JP2003043886A - 画像形成ユニット - Google Patents

画像形成ユニット

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JP2003043886A
JP2003043886A JP2001230325A JP2001230325A JP2003043886A JP 2003043886 A JP2003043886 A JP 2003043886A JP 2001230325 A JP2001230325 A JP 2001230325A JP 2001230325 A JP2001230325 A JP 2001230325A JP 2003043886 A JP2003043886 A JP 2003043886A
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訓紀 小野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送スクリューを支持する廃トナー受入パイ
プから吸引具などを用いて廃棄トナーを吸引することを
困難にすること。 【解決手段】 搬送スクリュー47を支持する廃トナー
受入パイプ61にシート状の阻止部材49を設ける。同
図(a)に示すように廃棄トナー48は搬送スクリュー
47を介して回収袋46内には容易に入れるが、同図
(b)に示すように吸引具などで回収袋46内の廃棄ト
ナー48を吸引しようとすると、阻止部材49が廃トナ
ー受入パイプ61に貼り付いて廃棄トナー48の吸引を
阻止するため容易に吸引できない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に使
用される画像形成ユニットに関する。
【0002】
【従来技術】従来より、電子写真画像形成プロセスを用
いた電子写真画像形成装置においては、画像形成関与手
段のいくつかを一体化したプロセスユニット方式が知ら
れている。このプロセスユニット方式では、画像形成関
与手段としての現像剤収容部やクリーニングされた回収
現像剤収容部が1つのユニットもしくは別々のユニット
に配設され提供される。ユニットの使用により消耗品と
しての現像剤が消費され現像剤収容部はやがて空にな
る。これに対し、回収現像剤収容部においては、回収さ
れる回収現像剤の量が増えて、回収現像剤で一杯にな
る。このような時期がユニットの交換時期となる。尚、
現像剤収容部の一部空間に回収現像剤収容部を配設して
ユニットとしたものも知られている。
【0003】いずれにしても、このようなユニットが交
換時期となった場合に、ユニットを構成する他の部材が
まだ使える可能性がある。このため、ユニット毎使い捨
てるのは無駄であり、再生使用が望まれる。このような
ユニットの再生には、そのユニットの組み立て工程と逆
の分解工程を経て、使える部品を点検し、クリーニング
等を行って再度組み立て直し、新規な現像剤を再充填す
る。そして、さらに所定の点検・検査を行い、この点検
・検査に合格したものが新品同様なユニットとして再度
市場へ提供することが望ましい。
【0004】図11〜図14に上記再生産の一例とし
て、TS(トナーセット)の再生産工程を示す。ここ
で、TS中のトナー回収袋には廃トナーが存在してい
る。このため、トナーを再充填するだけでなく、トナー
回収袋を取り換えるなどして廃トナーをなくす必要があ
る。
【0005】図11(a)は、従来例の画像形成ユニッ
トの外観斜視図である。また、同図(b)は、画像形成
ユニット中での回収袋46及びこの回収袋46を支持す
る廃トナー受入パイプ61の位置と、この回収袋46に
回収される廃トナー48の搬送経路とを示すために、同
図(a)を透視した図である。
【0006】再生のため、この画像形成ユニットを分解
して、その後、組み立てていく工程を以下に示す。図1
1(a)の画像形成ユニットは、図12(a)に示すよ
うに、DS(ドラムセット)とTS(トナーセット)に
分解できる。
【0007】そして、TSは図12(b)に示すように
さらに、サイドカバー66a、66bと、前部ステー5
8を取り外して分解できる。従来は、この後さらに、図
12(b)のTSカバー44を外し、中の回収袋46
と、この回収袋46を支持する廃トナー受入パイプ61
を取り出し、この廃トナー受入パイプ61から廃トナー
が入っている回収袋を取り外し、新品の回収袋と取り換
えていた。
【0008】新品の回収袋46を廃トナー受入パイプ6
1に取り付ける工程を図13に示す。同図の回収袋46
は、例えばポリエチレン等の柔軟な素材から成る。この
回収袋46は、筒状のフィルムを裁断し、熱こて、高周
波ミシン等で鍵型に溶着して形成される。この鍵型の溶
着部46aには、スリット46dが形成されており、こ
のため、溶着部46aは同時に振袖部46aでもある。
そして、振袖部46aは胴部46cから分断されてい
る。
【0009】図13(a)に示すように、回収袋46
は、首と裾が閉じた丈の短い横長のTシャツ形状をして
いる。この回収袋46の筒袖部46bを廃トナー受入パ
イプ61に通して一方の端を合わせる。この際、回収袋
46は廃トナー受入パイプ61より長いため、廃トナー
受入パイプ61の他端が回収袋46の他端と合わない。
【0010】これを合わせるため、図13(b)に示す
ように、廃トナー受入パイプ61の両端に形成された凹
凸61bに回収袋の両端を巻きつける。そして、その
後、両面接着テープ46eで固定する。そして、図13
(c)に示すようにさらに、廃トナー受入パイプ61の
一方の端部開口を蓋61cで塞ぎ、他端の開口から空気
を吹き込む。吹き込まれた空気は廃トナー受入パイプ6
1の出口穴61aを通って回収袋46内に流れ込む。こ
のとき、回収袋46が膨らむかチェックする。膨らんだ
場合には、回収袋46に穴が開いていないことが確認で
きる。
【0011】以上の工程を経て、回収袋46は廃トナー
受入パイプ61に取り付けられる。そして、図14に示
すように、TSの上部67aに組みつけられる。その
後、上部67aと下部67bは超音波融着などで接合さ
れる。この後、キャップ73をはずした状態で不図示の
トナー充填機によりトナーを充填する。そしてさらに、
サイドカバー66a、66b及び前部ステー58と接合
され、TSは組みあがる。
【0012】ところで、このユニット再生に当たり、純
正のメーカーによる再生の場合には、当然ながらユニッ
ト生産設備も有しているから、上記工程を行うことや、
また必要に応じて新品部品への置き換え、純正現像剤の
再充填を行うことができる。このような純正のメーカー
による再生では、提供される再生ユニットの品質も保証
されるため、不良品ユニットによるトラブル等が発生す
ることもなく、ユーザにも迷惑が掛からない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ユニットの再生を、純正メーカーではない所謂再生業者
が行うことが多くなってきた。この場合、再充填される
現像剤は純正メーカーが規定している純正現像剤ではな
いものがある。そして、それらの現像剤の品質は劣悪で
ある場合が多くあり、また、上記再生工程を順当に実施
していない場合も多くあり、このために不良再生品が氾
濫するという問題があった。
【0014】すなわち、例えばユニットの一部を分解す
る程度で十分な点検をせずに、外見上ユニットをクリー
ニングして、単に現像剤を詰め替えて市場に提供する業
者も多い。このようなユニットは、装置全体への悪影響
による装置トラブルを引き起こし延いては装置全体の寿
命が短命化するという問題があった。
【0015】詳細は後述するが、本件が適用される現像
剤ユニットの場合は、上記従来例と同様に、現像剤ホッ
パーの上部空間にクリーナで回収した廃棄トナーを回収
する回収袋を配設してある。従って、この現像剤ユニッ
トを再生する場合には、現像剤の再充填に先駆けて回収
袋内に回収された廃棄トナーを抜き取るか、新しい空の
回収袋に取り替える必要がある。
【0016】この場合、新しい空の回収袋へ取り替える
のなら問題ないが、単に回収袋から廃棄トナーを例えば
掃除機のような吸引具により抜き取ることが考えられ
る。作業を簡略化するために上述の再生業者がこのよう
な方法を取る場合も考えられる。
【0017】ところが、このような手法をとると、吸引
時に回収袋にキズがついたり、また、すでに使用中の回
収袋であるため、元々ある程度痛んでいるので、その後
さらに使用し続けた場合に回収袋から廃棄トナーが現像
ホッパーに漏出し混色する結果、とりわけカラー画像形
成の場合には、正しい色合いの画像が提供できないとい
う問題が発生していた。
【0018】本発明は、上記のような現像剤ユニットを
正しい再生工程でのみ再生可能なようにユニット構成を
改良し、再生業者による必ずしも正しい手順を踏んでい
ない不良再生ユニットの氾濫を阻止しユーザに対してよ
り好ましいユニットを提供することを目的とするもので
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題は請求項1記載
の発明によれば、像担持体上に担持され画像形成に寄与
しなかった廃棄トナーを回収する廃棄トナー回収部と、
該廃棄トナー回収部へ前記廃棄トナーを排出する廃棄ト
ナー排出手段とを少なくとも有する廃棄トナー回収装置
を備え画像形成装置に着脱自在の画像形成ユニットであ
って、前記廃棄トナー回収部に存在する廃棄トナーを前
記廃棄トナー排出手段中の開口を介して所定位置へ吸引
回収すべく吸引力を作用させた際に前記廃棄トナーの吸
引を阻止する阻止部材を前記廃棄トナー排出手段に備え
る画像形成ユニットを提供することによって達成でき
る。
【0020】ここで、上記阻止部材は例えば掃除機など
の吸引具による廃棄トナーの吸引を阻止するため、従来
例で述べたような好ましくない再生工程を経て再生され
た不良再生ユニットの氾濫を抑えることが可能となる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記阻止部材を弁
としている。
【0021】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1における廃棄トナー排出手段が廃棄トナー搬送部材
と筒とから成り、廃棄トナー回収部が、トナー回収袋か
ら成る構成としている。また、請求項4記載の発明によ
れば、請求項3の発明において、阻止部材が排出口に配
設された弁である。
【0022】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項3の発明において、阻止部材が筒の一端に配設された
弁である。また、請求項6記載の発明によれば、前記画
像形成ユニットは、DS(ドラムセット)と結合可能な
TS(トナーセット)である。
【0023】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項3の回収袋はTシャツ形状をしていて、廃棄トナーを
搬送する筒に固定された回収袋である。また、請求項8
記載の発明によれば、請求項3および請求項7のトナー
回収袋は合成樹脂により形成されている。
【0024】また、請求項9記載の発明によれば、請求
項3の廃棄トナー搬送部材は筒と筒中で回転する搬送ス
クリューとを含んで構成される。このように、請求項1
が最も上位の内容となっていて、請求項3が請求項1を
より具体的に規定して、請求項4、5、7、8、および
9が請求項3をさらに具体化する構成となっている。一
方、請求項6は、別の視点から請求項1を具体的に規定
している。すなわち、請求項6は、画像形成ユニットが
TS(トナーセット)であるとしている。
【0025】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。 <第1の実施形態>図1はいわゆるタンデム方式のカラ
ープリンタの例である。このプリンタ装置は図示しない
ケーブルによってパーソナルコンピュータなどのホスト
機器に接続されている。
【0026】同図のプリンタ装置1の内部構成は、画像
形成部2、両面印刷用搬送ユニット3、及び給紙部4で
構成されている。ここで、画像形成部2は、4個の画像
形成ユニット5〜8を並設した構成であり、同図の紙面
右側から左側に向かってマゼンダ(M)、シアン
(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に配設さ
れている。この中で、マゼンダ(M)、シアン(C)、
イエロー(Y)の画像形成ユニット5〜7は、減法混色
によりカラー印刷を行う構成であり、ブラック(K)の
画像形成ユニット8は、モノクロ印刷に使用する。
【0027】ここで、上記各画像形成ユニット5〜8
は、それぞれドラムセットC1とトナーセットC2で構
成され、現像容器に収納された現像剤を除いて同じ構成
である。したがって、イエロー(Y)用の画像形成ユニ
ット7を例にして、構成を説明する。ドラムセットC1
には、感光体ドラム9、帯電器10a、クリーナ10e
などが収納され、またドラムセットC1の上方には印字
ヘッド10bが配置されている。トナーセットC2に
は、現像ロール10cやトナーが収納されている。
【0028】感光体ドラム9は、その周面が例えば有機
光導電性材料で構成され、感光体ドラム9の周面近傍に
は、帯電器10a、印字ヘッド10b、現像ロール10
c、転写器10d、クリーニングブレード10eが順次
配設されている。感光体ドラム9は、矢印方向に回動
し、まず、帯電器10aからの電荷付与により、感光体
ドラム9の周面に一様に帯電する。そして、印字ヘッド
10bからの印字情報にもとづく光書き込みにより、感
光体ドラム9の周面に静電潜像を形成し、現像ロール1
0cによる現像処理によりトナー像を形成する。このと
き、感光体ドラム9の周面に形成されるトナー像は、ト
ナーセットC2に収納したイエロー(Y)色のトナーに
よる。このようにして、感光体ドラム9の周面に形成さ
れるトナー像は、感光体ドラム9の矢印方向の回動に伴
って転写器10dの位置に達し、感光体ドラム9の真下
を矢印方向に移動する用紙に転写される。
【0029】一方、用紙の搬送は、前述の給紙部4を構
成する給紙カセット11、待機ロール12、搬送ベルト
13、駆動ロール14などで構成され、給紙コロ11a
の回動により、給紙カセット11から搬出された用紙
は、待機ローラ対12まで送られ、さらに、トナー像に
一致するタイミングで搬送ベルト13上に送られ、各転
写器10dに達する。そして、各転写器10dにおいて
トナー像が転写され、トナー像が転写された用紙は搬送
ベルト13の移動に従って、搬送ベルト13上を矢印方
向に移動し、定着ユニット15において熱定着処理が施
される。
【0030】また、用紙の上面には、上記イエロー
(Y)のトナー像のみならず、マゼンダ(M)、および
シアン(C)のトナー像も転写され、前述の減法混色に
したがった色の印刷が行われる。尚、上述の用紙は給紙
カセット11から搬出される用紙のみならず、MPFト
レー16から供給される用紙も含まれ、この場合には、
用紙は給紙コロ16aによって搬入され、前述の経路に
よって印刷処理が行われる。
【0031】また、上記定着ユニット15は、熱ロール
15a(以下では定着ロールと呼ぶ)、プレスロール1
5bおよびオイル塗布ロール15cで構成され、用紙が
上述の定着ロール15aとプレスロール15bの間を挟
持搬送される間、用紙に転写された例えば複数色のトナ
ー像は溶融して用紙に熱定着する。また、オイル塗布ロ
ール15cは、定着ロール15a周面に離型性オイルを
塗布すると共に定着ロール15aに残るトナーを除去す
る機能を有する。尚、定着ユニット15によってトナー
像が定着された用紙は切換フラップ17を介して上方、
または、紙面左方向に搬送される。そして、排紙ロール
対20を介して排紙部21へ用紙を案内する。
【0032】一方、両面印刷用搬送ユニット3は、装置
本体に対して着脱自在に構成され、本例のプリンタ装置
1によって両面印刷を行う際、装着するユニットであ
り、内部に複数の逆搬送ローラ対18a〜18eが配設
されている。両面印刷の場合には、上記切換フラップ1
7によって一旦上方に用紙が送られ、例えば用紙の後端
が搬送ロール19に達したとき、用紙の搬送を停止し、
さらに用紙を逆方向に搬送する。この制御によって、用
紙は点線で示す位置に設定された両面印刷用搬送ユニッ
ト3の用紙搬送路に搬入され、逆搬送ローラ対18a〜
18eによって用紙が逆方向に送られ、待機ローラ対1
2に達し、前述したように、トナー像と一致するタイミ
ングで転写部に送られ、トナー像が用紙の裏面に転写さ
れる。
【0033】図2に図1のプリンタ装置1の外観斜視図
を示す。同図のプリンタ装置1は、装置本体上部22と
装置本体下部23によって構成され、装置本体上部22
には、操作パネル33が配設され、またその上面には印
字用紙の排出部21も形成されている。操作パネル33
は、複数のキーが配設されたキー操作部33aと、後述
する図3のCPU30から出力される表示情報に基づき
表示を行う液晶ディスプレイなどである表示部33bと
で構成されている。また、排紙部21には、排紙ロール
20の回動によって、画像形成ユニットにより作成され
た印刷用紙が出力され、排紙部21上に順次積載され
る。
【0034】また、装置本体下部23には、その前面に
開閉可能なフロントカバー24が設けられている。この
フロントカバー24は例えばジャム処理やメンテナンス
時に開放される。図3は、上記構成のプリンタ装置1に
おける回路ブロック図である。図3において、回路ブロ
ックは、インターフェイスコントローラ(以下I/Fコ
ントローラという)26、プリンタコントローラ28、
プリンタ印字部29、CPU30、ROM31、操作パ
ネル33、EEPROM32で構成されている。I/F
コントローラ26は、ホスト機器から供給される印字デ
ータをビットマップデータに変換し、フレームメモリ2
7に展開する。フレームメモリ27は、マゼンダ
(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック
(K)ごとに記憶エリアが設定され、対応するエリアに
各色のデータが展開される。
【0035】フレームメモリ27に展開されたデータは
プリンタコントローラ28に出力され、CPU30の制
御にしたがってプリンタ印字部29に出力される。この
とき、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー
(Y)、ブラック(K)の各色のデータは、それぞれ対
応する図1の印字ヘッド10bに供給される。
【0036】尚、ROM31には、本例のシステムプロ
グラムが記憶され、CPU30は、このシステムプログ
ラムに従って処理を行う。図4に、本発明の画像形成ユ
ニットの側断面図を示す。この画像形成ユニットはカラ
ー画像形成装置1に着脱自在であり、上記TS(トナー
セット)及びDS(ドラムセット)により構成される。
そして、前部ステー58により位置決めされている。
【0037】TSは、その下部開口部に導電性ゴムロー
ラからなる現像ローラ10cを回転可能に保持し、その
内部には、トナー41を収容し、このトナー41に埋没
するように配設されたトナーを攪拌するアジテータ43
を備えている。このアジテータ43のさらに上方のTS
カバー44内には、廃トナー受入パイプ61と回収袋4
6がある。廃トナー受入パイプ61内には搬送スクリュ
ー47があり、また、回収袋46内には、この搬送スク
リュー47により廃トナー受入パイプ61中を通ってき
た廃トナー48が堆積している。
【0038】また、TSの最下部には、スポンジ体から
成る供給ローラ51が現像ローラ10cに圧接して配置
されている。現像ローラ10cには、その斜め右上周面
に圧接して金属製の板バネ状のドクターブレード52が
配設されている。このドクターブレード52には、バイ
アス電源から「−600V」のドクターバイアスを印加
する。また、下部周面に当接して導電性部材(10
3Ω)のスクイシート(導電性規制シート)53が配設
されている。このスクイシート53には、バイアス電源
からシートバイアスを0V〜下記の現像バイアスの範囲
で印加する。
【0039】現像ローラ10cは、芯金とこの芯金を取
り巻く円筒状の半導電性(106Ω)のウレタンゴムと
で形成され、芯金には「−350V」の現像バイアスを
バイアス電源から印加する。供給ローラ51は、芯金と
この芯金を取り巻く円筒状の半導電性(106Ω)のウ
レタンスポンジとで形成され、芯金には「−550V」
の供給バイアスをバイアス電源から印加する。また、供
給ローラ51は、現像ローラ10cに圧接している。そ
して、この供給ローラ51は、感光体ドラム9への現像
を終わった後の現像ローラ10c周面上に残留する未現
像トナーを、現像メモリーの解消のため、掻き落として
いる。
【0040】尚、供給ローラ51に印加するバイアス電
圧(−550V)の絶対値は、現像ローラ10cに印加
するバイアス電圧(−350V)の絶対値よりも大き
く、且つその電圧差は200V〜500Vの範囲内に収
まるように設定されている。また、上記現像ローラ、ス
クイシート、供給ローラ、ドクターブレードの各バイア
ス電源は個別に設けてもよいし、電源ユニット内に抵抗
素子を含む分圧回路を備えることで共通化してもよい。
【0041】DS(ドラムセット)は、DSカバー56
及びドラムカバー57により保護され、感光体ドラム
9、クリーニングブレード10e、帯電器10aなどに
より構成されている。ここで、ドラムカバー57は前後
に移動自在である。印字処理において、感光体ドラム9
上に形成され、用紙に転写されたトナーの中で、転写後
もまだ感光体ドラム9上に残るトナーがある。
【0042】このようなトナーはクリーニングブレード
10eにより感光体ドラム9の周面上より掻き落とされ
廃トナー48となり、DSケーシング54内に落下す
る。この廃トナー48は間もなく廃トナー排出パイプ5
5により搬送され、搬送パイプ60により搬送を引き継
がれ、廃トナー受入パイプ61を介して上記回収袋46
に到達し、そこで、堆積する。
【0043】図5に上記廃トナー受入パイプ61と回収
袋46に搬送スクリュー47がついた図を示す。同図に
示すように、搬送スクリュー47を駆動する駆動軸62
は、廃トナー受入パイプ61の端部に位置する軸受63
に支持されている。この同じ端部には、ギヤ64が固定
されている。そして、軸受63とギヤ64との間にパッ
キング65を挿入して、廃トナー受入パイプの内部を外
部から封止している。また、駆動軸62は廃トナー受入
パイプ61のほぼ中央で搬送スクリュー47に連結して
いる。
【0044】不図示のモータなどの駆動手段によりギヤ
64が駆動されると、駆動軸62を介して搬送スクリュ
ー47が回動して廃トナーの搬送(回収)を開始する。
このとき矢印A及びBで示すように搬送されてくる廃ト
ナー48は、廃トナー受入パイプ61のほぼ中央から図
13の出口穴61aを介して排出され、回収袋46のほ
ぼ中央から堆積していく。廃トナー48の回収が進む
と、この回収袋内の堆積は中央部からしだいに両側に広
がっていく。
【0045】このようなTS装置本体でトナーが使用さ
れ寿命がきたときには、このTS本体装置は再生され
る。その際の再生方法としては、トナーを再充填するだ
けでなく、トナー回収袋46を新品に交換するか、トナ
ー回収袋46中に回収された廃棄トナー48を抜き取る
必要がある。これは、図4に示すように、トナーを消費
するに従ってトナー回収袋46の中には廃棄トナー48
が堆積していくからである。
【0046】図6(a)は、本発明の画像形成ユニット
の外観斜視図である。また、同図(b)は、画像形成ユ
ニット中での回収袋46及びこの回収袋46を支持する
廃トナー受入パイプ61の位置と、この回収袋46に回
収される廃トナー48の搬送経路と、この廃トナー受入
パイプ61に取り付けられた阻止部材49を示すため
に、同図(a)を透視した図である。
【0047】再生のため、この画像形成ユニットを分解
して、その後、組み立てていく工程を以下に示す。図6
(a)の画像形成ユニットは、図7(a)に示すよう
に、DS(ドラムセット)とTS(トナーセット)に分
解できる。
【0048】そして、TSは図7(b)に示すようにさ
らに、サイドカバー66a、66bと、前部ステー58
を取り外して分解できる。また、必要に応じて上部67
aと下部67bとの接合部に穴を開けるなどして分離す
ることも可能である。従来例で述べたように、一部の再
生業者はこの後さらに、図8(a)に示すように、搬送
パイプ60を廃トナー受入パイプ61の一方の端より抜
き取っていた。尚、駆動軸62は、他方の端より抜き取
ってもよいし、抜き取らなくてもよい。
【0049】そして、上述した回収袋46内の廃棄トナ
ー48を抜き取るために、図8(b)に示すように、搬
送スクリュー47を一旦抜き取った円筒状の廃トナー受
入パイプの一端に掃除機などの吸引部材71を装着し、
所定の吸引力により吸引していた。この場合、他方の端
部からエアーが漏れるので、この方法のように吸引して
も極度な減圧とはならない。また、トナーは粉体で軽い
ので、この方法により容易に吸引できる。
【0050】このように上部67aについては、再生が
容易に行える。しかし、この再生は必ずしも正しい手順
を踏んでいないため、不良再生ユニットが氾濫する原因
となっていたことは従来例において述べた通りである。
そこで、このような好ましくない再生を阻止しユーザに
対してより好ましいユニットを提供するにあたって、本
実施例では以下の構成としている。
【0051】すなわち、回収袋46を支持する廃トナー
受入パイプ61の廃棄トナー出口穴61aにシート状の
阻止部材49を貼り付けている。この阻止部材49は例
えばマイラーなどをその材料としている。図4(a)に
示すように、出口穴61aに対し阻止部材49は一部浮
かした状態で貼り付けておき、回収袋46への回収動作
に支障のないよう(廃棄トナーが詰まらないよう)にし
ておく。この状態で、TSライフまで印字動作させる
と、当然ながら回収袋46に廃棄トナー48が一杯とな
る。このTSを再利用する場合、回収袋46の廃棄トナ
ー48を抜き出す操作が必要になってくる。具体的な排
出方法は、上述したように、廃トナー受入パイプ61と
搬送パイプ60のジョイント部を外し、廃トナー受入パ
イプ61のジョイント穴から掃除機などの吸引具71を
あてがい、廃棄トナー48を吸い出すというものであ
る。本発明では、図4(b)に示すように、阻止部材4
9が吸引具71の吸引力によって出口穴61aを塞ぐ状
態になる。その結果、廃棄トナー48が吸い出し難くな
る。このことは、上記従来例において述べたTSの望ま
しくない再生が困難になることを示している。尚、出口
穴61aは、例えば図6(b)に示される。同図におい
て、(61a)と括弧が符号に付いているのは、出口穴
61aが阻止部材49に隠れて見えなくなっているから
である。
【0052】以下に本実施例の変形例について述べる。
変形例においては、廃棄トナー回収部において、図9に
示すように、廃トナー受入パイプ61のジョイント穴に
弁50を取り付ける。弁50は、廃トナー受入パイプ6
1に接着しておき、形状は先端が穴の開いた円錐形状を
しており、材質は極薄のマイラーやゴムなどが適当とい
える。回収袋46の廃棄トナー48を抜き出す操作をす
る場合、図10のようにジョイント穴に掃除機などの吸
引具71をあてがい、廃棄トナー48を吸い出そうとす
ると、弁50が吸引力により変形して穴を塞ぐ状態とな
る。その結果、廃棄トナー48が吸い出し難くなり、T
Sの望ましくない再生が非常に困難になってくる。
【0053】尚、上記例では、トナー回収部が合成樹脂
製の袋の形態で示したが、トナー回収部はホッパー内に
仕切られた空間の場合であってもよい。また、本発明で
は、現像装置の現像ホッパーにクリーニング機構から回
収される廃棄トナーを回収する回収部があるために、現
像装置へのトナーの再充填という現像器ユニットの再生
の例で示したが、現像器ユニットに限るものではない。
【0054】例えば、画像形成ユニットのクリーニング
機構部に回収トナー部(空間でもよい)を配設した画像
形成ユニットの場合の再生にも適用できる。例えば、回
収トナー部に溜まったトナーを吸引し、ドラムを新品と
交換するような例である。
【0055】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、廃棄トナーの回収袋に通じる搬送パイプの出口穴に
シートを貼り付けることで、廃棄トナーを吸引具などで
吸引しても外部へ抜き難くした、という効果がある。こ
のため、TSの望ましくない再生を困難とすることが可
能となった。
【0056】また、本発明によれば、廃棄トナーの回収
袋に通じる搬送パイプ内部に弁構造を設けることによ
り、廃棄トナーを吸引具などで吸引しても外部へ抜き難
くした、という効果がある。このため、TSの望ましく
ない再生を困難とすることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタ装置の側断面図である。
【図2】本発明のプリンタ装置の外観斜視図である。
【図3】本発明のプリンタ装置の回路ブロック図であ
る。
【図4】(a)は本発明のTS(トナーセット)、DS
(ドラムセット)の側断面図であり、(b)は本発明の
TS(トナーセット)の上部の側断面図である。
【図5】本発明の廃トナー回収部を示す図である。
【図6】(a)は本発明のTSおよびDSの外観斜視図
であり、(b)は回収袋および回収袋を支持する円筒に
取り付けられた阻止部材を示すために、(a)の外観斜
視図を透視した図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明の画像形成ユニット
の再生工程を示す図である。
【図8】(a)は本発明の画像形成ユニットの再生工程
を示す図であり、(b)は本発明の画像形成ユニットの
一端に吸引部材を取り付け、吸引しているところを示す
図である。
【図9】本発明の画像形成ユニットの一端に取り付けら
れた弁を示す図である。
【図10】本発明の画像形成ユニットの一端を吸引具で
吸引したところを示す図である。
【図11】(a)、(b)は、従来例の画像形成ユニッ
トの再生工程を示す図である。
【図12】(a)、(b)は、従来例の画像形成ユニッ
トの再生工程を示す図である。
【図13】(a)、(b)および(c)は、従来例の画
像形成ユニットの再生工程を示す図である。
【図14】従来例の画像形成ユニットの再生工程を示す
図である。
【符号の説明】
1 プリンタ装置 2 画像形成部 3 両面印刷用搬送ユニット 4 給紙部 5〜8 画像形成ユニット 9 感光体ドラム 10a 帯電器 10b 印字ヘッド 10c 現像ロール 10d 転写器 10e クリーナ 11 給紙カセット 12 待機ロール 13 搬送ベルト 14 駆動ロール 15 定着ユニット 15a 熱ロール 15b プレスロール 15c オイル塗布ロール 16 MPFトレー 16a 給紙コロ 17 切換フラップ 18a〜18e 逆搬送ローラ対 19 搬送ロール 20 排紙ロール 21 排紙部 22 装置本体上部 23 装置本体下部 24 フロントカバー 26 I/Fコントローラ 27 フレームメモリ 28 プリンタコントローラ 29 プリンタ印字部 30 CPU 31 ROM 32 EEPROM 33 操作パネル 33a キー操作部 33b 表示部 41 トナー 42 TSケーシング 43 アジテータ(トナー攪拌部材) 44 TSカバー 46 回収袋 46a 溶着部(振袖部) 46b 筒袖部 46c 胴部 46d スリット 46e 両面接着テープ 47 搬送スクリュー 48 廃トナー 49 阻止部材 50 弁 51 供給ローラ 52 ドクターブレード 53 スクイシート(規制シート) 54 DSケーシング 55 廃トナー排出パイプ 56 DSカバー 57 ドラムカバー 58 前部ステー 60 搬送パイプ 61 廃トナー受入パイプ 61a 出口穴 61b 凹凸 61c 蓋 62 駆動軸 63 軸受 64 ギヤ 65 パッキング 66a,66b サイドカバー 67a TS上部 67b TS下部 71 吸引部材 72 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 訓紀 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ計算機株式会社東京事業所内 (72)発明者 亀井 康一 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ計算機株式会社東京事業所内 Fターム(参考) 2H077 AA02 AC02 AC11 AC16 BA08 GA04 2H134 GA01 GB02 HD00 JA02 JA07 JB02 JB03 KG03 KH13 KH15 KH16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に担持され画像形成に寄与し
    なかった廃棄トナーを回収する廃棄トナー回収部と、該
    廃棄トナー回収部へ前記廃棄トナーを排出する廃棄トナ
    ー排出手段とを少なくとも有する廃棄トナー回収装置を
    備え画像形成装置に着脱自在の画像形成ユニットにおい
    て、 前記廃棄トナー回収部に存在する廃棄トナーを前記廃棄
    トナー排出手段中の開口を介して所定位置へ吸引回収す
    べく吸引力を作用させた際に前記廃棄トナーの吸引を阻
    止する阻止部材を前記廃棄トナー排出手段に備えること
    を特徴とする画像形成ユニット。
  2. 【請求項2】 前記阻止部材が弁であることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成ユニット。
  3. 【請求項3】 前記廃棄トナー排出手段が両端部の一方
    が閉塞され、両端部の間の中間領域に少なくとも1つの
    排出口を有する筒と、該筒の両端部の他方に接続され外
    部から前記筒の排出口に廃棄トナーを搬送する廃棄トナ
    ー搬送部材とを備え、 前記廃棄トナー回収部が、前記筒を覆い筒の両端部で筒
    に連結されたトナー回収袋から成ることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成ユニット。
  4. 【請求項4】 前記阻止部材が前記排出口に配設された
    弁であることを特徴とする請求項3記載の画像形成ユニ
    ット。
  5. 【請求項5】 前記阻止部材が前記筒の両端部の他方に
    配設された弁であることを特徴とする請求項3記載の画
    像形成ユニット。
  6. 【請求項6】 前記画像形成ユニットは、トナーにより
    現像される像が形成される像担持体を備えた像担持体ユ
    ニットと結合でき、現像に用いるトナーを収容する現像
    剤収容室の所定空間に前記廃棄トナー回収部を備える現
    像器ユニットであることを特徴とする請求項1記載の画
    像形成ユニット。
  7. 【請求項7】 前記トナー回収袋が、2つの袖部を有し
    襟部と裾部が閉塞された実質的にTシャツ形状をしてい
    て、Tシャツの両袖部に対応するトナー回収袋の1対の
    部分の開口を介して筒が前記トナー回収袋中に挿入さ
    れ、そしてトナー回収袋の1対の部分が筒の両端部に密
    着して固定されていることを特徴とする請求項3記載の
    画像形成ユニット。
  8. 【請求項8】 前記トナー回収袋が合成樹脂により形成
    されていることを特徴とする請求項3、または7記載の
    画像形成ユニット。
  9. 【請求項9】 前記廃棄トナー搬送部材が外部から筒の
    他方の端部に向かって延び前記他方の端部に連結された
    トナー搬送管と、該トナー搬送管中から筒中まで延びト
    ナー搬送管中及び筒中で回転する搬送スクリューとを含
    んでいることを特徴とする請求項3記載の画像形成ユニ
    ット。
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