JP2003047241A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2003047241A
JP2003047241A JP2001232288A JP2001232288A JP2003047241A JP 2003047241 A JP2003047241 A JP 2003047241A JP 2001232288 A JP2001232288 A JP 2001232288A JP 2001232288 A JP2001232288 A JP 2001232288A JP 2003047241 A JP2003047241 A JP 2003047241A
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正明 倉貫
Yoshihiro Takeshima
由浩 竹島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏磁状態になっても過電流保護回路が有効に
機能する安定で安全なスイッチング電源装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明のスイッチング電源装置は、ブリ
ッジ形又はプッシュプル形の構成を有し、トランスに電
圧を正負逆向きに交互に印加するスイッチング手段と、
ギャップ長が不均一である前記トランスと、前記トラン
スに誘起された電圧を整流平滑して、平滑された電圧を
出力する平滑手段と、前記スイッチング手段に流れる電
流を検出して、前記スイッチング手段のターンオフタイ
ミングを変化させることにより、前記電流のピーク値を
制限する過電流制限手段と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用や民生用の
電子機器に直流安定化電圧を供給するスイッチング電源
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の低価格化・小型化・高
性能化・省エネルギー化に伴い、より小型で出力の安定
性が高く、高効率なスイッチング電源が強く求められて
いる。ブリッジ形又はプッシュプル形のスイッチング電
源は、スイッチング素子間のオン期間のバランスが崩れ
ると、トランスに徐々に励磁電流が蓄積されて、最終的
にはトランスのコアが飽和して過大な電流が流れるとい
う恐れがある。そこで、安全性の高いスイッチング電源
が求められている。偏磁防止回路は、このような偏磁を
防止する回路である。偏磁防止回路は偏磁を検出する
と、スイッチング素子のオン期間を調整して偏磁が進む
のを防止する働きがある。
【0003】以下に従来のスイッチング電源装置の偏磁
防止回路について説明する。図5はフルブリッジ形のス
イッチング電源の回路構成を示す。図5において、1は
入力直流電源、51はスイッチング電源装置、14は負
荷である。入力直流電源1は、商用電源を入力して整流
平滑して出力する手段又は電池で構成される。以下、ス
イッチング電源装置51を説明する。2a−2bはスイ
ッチング電源装置51の入力端子であり、入力直流電源
1の両端が接続されている。3aはカレントトランスの
1次巻線であり、3bはそのカレントトランスの2次巻
線である。カレントトランスの1次巻線3aの一端は、
入力端子2aに接続され、他端はスイッチング手段(4
つのスイッチング素子4,5,6,7を有する。)の一
端に接続されている。スイッチング手段の他の一端は、
入力端子2bに接続されている。
【0004】スイッチング手段は、ブリッジ接続された
第1のスイッチング素子4、第2のスイッチング素子
5、第3のスイッチング素子6、第4のスイッチング素
子7を有する。第1のスイッチング素子4と第2のスイ
ッチング素子5とは直列に接続されている。直列に接続
された第1のスイッチング素子4と第2のスイッチング
素子5との両端は、それぞれカレントトランスの1次巻
線3aの他端と、入力端子の負端子2bとに接続されて
いる。同様に、第3のスイッチング素子6と第4のスイ
ッチング素子7とは直列に接続されている。直列に接続
された第3のスイッチング素子6と第4のスイッチング
素子7との両端は、それぞれカレントトランスの1次巻
線3aの他端と入力端子の負端子2bとに接続されてい
る。スイッチング手段は、第1のスイッチング素子4及
び第4のスイッチング素子7が導通した状態と、第2の
スイッチング素子5及び第3のスイッチング素子6が導
通した状態とを交互に繰り返し、トランスの1次巻線8
aに双方向に電流を流す。
【0005】1次巻線8aと第1の2次巻線8bと第2
の2次巻線8cとを有するトランスは、1次巻線8aの
一端を第1のスイッチング素子4と第2のスイッチング
素子5との接続点に接続し、他端を第3のスイッチング
素子6と第4のスイッチング素子7との接続点に接続す
る。第1の2次巻線8bと第2の2次巻線8cは直列に
接続されている。第1の2次巻線8bと第2の2次巻線
8cとの接続点は、負側の出力端子13bに接続されて
いる。9は第1の整流ダイオードであり、10は第2の
整流ダイオードである。第1の整流ダイオード9のアノ
ードは第1の2次巻線8bに接続され、第2の整流ダイ
オード10のアノードは第2の2次巻線8cに接続され
ている。第1の整流ダイオード9のカソードと第2の整
流ダイオード10のカソードとは互いに接続されてい
る。
【0006】インダクタンス素子11及び平滑コンデン
サ12は直列回路を形成し、平滑回路を構成する。この
平滑回路11、12の両端は、それぞれ整流ダイオード
9、10のカソードと、トランスの2次巻線8b及び8
cの接続点とに接続されている。13a−13bはスイ
ッチング電源装置51の出力端子であり、直流電力を出
力する。出力端子13a−13bは、平滑コンデンサ1
2の両端に接続されている。負荷14はスイッチング電
源装置51の出力端子13a−13bに接続され電力を
消費する。
【0007】15は第1の抵抗であり、カレントトラン
スの2次巻線3bに接続されている。カレントトランス
の1次巻線3aに電流が流れていない時に、第1の抵抗
15はカレントトランス3a,3bの励磁エネルギーを
消費し、磁束をリセットする。16はダイオードであ
り、17は第2の抵抗である。ダイオード16と第2の
抵抗17で構成される直列回路の両端は、カレントトラ
ンスの2次巻線3bの両端に接続されている。カレント
トランスの1次巻線3aにスイッチング電流が流れる
と、カレントトランスの巻数比に応じた電流が2次巻線
3bに流れる。ダイオード16はカレントトランスの2
次巻線の両端から出力される電流を整流し、カレントト
ランスの1次巻線3aに流れる電流に比例した電圧を第
2の抵抗17の両端に発生させる。
【0008】18は基準電圧であり、19はOCLコン
パレータ(over current limit conparator 過電流制
限コンパレータ)である。第2の抵抗17の両端に発生
する電圧が基準電圧18の電圧を超えると、OCLコン
パレータ19の出力信号がハイレベルになる。これによ
り、カレントトランスの1次巻線3aを流れる電流が一
定値を越えたこと(過電流)を検出出来る。20はRS
フリップフロップであり、発振器21によってセットさ
れ、OCLコンパレータ19の出力信号(ハイレベル出
力)によってリセットされる。RSフリップフロップ2
0の出力信号がAND回路22に入力される。RSフリ
ップフロップ20の出力信号は、スイッチング素子4〜
7のオン期間を制限する。これにより過電流が制限され
る。
【0009】エラーアンプ24は、スイッチング電源装
置51の出力電圧(出力端子13a−13b間の電圧)
と基準電圧(目標電圧)23との誤差を増幅して、誤差
増幅電圧を出力する。誤差増幅電圧はPWMコンパレー
タ25に入力される。発振器21はRSフリップフロッ
プ20にセットパルスを送ると同時にその発信出力信号
に同期した三角波信号を発生する。PWMコンパレータ
25は、発振器21が出力する三角波信号と誤差増幅電
圧とを入力して比較し、PWM信号を生成する。AND
回路22は、RSフリップフロップ20の出力信号とP
WM信号とを入力し、両者の論理積信号(スイッチング
素子の駆動信号)を出力する。AND回路22の出力信
号は、RSフリップフロップ20の出力信号とPWM信
号との狭い方の信号に相当する。
【0010】駆動信号振り分け回路26は、AND回路
22が出力した駆動信号を入力し、これを交互に振り分
けてA位相とB位相の電圧を作る。A位相の電圧とB位
相の電圧とは、交互にハイレベルになる。ドライブ回路
27はA位相の電圧を入力し、第1のスイッチング素子
4と第4のスイッチング素子7を同時に導通させる。ド
ライブ回路28はB位相の電圧を入力し、第2のスイッ
チング素子5と第3のスイッチング素子6を同時に導通
させる。
【0011】A位相において第1のスイッチング素子4
と第4のスイッチング素子7を同時にオンすると、カレ
ントトランス3aを通して、入力電圧がトランスの1次
巻線8aに印加される。トランスの2次巻線8b、8c
に電圧が発生し、第1の整流ダイオード9を通して平滑
回路11、12に電圧が印加される。PWM信号がロウ
レベルになって第1のスイッチング素子4と第4のスイ
ッチング素子7がオフするとトランスの1次巻線電流は
ゼロになる。インダクタンス素子11が蓄積した磁気エ
ネルギーを放出して流す電流はトランスの第1の2次巻
線8bと第2の2次巻線8cに分割して流れるので、第
1の整流ダイオード9と第2の整流ダイオード10がオ
ンする。トランスの2次巻線8b、8cの誘起電圧はゼ
ロになり、トランスの2次巻線8b、8cが平滑回路に
印加する電圧もゼロになるので、インダクタンス素子1
1を流れる電流は減少する。
【0012】次にB位相において第2のスイッチング素
子5と第3のスイッチング素子6がオンすると、トラン
スの1次巻線8aにはA位相時とは逆向きに入力電圧が
印加される。トランスの2次巻線8b、8cに電圧が誘
起され、第2の整流ダイオード10を通して平滑回路1
1、12に電圧が印加される。第2のスイッチング素子
5と第3のスイッチング素子6がオフすると、トランス
の1次巻線電流はゼロになる。インダクタンス素子11
が蓄積した磁気エネルギーを放出して流す電流はトラン
スの第1の2次巻線8bと第2の2次巻線8cに分割し
て流れるので、第1の整流ダイオード9と第2の整流ダ
イオード10がオンする。トランスの2次巻線8b、8
cの誘起電圧はゼロになり、トランスの2次巻線8b、
8cが平滑回路11、12に印加する電圧は0Vにな
る。インダクタンス素子11を流れる電流は減少する。
【0013】この動作を繰り返すことでスイッチング電
源装置は負荷に電力を供給する。エラーアンプ24は、
スイッチング電源装置の出力電圧と基準電圧23とを比
較し、誤差を増幅して、誤差増幅電圧を出力する。誤差
増幅電圧は、発振器21が出力する三角波信号と比較さ
れ、変調される。スイッチング電源装置は、通常動作で
はその出力電圧が一定になるようにPWM制御される。
負荷抵抗が極端に小さくなる等の異常時には、スイッチ
ング電流が異常に増加する。カレントトランスの2次巻
線3bにはスイッチング電流に比例した電圧が発生し、
第2の抵抗17の両端に基準電圧18を超える電圧が生
じる。これによりRSフリップフロップ20がリセット
されるので、駆動信号は狭くなり、出力は絞られる。
【0014】図6は、従来のスイッチング電源装置のト
ランス(図5の8a、8b、8c)の構造を示す。ブリ
ッジ形又はプッシュプル形コンバータのトランスは励磁
電流を小さくするために通常動作時のインダクタンスを
大きくすることを目的として、図6のようにコアがギャ
ップを持っていないか又は均一でできるだけ狭いギャッ
プ長を有し、且つ磁路中の断面積が中足61でも外足6
2,63でも一様になるように設計される。磁束は、中
足61をまとまって流れ、外足62、63を2分して流
れる故に、断面積が一様であるとは、下記の式が成立す
ることをいう。中足61の断面積=外足62の断面積+
外足63の断面積
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
成では、若干のバラツキなどにより2組のスイッチング
素子のオン期間に差が生じると、A位相とB位相とでト
ランスの1次巻線に印加される電圧時間積がバランスさ
れなくなり、励磁電流が蓄積される(偏磁と言う。)。
励磁電流が次第に増加すると、トランスが急激に飽和し
て、過大な電流が流れる問題がある。
【0016】0又はできるだけ小さいギャップ長を有
し、磁路中の断面積が一様なトランスを使用した従来の
スイッチング電源装置では、偏磁が発生した時には、磁
路の全ての部分が同時に飽和するので、トランスのイン
ダクタンスは急激に減少する。図7は、図6のトランス
を使用した従来のスイッチング電源装置において偏磁状
態になった時の、トランスの1次巻線8aの電流波形を
示す。図7に示すように、偏磁状態になるとトランスの
コアが飽和した時点で1次巻線電流が急峻に立ち上がる
(71の部分)。スイッチング電源装置では図5のよう
に過電流制限回路が設けられる。しかし、1次巻線電流
が急峻に立ち上がってから過電流制限回路が動作するま
でには、ある程度遅れ時間がある。従来のスイッチング
電源装置では、偏磁状態になってトランスのコアが飽和
した時の1次巻線電流の立ち上がりが急峻すぎる故に、
過電流制限回路が十分に過電流を防止できないという問
題があった。
【0017】本発明は、偏磁状態になってもトランスの
1次巻線電流が急峻に増加せず、過電流保護回路が有効
に機能するスイッチング電源装置を提供することを目的
とする。これにより、偏磁が進むことを防止し、急激な
飽和電流が流れるのを防止し、安定して安全なスイッチ
ング電源装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のスイッチング電
源装置は、上記課題を解決するために以下の構成を有す
る。第1の発明は、ブリッジ形又はプッシュプル形の構
成を有し、トランスに電圧を正負逆向きに交互に印加す
るスイッチング手段と、ギャップ長が不均一である前記
トランスと、前記トランスに誘起された電圧を整流平滑
して、平滑された電圧を出力する平滑手段と、前記スイ
ッチング手段に流れる電流を検出して、前記スイッチン
グ手段のターンオフタイミングを変化させることによ
り、前記電流のピーク値を制限する過電流制限手段と、
を有することを特徴とするスイッチング電源装置であ
る。
【0019】第2の発明は、前記トランスのギャップ
が、ギャップ長方向に対して直角の方向から見たとき、
楔状の形状を有する第1の発明のスイッチング電源装置
である。
【0020】第3の発明は、ブリッジ形又はプッシュプ
ル形の構成を有し、トランスに電圧を正負逆向きに交互
に印加するスイッチング手段と、断面積が不均一である
磁路を持つ前記トランスと、前記トランスに誘起された
電圧を整流平滑して、平滑された電圧を出力する平滑手
段と、前記スイッチング手段に流れる電流を検出して、
前記スイッチング手段のターンオフタイミングを変化さ
せることにより、前記電流のピーク値を制限する過電流
制限手段と、を有することを特徴とするスイッチング電
源装置である。
【0021】第4の発明は、前記トランスの外足断面積
と中足断面積が異なることを特徴とする第3の発明のス
イッチング電源装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施をするための
最良の形態を具体的に示した実施例について、図面とと
もに記載する。
【0023】《実施例1》図1、3、4、5を用いて、
偏磁防止回路を有する本発明の実施例1のスイッチング
電源装置を説明する。実施例1のスイッチング電源装置
は、使用するトランス(8a,8b,8c)の構造が従
来例のスイッチング電源装置に使用されているトランス
の構造と異なる点を除き、従来例のスイッチング電源装
置と同一の構成を有する(図5)。従来例のスイッチン
グ電源装置と同一の構成については、説明を省略する。
【0024】図1は本発明の実施例1のスイッチング電
源装置に用いられるトランス(8a,8b,8c)の構
造を示す図である。従来のトランス(図6)はギャップ
を有していないか又は均一でできるだけ狭いギャップを
有していた。図1に示すように、トランスのギャップ長
方向に対して直角の方向から見たとき、実施例1のトラ
ンスは楔状の形状のギャップを有する。図3は、実施例
1のトランスの直流重畳特性31と、従来例のトランス
の直流重畳特性35とを比較したものである。直流重畳
特性とは、1次巻線の直流励磁電流を横軸にとり、トラ
ンスのインダクタンスを縦軸にとった特性である。従来
例のトランスにおいては、36の部分で示されるよう
に、コアが飽和すると急峻にインダクタンスが減少す
る。実施例1のトランスにおいては、32の部分で示さ
れるように、コアが飽和するとインダクタンスはゆるや
かに低下する。
【0025】実施例1のトランスにおいて励磁電流が増
加してコアが飽和した時インダクタンスがゆるやかに低
下するのは、1次巻線電流が徐々に大きくなると、ギャ
ップの狭い部分に近い部分の方から徐々にコアが飽和す
るからである。トランスの励磁電流が少ない時は磁束が
コアギャップ(図1に示すように横から見て楔型の形状
を有する。)の最も狭い部分を集中して通る。このギャ
ップが狭い部分では磁気抵抗が十分に小さい。励磁電流
が小さい時(電流が0からインダクタンスが低下し始め
る前まで)の実施例1のトランスのインダクタンスは、
従来のトランスのインダクタンスよりも小さいが、それ
故に、その低下の度合いは小さい(図3の31及び3
5)。
【0026】図4は実施例1のスイッチング電源装置に
おいて偏磁状態になった時の、トランスの1次巻線の電
流波形を示す。図4に示すように、偏磁状態になるとト
ランスのコアが飽和した時点での1次巻線電流の立ち上
がりは従来例(図7の71の部分)に較べてはるかにゆ
るやかである(41の部分)。スイッチング電源装置で
は図5のように過電流制限回路が設けられる。1次巻線
電流がゆるやかに立ち上がる故に、過電流制限回路が動
作するまでの遅れは問題にならない。実施例1のスイッ
チング電源装置では、偏磁状態になってトランスのコア
が飽和した時の1次巻線電流の立ち上がりがゆるやかで
ある故に、過電流制限回路が過電流を確実に防止でき
る。なお、実施例1ではフルブリッジ形スイッチング電
源について示したが、実施例1に示すトランスをプッシ
ュプル形スイッチング電源に適用することにより、同様
の効果が得られるのは言うまでもない。
【0027】《実施例2》図2、3、4、5を用いて、
偏磁防止回路を有する本発明の実施例2のスイッチング
電源装置を説明する。実施例2のスイッチング電源装置
は、使用するトランス(8a,8b,8c)の構造が従
来例のスイッチング電源装置に使用されているトランス
の構造と異なる点を除き、従来例のスイッチング電源装
置と同一の構成を有する(図5)。従来例のスイッチン
グ電源装置と同一の構成については、説明を省略する。
【0028】図2は本発明の実施例2のスイッチング電
源装置に用いられるトランス(8a,8b,8c)の構
造を示す図である。従来のトランス(図6)においては
トランスのコア断面積は一様であった。従って、トラン
スの2つの外足断面積の和と中足断面積とは同一であっ
た。図2に示すように、実施例2のトランスにおいて
は、外足断面積(SA2+SA3)と中足断面積SA1
とは異なる。 SA1≠SA2+SA3 図3は、実施例2のトランスの直流重畳特性33と、従
来例のトランスの直流重畳特性35とを比較したもので
ある。従来例のトランスにおいては、36の部分で示さ
れるように、コアが飽和すると急峻にインダクタンスが
減少する。実施例2のトランスにおいては、34の部分
で示されるように、コアが飽和するとインダクタンスは
ゆるやかに低下する。
【0029】実施例2のトランスにおいて励磁電流が増
加してコアが飽和した時インダクタンスがゆるやかに低
下するのは、1次巻線電流が徐々に大きくなると、断面
積の狭い部分から徐々にコアが飽和するからである。ト
ランスの励磁電流が少ない時は断面積が狭い部分におい
てもコアは飽和しない。励磁電流が小さい時(電流が0
からインダクタンスが低下し始める前まで)の実施例2
のトランスのインダクタンスは、従来のトランスのイン
ダクタンスよりも小さいが、それ故に、その低下の度合
いは小さい(図3の33及び35)。
【0030】図4は実施例2のスイッチング電源装置に
おいて偏磁状態になった時の、トランスの1次巻線の電
流波形を示す。図4に示すように、偏磁状態になるとト
ランスのコアが飽和した時点での1次巻線電流の立ち上
がりは従来例(図7の71の部分)に較べてはるかにゆ
るやかである(41の部分)。スイッチング電源装置で
は図5のように過電流制限回路が設けられる。1次巻線
電流がゆるやかに立ち上がる故に、過電流制限回路が動
作するまでの遅れは問題にならない。実施例2のスイッ
チング電源装置では、偏磁状態になってトランスのコア
が飽和した時の1次巻線電流の立ち上がりがゆるやかで
ある故に、過電流制限回路が過電流を確実に防止でき
る。なお、実施例2ではフルブリッジ形スイッチング電
源について示したが、実施例2に示すトランスをプッシ
ュプル形スイッチング電源に適用することにより、同様
の効果が得られるのは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、コアが
飽和してもインダクタンスがゆるやかに低下するトラン
スを採用することにより、過電流保護回路が有効に働く
スイッチング電源装置を実現できるという有利な効果が
得られる。これにより、偏磁が進んで急激な飽和電流が
流れるのを防止し、安定して安全なスイッチング電源装
置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のスイッチング電源装置のト
ランスの構造図
【図2】本発明の実施例2のスイッチング電源装置のト
ランスの構造図
【図3】従来例のトランス及び本発明のトランスの直流
重畳特性を示す図
【図4】本発明のスイッチング電源装置において偏磁状
態になった時の、トランスの1次巻線の電流波形を示す
【図5】フルブリッジコンバータの回路構成図
【図6】従来のスイッチング電源装置のトランスの構造
を示す図
【図7】 従来のスイッチング電源装置において偏磁状
態になった時の、トランスの1次巻線の電流波形を示す
【符号の説明】
1 入力直流電源 2a−2b 入力端子 3a、3b カレントトランスの1次巻線及び2次
巻線 4 第1のスイッチング素子 5 第2のスイッチング素子 6 第3のスイッチング素子 7 第4のスイッチング素子 8a、8b、8c トランスの1次巻線及び2次巻
線 9 第1の整流ダイオード 10 第2の整流ダイオード 11 インダクタンス素子 12 平滑コンデンサ 13a−13b 出力端子 14 負荷 15 第1の抵抗 16 ダイオード 17 第2の抵抗 18 基準電圧 19 OCLコンパレータ 20 RSフリップフロップ 21 発振器 22 AND回路 23 基準電圧 24 エラーアンプ 25 PWMコンパレータ 26 振り分け回路 27、28 ドライブ回路 51 スイッチング電源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹島 由浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA19 BB27 EE02 EE03 EE08 EE59 FD01 FD41 FF02 FG02 XX04 XX15 XX22 XX35 XX47 ZZ16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブリッジ形又はプッシュプル形の構成を
    有し、トランスに電圧を正負逆向きに交互に印加するス
    イッチング手段と、 ギャップ長が不均一である前記トランスと、 前記トランスに誘起された電圧を整流平滑して、平滑さ
    れた電圧を出力する平滑手段と、 前記スイッチング手段に流れる電流を検出して、前記ス
    イッチング手段のターンオフタイミングを変化させるこ
    とにより、前記電流のピーク値を制限する過電流制限手
    段と、 を有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記トランスのギャップが、ギャップ長
    方向に対して直角の方向から見たとき、楔状の形状を有
    することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電
    源装置。
  3. 【請求項3】 ブリッジ形又はプッシュプル形の構成を
    有し、トランスに電圧を正負逆向きに交互に印加するス
    イッチング手段と、 断面積が不均一である磁路を持つ前記トランスと、 前記トランスに誘起された電圧を整流平滑して、平滑さ
    れた電圧を出力する平滑手段と、 前記スイッチング手段に流れる電流を検出して、前記ス
    イッチング手段のターンオフタイミングを変化させるこ
    とにより、前記電流のピーク値を制限する過電流制限手
    段と、 を有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記トランスの外足断面積と中足断面積
    が異なることを特徴とする請求項3に記載のスイッチン
    グ電源装置。
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