JP2003049487A - 鋼部材とコンクリート部材との接合構造 - Google Patents
鋼部材とコンクリート部材との接合構造Info
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- JP2003049487A JP2003049487A JP2001237391A JP2001237391A JP2003049487A JP 2003049487 A JP2003049487 A JP 2003049487A JP 2001237391 A JP2001237391 A JP 2001237391A JP 2001237391 A JP2001237391 A JP 2001237391A JP 2003049487 A JP2003049487 A JP 2003049487A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トラス斜材なる鋼部材とプレキャストコン
クリート部材とを効率良く接合することが可能になる鋼
部材とコンクリート部材との接合構造を提供する。 【解決手段】 トラス斜材となる2本の鋼管23a、
23bは、それぞれの軸線が角度を有するように一体に
接合されており、それぞれの接合端には、該鋼管23
a、23bの軸線とほぼ直角に端プレート25a、25
bが接合されている。下弦材となる板状部材22の両端
部には、アンカーボルト24a、24bがそれぞれ、鋼
管23a、23bとほぼ平行になるように埋め込まれて
いる。一方の端プレート25bの貫通孔にアンカーボル
ト24bを挿通した状態で、他方の端プレート25aの
貫通孔に継ぎ足しボルト29を挿通し、この継ぎ足しボ
ルト29をアンカーボルト24aの先端部に設けられた
継ぎ手30にねじ込むことによって、鋼管23a、23
bと板状部材22とを容易かつ確実に接合することがで
きる。
クリート部材とを効率良く接合することが可能になる鋼
部材とコンクリート部材との接合構造を提供する。 【解決手段】 トラス斜材となる2本の鋼管23a、
23bは、それぞれの軸線が角度を有するように一体に
接合されており、それぞれの接合端には、該鋼管23
a、23bの軸線とほぼ直角に端プレート25a、25
bが接合されている。下弦材となる板状部材22の両端
部には、アンカーボルト24a、24bがそれぞれ、鋼
管23a、23bとほぼ平行になるように埋め込まれて
いる。一方の端プレート25bの貫通孔にアンカーボル
ト24bを挿通した状態で、他方の端プレート25aの
貫通孔に継ぎ足しボルト29を挿通し、この継ぎ足しボ
ルト29をアンカーボルト24aの先端部に設けられた
継ぎ手30にねじ込むことによって、鋼管23a、23
bと板状部材22とを容易かつ確実に接合することがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、橋梁に用いられ
る鋼部材とコンクリート部材との接合構造に係るもので
あり、特に、プレキャストコンクリートと鋼部材との複
合トラス構造を構成する鋼部材とコンクリート部材との
接合構造に関するものである。
る鋼部材とコンクリート部材との接合構造に係るもので
あり、特に、プレキャストコンクリートと鋼部材との複
合トラス構造を構成する鋼部材とコンクリート部材との
接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】橋梁の一形式としてトラス構造を有する
ものが古くから知られている。トラス構造の多くは、鋼
材によって構築されているが、近年はプレストレストコ
ンクリートのトラス橋や、プレストレストコンクリート
と鋼との複合トラス構造も採用されることが多くなって
いる。特に、上床版及び下床版をコンクリート部材と
し、斜材を鋼部材とする複合トラス構造は軽量であるた
め、コンクリート内に配置するPC鋼材又は外ケーブル
を低減する等して、構築費用を低減することができ、需
要の増加が見込まれる。
ものが古くから知られている。トラス構造の多くは、鋼
材によって構築されているが、近年はプレストレストコ
ンクリートのトラス橋や、プレストレストコンクリート
と鋼との複合トラス構造も採用されることが多くなって
いる。特に、上床版及び下床版をコンクリート部材と
し、斜材を鋼部材とする複合トラス構造は軽量であるた
め、コンクリート内に配置するPC鋼材又は外ケーブル
を低減する等して、構築費用を低減することができ、需
要の増加が見込まれる。
【0003】また、橋梁の他の形式として、薄いコンク
リートの板状部材を吊支持する吊床版橋があり、吊床版
の上に上路桁を備えたものを上路式吊床版橋という。上
路式吊床版橋は、橋台または橋脚間に張架された、高張
力の鋼材を内包したコンクリートの吊床版の上にほぼ鉛
直な支柱を立設し、この支柱によって上面が橋面となる
上路桁を支持する構造形式となっている。吊床版は、鋼
材の引張抵抗力によって、橋台または橋脚間にたわみ
(サグ)を生じた状態で吊支持される。この上路式吊床
版橋は、上路桁を有するので縦断勾配を任意に設定する
ことができるとともに、サグを大きくすることができる
ので、吊床版に作用する張力を小さく抑えることができ
る。
リートの板状部材を吊支持する吊床版橋があり、吊床版
の上に上路桁を備えたものを上路式吊床版橋という。上
路式吊床版橋は、橋台または橋脚間に張架された、高張
力の鋼材を内包したコンクリートの吊床版の上にほぼ鉛
直な支柱を立設し、この支柱によって上面が橋面となる
上路桁を支持する構造形式となっている。吊床版は、鋼
材の引張抵抗力によって、橋台または橋脚間にたわみ
(サグ)を生じた状態で吊支持される。この上路式吊床
版橋は、上路桁を有するので縦断勾配を任意に設定する
ことができるとともに、サグを大きくすることができる
ので、吊床版に作用する張力を小さく抑えることができ
る。
【0004】そして、上路式吊床版橋の支柱を鉛直から
斜めに置き換え、トラス構造とした橋が一般に知られて
いる。上路式吊床版橋は、荷重を支持する吊床版が吊支
持された可撓性を有する部材であるため、橋全体の剛性
が小さく、撓みや変形が生じ易いが、トラス構造を導入
することによって橋全体の剛性を高めることができる。
さらに、上路桁をコンクリート構造とし、斜材を鋼材と
して複合トラス構造とすることにより、重量の増加を抑
えることができる。
斜めに置き換え、トラス構造とした橋が一般に知られて
いる。上路式吊床版橋は、荷重を支持する吊床版が吊支
持された可撓性を有する部材であるため、橋全体の剛性
が小さく、撓みや変形が生じ易いが、トラス構造を導入
することによって橋全体の剛性を高めることができる。
さらに、上路桁をコンクリート構造とし、斜材を鋼材と
して複合トラス構造とすることにより、重量の増加を抑
えることができる。
【0005】上記のような上床版又は上路桁(上弦材)
及び下床版又は吊床版(下弦材)をコンクリート部材と
し、斜材を鋼部材とする複合トラス構造は、一般に次の
ようにして構築することができる。複合トラス構造の構
築方法としては、橋梁の架設位置で鋼部材を所定の位置
に設置し、該鋼部材の両端部に接合されるように上床版
及び下床版のコンクリートを打設するものがある。ま
た、他の方法として、上床版及び下床版をプレキャスト
コンクリート部材とし、このプレキャストコンクリート
部材にアンカーボルト等によってユニット化した鋼部材
を接合したトラス構造ユニットを形成し、これらを橋桁
の軸方向に連結する方法がある。この方法では、トラス
構造ユニットをあらかじめ工場等で製作することによっ
て、現場での作業時間を短縮することができ、作業の安
全性が向上する。
及び下床版又は吊床版(下弦材)をコンクリート部材と
し、斜材を鋼部材とする複合トラス構造は、一般に次の
ようにして構築することができる。複合トラス構造の構
築方法としては、橋梁の架設位置で鋼部材を所定の位置
に設置し、該鋼部材の両端部に接合されるように上床版
及び下床版のコンクリートを打設するものがある。ま
た、他の方法として、上床版及び下床版をプレキャスト
コンクリート部材とし、このプレキャストコンクリート
部材にアンカーボルト等によってユニット化した鋼部材
を接合したトラス構造ユニットを形成し、これらを橋桁
の軸方向に連結する方法がある。この方法では、トラス
構造ユニットをあらかじめ工場等で製作することによっ
て、現場での作業時間を短縮することができ、作業の安
全性が向上する。
【0006】上記トラス構造ユニットは、図10に示す
ように、角度を有するように一体に接合された2本の鋼
管からなるトラス斜材101に、プレキャストコンクリ
ート部材103と平行になるように接合プレート102
が溶接されており、該接合プレート102がプレキャス
トコンクリート部材103の表面に垂直に埋め込まれた
アンカーボルト104によって固定されているものが一
般に用いられている。ところが、アンカーボルトがプレ
キャストコンクリート部材とトラス斜材との接合面に対
して垂直に設置されているため、トラス斜材に引張力又
は圧縮力が作用すると、アンカーボルトにせん断力が作
用し、このせん断力に耐え得る接合構造とする必要があ
る。
ように、角度を有するように一体に接合された2本の鋼
管からなるトラス斜材101に、プレキャストコンクリ
ート部材103と平行になるように接合プレート102
が溶接されており、該接合プレート102がプレキャス
トコンクリート部材103の表面に垂直に埋め込まれた
アンカーボルト104によって固定されているものが一
般に用いられている。ところが、アンカーボルトがプレ
キャストコンクリート部材とトラス斜材との接合面に対
して垂直に設置されているため、トラス斜材に引張力又
は圧縮力が作用すると、アンカーボルトにせん断力が作
用し、このせん断力に耐え得る接合構造とする必要があ
る。
【0007】このため、図11(a)に示すトラス構造
ユニットのように、トラス斜材201の軸線とほぼ直角
に接合プレート202を溶接し、アンカーボルト203
は、トラス斜材201の軸線とほぼ平行となるよう、プ
レキャストコンクリート204に埋め込む構造が考えら
れる。この構造では、トラス斜材201及び接合プレー
ト202は、アンカーボルト203によって、台座20
5を介してプレキャストコンクリート204に固着され
る。そして、トラス斜材201に作用する圧縮力は、接
合プレート202と台座205との間の支圧力として伝
達され、引張力はアンカーボルト203の軸力として伝
達される。
ユニットのように、トラス斜材201の軸線とほぼ直角
に接合プレート202を溶接し、アンカーボルト203
は、トラス斜材201の軸線とほぼ平行となるよう、プ
レキャストコンクリート204に埋め込む構造が考えら
れる。この構造では、トラス斜材201及び接合プレー
ト202は、アンカーボルト203によって、台座20
5を介してプレキャストコンクリート204に固着され
る。そして、トラス斜材201に作用する圧縮力は、接
合プレート202と台座205との間の支圧力として伝
達され、引張力はアンカーボルト203の軸力として伝
達される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ト
ラス構造ユニットは、接合された2本のトラス斜材20
9が角度を有し、アンカーボルトがこれらと平行に埋め
込まれているため、図11(b)に示すように、一方の
接合プレートのボルト穴202aとアンカーボルト20
3との位置を合わせると、他方の接合プレートの穴とア
ンカーボルトとの位置を合わせにくくなり、接合プレー
トの穴にアンカーボルトを挿通するのが非常に困難とな
る。また、接合プレートの穴を長穴にするとアンカーボ
ルトを挿通することはできるが、長孔の長軸が大きくな
ると接合部の強度が低下してしまう。
ラス構造ユニットは、接合された2本のトラス斜材20
9が角度を有し、アンカーボルトがこれらと平行に埋め
込まれているため、図11(b)に示すように、一方の
接合プレートのボルト穴202aとアンカーボルト20
3との位置を合わせると、他方の接合プレートの穴とア
ンカーボルトとの位置を合わせにくくなり、接合プレー
トの穴にアンカーボルトを挿通するのが非常に困難とな
る。また、接合プレートの穴を長穴にするとアンカーボ
ルトを挿通することはできるが、長孔の長軸が大きくな
ると接合部の強度が低下してしまう。
【0009】また、接合プレート202はプレキャスト
コンクリート部材204の上面と角度をなしているた
め、接合プレート202をプレキャストコンクリート部
材に接合するには台座105が必要となる。ところが、
雨水等が斜材トラス201にそって流下すると、台座2
05と接合プレート202との接合部に雨水が入り込ん
でしまい、アンカーボルト203が腐食してしまうおそ
れがある。
コンクリート部材204の上面と角度をなしているた
め、接合プレート202をプレキャストコンクリート部
材に接合するには台座105が必要となる。ところが、
雨水等が斜材トラス201にそって流下すると、台座2
05と接合プレート202との接合部に雨水が入り込ん
でしまい、アンカーボルト203が腐食してしまうおそ
れがある。
【0010】本願に係る発明は、上記のような事情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、トラス斜材とプ
レキャストコンクリート部材とを効率良く接合すること
が可能になるとともに、雨水等によるアンカーボルトの
腐食が生じにくい鋼部材とコンクリート部材との接合構
造を提供することである。
みてなされたものであり、その目的は、トラス斜材とプ
レキャストコンクリート部材とを効率良く接合すること
が可能になるとともに、雨水等によるアンカーボルトの
腐食が生じにくい鋼部材とコンクリート部材との接合構
造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、 軸線が角度を有するよ
うに一体に接合された2本の鋼軸部材が一つの鋼ユニッ
トを形成し、前記2本の鋼軸部材のそれぞれの端部がコ
ンクリート部材の離れた位置に接合される構造であっ
て、 前記鋼軸部材のそれぞれの接合端には、該鋼軸部
材の軸線とほぼ直角に端プレートが接合され、 コンク
リート部材の前記鋼軸部材との接合位置に、該鋼軸部材
とほぼ平行にアンカーボルトが埋め込まれており、 2
本の前記鋼軸部材のうちの一方の接合端では、前記アン
カーボルトが前記端プレートに設けられた貫通孔に挿通
され、該アンカーボルトに螺合されたナットで締結され
ており、 他方の接合端では、前記端プレートの貫通孔
に継ぎ足しボルトが挿通され、該継ぎ足しボルトが前記
アンカーボルトの先端と突き合わせるように連結され、
前記コンクリート部材と前記端プレートとの間が、周
囲を型枠で囲った後に未硬化モルタルを注入して形成さ
れた台座部となっていることを特徴とする鋼部材とコン
クリート部材との接合構造を提供するものである。
めに、請求項1に係る発明は、 軸線が角度を有するよ
うに一体に接合された2本の鋼軸部材が一つの鋼ユニッ
トを形成し、前記2本の鋼軸部材のそれぞれの端部がコ
ンクリート部材の離れた位置に接合される構造であっ
て、 前記鋼軸部材のそれぞれの接合端には、該鋼軸部
材の軸線とほぼ直角に端プレートが接合され、 コンク
リート部材の前記鋼軸部材との接合位置に、該鋼軸部材
とほぼ平行にアンカーボルトが埋め込まれており、 2
本の前記鋼軸部材のうちの一方の接合端では、前記アン
カーボルトが前記端プレートに設けられた貫通孔に挿通
され、該アンカーボルトに螺合されたナットで締結され
ており、 他方の接合端では、前記端プレートの貫通孔
に継ぎ足しボルトが挿通され、該継ぎ足しボルトが前記
アンカーボルトの先端と突き合わせるように連結され、
前記コンクリート部材と前記端プレートとの間が、周
囲を型枠で囲った後に未硬化モルタルを注入して形成さ
れた台座部となっていることを特徴とする鋼部材とコン
クリート部材との接合構造を提供するものである。
【0012】上記鋼軸部材の軸線と端プレートが有する
面はほぼ直角となっており、上記アンカーボルトは鋼軸
部材とほぼ平行にコンクリート部材に埋め込まれてい
る。鋼軸部材に作用する圧縮力は、該プレートとコンク
リート部材との間の支圧力によって伝達され、引張力は
該鋼軸部材からアンカーボルトの軸力としてコンクリー
ト部材に伝達される。このため、端プレートとコンクリ
ート部材との接触面で滑動しようとする力がほとんど生
じない。したがって、アンカーボルトにせん断力が生じ
にくく、鋼軸部材とコンクリート部材との接合部は信頼
性が高く、強固なものとなる。一方、互いに角度を有す
るように接合された2本の鋼軸部材と平行に固定された
アンカーボルトを、それぞれ鋼軸部材と直角な端プレー
トの穴に挿通しようとすると、他方の端プレートの貫通
孔にアンカーボルトを挿通できなくなる。しかし、上記
接合構造では、一方の端プレートの貫通孔にアンカーボ
ルトを挿通した状態で、他方の端プレートの貫通孔に、
接合面の反対側から継ぎ足しボルトを挿通し、該継ぎ足
しボルトをアンカーボルトの先端に突き合わせ連結する
ことによって、他方の鋼軸部材とアンカーボルトとを容
易に接合することができる。また、それぞれのアンカー
ボルトの周囲は、モルタルからなる台座部に埋め込むこ
とにより、2本の鋼軸部材の据え付けが安定するととも
に、アンカーボルトが鋼軸部材を伝って流下する雨等に
よって腐食するのが防止される。
面はほぼ直角となっており、上記アンカーボルトは鋼軸
部材とほぼ平行にコンクリート部材に埋め込まれてい
る。鋼軸部材に作用する圧縮力は、該プレートとコンク
リート部材との間の支圧力によって伝達され、引張力は
該鋼軸部材からアンカーボルトの軸力としてコンクリー
ト部材に伝達される。このため、端プレートとコンクリ
ート部材との接触面で滑動しようとする力がほとんど生
じない。したがって、アンカーボルトにせん断力が生じ
にくく、鋼軸部材とコンクリート部材との接合部は信頼
性が高く、強固なものとなる。一方、互いに角度を有す
るように接合された2本の鋼軸部材と平行に固定された
アンカーボルトを、それぞれ鋼軸部材と直角な端プレー
トの穴に挿通しようとすると、他方の端プレートの貫通
孔にアンカーボルトを挿通できなくなる。しかし、上記
接合構造では、一方の端プレートの貫通孔にアンカーボ
ルトを挿通した状態で、他方の端プレートの貫通孔に、
接合面の反対側から継ぎ足しボルトを挿通し、該継ぎ足
しボルトをアンカーボルトの先端に突き合わせ連結する
ことによって、他方の鋼軸部材とアンカーボルトとを容
易に接合することができる。また、それぞれのアンカー
ボルトの周囲は、モルタルからなる台座部に埋め込むこ
とにより、2本の鋼軸部材の据え付けが安定するととも
に、アンカーボルトが鋼軸部材を伝って流下する雨等に
よって腐食するのが防止される。
【0013】請求項2に係る発明は、 請求項1に記載
の鋼部材とコンクリート部材との接合構造において、前
記継ぎ足しボルトが接合されるアンカーボルトの先端に
は、雌ねじが形成されて前記継ぎ足しボルトがねじ込ま
れる継ぎ手が設けられていることを特徴とする。
の鋼部材とコンクリート部材との接合構造において、前
記継ぎ足しボルトが接合されるアンカーボルトの先端に
は、雌ねじが形成されて前記継ぎ足しボルトがねじ込ま
れる継ぎ手が設けられていることを特徴とする。
【0014】上記アンカーボルトの先端には上記継ぎ足
しボルトがねじ込まれる継ぎ手が設けられているため、
継ぎ足しボルトをアンカーボルトの先端に突き合わせ、
継ぎ手にねじ込むことによって、容易に鋼軸部材とアン
カーボルトとを連結することができる。
しボルトがねじ込まれる継ぎ手が設けられているため、
継ぎ足しボルトをアンカーボルトの先端に突き合わせ、
継ぎ手にねじ込むことによって、容易に鋼軸部材とアン
カーボルトとを連結することができる。
【0015】請求項3に係る発明は、 請求項1又は請
求項2に記載の鋼部材とコンクリート部材との接合構造
において、前記端プレートには、周縁に沿って前記台座
部側に突き出した防水プレートが設けられていることを
特徴とする。
求項2に記載の鋼部材とコンクリート部材との接合構造
において、前記端プレートには、周縁に沿って前記台座
部側に突き出した防水プレートが設けられていることを
特徴とする。
【0016】上記構造では、雨水などは鋼軸部材に沿っ
て流下し、それから端プレートの上面、防水プレートに
沿って流れる。端プレートに設けられている防水プレー
トは上記台座部側に突き出しているため、防水プレート
に沿って流下する雨水などは、端プレートと台座部との
間に入り込みにくく、台座部の側面に沿って流下する。
このため、台座部に埋め込まれているアンカーボルトが
腐食しにくい。
て流下し、それから端プレートの上面、防水プレートに
沿って流れる。端プレートに設けられている防水プレー
トは上記台座部側に突き出しているため、防水プレート
に沿って流下する雨水などは、端プレートと台座部との
間に入り込みにくく、台座部の側面に沿って流下する。
このため、台座部に埋め込まれているアンカーボルトが
腐食しにくい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本願発明の一実施形態で
ある鋼部材とコンクリート部材との接合構造を適用した
上路式吊床版橋の一例を示す概略側面図である。この上
路式吊床版橋は、グランドアンカー4によって地盤に固
定された二つの橋台5a、5b間に架設され、コンクリ
ートの薄い板状部材からなる吊床版1(下弦材)と、上
面が路床となるコンクリートの上路桁2(上弦材)と、
複数が橋軸方向に傾斜するように配置され、その傾斜方
向が交互に反対方向となっており、吊床版1と上路桁2
とを斜めに連結する鋼のトラス斜材3とで主要部が構成
されている。そして、吊床版1が下弦材、上路桁2が上
弦材として機能するワレントラスとなっている。
ある鋼部材とコンクリート部材との接合構造を適用した
上路式吊床版橋の一例を示す概略側面図である。この上
路式吊床版橋は、グランドアンカー4によって地盤に固
定された二つの橋台5a、5b間に架設され、コンクリ
ートの薄い板状部材からなる吊床版1(下弦材)と、上
面が路床となるコンクリートの上路桁2(上弦材)と、
複数が橋軸方向に傾斜するように配置され、その傾斜方
向が交互に反対方向となっており、吊床版1と上路桁2
とを斜めに連結する鋼のトラス斜材3とで主要部が構成
されている。そして、吊床版1が下弦材、上路桁2が上
弦材として機能するワレントラスとなっている。
【0018】上記吊床版1は、可撓性を有する程度に薄
いコンクリートの板状部材であり、両端がそれぞれ二つ
の橋台5a、5bに連続し、これらの橋台に両端が定着
されたPC鋼材6が埋め込まれている。
いコンクリートの板状部材であり、両端がそれぞれ二つ
の橋台5a、5bに連続し、これらの橋台に両端が定着
されたPC鋼材6が埋め込まれている。
【0019】上記上路桁2は、プレキャストコンクリー
トの板状部材を橋軸方向に連結して形成され、橋の全長
にわたって連結したもので、必要に応じてプレストレス
が導入され、上面に作用する活荷重を支持することがで
きるようになっている。この上路桁2はトラス斜材3に
よって支持されるとともに両端部は、橋台5a,5bに
支持されている。
トの板状部材を橋軸方向に連結して形成され、橋の全長
にわたって連結したもので、必要に応じてプレストレス
が導入され、上面に作用する活荷重を支持することがで
きるようになっている。この上路桁2はトラス斜材3に
よって支持されるとともに両端部は、橋台5a,5bに
支持されている。
【0020】上記上路桁2を、橋台5a,5b上に支持
する構造は、図2に示すように、橋台5a上にゴム支承
7を介して支持するものであってもよいし、図3に示す
ように、ゴム支承15の他に上路桁11と橋台12との
間に水平方向の力を伝達する弾性支承13を介挿すると
ともに、上路桁11と橋台12とを鋼棒14によって連
結する構造とすることもできる。このような構造とする
ことにより、トラス構造の剛性を高めることができる。
する構造は、図2に示すように、橋台5a上にゴム支承
7を介して支持するものであってもよいし、図3に示す
ように、ゴム支承15の他に上路桁11と橋台12との
間に水平方向の力を伝達する弾性支承13を介挿すると
ともに、上路桁11と橋台12とを鋼棒14によって連
結する構造とすることもできる。このような構造とする
ことにより、トラス構造の剛性を高めることができる。
【0021】上記橋台5a,5bは鉄筋コンクリートか
らなるものであり、地盤上に構築され、上記吊床版1に
埋め込まれたPC鋼材6から伝達される水平力に対して
転倒又は滑動しないようにグランドアンカー4で地盤に
強固に固着されている。なお、グランドアンカー4は地
盤に削孔を行い、この孔内に緊張材を挿入した後グラウ
トを施したものであり、この緊張材に緊張力を導入する
ことによって橋台5a,5bを地盤に押し付けるように
固定することができるものである。
らなるものであり、地盤上に構築され、上記吊床版1に
埋め込まれたPC鋼材6から伝達される水平力に対して
転倒又は滑動しないようにグランドアンカー4で地盤に
強固に固着されている。なお、グランドアンカー4は地
盤に削孔を行い、この孔内に緊張材を挿入した後グラウ
トを施したものであり、この緊張材に緊張力を導入する
ことによって橋台5a,5bを地盤に押し付けるように
固定することができるものである。
【0022】上記トラス斜材3は、鋼管からなるもので
あり、複数が橋軸方向に傾斜するように配置され、その
傾斜方向が交互に反対方向となっている。つまり、上記
吊床版1及び上路桁2とともにワレントラスを構成して
いる。
あり、複数が橋軸方向に傾斜するように配置され、その
傾斜方向が交互に反対方向となっている。つまり、上記
吊床版1及び上路桁2とともにワレントラスを構成して
いる。
【0023】上記吊床版1を構成するプレキャストコン
クリート部材とトラス斜材3とは、図4に示すトラス構
造ユニット21として架設現場近くの製作ヤード又は工
場で組立てられる。該トラス構造ユニット21は、吊床
版1となるプレキャストコンクリートの板状部材22の
両端部に、トラス構造において圧縮側のトラス斜材3と
なる圧縮側鋼管23a及び引張側となる引張側鋼管23
bを接合したものである。
クリート部材とトラス斜材3とは、図4に示すトラス構
造ユニット21として架設現場近くの製作ヤード又は工
場で組立てられる。該トラス構造ユニット21は、吊床
版1となるプレキャストコンクリートの板状部材22の
両端部に、トラス構造において圧縮側のトラス斜材3と
なる圧縮側鋼管23a及び引張側となる引張側鋼管23
bを接合したものである。
【0024】上記圧縮側鋼管23a及び引張側鋼管23
bは、それぞれの軸線が角度を有するように一体に接合
されており、板状部材22の両端部に埋め込まれている
アンカーボルト24a、24bによって板状部材22と
連結されている。圧縮側鋼管23a及び引張側鋼管23
bのそれぞれの接合端には、該鋼管23a、23bの軸
線とほぼ直角に端プレート25a、25bが接合されて
いる。また、端プレート25a、25bとプレキャスト
コンクリートの板状部材22との間には、アンカーボル
ト24a、24bを囲むように、モルタルからなる台座
26a、26bが設けられている。
bは、それぞれの軸線が角度を有するように一体に接合
されており、板状部材22の両端部に埋め込まれている
アンカーボルト24a、24bによって板状部材22と
連結されている。圧縮側鋼管23a及び引張側鋼管23
bのそれぞれの接合端には、該鋼管23a、23bの軸
線とほぼ直角に端プレート25a、25bが接合されて
いる。また、端プレート25a、25bとプレキャスト
コンクリートの板状部材22との間には、アンカーボル
ト24a、24bを囲むように、モルタルからなる台座
26a、26bが設けられている。
【0025】端プレート25は、図5に示すように、ボ
ルトを挿通する複数の貫通孔31と、該端プレート25
の辺縁に沿って防水プレート32a、32b、32cと
が設けられており、該防水プレート32は台座26a、
26b側に突き出した形状となっている。防水プレート
32a、32bには、台座を形成するモルタルを打設す
るときの空気抜き部33が設けられている。なお、傾斜
して固定される端プレート25の、最も下側となる一つ
の辺34は防水プレートを有しない。
ルトを挿通する複数の貫通孔31と、該端プレート25
の辺縁に沿って防水プレート32a、32b、32cと
が設けられており、該防水プレート32は台座26a、
26b側に突き出した形状となっている。防水プレート
32a、32bには、台座を形成するモルタルを打設す
るときの空気抜き部33が設けられている。なお、傾斜
して固定される端プレート25の、最も下側となる一つ
の辺34は防水プレートを有しない。
【0026】上記アンカーボルト24a、24bはそれ
ぞれ、圧縮側鋼管23a、引張側鋼管23bとほぼ平行
になるように設置されている。アンカーボルト24a、
24bは鋼材からなるU型アンカーボルトであり、引張
側アンカーボルト24bには位置決め用ナット27bと
固定用ナット28bとが螺合されている。そして、端プ
レート25bの下面が位置決め用ナット27bの上面に
当接され、上側から固定用ナット28bを締め付けるこ
とによって固定されている。一方、圧縮側のアンカーボ
ルト24aは、プレキャストコンクリート部材22から
の突出し量が小さくなっており、先端に継ぎ足しボルト
29をねじ込む継ぎ手30が設けられている。継ぎ足し
ボルト29は、圧縮側鋼管23aに接合された端プレー
ト25aとの貫通孔に挿通され、先端が継ぎ手30によ
ってアンカーボルト24aに連結されている。継ぎ足し
ボルト29には位置決め用ナット27aと固定用ナット
28aとが螺合され、端プレート25aの下面は位置決
め用ナット27aに当接され、上側から固定用ナット2
8bを締め付けて固定されている。
ぞれ、圧縮側鋼管23a、引張側鋼管23bとほぼ平行
になるように設置されている。アンカーボルト24a、
24bは鋼材からなるU型アンカーボルトであり、引張
側アンカーボルト24bには位置決め用ナット27bと
固定用ナット28bとが螺合されている。そして、端プ
レート25bの下面が位置決め用ナット27bの上面に
当接され、上側から固定用ナット28bを締め付けるこ
とによって固定されている。一方、圧縮側のアンカーボ
ルト24aは、プレキャストコンクリート部材22から
の突出し量が小さくなっており、先端に継ぎ足しボルト
29をねじ込む継ぎ手30が設けられている。継ぎ足し
ボルト29は、圧縮側鋼管23aに接合された端プレー
ト25aとの貫通孔に挿通され、先端が継ぎ手30によ
ってアンカーボルト24aに連結されている。継ぎ足し
ボルト29には位置決め用ナット27aと固定用ナット
28aとが螺合され、端プレート25aの下面は位置決
め用ナット27aに当接され、上側から固定用ナット2
8bを締め付けて固定されている。
【0027】次に、上記プレキャストコンクリートの板
状部材22と鋼管23との接合方法ついて、図6に基づ
いて説明する。図6(a)に示すように、アンカーボル
ト24a、24bは、板状部材22のコンクリート打設
後に埋め込んでおく。引張側アンカーボルト24bに
は、位置決め用ナット27bが螺合されており、図6
(b)に示すように、端プレート25bが位置決め用ナ
ット27bに当接するまで、該端プレート25bの貫通
孔にアンカーボルト24bを貫入させる。これと同時
に、端プレート25aをアンカーボルト24aの先端部
に設けられた継ぎ手30に近接対向するように支持し、
図6(c)に示すように、上側から端プレート25aの
貫通孔に継ぎ足しボルト29を貫通させる。そして、継
ぎ足しボルト29に位置決め用ナット27aを螺合し、
該継ぎ足しボルト29を継ぎ手30にねじ込んで接続す
る。そして、位置決め用ナット27aの位置を調整し、
この位置決め用ナット27a上に端プレート25aを当
接して、トラス構造ユニットを所定の位置に支持する。
その後、図7(a)に示すように、アンカーボルト24
b及び継ぎ足しボルト29に固定用ナット28a、28
bを二重に螺合し、25bを固定する。
状部材22と鋼管23との接合方法ついて、図6に基づ
いて説明する。図6(a)に示すように、アンカーボル
ト24a、24bは、板状部材22のコンクリート打設
後に埋め込んでおく。引張側アンカーボルト24bに
は、位置決め用ナット27bが螺合されており、図6
(b)に示すように、端プレート25bが位置決め用ナ
ット27bに当接するまで、該端プレート25bの貫通
孔にアンカーボルト24bを貫入させる。これと同時
に、端プレート25aをアンカーボルト24aの先端部
に設けられた継ぎ手30に近接対向するように支持し、
図6(c)に示すように、上側から端プレート25aの
貫通孔に継ぎ足しボルト29を貫通させる。そして、継
ぎ足しボルト29に位置決め用ナット27aを螺合し、
該継ぎ足しボルト29を継ぎ手30にねじ込んで接続す
る。そして、位置決め用ナット27aの位置を調整し、
この位置決め用ナット27a上に端プレート25aを当
接して、トラス構造ユニットを所定の位置に支持する。
その後、図7(a)に示すように、アンカーボルト24
b及び継ぎ足しボルト29に固定用ナット28a、28
bを二重に螺合し、25bを固定する。
【0028】次に、図7(b)に示すように、端プレー
ト25a、25bに設けられている防水プレート32又
は端プレート25a、25bの辺縁34と、プレキャス
トコンクリートの板状部材22との間に型枠35を設置
し、無収縮モルタルを打設して台座26a、26bを形
成する。防水プレート32は台座26側に突き出してい
るため、無収縮モルタルは防水プレート32の内側にも
充填される。このため、鋼管23に沿って流下した雨水
は、端プレート25の上面、防水プレート32に沿って
流れ、それから台座26の側面に伝わり流下する。そし
て、雨水は端プレート25と台座26との間に入り込み
にくく、アンカーボルト24又は継ぎ足しボルト29の
腐食が防止される。
ト25a、25bに設けられている防水プレート32又
は端プレート25a、25bの辺縁34と、プレキャス
トコンクリートの板状部材22との間に型枠35を設置
し、無収縮モルタルを打設して台座26a、26bを形
成する。防水プレート32は台座26側に突き出してい
るため、無収縮モルタルは防水プレート32の内側にも
充填される。このため、鋼管23に沿って流下した雨水
は、端プレート25の上面、防水プレート32に沿って
流れ、それから台座26の側面に伝わり流下する。そし
て、雨水は端プレート25と台座26との間に入り込み
にくく、アンカーボルト24又は継ぎ足しボルト29の
腐食が防止される。
【0029】次に、上記トラス構造橋の構築方法につい
て説明する。まず、図8(a)に示すように、二つの橋
台5a、5bを架設位置で対峙するように形成し、グラ
ンドアンカー4によって強固に地盤に固定する。そし
て、これらの橋台間にPC鋼材(ケーブル)6を張架す
る。
て説明する。まず、図8(a)に示すように、二つの橋
台5a、5bを架設位置で対峙するように形成し、グラ
ンドアンカー4によって強固に地盤に固定する。そし
て、これらの橋台間にPC鋼材(ケーブル)6を張架す
る。
【0030】そして、トラス構造ユニット21がクレー
ンで吊り上げられ、上記PC鋼材6に懸垂支持される。
PC鋼材6への支持は、図9に示すように、プレキャス
トコンクリートの板状部材22の上側に設けられた溝2
2aにPC鋼材6が納まるように吊り上げ、PC鋼材6
の上側で短い鋼棒41を板状部材22に係止することに
よって行われる。なお、図9中の符号42は、両側に設
けられた2組のトラス斜材3を頂部で連結する部材を示
すものである。
ンで吊り上げられ、上記PC鋼材6に懸垂支持される。
PC鋼材6への支持は、図9に示すように、プレキャス
トコンクリートの板状部材22の上側に設けられた溝2
2aにPC鋼材6が納まるように吊り上げ、PC鋼材6
の上側で短い鋼棒41を板状部材22に係止することに
よって行われる。なお、図9中の符号42は、両側に設
けられた2組のトラス斜材3を頂部で連結する部材を示
すものである。
【0031】PC鋼材6に懸垂支持された構造ユニット
21は、図8(b)に示すように、PC鋼材6に沿って
移動される。移動は、例えばワイヤーの一端を構造ユニ
ット21に連結し、ウインチ等で牽引することによって
容易に行うことができる。このようにして複数の構造ユ
ニット21を順次PC鋼材6に懸垂支持し、図8(c)
に示すように、橋台5a、5b間のほぼ全域にわたって
配列する。配列された構造ユニット21は、移動しない
ようにそれぞれをPC鋼材6に仮固定する。
21は、図8(b)に示すように、PC鋼材6に沿って
移動される。移動は、例えばワイヤーの一端を構造ユニ
ット21に連結し、ウインチ等で牽引することによって
容易に行うことができる。このようにして複数の構造ユ
ニット21を順次PC鋼材6に懸垂支持し、図8(c)
に示すように、橋台5a、5b間のほぼ全域にわたって
配列する。配列された構造ユニット21は、移動しない
ようにそれぞれをPC鋼材6に仮固定する。
【0032】続いて、各構造ユニットの斜材の頂部間に
架け渡すように上路桁2となるプレキャストコンクリー
ト部材43を配置する。このプレキャストコンクリート
部材43の配置は、図8(d)に示すように、トラス斜
材3の頂部間に仮設レール44を架け渡し、この上にプ
レキャストコンクリート部材43を走行させて行う。そ
して、図8(e)に示すように2つの橋台間のほぼ全域
にプレキャストコンクリート部材43が配列されると、
隣り合うこれらのプレキャストコンクリート部材間及び
吊床版1を構成するプレキャストコンクリートの板状部
材22間にコンクリートを打設する。また、吊床版1を
構成する板状部材22と橋台間にもコンクリートを打設
する。そして、図9に示す板状部材22の溝22a内に
もコンクリートを打設し、このコンクリートの付着力に
よってプレキャストコンクリートの板状部材22とPC
鋼材6とを一体に固着する。
架け渡すように上路桁2となるプレキャストコンクリー
ト部材43を配置する。このプレキャストコンクリート
部材43の配置は、図8(d)に示すように、トラス斜
材3の頂部間に仮設レール44を架け渡し、この上にプ
レキャストコンクリート部材43を走行させて行う。そ
して、図8(e)に示すように2つの橋台間のほぼ全域
にプレキャストコンクリート部材43が配列されると、
隣り合うこれらのプレキャストコンクリート部材間及び
吊床版1を構成するプレキャストコンクリートの板状部
材22間にコンクリートを打設する。また、吊床版1を
構成する板状部材22と橋台間にもコンクリートを打設
する。そして、図9に示す板状部材22の溝22a内に
もコンクリートを打設し、このコンクリートの付着力に
よってプレキャストコンクリートの板状部材22とPC
鋼材6とを一体に固着する。
【0033】これにより、図8(f)に示すように、プ
レキャストコンクリートの板状部材22は橋台間で連続
した下弦材となり、トラス斜材3上に支持されたプレキ
ャストコンクリート部材43も一連の上弦材2となる。
そして、コンクリートが硬化した後下弦材1の軸線方向
にプレストレスを追加導入することによって下弦材1の
コンクリートに適切なプレストレスが導入され、トラス
構造が完成する。
レキャストコンクリートの板状部材22は橋台間で連続
した下弦材となり、トラス斜材3上に支持されたプレキ
ャストコンクリート部材43も一連の上弦材2となる。
そして、コンクリートが硬化した後下弦材1の軸線方向
にプレストレスを追加導入することによって下弦材1の
コンクリートに適切なプレストレスが導入され、トラス
構造が完成する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る鋼
部材とコンクリート部材との接合構造では、鋼軸部材に
作用する圧縮力や引張力は、該鋼軸部材からアンカーボ
ルトを介して円滑に伝達され、アンカーボルトに大きな
せん断力が生じることなく、信頼性の高い接続構造とな
る。そして、接合時は、一方の端プレートの貫通孔にア
ンカーボルトを挿通した状態で、他方の端プレートの貫
通孔に継ぎ足しボルトを挿通し、この継ぎ足しボルトを
アンカーボルトの先端部に設けられた継ぎ手にねじ込ん
で、鋼軸部材をコンクリート部材に、容易かつ確実に接
合することができる。また、端プレートに防水プレート
が設けられているため、アンカーボルトが雨等によって
腐食するのが防止される。
部材とコンクリート部材との接合構造では、鋼軸部材に
作用する圧縮力や引張力は、該鋼軸部材からアンカーボ
ルトを介して円滑に伝達され、アンカーボルトに大きな
せん断力が生じることなく、信頼性の高い接続構造とな
る。そして、接合時は、一方の端プレートの貫通孔にア
ンカーボルトを挿通した状態で、他方の端プレートの貫
通孔に継ぎ足しボルトを挿通し、この継ぎ足しボルトを
アンカーボルトの先端部に設けられた継ぎ手にねじ込ん
で、鋼軸部材をコンクリート部材に、容易かつ確実に接
合することができる。また、端プレートに防水プレート
が設けられているため、アンカーボルトが雨等によって
腐食するのが防止される。
【図1】本願発明の一実施形態である鋼部材とコンクリ
ート部材との接合構造を適用した上路式吊床版橋の一例
を示す概略側面図である。
ート部材との接合構造を適用した上路式吊床版橋の一例
を示す概略側面図である。
【図2】図1に示す上路式吊床版橋に用いられる上路桁
の桁端支持部の拡大断面図である。
の桁端支持部の拡大断面図である。
【図3】上路桁の桁端支持部の他の例を示す拡大断面図
である。
である。
【図4】図1に示す上路式吊床版橋に用いられるトラス
構造ユニット及びこのトラス構造ユニットと吊床版との
接合部を示す側面図である。
構造ユニット及びこのトラス構造ユニットと吊床版との
接合部を示す側面図である。
【図5】図4に示すトラス構造ユニットが有する鋼管と
端プレートとの接合部の拡大図である。
端プレートとの接合部の拡大図である。
【図6】図4に示すトラス構造ユニットが有する板状部
材と鋼管との接合方法を示す説明図である。
材と鋼管との接合方法を示す説明図である。
【図7】図4に示すトラス構造ユニットが有する板状部
材と鋼管との接合方法を示す説明図である。
材と鋼管との接合方法を示す説明図である。
【図8】図1に示す上路式吊床版橋の構築方法を示す説
明図である。
明図である。
【図9】図1に示す上路式吊床版橋に用いられるトラス
構造ユニットの正面図である。
構造ユニットの正面図である。
【図10】従来のトラス構造ユニット及びコンクリート
部材との接合部を示す概略構成図である。
部材との接合部を示す概略構成図である。
【図11】従来の他のトラス構造ユニットの概略構成図
及び問題点を示す説明図である。
及び問題点を示す説明図である。
1吊床版 2、11 上路桁
3 トラス斜材 4 グラン
ドアンカー 5,12 橋台 13 弾性支
承 14 鋼棒 7、15 ゴム支
承 21 トラス構造ユニット 22 板状部
材 23 鋼管 24 アンカ
ーボルト 25 端プレート 26 台座 27 位置決め用ナット 28 固定用
ナット 29 継ぎ足しボルト 30 継ぎ手 31 貫通孔 32 防水プ
レート 33 空気抜き部 34 辺 41 鋼棒 42 連結部
材 43プレキャストコンクリート部材 44仮設レール 101、201トラス斜材 102、202接合プレート 103、204プレキャストコンクリート部材 104、203アンカーボルト 205台座
ドアンカー 5,12 橋台 13 弾性支
承 14 鋼棒 7、15 ゴム支
承 21 トラス構造ユニット 22 板状部
材 23 鋼管 24 アンカ
ーボルト 25 端プレート 26 台座 27 位置決め用ナット 28 固定用
ナット 29 継ぎ足しボルト 30 継ぎ手 31 貫通孔 32 防水プ
レート 33 空気抜き部 34 辺 41 鋼棒 42 連結部
材 43プレキャストコンクリート部材 44仮設レール 101、201トラス斜材 102、202接合プレート 103、204プレキャストコンクリート部材 104、203アンカーボルト 205台座
フロントページの続き
Fターム(参考) 2D059 BB33 GG55
2E125 AA32 AA44 AB17 AC16 AG03
AG32 AG43 AG57 BA02 BA22
BB14 BB22 BB30 BD01 BE04
BF04 CA03 CA05
Claims (3)
- 【請求項1】 軸線が角度を有するように一体に接合
された2本の鋼軸部材が一つの鋼ユニットを形成し、前
記2本の鋼軸部材のそれぞれの端部がコンクリート部材
の離れた位置に接合される構造であって、 前記鋼軸部材のそれぞれの接合端には、該鋼軸部材の軸
線とほぼ直角に端プレートが接合され、 コンクリート部材の前記鋼軸部材との接合位置に、該鋼
軸部材とほぼ平行にアンカーボルトが埋め込まれてお
り、 2本の前記鋼軸部材のうちの一方の接合端では、前記ア
ンカーボルトが前記端プレートに設けられた貫通孔に挿
通され、該アンカーボルトに螺合されたナットで締結さ
れており、 他方の接合端では、前記端プレートの貫通孔に継ぎ足し
ボルトが挿通され、該継ぎ足しボルトが前記アンカーボ
ルトの先端と突き合わせるように連結され、 前記コンクリート部材と前記端プレートとの間が、周囲
を型枠で囲った後に未硬化モルタルを注入して形成され
た台座部となっていることを特徴とする鋼部材とコンク
リート部材との接合構造。 - 【請求項2】 前記継ぎ足しボルトが接合されるアン
カーボルトの先端には、雌ねじが形成されて前記継ぎ足
しボルトがねじ込まれる継ぎ手が設けられていることを
特徴とする請求項1に記載の鋼部材とコンクリート部材
との接合構造。 - 【請求項3】 前記端プレートには、周縁に沿って前
記台座部側に突き出した防水プレートが設けられている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鋼部材
とコンクリート部材との接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001237391A JP2003049487A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | 鋼部材とコンクリート部材との接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001237391A JP2003049487A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | 鋼部材とコンクリート部材との接合構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003049487A true JP2003049487A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19068480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001237391A Pending JP2003049487A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | 鋼部材とコンクリート部材との接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003049487A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006348734A (ja) * | 2006-06-05 | 2006-12-28 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建築用トラス構造 |
CN102444209A (zh) * | 2011-09-30 | 2012-05-09 | 中国二十二冶集团有限公司 | 一种厂房钢柱基础接长螺栓及接长的方法 |
JP2015183351A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | トラス橋の崩壊防止構造 |
JP2017057684A (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | トラス橋の落橋防止装置 |
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JP2000017731A (ja) * | 1998-07-01 | 2000-01-18 | Sumitomo Constr Co Ltd | コンクリート部材と鋼管部材との接合構造 |
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-
2001
- 2001-08-06 JP JP2001237391A patent/JP2003049487A/ja active Pending
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