JP2003043837A - 定着装置およびこの定着装置を備える画像形成装置 - Google Patents

定着装置およびこの定着装置を備える画像形成装置

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JP2003043837A
JP2003043837A JP2001229490A JP2001229490A JP2003043837A JP 2003043837 A JP2003043837 A JP 2003043837A JP 2001229490 A JP2001229490 A JP 2001229490A JP 2001229490 A JP2001229490 A JP 2001229490A JP 2003043837 A JP2003043837 A JP 2003043837A
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Yasunari Obara
泰成 小原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】定着装置の寿命を検知できる定着装置を提供す
る。 【解決手段】相互圧接してニップ部を形成する定着部材
と表面に導電層102Cを具備させた加圧部材102を
備え、ニップ部で記録材を挟持搬送して定着部材に対面
する記録紙上の未定着画像を定着させる定着装置であっ
て、導電層の表面の非通紙域に当接する第1の電極部材
105と、第1の電極部材の当接位置に対し、少なくと
も一方の通紙域端部を隔てて上記導電層の表面に当接す
る第2の電極部材107と、第1と第2の電極部材の一
方に対する電圧印加手段106と、第1と第2の電極部
材の他方の電圧を検知する電圧検知手段と、第1と第2
の電極部材の一方によって導電層の表面に印加される電
圧と、電圧検知手段によって検知される第1と第2の電
極部材の他方の電圧との電圧差から装置寿命を検知する
定着寿命検知手段108と、を備えたことを特徴とする
定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互圧接してニッ
プ部を形成する定着部材と加圧部材を備え、ニップ部で
記録材を挟持搬送して定着部材に対面する記録紙上の未
定着画像を定着させる定着装置(定着器)の寿命検知に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような定着装置の代表例としては
熱ローラ方式の定着装置が挙げられる。この定着装置
は、所定の押圧力で相互圧接させて定着ニップ部を形成
させた定着部材としての熱ローラ(以下、定着ローラと
記す)と加圧部材としての耐熱弾性加圧ローラを有し、
定着ローラは加熱源で加熱され所定の定着温度に温調さ
れ、定着ニップ部に記録材を導入しローラ対の回転で挟
持搬送させて記録紙上の未定着画像を記録紙上に定着ロ
ーラの熱と定着ニップ部の圧力とで永久固着画像として
定着させるものである。
【0003】そして、定着ローラへの記録紙上の未定着
画像のオフセットを防止する処置の一つとして加圧ロー
ラの表面に導電層を具備させ、該導電層に記録紙上の未
定着画像の電荷極性と逆極性のバイアスを印加して記録
紙上の未定着画像の定着部材側へのオフセットを防止す
ることが行なわれている。
【0004】このような従来の定着装置において、定着
ローラと加圧ローラの圧接部である定着ニップ部に導入
して挟持搬送させる記録材の紙端部(以下、紙コバと呼
ぶ)や加圧ローラへの当接部材による加圧ローラ表面の
導電層の磨耗によるオフセットを防止機能の低下或は消
失すなわち定着装置の寿命を直接検知できる手段は設け
られていなかった。
【0005】その結果、画像形成装置を使用しているユ
ーザーは、定着装置から発する変音や、突如発生するオ
フセット等の画像不良から故障を判断して専門のサービ
スマンを呼び出す必要があった。
【0006】即ち、加圧ローラ表面の導電層の磨耗が過
度に進行することで加圧ローラへの印加バイアスが弱ま
ったり遮断されたりすることで、オフセットや画像の飛
び散りが発生する。また導電層への当接部材がある場合
は、導電層の磨耗に伴い当接部材が振動することにより
変音温を発するようにもなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、上記のような現象の発生から定着装置の交換
がおこなわれるまでの間、ユーザーが画像形成装置を使
用不能な期間が発生していた。
【0008】また、ユーザーには定着装置が寿命に達し
ていることにより上記のような現象が生じていることが
判らないため、そのまま使用され、画像形成装置本体の
他の部品に損傷を加える恐れがあった。
【0009】本発明の目的は、上記のような定着装置に
ついて、加圧部材表面の上記導電層の摩耗に伴う装置寿
命を検知できる定着装置およびこの定着装置を備えた画
像形成装置を提供することである。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、定着装置およびこの定着装置を備える画像形
成装置である。
【0011】(1)相互圧接してニップ部を形成する定
着部材と加圧部材を備え、ニップ部で記録材を挟持搬送
して定着部材に対面する記録紙上の未定着画像を定着さ
せる定着装置であって、加圧部材の表面に導電層を具備
させ、該導電層に記録紙上の未定着画像の電荷極性と逆
極性のバイアスを印加して記録紙上の未定着画像の定着
部材側へのオフセットを防止する定着装置において、上
記導電層の表面の非通紙域に当接する第1の電極部材
と、上記第1の電極部材の当接位置に対し、少なくとも
一方の通紙域端部を隔てて上記導電層の表面に当接する
第2の電極部材と、上記第1と第2の電極部材の一方に
対する電圧印加手段と、上記第1と第2の電極部材の他
方の電圧を検知する電圧検知手段と、上記第1と第2の
電極部材の一方によって上記導電層の表面に印加される
電圧と、上記電圧検知手段によって検知される上記第1
と第2の電極部材の他方の電圧との電圧差から装置寿命
を検知する定着寿命検知手段と、を備えたことを特徴と
する定着装置。
【0012】上記の構成により、従来困難だった定着装
置の寿命を直接検知できるようになった。
【0013】(2)定着部材が、内部に加熱源を有する
熱定着手段であり、この熱定着手段の温度を検知する温
度検知手段と、この温度検知手段により検知された温度
が定着可能な所定の温度になるように、上記加熱源によ
る加熱を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
(1)に記載の定着装置。
【0014】(3)上記導電層を具備させた加圧部材の
表面に当接する温度検知手段を有し、上記定着寿命検知
手段は、上記温度検知手段の検知温度が所定の温度であ
るときに、上記第1と第2の電極部材の一方によって上
記導電層の表面に印加される電圧と、上記電圧検知手段
によって検知される上記第1と第2の電極部材の他方の
電圧とから定着装置の寿命を予測することを特徴とする
(1)または(2)に記載の定着装置。
【0015】この構成により、画像形成装置がメンテナ
ンスのために使用不能な時間を短縮することが可能にな
った。
【0016】(4)上記定着寿命検知手段は、装置寿命
を検知したら寿命警告手段を動作させる、あるいは寿命
予測により寿命予告手段を動作させることを特徴とする
(1)から(3)の何れかに記載の定着装置。
【0017】この構成により、定着装置交換をユーザー
に明確に知らせることが出来るようになり、定着装置を
適切なタイミングで交換できるので、画像形成装置本体
の他の部品に損傷を加えることを防止できるようになっ
た。
【0018】(5)記録材上に未定着画像を形成する作
像プロセス手段と、記録材上に未定着画像を定着させる
定着手段を有する画像形成装置において、上記定着手段
は請求項1から4の何れか1つに記載の定着装置である
ことを特徴とする画像形成装置。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を添付
図に基づいて説明する。
【0020】(実施例1) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザー
ビームプリンターである。A3縦サイズまで通紙可能
で、プロセススピードは100mm/sである。またネ
ガトナーを使用した反転現像方式である。
【0021】10はプリンター本体に対して着脱交換自
在のプロセスカートリッジであり、主たる画像形成手段
を内蔵している。本例のプロセスカートリッジ10は、
像保持部材である感光ドラム3、半導電性のゴムからな
るローラ帯電器4、感光ドラム3上の静電潜像をトナー
6で現像する現像装置5、及び廃トナーを感光ドラム3
上から除去するクリーナ8等を内蔵している。
【0022】感光ドラム3は矢印の時計方向に100m
m/sの周速度にて回転駆動され表面がローラ帯電器4
により所定の極性・電位に一様に帯電される。
【0023】1は画像露光手段としてのスキャナユニッ
トであり、画像情報に応じて発信されるレーザー光を照
射及び走査する光学手段と走査手段を有している。ロー
ラ帯電器4により所定の極性(本例ではマイナス極性)
・電位に一様に帯電された感光ドラム3の面がスキャナ
ユニット1で発信されたレーザー光によりミラー2を介
して照射(走査露光)されることにより、感光ドラム表
面上に静電潜像が形成されるようになっている。
【0024】そして、この静電潜像は、現像装置5によ
りネガトナー(マイナス帯電極性)で反転現像され、ト
ナー画像として可視像化される。
【0025】一方、給紙カセット12内から記録紙14
が、給紙ローラ13及び給紙ローラ13に対向して設け
られた分離パッド(図示せず)により、一枚ずつ分離さ
れて給送され、上下のガイド13aに沿って、一対のレ
ジストローラ15に搬送される。レジストローラ15
は、記録紙14が来るまで停止しており、これに記録紙
14の先端が突き当たることにより、記録紙14の斜行
を補正する。
【0026】7は転写ローラであり、感光ドラム3に所
定の押圧力にて圧接させて転写部を形成させてある。
【0027】レジストローラ15は、記録紙14の先端
と上記感光ドラム3上に形成されたトナー画像の先端と
が転写部で同期(一致)するように、所定の制御タイミ
ングで記録紙14を転写部へと搬送する。
【0028】なお、このレジストローラ15の近くに給
紙センサー(図示せず)が設置されており、通紙状態や
ジャム、紙の長さを検知できる。
【0029】以上のようにして転写部に搬送された記録
紙14は、転写ローラ7からトナーのマイナス極性と逆
極性のプラス電荷を記録紙14の裏側から与えられ、上
記感光ドラム3上に形成されたトナー画像が上記記録紙
14に転写される。
【0030】転写部で感光ドラム3面からトナー画像の
転写を受けた記録紙14は感光ドラム1面から分離さ
れ、搬送ローラ16a及び搬送ガイド16bにより定着
装置17へ搬送される。本例における定着装置17は次
の(2)項で詳述するように熱ローラ方式の定着装置で
あり、定着ニップ部で記録紙14上のトナー画像を熱及
び圧力で記録紙14上に溶解・固着させることにより記
録画像とする。
【0031】そして、画像定着後の記録紙14はシート
パス17a・排紙ローラ17bを経て排出トレイ18に
排出される。
【0032】また、記録材分離後の感光ドラム3はその
面に残留した転写残トナーがクリーナ8により除去され
て清浄面化され、繰り返して作像に供される。
【0033】レーザープリンターにはプリンターを制御
するプリンター制御部111(図3)があり、インター
フェース112を介してパーソナルコンピューター等の
外部装置114に接続されている。
【0034】(2)定着装置17 図2は定着装置17の概略構成図である。本例の定着装
置17は熱ローラ方式の定着装置であり、所定の押圧力
で相互圧接させて定着ニップ部Nを形成させた第1の回
転体(熱定着手段)としての熱ローラ(定着ローラ)1
00と第2の回転体としての耐熱弾性加圧ローラ102
を有し、定着ニップ部Nに記録材14を導入して両ロー
ラ100・102の回転力で挟持搬送させて記録紙14
上の未定着画像tを記録紙上に定着ローラ100の熱と
定着ニップ部Nの圧力とで永久固着画像として定着させ
るものである。定着ローラ100と加圧ローラ102は
矢印の方向に所定の周速度で回転する。
【0035】定着ローラ100は内部に配設したハロゲ
ンヒーター等の加熱源101で加熱され、温度検知手段
103で検知される定着ローラ100の温度が所定の一
定温度に維持されるように、電源回路121から加熱源
101への電力供給が制御回路120にて制御されるこ
とで、定着ローラ温度が温調される。
【0036】より具体的には、定着ローラ100は、内
部に加熱源であるハロゲンヒーター101を備えた外径
φ40のローラであり、アルミ製の芯金パイプ100a
上に離型性のよいフッ素樹脂100bを被覆したもので
ある。
【0037】また、加圧ローラ102は、鉄製の芯金1
02a上に弾性層102bとしてのシリコンゴム厚さ5
mm、さらにその上に導電層102cとしての導電性フ
ッ素樹脂層50μm(表面抵抗106Ω)を被覆した、
外径φ30のローラであり、不図示の加圧機構により、
定着ローラ100に対し弾性層102bの弾性に抗して
300Nの圧力で当接してニップ幅6mmの定着ニップ
部Nを形成する。
【0038】定着ローラ100は、ハロゲンヒーター1
01で加熱され、端部非通紙域に当接された温度検知手
段であるサーミスタ103によりローラ表面温度が検知
され、その検知温度情報が制御回路120に入力する。
制御回路120はサーミスタ103で検知されるローラ
表面温度が所定温度、本例では190℃の一定温度に維
持されるように、電源回路121からハロゲンヒーター
101への電力供給を制御して定着ローラ100の温度
を温調する。
【0039】未定着トナー画像tを担持した記録紙14
は上記定着ニップ部Nにより挟持・搬送され、加圧ロー
ラ102あるいは定着ローラ100に当接した分離爪部
材(不図示)によりローラから分離される。
【0040】また、定着装置17におけるオフセットを
防止するため、定着ローラ芯金100aを接地し、加圧
ローラ102の導電層102cの表面に高圧電源106
に接続された給電部材であるアモルファスブラシ105
により、トナーのマイナス極性と逆極性のプラスバイア
ス+600Vを印加して定着ニップ部Nにおいてトナー
tを記録紙14上に押し付ける向きの電位差を設けてい
る。
【0041】(3)定着寿命検知手段 本実施例の定着装置17は、定着寿命検知手段として、
図3に示すように、表面に導電層102cを形成してあ
る加圧ローラ102の導電層表面に当接する、第1の電
極部材としての給電部材105と、第2の電極部材とし
ての導電性部材107と、導電性部材107の電圧を検
知する電圧検知手段である寿命検知回路108とを備え
ている。図3は、加圧ローラ102、給電部材105、
導電性部材107、転写材14の長手方向の位置関係を
示した図である。記録紙14の搬送は本例では中央基準
搬送である。
【0042】給電部材105は本例ではアモルファスブ
ラシであり、加圧ローラ手前側(図3において右側)端
部において導電層102cの表面に常時接触し、高圧電
源106から高圧バイアスを加圧ローラ表面に印加す
る。
【0043】一方、導電性部材107は本例ではSUS
製の板金であり、導電層102c面である加圧ローラ奥
側(図3において左側)端部表面に常時接触し、高圧バ
イアスの出力を読み取ることができる。
【0044】本例の場合は、上記のアモルファスブラシ
105とSUS製の板金107はどちらも記録紙14の
非通紙域において、導電層102c面である加圧ローラ
表面に接触する。
【0045】従って、SUS製の板金107は、アモル
ファスブラシ105とSUS製の板金107との間の加
圧ローラ表面抵抗R1によって電圧降下した電圧を読み
取ることになる。
【0046】上記の電圧降下は、加圧ローラの耐久が進
むにつれて導電層102cが摩耗していき加圧ローラ表
面抵抗R1が大きくなることで大きくなる。特には、紙
コバに対応する導電層102c部分の摩耗が他部分より
も激しく生じて、最終的には、紙コバに対応する導電層
102c部分がローラ周方向環状に断裂してしまうこと
で、SUS製の板金107で検知される電圧が0Vにな
る。
【0047】即ち、SUS製の板金107で読み取られ
る電圧降下の度合により加圧ローラ102即ち定着装置
の寿命状態を推定・予測することが出来るし、寿命に達
したことを検知することができる。
【0048】本実施例では、高圧電源106によってア
モルファスブラシ105に印加された+600Vの電圧
と、SUS製の板金107によって検知された電圧を寿
命検知回路108によって比較し、これらの電圧差(電
圧降下の度合)により加圧ローラ102即ち定着装置が
寿命に達したことを検知することができる。
【0049】寿命検知回路108は、高圧回路部とCP
Uを含む制御部からなり、高圧回路部内のコンパレータ
の片方の端子に、加圧ローラ102に印加した高圧バイ
アスを分圧して基準電圧として入力し、コンパレータの
もう一方の端子には導電性部材であるSUS製の板金1
07が検知した電圧を分圧して検知電圧として入力し、
この検知電圧を基準電圧と比較してCPUにHigh/
Lowの信号をおくり、定着装置の寿命を判断する。
【0050】具体的には、検知電圧が基準電圧の20%
以下になるとCPUにHigh信号をおくり、定着装置
が寿命に達していると判断するように設定した。
【0051】実際に、定型紙であるA4横サイズを通紙
して寿命検知可能かテストしたところ、50万枚を超え
たところで、定着装置の寿命を検知できた。このときの
加圧ローラ表面は、手前側の紙コバが通紙により加圧ロ
ーラ1周にわたり磨耗していた。
【0052】また、プリンター制御部111は、インタ
ーフェース112を介して外部装置113としてのパー
ソナルコンピューターに定着装置17が寿命に達したこ
とを通知して寿命警告手段114を動作させてユーザー
にその旨を即座に認識させることができるようになって
いる。
【0053】したがって、従来、定着装置17の寿命を
検知できず、定着装置の駆動トルクが上がることによ
り、プリンター本体の駆動ギヤが破損するといった故障
を未然に防止できるようになった。
【0054】さらに、加圧ローラ表面の導電層102c
である導電性フッ素樹脂の磨耗を直接検知することがで
きるので、連続プリント、間欠プリントといったプリン
トモードに関わらず、また、使用する紙種や紙サイズが
異なった場合においても定着装置の寿命を正確に検知す
ることができる。
【0055】以上は、記録紙14の搬送基準が中央にあ
る場合を説明したが、図4のように記録紙14の搬送基
準が片側に寄せられた画像形成装置の場合、例えば、ア
モルファスブラシ105を奥側(図4において左側)の
非通紙部、SUS製の板金107を手前側(図4におい
て右側)の通紙部において加圧ローラ表面に接触するよ
うに配置すれば、奥側の紙コバに相当する導電層部分が
磨耗した場合に定着装置の寿命を検知できる。
【0056】また、加圧ローラ102の通紙域内におい
て、分離爪やサーミスタ、サーモスイッチ等の当接部材
がある場合にも定着寿命検知として用いることができ
る。
【0057】(実施例2)本発明の第2の実施例を図5
を用いて説明する。なお、図5において実施例1と同様
の構成に関しては同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0058】本実施例では、表面に導電層102cを有
する加圧ローラ102の両端非通紙域において夫々給電
部材であるアモルファスブラシ105で給電をおこな
い、通紙域内に導電性部材107を配設して、定着装置
の寿命を検知するように構成したことを特徴とする。
【0059】図5において、加圧ローラ102の表面に
は、定着装置におけるオフセットを防止するため、両端
非通紙域に当接されたアモルファスブラシ105によ
り、トナーと逆極性のバイアス+600Vが印加され
る。導電性部材であるSUS製の板金107は、二つの
アモルファスブラシ105のほぼ中央の位置において加
圧ローラに接触し、電圧を検知する。
【0060】従って、本実施例では、二つのアモルファ
スブラシ105とSUS製の板金107との間の加圧ロ
ーラの表面抵抗r1=R2・R3/(R2+R3)≒R
2/2によって電圧降下した電圧を読み取ることにな
る。
【0061】その結果、片側の紙コバに相当する位置
(たとえば、図5のBの位置)が先に磨耗した場合、ア
モルファスブラシ105とSUS製の板金107との間
の加圧ローラの表面抵抗はr2=R2(>r1)のよう
に、加圧ローラが磨耗する前よりも大きくなり、SUS
製の板金107で検知する電圧が磨耗前に比べて小さく
なる。この電圧の変化を寿命検知回路により読みとっ
て、定着寿命予告手段115を動作させて定着寿命予告
をユーザーに知らせることができる。
【0062】定着寿命予告の間は、残ったアモルファス
ブラシ105により通紙域にバイアスを印加できるの
で、画像不良が発生することはない。
【0063】さらにもう一方の紙コバに相当する位置
(図5、Aの位置)が磨耗すると、アモルファスブラシ
105とSUS製の板金107との間の加圧ローラの表
面抵抗はr3=無限大となり、SUS製の板金107で
検知する電圧も0Vになる。したがって、このときは寿
命警告定着手段114を動作させて装置が寿命に達した
ことをユーザーに知らせることができる。
【0064】実際に、定型紙であるA4横サイズを通紙
して定着装置の寿命予告/検知可能かテストしたとこ
ろ、50万枚を超えたところで、定着装置の寿命を予告
することができた。さらに、70万枚を超えたところ
で、定着装置の寿命を検知することができた。
【0065】このように、本実施例では定着装置の寿命
をあらかじめユーザーに予告することができるので、定
着装置の交換によりプリンターが使用不能になる時間を
なくすことができる。
【0066】(実施例3)本発明の第3の実施例につい
て説明する。本実施例は、電圧検知手段によって検知さ
れる導電性部材の電圧の変化から定着装置の使用率を逐
次検知し、定着装置の寿命を予測可能にしたことを特徴
とする。
【0067】実施例1で説明した表面に導電層102c
として導電性フッ素樹脂を被覆した加圧ローラ102
は、図6のようにプリント枚数が増えるにつれ表面抵抗
が低下する。そこで、導電性部材であるSUS板金10
7の電圧の変化すなわち、加圧ローラ102の表面抵抗
の変化を読み取り、定着装置の寿命に対する使用率を算
出するものである。
【0068】実施例1、実施例2では紙コバ等により加
圧ローラ102の導電層102Cが局部的に摩耗して最
終的に断裂するに至り、加圧ローラ102に対する給電
が突如遮断されたときの導電部材107の電圧降下を検
知するという装置寿命末期の検知であるが、本実施例3
は寿命に達する前までの加圧ローラ表面抵抗の変化から
装置寿命を予測するものである。
【0069】寿命に達する前の加圧ローラ102の表面
抵抗は、給電ブラシ105や導電部材107と加圧ロー
ラ102の表面の導電層102Cとの接触抵抗に左右さ
れる。紙コバ位置の導電層表面が多少削れても加圧ロー
ラ表面抵抗には影響(抵抗アップ)しない。加圧ローラ
使用初期は、この給電ブラシ105や導電部材107が
導電層102Cと摺擦することで、カーボン等の導電物
質が表出するため、導電層102Cとの接触抵抗が低下
し結果として加圧ローラ表面抵抗は低下する。
【0070】すなわち、プリント枚数による加圧ローラ
表面抵抗の変化は図6のようになる。まず、プリント枚
数が増えると導電層102Cに接する給電ブラシ105
や導電部材107が当接した位置が摺擦により表面のみ
削れることで加圧ローラ表面抵抗がゆっくり低下する
(図6の(A))。
【0071】その間、紙コバにより導電層102Cの局
部的削れは進行するが、加圧ローラ表面抵抗に影響を与
えない。
【0072】プリント枚数がさらに増えると最終的に紙
コバにより導電層102Cが切断されるに至る(装置寿
命)ため、突如加圧ローラ表面抵抗は上がる(図6の
(B))。
【0073】本実施例3では、図6の(A)の抵抗変化
を逐次検知して装置寿命を予測するものである。
【0074】しかしながら、このような導電性フッ素樹
脂において表面抵抗の値は、製造上のバラツキや、使用
環境(定着装置の場合、主に温度)に左右され、不安定
なものである。
【0075】そこで、本実施例の定着装置では、導電性
フッ素樹脂表面に接触する温度検知手段を備え、常に所
定温度で加圧ローラ102に接触した導電性部材107
の電圧を検知するようにした。
【0076】以下に、実施例2の定着装置に本実施例を
適用した例を説明する。
【0077】実施例2の構成(図5)と異なるところ
は、導電性部材であるSUS製板金107として図7に
示す導電性部材108を用いることである。
【0078】図7において、SUS製板金108の一方
の面108bは加圧ローラ102に当接させ、加圧ロー
ラ102に接触しない面108aに、温度検知手段であ
るサーミスタ(不図示)をエポキシ樹脂109により接
着している。サーミスタに接続された2本のデュメット
線110は、表面をポリイミドチューブにより被覆し、
SUS製板金108に誘起される電圧の影響を受けない
構成としている。この構成により、加圧ローラ表面の電
圧を所定の温度で検知することが可能となる。本実施例
では、加圧ローラ表面に設けた導電層102cである導
電性フッ素樹脂の抵抗値が安定し、かつ、ローラ表面温
度が比較的安定に保たれることから、プリント終了後の
スタンバイ状態において加圧ローラ表面の抵抗を検知す
るようにした。
【0079】実際に図8のフローチャートにより、定着
装置の寿命に対する使用率を算出する方法を説明する。
【0080】まず、プリントがおこなわれた後(ステッ
プS1)、SUS製板金108に備えられたサーミスタ
検知温度が100℃±5℃の範囲内になるまで待機す
る。
【0081】サーミスタ検知温度が100℃±5℃の範
囲内になると(ステップS2)、表面抵抗Rを検知し
(ステップS3)、初期抵抗値R0からの変化率R/R
0を算出し、あらかじめ設定された抵抗の変化率と使用
プリント枚数の関係を示した参照テーブルとから定着装
置の使用率に換算し(ステップS5)、定着装置が寿命
に達したか判断する(ステップS6)。
【0082】定着装置の使用率が定着装置の寿命に達し
ていなければ、上記ルーチンを繰り返すことで逐次定着
装置の使用率を検知することができる。
【0083】ここで、初期の抵抗値R0は最初のプリン
ト後のスタンバイ温調時にメモリに格納される(ステッ
プS4)。
【0084】このように、本実施例は、実施例1や実施
例2に比べ、さらに詳細に定着装置の寿命を把握するこ
とができる。特に、本実施例は、近年のようにネットワ
ーク接続されたパーソナルコンピューターを通じて、定
着装置の保守、メンテナンス管理をおこなう場合に有効
である。
【0085】(その他) 1)また、実施例1乃至実施例3は熱ローラ方式の定着
装置を説明したが、圧力定着ローラ方式の定着装置であ
ってもよい。定着部材を円筒状あるいはエンドレスベル
ト状のフィルムにし、加熱源をセラミックヒータや電磁
誘導発熱体にした、オンデマンドタイプの定着装置であ
ってもよい。
【0086】2)本発明において、定着装置には、記録
紙上の画像を仮定着処理する画像処理装置、つや等の画
像表面性を改質する画像処理装置も含むものである。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来困難だった定着装置の寿命を直接検知できるように
なったので、定着装置交換をユーザーに明確に知らせる
ことが出来るようになった。その結果、画像形成装置が
メンテナンスのために使用不能な時間を短縮できること
が可能になった。
【0088】また、定着装置を適切なタイミングで交換
できるので、画像形成装置本体の他の部品に損傷を加え
ることを防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の画像形成装置本体の概略構成図
【図2】 実施例1の定着装置の概略構成図
【図3】 実施例1の定着装置寿命検知構成の模式図
(その1)
【図4】 実施例1の定着装置寿命検知構成の模式図
(その2)
【図5】 実施例2の定着装置寿命検知/寿命予告構成
の模式図
【図6】 加圧ローラ表面抵抗の使用プリント枚数によ
る変化を示した図
【図7】 実施例3の定着装置における、温度検知手段
を備えた導電性部材の構成を示した図
【図8】 実施例3の定着装置の使用率を検知するフロ
ーを示した図
【符号の説明】
102・・・・表面を導電層102cで被覆した加圧ロ
ーラ 105・・・・給電部材 107、108・・・・導電性部材 14・・・・記録紙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互圧接してニップ部を形成する定着部材
    と加圧部材を備え、ニップ部で記録材を挟持搬送して定
    着部材に対面する記録紙上の未定着画像を定着させる定
    着装置であって、加圧部材の表面に導電層を具備させ、
    該導電層に記録紙上の未定着画像の電荷極性と逆極性の
    バイアスを印加して記録紙上の未定着画像の定着部材側
    へのオフセットを防止する定着装置において、 上記導電層の表面の非通紙域に当接する第1の電極部材
    と、 上記第1の電極部材の当接位置に対し、少なくとも一方
    の通紙域端部を隔てて上記導電層の表面に当接する第2
    の電極部材と、 上記第1と第2の電極部材の一方に対する電圧印加手段
    と、 上記第1と第2の電極部材の他方の電圧を検知する電圧
    検知手段と、 上記第1と第2の電極部材の一方によって上記導電層の
    表面に印加される電圧と、上記電圧検知手段によって検
    知される上記第1と第2の電極部材の他方の電圧との電
    圧差から装置寿命を検知する定着寿命検知手段と、 を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】定着部材が、内部に加熱源を有する熱定着
    手段であり、この熱定着手段の温度を検知する温度検知
    手段と、この温度検知手段により検知された温度が定着
    可能な所定の温度になるように、上記加熱源による加熱
    を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】上記導電層を具備させた加圧部材の表面に
    当接する温度検知手段を有し、上記定着寿命検知手段
    は、上記温度検知手段の検知温度が所定の温度であると
    きに、上記第1と第2の電極部材の一方によって上記導
    電層の表面に印加される電圧と、上記電圧検知手段によ
    って検知される上記第1と第2の電極部材の他方の電圧
    とから定着装置の寿命を予測することを特徴とする請求
    項1または2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】上記定着寿命検知手段は、装置寿命を検知
    したら寿命警告手段を動作させる、あるいは寿命予測に
    より寿命予告手段を動作させることを特徴とする請求項
    1から3の何れかに記載の定着装置。
  5. 【請求項5】記録材上に未定着画像を形成する作像プロ
    セス手段と、記録材上に未定着画像を定着させる定着手
    段を有する画像形成装置において、上記定着手段は請求
    項1から4の何れか1つに記載の定着装置であることを
    特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018097172A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 キヤノン株式会社 定着装置

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