JP2003043904A - ビームアポダイゼイションを用いてホログラフィック書き込みを向上させる方法 - Google Patents

ビームアポダイゼイションを用いてホログラフィック書き込みを向上させる方法

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JP2003043904A
JP2003043904A JP2002169328A JP2002169328A JP2003043904A JP 2003043904 A JP2003043904 A JP 2003043904A JP 2002169328 A JP2002169328 A JP 2002169328A JP 2002169328 A JP2002169328 A JP 2002169328A JP 2003043904 A JP2003043904 A JP 2003043904A
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Brian King
キング ブライアン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラフィック書き込み媒体のための入射
基準ビームをアポダイズすることによって、パワーの中
央60%以外の部分の強度が均一な基準ビームを生成す
る方法を提供する。 【解決手段】 本発明の方法は、ホログラフィック書き
込み媒体のための入射基準ビームをアポダイズする方法
であって、該入射基準ビームをアポダイザーに入射させ
る工程と、実質的に均一な強度プロファイルを有する変
調された基準ビームを該ホログラフィック書き込み媒体
の一領域上に生成する工程とを包含し、該入射基準ビー
ムは、該領域中の点における垂線から軸がずれ、該領域
は、該変調された基準ビームおよびオブジェクトビーム
のオーバーラップを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(関連出願)本願は、2001年6月8日
に出願された、「METHOD FOR IMPROV
ED HOLOGRAPHIC RECORDING
USING BEAM APODIZATION」とい
うタイトルの仮出願シリアル番号第60/296,44
9号から得られる優先権を主張する。本明細書中、同出
願の開示内容全体を参考のため援用する。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビームのアポダイ
ゼイションを用いてホログラフィックデータを格納する
システム(HDSS)のための適切な方法に関する。よ
り詳細には、本発明は、ホログラフィック記録媒体の領
域上の強度プロファイルが実質的に均一な変調された基
準ビームを生成する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】ホログラフィックデータを格納する場
合、データを搬送するオブジェクト波を、感光性媒体内
部の基準ビームでオーバーラップする。典型的には、オ
ブジェクトビームおよび基準ビームによって生成された
干渉パターンが、媒体の隅々の材料反射率を変調させ、
その結果、位相ホログラムが得られる。ホログラフィッ
ク格納システムは、データを格納するためにホログラフ
ィック格納媒体を用いる格納システムである。ホログラ
フィック格納媒体は光屈折率効果を利用したものであ
り、その詳細については、David M.Peppe
rらによる「ThePhotorefractive
Effect」(Scientific Americ
an、1990年10月、62〜74ページ)に記述さ
れている。光屈折率材料中の反射率は、当該材料を通過
する光によって変化させることが可能である。このよう
な材料中の反射率を制御可能な様態で変化させることに
より、情報を干渉パターン(またはホログラム)の様態
で光屈折率材料中に格納することが可能である。ホログ
ラフィック格納システムを用いると、情報をホログラフ
ィック格納媒体中に高密度、高容量かつ高速に格納する
ことが可能である。
【0004】光屈折率効果は、特定の種類の結晶中に発
生し、鉄がドープされたニオブ酸リチウムにおいて最も
頻繁に見られる。別のクラスの格納材料としてはフォト
ポリマー(感光性ポリマー)がある。フォトポリマーに
も位相ホログラムが書き込まれるが、フォトポリマーの
場合、光屈折率効果を介した書き込みはできない。
【0005】ホログラムは、データを三次元の様態で格
納し、ページ全体のデータを一度に読み出す。これは、
データを二次元で格納し、トラック読出しを一度に行う
光学CDディスクと対照的である。ホログラム書き込み
によって得られる利点としては、高密度(1011バイ
ト台のデータを格納)、高速(10以上のビット/秒
の転送速度)、およびランダムに選択されたデータ素子
を100マイクロセカンド以下の速度で選択する能力が
ある。これらの利点を可能にしているのは、三次元の書
き込みおよびページ全体のデータの同時読み出しであ
る。
【0006】ホログラムはパターン(格子としても知ら
れる)の集合であり、これらのパターンは、感光性材料
(LSM)中において2つのレーザビームが干渉しあっ
たときに形成される。感光性材料(LSM)の光学特性
は、その内部において2つのレーザビームが干渉しあっ
たときに変化する。このようにしてデータビットをLS
M中に押印できるような状態にするためには、ラップト
ップコンピュータ中にあるディスプレイを小さくしたよ
うなディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LC
D)画面)上に、当該データビットをはっきりとしてい
てかつ不透明な正方形のパターンとして表す必要があ
る。例えば、このクロスワードパズル状のパターン(こ
れはページと呼ばれる)中にレーザビームを照射して、
このレーザビームをレンズによって集束させて、ビーム
(信号ビームとして知られる)を生成する。この信号ビ
ームが別のビーム(これは基準ビームと呼ばれる)と出
会うと、データのページのホログラムがLSM中に生成
される。基準ビームはコリメートすることが可能であ
り、すなわち、基準ビームの電界は位相同期し、クレス
ト(crest)およびトラフ(trough)は、密
集した状態で(in lockstep)平面を通過す
る。このような波は、平面波として知られている。信号
ビームおよび基準ビームが交わったときに生成された格
子は、LSMにおいて材料の反射率の変調として捕獲さ
れる。
【0007】格子への書き込みが終わると、基準ビーム
のLSMへの入射角度と同じ角度から基準ビームをLS
M中に入射させてホログラムを生成することにより、ホ
ログラフィーによってページを再構築することができる
ようになる。基準ビームは、LSM中の格子を通過する
と回折するが、その際、基準ビームの回折は、回折によ
って元のページおよびそのページ上に含まれる情報の画
像が再現されるような様態で行われる。次いで、再構築
されたページを検出器(例えば、明暗のパターンを感知
する電気光学検出器のアレイ)上に投射して、これによ
り、当該ページ上に格納された情報全てを一度に読み出
す。その後、任意の従来のコンピュータを用いて当該デ
ータを電子的に格納、アクセスまたは操作することが可
能になる。
【0008】典型的なホログラフィック格納システムに
おいて、2つのコヒーレント光ビームをホログラフィッ
ク格納媒体上に集束させる。第1のコヒーレント光ビー
ムは信号ビームであり、データを符号化する際に用いら
れる。第2のコヒーレント光ビームは基準光ビームであ
る。これらの2つのコヒーレント光ビームは、格納媒体
中において干渉して干渉パターンを生成する。ホログラ
フィック格納媒体は、反射率を変更して干渉パターンの
画像を形成することにより、この干渉パターンを書き込
む。
【0009】書き込まれた情報はホログラフィック画像
として格納され、これは、ホログラフィック画像を基準
ビームで照射することによって読出しが可能である。ホ
ログラフィック画像を適切な角度の基準ビームで照射す
ると、格納情報を含む信号ビームが生成される。ホログ
ラフィック画像の適切な照射角度は、ホログラフィック
画像を書き込む際に用いられた基準ビームの角度と同じ
である。読出し期間中に基準ビーム角度が少しでもずれ
ると、ホログラムは再構築できなくなる。そのため、複
数の基準ビーム角度を密集した状態で配置して、ホログ
ラムを書き込むようにすることにより、多くのこのよう
なホログラムを同じボリュームの材料中に多重化させる
ことが可能になる。よって、同じボリュームを用いて複
数のホログラフィック書き込み情報を格納することが可
能であるため、格納容量を大きくすることが可能とな
る。
【0010】信号ビームの様態で情報を符号化する方法
には様々なものがある。情報を信号ビーム中に符号化す
る1つの方法として、空間−光モジュレータ(SLM)
と呼ばれる電子マスク中に光ビームを通過させる方法が
ある。SLMは、正方形の二次元マトリクスである。マ
トリクス中の各正方形は、バイナリ1に対応する伝達光
に方向付けるか、または、バイナリ0に対応するブロッ
ク光に方向付けることができる。同様に、SLMを反射
性デバイスにして、バイナリ0を表す画素が入射光を反
射しないようにし、一方でバイナリ1が入射光を強く反
射するようにしてもよい。信号ビームは、SLMによっ
て符号化されると、格納媒体上に集束し、基準ビームと
交差して干渉パターンを形成する。このような三次元干
渉パターンは、信号ビーム中に符号化された情報を、ホ
ログラフィック格納媒体に記録する。
【0011】ホログラフィック格納媒体に書き込まれた
情報は、格納媒体を基準ビームで照射することによって
読み出される。次いで、通常、その結果得られた信号ビ
ームを、センサ(例えば、電荷結合素子(CCD)アレ
イまたはCMOSカメラ)上に集束させることが多い。
「CMOS」という略語は、「相補型金属酸化膜半導
体」を表す。このセンサは、データを復号する能力を有
する復号器に取り付けられる。
【0012】ホログラフィック格納媒体は、ホログラム
の書き込み先でありかつ画像を再構築する際の土台とな
る材料を含む。ホログラフィック格納媒体は、様々な形
態をとることができ、例えば、分散状のハロゲン化銀粒
子、感光性ポリマー膜(「フォトポリマー」)または自
立型結晶(例えば、鉄−ドープされたLiNbO
晶)を含む膜を含み得る。「RECORDING ME
DIUM AND PROCESS FOR FORM
ING MEDIUM」というタイトルの米国特許第
6,103,454号に、ホログラフィック格納媒体用
途に適切な複数の種類のフォトポリマーについての概要
についての記載がある。同特許には、フォトポリマーを
情報搬送光にさらすホログラムを生成する例についての
記載がある。当該光にさらされた領域中では、モノマー
の重合が発生する。重合したモノマーの濃度は低下する
ため、光にさらされていない暗領域の材料からのモノマ
ーは、光にさらされている領域に向かって拡散する。こ
のような重合と、重合によって生じた濃度勾配とによっ
て屈折率が変化し、その結果、光によって搬送される情
報を表すホログラムが形成される。
【0013】図1は、ホログラフィックシステム100
の基本的コンポーネントを示す。システム100は、S
LM112と、ホログラフィック格納媒体114と、セ
ンサ116とを含む。SLM112は、オブジェクト画
像を用いてビーム120を符号化する。ホログラフィッ
ク格納媒体114上のまたはホログラフィック格納媒体
114内の位置において符号化された信号ビーム120
と基準ビーム122とを干渉させることにより、このオ
ブジェクト画像を格納する。この干渉の結果、干渉パタ
ーン(またはホログラム)が生成され、この干渉パター
ン(またはホログラム)は(例えばホログラフィック屈
折率格子のパターンとして)媒体114中に獲得され
る。
【0014】1つ以上のホログラフィック画像を単一の
ロケーションに格納することが可能であり、また、1つ
のホログラフィック画像を単一のロケーションに格納す
ることも可能であり、あるいは複数のホログラムをオー
バーラップした位置に格納することも可能である。この
ような様々な格納様態は、例えば、基準ビーム122の
角度、波長または位相を(用いられる特定の基準ビーム
に応じて)変化させることによって可能となる。信号ビ
ーム120は典型的には、レンズ130を通過した後、
媒体114中において基準ビーム122と交差し合う。
基準ビーム122をレンズ132を通過させた後に上記
交差を行わせることも可能である。媒体114中にデー
タが格納されると、データを取り出すことが可能とな
り、データ取り出しは、基準ビーム122と媒体114
との交差を同じロケーションでかつデータ格納時の基準
ビーム122の角度、波長または位相と同じ角度、波長
または位相で行うことにより、行われる。再構築された
データは、1つ以上のレンズ134を通過して、その後
センサ116によって検出される。センサ116は、例
えば、電荷結合素子またはアクティブ画素センサであ
る。センサ116は典型的には、データ復号を行うユニ
ットに取り付けられる。
【0015】書き込まれたホログラムの品質を、回折効
率、多重化選択性および画像忠実度といったパラメータ
を用いて測定すると、ホログラムの品質は、各システム
のインプレメンテーションに固有の様々な詳細点による
影響を直接受ける。しかし、多くの設計の場合と同様
に、基準ビームが感光性媒体に入射する角度は、媒体表
面に対して垂直な大きな角度である。基準ビームが集束
性および/または発散性である場合、媒体表面上の異な
る位置によって限定される立体角が変化するため、媒体
上の照射スポットの強度[Watts/cm]は、不
均等に分布するようになる。このように空間強度プロフ
ァイルが不均等になると、書き込まれたホログラムの空
間強度も不均等となり、その結果、ホログラム品質が劣
化する。
【0016】ホログラフィック書き込みの際に用いられ
ることの多いレーザビームの空間強度プロファイルは、
レーザ共振器の発振モードによって決定され、最も単純
なモードでは、ガウス曲線プロファイルまたは釣鐘型の
プロファイルとなる。基準ビームのアポダイゼイション
またはビーム整形は、光学パワーを再分布させる技術で
あり、その共通の目標は、強度分布を均一にすることで
ある。
【0017】ビームの空間プロファイルを均等に(また
は均一に)した様態で生成する1つの方法として、ガウ
ス曲線ビームのみを拡張させて、その中央部分のみを用
いるという単純な方法がある。しかし、この方法の場
合、パワー効率と所望の均一な照射の入手とがトレード
オフとなる。例えば、特定のエリアにわたって5%の照
射均一性が必要となる場合、入射基準ビームパワーのう
ち実際に使用できるのは5%のみとなる場合が多い。レ
ーザ物理の分野において、レーザビームを断面が均一な
状態で効率よく生成することを可能にする方法が長く望
まれている。多くの独創的な解決法が提案されてきた
が、実施されてきたのはその中でもごくわずかであり、
しかも、そのような実績のある解決法にも不利点が付い
て回る状態である(例えば、均一性に乏しい、回折効果
が思わしくない、波面にひずみが発生する、アポダイゼ
イションビームの質が悪い、製造コストが高い、アポダ
イザーのアライメント不良に対して大きく影響されるな
ど)。さらに、多くの解決法(例えば、回折性光学素
子)によって生成されたビームは、空間中の一平面中に
均一な強度を達成するものの、その後発散して、平面か
ら離れた方向にひずんでいく。
【0018】J.Ashleyらによる「Hologr
aphic data storage」(IBMJ.
Res.Develop.Vol.44、No.3、3
41(2000年5月))において、典型的な非球面ア
ポダイザーについての開示がある。双素子望遠鏡に伝達
光学素子を設けたものが設計されている。これは、比較
的フラットトップ(flat−top)なレーザビーム
を生成し、このレーザビームは、数メートルを伝播する
ことができ、ひずみは小さく、回折によって限定される
波面品質を有する。ガウス曲線−ビーム/平頂変換器
は、凸状の非球面レンズを用いて光学収差をビーム中に
導入し、特定の入射ガウス曲線のプロファイルからのレ
ーザパワーを比較的フラットトップなプロファイルに再
分配する。第2の非球面光学素子は、この収差したビー
ムを再度コリメートし、波面品質を回復させ、そして、
当該ビームが拡散することなく長距離を伝播することを
可能にする。その結果、出力パワーの中央の60%のみ
の強度が2%まで均一となる。入力ビームおよび出力ビ
ームの寸法は、所与のアポダイザーについて固定され
る。図2は、Ashleyらによるアポダイザーを用い
て測定された入力強度プロファイルおよび出力強度プロ
ファイル(ロールオフは図示していない)の一例を示
す。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Ashley
らの方法には、出力パワーの中央60%以外の部分の強
度が実質的に変動するという欠点がある。従って、ホロ
グラム空間の不均一性をさらに厳密に修正して、強度が
均一な基準ビームを生成する効率の良い方法がさらに必
要とされている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、ホログ
ラフィック書き込み媒体のための入射基準ビームをアポ
ダイズする方法であって、該入射基準ビームをアポダイ
ザーに入射させる工程と、実質的に均一な強度プロファ
イルを有する変調された基準ビームを該ホログラフィッ
ク書き込み媒体の一領域上に生成する工程とを包含し、
該入射基準ビームは、該領域中の点における垂線から軸
がずれ、該領域は、該変調された基準ビームおよびオブ
ジェクトビームのオーバーラップを含む。
【0021】本発明の方法は、前記入射基準ビームは、
コリメートビーム、集束ビームおよび発散ビームからな
る群から選択されてもよい。
【0022】本発明の方法は、前記入射基準ビームは球
面ビームであってもよい。
【0023】本発明の方法は、前記変調された基準ビー
ムは球面ビームであってもよい。
【0024】本発明の方法は、前記領域は、前記ホログ
ラフィック書き込み媒体上のまたは該ホログラフィック
書き込み媒体内部の平面表面であってもよい。
【0025】本発明の方法は、前記ホログラフィック書
き込み媒体は、光学的にフラットな平面媒体であっても
よい。
【0026】本発明の方法は、前記入射基準ビームは、
前記入射基準ビームに対して垂直な表面上に実質的に均
一な強度プロファイルを有するコリメートビームであっ
てもよい。
【0027】本発明の方法は、前記アポダイザーは伝達
マスクを含んでもよい。
【0028】本発明の方法は、前記アポダイザーは、回
折性アポダイゼイションシステムを含んでもよい。
【0029】本発明の方法は、前記ホログラフィック書
き込み媒体は、ポリマーマトリクスを含むホログラフィ
ック書き込み媒体であってもよい。
【0030】本発明の方法は、前記ホログラフィック書
き込み媒体のレイリー比(R90°)は7×10−3
−1未満であってもよい。
【0031】本発明の方法は、前記ホログラフィック書
き込み媒体の厚さは200μmよりも厚く、Δnは3×
10−3以上であってもよい。
【0032】本発明のアポダイゼイションシステムは、
入射基準ビームおよびホログラフィック書き込み媒体を
アポダイズするアポダイザーを備える。
【0033】本発明のアポダイゼイションシステムは、
前記入射基準ビームの光源およびオブジェクトビームの
光源をさらに備えてもよい。
【0034】本発明のアポダイゼイションシステムは、
前記オブジェクトビームは符号化された情報を含み、前
記入射基準ビームは未変調のビームであってもよい。
【0035】本発明のアポダイゼイションシステムは、
前記アポダイザーは伝達マスクを含んでもよい。
【0036】本発明のアポダイゼイションシステムは、
前記アポダイザーは回折性アポダイゼイションシステム
を含んでもよい。
【0037】本発明の方法は、アポダイゼイションシス
テムのアポダイザーを演算する方法であって、アポダイ
ゼイション平面と該ホログラフィック書き込み媒体中の
関連付けられた面との間の強度プロファイル関係を光線
追跡する工程を包含し、該アポダイゼイションシステム
は、該アポダイザーおよびホログラフィック書き込み媒
体を備える。
【0038】本発明の方法は、前記光線追跡工程はジオ
メトリカルな光学素子によって行われてもよい。
【0039】本発明の方法は、アポダイザー透過率を判
定する工程をさらに包含してもよい。
【0040】本発明の方法は、アポダイゼイションシス
テムのアポダイザーを演算する方法であって、アポダイ
ゼイション平面と該ホログラフィック書き込み媒体中の
関連付けられた面との間の強度プロファイル関係を光線
追跡する工程を包含し、該アポダイゼイションシステム
は、該アポダイザーおよびホログラフィック書き込み媒
体を備えてもよい。
【0041】本発明の方法は、前記強度プロファイル関
係を判定する工程は、物理的光学素子によって行われて
もよい。
【0042】本発明の方法は、アポダイザー透過率を判
定する工程をさらに包含してもよい。
【0043】本発明の実施形態は、入射基準ビームをホ
ログラフィック書き込み媒体についてアポダイズする方
法である。上記方法は、上記入射基準ビームをアポダイ
ザー上に入射させる工程と、実質的に均一な強度プロフ
ァイルを有する変調された基準ビームを上記ホログラフ
ィック書き込み媒体上の一領域上に生成する工程とを含
む。上記入射基準ビームは、上記領域中の一地点におい
て上記垂線から軸がずれる。上記領域は、上記変調され
た基準ビームおよびオブジェクトビームがオーバーラッ
プした部分を含み得る。上記入射基準ビームは、上記コ
リメートビーム、集束ビームおよび発散ビームからなる
群から選択することが可能である。上記入射基準ビーム
は球面ビームであり得る。上記変調された基準ビームは
球面ビームであり得る。上記領域は、上記ホログラフィ
ック書き込み媒体上のまたは上記ホログラフィック書き
込み媒体内の平面であり得る。上記ホログラフィック書
き込み媒体は、光学的にフラットな平面媒体であり得
る。上記入射基準ビームは、コリメートビームであり
得、上記入射基準ビームに対して垂直な面上に実質的に
均一な強度プロファイルを有する。上記アポダイザー
は、伝達マスクシステムまたは回折アポダイゼイション
システムを含み得る。上記ホログラフィック書き込み媒
体は、ポリマーマトリクスを含むホログラフィック書き
込み媒体であり得る。上記ホログラフィック書き込み媒
体はのレイリー比(R90°)は7×10 cm−1
未満であり得る。上記ホログラフィック書き込み媒体の
厚みは200μmよりも大きく、そのΔnは3×10
−3以上であり得る。
【0044】別の実施形態は、アポダイゼイションシス
テムである。上記アポダイゼイションシステムは、入射
基準ビームをアポダイズするアポダイザーと、ホログラ
フィック書き込み媒体と、上記入射基準ビーム用の光源
およびオブジェクトビーム用の光源とを含む。上記オブ
ジェクトビームは、符号化された情報を含み、上記入射
基準ビームは、未変調ビームであり得る。上記アポダイ
ザーは伝達マスクを含み得る。上記アポダイザーは、回
折性アポダイゼイションシステムを含み得る。
【0045】さらに別の実施形態は、上記アポダイザー
およびホログラフィック書き込み媒体を含むアポダイゼ
イションシステムのアポダイザーを演算する方法であ
る。上記方法は、アポダイゼイション平面と、上記ホロ
グラフィック書き込み媒体中の関連付けられた表面との
間の強度プロファイル関係を光線追跡する工程と、アポ
ダイザー透過率を判定する工程とを含む。上記光線追跡
する工程は、光学素子のジオメトリであり得る。
【0046】別の実施形態は、上記アポダイザーおよび
ホログラフィック書き込み媒体を含むアポダイゼイショ
ンシステムのアポダイザーを演算する方法である。上記
方法は、アポダイゼイション平面と、上記ホログラフィ
ック書き込み媒体中の関連付けられた表面との間の強度
プロファイル関係を判定する工程と、アポダイザーの透
過率を判定する工程とを含む。この強度プロファイル関
係を判定する工程は、物理的光学素子によって行われ
る。
【0047】理解されるように、本発明を用いれば、他
のおよび異なる実施形態が可能となり、本発明の詳細を
用いれば、様々な自明の局面において改変を為すことも
可能であり、このような可能性は全て本発明から逸脱す
ることなく行うことが可能なものである。従って、本明
細書の図面および記載はその本質において例示的なもの
であると認識されるべきであって、限定的なものとして
認識されるべきではない。
【0048】本発明は、本発明の実施の形態を添付の図
面と共に参照すればよりよく理解される。
【0049】
【発明の実施の形態】HDSSは、コヒーレント光学ビ
ームに方向付けおよび整形を行って、干渉パターンの書
き込み先となる表面またはボリュームにおいて当該ビー
ムを交差させる光学システムから構成される。ホログラ
ムは、媒体中の書き込みパターンを構成する。
【0050】HDSSでは、光学格納材料中に2つのコ
ヒーレントレーザビームを交差させることにより、ペー
ジ全体の情報を、光学格納材料の光学干渉パターンとし
て一度に格納する。第1のビームは「オブジェクトビー
ム」と呼ばれ、格納されるべき情報を含む。第2のビー
ムは「基準ビーム」と呼ばれる。基準ビームは、未変調
ビームである場合が多い(しかし、必ずしもそうでなく
てもよい)が、平面波面内の球面ビームまたはコリメー
トビームであると好ましい。
【0051】本発明において、基準ビームをアポダイザ
ーによって変調する。アポダイザーによって変調される
前の基準ビームを「入射基準ビーム」と呼び、変調され
た後の基準ビームを「変調基準ビーム」と呼ぶ。本発明
において、「アポダイザー」という用語は、入射基準ビ
ームを整形して、変調基準ビームを生成することのでき
る任意のデバイスを指す。入射基準ビームは、アポダイ
ズ化またはビーム整形を受ける。
【0052】全てのホログラフィックシステムの一般的
な特性は、感光性媒体内部において2つのコヒーレント
ビームをオーバーラップさせることである。これらの2
つのビームによって生成された干渉パターンは、ホログ
ラムの形態で材料中に書き込まれる。基準ビームおよび
オブジェクトビームが媒体中の任意の点においてオーバ
ーラップするときの両者間の強度比により、ホログラム
の局所的な書き込み速度が制御される。基準ビームの強
度が媒体のボリュームにわたって変動すると、媒体中の
異なる位置の書き込み速度にばらつきが生じるため、ホ
ログラムの品質が劣化する。
【0053】本発明では、アポダイザーを用いることに
より、上述した問題を解決する。アポダイザーを用いる
と、相互作用が発生するボリュームの全体においてオブ
ジェクトビームと基準ビームとの間の強度プロファイル
の整合を向上させることが可能になり、ホログラムに寄
与する。
【0054】ホログラフィックシステムにおいてフーリ
エ画像平面近隣においてホログラムの書き込みを行う場
合、オブジェクトビームの強度は、空間において広範囲
に変動する場合が多い。フーリエホログラムには、フー
リエ画像のオブジェクトビームに依存して、複数の問題
がある。例えば、バイナリ振幅SLM(0画素は暗色、
1画素は明色)は、その中心において、オブジェクトビ
ームのパワーの50%を有するフーリエ画像を、DCス
ポット(典型的には直径〜5ミクロン)と共に有する。
このDCスポットのパワー密度は、当該オブジェクトの
残りのフーリエ画像よりも1000倍強力である。基準
ビームのどのようなアポダイゼイションによっても、こ
の問題は解決できていない。この場合、フーリエ平面を
2つのビームの書き込み交差部分から移動させるか、ま
たは、位相マスクをSLM上に導入してDCスポットを
除去するしか方策は無い。これが、基準ビームの代わり
にオブジェクトビームをアポダイズする一例である。一
方、本発明は、入射する基準ビームに対して当該領域を
傾斜させた、ホログラフィック媒体の一領域に入射する
基準ビームをアポダイズすることに関連する。
【0055】基準ビームをアポダイズまたはビーム整形
して、ホログラフィック書き込み媒体の一領域上に均一
な強度プロファイルを達成する、単純かつ正確な方法に
ついて説明する。好適な実施形態において、基準ビーム
に必要な調節を様々な方法を用いて決定することが可能
である。最も簡単なアプローチとして、ジオメトリック
光学素子を用いて、媒体表面上の照射基準ビームプロフ
ァイルと強度プロファイルとの間の関係を光線追跡する
方法がある。その後、この媒体上へのジオメトリック投
影による効果を取り消すために必要なプロファイルとし
てアポダイザーの透過率を決定する。光学システムが単
純である場合、上記透過率は、基本的な数学式において
決定することが可能である。上記光線追跡の結果が不適
切であるかまたは十分な精度の無いものであった場合、
より複雑な方法を用いることも可能である。物理的光学
素子のモデリングを用いて、アポダイゼイション表面に
おける強度プロファイルと媒体表面における強度プロフ
ァイルとの間の関係を得ることが可能である。物理的な
光学素子は、アポダイゼイション表面を通過してホログ
ラフィック媒体表面に到着する波の伝播を支配する波伝
播式を数値的に解く。物理的な光学素子を用いると、極
めて高い精度を得ることができ、しかも、光学波の実際
のベクトルの分極特性およびコヒーレント光の回折特性
を正確に考慮することが可能である。物理的な光学素子
の演算負担があると、アプローチの実用性が限定され得
る。しかし、物理的光学素子は、分極および回折の両方
の効果を備える。このような効果は、ジオメトリック光
学方法の場合は無視されている。
【0056】本発明のアポダイザーは、基準ビームに通
常存在する任意の不均一性を考慮することが可能であ
る。このような不均一性の一例として、ほとんどの形態
のレーザに共通するガウス曲線ビームプロファイルがあ
る。基準ビームがコリメートされないと、ビームの自然
な発散/集束により、アポダイザーによって修正するこ
とが可能な不均一性も発生する。本アポダイザーは、不
均一なビームプロファイルのソースに関係なく、ホログ
ラフィック書き込み媒体上の所与の領域内の強度プロフ
ァイルを実質的に均一にさせる。
【0057】「実質的に均一な強度」という用語は、ホ
ログラフィック書き込み媒体上の所与の領域内のビーム
の最大強度および最小強度(それぞれImaxおよびI
mi で示す)が以下の関係を有する強度を指す: (Imax−Imin)/Imax≦0.1 (1) 上記式(1)は、好適には(Imax−Imin)/I
max≦0.05であり、より好適には(Imax−I
min)/Imax≦0.02であり、最も好適には
(Imax−Imin)/Imax≦0.01である。
maxおよびI minは、オブジェクトビームと交差
する媒体の全ボリュームについて定義される。
【0058】本発明のビームアポダイゼイションは、複
数の方法でインプリメントすることが可能であるが、便
宜上好適なインプリメント方法を以下に説明する。第1
の好適な方法では、ビーム上に吸収マスクを設ける。伝
達されるビームは、吸収マスクおよび入力ビームプロフ
ァイルの倍数である強度プロファイルを有し得る。吸収
マスクは、伝達されるパワー効率を犠牲にすることで、
最も単純な解決法を提供する。吸収マスクアポダイザー
は、所望のビーム形状の一部ではないパワー全てを除去
する。その結果、吸収アポダイザーは典型的には、入力
ビームパワーのうちわずか20%〜90%を通過させ
る。
【0059】第2の好適なアポダイゼイション技術で
は、回折性光学素子を用いて、ビーム中の光学エネルギ
ーを再分配する。回折性光学素子は、高度な(おそらく
は多素子の)光学システムを用いることにより、伝達パ
ワーの損失がゼロかまたは極めて低いビーム整形を提供
する。
【0060】本発明の一局面において、ホログラフィッ
ク書き込み媒体は、光学的にフラットな書き込み媒体で
ある。「光学的にフラットな書き込み媒体」という用語
は、厚みのずれが書き込み期間中にアドレシングされた
媒体エリア上の光の波長よりも小さくなるように媒体の
有効厚みが制御される特性を指す。
【0061】ホログラフィック格納媒体として多くの種
類の材料を用いることが可能である。その中でも、フォ
トポリマーは、高感度および動的範囲が得られるため、
非常に有望である。フェナントレンキノンドープされた
ポリメタクリル酸メチル(PQ/PMMA)は光学的性
質が極めて優れており、ドーパントとポリマーとの間の
光反応の後に未反応の発色団の拡散を行うことによって
得られる。
【0062】本発明の一局面において、マトリクス前駆
物質および光活性モノマーを混合する工程と、上記混合
物を硬化させてマトリクスをインサイチュで形成する工
程とにより、本発明の光学物品(例えば、ホログラフィ
ック書き込み媒体)を形成する。マトリクスの前駆物質
および光活性モノマーは、以下の2つの条件を満たすよ
うに選択される:すなわち、(a)硬化期間中にマトリ
クス前駆物質を重合させる反応がパターン(例えば、デ
ータ)の書き込み期間中に光活性モノマーを重合する反
応から独立し、かつ、(b)光活性モノマー(フォトポ
リマー)の重合から得られたマトリクスポリマーおよび
ポリマーが互いに適合すること。そのマトリクスが形成
されるのは、光書き込み材料(すなわち、マトリクス材
料)と、光活性モノマー、光開始剤および/または他の
添加剤との組み合わせの弾性率が少なくとも約10
a(一般的には約10Pa〜約10Pa、有利には
約10Pa〜約10Pa)になったときであると考
えられる。
【0063】マトリクスポリマーおよびフォトポリマー
の適合性により、コンポーネントを大規模(>100n
m)に位相分離させることを防ぐ傾向が生じ、このよう
な大規模な位相分離は典型的には、望ましくない不明瞭
または不透明な結果へと繋がる。個々の反応によって重
合する光活性モノマーおよびマトリクス前駆物質を用い
ると、実質的に架橋反応の無い硬化マトリクス(すなわ
ち、マトリクスを硬化させる間に光活性モノマーが実質
的に不活性のままである硬化マトリクス)を得ることが
できる。さらに、反応を個別にしているため、その後行
われる光活性モノマーを重合させる工程が阻害されな
い。少なくとも1つの光活性モノマーはモノマー官能基
を除いて1つ以上の部分を含み、これらは、ポリマーマ
トリクスには実質的に存在しない(すなわち、光活性モ
ノマー中の全ての部分のうち20%未満が光書き込み材
料中に存在する(すなわち、マトリクスにおいて電子対
を共有した状態で結合する)ように、光活性モノマー中
の部分を発見することが可能である。その結果得られた
光学物品は、マトリクスが光活性モノマーから独立して
いるため、所望の屈折率の差を呈することが可能であ
る。
【0064】ホログラム、導波管または他の光学物品を
形成する工程は、媒体の露光領域と非露光領域との間の
屈折率差(Δn)に依存し、この差は、領域を露光させ
るモノマー拡散に少なくとも部分的に起因する。屈折率
の差は高いほうが望ましい。というのも、屈折率の差を
高くすると、ホログラムを読み出すときの信号強度を向
上させ、しかも、光学波を導波管中に効率的に閉じ込め
ることが可能になるからである。本発明における高い屈
折率差を提供する1つの方法は、部分(屈折率差部分と
呼ぶ)を示す光活性モノマーを用いる方法であり、上記
部分は、マトリクス中に実質的に存在せず、マトリクス
の大部分の屈折率と実質的に異なる屈折率を有する。例
えば、高い屈折率差は、脂肪族部分または飽和脂環式部
分を主に含み、重原子および共役した二重結合(これ
は、低屈折率を可能にする)の濃度が低いマトリクス
と、芳香族または類似の高屈折率部分から主に構成され
た光活性モノマーとを用いることにより、得られる。
【0065】マトリクスは、硬化工程(硬化とは、前駆
物質の反応を誘導して高分子マトリクスを形成する工程
を指す)によって、マトリクス前駆物質からインサイチ
ュで形成された固体ポリマーである。前駆物質を1つ以
上のモノマー、1つ以上のオリゴマー、またはモノマー
およびオリゴマーの混合物にすることが可能である。さ
らに、1種類より多い前駆物質官能基を単一の前駆物質
分子上にまたは前駆物質分子群中に存在させることも可
能である。(前駆物質官能基は、前駆物質分子上の群
(単数または複数)であり、マトリクス硬化期間中の重
合反応サイトである。)光活性モノマーとの混合を促進
するために、前駆物質を約−50℃〜約80℃の温度で
液体であるようにすると有利である。マトリクス重合を
室温で行うことが可能であると有利である。また、重合
を5分間未満の時間で行うことが可能であっても有利で
ある。光書き込み材料のガラス転移温度(T)が、ホ
ログラフィック書き込みプロセス期間の間に光活性モノ
マーの十分な拡散および化学反応が生じることができる
ような低い温度であると有利である。一般的には、T
の温度は、ホログラフィックが書き込まれる温度よりも
50℃よりも高くない(すなわち、典型的なホログラフ
ィック書き込みの場合、Tは(従来の方法で測定され
た場合に)約80℃〜約−130℃である)。
【0066】本発明におけるマトリクスポリマーを形成
する際に用いられることが考えられる重合反応の例を挙
げると、カチオンエポキシ重合、カチオンビニルエーテ
ル重合、カチオンアルケニルエーテル重合、カチオンア
レンエーテル重合、カチオンケテンアセタール重合、エ
ポキシ−アミンステップ重合、エポキシ−メルカプタン
ステップ重合、不飽和エステル−アミンステップ重合
(マイケル付加による)、不飽和エステル−メルカプタ
ンステップ重合(マイケル付加による)、ビニル−シリ
コン水素化物ステップ重合(ヒドロシリル化)、イソシ
アネート−ヒドロキシルステップ重合(ウレタン形
成)、およびイソシアネート−アミンステップ重合(尿
素形成)がある。
【0067】適切な触媒を用いて、複数のこのような反
応を可能にするかまたは加速させる。例えば、BF
ースの触媒を用いることによってカチオンエポキシ重合
を室温で迅速に行い、他のカチオン重合をプロトンの存
在下において進行させ、エポキシ−メルカプタン反応お
よびマイケル付加をアミンなどの塩基によって加速さ
せ、遷移金属触媒(例えば、白金)の存在下でヒドロシ
リル化を進行させ、スズ触媒を用いた場合にウレタンお
よび尿素の形成を進行させる。光生成期間の間に光活性
モノマーを重合させないための工程を行う場合、マトリ
クス形成において光生成触媒を用いることも可能であ
る。
【0068】光活性モノマーは、光開始型重合を起こす
ことが可能であり、かつ、マトリクス材料と組み合わさ
れると、本発明の重合反応要件および適合性要件を満た
す任意のモノマー(単数または複数)である。適切な光
活性モノマーを挙げると、フリーラジカル反応によって
重合を起こすものが挙げられ、例えば、エチレン不飽和
を含む分子(例えば、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、
アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、置換さ
れたスチレン、ビニルナフタレン、置換されたビニルナ
フタレン、および他のビニル誘導体)がある。フリーラ
ジカル共重合可能な対システム(例えば、マレアートと
混合されたエーテルおよびオレフィンと混合されたチオ
ール)も適切である。カチオンによって重合可能なシス
テム(例えば、ビニルエーテル、アルケニルエーテル、
アレンエーテル、ケテンアセタールおよびエポキシ)を
用いることも可能である。単一の光活性モノマー分子に
1つより多くのモノマー官能基を含ませることができ
る。上述したように、本発明の物品の場合、書き込み媒
体中での読出しが向上している場合であってもまたは導
波管中への光の閉じ込めが効率的である場合であって
も、屈折率差は比較的高い方が望ましい。さらに、この
比較的大きな屈折率変化を少数のモノマー官能基で誘導
しても有利である。なぜならば、モノマー重合は材料収
縮を誘因することが多いからである。
【0069】このような収縮が発生すると、格納されて
いるホログラムからデータを取り出す作業に対して有害
な影響が生じ、(例えば、伝達損失または他の性能の変
動の増加によって)導波管デバイスの性能も劣化する。
そのため、必要な屈折率差を達成するために重合させな
ければならないモノマー官能基の数を低減すると望まし
い。このようなモノマー官能基の数の低減は、モノマー
の分子容と、モノマー上のモノマー官能基の数との間の
比を大きくすることによって可能である。このような比
の増大は、より大きな屈折率差部分および/またはより
多数の屈折率差部分をモノマーに組み込むことにより、
達成可能である。例えば、マトリクスが脂肪族または他
の低屈折率部分から主に構成され、モノマーがより高い
屈折率の化学種(ここで、より高い屈折率はベンゼン環
によって得られる)から主に構成される場合、ベンゼン
環ではなくナフタレン環(ナフタレンの方がボリューム
が大きいため)を組み込むか、または、モノマー官能基
の数を増加させることなく1つ以上の付加ベンゼン環を
組み込むことにより、モノマー官能基の数に対してその
分子容を増加させることが可能である。このようにし
て、所与のボリューム部分(fraction)のモノ
マーの重合をより大きな分子容/モノマー官能基比で行
うと、必要とされるモノマー官能基の重合量が小さくな
り、これにより収縮量も小さくなる。しかし、モノマー
の必要なボリューム部分だけでも非露光領域から露光領
域へと拡散し、所望の屈折率が得られる。
【0070】しかし、モノマーの分子容は、拡散速度を
受容可能な速度よりも遅くするほど、あまり大きくすべ
きではない。拡散速度は、拡散化学種のサイズ、媒体の
粘性および分子間の相互作用などのファクターによって
制御される。大きな化学種ほど、拡散速度も遅くなる傾
向になるが、場合によっては、粘性を下げるかまたは存
在する他の分子の調節を行って、拡散速度を受容可能な
レベルまで挙げることが可能である。また、本明細書中
の議論に従うと、より大きな分子の場合では、マトリク
スとの間の適合性を保証することが重要である。
【0071】屈折率に差がある複数の部分を含むモノマ
ーについて、多くのアーキテクチャが可能である。例え
ば、その部分を線形オリゴマーの主鎖内に設けるか、ま
たは、オリゴマー鎖に沿った置換基にすることが可能で
ある。あるいは、屈折率に差のある部分を側鎖状または
樹枝状の低分子量ポリマーのサブユニットにすることも
可能である。
【0072】好適なアクリル酸塩モノマーは、単官能基
である。その例を挙げると、2、4、6−トリブロモフ
ェニルアクリル酸塩、ペンタブロモアクリル酸塩、イソ
ボルニルアクリル酸塩、フェニルチオエチルアクリル酸
塩、テトラヒドロフルフリルアクリル酸塩、1−ビニル
−2−ピロールイジノン、非対称ビスチオナプチルアク
リル酸塩、2−フェノキシエチルアクリル酸塩などがあ
る。
【0073】光活性モノマーに加えて、光学物品は典型
的には、光開始剤も含む(光開始剤および光活性モノマ
ーは、光結像システム全体の一部である)。光開始剤
は、比較的低いレベルの書き込み光に露光されると、モ
ノマー重合を化学的に開始するため、モノマーの光開始
型重合を直接行う必要が無くなる。光開始剤は一般的に
は、特定の光活性モノマーの重合を開始させる化学種の
ソースを提供すべきである。典型的には、光結像システ
ムの重量に基づいて0.1〜20重量%の光開始剤を用
いると、所望の結果が得られる。
【0074】当業者に公知のおよび市販されている様々
な光開始剤が、本発明の用途に適切である。スペクトル
の可視部分の光(特に、従来のレーザソースから得られ
る波長の光(例えば、Ar+(458、488、514
nm)およびHe−Cdレーザ(442nm)の青ライ
ンおよび緑ライン、周波数2倍YAGレーザ(532n
m)の緑ライン、およびHe−Neレーザ(633n
m)およびKr+レーザ(647および676nm)の
赤ライン))に対して感度を有する光開始剤を用いると
有利である。1つの有利なフリーラジカル光開始剤とし
ては、ビス(η−5−2、4−シクロペンタジエン−1
−イル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロ
ール−1−イル)フェニル]チタンがあり、これは、C
ibaからCGI−784として市販されている。別の
可視フリーラジカル光開始剤(これは共重合開始剤を必
要とする)として、5、7、ジヨード−3−ブトキシ−
6−フルオロンがあり、これは、Spectra Gr
oup LimitedからH−Nu470として市販
されている。ダイ―水素ドナーシステム(dye−hy
drogen donor system)のフリーラ
ジカル光開始剤も可能である。適切なダイの例を挙げる
と、エオシン、ローズベンガル、エリトロシンおよびメ
チレンブルーがあり、適切な水素ドナーを挙げると、3
級アミン(例えば、n−メチルジエタノールアミン)が
ある。カチオンによって重合可能なモノマーの場合、カ
チオン光開始剤(例えば、スルホニウム塩またはヨード
ニウム塩)が用いられる。これらのカチオン光開始剤塩
は、スペクトルのUV部分を主に吸収するため、ダイに
対する感度を持つことが多く、これにより、スペクトル
の可視部分を用いることを可能にする。別の可視カチオ
ン光開始剤の例として、(η−2、4−シクロペンタ
ジエン−1−イル)(η−イソプロピルベンゼン)−
鉄(II)ヘキサフルオロ燐酸があり、これは、Cib
aからIrgacure261として市販されている。
光結像システムにおいて他の添加剤(例えば、反射率が
比較的高いかまたは低い不活性拡散剤)を用いることも
考えられる。
【0075】好適には、光開始剤は、当該光開始剤の光
源に対する感度に応じて選択される。例えば、Irga
cure369、Irgacure819およびIrg
acure907は、市販の青レーザシステムに適して
いる。CGI−784は緑レーザシステムに適してお
り、CB−650は赤レーザシステムに適している。I
rgacureおよびCGIはCibaから市販されて
おり、CB−650はSpectra Groupから
市販されている。
【0076】ホログラフィック書き込みを行う場合、マ
トリクスをメルカプタン−エポキシステップ重合によっ
て形成されたポリマーにすると有利であり、ポリエーテ
ル骨格を有するメルカプタン−エポキシステップ重合に
よって形成されたポリマーにするとより有利である。ポ
リエーテル骨格を用いると、複数の有用な光活性モノマ
ー(特にビニル芳香族化合物)との所望の適合性が得ら
れる。詳細には、スチレン、ブロモスチレン、ジビニル
ベンゼン、および4−メチルチオ−1−ビニルナフタレ
ン(MTVN)から選択された光活性モノマーを、メル
カプタン−エポキシステップ重合によって形成され、ポ
リエーテル骨格を有するマトリクスポリマーと共に用い
ると有用であることが分かっている。屈折率に差のある
部分を1つ以上有し、かつ、これらのポリエーテルマト
リクスポリマーと共に用いる有用なモノマーとして、1
−(3−(ナフサ(naphth)−1−イルチオ)プ
ロピルチオ)−4−ビニルナフタレンがある。
【0077】マトリクス前駆物質および光活性モノマー
の重合反応は、以下の条件を満たすように選択される。
すなわち、(a)反応が異なる種類の反応中間体によっ
て進行すること、(b)中間体またはマトリクスの重合
条件のいずれによっても光活性モノマー官能基の実質的
な重合が誘導されないこと、および(c)中間体または
マトリクスの重合条件のいずれによっても、(モノマー
官能基とマトリクスポリマーとの間の)架橋反応(cr
oss−reaction)の原因となるモノマー官能
基の非重合反応が誘導されず、また、後の時点における
モノマー官能基の重合を抑制もしないこと。アイテム
(a)によれば、マトリクスの重合をイオン中間体を用
いることによって行う場合、光活性モノマーの重合をフ
リーラジカル反応を用いて行うと適切である。しかし、
アイテム(b)によれば、イオン中間体は、光活性モノ
マー官能基の実質的な重合を誘導すべきではない。また
アイテム(b)によると、例えば、光開始型フリーラジ
カルマトリクス重合は典型的には、光活性モノマー官能
基の光開始型カチオン重合を誘導する点を認識する必要
がある。従って、他の場合において独立した2つの反応
は、両者が単一の反応条件によって駆動される場合、本
発明の目的のために独立性を持たない。アイテム(c)
によれば、例えば、光活性モノマー官能基が基質に応答
して非重合反応を起こす場合、モノマー官能基の重合を
個々の反応によって行う場合であっても、塩基触媒(b
ase−catalyzed)マトリクス重合は行うべ
きではない。特定の例として、塩基触媒エポキシ−メル
カプタン重合をアクリル酸塩モノマーと組み合わせて用
いるべきではないという例がある。なぜならば、アクリ
ル酸塩は、フリーラジカル反応によって重合するもの
の、塩基触媒作用下ではメルカプタンと反応するため、
架橋反応を起こすからである。
【0078】以下の表1は、マトリクス重合反応および
光活性モノマー重合を個別に行うことが可能であり、か
つ、重合が相互に干渉する場合のマトリクス/光活性モ
ノマーの組み合わせのいくつかの例を示す。(光活性モ
ノマーは水平方向であり、マトリクスポリマーは垂直方
向である。「X」は、マトリクス重合の間の架橋反応ま
たはモノマー重合を示す。「O」は、独立の反応を示
す。「I」は、光活性モノマー重合が重合マトリクスを
形成する試薬または反応によって抑制される(例えば、
光活性モノマー官能基が非重合基に変換される、または
マトリクス硬化後に化学種が存在する(これは、モノマ
ー官能基の重合の速度または収率を実質的に遅くする)
ことを示す。
【0079】
【表1】 本発明の目的のため、ポリマーのブレンドの混合物の9
0°の散乱光におけるレイリー比(R90°)が7×1
−3cm−1未満である場合、当該ポリマーが適合性
を有するとみなす。レイリー比Rθは、従来から公知の
特性であり、媒体が非分極光のユニット強度で照射され
たときの、方向θの量単位によって散乱されるステラジ
アンあたりのエネルギーとして定義される。これについ
ては、M.Kerkerの「The Scatteri
ng of Light andOther Elec
tromagnetic Radiation」(Ac
ademic Press、San Diego、19
69)に記載がある。測定に用いられる光源は一般的に
は、スペクトルの可視部分中の波長を有するレーザであ
る。通常は、ホログラム書き込み用に意図された波長を
用いる。散乱測定は、光書き込み材料がフラッド(fl
ood)露光されると行われる。散乱光を、入射光から
90°の角度で(典型的には光検出器によって)収集す
る。レーザ波長を集中させるため、狭帯域フィルタをこ
のような光検出器の前に配置して、蛍光をブロックする
ことが可能である(ただし、このような工程は不要であ
る)。レイリー比は典型的には、既知のレイリー比を有
する基準材料のエネルギー散乱と比較することによって
得られる。
【0080】混和性であるとみなされたポリマーブレン
ドも(例えば、従来の試験(例えば、単一のガラス転移
温度の提示)によって)適合性があることが多い(すな
わち、混和性は適合性の一部である)。標準的な混和性
に関する指針および表があると、適合可能な混合物を選
択する際に有用である。しかし、上記の光散乱試験によ
ると非混和性であるポリマー混合物を適合可能にするこ
とも可能である。
【0081】ポリマー混合物が従来の方法によって測定
された単一のガラス転移温度(T)を示す場合、当該
ポリマーブレンドは混和性であるとみなされることが多
い。非混和性混合物は典型的には、個々のポリマーのT
値に対応する2つのガラス転移温度を示す。T試験
は、示差走査熱分析(DSC)によって行われることが
最も多い。示差走査熱分析(DSC)は、Tを熱フロ
ー(典型的にはたて座標)中のステップ変化として示
す。記録されたTは典型的には、たて座標が転移前の
外插基準線と転移後の外插基準線との間の中間点に達し
たときの温度である。動的機械的分析(DMA)を用い
てTを測定することも可能である。DMAでは、材料
の蓄積係数を測定する。材料の蓄積係数は、ガラス転移
領域において数オーダーの大きさで低下する。特定の場
合において、ポリマー混合物に個々に近接したT値を
持たせることも可能である。このような場合、このよう
なT のオーバーラップを解消する従来の方法(例え
ば、Brinkeらによる「The thermal
characterization of multi
−component systems by ent
halpy relaxation」(Thermoc
himica Acta.、238(1994)の75
ページに記載の方法)を用いるべきである。
【0082】マトリクスポリマーおよびフォトポリマー
のうち混和性を示すものを選択する方法は複数ある。例
えば、混和性ポリマーについて複数の文献が公開されて
いる(例えば、O.Olabisらによる「Polym
er−Polymer Miscibility」(A
cademic Press、New York、19
79;L.M.Robesonによる「MMI、Pre
ss Symp.Ser.,」(2、177、198
2);L.A.Utrackiによる「Polymer
Alloys and Blends:Thermo
dynamicsand Rheology」(Han
ser Publishers、Munich、198
9);およびS.Krauseによる「Polymer
Handbook」(J.Brandrupおよび
E.H.Immergut、Eds.,第3版、Wil
ey Interscience、New York、
1989、pp.VI347−370)。本明細書中、
同文献の開示内容を参考のため援用する。このような参
照文献において特定の対象ポリマーが見付からない場合
においても、記載のアプローチを用いれば、制御サンプ
ルを用いることによって適合可能な光書き込み材料を決
定することが可能である。
【0083】ブレンドが混和性であるかあるいは適合可
能であるかを判定する工程は、混和性を駆動することの
多い分子間の相互作用について考慮することにより、さ
らに支援される。例えば、ポリスチレンおよびポリ(メ
チルビニルエーテル)は、メチルエーテル基とフェニル
環との間に親和性の相互作用を起こすため、混和性であ
ることは周知である。従って、一方のポリマーにおいて
メチルエーテル基を用い、他方のポリマーにおいてフェ
ニル基を用いることにより、2つのポリマーの混和性ま
たは少なくとも適合性を促進させることが可能である。
イオン相互作用が得られる適切な官能基を組み込むこと
により、非混和性ポリマーを混和性にすることが可能で
あることも実証されている(Z.L.Zhouおよび
A.Eisenbergによる「J.Polym.Sc
i.,Polym.Phys.Ed.,」(21
(4)、595、1983);R.Muraliおよび
A.Eisenbergによる「J.Polym.Sc
i.,Part B:Polym.Phys.,」(2
6(7)、1385、1988);ならびにA Nat
ansohnらによる「Makromol.Che
m.,Macromol.Symp.,」(16、17
5、1988)を参照されたい)。例えばポリイソプレ
ンおよびポリスチレンは非混和性である。しかし、ポリ
イソプレンを部分的に(5%)スルホン化し、4−ビニ
ルピリジンをポリスチレンと共重合させると、これらの
2つの官能基化された(functionalize
d)ポリマーの混合物は混和性になる。このブレンドの
混和性を可能にするのは、スルホン酸基とピリジン基と
の間のイオン相互作用(プロトン転移)が駆動力である
と考えられる。同様に、通常非混和性であるポリスチレ
ンおよびポリ(エチルアクリル酸塩)が、ポリスチレン
を光学的にスルホン化することにより、混和性にされて
いる(R.E.Taylor SmithおよびR.
A.Registerによる「Macromolecu
les」(26、2802、1993)を参照された
い)。電荷移動によっても、通常非混和性である混和性
ポリマーが作製されている。例えば、ポリ(アクリル酸
メチル)およびポリ(メタクリル酸メチル)は非混和性
であるものの、前者を(N−エチルカルバゾール−3−
イル)アクリル酸メチル(電子ドナー)と共重合させ、
後者を2―[(3,5−ジニトロベンゾイル)オキシ]
メタクリル酸エチル(電子アクセプタ)と共重合させた
ブレンドは混和性である(ただし、適切な量のドナーお
よびアクセプタが用いられた場合)(M.C.Pito
nおよびA.Natansohnによる「Macrom
olecules」28、15、1995)を参照され
たい)ことが示されてきた。ポリ(メタクリル酸メチ
ル)およびポリスチレンはまた、対応するドナーアクセ
プタコモノマーを用いることによっても、混和性にする
ことが可能である(M.C.PitonおよびA.Na
tansohnによる「Macromolecule
s」28、1605、1995)を参照されたい)。
【0084】ポリマーの混和性または適合性を評価する
ための様々な試験方法が存在する(例えば、最近発行さ
れたA.HaleおよびH.Bair、Ch.4による
「Polymer Blends and Block
Copolymers」「Thermal Char
acterization of Polymetri
c Materials」(第2版、Academic
Press、1997)に記載の概要において反映さ
れている方法)。例えば、光学的方法の分野において、
不透明度は2つの位相材料を示すことが多く、一方、透
明度は適合可能なシステムを示すことが多い。混和性を
評価するための他の方法を挙げると、中性子散乱、赤外
線分光法(IR)、核磁気共鳴(NMR)、x線散乱お
よび回折、蛍光、ブリユアン散乱、溶融滴定、熱量測定
および化学ルミネセンスがある(例えば、L.Robe
son、「supra」;S.Krauseによる「C
hemtracts−Macromol.Chem.」
(2、367、1991a;D.Vesselyによる
「Polymer Blends and Alloy
s」(M.J.FolkesおよびP.S.Hope、
Eds.,Blackie Academic and
Professional、Glasgow、pp.
103〜125;M.M.Colemanらによる「S
pecific Interactions and
the Miscibility of Polyme
r Blends」(Technomic Publi
shing、Lancaster、PA、1991);
A.Gartonによる「Infrared Spec
troscopy of Polymer Blend
s,Composites and Surface
s」(Hanser、New York、1992);
L.W.Keltsらによる「Macromolecu
les」(26、2941、1993);およびJ.
L.WhiteおよびP.A.Mirauによる「Ma
cromolecules」(26、3049、199
3);J.L.WhiteおよびP.A.Mirauに
よる「Macromolecules」(27、164
8、1994);およびC.A.Cruzらによる「M
acromolecules」(12、726、197
9);およびC.J.Landryらによる「Macr
omolecules」26、35、1993を参照さ
れたい)。
【0085】反応性基をポリマーマトリクスに組み込む
ことにより、通常は適合不可能なポリマーにおける適合
性が促進されてきた。ここで、このような基は、ホログ
ラフィック書き込み工程の間に光活性モノマーを反応す
ることが可能である。これにより、書き込みの間、光活
性モノマーの一部を、マトリクス上にグラフトする。こ
れらのグラフトが十分にある場合、書き込み期間中の位
相分離を無くすかまたは低減することが可能である。し
かし、グラフト部分(moiety)およびモノマーの
屈折率が比較的類似する場合、過剰な量のグラフト(例
えば、マトリクスにグラフトされたモノマーのうち30
%を超えるモノマー)が、屈折率差を望ましくないレベ
ルまで低減させる傾向となる。
【0086】本発明のホログラフィック書き込み媒体
は、光書き込み材料を適切に支持することによって形成
されるため、ホログラフィックの書き込みおよび読出し
が可能である。典型的には、媒体を作製する工程は、例
えばガスケットを用いて混合物を設けて2つの板の間に
マトリクス前駆物質/光結像システム混合物を堆積させ
る工程を含む。これらの板は典型的にはガラスである
が、データを書き込む際に用いられる放射に対して透過
性である他の材料(例えば、プラスチック(例えば、ポ
リカーボネートまたはポリ(メタクリル酸メチル))を
用いてもよい。これらの板の間にスペーサを設けて、書
き込み媒体に適した所望の厚みを維持するようにしても
よい。マトリクス硬化期間中の間、材料が収縮している
ときにこれらの板中に応力を発生させることが可能であ
る。このような応力は、これらの板の平行度および/ま
たは間隔を変化させるため、媒体の光学特性に悪い影響
を与える。このような影響を低減するためには、平行度
および/または間隔が変化するのに応答して調節するこ
とが可能なマウント(例えば、真空チャック)を含む装
置中にこれらの板を配置すると有用である。このような
装置において、従来の干渉方法を用いることにより平行
度をリアルタイムでモニタリングし、硬化期間中に必要
な任意の調節を行うことが可能である。このような方法
については、例えば、米国特許出願シリアル番号第08
/867,563号に記載がある。本明細書中、同出願
の開示内容を参考のため援用する。本発明の光書き込み
材料は、他の方法で支持することも可能である。例え
ば、マトリクス硬化を行う前に、マトリクス前駆物質/
光結像システム混合物を基板の細孔(例えば、ナノレベ
ルで多孔質のガラス材料(例えば、バイコール))中に
堆積させることが考えられる。より従来型のポリマー処
理(例えば、閉成形形成またはシート押出し)も考えら
れる。層状媒体(すなわち、基板間に堆積された光書き
込み材料層を備える複数の基板を含む媒体(例えば、ガ
ラス))も考えられる。
【0087】その後、本発明の媒体は、上述したような
ホログラフィックシステムにおいて用いることが可能と
なる。ホログラフィック媒体に格納することが可能な情
報の量は、光書き込み材料の屈折率差(contras
t)(Δn)および光書き込み材料の厚み(d)の積に
比例する(屈折率収縮(contract)Δnは従来
から公知であり、平面波、ボリュームホログラムの書き
込み先となる材料の屈折率の正弦波の変化の振幅として
定義される。屈折率は以下のようにして変化する:すな
わち、n(x)=n+Δncos(K)(ここで、
n(x)は空間において変化する屈折率であり、xは位
置ベクトルであり、Kは格子波ベクトルであり、n
媒体の基準線屈折率である)(例えば、P.Harih
aranによる「Optical Holograph
y:Principles、Techniques、a
nd Applications」(Cambridg
eUniversity Press、Cambrid
ge、1991、44ページを参照されたい)。材料の
Δnは典型的には、媒体に書き込まれた単一のボリュー
ムホログラムまたは多重化された一連のボリュームホロ
グラムの回折効率または効率から計算される。Δnは書
き込み前に媒体と関連付けられるが、書き込み後に行わ
れる測定によって観測される。本発明の光書き込み材料
のΔを3×10−3以上にすると有利である。
【0088】他の光学物品の例を挙げると、ビームフィ
ルタ、ビームステアラーまたはデフレクタ、および光学
結合器がある(例えば、L.SolymarおよびD.
Cookeによる「Volume Holograph
y and VolumeGratings」(Aca
demic Press、315〜327(1981)
を参照されたい。本明細書中、同文献の開示内容を参考
のため援用する)。ビームフィルタは、残りのビームか
ら特定の角度に沿って移行する入射レーザビームの一部
分を分離させる。詳細には、肉厚の伝達ホログラムのブ
ラッグ選択性は、回折光を特定の入射角度に沿って選択
的に回折させることができ、一方、他の角度に沿って移
動する光は、ホログラムを通過しても屈折しない(例え
ば、J.E.Ludmanらによる「Very thi
ck holographicnonspatial
filtering of laser beams」
(Optical Engineering、Vol.
36、No.6、1700(1997)を参照された
い。本明細書中、同文献の開示内容を参考のため援用す
る)。ビームステアラーは、ブラッグ角度で入射する光
を屈折させるホログラムである。光学結合器は典型的に
は、ソースからターゲットへの光をステアするビームデ
フレクタの組み合わせである。これらの物品(ホログラ
フィック光学素子と呼ばれることが多い)は、データ格
納について上述したように書き込み媒体中に特定の光学
干渉パターンを結像することにより、作製される。これ
らのホログラフィック光学素子用の媒体は、本明細書中
において書き込み媒体または導波管について説明した技
術によって形成することが可能である。
【0089】本明細書中において説明した材料に関する
原理は、ホログラム形成だけではなく光伝達デバイス
(例えば、導波管およびビームアポダイザー)の形成に
も適用可能である。高分子光導波路については、例え
ば、B.L.Boothによる「Optical In
terconnection Polymers」(P
olymers for Lightwave and
IntegratedOptics、Technol
ogy and Applications、L.A.
Hornak、ed.,Marcel Dekker,
Inc.(1992));米国特許第5,292,62
0号;および米国特許第5,219,710号に記載が
ある。本明細書中、同文献の開示内容を参考のため援用
する)。本質的には、本発明の書き込み材料は、所望の
導波管パターンによって照射されると、導波管パターン
と周囲の(クラッド)材料との間に屈折率差を提供す
る。本発明の書き込み材料を露光させる場合、例えば、
集束レーザ光を用いてもよいし、あるいは非集束光源を
備えたマスクを用いてもよい。一般的には、上記の様式
で1枚の層を露光させると導波管パターンが得られ、さ
らに層を追加すると完全なクラッドが得られ、これによ
り導波管が完成する。このようなプロセスについては、
例えば、Booth、「supra」のページ235〜
236および米国特許第5,292,620号のCol
s.5および6に記載がある。本発明の利点は、従来の
成形技術を用いることにより、マトリクス硬化を行う前
にマトリクス/光結像システム混合物を様々な形状に成
形することが可能である点である。例えば、マトリクス
/光結像システム混合物をリッジ導波管に成形すること
が可能であり、その場合、成形された構造に屈折率パタ
ーンを書き込む。その結果、ブラッグ格子のような構造
を容易入力形成することが可能となる。本発明のこの特
徴により、このような高分子導波管を有用に用いること
が可能な用途範囲が広がる。
【0090】本発明のさらに別の局面において、基準ビ
ームは非球面ビームである。「球面ビーム」とは、点ま
たは細いアパチャから放射された光から得られたビーム
のことである。伝播しているビームには、起点から外向
きに拡張する同心の球面からなる波面がある。
【0091】高開口数(NA)対物レンズに入射基準ビ
ームを生成させると好適である。これによって得られた
ビームは球面波であり、レンズの焦点から放射される。
レンズのNAにより、図3に示すような伝播ビームの角
度の広がりが決定する。NAが高いほど、ビームの角度
の広がりも大きくなる。
【0092】好適には、媒体の一領域に垂直な軸からず
れた位置にある入射基準ビームの角度は、約10°〜約
60°である。より好適には、入射基準ビームの角度は
約20°〜約50°である。最も好適には、入射基準ビ
ームの角度は、約30°〜約40°である。
【0093】本発明は、以下の実施例を参照すると、よ
り深く理解される。これらの実施例は、速度特定の実施
形態を本明細書中の特許請求の範囲全体内に収まる範囲
で説明することを意図している。
【0094】一実施形態において、球面基準ビームであ
る入射基準ビームが、媒体から5mm離れた位置にある
点ソースから、平面媒体の垂線からθ=35°離れた
角度で放射される。図4は、この実施例のシステムのレ
イアウトを示す。入射基準ビームは、入射平面I1にお
いて光学システムに入射する。このビームは、この入射
平面I1においてアポダイザー(A1)によって変更さ
れる。ビームがアポダイザー(A1)から出て行くと、
そのビームは変調された基準ビームとなり、平面I2を
通過する。その結果得られた平面I2における強度分布
を対物レンズ(L1)に入力し、媒体の一領域(ここで
は平面領域)に入射する発散球面波に変換する。この領
域は、媒体の表面であってもよいし、または媒体内であ
ってもよい。レンズの集束点は点Pである。平面領域上
の変調された基準ビームの強度分布(図4の場合は媒体
前面)は、I3によって得られる。図4では、平面およ
び平面上の強度分布をどちらとも同じ識別名で設計して
いる点に留意されたい。例えば、I3は、図4に示す平
面I3上の強度分布を指す。
【0095】平面I1への照射が完全に均一である場
合、アポダイザーが無くとも、強度分布I3の不均一性
は大きくなる。焦点Pに近い媒体部分は、焦点Pから離
れた媒体部分よりも強度が高い。図5は、(図5
(a))を用いずに(図5(b))を用いてアポダイゼ
イションによる修正を行った場合の平面I3における強
度を示す。
【0096】強度分布I3を均一な値に修正するため
に、変更後の強度分布I2が媒体まで伝播し、均一な状
態で平面I3に到着するように、アポダイザーA1を構
築する。必要なアポダイザーを図6に示す。図6におい
て、暗色の影は、アポダイザーを通じた光伝達が小さい
エリアを示す。
【0097】必要なアポダイザーA1を演算する方法は
複数ある。例えば、平面I2中の各位置について、媒体
平面I3上に伸びる複数の光線を追跡する。平面I3に
おいて光線束によって包囲されるエリアと平面I2にお
いて光線束によって包囲されるエリアとの間の比は、強
度変化に比例する。(x2、y2)が、平面I3上の点
(x3、y3)への光線追跡によって関連付けられた平
面I2上の位置を指すと仮定する。位置(x2、y2)
(x3、y3)におけるエリア比を、r(x3、y3)
=エリア3(x3、y3)/エリア2(x2、y2)に
よって表されると仮定する。所望の目的は平面I3を均
一に照射することであるため、位置(x3、y3)にお
いてアポダイゼイションがr(x3、y3)となるよう
に設定する。この方法により、所望のアポダイザー透過
率が決定する。アポダイザーをインプリメントするに
は、2つのアプローチをとることが可能である。
【0098】第1のアプローチは、伝達マスクを備えた
アポダイゼイションシステムである。インプリメンテー
ションの簡素化の方がパワー効率よりも優先される場
合、伝達マスクを用いて所望のアポダイゼイション機能
を作成することが可能である。平面I1における入力強
度分布を例にとって、この入力強度分布を、所望の平面
強度I2による画像を通じて点方向に分割する。この比
により、必要な透過率マスクが決定する(透過率は1以
上にはならないため、マスクは受動型のコンポーネント
であり、光を生成しない)。次いで、マスク全体の透過
率を当該マスクの最大透過率値でスケーリングする。そ
の結果得られたマスクの最大透過率は1となり、最小透
過率は0(ゼロ)となる。この再スケーリングは、入力
ビームパワー利用が非効率になる原因である。
【0099】透過率マスクを作製する際、複数の簡便な
オプションが利用可能である。透過率機能を変更させる
スケールが数百ミクロンのオーダーであり、かつ、基準
ビームの位相プロファイルが重要でない場合、レーザプ
リンタを用いて、マスクを透明物(transpare
ncy)の上に配置することができる。あるいは、フォ
トリソグラフィーを用いて、バイナリマスクおよびグレ
イスケールマスクを作製する。この場合、アポダイザー
を光学的にフラットにし(すなわち、位相ひずみの無い
状態にし)、無反射コーティングすることが可能であ
る。フォトリソグラフィープロセスを用いると、透過フ
ィーチャをミクロンのオーダーで精度良く作製すること
が可能である。
【0100】どちらのマスク作製方法においても、レー
ザジェットによる透明物またはフォトリソグラフィーに
よってアポダイザーを作製すると、その結果得られたマ
スクは、そのマスクを平面I1と平面I2との間に配置
するだけで、システムにおいて用いられる。マスクと入
力ビームとの間のアライメントが必要になる場合があ
り、その場合、マスクの位置を平面I3中の強度の測定
値が所望の均一性仕様値になるまで調節することによ
り、所望のアライメントが得られる。
【0101】第2のアプローチは回折性アポダイゼイシ
ョンシステムであり、このシステムでは、回折を用い
て、暗色にすべき領域から明色にすべき近隣領域へと光
学パワーを移動させる。複数の光学素子を備える多素子
望遠鏡(例えば、図2に示すような多素子望遠鏡)は、
高効率の変調された基準ビームを生成することが可能で
あり、この変調された基準ビームは、ひずみがほとんど
無い状態で数メートルを伝播することができ、回折によ
って限定される波面品質を有する。入射基準ビーム/変
調された基準ビーム変換器は、レンズ、プリズムなどを
含む光学素子を用いて、光学収差を入射基準ビームに導
入し、特定のプロファイルからの入射基準ビームパワー
を所望の変調された基準ビームプロファイルに再分配す
る。この回折アポダイゼイションシステムにおいて、非
球面光学素子は、収差した入射基準ビームをコリメート
し、波面品質を所望の変調された基準ビームの波面品質
と同じレベルまで回復させる。このような回折アポダイ
ゼイションシステムのための素子の作製は、利用可能な
コンピュータ制御によるポリッシング技術を用いて行う
ことが可能であり、コンピュータによって生成されたホ
ログラムを用いて試験することが可能である。
【0102】ホログラフィック書き込み媒体上の変調さ
れた基準ビームの実質的に均一な強度プロファイルを達
成するためのアポダイゼイションシステムが開示され
る。上記実質的に均一な強度プロファイルは、任意のお
よび全ての書き込まれたホログラムの品質を向上させる
役割を果たす。高密度のホログラフィック格納におい
て、上記アポダイゼイションシステムは、必要なホログ
ラム範囲を低減させ、かつ、任意の忠実度に関する制約
(パワー予算、結像公差、エラー速度、ノイズフロア
(noise floor))を維持する。さらに、高
忠実度のホログラフィック格納において、ホログラム書
き込みパラメータをより良好に制御することが可能であ
る。上記良好な制御により、画像品質に関するより厳密
な仕様を達成することが可能となる。
【0103】上記記載を提示したのは、当業者が本発明
を作成または使用することができるようにするためであ
り、また、特定の用途およびその要件の文脈において記
載したものである。当業者にとっては、好適な実施形態
の様々な改変が容易に明らかであり、本明細書中にて規
定した一般的な原理は、他の実施形態および用途にも、
本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく適用可能
である。そのため、本発明は図示の実施形態に限定され
ることを意図しておらず、本発明には、本明細書中に開
示された原理および機能と矛盾しない最も広い範囲が与
えられるべきである。
【0104】本願は、いくつかの数値範囲の限定を開示
している。本発明は開示された数値範囲内の任意の数値
で実施することが可能であるため、当業者であれば、こ
の開示の数値範囲は、本明細書中に範囲限度に関する記
載が本明細書中に記載されていなくても、開示された数
値範囲内の任意の範囲を本質的に支持することを認識す
る。これと反対の意味は「実質よりも外観を優先させ
る」であり、それは、記載の要件のために本明細書中の
特許請求の範囲の内容を骨抜きにする。本明細書中の特
許請求の範囲は、出願手続きの間、単に出願人らの本願
における開示内容が広すぎるという理由だけで範囲が狭
められる場合があり、その場合、出願人らは、出願手続
きの間、本明細書中の特許請求の範囲を狭めることがで
きる。最後に、本明細書中、本願において参照した特許
および文献の発明全体を参考のため援用する。
【0105】
【発明の効果】本発明の方法は、ホログラフィック書き
込み媒体のための入射基準ビームをアポダイズする方法
であって、該入射基準ビームをアポダイザーに入射させ
る工程と、実質的に均一な強度プロファイルを有する変
調された基準ビームを該ホログラフィック書き込み媒体
の一領域上に生成する工程とを包含し、該入射基準ビー
ムは、該領域中の点における垂線から軸がずれ、該領域
は、該変調された基準ビームおよびオブジェクトビーム
のオーバーラップを含む方法である。これによって、パ
ワーの中央60%以外の部分の強度が均一な基準ビーム
を生成する方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ホログラフィックシステムの基本的コ
ンポーネントを示す。
【図2】図2は、一対の光学素子を示す。これらの光学
素子の非球面表面により、入力ビームからのパワーがガ
ウス曲線プロファイルの様態で再分配され、その結果、
図示のような出力が得られる。
【図3】図3は、対物レンズの開口数を示す。
【図4】図4は、本発明のアポダイゼイションシステム
の実施形態を示す。
【図5】図5は、(図5(a))および(図5(b))
のアポダイゼイションを用いなかった場合のホログラフ
ィック書き込み媒体の一領域上の基準ビームの強度を示
す。
【図6】図6は、本発明のアポダイザーの実施形態を示
す。
【符号の説明】
100 ホログラフィックシステム 112 SLM 120 信号ビーム 130 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G06K 19/00 D Fターム(参考) 2K008 AA04 BB04 DD13 HH25 5B035 BB05 BB12 5B072 CC35 DD01 LL01 LL07 5D090 BB16 EE01 KK01 KK02 KK09 KK12 KK15 LL02 LL03 5D119 AA23 BB20 DA01 EB01 EB03 EB09 EB10 EC26 FA08 JA58 JA70

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラフィック書き込み媒体のための
    入射基準ビームをアポダイズする方法であって、該入射
    基準ビームをアポダイザーに入射させる工程と、実質的
    に均一な強度プロファイルを有する変調された基準ビー
    ムを該ホログラフィック書き込み媒体の一領域上に生成
    する工程とを包含し、該入射基準ビームは、該領域中の
    点における垂線から軸がずれ、該領域は、該変調された
    基準ビームおよびオブジェクトビームのオーバーラップ
    を含む、方法。
  2. 【請求項2】 前記入射基準ビームは、コリメートビー
    ム、集束ビームおよび発散ビームからなる群から選択さ
    れる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記入射基準ビームは球面ビームであ
    る、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記変調された基準ビームは球面ビーム
    である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記領域は、前記ホログラフィック書き
    込み媒体上のまたは該ホログラフィック書き込み媒体内
    部の平面表面である、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ホログラフィック書き込み媒体は、
    光学的にフラットな平面媒体である、請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 前記入射基準ビームは、前記入射基準ビ
    ームに対して垂直な表面上に実質的に均一な強度プロフ
    ァイルを有するコリメートビームである、請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記アポダイザーは伝達マスクを含む、
    請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記アポダイザーは、回折性アポダイゼ
    イションシステムを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ホログラフィック書き込み媒体
    は、ポリマーマトリクスを含むホログラフィック書き込
    み媒体である、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ホログラフィック書き込み媒体の
    レイリー比(R90 °)は7×10−3cm−1未満で
    ある、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ホログラフィック書き込み媒体の
    厚さは200μmよりも厚く、Δnは3×10−3以上
    である、請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 入射基準ビームおよびホログラフィッ
    ク書き込み媒体をアポダイズするアポダイザーを備える
    アポダイゼイションシステム。
  14. 【請求項14】 前記入射基準ビームの光源およびオブ
    ジェクトビームの光源をさらに備える、請求項13に記
    載のアポダイゼイションシステム。
  15. 【請求項15】 前記オブジェクトビームは符号化され
    た情報を含み、前記入射基準ビームは未変調のビームで
    ある、請求項14に記載のアポダイゼイションシステ
    ム。
  16. 【請求項16】 前記アポダイザーは伝達マスクを含
    む、請求項13に記載のアポダイゼイションシステム。
  17. 【請求項17】 前記アポダイザーは回折性アポダイゼ
    イションシステムを含む、請求項13に記載のアポダイ
    ゼイションシステム。
  18. 【請求項18】 アポダイゼイションシステムのアポダ
    イザーを演算する方法であって、アポダイゼイション平
    面と該ホログラフィック書き込み媒体中の関連付けられ
    た面との間の強度プロファイル関係を光線追跡する工程
    を包含し、該アポダイゼイションシステムは、該アポダ
    イザーおよびホログラフィック書き込み媒体を備える、
    方法。
  19. 【請求項19】 前記光線追跡工程はジオメトリカルな
    光学素子によって行われる、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 アポダイザー透過率を判定する工程を
    さらに包含する、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 アポダイゼイションシステムのアポダ
    イザーを演算する方法であって、アポダイゼイション平
    面と該ホログラフィック書き込み媒体中の関連付けられ
    た面との間の強度プロファイル関係を光線追跡する工程
    を包含し、該アポダイゼイションシステムは、該アポダ
    イザーおよびホログラフィック書き込み媒体を備える、
    方法。
  22. 【請求項22】 前記強度プロファイル関係を判定する
    工程は、物理的光学素子によって行われる、請求項21
    に記載の方法。
  23. 【請求項23】 アポダイザー透過率を判定する工程を
    さらに包含する、請求項21に記載の方法。
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