JP2003050370A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003050370A
JP2003050370A JP2001238224A JP2001238224A JP2003050370A JP 2003050370 A JP2003050370 A JP 2003050370A JP 2001238224 A JP2001238224 A JP 2001238224A JP 2001238224 A JP2001238224 A JP 2001238224A JP 2003050370 A JP2003050370 A JP 2003050370A
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image forming
image
scanning
light
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JP2001238224A
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English (en)
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Yasutaka Kayama
泰孝 加山
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の複雑化やコストアップ、画像データの
処理の複雑化や処理速度の低下などを抑制し、焼き付け
る画像の解像度の低下を回避しつつ、ドット間のすき間
を減少させて画質の向上を図ることができる画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 露光部は、複数の画素データからなるラ
インデータに基づいてAOMドライバ15によりAOM
を駆動することで光ビームを変調し、印画紙に対して走
査露光を行う。搬送部は、マイクロステップモータを駆
動し、印画紙を光ビームの走査方向と交差する方向に移
動させる。制御部30は、露光部によって光ビームの走
査が行われている間、印画紙上の結像位置を印画紙の移
動方向に振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば印画紙など
の感光体上に、画像情報に応じて変調させた光ビームを
走査することによって露光を行い、画像を形成する画像
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真の焼き付けとしては、原画像
が記録されている写真フィルムに光を照射し、この写真
フィルムを透過した光を印画紙上に照射することによっ
て焼き付けを行うアナログ露光が行われている。また、
近年では、写真フィルム上の画像をスキャナなどによっ
て読み取って得られるデジタル画像データや、デジタル
カメラによる撮影によって得られるデジタル画像データ
などに基づいて、赤、緑、青の単色光を画素毎に印画紙
上へ照射することによって焼き付けを行うデジタル露光
が行われるようになっている。
【0003】このデジタル露光を行う構成としては、種
々のものが提案されているが、その一例として、レーザ
光を画像データに応じて変調させながら印画紙を走査し
て露光する構成がある。このような構成の画像焼付装置
は、赤、緑、青の各色のレーザ光を発生する光源を備え
ており、次のような手順で焼付動作を行う。
【0004】まず、入力されるデジタル画像データに基
づいて各色のレーザ光が変調される。そして、変調され
たレーザ光が、ポリゴンミラー等の偏向器によって主走
査方向に走査するように偏向され、fθレンズなどの光
学系を介して印画紙上に照射される。その後、印画紙を
副走査方向に搬送移動させることによって走査露光が行
われる。この走査露光により、印画紙上に図12(a)
に示すようなドット(図12(a)中の長円)が2次元
的に配列されて形成される。ここで、図12(a)は、
従来の方法により印画紙上に焼き付けられたカラー画像
を構成するドットの状態を表す平面図である。そして、
このようなドット全体により2次元のカラー画像が印画
紙上に表現される。
【0005】このドットは次のようにして形成される。
レーザ光が主走査方向において図12(a)のAの位置
に達したとき、レーザ光の強度はAの位置に対応する画
像データに応じたものになる。そして、レーザ光はこの
強度を維持して図12(a)のBの位置まで走査され
る。その後、レーザ光が主走査方向において図12
(a)のBの位置に達すると、レーザ光の強度はBの位
置に対応する画像データに応じたものになる。このよう
にしてレーザ光の強度が変調されることにより、印画紙
上の各ドットは主走査方向に長い長円になる。また、隣
接する各ドット同士は主走査方向に重なることになり、
1回の主走査で1本の帯状の画像領域が形成されること
になる。
【0006】レーザ光の強度分布は、図12(b)に示
すガウスカーブのような分布である。したがって、この
ようにして焼き付けられたカラー画像では、レーザ光に
より露光されたドットの幅方向の濃度分布はレーザ光の
強度分布と同じような分布になる。なお、図12(b)
はレーザ光の強度分布を示す概念図であり、図12
(a)におけるD−D線およびE−E線での強度分布を
示している。
【0007】そして、ドット毎に画像データに応じた濃
度が再現される。この濃度によりドットの幅も変化し、
濃度が濃いドットについては幅も大きく、濃度が薄いデ
ータについては幅も小さくなる傾向にある。したがっ
て、濃度が薄いデータに対応するドットの副走査方向に
は、特にすき間が生じやすい。
【0008】主走査方向はレーザ光が走査される方向で
あるため、主走査方向に並ぶドット(以下、このような
ドットの並びを「主走査ライン」という)は連続して露
光される。このため、これらのドット間ではすき間が生
じない。これに対して、副走査方向に並ぶドット(以
下、このようなドットの並びを「副走査ライン」とい
う)は連続して露光されるものではない。また、副走査
方向に隣接する各ドットを形成する間には、印画紙の移
動を伴うことになる。このため、これらのドット間では
すき間が生じやすい。つまり、副走査方向にはすき間が
生じやすい。
【0009】このすき間の割合が大きい場合には、形成
された画像においてドットが視覚的に明確に認識されや
すくなり、画質の低下を招来する。また、すき間の割合
が大きい場合には、印画紙の搬送における微妙な搬送ム
ラが強調されやすくなるため、同様に画質の低下を招来
する。
【0010】そこで、従来、主走査方向と副走査方向と
の解像度が等しい画像データに対して、副走査ライン数
を主走査ライン数の整数倍とするように画像データを変
換する走査露光方法が採用されている。
【0011】また、主走査方向の画像データを間引くと
ともに、各画素の印画紙上での大きさを変更することに
よって画像の縦横比を崩すことなく副走査ライン数を主
走査ライン数より増加させる方法もある。この方法で
は、主走査方向の画像データから例えば1画素おきにデ
ータを間引くとともに、印画紙の搬送速度を半分にして
露光を行うことにより副走査ライン数を主走査ライン数
の2倍とすることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な方法によりドット間のすき間を埋めようとすると、次
のような問題が生じる。
【0013】まず、画像データを変換して副走査ライン
数を増加させる方法では、画像データを変換するための
演算処理が必要になる。具体的には、新たに作成する画
素の周辺に位置する画素のデータに基づいて演算処理を
行い、補間するようにしてこの新たに作成する画素のデ
ータを求める必要が生じる。そのため、このような方法
では、演算処理を行うために大容量のメモリなどを備え
た演算処理部が必要になり、それによる装置の複雑化や
コストアップ、画像データの処理の複雑化や処理速度の
低下などを招来するといった問題が生じる。
【0014】これに対して、主走査方向の画像データを
間引く方法では、演算処理などによりデータを新たに作
成することなく、もともと存在しているデータのみを用
いて副走査ライン数を増加させることができる。しか
し、この方法では、主走査方向の解像度が低下する(上
述の例では1/2になる)ことになる。そのため、もと
の画像データを印画紙上に忠実に反映することができ
ず、画質の低下を招来するといった問題が生じる。
【0015】本発明は、これらの問題を解決するために
なされたものであり、その目的は、装置の複雑化やコス
トアップ、および画像データの処理の複雑化や処理速度
の低下などを極力抑制し、焼き付ける画像の解像度の低
下を回避しつつ、ドット間のすき間を減少させて画質の
向上を図ることができる画像形成装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像処
理方法は、上記の課題を解決するために、画像を構成す
る画素の情報を有する画素データに基づいて感光体を露
光して画像を形成する画像形成装置において、複数の画
素データからなるラインデータに基づいて変調した光ビ
ームを感光体に対して走査させ、この感光体を露光する
露光部と、前記感光体を光ビームの走査方向と交差する
方向に移動させる搬送部と、前記光ビームの走査中に、
感光体上の結像位置を感光体の移動方向に振動させる結
像位置振動部とを備えることを特徴としている。
【0017】上記構成の画像形成装置では、露光部によ
ってラインデータに基づく光ビームが走査され、1ライ
ン分の走査が終了すれば、搬送部によって感光体を光ビ
ームの走査方向(以下「主走査方向」という)と交差す
る方向に移動させることにより、光ビームの結像位置を
感光体の移動方向(以下「副走査方向」という)にずら
す。続いて、次のラインデータに基づいて光ビームを走
査させ、これを繰り返して、露光により感光される領域
(以下「ドット」という)を、感光体の移動方向(以下
「副走査方向」という)に配列する。
【0018】ここで、露光のための光ビームの断面形状
は一般に円形や楕円形、長円形であり、それにより形成
されるドットも円形や楕円形、長円形になる。したがっ
て、各画素に1つのドットを対応させて画像を形成する
場合には、ドット間にすき間が生じることになる。特
に、副走査方向には、すき間が生じやすくなる。
【0019】これに対して、本画像形成装置では、結像
位置振動部によって感光体上の結像位置を副走査方向に
振動させるので、同一の画素データに基づくドットに副
走査方向の広がりを持たせることができる。このドット
広がりは、連続的な単一ドットからなるものであっても
よいし、副走査方向にドット数を増やすような断続的な
ものであってもよい。このドット広がりによって、上記
ドット間のすき間の一部あるいは全部を埋めることが可
能になる。すなわち、発明が解決しようとする課題の項
において述べたドット間のすき間に起因する画質の低下
を回避することができる。
【0020】また、本画像形成装置では、もとの画素デ
ータを間引くなどの処理を行わなくてよい。したがっ
て、解像度の低下や、それによる画質の低下を回避する
ことができる。
【0021】さらに、本画像形成装置では、同一の画素
データに基づいて、ドットに副走査方向の広がりを持た
せるので、ドット間のすき間を埋めるための新たなライ
ンデータを演算により算出する必要がない。したがっ
て、演算処理による処理の複雑化や処理スピードの低
下、演算処理部を設けることによる装置の複雑化やコス
トアップなどを回避することができる。
【0022】本画像形成装置では、副走査方向における
ドット間のすき間を埋めるための走査露光を行う必要が
ないので、このような走査露光を行う場合と比較して、
光ビームの走査回数を抑制することができる。したがっ
て、同一の解像度や搬送速度(スループット)を要求す
る場合であっても、ドット当たりの露光時間、いわゆる
ピクセル周期を長く確保することが可能になる。したが
って、露光部が走査露光を行うためのポリゴンミラーや
その駆動部、ラインデータに基づいて光ビームの変調を
行う駆動回路などの構成を安価かつ簡易なものとするこ
とができる。
【0023】このように、本画像形成装置では、装置の
複雑化やコストアップ、画像データの処理の複雑化や処
理スピードの低下などを抑制し、形成する画像の解像度
の低下を回避しつつ、形成する画像においてドット間の
すき間を減少させて画質の向上を図ることが可能にな
る。
【0024】請求項2に記載の画像形成装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1の構成において、前記
結像位置振動部は、前記露光部が光ビームを1画素走査
させる間に、前記結像位置を整数回振動させることを特
徴としている。
【0025】上記の構成によれば、露光部が1画素デー
タの相当分、光ビームを主走査方向に走査させる間に、
結像位置振動部は副走査方向における結像位置の振動を
整数回だけ完了する。したがって、主走査方向における
走査を1画素完了する各タイミングで、光ビームは常に
副走査方向の基準位置に戻ることになる。
【0026】これにより、請求項1の作用効果に加え
て、副走査方向に生じるすき間を規則的かつ効率的に埋
めることができるので、ドット間のすき間をムラなく減
少させて画質の向上を図ることが可能になる。
【0027】請求項3に記載の画像形成装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1または2の構成におい
て、前記結像位置振動部は、感光体の移動方向における
走査間隔の略半分の振動幅で前記結像位置を振動させる
ことを特徴としている。
【0028】上記の構成によれば、結像位置振動部は、
走査ライン同士の間隔、つまり副走査方向における走査
間隔の略半分の振動幅で前記結像位置を振動させる。し
たがって、一方の走査ラインの振動による露光広がりに
よって、該走査ライン間のすき間が均等に埋められる。
【0029】これにより、請求項1または2の作用効果
に加えて、副走査方向に生じるすき間を均等に埋めるこ
とができるので、ドット間のすき間を目立たなくして、
画質の向上を図ることが可能になる。
【0030】請求項4に記載の画像形成装置は、上記の
課題を解決するために、請求項1乃至3のいずれか1項
の構成において、前記結像位置振動部は、光路中に設置
され、光ビームを周期的に偏向する偏向部材からなるこ
とを特徴としている。
【0031】上記の構成において、光ビームを周期的に
偏向する偏向部材としては、デジタルマイクロミラーデ
バイス(DMD:Digital Micro-mirror Device ),反
射鏡などの光学部材と、ガルバノメータ,ピエゾ素子,
モータ,偏心カムなどの機械部材との組み合わせや、音
響光学変調素子(AOM:Acousto-Optic Modulato
r),ポッケルス効果などの電気光学効果を伴う結晶部
材など任意の構成を採用することができる。
【0032】上記の構成によれば、結像位置振動部は、
光ビームの進行路の何処かに設けられた偏向部材を含
み、この偏向部材の機能によって感光体上の結像位置を
振動させることができる。この場合、偏向部材は、光ビ
ームの光源と一体化された構成であってもよい。
【0033】これにより、請求項1乃至3のいずれか1
項の作用効果に加えて、比較的簡便な構造によって感光
体上の結像位置を高精度に制御することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下のと
おりである。
【0035】本実施形態に係る写真処理装置は、原画像
の画像データに基づいて、感光体上に対して焼き付け、
現像および乾燥処理を施すことにより、原画像を感光体
にプリントするデジタル写真プリンタ(画像形成装置)
である。
【0036】図2は、上記写真処理装置の構成を示す説
明図である。図2に示すように、該写真処理装置は、画
像形成部1、印画紙格納部2、現像部3、乾燥部4、お
よびPC(Personal Computer )5を備えている。
【0037】印画紙格納部2は、感光材料である印画紙
(感光体)を格納しており、プリント時に、該印画紙を
画像形成部1に供給するためのものである。画像形成部
1は、印画紙格納部2から供給される印画紙に対して、
原画像の画像データに応じて走査露光を施すことによ
り、画像の焼き付けを行うものである。この画像形成部
1の詳細については後述する。
【0038】現像部3は、焼き付け処理が施された印画
紙に対して、各種の現像処理液を施しながら搬送するこ
とによって、画像を現像するものである。乾燥部4は、
現像処理が施された印画紙を乾燥させるためのものであ
る。PC5は、原画像の画像データを保存する機能や、
画像データに対してデータ処理を施す機能、マンマシン
インターフェースを司る機能などを有している。
【0039】次に、上記の画像形成部1の構成について
説明する。図3は、画像形成部1および印画紙格納部2
の構成を示す説明図である。図3に示すように、画像形
成部1の上部に位置する印画紙格納部2は、ロール状の
印画紙Pを格納するための2つのペーパーマガジン2a
・2bを備えている。各ペーパーマガジン2a・2bに
は、それぞれ異なるサイズの印画紙Pが格納されてお
り、ユーザーの求める出力画像のサイズに応じて、供給
する印画紙Pを切り替えるように設定されている。画像
形成部1は、上記したように、印画紙格納部2から供給
される印画紙Pに対して、走査露光を行うものであり、
焼付部6と、搬送ローラR1〜R5とを備えている。
【0040】焼付部6は、搬送ローラR1〜R5によっ
て搬送されている印画紙Pに対して、露光のための光を
照射するものである。搬送ローラR1〜R5は、印画紙
格納部2から供給された印画紙Pを、焼付部6を経由し
て現像部3に送り込むためのものである。
【0041】次に、上記の焼付部6の構成について説明
する。図4は、焼付部6の概略構成を示す説明図であ
る。該焼付部6は、光源部7R・7G・7B、走査部
8、および搬送部9を備えた構成となっている。なお、
光源部7R・7G・7Bおよび走査部8により露光部2
5が構成されている。
【0042】(光源部の構成)光源部7Rは、赤色LD
(Laser Diode )10R、レンズ群11R、音響光学変
調素子(AOM:Acousto-Optic Modulator )12R、
調光部13R、およびミラー14Rを備えている。レン
ズ群11R、AOM12R、および調光部13Rは、赤
色LD10Rからミラー14Rに到る光軸上にそれぞれ
この順で配置されている。
【0043】赤色LD10Rは、赤色成分の波長のレー
ザ光を発する半導体レーザである。また、レンズ群11
Rは、赤色LD10から出射した赤色レーザ光を整形
し、次のAOM12Rの光入射口に導くためのレンズ群
である。
【0044】AOM12Rは、音波により透明媒質中に
作り出された屈折率分布が位相回折格子として働くこと
による回折現象、いわゆる音響光学回折を利用した光変
調器であり、印加する超音波の強度を変えることによっ
て、回折された光の強度を変調するものである。このA
OM12Rには、AOMドライバ15Rが接続されてお
り、AOMドライバ15Rから、画像データに応じて振
幅を変調された高周波信号が入力される。
【0045】AOM12Rに対して、AOMドライバ1
5Rから高周波信号が入力されると、音響光学媒質内に
上記高周波信号に応じた超音波が伝搬される。このよう
な音響光学媒質内をレーザ光が透過すると、音響光学効
果によって回折を生じ、高周波信号の振幅に応じた強度
の光ビームがAOM12Rから回折光として出射され
る。なお、このAOMドライバ15Rは後述する制御部
30により制御されるものである。
【0046】調光部13Rは、AOM12Rを出射し
た、画像データに応じて変調された光ビームの強度を調
整する部材であり、例えばNDフィルタや、大きさの異
なる複数の開口部が設けられた回転板などによって構成
される。半導体レーザや固体レーザなどの発光素子は、
安定した状態で発光を行うことのできる光量の範囲が決
まっているので、この調光部13Rによる光量の調整に
よって、印画紙の発色特性に応じて広いダイナミックレ
ンジとなるような光量範囲で露光を行うことが可能とな
る。
【0047】ミラー14Rは、調光部13Rを出射した
光ビームを走査部8が配置されている方向に反射させる
ものである。このミラー14Rは、入射した光のうち、
赤色成分の光を反射させるミラーであればどのようなも
のを用いてもよい。本実施形態では、赤色成分の波長の
みからなる赤色の光ビームがミラー14Rに入射するの
で、ミラー14Rとして、入射した光を全反射させるミ
ラーを用いている。
【0048】一方、光源部7Gは、緑色SHG(Second
Harmonic Generation)レーザユニット10G、AOM
12G、調光部13G、およびダイクロイックミラー1
4Gを備えている。AOM12G、および調光部13G
は、緑色SHGレーザユニット10Gからダイクロイッ
クミラー14Gに到る光軸上にそれぞれこの順で配置さ
れている。
【0049】緑色SHGレーザユニット10Gは、緑色
成分の波長のレーザ光を出射する光源として機能するも
のである。この緑色SHGレーザユニット10Gの内部
には、図示はしないが、YAGレーザなどの固体レー
ザ、および該固体レーザから出射されたレーザ光から第
2次高調波を取り出す第2次高調波生成部などから構成
される波長可変部などが設けられている。例えば、YA
Gレーザから1064nmの波長のレーザ光を出射する
場合、第2次高調波生成部において532nmの波長
(緑色成分)のレーザ光が生成され、この第2次高調波
成分のレーザ光が出射されることになる。なお、本実施
形態の構成では、基本のレーザ光を出射する手段として
固体レーザを用いているが、これに限定されるものでは
なく、例えばLDを用いることも可能である。また、光
ビームを出射する構成として、レーザの他、LED(Li
ght Emitting Diode)などを採用してもよい。
【0050】光源部7Rには、赤色LD10RとAOM
12Rとの間にレンズ群11Rが設けられる一方、光源
部7Gではこのようなレンズ群は設けられていない。し
かしながら、レンズ群11Rと同等の機能を有する構成
が、緑色SHGレーザユニット10Gの内部に設けられ
ている。
【0051】AOM12G、および調光部13Gは、光
源部7Rにおいて説明したAOM12R、および調光部
13Rと同様の構成のものである。すなわち、AOM1
2Gは、緑色SHGレーザユニット10Gから出射され
たレーザ光を画像データに応じて変調させるものであ
り、調光部13Gは、AOM12Gから出射された光ビ
ームの光量を調整するものである。また、AOM12G
は、制御部30により制御されるAOMドライバ15G
からの高周波信号が入力されることにより動作するもの
である。
【0052】ダイクロイックミラー14Gは、調光部1
3Gを出射した緑色成分の光ビームを走査部8が配置さ
れている方向に反射させるものである。このダイクロイ
ックミラー14Gは、緑色成分の波長の光のみを反射
し、それ以外の波長の光を透過する性質を有している。
また、このダイクロイックミラー14Gは、光源部7R
におけるミラー14Rから走査部8に到る光路上に配置
されており、ミラー14Rにおいて反射された赤色の光
ビームは、ダイクロイックミラー14Gを透過して走査
部8に到ることになる。すなわち、ダイクロイックミラ
ー14Gから走査部8に向けて進む光は、画像データに
応じて変調された赤色成分の光ビームおよび緑色成分の
光ビームから構成されることになる。
【0053】また、光源部7Bは、光源部7Gとほぼ同
様の構成となっており、青色SHGレーザユニット10
B、AOM12B、調光部13B、およびダイクロイッ
クミラー14Bを備えている。AOM12B、および調
光部13Bは、青色SHGレーザユニット10Bからダ
イクロイックミラー14Bに到る光軸上にそれぞれこの
順で配置されている。
【0054】青色SHGレーザユニット10Bは、青色
成分の波長のレーザ光を出射する光源として機能するも
のであり、緑色SHGレーザユニット10Gとほぼ同様
の構成となっている。また、AOM12B、および調光
部13Bは、光源部7R・7Gにおいて説明したAOM
12R・12G、および調光部13R・13Gと同様の
構成のものである。すなわち、AOM12Bは、青色S
HGレーザユニット10Bから出射されたレーザ光を画
像データに応じて変調させるものであり、調光部13B
は、AOM12Bから出射された光ビームの光量を調整
するものである。そして、AOM12Bは、制御部30
により制御されるAOMドライバ15Bからの高周波信
号が入力されることにより動作するものである。
【0055】ダイクロイックミラー14Bは、調光部1
3Bを出射した青色成分の光ビームを走査部8が配置さ
れている方向に反射させるものである。このダイクロイ
ックミラー14Gは、青色成分の波長の光のみを反射
し、それ以外の波長の光を透過する性質を有している。
また、このダイクロイックミラー14Bは、ミラー14
Rおよびダイクロイックミラー14Gから走査部8に到
る光路上に配置されており、ミラー14Rにおいて反射
され、ダイクロイックミラー14Gを透過した赤色の光
ビーム、およびダイクロイックミラー14Gにおいて反
射された緑色の光ビームは、ダイクロイックミラー14
Bを透過して走査部8に到ることになる。すなわち、ダ
イクロイックミラー14Bから走査部8に向けて進む光
は、画像データに応じて変調された赤色成分、緑色成
分、青色成分の光ビームから構成されることになる。
【0056】なお、本実施形態では、上記のように、各
色成分の光ビームの強度変調を行う構成として、AOM
12R・12B・12Gを用いているが、これに限定さ
れるものではなく、例えば電気光学変調素子(EO
M)、磁気光学変調素子(MOM)を適用して光ビーム
の強度変調を行う構成としてもかまわない。
【0057】(走査部の構成)走査部8は、反射部16
(結像位置振動部)、シリンドリカルレンズ17、ポリ
ゴンミラー18、およびfθレンズ20を備えた構成と
なっている。反射部16からポリゴンミラー18に到る
光軸上にシリンドリカルレンズ17が配置されていると
ともに、ポリゴンミラー18から印画紙Pに到る光路上
にfθレンズ20が配置されている。
【0058】反射部16は、光源部7R・7G・7Bに
おけるミラー14R、ダイクロイックミラー14G・1
4Bにおいて反射された赤色成分、緑色成分、青色成分
の光ビームを、ポリゴンミラー18が配置されている方
向へ反射させる部材である。
【0059】ここで、図5を用いて、反射部16の詳細
な構成について説明する。同図に示されるように、反射
部16は、DMD16a,駆動回路16b,及びこれら
を電気的に接続する接続ケーブル16cから構成されて
いる。駆動回路16bは、制御部30と接続され、制御
部30からの制御信号に基づいて動作するものである。
【0060】DMD16aは、微小サイズの揺動自在な
マイクロミラーを例えば縦1024行、横1280列に
平面的に配置してなっている。DMD16aに備えられ
るマイクロミラーの数はこれに限られるものではなく、
ミラー14R、ダイクロイックミラー14G・14Bで
反射された光ビームの光軸に垂直な断面積よりも十分に
広い有効反射面積を有していればよい。
【0061】上記マイクロミラーは、ポストを介して基
板に固定されており、駆動回路16bから、接続ケーブ
ル16cを介して付与される駆動信号に応じて、個々の
マイクロミラーの傾きを調節し、ミラー14R、ダイク
ロイックミラー14G・14Bで反射された光ビーム
(図5では実線で図示)の反射方向を、図中の破線方向
(A方向)あるいは一点鎖線方向(B方向)に切り替え
ることができる。A方向は光ビームをポリゴンミラー1
8の比較的上部で反射させる光路であり、B方向はポリ
ゴンミラー18の比較的下部で反射させる光路である。
【0062】この結果、反射部16のDMD16aによ
って、光路をA方向とされた光ビームと、光路をB方向
とされた光ビームとは、印画紙P上の副走査方向に並ん
だ位置に到達する。本実施形態のDMD16aは、マイ
クロミラーの傾きを調節することにより、光ビームの光
路をA方向とB方向との間で切り替える。反射部16
は、DMD16aを採用することにより、上記光路切り
替えを極めて高速に行うことができる。
【0063】なお、反射部16には連続的に光ビームが
入射しているので、光ビームの印画紙P上における結像
位置は副走査方向に振動する。すなわち、図6に示すよ
うに、印画紙P上の結像軌跡は、副走査方向における結
像位置A(A方向の光ビームに対応)と結像位置B(B
方向の光ビームに対応)とを往復することによりジグザ
グ形状となる(図6では、説明の便宜上、結像位置Aの
ドットと結像位置Bのドットとは繋がっていない)。反
射部16の動作の詳細については後述する。
【0064】図4に戻って、シリンドリカルレンズ17
は、反射部16において反射された光ビームを、副走査
方向においてポリゴンミラー18の反射面上に集光させ
るレンズである。このシリンドリカルレンズ17は、ポ
リゴンミラー18の反射面に面倒れ誤差(反射面の法線
方向が正常な主走査面からずれる誤差)が生じている場
合の補正(面倒れ補正)を行うためのものである。
【0065】ポリゴンミラー18の反射面に面倒れ誤差
が生じていると、印画紙P上での光ビームの到達位置が
大きく変化してしまい、焼き付け画像にピッチむらが生
じることになる。本実施形態では、上記のように、シリ
ンドリカルレンズ17によって副走査方向においてポリ
ゴンミラー18の反射面で一旦集光する構成とし、か
つ、ポリゴンミラー18から反射した光ビームが、fθ
レンズ20を透過した後に、再び印画紙P上で集光する
ように、fθレンズ20および印画紙Pを配置してい
る。このような配置とすれば、ポリゴンミラー18の反
射面と印画紙Pとが光学的に共役な配置となるので、面
倒れによって副走査方向に光束が偏向しても、印画紙P
上の同じ位置に光束が結像することになる。言い換えれ
ば、ポリゴンミラー18の反射面の1点から、ある程度
の範囲内で任意の方向に光が出射しても、印画紙P上の
同じ位置に結像することになる。
【0066】ポリゴンミラー18は、複数の反射面が正
多角形を形成するように設けられた回転体であり、ポリ
ゴンドライバ19によって回転駆動される。反射部16
からシリンドリカルレンズ17を介して照射される光ビ
ームは、ポリゴンミラー18の1つの反射面で反射され
て印画紙P方向に進行する。そして、このポリゴンミラ
ー18からの光ビームの反射方向は、ポリゴンミラー1
8の回転に応じて主走査方向に移動する。また、ポリゴ
ンミラー18の回転によって1つの反射面における光ビ
ームの反射が終わると、その反射面に隣り合う反射面に
光ビームの照射が移り、同じ範囲で主走査方向に光ビー
ムの反射方向が移動する。このように、1つの反射面で
1つの走査ラインが露光され、隣り合う反射面で次の走
査ラインが露光されることになるので、副走査方向に隣
り合う走査ライン間のタイムラグを極めて小さくでき
る。
【0067】fθレンズ20は、ポリゴンミラー18か
ら印画紙Pに照射される光ビームによる走査面の両端近
傍での像の歪みを補正するための光学系であり、複数の
レンズから構成されている。この走査面の両端近傍での
像の歪みは、ポリゴンミラー18から印画紙Pに到る光
路の長さが異なることによって生じるものである。
【0068】また、ポリゴンミラー18から印画紙Pに
到る光ビームの主走査範囲の外側に、同期センサ21
A、およびミラー21Bが設けられている。ミラー21
Bは、ポリゴンミラー18から見て、主走査の開始点と
なる方向のすぐ外側となる位置に配置されている。言い
換えれば、ポリゴンミラー18における1つの反射面か
ら反射される光ビームは、まずミラー21Bに当たり、
その直後から印画紙P上に対して主走査方向の露光が行
われることになる。
【0069】また、ミラー21Bの反射面の方向は、ポ
リゴンミラー18からの光ビームが同期センサ21Aに
照射されるような方向となるように設定されている。そ
して、ポリゴンミラー18からミラー21Bを介して同
期センサ21Aに到る光路の長さは、ポリゴンミラー1
8から印画紙P上における主走査の開始点に到る光路の
長さとほぼ等しくなるように設計されている。
【0070】同期センサ21Aは、光を検出するセンサ
であり、ポリゴンミラー18からミラー21Bを介して
光ビームが照射されると、その照射タイミングで制御部
30に信号を送信する。すなわち、この同期センサ21
Aからの出力を制御部30によって監視することによ
り、印画紙P上における走査タイミングを正確に把握す
ることが可能になる。
【0071】(搬送部の構成)搬送部9は、搬送ローラ
22、マイクロステップモータ23、およびマイクロス
テップドライバ24などを備えた構成となっている。搬
送ローラ22は、印画紙Pを搬送するローラであり、図
4においては、紙面に垂直な方向に印画紙Pを搬送させ
ている。
【0072】マイクロステップモータ23は、搬送ロー
ラ22を駆動するモータであり、ステッピングモータの
一種であるマイクロステップモータによって構成されて
いる。このマイクロステップモータ23は、回転角の制
御を極めて精密に行うことが可能なモータである。
【0073】マイクロステップドライバ24は、マイク
ロステップモータ23の回転を駆動するものであり、制
御部30からの制御によって、主走査のタイミングに応
じた印画紙Pの副走査方向への搬送を制御している。
【0074】以上に示したように、本実施形態における
焼付部6は、画像情報に応じて変調された赤色、緑色、
青色の各色に対応した光ビームを、主走査方向に移動さ
せながら印画紙Pを露光するとともに、該印画紙Pを副
走査方向に搬送させることによって、印画紙P上に2次
元の焼付画像を形成する構成となっている。このような
各部の動作は、制御部30によって制御されるものであ
る。なお、図4では、制御部30とAOMドライバ15
R・15G・15Bおよびマイクロステップドライバ2
4との接続のみ図示しているが、光源部7R・7G・7
Bやポリゴンドライバ19なども制御部30によって制
御されるものである。
【0075】(制御部の構成)次に、上記制御部30の
構成について、図1に基づいて説明する。図1は、本実
施形態の制御部30の概略構成を示すブロック図であ
る。なお、制御部30の内部、および制御部30との関
連における各AOMドライバ15R・15G・15B
は、各色の間でほぼ同等の構成であるため、図1および
以下の説明は、各色を区別しない任意の色に関するもの
とする。したがって、AOMドライバ15R・15G・
15Bも区別せずにAOMドライバ15とする。また、
制御部30において、AOMドライバ15の制御に関す
る構成以外の構成については図示および説明を省略す
る。
【0076】制御部30は、フレームメモリ31、ライ
ンメモリ32などの記憶装置と、基準クロック発生回路
33、メモリコントローラ34、クロック同期回路3
5、およびD/Aコンバータ36などの回路素子と、中
央処理装置(以下「CPU」という)38とを備えた構
成となっている。
【0077】(焼き付け処理における動作)まず、記憶
装置および画像データの流れについて説明する。フレー
ムメモリ31は、画像の焼き付けを行う際に、原画像の
画像データまたは原画像に画像処理が施された画像デー
タを一時的に保存するものである。このフレームメモリ
31は、各画素の濃度情報を記憶する画素メモリ(図示
せず)が、各画素の位置に基づいて行列状に配列されて
構成されている。そして、フレームメモリ31における
行方向は、上述した露光部25(図4参照)での主走査
方向に、列方向は副走査方向にそれぞれ対応している。
つまり、フレームメモリ31上での位置によって画像デ
ータに各画素の位置情報が付与される。そして、この位
置情報に基づいて、露光部25により印画紙P(図4参
照)上の所定の位置に、各画素に対応したドットが形成
される。なお、ドットとは、印画紙P上において露光部
25からの光ビームにより露光された領域を指す。
【0078】画像の焼き付けを行う際には、PC5(図
2参照)に保存されている、焼き付けを行うべき原画像
の画像データの全部または一部が、フレームメモリ31
に書き込まれる。そして、フレームメモリ31に書き込
まれて記憶された画像データは、各行ごとに所定のタイ
ミングに基づきラインメモリ32に読み出される。
【0079】ラインメモリ32は、フレームメモリ31
における1行分のデータ(以下「ラインデータ」とい
う)を記憶するものである。このラインメモリ32に
は、画素に対応して主走査方向の位置情報としてのアド
レスが付与されている。そして、後述するメモリコント
ローラ34により順次指定されたアドレスに格納されて
いる画像データ(以下「画素データ」という)がD/A
コンバータ36に送られる。
【0080】D/Aコンバータ36は、ラインメモリ3
2から送られる画素データが有している濃度情報として
のデジタルデータを、AOMドライバ15を制御可能な
アナログデータである電圧信号(例えば、0〜5Vの電
圧信号)に変換するものである。D/Aコンバータ36
により変換された画素データとしての電圧信号は、AO
Mドライバ15に印加される。
【0081】そして、各色ごとのAOMドライバ15に
より、印加された電圧信号に基づいて図4に示したAO
M12R・12G・12Bが駆動される。これにより、
AOM12R・12G・12Bにおける、光源部7R・
7G・7Bから出射された光ビームに対する画素データ
に応じた変調が行われる。
【0082】そして、ラインメモリ32から順次送られ
る画素データに基づいて光ビームの変調が順次行われる
とともに、変調された光ビームが上記の走査部8により
印画紙P(図4参照)に対して走査される。つまり、ラ
インデータに基づいた光ビームが印画紙Pに対して走査
される。
【0083】ここで、ラインメモリ32からの画素デー
タの読み出しの制御は、メモリコントローラ34によっ
て行われるものである。そしてこれらの制御は、同期セ
ンサ21Aによって把握される露光時の走査のタイミン
グ、およびクロック同期回路35によって生成される同
期クロックに基づいて行われる。次に、これらの構成お
よびこれらによる制御について説明する。
【0084】同期センサ21Aは、前述のように、露光
時の走査のタイミングを把握するためのものである。よ
り具体的には、図4に示したように、各ラインデータに
基づいた印画紙Pへの露光の直前に、光ビームが同期セ
ンサ21Aを照射することにより、同期センサ21Aは
1パルスの同期パルス信号を生成するものである。
【0085】この同期センサ21Aは、光ビームの強度
などに左右されることなく、光ビームが所定の位置を通
過したタイミングを正確に検出し、検出したタイミング
を反映した同期パルス信号を生成するものであることが
好ましい。
【0086】このような同期センサ21Aとしては、例
えば図7に示すようなものが考えられる。図7は、同期
センサ21Aの一例を示す概念図であり、図7(a)は
受光面の構成を、図7(b)は受光部からの出力を、図
7(c)は生成する同期パルス信号をそれぞれ示してい
る。
【0087】この同期センサ21Aは、微小な間隔を隔
てて光ビームの走査方向にそれぞれ配置された第1およ
び第2受光部D1・D2を有している(図7(a))。
第1および第2受光部D1・D2は、光ビームに照射さ
れることにより、その強度に応じて図7(b)に示すよ
うな電圧変化(それぞれV1・V2)を生じるものであ
る。ここで、第1および第2受光部D1・D2が光ビー
ムの走査方向に配置されているため、第1受光部D1の
電圧変化と、第2受光部D2の電圧変化とは時間的にず
れて起こることになる。
【0088】そして同期センサ21Aは、これらの電圧
値が所定の関係となった時点、例えば各電圧値が一致し
た時点(図7(b)中破線)に、パルスの始端(図7
(c)中破線)が時間的に一致するようにして同期パル
ス信号を生成する。これにより、光ビームの光量にかか
わらず光ビームの走査タイミングに高精度に同期した同
期パルス信号を生成することができる(図7(c))。
このような同期センサ21Aは、例えばS5049(浜
松ホトニクス(株)製)などのフォトICを用いること
ができる。
【0089】一方、クロック同期回路35は、基準クロ
ック発生回路33と接続されている。そしてクロック同
期回路35には、基準クロック発生回路33によって生
成される、一定周期の連続したパルスであるクロック
(源クロック)が入力されるようになっている。また、
クロック同期回路35は、同期センサ21Aとも接続さ
れており、同期センサ21Aで生成される同期パルス信
号も入力されるようになっている。そして、クロック同
期回路35では、源クロックを同期パルス信号と同期さ
せることにより、光ビームの走査タイミングと同期した
同期クロックを生成する。
【0090】ここで、源クロックと同期パルス信号との
同期について図8に基づいて説明する。図8(a)は、
同期パルス信号と源クロックとの関係を、図8(b)
は、同期パルス信号と同期クロックとの関係を示すタイ
ミングチャートである。同期センサ21Aと基準クロッ
ク発生回路33とは独立したものであり、同期パルス信
号と源クロックとは互いに無関係に生成されるものであ
る。したがって、一般に、同期パルス信号が生成された
時点では、同期パルス信号の始端と源クロックにおける
パルスの始端との間には時間的なずれ(Δt)が存在す
ることになる(図8(a))。
【0091】クロック同期回路35は、このような関係
にある同期パルス信号および源クロックに対してタイミ
ング調整を行う。具体的には、クロック同期回路35
が、源クロックを遅らせるなどすることにより、同期パ
ルス信号の始端と源クロックの始端とを一致させ、Δt
を0にする(図8(b))。このようなクロック同期回
路35は、例えばM66236(三菱電気株式会社製)
などの集積回路を用いて構成することができる。なお、
この集積回路を用いた場合では、同期パルス信号をトリ
ガとして入力し、この同期パルス信号の立ち下がりエッ
ジで同期クロックの出力タイミングが規定される。
【0092】メモリコントローラ34には、上記のよう
な同期パルス信号および同期クロックが入力されるよう
になっている。そして、メモリコントローラ34は、こ
れらに基づいてラインメモリからの画素データの読み出
しを制御するコントロール信号を生成する。
【0093】このコントロール信号は、ラインメモリ3
2において、読み出すべき画素データが記憶されている
アドレスを指定するものである。そして、このコントロ
ール信号は、メモリコントローラ34により同期クロッ
クをカウントすることで生成されるものであり、同期ク
ロックに同期して順次指定すべきアドレスが繰り上げら
れるものである。
【0094】また、メモリコントローラ34は、同期パ
ルス信号が入力されることで、コントロール信号によっ
て指定するアドレスを、ラインメモリ32の先頭アドレ
スに戻す、つまりリセットするようになっている。
【0095】このようなコントロール信号によってライ
ンメモリ32を制御することで、光ビームの走査タイミ
ングと同期して画素データを順次D/Aコンバータ36
へ読み出すことができるとともに、走査毎に先頭行から
の読み出しを繰り返すことができる。
【0096】D/Aコンバータ36は、入力されるデジ
タル値が変化すればAOMドライバ15へのアナログデ
ータ値が変化するようになっている。そして、D/Aコ
ンバータ36へのデジタル入力のアップデートレート
は、ピクセル周期(基準クロックの周期)に設定されて
いる。なお、通常、高速のD/Aコンバータには、デー
タのアップデートレートに対して数倍のクロックを入力
する必要があり、D/Aコンバータ36に対してもその
ようなクロックが入力されている。
【0097】各色ごとのAOMドライバ15は、D/A
コンバータ36によって印加された電圧信号に基づいて
AOM12R・12G・12B(図4参照)を駆動す
る。これにより、AOM12R・12G・12Bにおけ
る、光源部7R・7G・7Bから出射された光ビームに
対する画素データに応じた変調が行われる。このような
AOMドライバ15に関連する制御に対して、マイクロ
ステップモータ23は一定の回転速度で回転される。
【0098】本写真処理装置は、以上の要領で光ビーム
を走査させ、1ライン分の走査が終了すれば、マイクロ
ステップモータ23によって印画紙Pを移動させること
により、光ビームの結像位置を副走査方向にずらす。続
いて、次のラインデータに基づいて光ビームを走査さ
せ、これを繰り返すことによって、露光による感光領域
を、印画紙P上の副走査方向に配列するものである。
【0099】本写真処理装置は、光ビームの走査中に、
前述の反射部16によって、反射する光ビームの光路を
切り替えることにより、印画紙Pにおける結像位置を副
走査方向に振動させる。
【0100】ここで、反射部16による振動数は任意に
設定可能であるが、本写真処理装置では、反射部16
は、露光部25が光ビームを1画素走査させる間に、光
ビームの結像位置を整数回振動させるものとしている。
つまり、露光部25が光ビームを主走査方向に1画素走
査させる間に、反射部16は副走査方向における結像位
置の振動を1(または2,3,・・・)回だけ完了す
る。これにより、露光部25が1画素走査するタイミン
グ毎に、光ビームは副走査方向の基準位置に戻ることに
なるので、副走査方向に生じる印画紙Pの露光すき間を
規則的かつ効率的に埋めることができる。
【0101】また、反射部16が光ビームの結像位置を
副走査方向に振動させるときの振動幅についても任意に
設定することができるが、本写真処理装置では、反射部
16は、副走査方向における走査間隔(走査ラインの基
準位置同士の間隔)の略半分の振動幅で結像位置を振動
させるものとする。したがって、一方の走査ラインの振
動による露光広がりにより、該走査ライン間のすき間が
均等に埋められる。
【0102】なお、本写真処理装置において、副走査方
向における走査間隔は、要求される仕様に基づいて次の
ように設定される。例えば、副走査方向の解像度に対す
る要求仕様を10ライン/ミリメートルとすれば、印画
紙Pが副走査方向に1ミリメートル移動する間に10回
の主走査が行われることになる。つまり、0.1ミリメ
ートルの走査間隔で光ビームが走査される。したがっ
て、走査間隔の略半分の振動幅で結像位置を振動させる
ならば、その振動幅は約0.05ミリメートルとなる。
【0103】このような構成の制御部30によって焼付
部6(図3参照)を制御することにより、本実施形態で
は図9に示すような露光結果を得ることができる。図9
は、印画紙P上における露光結果を示す平面図である。
なお、図9では図の簡略化のため各ドットを同じ大きさ
の円で表しているが、実際には、各ドットは図12に示
したように幅が異なるだけでなく、同一のラインデータ
に基づく露光領域は連続している。
【0104】ここでは、反射部16が光ビームの結像位
置を副走査方向に振動させるときの振動数は、露光部2
5が光ビームを1画素走査させる間に、光ビームの結像
位置を1回振動させるものとした。
【0105】図9において、従来の走査露光によって形
成されるドットは、a、cの各行に配列されているもの
である。ここで、a、cの各行に配列されているドット
は、それぞれ上記フレームメモリ31(図1参照)の第
n行目、および第(n+1)行目の画像データに基づく
露光により、これらに対応して形成されたものである。
これに対して、本実施形態では、aに加えてb、cに加
えてdのドットが形成される。本実施形態による露光結
果である図9と、従来の露光方法による露光結果(図1
2参照)とを比較すれば、本実施形態による露光結果の
方が走査ライン間のすき間は小さくなっていることが判
る。
【0106】なお、実際の制御部30では、各構成要素
間において信号などを伝達する際に、各構成要素の動作
などに基づいて伝達するタイミングなどを考慮する必要
がある。図1および上記の制御部30に関する説明で
は、簡略化のためそれらを一部省略している。
【0107】また、ここでは、副走査方向の走査を印画
紙Pの移動によって実現しているが、光ビームを2方向
(主走査方向及び副走査方向)に走査させることによっ
て、同等の走査を実現してもよい。
【0108】以上のように、本実施形態に係る写真処理
装置の焼付部6は、図1、図3、および図4に示したよ
うに、複数の画素データからなるラインデータに基づく
光ビームを印画紙Pに対して走査し、この印画紙Pを露
光する露光部25と、印画紙Pを光ビームの走査方向と
交差する方向に移動させる搬送部9と、露光部25によ
って、同一のラインデータに基づく光ビームを複数回走
査させるとともに、この光ビームを複数回走査させる間
に、搬送部9によって、印画紙Pを移動させる制御部3
0とを備えている。
【0109】このように、本写真処理装置では、光ビー
ムの走査中に、感光体上の結像位置を副走査方向に振動
させることによって、露光による感光領域を副走査方向
に広げることができる。このため、ドット間のすき間の
一部あるいは全部を埋めることが可能になる。
【0110】また、本画像形成装置では、副走査方向に
おけるドット間のすき間を埋めるための新たな走査を行
うことがないので、光ビームの走査回数は従来のものと
同じである。したがって、所定の解像度や搬送速度(ス
ループット)に対するピクセル周期を短縮する必要がな
いので、ポリゴンミラー18やAOMドライバ15の構
成を複雑なものとする必要がない。
【0111】なお、本実施形態の写真処理装置では、光
ビームがポリゴンミラー18によって反射される前の光
路位置に反射部16を配設する場合を説明したが、本発
明の構成はこれに限られるものではなく、光ビームがポ
リゴンミラー18によって反射された後の光路位置に反
射部16を設けてもよい。但し、この場合、光ビームの
光路はポリゴンミラー18によって主走査方向に走査さ
れるので、この範囲をカバーできるように、反射部16
に広い有効反射面積を確保する必要がある。
【0112】〔実施の形態2〕本発明の他の実施形態に
係る写真処理装置について図面に基づいて説明する。図
10は、本写真処理装置に備えられた反射部46(結像
位置振動部)の概略構成を示す説明図である。反射部4
6は、実施の形態1における図5において、反射部16
の代わりに用いられるものである。なお、実施の形態1
において説明した構成要素と同等の機能を有する構成要
素については、図面において同一の符号を付記し、その
説明を省略する。
【0113】反射部46は、DMD16aなどから構成
された反射部16と異なり、反射ミラー46a、反射ミ
ラー46aに取り付けられた折り返し軸46c、折り返
し軸46cを回転させるマイクロステップモータ46b
から構成されている。
【0114】この反射部46は、図5に示した反射部1
6と同様に、ミラー14R、ダイクロイックミラー14
G・14Bにおいて反射された赤色成分、緑色成分、青
色成分の光ビームを、ポリゴンミラー18が配置されて
いる方向へ反射させる部材である。マイクロステップモ
ータ46bは、制御部30の制御のもとで、折り返し軸
46c及び反射ミラー46aを矢印方向に回動させる。
【0115】これにより、反射部46は、図5に示した
反射部16と同様に、ミラー14R、ダイクロイックミ
ラー14G・14Bで反射された光ビーム(図10では
実線で図示)の反射方向を、図中の破線方向(A方向)
あるいは一点鎖線方向(B方向)に切り替えることがで
きる。
【0116】反射部46の構成は、反射ミラー46aと
いう簡易な構造を採用するので、比較的低コストで実現
できるという利点がある。また、反射部46は、マイク
ロステップモータ46bの最小回動量に応じて、光ビー
ムの反射方向を多段階に調整することが可能である。さ
らに、反射部46は、反射ミラー46aを採用するの
で、マイクロミラーの集合によって光ビームを反射する
DMD16aよりも高い反射率を達成することができ
る。この反射率は、光源光の露光利用効率に大きく影響
する。
【0117】反射部46の反射ミラー46aとしては、
各種の平面鏡等を採用することができるが、マイクロス
テップモータ46b,折り返し軸46cの物理的負担を
小さくするために、光ビームの光軸に垂直な断面積より
も十分に広い有効反射面積を有する範囲で小型軽量のも
のを採用することが好ましい。
【0118】本写真処理装置は、反射ミラー46aの構
成によって、光ビームの光路をA方向とB方向との間で
切り替え、印画紙P上の結像位置を副走査方向に振動さ
せることによって、露光による感光領域を副走査方向に
広げることができる。これにより、ドット間のすき間の
一部あるいは全部を埋めることが可能になるので、実施
形態1で示した図9と同様の露光結果を得ることができ
る。
【0119】なお、反射部46を、光ビームがポリゴン
ミラー18によって反射される前の光路位置ではなく、
ポリゴンミラー18によって反射された後の光路位置に
設けてもよい点については、実施形態1と同様である。
【0120】また、本実施形態では、反射部46の反射
ミラー46aを回動させるための構成として、マイクロ
ステップモータ46b,折り返し軸46cを示したが、
他にもガルバノメータ,ピエゾ素子,偏心カムなど任意
の構成を採用することができる。
【0121】〔実施の形態3〕本発明の更なる実施形態
に係る写真処理装置について図面に基づいて説明する。
本写真処理装置は、実施の形態1の図4において、光ビ
ームのポリゴンミラー18への入射方向、これに基づく
印画紙P上の結像位置を振動させるために、実施形態1
の反射部16や実施形態2の反射部46のような反射部
材の代わりにAOM50(結像位置振動部)を採用す
る。
【0122】AOM50は、実施形態1のAOM12
R,AOM12G,AOM12Bと同じ、音響光学変調
素子であるが、光ビームの強度調整手段としてではな
く、光ビームの方向切り替え手段として用いられるもの
である。
【0123】一般に、音響光学変調素子に光ビームを入
射すると、回折を受けない0次光の他に、1次回折光が
得られる。この1次回折光の強度は、音響光学媒質に加
える超音波強度に依存することが知られている。したが
って、本写真処理装置は、AOM50に与える超音波強
度を切り替えることによって、入射する光ビームと同方
向の0次光と、入射方向に対して所定の回折角度を有す
る1次光の強度とを調整することができる。
【0124】図11は、本写真処理装置において、ポリ
ゴンミラー18より前の光路に設けられたAOM50が
光ビームの出射方向を切り替える様子を示す説明図であ
る。図11において、AOM50からポリゴンミラー1
8に伸びる破線は、AOM50によって回折された1次
光の光路を示しており、AOM50の前後の実線は、入
射する光ビーム及び回折を受けない0次光の光路を示し
ている。ここで、AOM50から出射する1次光が、入
射光に対して生じる回折角度は、音響光学媒質に加える
超音波の周波数に依存するので、この周波数を変化させ
ることによって、上記回折角度を調整できる。なお、A
OM50は図略のAOMドライバ及び制御部30(図4
参照)により制御されている。
【0125】すなわち、本写真処理装置は、AOM50
に与える超音波強度を変化させることによって、0次光
と1次光との強度を連続的に切り替えて、印画紙P上の
結像位置を副走査方向に振動させることができる。この
場合、0次光と1次光とは、それぞれ実施形態1におけ
るA方向あるいはB方向の光ビームに相当する。
【0126】これにより、印画紙Pにおいて、露光によ
る感光領域を副走査方向に広げてドット間のすき間の一
部あるいは全部を埋めることが可能になるので、実施形
態1で示した図9と同様の露光結果を得ることができ
る。
【0127】但し、本写真処理装置を実現する上では、
AOM50に与える超音波強度を切り替えても、0次光
の強度や1次光の強度を完全に0とすることや、0次光
と1次光の強度レベルを揃えることは困難であることが
知られているので、これらを解決する機構を付加するこ
とが好ましい。
【0128】また、本実施形態では、光ビームを回折さ
せるための構成として、音響光学変調素子であるAOM
50を示したが、光ビームを回折させる手段はこれに限
られず、電界による屈折率の変化(ポッケルス効果)を
伴う光学結晶を用いる偏向器などを採用してもよい。
【0129】以上、実施形態1〜3では、光ビームを偏
向させることにより、印画紙P上の結像位置を副走査方
向に振動させる手法を示したが、本発明はこれに限られ
るものではなく、例えば、ステッピングモータなどで比
較的剛性の高い感光体を移動・振動させることにより、
感光体上の結像位置を副走査方向に振動させる手法など
も考えられる。このような手法を採用すれば、比較的簡
便な構造によって感光体上の結像位置を制御することが
できる。
【0130】また、実施形態1〜3では、印画紙Pに対
する主走査の間、光ビームは連続的に照射される、つま
り同一の主走査ラインに対応する露光像は連続的なもの
(本発明の場合、ジグザグ形状)として説明したが、本
発明の構成は限られるものではなく、光ビームを断続的
に照射することによって、同一の主走査ラインに対応す
る露光像を断続的なもの(図6参照)としてもよい。
【0131】
【発明の効果】請求項1に記載の画像処理方法は、以上
のように、画像を構成する画素の情報を有する画素デー
タに基づいて感光体を露光して画像を形成する画像形成
装置において、複数の画素データからなるラインデータ
に基づいて変調した光ビームを感光体に対して走査さ
せ、この感光体を露光する露光部と、前記感光体を光ビ
ームの走査方向と交差する方向に移動させる搬送部と、
前記光ビームの走査中に、感光体上の結像位置を感光体
の移動方向に振動させる結像位置振動部とを備える構成
である。
【0132】それゆえ、結像位置振動部によって感光体
上の結像位置を副走査方向に振動させるので、同一の画
素データに基づくドットに副走査方向の広がりを持たせ
ることができる。このドット広がりによって、上記ドッ
ト間のすき間の一部あるいは全部を埋めることが可能に
なる。
【0133】これにより、本画像形成装置では、装置の
複雑化やコストアップ、画像データの処理の複雑化や処
理スピードの低下などを抑制し、形成する画像の解像度
の低下を回避しつつ、形成する画像においてドット間の
すき間を減少させて画質の向上を図ることが可能になる
という効果を奏する。
【0134】請求項2に記載の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1の構成において、前記結像位置振動部
は、前記露光部が光ビームを1画素走査させる間に、前
記結像位置を整数回振動させる構成である。
【0135】それゆえ、主走査方向における走査を1画
素完了する各タイミングで、光ビームは常に副走査方向
の基準位置に戻ることになる。
【0136】これにより、請求項1の作用効果に加え
て、副走査方向に生じるすき間を規則的かつ効率的に埋
めることができるので、ドット間のすき間をムラなく減
少させて画質の向上を図ることが可能になるという効果
を奏する。
【0137】請求項3に記載の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1または2の構成において、前記結像位
置振動部は、感光体の移動方向における走査間隔の略半
分の振動幅で前記結像位置を振動させる構成である。
【0138】それゆえ、結像位置振動部は、走査ライン
同士の間隔、つまり副走査方向における走査間隔の略半
分の振動幅で前記結像位置を振動させるので、一方の走
査ラインの振動による露光広がりによって、該走査ライ
ン間のすき間が均等に埋められる。
【0139】これにより、請求項1または2の作用効果
に加えて、副走査方向に生じるすき間を均等に埋めるこ
とができるので、ドット間のすき間を目立たなくして、
画質の向上を図ることが可能になるという効果を奏す
る。
【0140】請求項4に記載の画像形成装置は、以上の
ように、請求項1乃至3のいずれか1項の構成におい
て、前記結像位置振動部は、光路中に設置され、光ビー
ムを周期的に偏向する偏向部材からなる構成である。
【0141】それゆえ、結像位置振動部は、光ビームの
進行路の何処かに設けられた偏向部材を含み、この偏向
部材の機能によって感光体上の結像位置を振動させるこ
とができる。
【0142】これにより、請求項1乃至3のいずれか1
項の作用効果に加えて、比較的簡便な構造によって感光
体上の結像位置を高精度に制御することができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の写真処理装置における制御部の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る写真処理装置の構成
を示す説明図である。
【図3】上記写真処理装置における画像形成部および印
画紙格納部の構成を示す説明図である。
【図4】上記写真処理装置における焼付部の構成を示す
説明図である。
【図5】上記写真処理装置における反射部の構成を示す
説明図である。
【図6】光ビームの印画紙上における結像位置を示す説
明図である。
【図7】同期センサの一例を示す概念図であって、
(a)は受光面の構成を、(b)は受光部からの出力
を、(c)は生成する同期パルス信号をそれぞれ示して
いる。
【図8】(a)は同期パルス信号と源クロックとの関係
を示すタイミングチャートであり、(b)は同期パルス
信号と同期クロックとの関係を示すタイミングチャート
である。
【図9】上記写真処理装置における露光結果を示す説明
図である。
【図10】本発明の更なる実施形態に係る写真処理装置
における反射部の構成を示す説明図である。
【図11】本発明の更なる実施形態に係る写真処理装置
において、ポリゴンミラーより前の光路に設けられたA
OMが光ビームの出射方向を切り替える様子を示す説明
図である。
【図12】(a)は従来の方法による露光結果を示す平
面図であり、(b)は露光のためのレーザ光の強度分布
を示す概念図である。
【符号の説明】
9 搬送部 16 反射部(結像位置振動部) 25 露光部 46 反射部(結像位置振動部) 50 AOM(結像位置振動部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 27/32 H04N 1/036 Z 5C072 H04N 1/036 B41J 3/00 M 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 AA21 AA31 AA37 AA42 AA43 BA17 BA61 BA67 BA71 BA83 BA84 BA86 BA87 BA90 BB46 BB49 CB02 CB03 CB14 CB47 2H045 CB65 DA12 DA21 DA24 2H106 AA12 AA73 2K002 AA06 AB04 BA06 BA12 HA03 HA10 5C051 AA02 CA07 DA02 DB02 DB22 DB24 DB30 DC02 DC04 DE03 DE26 EA01 FA04 5C072 AA03 BA02 HA02 HA06 HA09 HA13 HA16 HB10 HB15 QA14 VA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を構成する画素の情報を有する画素デ
    ータに基づいて感光体を露光して画像を形成する画像形
    成装置において、 複数の画素データからなるラインデータに基づいて変調
    した光ビームを感光体に対して走査させ、この感光体を
    露光する露光部と、 前記感光体を光ビームの走査方向と交差する方向に移動
    させる搬送部と、 前記光ビームの走査中に、感光体上の結像位置を感光体
    の移動方向に振動させる結像位置振動部とを備えること
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記結像位置振動部は、前記露光部が光ビ
    ームを1画素走査させる間に、前記結像位置を整数回振
    動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】前記結像位置振動部は、感光体の移動方向
    における走査間隔の略半分の振動幅で前記結像位置を振
    動させることを特徴とする請求項1または2に記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】前記結像位置振動部は、光路中に設置さ
    れ、光ビームを周期的に偏向する偏向部材からなること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画
    像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007140052A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Noritsu Koki Co Ltd 画像形成装置
US7525561B2 (en) * 2002-07-02 2009-04-28 Ricoh Company, Ltd. Optical scanner and image forming apparatus

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