保護シー
    トで覆う工程とを含み、 前記各表示サブパネルは、外部に露出した電極端子領域
    を有し、前記製造方法は、 前記各表示サブパネルを保護シートで覆った状態で、表
    示サブパネルの電気的な検査を行う検査工程と、 前記検査工程後に、前記表示サブパネルから保護シート
    を剥がして、複数の表示サブパネルを積層する工程とを
    さらに含み、 前記保護シートには、前記電極端子領域内の所定部位に
    対応する位置に孔が設けてあり、 前記検査工程は、保護シートに設けた孔を介して電極端
    子領域の前記所定部位に通電することにより行われるを
    特徴とする製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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