JP2003049156A - シール材 - Google Patents
シール材Info
- Publication number
- JP2003049156A JP2003049156A JP2001238035A JP2001238035A JP2003049156A JP 2003049156 A JP2003049156 A JP 2003049156A JP 2001238035 A JP2001238035 A JP 2001238035A JP 2001238035 A JP2001238035 A JP 2001238035A JP 2003049156 A JP2003049156 A JP 2003049156A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sealing material
- film
- sealed
- foam layer
- sealing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 被シール部材同士の間に挟圧されるシール材
であって、被シール部材との密着性に優れ、著しく良好
なシール性能を発揮するシール材を提供する。 【解決手段】 発泡体層２と、発泡体層２の表面に設け
られた、被シール部材との密着性を高めるための被覆フ
ィルム３とを有するシール材１。
であって、被シール部材との密着性に優れ、著しく良好
なシール性能を発揮するシール材を提供する。 【解決手段】 発泡体層２と、発泡体層２の表面に設け
られた、被シール部材との密着性を高めるための被覆フ
ィルム３とを有するシール材１。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌、建築、弱
電、土木等の各種の産業分野で用いられるシール材に係
り、特に被シール部材同士の間に介在されてシールを行
うためのシール材であって、合成樹脂又はゴム等の発泡
体層を有するシール材に関する。
電、土木等の各種の産業分野で用いられるシール材に係
り、特に被シール部材同士の間に介在されてシールを行
うためのシール材であって、合成樹脂又はゴム等の発泡
体層を有するシール材に関する。
【０００２】
【従来の技術】住宅用パネル、エアコン等の電気機器あ
るいは自動車などには、合成樹脂又はゴムの発泡体より
なるシール材が多数用いられている。例えば、エアコン
の室内機の背部や、天井埋込型エアコンの周囲部、エア
コン室外機のケーシング、自動販売機の扉状の前面部、
冷蔵庫の背部、ＣＤ−ＲＯＭ装置、自動車のウインドウ
ダム、サンルーフ周辺、ドア用スピーカボックス、ドア
ミラー取付部、カウルトップシール等のほか、住宅の屋
根瓦面戸、サッシ周辺、シャッター周辺、外壁目地、金
属屋根接合部等にこの種のシール材が広く用いられてい
る。
るいは自動車などには、合成樹脂又はゴムの発泡体より
なるシール材が多数用いられている。例えば、エアコン
の室内機の背部や、天井埋込型エアコンの周囲部、エア
コン室外機のケーシング、自動販売機の扉状の前面部、
冷蔵庫の背部、ＣＤ−ＲＯＭ装置、自動車のウインドウ
ダム、サンルーフ周辺、ドア用スピーカボックス、ドア
ミラー取付部、カウルトップシール等のほか、住宅の屋
根瓦面戸、サッシ周辺、シャッター周辺、外壁目地、金
属屋根接合部等にこの種のシール材が広く用いられてい
る。
【０００３】このシール材として、従来、ポリウレタン
フォームや発泡ゴムフォーム等の合成樹脂又はゴムの発
泡体よりなるものが提供されている。
フォームや発泡ゴムフォーム等の合成樹脂又はゴムの発
泡体よりなるものが提供されている。
【０００４】発泡体よりなるシール材では、発泡体自体
の疎水度や材料硬度、発泡セルの大きさが、シール性能
を大きく左右する。このため、シール性能の向上のため
に、従来、発泡体の骨格部分の疎水度の向上、用途に応
じた材料硬度の調整、セルの微細化などを目的として発
泡材料の配合や発泡技術についての検討がなされてき
た。
の疎水度や材料硬度、発泡セルの大きさが、シール性能
を大きく左右する。このため、シール性能の向上のため
に、従来、発泡体の骨格部分の疎水度の向上、用途に応
じた材料硬度の調整、セルの微細化などを目的として発
泡材料の配合や発泡技術についての検討がなされてき
た。
【０００５】このようなシール材のシール性能は、一般
にＵ字試験と称される試験により、次のような方法で評
価される。
にＵ字試験と称される試験により、次のような方法で評
価される。
【０００６】〈Ｕ字試験〉測定方法は図２に示す通りで
ある。即ち、シート状のシール材に対して、Ｕ字形の打
ち抜き型で厚み方向に打ち抜いたＵ字形状のサンプル１
０を、２枚の透明な合成樹脂板１１、１１で挟み、任意
の圧縮率（通常は初期厚みに対して厚みが５０％（圧縮
率５０％）又は２０％（圧縮率８０％）となる圧縮率）
で圧縮し、この状態でボルト１２で固定する。サンプル
１０のＵ字の部分に水を所定の水深となるように注水す
る。この水深は、シール材の使用目的等に応じて異なる
が例えば１００ｍｍ程度とされる。この状態でサンプル
１０の下方への漏水の有無、漏水に至る時間を測定し、
シール性能を評価する。なお、シール材の使用目的によ
っては、合成樹脂板のうちの一方を金属板に代えてＵ字
試験が行われる場合もある。
ある。即ち、シート状のシール材に対して、Ｕ字形の打
ち抜き型で厚み方向に打ち抜いたＵ字形状のサンプル１
０を、２枚の透明な合成樹脂板１１、１１で挟み、任意
の圧縮率（通常は初期厚みに対して厚みが５０％（圧縮
率５０％）又は２０％（圧縮率８０％）となる圧縮率）
で圧縮し、この状態でボルト１２で固定する。サンプル
１０のＵ字の部分に水を所定の水深となるように注水す
る。この水深は、シール材の使用目的等に応じて異なる
が例えば１００ｍｍ程度とされる。この状態でサンプル
１０の下方への漏水の有無、漏水に至る時間を測定し、
シール性能を評価する。なお、シール材の使用目的によ
っては、合成樹脂板のうちの一方を金属板に代えてＵ字
試験が行われる場合もある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記Ｕ字試験に供した
場合、多くのサンプルは、サンプルと合成樹脂板との界
面で漏水しており、シール材の発泡体部分での漏水は殆
どない。即ち、シール材のシール性能は、シール材とこ
れが取り付けられる部材（被シール部材）との界面のな
じみ（密着性）に左右される。
場合、多くのサンプルは、サンプルと合成樹脂板との界
面で漏水しており、シール材の発泡体部分での漏水は殆
どない。即ち、シール材のシール性能は、シール材とこ
れが取り付けられる部材（被シール部材）との界面のな
じみ（密着性）に左右される。
【０００８】しかし、シール材の疎水性を上げたり、セ
ルの微細化を図っても、被シール部材とシール材との密
着性の向上には限界があり、このために十分なシール性
能を得ることができない場合がある。また、シール材の
硬度を上げることによって、シール材と被シール部材と
の面圧を高め、両者の密着性を高めることも可能である
が、過度に硬度の高いシール材では、施工時の押圧が困
難であり、また、押圧により被シール部材が変形して外
観不良となる恐れもあり、実用的ではない。
ルの微細化を図っても、被シール部材とシール材との密
着性の向上には限界があり、このために十分なシール性
能を得ることができない場合がある。また、シール材の
硬度を上げることによって、シール材と被シール部材と
の面圧を高め、両者の密着性を高めることも可能である
が、過度に硬度の高いシール材では、施工時の押圧が困
難であり、また、押圧により被シール部材が変形して外
観不良となる恐れもあり、実用的ではない。
【０００９】本発明は上記従来の問題点を解決し、被シ
ール部材との密着性に優れ、著しく良好なシール性能を
発揮するシール材を提供することを目的とする。
ール部材との密着性に優れ、著しく良好なシール性能を
発揮するシール材を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明のシール材は、被
シール部材同士の間に挟圧されるシール材において、発
泡体層と、該発泡体層の表面に設けられた、該被シール
部材との密着性を高めるための被覆フィルムとを有する
ことを特徴とする。
シール部材同士の間に挟圧されるシール材において、発
泡体層と、該発泡体層の表面に設けられた、該被シール
部材との密着性を高めるための被覆フィルムとを有する
ことを特徴とする。
【００１１】本発明のシール材では、発泡体層の表面に
設けられた被覆フィルムが経時により被シール部材に対
して熱融着することなどにより、被シール部材に対する
密着性を高める。このため、従来のシール材で問題とな
っているシール材と被シール部材との界面における密着
性が著しく高いものとなり、良好なシール性能を長期に
亘り発揮することができる。
設けられた被覆フィルムが経時により被シール部材に対
して熱融着することなどにより、被シール部材に対する
密着性を高める。このため、従来のシール材で問題とな
っているシール材と被シール部材との界面における密着
性が著しく高いものとなり、良好なシール性能を長期に
亘り発揮することができる。
【００１２】本発明で用いる被覆フィルムは、熱硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂及びエラストマーよりなる群から選
ばれる１種又は２種以上を主成分とし、粘着付与剤及び
／又はパラフィン等のワックスなどの３０〜１００℃で
溶融する成分を含む原料混合物、例えば、熱可塑性樹脂
１０〜９５ＰＨＲと、パラフィン１〜５０ＰＨＲとを含
有する原料混合物をフィルム成形してなるものが好まし
く、このような被覆フィルムは、３０〜１２０℃の温度
で一部が溶融して被シール部材に接着することにより、
著しく良好なシール性能を発揮する。
樹脂、熱硬化性樹脂及びエラストマーよりなる群から選
ばれる１種又は２種以上を主成分とし、粘着付与剤及び
／又はパラフィン等のワックスなどの３０〜１００℃で
溶融する成分を含む原料混合物、例えば、熱可塑性樹脂
１０〜９５ＰＨＲと、パラフィン１〜５０ＰＨＲとを含
有する原料混合物をフィルム成形してなるものが好まし
く、このような被覆フィルムは、３０〜１２０℃の温度
で一部が溶融して被シール部材に接着することにより、
著しく良好なシール性能を発揮する。
【００１３】この被覆フィルムの厚みは２０〜５００μ
ｍであることが好ましく、被覆フィルムは、発泡体層に
ヒートプレス又は接着剤で接着されていることが好まし
い。
ｍであることが好ましく、被覆フィルムは、発泡体層に
ヒートプレス又は接着剤で接着されていることが好まし
い。
【００１４】本発明のシール材は、シート状又はテープ
状の発泡体層の一方の面に被覆フィルムを設け、他方の
面に粘着剤層が設けられたものであっても良い。
状の発泡体層の一方の面に被覆フィルムを設け、他方の
面に粘着剤層が設けられたものであっても良い。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明のシ
ール材の実施の形態を詳細に説明する。
ール材の実施の形態を詳細に説明する。
【００１６】図１は本発明のシール材の実施の形態を示
す断面図である。
す断面図である。
【００１７】図示の如く、本発明のシール材１は基材と
なる発泡体層２の表面に、被シール部材との密着性向上
のための被覆フィルム３が設けられたものである。
なる発泡体層２の表面に、被シール部材との密着性向上
のための被覆フィルム３が設けられたものである。
【００１８】発泡体層２を構成する発泡体としては、従
来シール材として用いられている発泡体で良く、発泡ゴ
ムや、ウレタンフォーム，ＥＰＤＭ，ＰＥ，ＰＰ，ＰＶ
Ｃ，ＥＶＡ，Ｓｉフォームなどの発泡合成樹脂などが挙
げられる。この発泡体層２の寸法は、特に限定されるも
のではないが、通常は厚さが１．０〜１００ｍｍ程度と
される。
来シール材として用いられている発泡体で良く、発泡ゴ
ムや、ウレタンフォーム，ＥＰＤＭ，ＰＥ，ＰＰ，ＰＶ
Ｃ，ＥＶＡ，Ｓｉフォームなどの発泡合成樹脂などが挙
げられる。この発泡体層２の寸法は、特に限定されるも
のではないが、通常は厚さが１．０〜１００ｍｍ程度と
される。
【００１９】この発泡体層２は、それ自体のシール性能
を十分に確保するために、５０％圧縮荷重０．０５〜
３．０Ｎ／ｃｍ２、密度１０〜３００ｋｇ／ｍ３、セル
径約２００〜１５００μｍ程度であることが好ましい。
を十分に確保するために、５０％圧縮荷重０．０５〜
３．０Ｎ／ｃｍ２、密度１０〜３００ｋｇ／ｍ３、セル
径約２００〜１５００μｍ程度であることが好ましい。
【００２０】被シール部材との密着性を向上させるため
の被覆フィルム３は、常温においては、被覆フィルム３
を設けていない発泡体層２のみの場合と同等或いはそれ
以上のシール性能を示し、経時により、例えば内部の低
融点物質（低分子量物質）が溶融するなどして被覆フィ
ルム３が被シール部材と接着し、シール材１と被シール
部材との界面のシール性を向上させるものである。
の被覆フィルム３は、常温においては、被覆フィルム３
を設けていない発泡体層２のみの場合と同等或いはそれ
以上のシール性能を示し、経時により、例えば内部の低
融点物質（低分子量物質）が溶融するなどして被覆フィ
ルム３が被シール部材と接着し、シール材１と被シール
部材との界面のシール性を向上させるものである。
【００２１】被覆フィルム３としては、具体的には、熱
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂及びエラストマーよりなる群
から選ばれる１種又は２種以上を主成分とし、粘着付与
剤及び／又はワックス等の３０〜１００℃で溶融する成
分を含む原料混合物をフィルム成形してなり、３０〜１
２０℃の温度で一部が溶融することにより被シール部材
に接着可能な、低温融着性フィルムが挙げられる。
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂及びエラストマーよりなる群
から選ばれる１種又は２種以上を主成分とし、粘着付与
剤及び／又はワックス等の３０〜１００℃で溶融する成
分を含む原料混合物をフィルム成形してなり、３０〜１
２０℃の温度で一部が溶融することにより被シール部材
に接着可能な、低温融着性フィルムが挙げられる。
【００２２】ここで粘着付与剤としては、クマロン、イ
ンデン、ロジン、テルペン、Ｃ８〜Ｃ１０系の石油樹
脂、Ｃ５系石油樹脂、Ｃ９系・脂肪族系水添石油樹脂、
アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。このような粘
着付与剤を含むことにより、常温下での被覆フィルム３
の柔軟性やわずかではあるが粘着性を得ることができ、
これによりシール性能を高めることができる。
ンデン、ロジン、テルペン、Ｃ８〜Ｃ１０系の石油樹
脂、Ｃ５系石油樹脂、Ｃ９系・脂肪族系水添石油樹脂、
アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。このような粘
着付与剤を含むことにより、常温下での被覆フィルム３
の柔軟性やわずかではあるが粘着性を得ることができ、
これによりシール性能を高めることができる。
【００２３】また、ワックスとしてはパラフィンを用い
ることができ、ワックスを含むことにより粘着付与剤を
含まない場合であってもシール性能の向上を図ることが
できる。
ることができ、ワックスを含むことにより粘着付与剤を
含まない場合であってもシール性能の向上を図ることが
できる。
【００２４】ただし、粘着付与剤やワックス等を含まな
い場合であっても樹脂エラストマーのみで３０〜１２０
℃の温度で一部が溶融する被覆フィルムとすることも可
能である。被覆フィルム３としては、特に、ＤＳＣピー
ク温度５０〜１３０℃の熱可塑性樹脂（例えば日本ポリ
ケム製 ＵＪ４８０）１０〜９０ＰＨＲ、好ましくは２
０〜６０ＰＨＲと、ＤＳＣピーク温度５０〜１００℃の
エチレン酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）１０〜９０ＰＨ
Ｒ、好ましくは２０〜６０ＰＨＲと、融点４２〜４４℃
のパラフィン１〜３０ＰＨＲ、好ましくは２〜１０ＰＨ
Ｒと、融点５８〜６０℃のパラフィン１〜３０ＰＨＲ、
好ましくは２〜１５ＰＨＲと、融点６８〜７０℃のパラ
フィン１〜３０ＰＨＲ、好ましくは２〜２０ＰＨＲと、
を含有する原料混合物をフィルム成形してなるものが好
ましく、このような被覆フィルムであれば、３０〜１２
０℃の温度で熱可塑性樹脂とパラフィンが溶融し、これ
が冷却される際に被シール部材に接着し、高いシール性
能を示す。
い場合であっても樹脂エラストマーのみで３０〜１２０
℃の温度で一部が溶融する被覆フィルムとすることも可
能である。被覆フィルム３としては、特に、ＤＳＣピー
ク温度５０〜１３０℃の熱可塑性樹脂（例えば日本ポリ
ケム製 ＵＪ４８０）１０〜９０ＰＨＲ、好ましくは２
０〜６０ＰＨＲと、ＤＳＣピーク温度５０〜１００℃の
エチレン酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）１０〜９０ＰＨ
Ｒ、好ましくは２０〜６０ＰＨＲと、融点４２〜４４℃
のパラフィン１〜３０ＰＨＲ、好ましくは２〜１０ＰＨ
Ｒと、融点５８〜６０℃のパラフィン１〜３０ＰＨＲ、
好ましくは２〜１５ＰＨＲと、融点６８〜７０℃のパラ
フィン１〜３０ＰＨＲ、好ましくは２〜２０ＰＨＲと、
を含有する原料混合物をフィルム成形してなるものが好
ましく、このような被覆フィルムであれば、３０〜１２
０℃の温度で熱可塑性樹脂とパラフィンが溶融し、これ
が冷却される際に被シール部材に接着し、高いシール性
能を示す。
【００２５】一般に、シール材の使用環境温度は用途に
よって異なるが、自動車やエアコン等の電気機器或いは
建築分野では、３０℃を超える使用環境となる場合が多
く、溶融による被覆フィルムの被シール部材への接着で
シール性能が高められる。
よって異なるが、自動車やエアコン等の電気機器或いは
建築分野では、３０℃を超える使用環境となる場合が多
く、溶融による被覆フィルムの被シール部材への接着で
シール性能が高められる。
【００２６】なお、この被覆フィルム３の含有成分が溶
融することによる被シール部材への接着力は極めて弱い
ものであるが、シール性能向上には非常に有効である。
融することによる被シール部材への接着力は極めて弱い
ものであるが、シール性能向上には非常に有効である。
【００２７】被覆フィルム３の厚みは被覆フィルム３の
材質、要求性能、シール材１の用途、寸法等によって適
宜決定されるが、一般的には２０〜５００μｍ程度とさ
れる。
材質、要求性能、シール材１の用途、寸法等によって適
宜決定されるが、一般的には２０〜５００μｍ程度とさ
れる。
【００２８】このように被覆フィルム３は、基材である
発泡体層２に対してヒートプレス又は接着剤により接着
されていることが好ましい。
発泡体層２に対してヒートプレス又は接着剤により接着
されていることが好ましい。
【００２９】この被覆フィルム３は、発泡体層２の一方
の面のみに設けられていても良く、両面に設けられてい
ても良い。一般的にはシール材１は、図１に示す如く、
発泡体層２の一方の面に被覆フィルム３が設けられ、他
方の面に粘着剤層４が設けられる。この場合、粘着剤層
４の上に離型紙が設けられていても良い。
の面のみに設けられていても良く、両面に設けられてい
ても良い。一般的にはシール材１は、図１に示す如く、
発泡体層２の一方の面に被覆フィルム３が設けられ、他
方の面に粘着剤層４が設けられる。この場合、粘着剤層
４の上に離型紙が設けられていても良い。
【００３０】本発明のシール材は、被覆フィルムを設け
たことにより、シール性能が著しく向上するが、発泡体
層と被覆フィルムとがずれ難く、長尺状のシール材を巻
回体とした場合に、内側層のシール材の被覆フィルムと
外側層のシール材の発泡体層とがずれ難くなり、従来の
シール材で問題となっていた巻回体の巻き崩れを防止す
ることができるという効果も奏される。
たことにより、シール性能が著しく向上するが、発泡体
層と被覆フィルムとがずれ難く、長尺状のシール材を巻
回体とした場合に、内側層のシール材の被覆フィルムと
外側層のシール材の発泡体層とがずれ難くなり、従来の
シール材で問題となっていた巻回体の巻き崩れを防止す
ることができるという効果も奏される。
【００３１】この効果は、図１に示す如く、粘着剤層４
と更に離型紙が設けられたシール材においても同様であ
り、この場合には、離型紙と被覆フィルムとの間でずれ
を防止することができる。
と更に離型紙が設けられたシール材においても同様であ
り、この場合には、離型紙と被覆フィルムとの間でずれ
を防止することができる。
【００３２】また、被覆フィルムに離型処理を施すこと
により、離型紙を設けずに直接巻きつけて巻回体とする
こともできる。
により、離型紙を設けずに直接巻きつけて巻回体とする
こともできる。
【００３３】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【００３４】実施例１
下記のフィルム原料を１８０℃で混合し、得られた原料
混合物をカレンダーで押し出した後冷却することにより
厚み１００μｍのフィルムを成形した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリケム社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＵＪ４８０」 ：１００ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ３３ｇ 荒川化学社製 水添石油樹脂「アルコンＰ−７０」 ： ３ｇ
混合物をカレンダーで押し出した後冷却することにより
厚み１００μｍのフィルムを成形した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリケム社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＵＪ４８０」 ：１００ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ３３ｇ 荒川化学社製 水添石油樹脂「アルコンＰ−７０」 ： ３ｇ
【００３５】得られたフィルムを、厚み１０ｍｍ、密度
１００ｋｇ／ｍ３、５０％圧縮荷重０．４Ｎ／ｃｍ２、
セル径約０．８ｍｍのＥＰＤＭフォームの一方の面に１
１０℃でヒートプレスして接着した。ＥＰＤＭフォーム
の他方の面にはアクリル粘着剤を塗布した。
１００ｋｇ／ｍ３、５０％圧縮荷重０．４Ｎ／ｃｍ２、
セル径約０．８ｍｍのＥＰＤＭフォームの一方の面に１
１０℃でヒートプレスして接着した。ＥＰＤＭフォーム
の他方の面にはアクリル粘着剤を塗布した。
【００３６】このシール材につき、前述のＵ字試験法に
よりシール性能の評価を行って結果を表１に示した。な
お、Ｕ字試験は、表１に示す如く、圧縮率、水深、温度
を変えて行い、各々の試験条件についてのシール性能を
調べた。また、Ｕ字形状のサンプルを狭圧する合成樹脂
板としてはポリカーボネート板を用いた。
よりシール性能の評価を行って結果を表１に示した。な
お、Ｕ字試験は、表１に示す如く、圧縮率、水深、温度
を変えて行い、各々の試験条件についてのシール性能を
調べた。また、Ｕ字形状のサンプルを狭圧する合成樹脂
板としてはポリカーボネート板を用いた。
【００３７】実施例２
フィルム原料として下記のものを用いて、厚み２００μ
ｍのフィルムを成形してＥＰＤＭフォームにヒートプレ
スしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作製
し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示
した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリケム社製 ＰＥ樹脂「ＫＪ６４０」 ：１００ｇ 日本ポリケム社製 ＥＶＡ樹脂「ＬＶ７８０」： ５０ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ３８ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．４７℃）「１１５」 ： １３ｇ
ｍのフィルムを成形してＥＰＤＭフォームにヒートプレ
スしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作製
し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示
した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリケム社製 ＰＥ樹脂「ＫＪ６４０」 ：１００ｇ 日本ポリケム社製 ＥＶＡ樹脂「ＬＶ７８０」： ５０ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ３８ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．４７℃）「１１５」 ： １３ｇ
【００３８】実施例３
フィルム原料として下記のものを用いて、厚み１００μ
ｍのフィルムを成形してＥＰＤＭフォームにヒートプレ
スしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作製
し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示
した。 ＜フィルム原料＞ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７１０」 ：１００ｇ 東ソー社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＺＭ６３０−１」 ：１００ｇ 新日鉄化学社製 クマロン−インデン共重合体「Ｌ−２０」： １７ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ５０ｇ
ｍのフィルムを成形してＥＰＤＭフォームにヒートプレ
スしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作製
し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示
した。 ＜フィルム原料＞ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７１０」 ：１００ｇ 東ソー社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＺＭ６３０−１」 ：１００ｇ 新日鉄化学社製 クマロン−インデン共重合体「Ｌ−２０」： １７ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．６９℃）「１５５」 ： ５０ｇ
【００３９】実施例４
フィルム原料として下記のものを用いて、厚み５０μｍ
のフィルムを成形し、このフィルムを厚み１０ｍｍ、密
度５０ｋｇ／ｍ３、５０％圧縮荷重０．８Ｎ／ｃｍ２、
セル径約０．６ｍｍのポリウレタンフォームにヒートプ
レスしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作
製し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に
示した。 ＜フィルム原料＞ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７２０」 ：１００ｇ 日本ポリケム社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＵＪ７９０」 ：１００ｇ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７Ａ５５Ａ」 ： ５０ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．５０℃）「１２０」： ２０ｇ
のフィルムを成形し、このフィルムを厚み１０ｍｍ、密
度５０ｋｇ／ｍ３、５０％圧縮荷重０．８Ｎ／ｃｍ２、
セル径約０．６ｍｍのポリウレタンフォームにヒートプ
レスしたこと以外は実施例１と同様にしてシール材を作
製し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に
示した。 ＜フィルム原料＞ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７２０」 ：１００ｇ 日本ポリケム社製 ＬＬＤＰＥ樹脂「ＵＪ７９０」 ：１００ｇ 東ソー社製 ＥＶＡ樹脂「７Ａ５５Ａ」 ： ５０ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．５０℃）「１２０」： ２０ｇ
【００４０】実施例５
フィルム原料として下記のものを用いて、厚み１００μ
ｍのフィルムを成形してポリウレタンフォームにヒート
プレスしたこと以外は実施例４と同様にしてシール材を
作製し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１
に示した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリウム社製 ＰＥ樹脂「ＫＦ３６０」 ：１００ｇ 荒川化学社製 アルキルフェノール樹脂「タマノル５１０」 ： ８ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．５０℃）「１２０」 ： ２５ｇ
ｍのフィルムを成形してポリウレタンフォームにヒート
プレスしたこと以外は実施例４と同様にしてシール材を
作製し、同様にシール性能の評価を行って、結果を表１
に示した。 ＜フィルム原料＞ 日本ポリウム社製 ＰＥ樹脂「ＫＦ３６０」 ：１００ｇ 荒川化学社製 アルキルフェノール樹脂「タマノル５１０」 ： ８ｇ 日本精鑞社製 パラフィン（ｍ．ｐ．５０℃）「１２０」 ： ２５ｇ
【００４１】比較例１
フィルムとして、市販の帝人社製ＰＥＴフィルム(商品
名テトロンフィルム)（厚み１００μｍ）を用い、この
フィルムをＥＰＤＭフォームにゴムのりで接着したこと
以外は実施例１と同様にしてシール材を作製し、同様に
シール性能の評価を行って、結果を表１に示した。
名テトロンフィルム)（厚み１００μｍ）を用い、この
フィルムをＥＰＤＭフォームにゴムのりで接着したこと
以外は実施例１と同様にしてシール材を作製し、同様に
シール性能の評価を行って、結果を表１に示した。
【００４２】比較例２
フィルムとして、市販の東洋紡績社製ＰＥＴフィルム
「Ｅ５０００」（厚み１００μｍ）を用い、このフィル
ムをポリウレタンフォームにウレタン系接着剤で接着し
たこと以外は実施例４と同様にしてシール材を作製し、
同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示し
た。
「Ｅ５０００」（厚み１００μｍ）を用い、このフィル
ムをポリウレタンフォームにウレタン系接着剤で接着し
たこと以外は実施例４と同様にしてシール材を作製し、
同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に示し
た。
【００４３】比較例３
実施例１で用いたＥＰＤＭフォーム単味について、実施
例１と同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に
示した。
例１と同様にシール性能の評価を行って、結果を表１に
示した。
【００４４】比較例４
実施例４で用いたポリウレタンフォーム単味について、
実施例１と同様にシール性能の評価を行って、結果を表
１に示した。
実施例１と同様にシール性能の評価を行って、結果を表
１に示した。
【００４５】
【表１】
【００４６】表１より、本発明の低温融着性フィルムを
設けたシール材であれば、著しく良好なシール性能を得
ることができ、特に、このシール性能は環境温度が高い
程向上することがわかる。
設けたシール材であれば、著しく良好なシール性能を得
ることができ、特に、このシール性能は環境温度が高い
程向上することがわかる。
【００４７】これに対して、被覆フィルムを設けたもの
であっても、比較例１や比較例２のＰＥＴフィルムのよ
うな低温融着性のないフィルムを用いたものでは、被シ
ール材との密着性がかえって損なわれ、フィルムを設け
ないフォーム単味の比較例３，４よりもシール性能は劣
るものとなる。
であっても、比較例１や比較例２のＰＥＴフィルムのよ
うな低温融着性のないフィルムを用いたものでは、被シ
ール材との密着性がかえって損なわれ、フィルムを設け
ないフォーム単味の比較例３，４よりもシール性能は劣
るものとなる。
【００４８】
【発明の効果】以上の詳述した通り、本発明のシール材
によれば、被シール部材との密着性に優れ、著しく良好
なシール性能を発揮するシール材が提供される。
によれば、被シール部材との密着性に優れ、著しく良好
なシール性能を発揮するシール材が提供される。
【図１】本発明のシール材の実施の形態を示す断面図で
ある。
ある。
【図２】Ｕ字試験法を示す斜視図である。
１ シール材
２ 発泡体層
３ 被覆フィルム
４ 粘着剤層
１０ サンプル
１１ 合成樹脂板
１２ ボルト
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Ｆターム(参考） 4F100 AH01B AH01C AH01H AJ11B
AJ11C AK01B AK01C AK51A
AK75A AL05B AL05C AL09B
AL09C BA03 BA06 CA17B
CA17C DJ01A GB07 GB31
GB90 JA04B JA20B JA20C
JB13B JB13C JD01 YY00C
4H017 AA03 AA04 AB03 AB07 AB10
AB15 AC02 AC03 AC06 AD01
AD03 AE02 AE03 AE05
4J004 AB01 CA02 CA03 CA04 CA05
CA06 CB04 CC03 CC05
Claims (10)
- 【請求項１】 被シール部材同士の間に挟圧されるシー
ル材において、発泡体層と、該発泡体層の表面に設けら
れた、該被シール部材との密着性を高めるための被覆フ
ィルムとを有することを特徴とするシール材。 - 【請求項２】 該被覆フィルムは、熱硬化性樹脂、熱硬
化性樹脂及びエラストマーよりなる群から選ばれる１種
又は２種以上を主成分とする原料混合物をフィルム成形
してなることを特徴とするシール材。 - 【請求項３】 請求項２において、該原料混合物は３０
〜１００℃で溶融する成分を含むことを特徴とするシー
ル材。 - 【請求項４】 請求項２又は３において、該原料混合物
が粘着付与剤を含むことを特徴とするシール材。 - 【請求項５】 請求項２ないし４のいずれか１項におい
て、該原料混合物がワックスを含むことを特徴とするシ
ール材。 - 【請求項６】 請求項２ないし５のいずれか１項におい
て、該原料混合物は、熱可塑性樹脂１０〜９５ＰＨＲ
と、パラフィン１〜５０ＰＨＲとを含有することを特徴
とするシール材。 - 【請求項７】 請求項１ないし６のいずれか１項におい
て、該被覆フィルムは、３０〜１２０℃の温度で一部が
溶融して被シール部材に接着することを特徴とするシー
ル材。 - 【請求項８】 請求項１ないし７のいずれか１項におい
て、該被覆フィルムの厚みが２０〜５００μｍであるこ
とを特徴とするシール材。 - 【請求項９】 請求項１ないし８のいずれか１項におい
て、該被覆フィルムは、発泡体層にヒートプレス又は接
着剤で接着されていることを特徴とするシール材。 - 【請求項１０】 請求項１ないし９のいずれか１項にお
いて、シート状又はテープ状の発泡体層の一方の面に前
記被覆フィルムが設けられ、他方の面に粘着剤層が設け
られていることを特徴とするシール材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001238035A JP2003049156A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | シール材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001238035A JP2003049156A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | シール材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003049156A true JP2003049156A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19069024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001238035A Pending JP2003049156A (ja) | 2001-08-06 | 2001-08-06 | シール材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003049156A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011007788A1 (ja) * | 2009-07-14 | 2011-01-20 | 株式会社ブリヂストン | シール材 |
| JP2011247098A (ja) * | 2010-05-24 | 2011-12-08 | Sanyo Electric Co Ltd | 電動送風機 |
| WO2013176179A1 (ja) * | 2012-05-22 | 2013-11-28 | 積水化学工業株式会社 | シート状シール材及び積層シート状シール材 |
-
2001
- 2001-08-06 JP JP2001238035A patent/JP2003049156A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011007788A1 (ja) * | 2009-07-14 | 2011-01-20 | 株式会社ブリヂストン | シール材 |
| JP5746622B2 (ja) * | 2009-07-14 | 2015-07-08 | 株式会社ブリヂストン | シール材 |
| US9403957B2 (en) | 2009-07-14 | 2016-08-02 | Bridgestone Corporation | Sealing material |
| JP2011247098A (ja) * | 2010-05-24 | 2011-12-08 | Sanyo Electric Co Ltd | 電動送風機 |
| WO2013176179A1 (ja) * | 2012-05-22 | 2013-11-28 | 積水化学工業株式会社 | シート状シール材及び積層シート状シール材 |
| CN104334673A (zh) * | 2012-05-22 | 2015-02-04 | 积水化学工业株式会社 | 片状密封材料及层叠片状密封材料 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6828020B2 (en) | Self-adhesive vibration damping tape and composition | |
| US8852701B2 (en) | Self adhering membrane for roofing applications | |
| JP4623198B2 (ja) | 防水用両面粘着テープ | |
| CA2418573C (en) | Hot melt pressure sensitive adhesive composition for attaching roofing membranes | |
| JP5556987B2 (ja) | 両面粘着テープ | |
| EP1824940B1 (en) | Adhesive composition | |
| US20050081993A1 (en) | Method of bonding glass | |
| US9347215B2 (en) | Flashing and waterproofing membrane | |
| US20040131846A1 (en) | Microsphere containing electron beam cured pressure-sensitive adhesive tapes and methods of making and using same | |
| KR20120033979A (ko) | 양면 점착 테이프 및 터치패널 부착 표시장치 | |
| EP1735147A1 (en) | Microsphere containing electron beam cured pressure-sensitive adhesive tapes and methods of making and using same | |
| JP3471341B2 (ja) | 層状で板形状の屋根用雨押え材料 | |
| JP2003049156A (ja) | シール材 | |
| US20030091816A1 (en) | Pressure sensitive adhesive composition and adhesive product using the same | |
| EP1080157B1 (en) | Pressure sensitive adhesive tape and adhesive product using the same | |
| JPS6397998A (ja) | 磁性複合型制振材 | |
| JPH03175022A (ja) | 磁性複合型制振材 | |
| JP2000301640A (ja) | 制振シート、制振材及び折板屋根 | |
| JP2005003019A (ja) | 制振材 | |
| CN219527994U (zh) | 搭边结构以及防水卷材 | |
| JP2002105412A (ja) | 防水シーリングテープ | |
| JP2002264264A (ja) | 防水シール材 | |
| JPH0753929A (ja) | 感圧接着テ―プ | |
| JP3001151B2 (ja) | 防水シートを用いた防音パネルの防水工法、及び、防水シートと防音パネル間の接着剤 | |
| JPH0971755A (ja) | 発泡体積層マーキングフィルム |