JP2003049138A - プリンタブル粘接着材料及びこれを用いたタッチパネル型入力装置 - Google Patents

プリンタブル粘接着材料及びこれを用いたタッチパネル型入力装置

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JP2003049138A JP2001242643A JP2001242643A JP2003049138A JP 2003049138 A JP2003049138 A JP 2003049138A JP 2001242643 A JP2001242643 A JP 2001242643A JP 2001242643 A JP2001242643 A JP 2001242643A JP 2003049138 A JP2003049138 A JP 2003049138A
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Fumio Takei
文雄 武井
Norio Saruwatari
紀男 猿渡
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智 阿久津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タッチパネル型入力装置を構成する透明基板
と透明電極フィルムとを、一定間隔の空隙が保たれるよ
うに、両面テープを使用せずにそれらの周縁部において
接着するのを可能にするプリンタブル粘接着材料を提供
すること。 【解決手段】 粘着性成分と粒子状充填材成分とを含
み、印刷法により所定形状のパターンを形成可能な流動
性を有する粘接着材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信頼性が高いとと
もに、製造性の良いタッチパネルを供することが可能な
タッチパネル構成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】タッチパネルは、液晶表示器やブラウン
管、EL(エレクトロルミネッセンス)表示器などの前
面に配置され、人間がこれらの表示装置の対応する任意
の座標を指あるいはペンなどで指示することで、その座
標位置が電気信号としてコンピュータ応用機器に対して
出力される、いわゆる二次元情報入力装置である。近
年、携帯型情報機器の普及・進展に伴い、電子手帳やP
DA(Personal Digital Assis
tants)を中心に、携帯電話、PHS、電卓、時
計、GPS(Global Positioning
System、全地球位置情報システム)、銀行ATM
システム、自動販売機、POS(Point Of S
ales)システムなどにおいて、タッチパネルのデー
タ入力における優れたマン−マシンインターフェース機
能が採用され、多方面への応用が広がっている。
【0003】タッチパネルには、表示画面上の座標位置
の検出方式の違いにより、抵抗式、感圧式、光位置検出
式などのものがある。それらの中で、特に抵抗式アナロ
グタッチパネルは、通常、導電性と可撓性を有する透明
フィルム製の電極フィルムと、同様に導電性を有する透
明電極を表面に設けた電極基板とを、透明電極フィルム
と基板上の透明電極とが対向するようにして配置し、両
者の縁部に絶縁性スペーサを配置し、そして両者を貼り
合わせて作製される。透明電極フィルムと基板とは、貼
付された周縁領域を除き、一定間隔の空隙を持って保持
され、パネル面上の任意の位置を指またはペンなどの先
端で押すことで、透明フィルムは撓んでその先端部が透
明基板側の電極に接触し、そこで導通してその位置に応
じた電位が出力されることで入力装置として機能する。
【0004】透明電極フィルムを透明基板に貼付する際
には、基材の両面に粘着層を有する粘着テープ材料、い
わゆる両面テープを用いるのが一般的である。この両面
テープの粘着層を構成する粘着材料としては、天然ゴム
系、合成ゴム系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリ
エステル系、シリコーン系などの粘着材料が多く用いら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術にあって
は、透明電極フィルムと透明基板との貼り合わせの際
に、両面テープをタッチパネルの周縁部に沿って細く裁
断し、いわゆる額縁状に加工して用いる。しかし、両面
テープを額縁状に加工するということは、額縁の内側に
当たる部分は用いられずに廃棄されるため不要な材料が
多く出され、製造コストの上昇をまねくのみならず、資
源の浪費や多量の廃棄物の排出につながり、地球環境保
全にとって好ましくない。
【0006】また、製造にあたっては、貼付時に両面テ
ープの粘着剤を保護するための保護紙(剥離紙又はセパ
レータ)を剥離する必要がある。この剥離作業は機械化
が極めて難しく、人手に頼らざるを得ないのが実情であ
る。このため、このセパレータの剥離工程が生産効率を
低下させる要因となっており、機械化に向いている部材
の開発が望まれている。
【0007】本発明の目的は、前記の問題に鑑み、両面
テープを使用せずに、透明基板と透明電極フィルムと
を、それらの周縁部を除く領域において一定間隔の空隙
が保たれるようにして、それらの周縁部において接着す
るのを可能にする粘接着材料を提供することである。
【0008】そのような材料を用いて製作されたタッチ
パネル型入力装置を提供することも、本発明の目的の一
つである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の提供する粘接着
材料は、粘着性成分と粒子状充填材成分とを含み、印刷
法により所定形状のパターンを形成可能な流動性を有す
ることを特徴とする、プリンタブル粘接着材料である。
【0010】また、本発明によるタッチパネル型入力装
置は、粘着性成分と粒子状充填材成分とを含み印刷法に
より所定形状のパターンを形成可能な流動性を有するプ
リンタブル粘接着材料により接着された電極基板と電極
フィルムとを有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の粘接着材料は、その構成
成分として、粘着性成分と粒子状充填材成分とを含む。
この粘接着材料は、タッチパネルを構成する導電性と可
撓性とを兼ね備えた透明電極フィルムと、同様に導電性
を有する透明電極を表面に設けた電極基板(透明基板)
とを、それらの縁部において貼り合わせるのに有効であ
って、その貼り合わせの際に、透明電極フィルムと透明
基板の一方(通常は透明基板側)の縁部に印刷により適
用される。そのため、この粘接着材料は、印刷法により
所定形状のパターンを形成可能な流動性を有することが
重要である。
【0012】本発明の粘接着材料における粘着性成分
は、粘接着材料を基板上に印刷により塗布後に粘着性を
発現する物質である。このような物質として、本発明で
は、溶剤蒸発型、あるいは紫外線もしくは電子線硬化型
の粘着性物質などを使用することができる。
【0013】溶剤蒸発型の粘着性物質は、溶剤に溶解し
た形で基板に印刷(塗布)され、その後の蒸発による溶
剤の除去によって粘着性を発現する物質である。このよ
うな物質としては、天然ゴム、合成ゴム(イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブ
チレンゴム、ポリサルファイドゴム、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、ブタジエンニトリルゴム等)、アク
リル系ポリマー(ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル
酸エチル、ポリアクリル酸n−プロピル、ポリアクリル
酸n−ブチル、ポリアクリル酸n−ペンチル、ポリアク
リル酸n−ヘキシル、ポリアクリル酸n−へプチル、ポ
リアクリル酸n−オクチル、ポリアクリル酸2−エチル
ヘキシル、ポリアクリル酸イソノニル、ポリアクリル酸
イソデシル、ポリアクリル酸n−ドデシル、ポリアクリ
ル酸n−ヘキサデシル、ポリアクリル酸ヒドロキシエチ
ル、ポリアクリル酸ヒドロキシプロピル、ポリアクリル
酸グリシジル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸エチル、ポリメタクリル酸n−プロピル、ポリメタ
クリル酸n−ブチル、ポリメタクリル酸n−ペンチル、
ポリメタクリル酸n−ヘキシル、ポリメタクリル酸n−
へプチル、ポリメタクリル酸n−オクチル、ポリメタク
リル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸イソノニ
ル、ポリメタクリル酸イソデシル、ポリメタクリル酸n
−ドデシル、ポリメタクリル酸n−ヘキサデシル、ポリ
メタクリル酸ヒドロキシエチル、ポリメタクリル酸ヒド
ロキシプロピル、ポリメタクリル酸グリシジル、および
これらの混合物等)、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、
シリコ−ンなどの、本質的に粘着性を備えたものを使用
することができる。
【0014】溶剤蒸発型の粘着性物質の場合に使用する
溶剤は、粘着性物質を溶解して基板上に印刷し膜を形成
するのを可能にし、その後膜から容易に除去できる任意
の溶剤でよい。一例として、トルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン、アルコール類(メタノール、エタノー
ル等)、酢酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル
等)、シクロヘキサン、シクロヘキサノンなどの、一般
的な有機溶剤を挙げることができる。
【0015】一方、紫外線もしくは電子線硬化型の粘着
性物質は、反応性モノマ−あるいはオリゴマ−とその他
の必要成分(反応開始剤、各種添加物等)との混合物の
形で基板に印刷して製膜後、紫外線もしくは電子線の作
用で反応して粘着性を示す硬化物を生成する物質であ
る。
【0016】反応性モノマ−としては、N−ビニル−2
−ピロリドンやビニルカプロラクタムを挙げることがで
きる。反応性オリゴマーとしては、ポリウレタンアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアク
リレート、エポキシアクリレート、オリゴアクリレー
ト、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、
などが用いられる。
【0017】本発明の粘接着材料を基板上に印刷できる
よう粘度調節が必要とされるような場合には、反応性希
釈剤として、長鎖脂肪族アクリレート、アリルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレ
ート、ブタンジオールモノアクリレート、t−ブチルア
ミノアクリレート、カプロラクタムアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、シアノエチルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、シクロペンタニルア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレー
ト、2−エトキシエチルアクリレート、グリセロールア
クリレート、グリシジルアクリレート、イソボロニルア
クリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルア
クリレート、ラウリルアクリレート、モルホリンアクリ
レート、フェノキシアクリレート、EO変性リン酸アク
リレート、EO変性フタル酸アクリレート、ポリエチレ
ングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコール
アクリレート、ステアリルアクリレート、ビニルアセテ
ート、アクリル化イソシアネート、ビスフェノールAジ
アクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレング
リコールジアクリレート、シクロペンタニルジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、EO変性
ジエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペン
タエリスリトールトリアクリレート、カプロラタム変性
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメ
チロールプロパンテトラアクリレート、ECH変性エチ
レングリコールジアクリレート、グリセロールアクリレ
ート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、長鎖脂肪族ジア
クリレート、エトキシ化シクロヘキシルジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、
EO変性リン酸トリアクリレート、ECH変性フタル酸
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジアクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、トリエチレングリコールジビニ
ルエーテル、トリグリセロールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコール変性トリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、P
O変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EC
H変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
プロピレングリコールジアクリレート、トリス(アクリ
ロキシエチル)イソシアネート、カプロラクタム変性ト
リス(アクリロキシエチル)イソシアネート、及び、こ
れらのアクリレート部分がメタアクリレートになったも
のなどが用いられる。
【0018】硬化反応を開始させるための光開始剤とし
ては、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、アセトフェノ
ン系、チオキサントン系、その他が用いられる。また、
脂肪族アミン系、芳香族アミン系などの光増感剤を用い
ることもできる。
【0019】本発明の粘接着材料には、必要に応じ種々
の添加剤を添加することができる。代表的な添加剤とし
ては、消泡性、被印刷物上でのレベリング性、メッシュ
孔通過性、転写インキの版離れ性などの流動性調整剤と
して、ポリシロキサン化合物(シリコーン樹脂、シリコ
ーンオイル、水酸基を付加したシリコーンなど)、アク
リルオリゴマーによる界面活性剤、フッ素系界面活性
剤、などを挙げることができる。また、目的、用途に応
じて、安定剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、ブロッキング
防止剤などを用いてもよい。
【0020】本発明の粘接着材料においては、粘着性成
分に粒子状充填材成分を一定量混ぜ合わせることによ
り、その粒子径で決まる所定の厚みの粘着材層が再現性
よく形成できる。
【0021】粒子状充填材としては、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸、ポリメタ
クリル酸エステル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル、及びこれらの共重合
体やブレンドポリマーなどの球形微粒子を用いることが
できる。その粒子径としては1μm〜500μmのもの
を用いることができ、望ましくは10μm〜150μm
のものを使用する。粒子形状は、球形が望ましいが、紡
錘状、楕円状、三角錐状、短繊維状(直径に対する長さ
の比が10以下)などであっても構わない。この粒子径
は、タッチパネルの設計により決まる基板と透明樹脂フ
ィルム間の空隙により、任意の値を選ぶことができる。
【0022】粘着性成分と粒子状充填材成分は、質量比
にして、1000:1〜1:1、好ましくは100:1
〜10:1の比率で混合することができる。混合方法
は、粘着性成分と粒子状充填材成分を一緒にし、粒子状
充填材成分が破壊されるほど大きくない剪断作用で均一
に混合することができる限りは、どのようなものであっ
てもよい。例えば、ブレード型撹拌機、自公転型撹拌
機、三本ロールミルなどを用いることができる。添加物
を使用する場合、それらは粘着性成分及び粒子状充填材
成分とともに混合することができる。
【0023】本発明の粘接着材料は、スクリーン印刷、
グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、活版印
刷、スプレーコート法、ロールコート法など、種々の印
刷あるいは塗布方法を利用して、基板上に所定の形状に
粘着剤層を形成できる。
【0024】次に、本発明の粘接着材料を使用するタッ
チパネルの製造の一例を説明すると、粘接着材料を、基
板上に所定形状、例えば額縁状に印刷(塗布)して、粒
子状充填材入りの粘着剤層を形成し、次いでこの粘着剤
層に透明電極フィルムを圧着することで、両面テープを
使用せずに基板に透明電極フィルムを貼付し、タッチパ
ネルを得ることができる。
【0025】本発明の粘接着材料を利用して得られるタ
ッチパネル型入力装置の一例を、図1を参照して説明す
る。この図に示したタッチパネル型入力装置は、下部電
極基板1と上部電極フィルム2を、それらの周縁部にお
いて本発明の粘接着材料から形成した粘着剤層3により
接着結合したものである。
【0026】粘着剤層3には、粘接着材料中の粘着性成
分に由来する粘着剤部分4と、粒子状充填材5が存在す
る。粘着剤層3の厚みは、粒子状充填材5の粒子径によ
って決定される。粘着性成分と粒子状充填材成分とを先
に明らかにした割合で配合した粘接着材料を用いること
により、図1に模式的に示したように粒子状充填材が1
層に分散することで、下部電極基板1と上部電極フィル
ム2との貼り合わせ接着後に均一な厚さを示す粘着剤層
3を、再現性よく得ることができる。このために、本発
明においては粒子径のそろった充填材を用いるのが好ま
しい。とは言え、粒子径が全く同一の充填材を確保する
のは技術的にもコスト的にも困難であり、本発明におい
ては、所定の厚さの粘着剤層を再現性よく形成できる限
りにおいて、粒子径に分布の見られる充填材を使用して
差し支えない。発明者らの実験では、比較的径のそろっ
た重合粒子の得られることで知られる分散重合で得た球
形充填材を使用して、均一な厚みの粘着剤層を形成でき
た。
【0027】図1に模式的に示した下部電極基板1は、
ガラス板等の片面に透明な導電性材料から透明電極膜を
形成し、その面内に絶縁材料からフォトリソグラフィに
よりドットスペーサーを形成し、更に読み出し電極を含
む配線層1aを形成して得られる。透明電極膜及びドッ
トスペーサー(ともに図示せず)は、下部電極基板1の
上部電極フィルム2に対向する面上に形成されており、
配線層1aもこの面に位置している。
【0028】やはり図1に模式的に示した上部電極フィ
ルム2は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の
透明樹脂フィルムの片面(下部電極基板1に対向する
面)に透明な導電性材料から透明電極膜(図示せず)を
形成し、読み出し電極を含む配線層2aを形成して得ら
れる。
【0029】
【実施例】本発明に基づく実施例を以下に示す。
【0030】〔比較例〕厚さ1.1mmのガラス板の片
面に、真空蒸着法によりITO(インジウム−錫酸化
物)の透明電極を形成したのち、厚み5μmのアクリル
系樹脂によるドットスペーサーをフォトリソグラフィを
用いて面内に形成し、所定のパターンマスクを介して銀
ペーストによる読み出し電極を印刷して配線層を形成
し、下部電極基板を作製した。
【0031】一方、厚さ150μmのPET(ポリエチ
レンテレフタレート)樹脂フィルム表面に真空蒸着法に
よりITO透明電極を形成し、所定のパターンマスクを
介して銀ペーストによる読み出し電極を印刷して配線層
を形成し、上部電極樹脂フィルムを得た。
【0032】額縁状に成形した厚み100μmの両面テ
ープ(住友スリーエム社製、額縁に相当する部分の幅2
mm)の片面のセパレータを剥離して、粘着面を下部電
極基板に貼付後、70℃で10秒間、30kg/cm2
の圧力でプレスすることにより両面テープを基板に張り
合わせた。
【0033】次に、下部電極基板及び上部電極樹脂フィ
ルムの電気的接合を図るためのエポキシ系導電性接着剤
を、下部電極基板の配線層上にディスペンサ塗布後、両
面テープのもう一方の面のセパレータを慎重に剥離し、
上部電極樹脂フィルムを位置合わせしながら貼付し、7
0℃、30kg/cm2の圧力でプレスすることによ
り、両者を貼り合わせた。続いて、120℃で1時間の
加熱を行い、導電性接着剤を固化させた。最後に配線引
出し用のタブ電極を圧着し、タッチパネル型入力装置を
得た。
【0034】〔実施例1〕厚さ1.1mmのガラス板の
片面に、真空蒸着法によりITOの透明電極を形成した
のち、厚み5μmのアクリル系樹脂によるドットスペー
サーをフォトリソグラフィを用いて面内に形成し、所定
のパターンマスクを介して銀ペーストによる読み出し電
極を印刷して配線層を形成し、下部電極基板を作製し
た。
【0035】一方、厚さ150μmのPET樹脂フィル
ム表面に真空蒸着法によりITO透明電極を形成し、所
定のパターンマスクを介して銀ペーストによる読み出し
電極を印刷して配線層を形成し、上部電極樹脂フィルム
を作製した。
【0036】アクリル樹脂系粘着性成分(帝国インキ社
より入手したCAT1300S(固形分50%))10
0質量部に、ポリスチレンとジビニルベンゼンの分散重
合で得た平均粒径50μmの球形充填材5質量部を加
え、自公転型撹拌機で30秒間撹拌し、球形充填材を均
一に分散して、粘接着材料を調製した。
【0037】次に、こうして調製した粘接着材料を、下
部電極基板上の周縁部の幅2mmの部分にスクリーン印
刷法により額縁状に印刷、100℃で2分乾燥すること
で、厚み50μmの粘着剤層を形成した。この後、下部
電極基板及び上部電極樹脂フィルムの電気的接合を図る
ためのエポキシ系導電性接着剤を、下部電極基板の配線
層上にディスペンサ塗布後、上部電極樹脂フィルムを重
ね合わせ、90℃、30kg/cm2の圧力でプレスす
ることにより、両者を貼り合わせた。続いて、120℃
で1時間の加熱を行い、導電性接着剤を固化させた。最
後に配線引出し用のタブ電極を圧着し、タッチパネル型
入力装置を得た。このタッチパネル型入力装置は、比較
例で得られたものと比べて遜色のないものであった。
【0038】〔実施例2〕厚さ1.1mmのガラス板の
片面に、真空蒸着法によりITO透明電極を形成したの
ち、厚み5μmのアクリル系樹脂によるドットスペーサ
ーをフォトリソグラフィを用いて面内に形成し、所定の
パターンマスクを介して銀ペーストによる読み出し電極
を印刷して配線層を形成し、下部電極基板を作製した。
【0039】一方、厚さ150μmのPET樹脂フィル
ム表面に真空蒸着法によりITO透明電極を形成し、所
定のパターンマスクを介して銀ペーストによる読み出し
電極を印刷して配線層を形成し、上部電極樹脂フィルム
を作製した。
【0040】アクリル樹脂系紫外線硬化型粘着性成分
(帝国インキ社より入手のUV TAC−4000(開
始剤等含有))100質量部に、アクリル酸メチルとメ
タクリル酸エチルの分散共重合で得た平均粒径30μm
の球形充填材8質量部を加え、自公転型撹拌機で30秒
間撹拌し、球形充填材を均一に分散して、粘接着材料を
調製した。
【0041】次に、この粘接着材料を、下部電極基板上
の周縁部の幅2mmの部分にスクリーン印刷法により額
縁状に印刷し、引き続き、下部電極基板及び上部電極樹
脂フィルムの電気的接合を図るためのエポキシ系導電性
接着剤を、下部電極基板の配線層上にディスペンサ塗布
後、上部電極樹脂フィルムを重ね合わせ、超高圧水銀ラ
ンプ(10mW/cm2)の光を30秒間照射後、120
℃、30kg/cm2の圧力でプレスすることにより、
両者を貼り合わせた。続いて、同じ温度で更に1時間加
熱して、導電性接着剤を固化させた。最後に配線引出し
用のタブ電極を圧着し、タッチパネル型入力装置を得
た。このタッチパネル型入力装置は、比較例で得られた
ものと比べて遜色がなかった。
【0042】以上の例から、本発明によれば、むだにな
る部分の多い額縁状に加工した両面テープが不要とな
り、すなわち必要な部分のみに粘着剤層を形成できると
ともに、2度にわたるセパレータの剥離工程が不要にな
るため、高信頼性のタッチパネル型入力装置が、簡便な
プロセスにより製造できることが分かる。
【0043】本発明は、以上説明したとおりであるが、
その特徴を種々の態様ととも付記すれば、次のとおりで
ある。 (付記1)粘着性成分と粒子状充填材成分とを含み、印
刷法により所定形状のパターンを形成可能な流動性を有
することを特徴とする、プリンタブル粘接着材料。 (付記2)前記粘着性成分が、溶剤に溶解していてその
除去後に粘着性を発現する物質である、付記1記載のプ
リンタブル粘接着材料。 (付記3)前記粘着性成分が紫外線又は電子線硬化性物
質である、付記1記載のプリンタブル粘接着材料。 (付記4)前記粒子状充填材成分の粒子径が1〜500
μmである、付記1〜3のいずれか一つに記載のプリン
タブル粘接着材料。 (付記5)前記粒子状充填材成分の粒子径が10〜15
0μmである、付記4記載のプリンタブル粘接着材料。 (付記6)前記粘着性成分と前記粒子状充填材成分の質
量混合比が1000:1〜1:1である、付記1〜5の
いずれか一つに記載のプリンタブル粘接着材料。 (付記7)前記粘着性成分と前記粒子状充填材成分の質
量混合比が100:1〜10:1である、付記6記載の
プリンタブル粘接着材料。 (付記8)粘着性成分と粒子状充填材成分とを含み印刷
法により所定形状のパターンを形成可能な流動性を有す
るプリンタブル粘接着材料により接着された電極基板と
電極フィルムとを有することを特徴とするタッチパネル
型入力装置。
【0044】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、タ
ッチパネル型入力装置の基板と透明電極樹脂フィルムの
接着に当たり、印刷法で簡便に所定形状の粘着剤層を形
成可能となり、従来の両面テープが不要となるため、材
料の効率的な利用が可能となり、製造コストの低減を実
現できる。また、両面テープの使用につきまとう煩瑣な
セパレータの剥離工程も不要なため、製造工程が簡略化
でき、信頼性の向上とともに製造コストの低減に果たす
効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタブル粘接着材料を利用して製
造されるタッチパネル型入力装置を説明する図である。
【符号の説明】
1…下部電極基板 2…上部電極フィルム 3…粘着剤層 4…粘着剤部分 5…粒子状充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 智 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4J040 CA011 CA041 CA101 CA151 DA131 DE021 DF041 DF051 DF081 ED001 EJ021 EK031 FA071 FA131 FA271 FA281 FA291 JB09 KA42 LA03 NA19 5B087 CC13 CC14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着性成分と粒子状充填材成分とを含
    み、印刷法により所定形状のパターンを形成可能な流動
    性を有することを特徴とする、プリンタブル粘接着材
    料。
  2. 【請求項2】 前記粒子状充填材成分の粒子径が1〜5
    00μmである、請求項1記載のプリンタブル粘接着材
    料。
  3. 【請求項3】 前記粘着性成分と前記粒子状充填材成分
    の質量混合比が1000:1〜1:1である、請求項1
    又は2記載のプリンタブル粘接着材料。
  4. 【請求項4】 粘着性成分と粒子状充填材成分とを含み
    印刷法により所定形状のパターンを形成可能な流動性を
    有するプリンタブル粘接着材料により接着された電極基
    板と電極フィルムとを有することを特徴とするタッチパ
    ネル型入力装置。
JP2001242643A 2001-08-09 2001-08-09 プリンタブル粘接着材料及びこれを用いたタッチパネル型入力装置 Withdrawn JP2003049138A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007536722A (ja) 2004-05-05 2007-12-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 照明制御のためのユーザインタフェースを備える照明装置
CN100369052C (zh) * 2003-12-26 2008-02-13 无敌科技(西安)有限公司 自定义输入装置及其自定义输入方法
JP2008274044A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Fujitsu Ltd 粘着材料、これを用いたタッチパネル型入力装置およびその製造方法

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