JP2003050542A - 通路体験装置 - Google Patents
通路体験装置Info
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- JP2003050542A JP2003050542A JP2001240006A JP2001240006A JP2003050542A JP 2003050542 A JP2003050542 A JP 2003050542A JP 2001240006 A JP2001240006 A JP 2001240006A JP 2001240006 A JP2001240006 A JP 2001240006A JP 2003050542 A JP2003050542 A JP 2003050542A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 住宅設計にユニバーサルデザインを導入する
際に、住宅の通路の通路巾及び出入口の開口巾の違いに
よる利便性を実際に体験するための装置を提供する。 【解決手段】 本通路体験装置100は、3つの出入口
11、12、13を有する壁101と、出入口20を有
し、壁101と直交してコーナー部を形成するように設
けられた壁102と、壁101及び壁102に対して進
退自在に設けられた可動壁103とを具備してなるもの
である。本通路体験装置100を使用することにより、
どのような開口巾及び通路巾が最も利便性が高いかを、
通路巾、開口巾、及び建具の種類等を夫々変更して、実
体験に基づいて検討することにより、家族構成や将来生
活等を想定したユニバーサルデザインを通路の設計に採
りいれることができる。
際に、住宅の通路の通路巾及び出入口の開口巾の違いに
よる利便性を実際に体験するための装置を提供する。 【解決手段】 本通路体験装置100は、3つの出入口
11、12、13を有する壁101と、出入口20を有
し、壁101と直交してコーナー部を形成するように設
けられた壁102と、壁101及び壁102に対して進
退自在に設けられた可動壁103とを具備してなるもの
である。本通路体験装置100を使用することにより、
どのような開口巾及び通路巾が最も利便性が高いかを、
通路巾、開口巾、及び建具の種類等を夫々変更して、実
体験に基づいて検討することにより、家族構成や将来生
活等を想定したユニバーサルデザインを通路の設計に採
りいれることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、居住者や設計者等
に、住宅の通路における出入口の開口巾、及び通路巾の
違いによる利便性を体験させるための通路体験装置に関
するものである。
に、住宅の通路における出入口の開口巾、及び通路巾の
違いによる利便性を体験させるための通路体験装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅設計において所謂バリアフリ
ーが重要視されているが、一生涯にわたり快適に住みつ
づけることのできる生涯住宅を設計するには、単に高齢
者にとっての住み易さだけでなく、例えば、妊婦や車椅
子を利用する必要がある運動障害者等、あらゆる人にと
って住み易い住宅設計、所謂ユニバーサルデザインとな
っていることも必要である。
ーが重要視されているが、一生涯にわたり快適に住みつ
づけることのできる生涯住宅を設計するには、単に高齢
者にとっての住み易さだけでなく、例えば、妊婦や車椅
子を利用する必要がある運動障害者等、あらゆる人にと
って住み易い住宅設計、所謂ユニバーサルデザインとな
っていることも必要である。
【0003】具体的に、住宅の通路のユニバーサルデザ
インであれば、どの程度の通路巾及び出入口の開口巾を
確保すればよいかということについて、日常の荷物の運
搬等の利便性だけでなく、将来的に手摺りを設置する場
合や車椅子を使用する場合等までを考慮して検討する必
要がある。特に、住宅の構造上、建築後にユニバーサル
デザインを導入することは困難な場合が多いので、住宅
設計の際に十分に検討しておくことが重要である。
インであれば、どの程度の通路巾及び出入口の開口巾を
確保すればよいかということについて、日常の荷物の運
搬等の利便性だけでなく、将来的に手摺りを設置する場
合や車椅子を使用する場合等までを考慮して検討する必
要がある。特に、住宅の構造上、建築後にユニバーサル
デザインを導入することは困難な場合が多いので、住宅
設計の際に十分に検討しておくことが重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、出入口や通路
の有効巾は一定の基準で等級別に分けられており、一般
に等級が高い程、その利便性も高くなると考えられる
が、該等級をもって居住者となる者が実際の通路等の利
便性を想像して、生涯住宅としての通路の設計を検討す
ることは難しい。また、設計図面のみから、それに表さ
れた通路の利便性を想像することも一般の者には難し
い。このように、設計図面に表された寸法や等級等の情
報のみに基づいて通路の利便性を的確に想像することは
困難であるので、設計段階で通路の利便性を検討したと
しても、居住者は建築後の住宅に住んでみて、又は実際
に手摺り等が必要となった場合に、新たに具体的な要望
が生じることが多い。しかし、前述したように、建築後
に通路巾等を変更することは困難であるので、居住者を
十分に満足させる生涯住宅を設計することは難しかっ
た。
の有効巾は一定の基準で等級別に分けられており、一般
に等級が高い程、その利便性も高くなると考えられる
が、該等級をもって居住者となる者が実際の通路等の利
便性を想像して、生涯住宅としての通路の設計を検討す
ることは難しい。また、設計図面のみから、それに表さ
れた通路の利便性を想像することも一般の者には難し
い。このように、設計図面に表された寸法や等級等の情
報のみに基づいて通路の利便性を的確に想像することは
困難であるので、設計段階で通路の利便性を検討したと
しても、居住者は建築後の住宅に住んでみて、又は実際
に手摺り等が必要となった場合に、新たに具体的な要望
が生じることが多い。しかし、前述したように、建築後
に通路巾等を変更することは困難であるので、居住者を
十分に満足させる生涯住宅を設計することは難しかっ
た。
【0005】一方、設計者等の住宅設計に関わる者は、
設計図面等から実際の通路を想像することは比較的容易
であると考えられるが、例えば、設計者が若年齢の健常
者である場合に、高年齢者や運動障害者が居住する住宅
の通路の実際の利便性を、夫々の立場で想像することは
難しい。従って、住宅設計の依頼者等から、高齢者や運
動障害者等の具体的な家族構成に基づいて通路巾等をど
の程度確保することがよいかという質問があった場合
に、設計者が適確に回答することができないことがある
という問題もあった。
設計図面等から実際の通路を想像することは比較的容易
であると考えられるが、例えば、設計者が若年齢の健常
者である場合に、高年齢者や運動障害者が居住する住宅
の通路の実際の利便性を、夫々の立場で想像することは
難しい。従って、住宅設計の依頼者等から、高齢者や運
動障害者等の具体的な家族構成に基づいて通路巾等をど
の程度確保することがよいかという質問があった場合
に、設計者が適確に回答することができないことがある
という問題もあった。
【0006】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであり、住宅設計にユニバーサルデザインを導入する
際に、住宅の通路の通路巾及び出入口の開口巾の違いに
よる利便性を実際に体験するための装置を提供すること
を目的とする。
のであり、住宅設計にユニバーサルデザインを導入する
際に、住宅の通路の通路巾及び出入口の開口巾の違いに
よる利便性を実際に体験するための装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
通路体験装置は、住宅の通路における通路巾及び出入口
の開口巾の違いによる利便性を体験するための装置であ
って、開口巾が異なる複数の出入口が通路の壁に並設さ
れ、前記壁と対向する可動壁が、該壁方向に進退自在に
設けられたものである。
通路体験装置は、住宅の通路における通路巾及び出入口
の開口巾の違いによる利便性を体験するための装置であ
って、開口巾が異なる複数の出入口が通路の壁に並設さ
れ、前記壁と対向する可動壁が、該壁方向に進退自在に
設けられたものである。
【0008】また、本発明(請求項2)は、請求項1に
記載の通路体験装置において、前記通路にはコーナー部
が形成され、該コーナー部近傍の壁に出入口が設けら
れ、前記可動壁が該コーナー方向に進退自在に設けられ
たものである。
記載の通路体験装置において、前記通路にはコーナー部
が形成され、該コーナー部近傍の壁に出入口が設けら
れ、前記可動壁が該コーナー方向に進退自在に設けられ
たものである。
【0009】また、本発明(請求項3)は、請求項1に
記載の通路体験装置において、前記出入口に、少なくと
も2種類以上の建具が夫々設けられたものである。
記載の通路体験装置において、前記出入口に、少なくと
も2種類以上の建具が夫々設けられたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係る通路体験装置の構成を示す平面図であり、図に
示すように、本通路体験装置100は、3つの出入口1
1、12、13を有する壁101と、出入口20を有
し、壁101と直交してコーナー部を形成するように設
けられた壁102と、壁101及び壁102に対して進
退自在に設けられた可動壁103とを具備してなるもの
である。
に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係る通路体験装置の構成を示す平面図であり、図に
示すように、本通路体験装置100は、3つの出入口1
1、12、13を有する壁101と、出入口20を有
し、壁101と直交してコーナー部を形成するように設
けられた壁102と、壁101及び壁102に対して進
退自在に設けられた可動壁103とを具備してなるもの
である。
【0011】図2は、壁101の構成を示す正面図であ
るが、図に示すように、壁101には、開口巾が夫々異
なる3つの出入口11、12、13が並設されており、
詳細には、出入口11の開口巾は100cm、出入口1
2の開口巾は80cm、出入口13の開口巾は75cm
である。なお、本実施の形態においては、各出入口1
1、12、13の開口巾は、開き戸の厚みや引戸の引き
残しを除いた有効巾で示しているが、開き戸の厚み等も
含めた実際の開口巾であってもよい。
るが、図に示すように、壁101には、開口巾が夫々異
なる3つの出入口11、12、13が並設されており、
詳細には、出入口11の開口巾は100cm、出入口1
2の開口巾は80cm、出入口13の開口巾は75cm
である。なお、本実施の形態においては、各出入口1
1、12、13の開口巾は、開き戸の厚みや引戸の引き
残しを除いた有効巾で示しているが、開き戸の厚み等も
含めた実際の開口巾であってもよい。
【0012】前記出入口11には、引戸14が設けられ
ている。引戸14は、図2に示すように、右方向に引か
れることにより出入口14を開放するものであり、引戸
14の引き残しは、壁101に設けられたストッパ15
により調整されるものとなっている。該ストッパ15
は、該壁101に穿孔された取付孔16に嵌入されるこ
とにより、壁101の表面から突出した状態に取り付け
られる金具であり、これにより、開方向(図2右方向)
に引かれた引戸14はストッパ15と当接し、引戸14
の最大開放位置が定められる。なお、該ストッパ15は
引戸14と当接して引戸14を制止できるものであれ
ば、その形状等は特に限定されるものではない。
ている。引戸14は、図2に示すように、右方向に引か
れることにより出入口14を開放するものであり、引戸
14の引き残しは、壁101に設けられたストッパ15
により調整されるものとなっている。該ストッパ15
は、該壁101に穿孔された取付孔16に嵌入されるこ
とにより、壁101の表面から突出した状態に取り付け
られる金具であり、これにより、開方向(図2右方向)
に引かれた引戸14はストッパ15と当接し、引戸14
の最大開放位置が定められる。なお、該ストッパ15は
引戸14と当接して引戸14を制止できるものであれ
ば、その形状等は特に限定されるものではない。
【0013】また、前記取付孔16は、出入口11の開
放巾が75cm又は80cmとなるように2箇所に設け
られており、これにより、出入口11の開口巾は、引戸
14が各取付孔16に嵌入されたストッパ15と夫々当
接する場合には75cm又は80cmとなり、ストッパ
15を取り除いて引戸14が引き残しなしで開放される
場合には100cmとなる。また、引戸14の中央付近
は矩形に切欠されており、これにより、出入口11を引
戸14で閉鎖した状態においても、壁101の外側から
通路を観察できるようになっている。
放巾が75cm又は80cmとなるように2箇所に設け
られており、これにより、出入口11の開口巾は、引戸
14が各取付孔16に嵌入されたストッパ15と夫々当
接する場合には75cm又は80cmとなり、ストッパ
15を取り除いて引戸14が引き残しなしで開放される
場合には100cmとなる。また、引戸14の中央付近
は矩形に切欠されており、これにより、出入口11を引
戸14で閉鎖した状態においても、壁101の外側から
通路を観察できるようになっている。
【0014】前記出入口12、13には、開き戸17、
18が夫々設けられている。該開き戸17、18は、各
出入口12、13の立て枠に、壁101の外側に向かっ
て開閉自在に、即ち壁101の外側に部屋があるとすれ
ば内開きとなるように枢着されたものである、また、開
き戸17、18の中央付近より上側部分は切欠されてお
り、出入口12、13を開き戸17、18で夫々閉鎖し
た状態においても、壁101の外側から通路を観察でき
るようになっている。
18が夫々設けられている。該開き戸17、18は、各
出入口12、13の立て枠に、壁101の外側に向かっ
て開閉自在に、即ち壁101の外側に部屋があるとすれ
ば内開きとなるように枢着されたものである、また、開
き戸17、18の中央付近より上側部分は切欠されてお
り、出入口12、13を開き戸17、18で夫々閉鎖し
た状態においても、壁101の外側から通路を観察でき
るようになっている。
【0015】壁102は、図1に示すように、前記出入
口11の側方において壁101と直交するように設けら
れ、壁101と壁102により、通路が直角に曲がるコ
ーナー部の壁面を形成している。該壁102のコーナー
部近傍には、開口巾75cmの出入口20が設けられて
おり、該出入口20の立て枠には、開き戸21が通路に
向かって開閉自在に、即ち壁102の外側に部屋がある
とすれば外開きとなるように枢着されている。なお、該
開き戸21も、前記開き戸17、18と同様に、中央付
近より上側部分が切欠されて、出入口20を開き戸21
で閉鎖した状態においても、壁102の外側から内側を
観察できるようになっている。
口11の側方において壁101と直交するように設けら
れ、壁101と壁102により、通路が直角に曲がるコ
ーナー部の壁面を形成している。該壁102のコーナー
部近傍には、開口巾75cmの出入口20が設けられて
おり、該出入口20の立て枠には、開き戸21が通路に
向かって開閉自在に、即ち壁102の外側に部屋がある
とすれば外開きとなるように枢着されている。なお、該
開き戸21も、前記開き戸17、18と同様に、中央付
近より上側部分が切欠されて、出入口20を開き戸21
で閉鎖した状態においても、壁102の外側から内側を
観察できるようになっている。
【0016】可動壁103は、図1に示すように、壁1
01と対向するように設けられており、該可動壁103
は、壁101と対向した状態のままで、壁101の壁面
に直交する方向と壁102の壁面に直交する方向との2
方向にスライド移動できるものである。これにより、可
動壁103が壁101及び通路のコーナー部に対して進
退自在となって、壁101と可動壁103との間の通路
及びコーナー部の通路巾が任意に変更できるものとな
る。
01と対向するように設けられており、該可動壁103
は、壁101と対向した状態のままで、壁101の壁面
に直交する方向と壁102の壁面に直交する方向との2
方向にスライド移動できるものである。これにより、可
動壁103が壁101及び通路のコーナー部に対して進
退自在となって、壁101と可動壁103との間の通路
及びコーナー部の通路巾が任意に変更できるものとな
る。
【0017】可動壁103のスライド機構は特に限定さ
れるものではなく、例えば、壁101の壁面に直交する
方向と壁102の壁面に直交する方向との2方向のレー
ルを、互いに滑動自在に組み合わせて天井等に設置し、
該レールに可動壁103を吊設するような構成として
も、同様のレールを床に設置して該レール上に可動壁1
03を立設するような構成としてもよいが、天井等から
吊設する構成とすれば、本通路体験装置100の床にレ
ール等による凹凸が生じることがなく、実際の住宅の通
路の床と同様に仕上げることができるので好ましい。ま
た、可動壁103の駆動方法も特に限定されるものでは
なく、手動としてもモータや油圧ポンプ等の駆動源を用
いることとしてもよい。なお、可動壁103も前記引戸
14と同様に、中央付近を矩形に切欠等すれば、可動壁
103の外側から通路を観察できるようになるので好ま
しい。
れるものではなく、例えば、壁101の壁面に直交する
方向と壁102の壁面に直交する方向との2方向のレー
ルを、互いに滑動自在に組み合わせて天井等に設置し、
該レールに可動壁103を吊設するような構成として
も、同様のレールを床に設置して該レール上に可動壁1
03を立設するような構成としてもよいが、天井等から
吊設する構成とすれば、本通路体験装置100の床にレ
ール等による凹凸が生じることがなく、実際の住宅の通
路の床と同様に仕上げることができるので好ましい。ま
た、可動壁103の駆動方法も特に限定されるものでは
なく、手動としてもモータや油圧ポンプ等の駆動源を用
いることとしてもよい。なお、可動壁103も前記引戸
14と同様に、中央付近を矩形に切欠等すれば、可動壁
103の外側から通路を観察できるようになるので好ま
しい。
【0018】前記壁101、102、及び可動壁103
で囲まれた床にはフローリング材が敷設され、一般的な
住居の通路と同様の外観となっている。更に、該床に
は、図1に示すように、各出入口11、12、13、2
0の開口巾、壁101の壁面と可動壁103との間の距
離を示す寸法モジュール、及び一般的な通路巾である7
8cmと85cmの位置が夫々記載されており、口頭等
で説明を受けるまでもなく、各出入口11、12、1
3、20の開口巾、壁101の壁面と可動壁103との
間の距離、及び一般的な通路巾が視覚的に理解できるよ
うになっている。
で囲まれた床にはフローリング材が敷設され、一般的な
住居の通路と同様の外観となっている。更に、該床に
は、図1に示すように、各出入口11、12、13、2
0の開口巾、壁101の壁面と可動壁103との間の距
離を示す寸法モジュール、及び一般的な通路巾である7
8cmと85cmの位置が夫々記載されており、口頭等
で説明を受けるまでもなく、各出入口11、12、1
3、20の開口巾、壁101の壁面と可動壁103との
間の距離、及び一般的な通路巾が視覚的に理解できるよ
うになっている。
【0019】以下、本通路体験装置100の使用方法に
ついて説明する。生涯住宅の居住者となるべき者や設計
者等は、高齢者や運動障害者の立場から住宅の通路の利
便性を実体験するために、例えば車椅子に乗って、又は
車椅子を押す介護者となって各出入口11、12、1
3、20から通路へ出入りする。また、例えば高齢者の
動作を模擬するには、手足に重りを着けたり、関節を拘
束する運動拘束具を装着して通路へ出入りする。
ついて説明する。生涯住宅の居住者となるべき者や設計
者等は、高齢者や運動障害者の立場から住宅の通路の利
便性を実体験するために、例えば車椅子に乗って、又は
車椅子を押す介護者となって各出入口11、12、1
3、20から通路へ出入りする。また、例えば高齢者の
動作を模擬するには、手足に重りを着けたり、関節を拘
束する運動拘束具を装着して通路へ出入りする。
【0020】一般に、洋室の出入口には、密閉性や意匠
性を考慮して開き戸が設けられることが多いが、車椅子
を使用する際には、開き戸は使い難い場合がある。例え
ば出入口13から通路へ進入する場合であれば、開き戸
17を開放するには、車椅子が開き戸17の開閉スペー
スに入らないように出入口11の側方の位置Aに車椅子
を位置させる必要がある。また、コーナー部の出入口2
0へ、通路のB方向から進入する場合であれば、コーナ
ー部のスペースがよほど広くない限り、一度コーナー部
を曲がってしまわなければ開き戸21を開放することが
できない。一方、引戸14であれば開閉のためのスペー
スが少ないので、車椅子の出入が比較的容易である。
性を考慮して開き戸が設けられることが多いが、車椅子
を使用する際には、開き戸は使い難い場合がある。例え
ば出入口13から通路へ進入する場合であれば、開き戸
17を開放するには、車椅子が開き戸17の開閉スペー
スに入らないように出入口11の側方の位置Aに車椅子
を位置させる必要がある。また、コーナー部の出入口2
0へ、通路のB方向から進入する場合であれば、コーナ
ー部のスペースがよほど広くない限り、一度コーナー部
を曲がってしまわなければ開き戸21を開放することが
できない。一方、引戸14であれば開閉のためのスペー
スが少ないので、車椅子の出入が比較的容易である。
【0021】更に、引戸14が設けられた出入口11か
ら通路へ進入する場合であっても、その開口巾及び通路
巾によって利便性が異なる。開口巾及び通路巾とも広け
れば通路へ進入して進行方向へ曲がることは容易である
と考えられるが、出入口11の開口巾を広くすれば、引
戸14を開閉するための動作も大きくなるので、車椅子
に乗りながら片手で引戸14を開閉することは難しくな
る。一方、通路巾又は開口巾の一方が十分に広ければ、
他方がそれ程広くなくても通路へ進入して進行方向に曲
がることは容易である。
ら通路へ進入する場合であっても、その開口巾及び通路
巾によって利便性が異なる。開口巾及び通路巾とも広け
れば通路へ進入して進行方向へ曲がることは容易である
と考えられるが、出入口11の開口巾を広くすれば、引
戸14を開閉するための動作も大きくなるので、車椅子
に乗りながら片手で引戸14を開閉することは難しくな
る。一方、通路巾又は開口巾の一方が十分に広ければ、
他方がそれ程広くなくても通路へ進入して進行方向に曲
がることは容易である。
【0022】前述した動作を、生涯住宅の居住者となる
べき者や設計者等が実際に車椅子等を用いて通路体験装
置100を使用することにより、どのような開口巾及び
通路巾が最も利便性が高いかを、通路巾、開口巾、及び
建具の種類等を夫々変更して、実体験に基づいて検討す
ることにより、家族構成や将来生活等を想定したユニバ
ーサルデザインを通路の設計に採りいれることができ
る。
べき者や設計者等が実際に車椅子等を用いて通路体験装
置100を使用することにより、どのような開口巾及び
通路巾が最も利便性が高いかを、通路巾、開口巾、及び
建具の種類等を夫々変更して、実体験に基づいて検討す
ることにより、家族構成や将来生活等を想定したユニバ
ーサルデザインを通路の設計に採りいれることができ
る。
【0023】なお、本実施の形態における開口巾や通路
巾の寸法は一例であり、種々の規格等に合うように任意
に変更することができるのは勿論である。
巾の寸法は一例であり、種々の規格等に合うように任意
に変更することができるのは勿論である。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、開口巾が異なる複数の
出入口が通路の壁に並設され、前記壁と対向する可動壁
が、該壁方向に進退自在に設けられたので、種々の通路
巾及び開口巾における住宅の通路の利便性を実体験に基
づいて理解することができる。これにより、家族構成や
将来生活等を想定した通路の設計、即ちユニバーサルデ
ザインを行うことができ、居住者の満足度が高い生涯住
宅を実現できる。
出入口が通路の壁に並設され、前記壁と対向する可動壁
が、該壁方向に進退自在に設けられたので、種々の通路
巾及び開口巾における住宅の通路の利便性を実体験に基
づいて理解することができる。これにより、家族構成や
将来生活等を想定した通路の設計、即ちユニバーサルデ
ザインを行うことができ、居住者の満足度が高い生涯住
宅を実現できる。
【0025】また、本発明によれば、前記通路にはコー
ナー部が形成され、該コーナー部近傍の壁に出入口が設
けられ、前記可動壁が該コーナー方向に進退自在に設け
られたので、通路のコーナー部に出入口を設けた場合に
車椅子等の進入がどのようになるかを種々の通路巾で検
討し、その利便性を実体験に基づいて理解することがで
きる。これにより、前記と同様の効果を得ることができ
る。
ナー部が形成され、該コーナー部近傍の壁に出入口が設
けられ、前記可動壁が該コーナー方向に進退自在に設け
られたので、通路のコーナー部に出入口を設けた場合に
車椅子等の進入がどのようになるかを種々の通路巾で検
討し、その利便性を実体験に基づいて理解することがで
きる。これにより、前記と同様の効果を得ることができ
る。
【0026】また、本発明によれば、前記出入口に、少
なくとも2種類以上の建具が夫々設けられたので、例え
ば引戸と開き戸の違いによる通路の利便性を実体験に基
づいて理解することができる。これにより、前記と同様
の効果を得ることができる。
なくとも2種類以上の建具が夫々設けられたので、例え
ば引戸と開き戸の違いによる通路の利便性を実体験に基
づいて理解することができる。これにより、前記と同様
の効果を得ることができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る通路体験装置100
の構成を示す平面図である。
の構成を示す平面図である。
【図2】壁101の構成を示す正面図である。
100 通路体験装置
101、102 壁
103 可動壁
10、11、12、20 出入口
13 引戸
17、18、21 開き戸
15 ストッパ
Claims (3)
- 【請求項1】 住宅の通路における通路巾及び出入口の
開口巾の違いによる利便性を体験するための装置であっ
て、 開口巾が異なる複数の出入口が通路の壁に並設され、 前記壁と対向する可動壁が、該壁方向に進退自在に設け
られたことを特徴とする通路体験装置。 - 【請求項2】 前記通路にはコーナー部が形成され、該
コーナー部近傍の壁に出入口が設けられ、前記可動壁が
該コーナー方向に進退自在に設けられたことを特徴とす
る請求項1に記載の通路体験装置。 - 【請求項3】 前記出入口に、少なくとも2種類以上の
建具が夫々設けられたことを特徴とする請求項1に記載
の通路体験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240006A JP2003050542A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 通路体験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240006A JP2003050542A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 通路体験装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003050542A true JP2003050542A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19070677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001240006A Pending JP2003050542A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 通路体験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003050542A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4970612B1 (ja) * | 2011-10-05 | 2012-07-11 | 上新電機株式会社 | 物品搬入訓練用家屋構造 |
JP2014202888A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | 株式会社藤島建設 | 間取り再現装置 |
-
2001
- 2001-08-08 JP JP2001240006A patent/JP2003050542A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4970612B1 (ja) * | 2011-10-05 | 2012-07-11 | 上新電機株式会社 | 物品搬入訓練用家屋構造 |
JP2014202888A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | 株式会社藤島建設 | 間取り再現装置 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041008 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061002 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070220 |