JP2003045253A - ワイヤハーネスの製造方法および製造装置 - Google Patents
ワイヤハーネスの製造方法および製造装置Info
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Abstract
る部位の電線群の電線数が多い場合や電線径の異なる場
合にも、確実に止水剤を付着させて防水構造を施すこと
ができる良好なワイヤハーネスの製造方法および製造装
置を提供する。 【解決手段】 ワイヤハーネスの製造装置1は、グロメ
ット9を挿通する部位の電線群Wの周囲に向けて止水剤
を噴射する噴射ノズルと、該噴射ノズルに止水剤を供給
すると共に噴射された止水剤の飛散を防止するべく電線
群Wの周囲を覆う飛散防止ブース11とを備えた止水剤
噴射器3が、配索板2上で用いられる。
Description
ルの貫通孔に装着されるグロメットを挿通する部位の電
線群を、隣接する電線間の隙間を止水剤で塞いで防水構
造に結束するワイヤハーネスの製造方法および製造装置
に関するものである。
法を示したものである。ここに示したワイヤハーネス2
1は、自動車の電気配線用のものであり、複数本の電線
相互を配索板上で所定の配索形態に成形する際に、自動
車の車体パネルの貫通孔に装着されるグロメット23を
挿通する部位の電線群に、防水処置を施す。
に、グロメット23を挿通する部位の電線束(電線群)
24の所定位置にグロメット23を装着した状態にし、
次いで(b)に示すように、グロメット23のハーネス
挿通穴23aと前記電線束24との隙間に、未固化状態
の止水剤26を充填し、所定時間放置して止水剤を固化
させることで、(c)に示すように、電線束24とグロ
メット23との間の隙間を固化した止水剤26で埋めた
防水構造を得る。
剤26が低粘度(例えば100poise以下)でない
と電線間の各隙間に浸透し難く、逆に低粘度であると、
硬化するまでに各隙間から流れ出すおそれがあるので、
完全な防水は望めない。よって、一般に、粘度の低い二
液ウレタン等(二液性エポキシ、二液性シリコン等)を
用い、図4に示すように、ワイヤハーネス21の所定位
置にグロメット23を取り付けた後、該グロメット23
へ二液性ウレタン等を混合しながら充填し、充填後に乾
燥硬化させている。
混合させて使用するために、手間がかかると共に、一度
に混合した液剤は空気中で簡単に硬化してしまうため、
取り扱いが非常に難しい。また、二液を混合させる設備
が大掛りで、ワイヤハーネスの組立ライン上で作業でき
ず、別工程を設けて止水剤を充填しなければならないと
いう問題があった。
案された。ここに示したワイヤハーネスの防水方法は、
特開平10−172360号公報等に開示されたもの
で、複数本の電線相互を車両上での配索形態に癖付け成
形するための配索板31上の所定位置に、防水処置用治
具33と止水剤吐出器38とが設置されている。更に、
前記配索板31上には、各電線群を所定の配索形態に応
じた分岐形状に支承するために、複数個の電線群受け治
具35a,35b,35c,35d,35e・・・・・
が装備されている。
ように、基板33a上に所要間隔をあけて突出させた一
対の電線保持材34,34を備えており、該電線保持材
34には、上端開口から挿入されたグロメット挿通部位
の電線群Wを一列に並列させる細幅なスリット34aが
形成されている。
電線保持材34,34により、一列に並列保持された電
線群Wの両側面に対向配置される平板状の挟持面38
a,38bを有する一対の止水剤吐出体38c,38d
を設けている(図6(c)、参照)。前記止水剤吐出体
38c,38dの内部には、上部に設けたカートリッジ
40より供給される止水剤39を導入する止水剤貯留室
38e,38fをそれぞれ設け、挟持面38a,38b
には止水剤貯留室38e,38fに連通する多数のノズ
ル38gを相互に対向する方向に突設している。
剤吐出器38を使用したグロメット挿通部位の防水構造
は、図6(A)〜(G)の手順で形成される。先ず、ワ
イヤハーネス組立時に配索板31上で、複数本の電線相
互を各電線群受け治具35a,35b,35c,35
d,35e・・・で保持して所定の配索形態に成形する
(図5、参照)。グロメット45を取り付ける部位に
は、防水処置用治具33を配置しており、一対の電線保
持材34,34の間に電線群Wを挿入すると、これら電
線群Wが1本づつ整列した状態で各スリット34aに押
し込まれる。即ち、図6(A),(B)に示すように、
防水区間Xにおいて、垂直方向に1列に隣接して並んだ
状態で布線される。
後、図6(B),(C)に示すように、一列に並列した
電線群Wの両側面に止水剤吐出器38の挟持面38a,
38bが対向するようにして止水剤吐出体38c,38
dを配置する。次いで、カートリッジ40から止水剤3
9を送出することで、各止水剤吐出体38c,38dの
ノズル38gから電線群Wへ向けて両面から止水剤39
が吐出し、該止水剤39が電線間に浸透する。前記止水
剤39としては、粘度1000〜2000poiseの
もので、シリコン系、変成エステル樹脂、合成ゴム系止
水剤等を用いている。
用冶具33の基板33aを下降させることで、電線保持
材34,34を下降し、止水剤吐出器38から電線群W
を取り外す。そして、防水処置用冶具33から外したワ
イヤハーネスW/Hにおける止水材39が塗布された電
線群Wの防水区間Xの表面に、薄い塩ビ製等のフィルム
41を被せた後、図6(E)に示すように、フィルム4
1内で電線群Wを丸めて断面円形状とする。更に、図6
(F)に示すように、フィルム41の外周にテープ43
を巻き付けて、電線群Wを断面円形状態に保持すると共
に、塗布した止水剤39が拡散して漏れ出るのを防止す
る。その後、図6(G)に示すように、グロメット45
を防水区間Xに通して、電線群Wにグロメット45を取
り付ける。
ヤハーネスは、電線の本数が増加する傾向にあり、例え
ば150本以上になることもある。そこで、上述した特
開平10−172360号公報等に開示されたワイヤハ
ーネスの防水方法のように、止水剤39を塗布する為に
グロメット挿通部位の電線群Wを一列に並列させる場
合、電線の本数が多い電線群Wは垂直方向の並列幅が大
きくなってしまい、これらの電線を広げる幅が確保でき
ず、対応が困難であった。
法では、配索板31上に防水処置用冶具33を設けねば
ならず、 構造が複雑であるうえに、防水処置に先立って
電線群Wを一列に整列させる必要があり、作業工数が増
加して手間がかかるという問題がある。更に、電線群W
に外径の異なる複数種の電線が混在していると、一列に
整列させること自体が困難になり、また、止水剤39の
塗布も困難になる場合があった。
ることに係り、ワイヤハーネスにおけるグロメットを挿
通する部位の電線群の電線数が多い場合や電線径の異な
る場合にも、確実に止水剤を付着させて防水構造を施す
ことができる良好なワイヤハーネスの製造方法および製
造装置を提供することである。
数本の電線相互を配索板上で所定の配索形態に成形する
際に、グロメットを挿通する部位の電線群を防水構造に
結束するワイヤハーネスの製造方法であって、前記グロ
メットを挿通する部位の電線群の周囲より止水剤を噴射
し、これら電線群の各電線間に形成される隙間に前記止
水剤を浸透させた後、前記電線群を防水構造に結束する
ことを特徴とするワイヤハーネスの製造方法により達成
される。
互を配索板上で所定の配索形態に成形する際に、グロメ
ットを挿通する部位の電線群を防水構造に結束するワイ
ヤハーネスの製造装置であって、前記グロメットを挿通
する部位の電線群の周囲に向けて止水剤を噴射する噴射
ノズルと、該噴射ノズルに前記止水剤を供給すると共に
噴射された前記止水剤の飛散を防止するべく前記電線群
の周囲を覆う飛散防止ブースとを備えた止水剤噴射器
が、前記配索板上で用いられることを特徴とするワイヤ
ハーネスの製造装置により達成される。
ロメットを挿通する部位の電線群の周囲より、止水剤が
噴射される。該電線群は、複数の電線が所定の配索形態
に成形されてはいるものの、未結束の状態であるから各
電線間には隙間が介在している。そこで、各電線間の隙
間には加圧された止水剤が入り込み、万遍無く浸透する
ことができるので、電線群の電線数や電線径に関わら
ず、確実に止水剤を付着させて防水構造を施すことがで
きる。
通する部位の電線群を一列に整列させるたりする必要が
なく、該電線群を容易に配索することができるので、作
業工数が低減して手間が省けると共に、電線群の電線間
に形成される隙間に短時間で確実に止水剤を付着させる
ことができる。
スの製造方法および製造装置の一実施形態を詳細に説明
する。図1は本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス
の製造装置の構成を示す概略斜視図、図2は図1に示し
た止水剤噴射器の構成と電線群の挿入状態を示す拡大斜
視図、図3は図2に示した止水剤噴射器の構成を示す要
部断面図である。
装置1は、図1に示すように、配索板2と止水剤噴射器
3とを備えている。前記配索板2は、自動車の電気配線
用のワイヤハーネス4となる各種電線5を所定の配索形
態に成形するためのもので、ワイヤハーネス4を構成す
る電線5の分岐位置等には、電線群受け治具7が適宜配
設されている。前記電線群受け治具7の配設位置は、予
め設計されたワイヤハーネス4の配索形態に合わせて設
定されるものである。
完成した場合に、グロメット9が挿通される部位の近傍
に、所定の間隔を介して電線群受け治具8a,8bが配
設されている。なお、図1に示したグロメット9の位置
は、配索時における仮挿入位置であり、後述する止水剤
塗布に続いて電線群受け治具8a,8bの略中間位置に
固定される。
すように、前記グロメット9を挿通する部位の電線群W
の周囲に向けて止水剤6を噴射する噴射ノズル12a,
12bと、これら噴射ノズル12a,12bに前記止水
剤6を供給すると共に噴射された前記止水剤6の飛散を
防止するべく前記電線群Wの周囲を覆う飛散防止ブース
11とを備える。
た飛散防止壁11a,11bと、連結部11cとによっ
てコ字状の枠体に構成され、これら飛散防止壁11a,
11bの内側面にはそれぞれ複数の噴射ノズル12a,
12bが配設されている。そして、前記飛散防止ブース
11の下方には、電線群Wを跨ぐように挿入するための
開口部13が構成されている。
部11c内には、図3に示したように、止水剤加圧供給
手段(図示せず)より供給される止水剤6をパイプ15
を介して導入し、各噴射ノズル12a,12bに加圧状
態で止水剤6を供給するための止水剤供給部14がそれ
ぞれ連通して設けられている。なお、前記止水剤6とし
ては、従来同様に水分硬化型のシリコーンRTV等を適
用できる。
装置1によれば、前記配索板2上で電線5を配索する際
にグロメット9を挿通する部位の電線群Wは、複数の電
線5が所定の配索形態に成形されてはいるものの、未結
束の状態であるから各電線5間には隙間が介在してい
る。そこで、前記止水剤噴射器3によって電線群Wの周
囲より止水剤6を噴射すると、各電線5間の隙間には加
圧された止水剤6が入り込み、万遍無く浸透することが
できるので、電線群Wの電線数や電線径に関わらず、確
実に止水剤6を付着させて防水構造を施すことができ
る。
用いたワイヤハーネスの製造方法を説明する。先ず、図
1に示すように、配索板2上に設けた電線群受け治具7
で、複数の電線5を保持してワイヤハーネス4を布線し
ていく。そして、グロメット9を取り付ける部位には、
所定の間隔を介して電線群受け治具8a,8bが配置さ
れており、これら電線群受け治具8a,8bの間で後述
する止水処置が施される。
後、図2及び図3に示したように、電線群受け治具8
a,8bの間に保持された電線群Wの周囲を前記飛散防
止ブース11で覆うように止水剤噴射器3を配置する。
ついで、図示しない止水剤加圧供給手段から止水剤6を
送出することで、各飛散防止壁11a,11bの噴射ノ
ズル12a,12bから止水剤6を噴射する。これら噴
射ノズル12a,12bから噴射されて加圧された止水
剤6は、電線群Wの周囲から各電線5間に形成される隙
間に入り込む。尚、噴射ノズル12a,12bから噴射
された止水剤6は、飛散防止ブース11の各飛散防止壁
11a,11bにより、周辺に飛散するのを防止され
る。
間に保持された電線群Wは、複数の電線5が所定の配索
形態に成形されてはいるものの、未結束の状態であるか
ら各電線5間には隙間が介在しており、前記止水剤噴射
器3によって噴射された止水剤6は、電線群Wにおける
電線5の本数や電線径のバラツキに関わらず、確実に各
電線5間の隙間に入り込み、万遍無く浸透して各電線5
の周囲に付着することができる。尚、止水剤6を噴射す
る際には、作業者が前記電線群Wを多少バラけさせなが
る噴射することが好ましい。
記止水剤噴出器3を電線群Wから外した後、電線群受け
治具8a,8bから電線群Wを外す。電線群受け治具8
a,8bから外した電線群Wは、止水剤6が塗布された
表面に薄い塩ビ製等のフィルム(図示せず)が被せられ
た後、フィルム内で一体的に丸めて断面円形状の電線束
に結束される。更に、フィルムの結束位置の上にテープ
を巻き付けて、電線束の断面寸法をグロメット9のハー
ネス挿通穴に緊密嵌合する円形に整列すると共に、止水
剤6を固化させた後、テープ巻き付け位置の上にグロメ
ット9を装着する
方法によれば、電線群Wの周囲より止水剤6を噴射する
ことにより、各電線5間の隙間に加圧された止水剤6が
入り込むので、電線群Wの電線5の本数や電線径に関わ
らず、止水剤6は万遍無く浸透することができる。
整列させたりする必要がなく、電線群受け治具8a,8
bに容易に保持させることができる。そこで、作業工数
が低減して手間が省けると共に、電線群Wの電線5間に
形成される隙間に短時間で確実に止水剤6を付着させる
ことができる。尚、本発明のワイヤハーネスの製造方法
および製造装置の構成は、上記実施形態の構成に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態
を採り得ることは言うまでもない。
製造方法および製造装置によれば、電線を配索する際に
グロメットを挿通する部位の電線群の周囲より、止水剤
が噴射される。該電線群は、複数の電線が所定の配索形
態に成形されてはいるものの、未結束の状態であるから
各電線間には隙間が介在している。そこで、各電線間の
隙間には加圧された止水剤が入り込み、万遍無く浸透す
ることができるので、電線群の電線数や電線径に関わら
ず、確実に止水剤を付着させて防水構造を施すことがで
きる。
通する部位の電線群を一列に整列させるたりする必要が
なく、該電線群を容易に配索することができるので、作
業工数が低減して手間が省けると共に、電線群の電線間
に形成される隙間に短時間で確実に止水剤を付着させる
ことができる。
造装置の構成を示す概略斜視図である。
入状態を示す拡大斜視図である。
面図である。
メットを挿通する部位の電線群に防水処置を施す手順を
説明する断面図である。
処置用冶具の構成を示す斜視図である。
ットを挿通する部位の電線群に防水処置を施す手順の説
明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数本の電線相互を配索板上で所定の配
索形態に成形する際に、グロメットを挿通する部位の電
線群を防水構造に結束するワイヤハーネスの製造方法で
あって、 前記グロメットを挿通する部位の電線群の周囲より止水
剤を噴射し、これら電線群の各電線間に形成される隙間
に前記止水剤を浸透させた後、前記電線群を防水構造に
結束することを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。 - 【請求項2】 複数本の電線相互を配索板上で所定の配
索形態に成形する際に、グロメットを挿通する部位の電
線群を防水構造に結束するワイヤハーネスの製造装置で
あって、 前記グロメットを挿通する部位の電線群の周囲に向けて
止水剤を噴射する噴射ノズルと、該噴射ノズルに前記止
水剤を供給すると共に噴射された前記止水剤の飛散を防
止するべく前記電線群の周囲を覆う飛散防止ブースとを
備えた止水剤噴射器が、前記配索板上で用いられること
を特徴とするワイヤハーネスの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001231812A JP2003045253A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | ワイヤハーネスの製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001231812A JP2003045253A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | ワイヤハーネスの製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003045253A true JP2003045253A (ja) | 2003-02-14 |
Family
ID=19063817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001231812A Abandoned JP2003045253A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | ワイヤハーネスの製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003045253A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000114746A (ja) * | 1998-10-09 | 2000-04-21 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | ワイヤハーネス防水方法およびワイヤハーネス防水用治具 |
-
2001
- 2001-07-31 JP JP2001231812A patent/JP2003045253A/ja not_active Abandoned
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000114746A (ja) * | 1998-10-09 | 2000-04-21 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | ワイヤハーネス防水方法およびワイヤハーネス防水用治具 |
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