JP2003043445A - 光変調装置、露光装置、および写真処理装置 - Google Patents

光変調装置、露光装置、および写真処理装置

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JP2003043445A
JP2003043445A JP2001235624A JP2001235624A JP2003043445A JP 2003043445 A JP2003043445 A JP 2003043445A JP 2001235624 A JP2001235624 A JP 2001235624A JP 2001235624 A JP2001235624 A JP 2001235624A JP 2003043445 A JP2003043445 A JP 2003043445A
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JP
Japan
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light
pixel
exposure
substrate
image
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JP2001235624A
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English (en)
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Hidetoshi Nishikawa
英利 西川
Kazuya Tsukamoto
和也 塚本
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線パターンを複雑化させることがないとと
もに、煩雑な位置合わせの調整を行う必要がなく、画質
の良好な画像を感光材料上に露光する露光装置において
用いられる光変調装置を提供する。 【解決手段】 LCSアレイにおいて、ガラス基板14
Aの下面側に、画素電極18R…・18G…、および配
線17R…・17G…を設けるとともに、ガラス基板1
4Aの上面側に、画素電極18B…および配線17B…
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印画紙などの感光
材料を露光する露光装置において用いられる光変調装
置、露光装置、および写真処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、写真の焼き付けは、原画像が記録
されている写真フィルムに光を照射し、この写真フィル
ムを透過した光を印画紙上に照射することによって焼付
を行うアナログ露光が行われている。また、近年では、
写真フィルム上の画像をスキャナ等によって読み取るこ
とによって得られるデジタル画像データや、デジタルカ
メラによる撮影によって得られるデジタル画像データな
どに基づいて、赤、緑、青の単色光を各画素毎に印画紙
上に照射することによって焼付を行うデジタル露光が行
われるようになっている。
【0003】このデジタル露光を行う構成としては、種
々のものが提案されているが、その一例として、光源か
らの光を、画像データに応じて光の透過・遮断を制御す
るLCS(Liquid Crystal Shutter)に照射し、このL
CSを透過した光を印画紙上に照射することによって画
像の露光を行う構成がある。
【0004】図8は、このようなデジタル露光方式の焼
付装置の一例を示す説明図である。この焼付装置は、光
源51R・51G・51B、LCSアレイ52、および
ロッドレンズプレート53を備えた構成となっている。
【0005】光源51R・51G・51Bは、それぞれ
赤、緑、青の単色光を出射する光源である。赤色および
緑色の光を出射する光源51R・51Gとしては、例え
ばLED(Light Emitting Diode)をライン上に設けた
光源などが用いられる。また、青色の光を出射する光源
51Bとしては、例えばFL管などが用いられる。
【0006】LCSアレイ52は、光源51R・51G
・51Bから照射される単色光を透過あるいは遮断する
ことで、印画紙に対する単色光の照射量を制御するもの
である。
【0007】ロッドレンズプレート53は、屈折率分布
型のロッドレンズ、例えば、日本板硝子社製のセルフォ
ック(登録商標)レンズを束ねて面上に配置した投影手
段である。このロッドレンズプレート53によって、L
CSアレイ52を透過した単色光が、印画紙P上に結像
されることになる。
【0008】そして、この焼付装置は、印画紙Pと、光
源51R・51G・51B、LCSアレイ52、および
ロッドレンズプレート53とを相対的に移動させなが
ら、光源51R・51G・51Bからそれぞれ単色光を
出射し、画像データに応じてLCSアレイ52における
光透過状態を制御することによって、印画紙Pに画像を
焼き付けている。
【0009】上記のLCSアレイ52は、図9に示すよ
うに、1枚の基板に、赤色成分、緑色成分、および青色
成分の画像データに応じて光の透過/遮断を制御するR
画素部54R…、G画素部54G…、およびB画素部5
4B…が設けられている。各画素部は、互いに対向して
配置される2つの透明電極と、これら透明電極の間に設
けられる液晶層によって構成されており、液晶層に対し
て2つの透明電極から印加される電圧を変化させること
によって、光の透過/遮断が制御される。
【0010】これらのR画素部54R…、G画素部54
G…、およびB画素部54B…は、それぞれ、主走査方
向に2列で交互に並ぶように設けられている。また、R
画素部54R…の列からなる領域、G画素部54G…の
列からなる領域、およびB画素部54B…の列からなる
領域は、それぞれ副走査方向において離れた位置に設け
られており、それぞれの領域に対して赤色光、緑色光、
および青色光が独立して照射されるようになっている。
【0011】また、LCSアレイ52には、各画素部を
駆動するドライバーIC55A・55Bが設けられてい
る。ドライバーIC55Aは、R画素部54R…の領域
よりも副走査方向において外側に設けられており、R画
素部54R…およびG画素部54G…におけるR画素部
54R…側の列の画素部を駆動している。また、ドライ
バーIC55Bは、B画素部54B…の領域よりも副走
査方向において外側に設けられており、B画素部54B
…およびG画素部54G…におけるB画素部54B…側
の列の画素部を駆動している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のLCSアレイ5
2において、例えばドライバーIC55Aは、近接して
いるR画素部54R…を駆動するとともに、R画素部5
4R…を隔てて配置されているG画素部54G…をも駆
動している。このG画素部54G…を駆動するための配
線56…は、R画素部54R…の隙間を縫うような配線
パターンとなっている。
【0013】ここで、G画素部54Gを駆動する際に
は、配線56に電圧が印加されることになる。この際
に、この配線56に印加された電圧による電界が、該配
線56に近接しているR画素部54Rにも印加される場
合がある。この場合、R画素部54Rにおいて液晶層に
対して印加されている電界に加えて、配線56からの電
界が液晶層に印加されることになる。よって、この画素
部における光の透過/遮断の状態が乱されることにな
り、露光画像を劣化させることになる。このような問題
は、ドライバーIC55B側でも生じることになる。
【0014】これに対して、例えば、配線56の幅をで
きるだけ細く設計することによって、配線56と近接す
る画素部との距離を広げ、配線からの電界による影響を
小さくするというような対策が行われているが、影響を
完全になくすことはできず、根本的な解決となっていな
い。
【0015】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、配線パターンを複雑化さ
せることがないとともに、煩雑な位置合わせの調整を行
う必要がなく、画質の良好な画像を感光材料上に露光す
る露光装置において用いられる光変調装置、露光装置、
および写真処理装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の光変調装置は、画像情報に応じて
光の出射光量を制御する複数の画素部と、上記画素部に
画像情報に応じた信号を供給する配線と、主走査方向に
1列あるいは数列に並んだ複数の画素部からなる複数の
画素領域と、透光性を有する第1の基板とを備え、少な
くとも1つの画素領域が、上記第1の基板の一方の面側
に設けられ、残りの画素領域が、上記第1の基板のもう
一方の面側に設けられていることを特徴としている。
【0017】上記の構成では、第1の基板の一方の面側
に少なくとも1つの画素領域が設けられるとともに、第
1の基板のもう一方の面側に残りの画素領域が設けられ
た構成となっている。この構成の場合、各画素領域を構
成する画素部に信号を供給するための配線は、第1の基
板の一方の面側ともう一方の面側に分散して配置するこ
とが可能となる。よって、配線の設計に余裕を持たせる
ことが可能となり、例えば、ある画素部に近接する位置
に、他の画素部の配線を設けるというような配線パター
ンを回避することができる。すなわち、他の画素部の配
線からの電界などによる影響が、近接する画素部に及ぶ
ことをなくすことができるので、このような影響による
画素部からの光の出射光量の変動がなくなり、画像情報
に的確に応じた画像光を出射させることができる。
【0018】また、各画素部は、1枚の第1の基板の両
面側にそれぞれ設けられることになるので、各画素部の
位置精度は、第1の基板に画素部を形成する際の位置精
度のみに依存することになる。したがって、画素部の形
成時に必要とされる位置精度を確保しておけば、各画素
の配置位置のずれに基づく画像光における画素ずれは生
じないことになる。
【0019】ここで、例えば光変調装置を複数の基板に
よって構成し、各基板に各画素部を分散して設ける構成
の場合、各基板の配置位置のずれによっても画素ずれが
生じることになる。従って、各基板の配置位置を調整す
る煩雑な処理を行う必要が生じ、セッティングの手間を
増大させることになる。これに対して、上記の構成によ
れば、1枚の第1の基板に各画素部が設けられているの
で、このような基板の配置位置の調整は不要となり、セ
ッティングの簡略化を図ることができる。
【0020】請求項2記載の光変調装置は、請求項1記
載の構成において、上記画素部が、液晶層を挟む1組の
電極から、該液晶層を構成する液晶に対して電圧を印加
することによって、外部から入射される光の透過状態を
変化させる液晶素子によって構成されていることを特徴
としている。
【0021】上記の構成によれば、各画素部が液晶素子
によって構成されており、液晶に印加する電圧を変化さ
せることによって画像の表示が行われることになる。こ
のような画素部の近傍に、他の色成分の光の透過/遮断
を制御する画素部を駆動させるための配線が設けられて
いると、この配線からの電界が液晶の配向状態に影響を
及ぼすことになり、光の透過/遮断の制御が正常に行わ
れなくなる。これに対して、上記の構成によれば、この
ような配線パターンになることがないので、的確に光の
透過/遮断が行われることになり、良好な画質の画像を
露光することができる。
【0022】請求項3記載の光変調装置は、請求項1ま
たは2記載の構成において、上記画素領域を3つ備える
とともに、1つの画素領域を、上記第1の基板の一方の
面側に設け、残り2つの画素領域を、上記第1の基板の
もう一方の面側に設けることを特徴としている。
【0023】上記の構成によれば、第1の基板の一方の
面側には、1つの画素領域が設けられているとともに、
第1の基板のもう一方の面側には、2つの画素領域が設
けられている。すなわち、まず1つの画素領域が設けら
れる側の面においては、各画素部の近傍に、他の色成分
の光の透過/遮断を制御する画素部を駆動させるための
配線が通ることはないことになる。また、2つの画素領
域が設けられる側の面においても、画素領域とそれに対
応する配線とをそれぞれ近接して配置することによっ
て、各画素部の近傍に、他の色成分の光の透過/遮断を
制御する画素部を駆動させるための配線が通らないよう
にすることができる。したがって、他の色成分の光の透
過/遮断を制御する画素部を駆動させるための配線から
の電界によって、各画素部の光の透過/遮断の制御が乱
されることがなくなり、画質の良好な画像を感光材料上
に露光することが可能となる。
【0024】また、上記のような構成の場合、各画素部
に対応する配線のパターンにおいて、配線をきわめて細
くする必要や、複雑な配線パターンとする必要は、第1
の基板のどちら側の面においても全くないので、露光画
像の画質の向上を実現する上で、製造歩留りが低下する
ことはない。
【0025】また、画素領域が3つ設けられているの
で、各画素領域を、例えば、それぞれ赤色成分、緑色成
分、青色成分の画像情報に基づいて光の変調を行うよう
に構成とすることにより、カラー画像の表示を行うこと
が可能となる。
【0026】請求項4記載の光変調装置は、請求項1,
2,または3記載の構成において、上記画素領域が、主
走査方向に2列に交互に並んだ複数の画素部によって構
成されていることを特徴としている。
【0027】上記の構成によれば、1つの画素領域にお
いて、各画素部が2列に交互に並ぶように設けられてい
るので、感光材料に対して走査露光を行う際に、隣合う
画素同士の端部が重なるように露光することができる。
すなわち、各列における画素部同士の間の遮光領域が未
露光部として感光材料上に焼き付けられることはない。
よって、開口率が比較的小さい光変調装置を用いても、
問題なく露光を行うことができるので、コストの低減を
図ることができる。
【0028】請求項5記載の露光装置は、感光材料を相
対的に移動させることによって走査露光を行う露光装置
であって、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の光
変調装置と、上記光変調装置から出射された光を、上記
感光材料上に投影する投影手段とを備えていることを特
徴としている。
【0029】上記の構成によれば、光変調装置が、上記
のように、他の画素部の配線からの電界などによる影響
が、近接する画素部に及ぶことをなくすことができ、こ
のような影響による画素部からの光の出射光量の変動が
なくなり、画像情報に的確に応じた画像光を出射させる
ことができるという効果を奏するものとなっている。よ
って、画像情報に忠実な画像を感光材料上に投影し、露
光することが可能となる。
【0030】また、光変調装置における各画素部は、上
記のように、1枚の第1の基板の両面側にそれぞれ設け
られることになるので、各画素部の位置精度は、第1の
基板に画素部を形成する際の位置精度のみに依存するこ
とになる。したがって、画素部の形成時に必要とされる
位置精度を確保しておけば、各画素の配置位置のずれに
基づく画像光における画素ずれは生じないことになる。
よって、例えば光変調装置を複数の基板によって構成す
る場合と比較して、各基板の配置位置を調整する煩雑な
処理を行う必要がなくなる。したがって、セッティング
の手間が簡略化された露光装置を提供することができ
る。
【0031】請求項6記載の露光装置は、請求項5記載
の構成において、上記投影手段が、入射側の焦点距離上
に存在する上記光変調装置における画素部からの光を、
その相対位置を変化させずに、出射側の焦点距離上に配
置された感光材料上に投影する複数のロッドレンズであ
ることを特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、光変調装置を出射し
た光を感光材料上に投影する手段として、入射側の焦点
距離上に存在する光を、その相対位置を変化させずに、
出射側の焦点距離上に配置された感光材料上に投影する
ロッドレンズを用いている。これにより、各画素部を出
射した光を的確に感光材料上に照射することが可能とな
り、投影による画像のひずみやずれなどが生じていない
露光画像を提供することができる。
【0033】請求項7記載の露光装置は、請求項6記載
の構成において、上記投影手段が、上記複数のロッドレ
ンズを2次元的に束ねた構成のロッドレンズプレートで
あり、1つのロッドレンズプレートによって、上記光変
調装置が備える全ての画素領域からの光を感光材料上に
投影することを特徴としている。
【0034】上記の構成では、複数のロッドレンズを2
次元的に束ねた構成の1つのロッドレンズプレートによ
って、光変調装置が備える全ての画素領域からの光が感
光材料上に投影されることになる。ここで、投影手段が
複数の部材によって構成され、各画素領域からの光をそ
れぞれ異なる部材からなる投影手段によって投影する構
成の場合、各投影手段の配置位置のずれによって画素ず
れが発生することになる。これに対して、上記の構成に
よれば、1つのロッドレンズプレートによって、複数の
画素領域からの光が感光材料上に投影されるので、投影
手段の配置位置のずれによる画素ずれは生じなくなる。
よって、露光画像における画素ずれが生じにくい露光装
置を提供することができる。
【0035】請求項8記載の露光装置は、請求項7記載
の構成において、上記光変調装置と上記投影手段との間
において、特定の画素領域から出射される光の光路領域
に、所定の屈折率を有するピント補正板が設けられるこ
とを特徴としている。
【0036】上記の構成において、光変調装置は、上記
のように、第1の基板の一方の面側ともう一方の面側と
の両方に画素領域が設けられている構成となっている。
この場合、画素領域における光出射位置と投影手段との
距離が、画素領域によって異なることになる。したがっ
て、上記のように、1つのロッドレンズプレートによっ
て投影手段を構成する場合、ロッドレンズプレートの焦
点位置上に、全ての画素領域が配置されないことにな
り、ピントのずれが生じることになる。ここで、上記の
ように、ピント補正板を設けることによって、ロッドレ
ンズプレートの焦点位置上に、全ての画素領域が実質的
に配置することが可能となる。これにより、全ての画素
領域から出射される光が、ピントが合った状態で感光材
料上に照射されることになり、露光画像の画質を向上さ
せることができる。
【0037】請求項9記載の写真処理装置は、請求項5
ないし8のいずれか一項に記載の露光装置と、上記露光
装置によって露光が行われた感光材料を、現像処理液を
用いることによって現像処理を行う現像部と、上記現像
部において現像処理がなされた感光材料を乾燥させる乾
燥部とを備えたことを特徴としている。
【0038】上記の構成によれば、感光材料に対する露
光処理、現像処理、乾燥処理を一元管理の下に連続して
行うことができるので、使用者に操作上の負担をかける
ことなしに、多量の写真を連続的にプリントすることが
できる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0040】本実施形態に係る写真処理装置は、原画像
の画像データに基づいて、感光材料に対して焼き付け,
現像および乾燥処理を施すことにより、原画像を感光材
料にプリントするディジタル写真プリンターである。
【0041】図2は、上記写真処理装置の構成を示す説
明図である。図2に示すように、該写真処理装置は、露
光部1、印画紙格納部2、現像部3、乾燥部4、および
PC(Personal Computer)5を備えている。
【0042】印画紙格納部2は、感光材料である印画紙
を格納しており、プリント時に露光部1に供給するため
のものである。露光部1は、印画紙格納部2から供給さ
れる印画紙に対して、原画像の画像データに応じて走査
露光を施すことにより、画像の焼き付けを行うものであ
る。この露光部1の詳細については後述する。
【0043】現像部3は、焼き付け処理が施された印画
紙を各種の現像処理液に浸しながら搬送することによっ
て、画像を現像するものである。乾燥部4は、現像処理
が施された印画紙を乾燥させるためのものである。PC
5は、写真処理装置における諸々の動作を制御する制御
部としての機能を果たしているとともに、原画像の画像
データを保存する機能や、画像データに対してデータ処
理を施す機能などを有している。
【0044】次に、上記の露光部1の構成について説明
する。図3は、露光部1および印画紙格納部2の構成を
示す斜視図である。図3に示すように、露光部1の上部
に位置する印画紙格納部2は、ロール状の印画紙Pを格
納するための2つのペーパーマガジン2a・2bを備え
ている。各ペーパーマガジン2a・2bには、それぞれ
異なるサイズの印画紙Pが格納されており、ユーザーに
求められる出力画像のサイズに応じて、供給する印画紙
Pが切り換えられるように設定されている。露光部1
は、上記したように、印画紙格納部2から供給される印
画紙Pに対して、走査露光を行うものであり、焼付部
(露光装置)6と、搬送ローラR1〜R5とを備えてい
る。
【0045】焼付部6は、搬送ローラR1〜R5によっ
て搬送されている印画紙Pに対して、露光のための光を
照射するものである。搬送ローラR1〜R5は、印画紙
格納部2から供給された印画紙Pを、焼付部6を経由し
て現像部3に送り込むためのものである。
【0046】次に、焼付部6の構成について説明する。
図4は、本実施形態における焼付部6の概略構成を示す
斜視図である。図4に示すように、焼付部6は、光源1
1R・11G・11B、LCSアレイ(光変調装置)1
2、およびロッドレンズプレート(投影手段)13を備
えた構成となっている。光源11R・11G・11Bを
出射した光は、LCSアレイ12、およびロッドレンズ
プレート13をこの順で通過し、印画紙P上に照射され
る。そして、図4において、印画紙Pが上から下に搬送
されることによって、走査露光が行われる。なお、ここ
で、印画紙Pを搬送させるのではなく、印画紙Pを静止
した状態で、光源11R・11G・11B、LCSアレ
イ12、およびロッドレンズプレート13を下から上へ
移動させることによって走査露光を行う構成であっても
よい。
【0047】光源11R・11G・11Bは、それぞれ
赤、緑、青の単色光を出射する光源である。赤色および
緑色の光を出射する光源11R・11Gとしては、例え
ばLED(Light Emitting Diode)を主走査方向、言い
換えれば、印画紙Pの横幅方向にライン上に並べた光源
などが用いられる。また、青色の光を出射する光源51
Bとしては、例えば長手方向を主走査方向に配置したF
L管などが用いられる。
【0048】なお、光源11R・11G・11Bを構成
する部材としては、上記の例に限定されるものではな
く、それぞれ赤、緑、青の単色光を出射することが可能
な光源であればどのようなものを用いてもよい。例え
ば、光源11Bとして、青の単色光を出射することが可
能なLEDを用いても構わない。
【0049】LCSアレイ12は、光源11R・11G
・11Bから照射される単色光を透過あるいは遮断する
ことで、印画紙Pに対する単色光の照射量を制御するも
のである。このLCSアレイ12の構成の詳細について
は後述する。
【0050】ロッドレンズプレート13は、複数の屈折
率分布型のロッドレンズ、例えば、日本板硝子社製のセ
ルフォック(登録商標)レンズを束ねて面上に配置した
投影手段である。ロッドレンズとは、円柱形状からなる
中実のレンズであり、円柱の軸方向に垂直な断面におい
て、中心部へいくほど屈折率が大きくなっているもので
ある。そして、ロッドレンズにおいて共役となる焦点距
離にある1点から出射した光は、結像面においてもある
1点に集束するとともに、その位置も変化しないことを
特徴としている。すなわち、光の出射点とロッドレンズ
との相対位置に影響されることなく、光の出射点の位置
と結像点の位置とが1対1で対応することになる。な
お、ロッドレンズプレート13としては、上記のセルフ
ォックレンズと同様の機能を有するものであればどのよ
うなものを用いてもよく、例えば、リコー光学株式会社
製のルーフミラーレンズアレイ(登録商標)や、三菱レ
イヨン株式会社製のプレートレンズなどを用いることも
可能である。
【0051】以上のような構成により、焼付部6では、
印画紙Pと、光源11R・11G・11B、LCSアレ
イ12、およびロッドレンズプレート13とを相対的に
移動させながら、光源11R・11G・11Bから単色
光を出射させ、画像データに応じてLCSアレイ12に
おける光透過状態を制御することで、印画紙Pに画像を
焼き付けるようになっている。
【0052】次に、LCSアレイ12の構成について説
明する。図5は、LCSアレイ12の外観を示す斜視図
である。同図に示すように、LCSアレイ12は、3枚
のガラス基板14A(第1の基板)・14B・14Cが
所定の間隔をおいて重なった状態で配置された構成とな
っている。また、LCSアレイ12には、FPC(Flex
ible Printed Circuit)ケーブル15R・15G・15
Bが接続されている。このFPCケーブル15R・15
G・15Bは、図示しない駆動ブロックから、各色成分
の画像データに対応する駆動信号をLCSアレイ12に
入力する配線である。
【0053】図1(a)は、LCSアレイ12の断面図
である。同図に示すように、LCSアレイ12は、ガラ
ス基板14Aの一方の面側(図1(a)では上面側)
に、ガラス基板14Bが、ガラス基板14Aのもう一方
の面側(図1(a)では下面側)に、ガラス基板14C
が、それぞれエポキシ接着剤などからなる封止部材20
…を介してガラス基板14Aに接続された構成となって
いる。
【0054】ガラス基板14Aの下面側には、画素電極
18R…・18G…、および配線17R…・17G…が
設けられている。図1(b)は、図1(a)中のA−
A’面を下側から見た状態、すなわち、ガラス基板14
Aの下面側の状態を示す平面図である。この図に示すよ
うに、画素電極18R…は、主走査方向(図1(b)に
おいては上下方向)に、2列に交互に並ぶように配置さ
れている。そして、これら画素電極18R…が主走査方
向に並んだ領域によって、画素領域24Rが形成されて
いる。同様に、画素電極18G…は、主走査方向に、2
列に交互に並ぶように配置されている。そして、これら
画素電極18G…が主走査方向に並んだ領域によって、
画素領域24Gが形成されている。
【0055】また、ガラス基板14Aの上面側には、画
素電極18B…および配線17B…が設けられている。
図1(c)は、図1(a)中のB−B’面を上側から見
た状態、すなわち、ガラス基板14Aの上面側の状態を
示す平面図である。この図に示すように、画素電極18
B…は、主走査方向(図1(c)においては上下方向)
に、2列に交互に並ぶように配置されている。そして、
これら画素電極18B…が主走査方向に並んだ領域によ
って、画素領域24Bが形成されている。
【0056】画素領域24R・24G・24Bは、それ
ぞれ副走査方向に所定の間隔をおいて配置されている。
そして、画素領域24Rには、光源11Rから出射され
た赤色光が照射され、画素領域24Gには、光源11G
から出射された緑色光が照射され、画素領域24Bに
は、光源11Bから出射された青色光が照射されること
になる。すなわち、画素領域24Rでは、赤色成分の画
像データに応じて光の透過/遮断が制御され、画素領域
24Gでは、緑色成分の画像データに応じて光の透過/
遮断が制御され、画素領域24Bでは、緑色成分の画像
データに応じて光の透過/遮断が制御されることにな
る。
【0057】また、副走査方向において、画素領域24
Rと画素領域24Gとの間隔、および画素領域24Gと
画素領域24Bとの間隔は、互いに等しくなるように設
計することが好ましい。この場合、印画紙P上におい
て、赤色光による走査ライン、緑色光による走査ライ
ン、および青色光による走査ラインがそれぞれ等間隔に
位置することになるので、同じラインを露光する際の各
色における照射タイミングの遅延時間を等しくすること
ができる。詳しく説明すると、例えば図1(a)におい
て、図示しない印画紙Pを左から右へ相対的に移動させ
ることによって走査露光を行う場合、同じラインに関し
ては、まず赤色光による露光が行われ、印画紙Pの移動
にともなって、緑色光、青色光の露光が時間差をおいて
行われる。ここで、上記のように、赤色光、緑色光、お
よび青色光による走査ラインがそれぞれ等間隔に位置し
ていれば、赤色光の露光に対する緑色光の露光の遅延時
間、および緑色光の露光に対する青色光の露光の遅延時
間を等しく設定すればよいことになる。これにより、露
光タイミングの制御を簡略化することができる。
【0058】また、図1(a)に示すように、ガラス基
板14Aとガラス基板14Bとの間の空間、およびガラ
ス基板14Aとガラス基板14Cとの間の空間におい
て、画素領域24Gと画素領域24Bとのほぼ中間の位
置に、封止部材20が設けられている。そして、ガラス
基板14Aとガラス基板14Bとの間の空間において
は、この封止部材に囲まれた、画素領域24Bを含んだ
空間にのみ液晶層19が設けられており、ガラス基板1
4Aとガラス基板14Cとの間の空間においては、この
封止部材に囲まれた、画素領域24R・24Gを含んだ
空間にのみ液晶層19が設けられている。
【0059】なお、下記に示すように、ガラス基板14
Aとガラス基板14Bとの間の空間、およびガラス基板
14Aとガラス基板14Cとの間の空間全てに液晶を充
填した構成としても問題はない。
【0060】図6は、図1(a)中のC−C’面におけ
る断面図を示している。なお、図6においては、ガラス
基板14Aとガラス基板14Cとの間の領域の断面のみ
が示されている。ガラス基板14Aの下面側には、画素
電極18G…が形成されているとともに、この画素電極
18G…を覆うように、配向膜21Aが形成されてい
る。また、ガラス基板14Cの上面側には、共通対向電
極22が形成され、さらにその上面に、遮光マスク2
3、および配向膜21Cが形成されている。そして、ガ
ラス基板14Aとガラス基板14Cとの間の領域には液
晶層19が設けられている。なお、図6は、画素電極1
8G…が設けられている領域の断面図であるが、画素電
極18R…が設けられている領域も同様の構成となって
おり、また、画素電極18B…設けられている領域も、
上下を逆にすれば同様の構成となっている。
【0061】画素電極18G…(18R…・18B…)
および共通対向電極22は、例えばITO(Indium Tin
Oxide)などからなる透明電極である。そして、液晶層
19に対して、この画素電極18G…(18R…・18
B…)と共通対向電極22との間で電圧を印加すること
によって液晶の配向状態を変化させ、これにより、光の
透過/遮断が制御される。
【0062】また、図示はしていないが、光の入射側と
出射側には、偏光軸の向きが互いに直交するように配置
された偏光板が設けられている。そして、配向膜21A
および配向膜21Cのラビング方向が、互いに直交する
ように設定されている。このような設計により、液晶表
示のモードは、ノーマリーホワイトモード、すなわち、
電圧無印加時に光を透過させ、電圧印加時に光を遮断す
るモードとなる。このように、液晶表示のモードがノー
マリーホワイトモードである場合、電圧の印加状態と光
の透過状態との関係が逆になるノーマリーブラックモー
ドと比較して、光の遮断をより確実に行うことが可能と
なり、露光画像におけるコントラストを向上させること
ができる。
【0063】また、各画素では、光を透過させるか、あ
るいは遮断させるかの2値による制御が行われ、階調の
表現は、光を透過させる時間を変化させることによって
行われ、いわゆるパルス幅変調によって階調が表現され
ることになる。なお、液晶層に対して印加する電圧を階
調に応じて変化させることによって、光の透過率自体を
変調させる構成であってもよい。
【0064】遮光マスク23は、例えばクロムなどの遮
光性を有する材料から構成されるものであり、画素電極
18G…(18R…・18B…)に対応する領域以外の
部分を遮光するように設けられている。これにより、液
晶に電圧が印加されていない状態、すなわち、光が透過
する状態において、画素電極18G…(18R…・18
B…)に対応する領域のみから光が出射されることにな
るので、所望の大きさおよび形状の画素からなる露光画
像を印画紙P上に露光することができる。
【0065】以上の構成において、画素電極18G…・
18R…・18B…および遮光マスク23の開口部によ
って構成される画素は、各画素領域において、それぞれ
2列に交互に並ぶように配置されている。このような配
置によれば、印画紙Pに対して走査露光を行う際に、隣
合う画素同士の端部が重なるように露光することができ
る。すなわち、各列における画素部同士の間の遮光領域
が未露光部として印画紙P上に焼き付けられることはな
い。よって、開口率が比較的小さいLCSを用いても、
問題なく焼付を行うことができるので、コストの低減を
図ることができる。
【0066】また、図1(b)に示すように、画素電極
18R…は、配線17R…、およびドライバIC16R
を介して、FPCケーブル15Rに接続されている。ま
た、画素電極18G…は、配線17G…、およびドライ
バIC16Gを介して、FPCケーブル15Gに接続さ
れている。ここで、FPCケーブル15Rと配線17R
…とを接続するドライバIC16Rは、ガラス基板14
Aの上面において、画素電極18R…に対して、画素電
極18G…が配置されている側とは逆側に設けられてい
る。また、FPCケーブル15Gと配線17G…とを接
続するドライバIC16Gは、ガラス基板14Aの上面
において、画素電極18G…に対して、画素電極18R
…が配置されている側とは逆側に設けられている。すな
わち、配線17R…・17Gが、それぞれ対応していな
い画素電極の近傍を通過することがない配線パターンと
なっている。
【0067】また、図1(c)に示すように、画素電極
18B…は、ガラス基板14Bの下面において、配線1
7B…、およびドライバIC16Bを介して、FPCケ
ーブル15Bに接続されている。すなわち、言うまでも
なく、配線17B…は、対応していない画素電極の近傍
を通過することはない状態となっている。
【0068】以上のように、上記のような構成のLCS
アレイ12によれば、FPCケーブルとそれに対応する
画素電極との間に、他の色の画素電極が設けられていな
いことになる。よって、各画素電極に近接した位置に、
他の色の画素電極を駆動するための配線が設けられるこ
とがないので、このような配線からの電界による影響
が、各画素における液晶層の配向状態に及ぶことがなく
なる。したがって、各画素における光の透過/遮断を適
切に行うことができ、露光画像の画質の劣化を防止する
ことができる。
【0069】また、LCSアレイ12に設けられる配線
17R・17G・17Bは、基本的にドライバIC16
R・16G・16Bと各画素電極18R・18G・18
Bとを直線で結ぶだけでよく、配線同士の間隔や配線と
画素電極との間隔も比較的広くなっており、また、その
配線の幅もそれほど細くする必要もないので、製造が比
較的容易であるとともに、歩留りの低下を招くこともな
い。よって、製造コストを上昇させることなく、露光画
像の画質の劣化を防止することが可能な焼付部6を提供
することができる。
【0070】また、一般的に、主走査方向に並んだ複数
の画素からなる画素領域が、各色毎に副走査方向に並ん
で配置されている露光ヘッドの場合、各色成分の露光画
像が印画紙P上で一致するように、各色の各画素の位置
を正確に設定する必要がある。この点に関しては、本実
施形態に係るLCSアレイ12の構成では、各色の各画
素の位置は、ガラス基板14Aの上面および下面に形成
される画素電極18R・18G・18Bの位置によって
決定されるので、精度良く画素電極18R・18G・1
8Bをガラス基板14A上に形成されている限りは、画
素ずれなどが生じる心配はないことになる。
【0071】ここで、例えばLCSアレイを3つのLC
Sアレイに分割し、各LCSアレイに1つの色成分の画
素部を設ける構成を想定する。この構成の場合、各LC
Sアレイを、その配置位置を微調整することが可能とな
る構成とする必要がある。このような構成としては、例
えば各LCSアレイを、マイクロメータを備えたステー
ジ上に載置するような構成が考えられる。そして、テス
ト画像を印画紙P上に露光し、この露光画像を観察する
ことによって画素のずれ量を測定し、これに応じてLC
Sアレイの配置位置を調整する、というような煩雑な調
整が必要となる。すなわち、このような構成の場合に
は、使用開始前などに、このような煩雑な調整を行う必
要があり、セッティング作業に必要とされる時間および
手間が増大するという問題がある。
【0072】これに対して、本実施形態の構成によれ
ば、一旦精度よく各画素電極をガラス基板14A上に形
成してしまえば、使用開始前などのセッティング時に、
上記のような位置調整作業を行う必要をなくすことがで
きる。
【0073】なお、上記の構成では、画素電極18R…
・18G…からなる画素領域24R・24Gをガラス基
板14Aの下面側、画素電極18B…からなる画素領域
24Bをガラス基板14Aの上面側に設けた構成となっ
ているが、これに限定されるものではなく、ガラス基板
14Aのどちらか一方の面側に、2つの色成分に対応す
る画素領域を設け、もう一方の面側に1つの色成分に対
応する画素領域を設ける構成であればよい。
【0074】しかしながら、例えば図1(a)に示す構
成において、画素電極18R…からなる画素領域24R
を、ガラス基板14Aの上面側に設けた場合、画素領域
24Rと画素領域24Gとの間にも封止部材20を設
け、液晶を充填する空間を3か所にする必要が生じるこ
とになり、LCSアレイ12の製造における手間が増大
することになる。よって、ガラス基板14Aの一方の面
側に、2つの色成分に対応する画素領域を設ける側のガ
ラス基板14Aの面では、これら2つの画素領域が副走
査方向で隣り合っている構成である方が、液晶を充填す
る空間を2か所とすることができるので好ましい。
【0075】次に、LCSアレイ12からロッドレンズ
プレート13を介して印画紙Pに光を照射する際の投影
系について説明する。ロッドレンズプレート13は、上
記のように、複数の屈折率分布型のロッドレンズを束ね
て面上に配置した投影手段である。そして、各ロッドレ
ンズは、共役となる焦点距離にある1点から出射した光
が、結像面においてもある1点に集束するとともに、そ
の位置も変化しないという光学性能を有している。
【0076】ここで、LCSアレイ12は、図1(a)
に示すように、赤色光および緑色光が、ガラス基板14
Aの下面側において液晶によって光の透過/遮断が制御
される一方、青色光が、ガラス基板14Aの上面側にお
いて液晶によって光の透過/遮断が制御される構成とな
っている。すなわち、LCSアレイ12において、赤色
光および緑色光の出射位置と、青色光の出射位置とが、
光の進行方向において若干ずれていることになる。この
ずれ量は、ガラス基板14Aの厚みであるおよそ0.7
mm程度となっている。したがって、ロッドレンズプレ
ート13の光入射側の焦点位置を、LCSアレイ12に
おける赤色光および緑色光の出射位置に合わせてしまう
と、青色光に関してはピントがぼけてしまうことにな
る。また、逆に、ロッドレンズプレート13の光入射側
の焦点位置を、LCSアレイ12における青色光の出射
位置に合わせてしまうと、赤色光および緑色光に関して
はピントがぼけてしまうことになる。
【0077】そこで、本実施形態においては、図7に示
すように、LCSアレイ12の光出射側面における、青
色光が出射される領域に、ピント補正板25を設けた構
成としている。このピント補正板25は、例えば屈折率
1.52のガラス板などによって構成される。そして、
ロッドレンズプレート13の光入射側の焦点位置を、L
CSアレイ12における赤色光および緑色光の出射位置
に合わせた状態で、青色光の出射位置にもピントが合う
ように、ピント補正板25の厚みを設定する。これによ
り、LCSアレイ12における各色光の出射位置が、ロ
ッドレンズプレート13の光入射側の焦点位置に実質的
に一致することになるので、ある色成分の画像のピント
がぼけているような状態を防止することができる。
【0078】なお、上記のように、LCSアレイ12に
おいて、赤色光および緑色光の出射位置と、青色光の出
射位置とが、光の進行方向において若干ずれている場
合、各色光に対してそれぞれ最適な焦点距離を有するロ
ッドレンズアレイを設ける構成とすることによって対応
することも考えられる。しかしながら、ロッドレンズア
レイをそれぞれ別に設けることによって、各ロッドレン
ズアレイの配置状態のずれによる画素ずれの発生の問題
が生じることになる。したがって、本実施形態の構成の
ように、各色光を1つのロッドレンズプレートによって
投影することによって、投影系の配置位置のずれによる
画素ずれの発生をなくすことができる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る光
変調装置は、画像情報に応じて光の出射光量を制御する
複数の画素部と、上記画素部に画像情報に応じた信号を
供給する配線と、主走査方向に1列あるいは数列に並ん
だ複数の画素部からなる複数の画素領域と、透光性を有
する第1の基板とを備え、少なくとも1つの画素領域
が、上記第1の基板の一方の面側に設けられ、残りの画
素領域が上記第1の基板のもう一方の面側に設けられて
いる構成である。
【0080】これにより、配線の設計に余裕を持たせる
ことが可能となり、例えば、ある画素部に近接する位置
に、他の画素部の配線を設けるというような配線パター
ンを回避することができる。すなわち、他の画素部の配
線からの電界などによる影響が、近接する画素部に及ぶ
ことをなくすことができるので、このような影響による
画素部からの光の出射光量の変動がなくなり、画像情報
に的確に応じた画像光を出射させることができるという
効果を奏する。
【0081】また、画素部の形成時に必要とされる位置
精度を確保しておけば、各画素の配置位置のずれに基づ
く画像光における画素ずれは生じないことになる。すな
わち、基板の配置位置の調整は不要となり、セッティン
グの簡略化を図ることができるという効果を奏する。
【0082】請求項2の発明に係る光変調装置は、上記
画素部が、液晶層を挟む1組の電極から、該液晶層を構
成する液晶に対して電圧を印加することによって、外部
から入射される光の透過状態を変化させる液晶素子によ
って構成されている構成である。
【0083】これにより、請求項1記載の構成による効
果に加えて、画素部の近傍に、他の色成分の光の透過/
遮断を制御する画素部を駆動させるための配線が設けら
れるような配線パターンになることがないので、的確に
光の透過/遮断が行われることになり、良好な画質の画
像を露光することができるという効果を奏する。
【0084】請求項3の発明に係る光変調装置は、上記
画素領域を3つ備えるとともに、1つの画素領域を、上
記第1の基板の一方の面側に設け、残り2つの画素領域
を、上記第1の基板のもう一方の面側に設ける構成であ
る。
【0085】これにより、請求項1または2記載の構成
による効果に加えて、他の色成分の光の透過/遮断を制
御する画素部を駆動させるための配線からの電界によっ
て、各画素部の光の透過/遮断の制御が乱されることが
なくなり、画質の良好な画像を感光材料上に露光するこ
とが可能となるという効果を奏する。
【0086】また、上記のような構成の場合、各画素部
に対応する配線のパターンにおいて、配線をきわめて細
くする必要や、複雑な配線パターンとする必要は、第1
の基板のどちら側の面においても全くないので、露光画
像の画質の向上を実現する上で、製造歩留りが低下する
ことはないという効果を奏する。
【0087】また、画素領域が3つ設けられているの
で、各画素領域を、例えば、それぞれ赤色成分、緑色成
分、青色成分の画像情報に基づいて光の変調を行うよう
に構成とすることにより、カラー画像の表示を行うこと
が可能となるという効果を奏する。
【0088】請求項4の発明に係る光変調装置は、上記
画素領域が、主走査方向に2列に交互に並んだ複数の画
素部によって構成されている構成である。
【0089】これにより、請求項1,2,または3記載
の構成による効果に加えて、各列における画素部同士の
間の遮光領域が未露光部として感光材料上に焼き付けら
れることがないので、開口率が比較的小さい光変調装置
を用いても問題なく露光を行うことができるので、コス
トの低減を図ることができるという効果を奏する。
【0090】請求項5の発明に係る露光装置は、感光材
料を相対的に移動させることによって走査露光を行う露
光装置であって、請求項1ないし4のいずれか一項に記
載の光変調装置と、上記光変調装置から出射された光
を、上記感光材料上に投影する投影手段とを備えている
構成である。
【0091】これにより、光変調装置が、画像情報に的
確に応じた画像光を出射させることができるという効果
を奏するので、画像情報に忠実な画像を感光材料上に投
影し、露光することが可能となるという効果を奏する。
【0092】また、例えば光変調装置を複数の基板によ
って構成する場合と比較して、各基板の配置位置を調整
する煩雑な処理を行う必要がなくなるので、セッティン
グの手間が簡略化された露光装置を提供することができ
るという効果を奏する。
【0093】請求項6の発明に係る露光装置は、上記投
影手段が、入射側の焦点距離上に存在する上記光変調装
置における画素部からの光を、その相対位置を変化させ
ずに、出射側の焦点距離上に配置された感光材料上に投
影する複数のロッドレンズである構成である。
【0094】これにより、請求項5記載の構成による効
果に加えて、各画素部を出射した光を的確に感光材料上
に照射することが可能となり、投影による画像のひずみ
やずれなどが生じていない露光画像を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0095】請求項7の発明に係る露光装置は、上記投
影手段が、上記複数のロッドレンズを2次元的に束ねた
構成のロッドレンズプレートであり、1つのロッドレン
ズプレートによって、上記光変調装置が備える全ての画
素領域からの光を感光材料上に投影する構成である。
【0096】これにより、請求項6記載の構成による効
果に加えて、投影手段の配置位置のずれによる画素ずれ
は生じなくなるので、露光画像における画素ずれが生じ
にくい露光装置を提供することができるという効果を奏
する。
【0097】請求項8の発明に係る露光装置は、上記光
変調装置と上記投影手段との間において、特定の画素領
域から出射される光の光路領域に、所定の屈折率を有す
るピント補正板が設けられる構成である。
【0098】これにより、請求項7記載の構成による効
果に加えて、ピント補正板を設けることによって、ロッ
ドレンズプレートの焦点位置上に、全ての画素領域が実
質的に配置することが可能となる。これにより、全ての
画素領域から出射される光が、ピントが合った状態で感
光材料上に照射されることになり、露光画像の画質を向
上させることができるという効果を奏する。
【0099】請求項9記載の写真処理装置は、請求項5
ないし8のいずれか一項に記載の露光装置と、上記露光
装置によって露光が行われた感光材料を、現像処理液を
用いることによって現像処理を行う現像部と、上記現像
部において現像処理がなされた感光材料を乾燥させる乾
燥部とを備えた構成である。
【0100】これにより、感光材料に対する露光処理、
現像処理、乾燥処理を一元管理の下に連続して行うこと
ができるので、使用者に操作上の負担をかけることなし
に、多量の写真を連続的にプリントすることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、本発明の実施の一形態に係る焼
付部が備えるLCSアレイの概略構成を示す断面図であ
り、同図(b)は、同図(a)におけるA−A’面を下
側から見た平面図であり、同図(c)は、同図(a)に
おけるB−B’面を上側から見た平面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る写真処理装置の概
略構成を示す斜視図である。
【図3】上記写真装置が備える露光部および印画紙格納
部の概略構成を示す説明図である。
【図4】上記焼付部の概略構成を示す斜視図である。
【図5】上記焼付部が備えるLCSアレイの外観を示す
斜視図である。
【図6】図1(a)におけるC−C’面における断面図
である。
【図7】LCSアレイからロッドレンズプレートを介し
て印画紙に光を照射する際の投影系を示す説明図であ
る。
【図8】従来の焼付装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図9】従来の焼付装置が備えるLCSアレイの概略構
成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 露光部 2 印画紙格納部 3 現像部 4 乾燥部 5 PC 6 焼付部(露光装置) 11R・11G・11B 光源 12 LCSアレイ(光変調装置) 13 ロッドレンズプレート(投影手段) 14A ガラス基板(第1の基板) 14B・14C ガラス基板 15R・15G・15B FPCケーブル 16R・16G・16B ドライバIC 17R・17G・17B 配線 18R・18G・18B 画素電極 19 液晶層 20 封止部 22 共通対向電極 23 遮光マスク 24R・24G・24B 画素領域 25 ピント補正板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA22 EA44 HA25 HA28 HA30 MA20 2H106 AA46 AB04 BH00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像情報に応じて光の出射光量を制御する
    複数の画素部と、 上記画素部に画像情報に応じた信号を供給する配線と、 主走査方向に1列あるいは数列に並んだ複数の画素部か
    らなる複数の画素領域と、 透光性を有する第1の基板とを備え、 少なくとも1つの画素領域が、上記第1の基板の一方の
    面側に設けられ、残りの画素領域が、上記第1の基板の
    もう一方の面側に設けられていることを特徴とする光変
    調装置。
  2. 【請求項2】上記画素部が、液晶層を挟む1組の電極か
    ら、該液晶層を構成する液晶に対して電圧を印加するこ
    とによって、外部から入射される光の透過状態を変化さ
    せる液晶素子によって構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の光変調装置。
  3. 【請求項3】上記画素領域を3つ備えるとともに、1つ
    の画素領域を、上記第1の基板の一方の面側に設け、残
    り2つの画素領域を、上記第1の基板のもう一方の面側
    に設けることを特徴とする請求項1または2記載の光変
    調装置。
  4. 【請求項4】上記画素領域が、主走査方向に2列に交互
    に並んだ複数の画素部によって構成されていることを特
    徴とする請求項1,2,または3記載の光変調装置。
  5. 【請求項5】感光材料を相対的に移動させることによっ
    て走査露光を行う露光装置であって、請求項1ないし4
    のいずれか一項に記載の光変調装置と、上記光変調装置
    から出射された光を、上記感光材料上に投影する投影手
    段とを備えていることを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】上記投影手段が、入射側の焦点距離上に存
    在する上記光変調装置における画素部からの光を、その
    相対位置を変化させずに、出射側の焦点距離上に配置さ
    れた感光材料上に投影する複数のロッドレンズであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】上記投影手段が、上記複数のロッドレンズ
    を2次元的に束ねた構成のロッドレンズプレートであ
    り、1つのロッドレンズプレートによって、上記光変調
    装置が備える全ての画素領域からの光を感光材料上に投
    影することを特徴とする請求項6記載の露光装置。
  8. 【請求項8】上記光変調装置と上記投影手段との間にお
    いて、特定の画素領域から出射される光の光路領域に、
    所定の屈折率を有するピント補正板が設けられることを
    特徴とする請求項7記載の露光装置。
  9. 【請求項9】請求項5ないし8のいずれか一項に記載の
    露光装置と、 上記露光装置によって露光が行われた感光材料を、現像
    処理液を用いることによって現像処理を行う現像部と、 上記現像部において現像処理がなされた感光材料を乾燥
    させる乾燥部とを備えたことを特徴とする写真処理装
    置。
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