JP2003046155A - 積層型圧電素子およびその製造方法 - Google Patents

積層型圧電素子およびその製造方法

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JP2003046155A JP2001230875A JP2001230875A JP2003046155A JP 2003046155 A JP2003046155 A JP 2003046155A JP 2001230875 A JP2001230875 A JP 2001230875A JP 2001230875 A JP2001230875 A JP 2001230875A JP 2003046155 A JP2003046155 A JP 2003046155A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層型圧電素子に電圧を印加した時に積層方向
の伸びに加え、積層方向に垂直な方向の振れがわずかな
がら発生するため、本来の変位量が減少するとともに、
積層型圧電素子に片荷重が加わり、結果として曲げ応力
が発生するようになり、これが長期に亘ると圧電素子が
破損するという問題があった。 【解決手段】電圧印加時における前記積層体の積層方向
の伸び量ΔLに対し、前記積層体端部に設置された不活
性部の積層方向に垂直な振れ量ΔRの比を10%以下と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用燃料噴射
弁、光学装置等の精密位置決め装置や振動防止用の駆動
素子等に用いられる積層型圧電素子およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電歪効果を利用して大きな変
位量を得るために、圧電体と内部電極を交互に積層した
積層型圧電素子を用いた圧電アクチュエータが提案され
ている。このような積層型の圧電アクチュエータには、
同時焼成タイプと焼結した圧電磁器と内部電極板を交互
に積層したスタックタイプの2種類に分類されており、
低電圧化、製造コストの低減の面から考慮すると、同時
焼成タイプの積層型の圧電アクチュエータが薄層化およ
び加工性に対して有利であるために、その優位性を増し
つつある。
【0003】図6に、従来の同時焼成タイプの積層型圧
電素子の構造を示した。図6のように圧電体1と内部電
極2が交互に積層され、その積層方向端部は不活性層5
を備えている。内部電極2はその一方の端部が左右交互
に絶縁体3で被覆され、その上から外部電極4が内部電
極2と左右各々一層おきに導通するように形成されてい
る。そしてさらに外部電極4上には、リード線6がハン
ダ7により固定されている。
【0004】同時焼成タイプの積層型圧電素子として、
例えば、特開平4−237172号公報には、アクチュ
エータ本体の側面に露出した内部電極の端部に一層おき
にガラスからなる絶縁層を被覆し、Ni、Ag等の耐酸
化性良好な金属からなる外部電極には、絶縁層と同じピ
ッチで、且つ絶縁層の断面よりやや大きい凹部を形成
し、この凹部内に絶縁層を収容するようにして、且つ、
凹部間の凸部に、絶縁層が形成されていない内部電極の
端部を導電材+ガラスフリット等からなる導電性ペース
トで接合することにより、外部電極と一方の内部電極と
の電気的接続を確保し、他方の内部電極との絶縁を確保
した積層型圧電アクチュエータが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、小型の圧電アクチュエータに対して、大きな圧力
下で大きな変位量を確保するために高い電界を印加し、
しかも長期間連続駆動させるということが行われてい
る。このように厳しい使用環境で使用されるため、圧電
アクチュエータに電圧を印加した際の伸びの方向が圧電
アクチュエータの積層方向からずれると、圧電アクチュ
エータを保持する周囲の構造部に片当たりして、その際
の応力集中により圧電アクチュエータが破壊する恐れが
ある。
【0006】この点に関して、スタックタイプの圧電ア
クチュエータの場合、均一な厚みとなるように機械加工
した圧電磁器を積層するため、電圧印加時の積層方向に
垂直な方向の振れはほとんどない。
【0007】しかしながら、同時焼成タイプの積層型圧
電素子の場合、圧電材料をテープ成形し、得られたセラ
ミックグリーンシートを所定のサイズに切断後、該セラ
ミックグリーンシートの表面に内部電極をプリントし、
積層、加圧密着させ、さらに脱脂焼成することにより積
層体を形成するため、圧電材料からなるセラミックグリ
ーンシートの厚みや生密度のバラツキにより、焼成後の
圧電磁器が微妙に変形してしまう。このため、電圧印加
時に積層方向の伸びに加え、積層方向に垂直な方向の振
れがわずかながら発生する。このため、本来の変位量が
減少するとともに、積層型圧電素子に片荷重が加わり、
結果として曲げ応力が発生するようになり、これが長期
に亘ると圧電素子が破損するという問題があった。
【0008】また、分極前に積層型圧電素子の上下端面
を加工し、上下端面の平行度の精度を上げ、駆動時に片
荷重が発生しないように加工しても圧電磁器の厚みバラ
ツキ等により、分極後、この平行度がくずれてしまう。
結果として、そのまま駆動させると積層型圧電素子に片
荷重が加わり、曲げ応力が発生し、更にこれが長期に渡
ると圧電素子が破壊し、安定した耐久性を示さないとい
う問題があった。
【0009】本発明は、本来の変位量を減少させずに長
期間安定に使用できる耐久性の高い積層型圧電アクチュ
エータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の圧電体
と複数の内部電極とを交互に積層し、端部に不活性部を
備えてなる積層型圧電素子であって、電圧印加時の積層
方向の伸び量ΔLに対しする、前記不活性部の積層方向
に垂直な振れ量ΔRの比が10%以下であることを特徴
とする。
【0011】また、複数の圧電体と複数の内部電極とを
交互に積層し、端部に不活性部を備えてなる積層型圧電
素子を分極した後に、電圧印加時の積層体の積層方向の
伸び量ΔLに対する前記不活性部の積層方向に垂直な振
れ量ΔRの比を検出し、この値が10%以下となるよう
に前記積層型圧電素子の側面を研削し、この面を基準と
して残りの面をそれぞれ直角となるように加工すること
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の積層型圧電素子の一実施例
を示す斜視図、図2は図1のA―A’線断面図である。
【0014】図1、2示すように、本発明の積層型圧電
素子10は、複数の圧電体1と複数の内部電極とを交互
に積層してなる積層体1aの側面において、内部電極2
の端部に一層おきに絶縁体3を形成し、絶縁体3を形成
していない内部電極2の端部を一対の外部電極4の各々
に接続し、各外部電極層4にリード線6を接続固定し、
端部に不活性層5を備えてなる。
【0015】本発明の積層型圧電素子10は、図3に示
すように、電圧印加時に積層方向の伸び量ΔLに対する
不活性部5の積層方向に垂直な振れ量ΔRの比を10%
以下としたものである。振れ量ΔRが前記伸び量ΔLの
10%を越えると、本来の変位量が減少するとともに、
積層型圧電素子10に片荷重が加わり、結果として曲げ
応力が発生するようになり、これが長期に亘ると圧電素
子が破損するという問題が発生する。
【0016】以下、振れ量ΔRの比を10%以下とする
ための前記積層型圧電素子10の加工方法を具体的に説
明する。
【0017】まず、作製した積層型圧電素子10の振れ
量ΔRを検出し、図4(a)に示すように、前記積層型
圧電素子10を積層方向の平行度が調整できるジグ11
に貼り付ける。この時、触れΔRの振れ方向が上向きに
なるようにセットする。この後、このジグを平面研削盤
にセットし、ダイヤルインジケーターで前記積層型圧電
素子11の上面の振れ量ΔRが1μm以下になるように
ジグ11を上下方向に仮調整する。その後、(b)に示
すように、振れΔR分だけ前記積層型圧電素子10を傾
け、両端不活性部に差ができるようにジグ11を精密に
調整する。次に、(c)に示すように、平面研削盤12
にて積層型圧電素子10の側面が全面加工されるまで研
削する。そして、ジグ11から前記積層型圧電素子10
を取り外し、(d)に示すように、全面加工した側面を
基準にして、他の側面を平行度1μm以下になるように
加工する。最後に、(e)のように不活性部の両端面を
加工する。
【0018】次に外部電極を再度形成し、評価装置にて
伸び量ΔLおよび振れ量ΔRを再測定し、振れ量ΔRが
伸び量ΔLに対して10%以下になっていることを確認
する。そして、もし振れ量ΔRが10%以下になってい
ない場合は、上記の操作を繰り返す。
【0019】このように、電圧印加時に積層型圧電素子
10の積層方向の伸び量ΔLに対し、前記積層体端部に
設置された不活性部5の積層方向に垂直な振れ量ΔRの
比が10%以下であるように積層型圧電素子10を加工
し調整することにより、長時間駆動してもその耐久性に
バラツキが生じず、安定した耐久性をしめす高信頼性の
アクチュエータを提供することが出来る。
【0020】また、本発明では、図1に示すように、左
右交互に形成されている内部電極2の取出し部に50〜
200μm程度の深さの絶縁層3を埋設していることに
より、上記のように側面加工を施しても、絶縁体3が除
去されることはない。
【0021】前記圧電体1は、例えば、チタン酸ジルコ
ン酸鉛Pb(Zr、Ti)O3(以下PZTと略す)あ
るいは、チタン酸バリウムBaTiO3を主成分とする
圧電セラミックス材料等で形成されている。この圧電セ
ラミックスは、その圧電特性を示す圧電歪み定数d33
高いものが望ましい。
【0022】また、圧電体の厚み、つまり内部電極2間
の距離は、50〜250μmが好ましい。積層型圧電素
子10は電圧を印加した際により大きな変位量を得るた
めに、積層数を増加させる方法がとられるが、積層数を
増加させた場合には圧電体1の厚みが厚すぎるとアクチ
ュエータの小型化、薄型化ができなくなり、一方、圧電
体1の厚みが薄すぎると絶縁破壊する。従って、圧電体
1の厚みは50〜250μmとすることが望ましい。
【0023】前記圧電体1は、上下に多数積層されてお
り、その間に内部電極2が配されている。前記内部電極
2は銀、パラジウム、銀−パラジウム合金等の金属材料
で形成されており、各圧電体1に所定の電圧を印加し、
圧電体1に逆圧電効果による変位を起こさせる作用をな
す。
【0024】前記、複数の圧電体1と複数の内部電極2
とを交互に積層してなる積層体1aは、先ず、PZT等
の圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系、ブチラ
ール系等の有機高分子から成るバインダーと、DBP
(フタル酸ジオチル)、DOP(フタル酸ジブチル)等
の可塑剤とを混合してスラリーを作製するとともに、該
スラリーを周知のドクターブレード法やカレンダーロー
ル法等のテープ成型法により圧電体1となるセラミック
グリーンシートを作製する。
【0025】次に、銀−パラジウム粉末にバインダー、
可塑剤等を添加混合して導電性ペーストを作製し、これ
を前記各セラミックシートの上面にスクリーン印刷等に
よって1〜40μmの厚みに印刷する。
【0026】そして、最後に上面に導電性ペーストが印
刷されたセラミックグリーンシートを上下に積層、所定
の温度で脱バインダーを行った後、900〜1200℃
で焼成することによって作製される。
【0027】さらに、前記積層体1aのすべての側面に
は、前記内部電極2が露出しているが、少なくとも一つ
の側面において内部電極2の端部を含む圧電体1の端部
に一層おきに深さ50〜500μm、積層方向の幅50
〜300μmの溝が形成されており、該溝部にガラス、
エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、シリコーンゴム等の絶縁体3が充填されている。
【0028】このような構造とすることにより、内部電
極を交互に取出すことが可能となり、また、電界の不均
一により発生する応力を低減することができる。
【0029】前記内部電極2は絶縁体3によって端部が
互い違いに一層おきに絶縁され、内部電極2の絶縁され
ていない他方の端部は後述する積層体1aの側面に形成
される正極および負極を成す一対の外部電極4に接続さ
れる。
【0030】なお、前記絶縁体3は積層体1aとの接合
を強固とするために積層体1aの変位に対し、追従する
弾性率が低い材料、具体的にはシリコーンゴム等が好適
である。
【0031】また、前記積層体1aの側面に一対の外部
電極4が被着形成されており、該外部電極4には、積層
されている内部電極2が一層おきに電気的に接合されて
いる。また、前記外部電極4はそれに接続されている各
内部電極2に圧電体1を逆圧電効果により変位させるに
必要な電圧を共通に供給する作用をなす。さらに、前記
外部電極4にはリード線6が接続固定されている。この
リード線6は外部電極4を外部の電圧供給部に接続する
作用をなす。そして、前記積層体1aの積層方向の両端
面には、積層体1aを機械的に保持し、発生する力を外
部へ伝達するための不活性部5が積層され、接合されて
いる。この後、外部電極4に0.1〜3kVの分極電圧
を印加することにより積層体1a全体を分極処理するこ
とで、最終的な積層型圧電素子10を得る。
【0032】このようにして得られた積層型圧電素子1
0を、上下面の平行度が1μm以下、側面との直角度が
1μm以下になるように加工し、図5に示す評価用装置
にセットする。
【0033】図5に示す評価用装置は、所定の予荷重が
印加できるようになっており、且つ積層方向の変位を測
定するために非接触型の変位計21が2個、また積層型
圧電素子10の端部にある不活性部5のラジアル方向の
振れΔRが測定できるように非接触型の変位計22が複
数個装備されている。
【0034】
【実施例】チタン酸ジルコン酸鉛Pb(Zr,Ti)O
3などの圧電体セラミックスの仮焼粉末と、有機高分子
からなるバインダーと、可塑剤とを混合したスラリーを
作製し、スリップキャステイング法により、厚み150
μmのセラミックグリーンシートを作製した。
【0035】このグリーンシートの片面に、内部電極2
となる銀−パラジウムを主成分とする導電性ペーストを
スクリーン印刷法により5μmの厚みに印刷し、導電性
ペーストを乾燥させた後、導電性ペーストが塗布された
複数のグリーンシートを400枚積層し、この積層体の
積層方向の両端部に、導電性ペーストが塗布されていな
いグリーンシートを10枚積層した。この導電性ペース
トが塗布されていないグリーンシートの部分が不活性部
となる。
【0036】次に、この積層体を100℃で加熱を行い
ながら加圧を行い、積層体を一体化し、10mm×10
mmの大きさに切断した後、800℃で10時間の脱バ
インダー処理を実施し、1100℃で2時間の本焼成す
ることにより積層型圧電素子本体となる積層焼結体を得
た。その後、該積層焼結体の外周4面を研磨し、互いに
向き合う面の平行度が2μm以下になるように加工し
た。その後、前記積層焼結体の上下端面を外周面に対し
て直角度が2μm以下、上下端面の平行度が2μm以下
になるように加工した。
【0037】次に、素子本体の2つの側面において、内
部電極2端部を含む圧電体1の端部に、該2側面におい
て互い違いになるように、1層おきに深さ100μm、
積層方向の幅50μmの溝を形成し、絶縁体3を充填し
た。この後、絶縁されていない内部電極2の他方の端面
は、予め塗布しておいた導電性耐熱接着剤に厚み0.5
mmの導電性部材の銀箔を密着させた状態で200℃に
加熱し、加熱硬化させることにより、外部電極4を形成
し、この外部電極に1kVの分極電圧を印加し、素子全
体を分極処理して積層型圧電素子10を作製した。同様
な手法により積層型圧電素子を20本作製した。
【0038】次に、積層型圧電素子10を図5に示す評
価用装置にセットし、20MPaの予荷重を加えた後、
表1に示すように150〜200Vの電圧を印加し、積
層方向の伸び量ΔL、及び不活性部5のラジアル方向の
振れ量ΔRおよびその方向を測定した。その後、図4に
示すように、前記積層型圧電素子10を積層方向の平行
度が調整できるジグ11に振れ量ΔRが上向きになるよ
うに張り付け、平面研削盤にセットする。そして、張り
付けた積層型圧電素子10面の振れ量ΔRを伸び量ΔL
の10%以下となるように平行度を調整した。その後、
振れ量ΔRの分だけ積層型圧電素子10の端部が上昇す
るように平行度を調整した。そして、平面研削盤にて側
面全面を平面加工する。次に他の側面を全面加工した側
面を基準にして平面研削盤にて加工し、平行度1μm以
下に仕上げた。この後、側面を基準にし、直角度1μm
以下に不活性部5の端面を仕上げる。次に、前記評価装
置にて伸び量ΔLおよび振れ量ΔRを再測定し、振れ量
ΔRが伸び量ΔLに対し10%以下になっていることを
確認した。
【0039】このようにして、不活性部5の上下端面を
再加工し、種々のΔR/ΔLの比をもつ積層型圧電アク
チュエータを作製した。
【0040】次に、これら積層型圧電素子10の耐久性
を比較するために、0Vから+200Vの直流電界を2
00Hzの周波数にて印加する耐久試験を行った。結果
を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】表1からも判るように、振れ量ΔRが伸び
量ΔLに対し10%を越える試料11〜20はその耐久
性にバラツキがあり、安定した耐久性を示さない。ま
た、駆動しなくなった試料を観察した結果、試料にクラ
ックが発生しており、この部位を起点に両極間にてショ
ートしているのが確認された。
【0043】これに対し、振れ量ΔRが伸び量ΔLに対
し10%以下である試料1〜10は1×109回まで問
題なく駆動することが判る。また耐久試験終了後に、こ
れら試料1〜10の外観を観察したが、長期駆動による
クラック等の発生がなく、安定した耐久性を示した。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の積層型圧電
素子では、複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に積
層し、端部に不活性部を備えてなる積層型圧電素子であ
って、電圧印加時の積層方向の伸び量ΔLに対しする前
記不活性部の積層方向に垂直な振れ量ΔRの比が10%
以下積層型圧電素子とすることにより、積層型圧電素子
の本来の変位をロスすることなく、かつ片当たり等によ
る曲げ応力が発生せず、耐久性が良好で、且つ高信頼性
のアクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電素子を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の積層型圧電素子の触れ量を示す図であ
る。
【図4】(a)〜(e)は本発明の積層型圧電素子の振
れ量の調整方法を示す図である。
【図5】本発明の積層型圧電素子の変位量及び振れ量を
測定する評価装置である。
【図6】従来の積層型圧電素子を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1:圧電体 2:内部電極 3:絶縁体 4:外部電極 5:不活性層 6:リード線 7:ハンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に
    積層し、端部に不活性部を備えてなる積層型圧電素子で
    あって、電圧印加時の積層方向の伸び量ΔLに対する、
    前記不活性部の積層方向に垂直な振れ量ΔRの比が10
    %以下であることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 【請求項2】複数の圧電体と複数の内部電極とを交互に
    積層し、端部に不活性部を備えてなる積層型圧電素子を
    分極した後に、電圧印加時の積層方向の伸び量ΔLに対
    する前記不活性部の積層方向に垂直な振れ量ΔRの比を
    検出し、この値が10%以下となるように前記積層型圧
    電素子の側面を研削し、この面を基準として残りの面を
    それぞれ直角となるように加工することを特徴とする積
    層型圧電素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103573506A (zh) * 2013-11-19 2014-02-12 中国第一汽车股份有限公司无锡油泵油嘴研究所 带压电执行元件的电控高压共轨喷油器

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CN103573506A (zh) * 2013-11-19 2014-02-12 中国第一汽车股份有限公司无锡油泵油嘴研究所 带压电执行元件的电控高压共轨喷油器

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