JP2003042213A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2003042213A
JP2003042213A JP2001230976A JP2001230976A JP2003042213A JP 2003042213 A JP2003042213 A JP 2003042213A JP 2001230976 A JP2001230976 A JP 2001230976A JP 2001230976 A JP2001230976 A JP 2001230976A JP 2003042213 A JP2003042213 A JP 2003042213A
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JP
Japan
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shock absorber
hydraulic shock
peripheral side
orifice
seat portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001230976A
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English (en)
Inventor
Koji Takase
孝次 高瀬
Kenji Kitamura
健司 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微低速度域から低速度域に移行する際に極端
な変曲点が発生せず、全体につながりの良い比較的リニ
アな減衰力特性が得られ、コトコト音の発生を防止で
き、併せてリーフバルブが開口するまでの微低速度域の
減衰力特性の設定自由度を大きくできる油圧緩衝器を提
供すること。 【解決手段】 オリフィス20をその断面積がシート部
6の内周側から外周側に向けて徐々に小さくなるように
成形したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
サスペンションとして利用される油圧緩衝器に関し、特
に減衰バルブを改良した油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のサスペンションとして利用
される油圧緩衝器はシリンダ内にピストン又はベースバ
ルブボディ等の隔壁部材により上下二つの油室を区画
し、二つの油室は隔壁部材に設けたポートを介して連通
し、更にポートの途中に内周固定のリーフバルブと固定
オリフィスを設けている。
【0003】これによりピストンとピストンロッドの伸
縮作動において、微低速域では固定オリフィスによる2
乗特性の減衰力が発生し、低速域以上の領域ではリーフ
バルブによるリニアな比例特性の減衰力が発生するよう
になっている。上記の油圧緩衝器として例えば、隔壁部
材としてピストンを利用したものが図6,図7に示され
ている。
【0004】この油圧緩衝器はシリンダ1内にピストン
2を介してピストンロッド3が移動自在に挿入され、ピ
ストン2はシリンダ内に上方のロッド側油室Aと下方の
反ロッド側油室Bとを区画し、二つの油室A,Bはピス
トン2に設けた伸ポート4と圧ポート5とを介して連通
している。そして伸ポート4の出口端のシート部6には
半径方向のオリフィス11を設けると共にこのシート部
6の端面に複数のリーフバルブとからなる伸側減衰バル
ブ8が開閉自在に設けられている。
【0005】更に、圧ポート5の出口端シート部にはチ
ェックバルブ12が開閉自在に設けられている。
【0006】尚、上記油圧緩衝器では、シリンダ1の下
方にベースバルブが設けられ、このベースバルブには圧
側減衰バルブとチェック弁とが設けられている。
【0007】上記の油圧緩衝器では伸長作動時にピスト
ン2が上昇し、この時ピストン2の微低速度域では固定
オリフィス11、伸ポート4を介してロッド側油室Aの
油が反ロッド側油室Bに流出し、固定オリフィス11に
よる減衰力が発生する。この減衰力は、図5のグラフa
に示す2乗特性となる。
【0008】更に、ピストン2が低速度領域になると伸
側減衰バルブ8が開弁し、図5のグラフbで示すリニア
な比例特性の減衰力が発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような油圧緩衝
器では微低速域で固定オリフィス11による2乗特性の
減衰力aが発生するが、この特性は固定オリフィス11
の開口面積が一定であるから、非線形性が強く、低速域
以降減衰バルブ18による比例特性の減衰力bに移行す
る際に変曲点cが発生し、全体の減衰力特性のつながり
が良くないという不具合がある。
【0010】上記の変曲点cを解消するために固定オリ
フィス11の開口面積を大きくして減衰力aの特性の傾
きを小さくすれば良いが、この場合には逆に微低速域の
減衰力が低くなりすぎ、更に減衰バルブ18による低速
域のリニアな特性が実現できず、車両における操安性が
悪化してしまう不具合がある。
【0011】更に上記のように微低速域から低速域に移
行する際の減衰力特性に変曲点cが発生することから、
この部分によってコトコト音等の異音が発生する。
【0012】そこで、本発明の目的は、微低速度域から
低速度域に移行する際に極端な変曲点が発生せず、全体
につながりの良い比較的リニアな減衰力特性が得られ、
コトコト音の発生を防止でき、併せてリーフバルブが開
口するまでの微低速度域の減衰力特性の設定自由度を大
きくできる油圧緩衝器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の手段は、シリンダ内に隔壁部材を介して二
つの油室が区画され、二つの油室は隔壁部材に設けたポ
ートを介して連通し、ポートの出口端に環状シート部を
設け、このシート部に半径方向へ開口するオリフィスを
切欠き形成すると共にシート部端面に上記オリフィスと
対向する減衰バルブが開閉自在に設けられている油圧緩
衝器に於て、上記オリフィスをその断面積がシート部の
内周側から外周側に向けて徐々に小さくなるように成形
したことを特徴とするものである。
【0014】この場合、オリフィスが底面と底面両側の
一対の側面とからなる溝からなり、上記底面をシート部
の内周側から外周側に向けて徐々に勾配を高くし、更に
上記一対の側面間の幅を内周側から外周側に向けて徐々
に小さくしているのが好ましい。
【0015】同じく、オリフィスが平面から見てシート
部の内周側の入口の溝幅が大きく、外周側の溝幅が徐々
に小さくなる略々三角形又は台形状に形成されているの
が好ましい。
【0016】同じく、隔壁部材がピストンからなり、減
衰バルブが伸側ポートの出口側シート部に設けた複数の
径の異なるリーフバルブで構成した伸側減衰バルブであ
っても良く、又は隔壁部材がベースバルブのバルブボデ
ィからなり、減衰バルブが圧側ポートの出口側シート部
に設けた複数の径の異なるリーフバルブで構成した圧側
減衰バルブであっても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図5にもとづいて説明する。
【0018】この実施の形態は、隔壁部材としてピスト
ン2を使用し、減衰力発生構造をピストン2に設けた伸
側減衰バルブ18に適用した例を示している。
【0019】但し、本発明の減衰力発生構造はベースバ
ルブの圧ポートの出口端シート部に設けた圧側減衰バル
ブに適用できることは言うまでもない。
【0020】以下、ピストン2に設けた伸側減衰バルブ
18について説明する。
【0021】本発明の油圧緩衝器の基本構造は、従来と
同じく、シリンダ1内に隔壁部材たるピストン2を介し
て二つの油室A,Bが区画され、二つの油室A,Bはピ
ストン2に設けた伸ポート4と圧ポート5とを介して連
通し、伸ポート4の出口端に環状のシート部6を設け、
このシート部6に半径方向のオリフィス20を形成する
と共にシート部6端面に伸側減衰バルブ18が開閉自在
に設けられ、圧ポート5の出口端にチェックバルブ12
が開閉自在に設けられているものである。
【0022】そして、本発明の伸側減衰バルブ18は伸
ポート4の出口端に当接する第1のリーフバルブ14
と、第1のリーフバルブ14の背面に当接する第2のリ
ーフバルブ15と、第2のリーフバルブ15の背面に当
接すると共に第2のリーフバルブ15より小径の第3の
リーフバルブ16とからなっている。そして、上記オリ
フィス20はその断面積がシート部6の内周側から外周
側に向けて徐々に小さくなるように成形されている。
【0023】この場合、図4に示すように、オリフィス
20が底面21と底面21両側の一対の側面22,23
とからなる溝からなり、上記底面21をシート部6の内
周側から外周側に向けて徐々に勾配を高くし、更に上記
一対の側面22,23間の幅を内周側から外周側に向け
て徐々に小さくしている。
【0024】従って、本実施の形態では、オリフィス2
0が平面から見てシート部6の内周側の入口の溝幅が大
きく、外周側の溝幅が徐々に小さくなる略々三角形又は
台形状に形成されている。但し、内周側から外周側に向
けて断面積が小さくなるよう形成したものは全て使用可
能である。
【0025】尚、公知のように、伸側減衰バルブ18は
間座24とバルブ押え25とナット26とで下方から挾
持されて外周が撓むようになっている。又、チェックバ
ルブ12は圧側減衰バルブと置き換えることも可能であ
り、これは間座27とバルブ押え28とで支持されてい
る。
【0026】次に、作動について説明する。
【0027】静止状態では、図1に示すように、減衰バ
ルブ18は伸ポート4の出口端を閉じている。この状態
から伸長作動になるとピストン2が上昇し、微低速度域
では上方のロッド側油室Aの油が伸ポート4、オリフィ
ス20を介して反ロッド側油室Bに流出し、この時オリ
フイス20の流動抵抗で図5に示す特性dの減衰力を発
生する。更に低速度以降の領域になると第1,第2のリ
ーフバルブ14,15が開弁し、その時の流動抵抗で図
5の特性eの減衰力を発生し、この時の全体の減衰力特
性は変曲点が少ない比較的リニアな特性となる。
【0028】上記減衰バルブ18の作動について更に詳
しく説明する。
【0029】第1のリーフバルブ14が開弁するまでを
微視的にみると、ピストン速度がゼロ付近の微低速度域
では油はオリフィス20からスムースに流れる。その後
微低速度域を越えて低速度域になると第1,第2,第3
のリーフバルブ14,15,16が順次下方のリーフバ
ルブの外端を支点にして撓み、この時オリフィス20の
外端側から内周側の全領域に亘って油が流れるように開
弁する。
【0030】この際、オリフィス20は平面からみて、
三角形に形成され、内側から外側に向けて徐々に縮径す
るように溝幅を小さくさせているため、第1のリーフバ
ルブ14の撓みに比例してオリフィス20の開口面積が
徐々に大きくなるように変化していく。この為、油は第
1のリリーフバルブ14の撓みに比例して滑らかな流れ
となる。更に、第1のリーフバルブ14が第2のリーフ
バルブ15を外支点として撓むと、それ以後は異径に積
層された各リーフバルブ15,16が順番に支点を変え
ながら撓むことになると共にオリフィス20の開口面積
も大きくなり、流量が増大する流れとなる。これを減衰
力特性でみると、ピストン速度ゼロ付近の微低速度域で
は図5に示すように、オリフィス20により滑らかに立
ち上がる特性dの減衰力が発生し、更に低速度域以降で
は特性eに示すように変曲点小さいつながりの良い特性
が得られ、その結果コトコト音の発生が無く、車両の操
安性と乗心地の向上が図れる。更にオリフィス20の形
状,大きさを変更することで減衰力特性の設定を変更で
き、設定の自由度がある。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果が得られる。
【0032】(1) 各請求項の発明によれば、シート部に
内周側から外周側に向けて徐々に断面積が小さくなるオ
リフィスを設けているので、ピストンの微低速度域では
オリフィスにより滑らかに立ち上がる減衰力特性が得ら
れ、低速度域以降では第1,第2,第3のリーフバルブ
が徐々に撓むと共にオリフィスの開口面積も徐々に大き
くなり、比較的リニアな変曲点の小さいつながりの良い
特性の減衰力が得られる。その結果、車両において操安
性と乗心地の向上が図れる。
【0033】(2) 同じく、オリフィスの形状、大きさを
変更するだけで微低速度域のみの減衰力の設定が可能と
なり、設定の自由度がある。
【0034】(3) 同じく、全体の減衰力特性は変曲点が
小さく、又は零にでき、つながりの良い特性となるので
コトコト音の発生を防止できる。
【0035】(4) 同じく、オリフィスのリーフバルブの
撓みに対して開口面積が比例して大きくなる。この為、
部品点数を増すことなく、組付け工数を変えることな
く、微低速域での減衰力特性を比較的リニアな特性とす
ることができる。
【0036】(5) 請求項3の発明によれば、オリフイス
の形状を三角形又は台形状にすることでその成形が容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器の一部
切欠き縦断正面図である。
【図2】ピストンの一部拡大断面図である。
【図3】ピストンの底面図である。
【図4】オリフィスの拡大斜視図である。
【図5】減衰力特性を示すグラフである。
【図6】従来の油圧緩衝器の一部切欠き縦断正面図であ
る。
【図7】従来のピストンの底面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストン 6 シート部 18 伸側減衰バルブ 20 オリフィス 21 底面 22,23 側面 A.B 油室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に隔壁部材を介して二つの油
    室が区画され、二つの油室は隔壁部材に設けたポートを
    介して連通し、ポートの出口端に環状シート部を設け、
    このシート部に半径方向へ開口するオリフィスを切欠き
    形成すると共にシート部端面に上記オリフィスと対向す
    る減衰バルブが開閉自在に設けられている油圧緩衝器に
    於て、上記オリフィスをその断面積がシート部の内周側
    から外周側に向けて徐々に小さくなるように成形したこ
    とを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 オリフィスが底面と底面両側の一対の側
    面とからなる溝からなり、上記底面をシート部の内周側
    から外周側に向けて徐々に勾配を高くし、更に上記一対
    の側面間の幅を内周側から外周側に向けて徐々に小さく
    している請求項1の油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 オリフィスが平面から見てシート部の内
    周側の入口の溝幅が大きく、外周側の溝幅が徐々に小さ
    くなる略々三角形又は台形状に形成されている請求項1
    又は2の油圧緩衝器。
  4. 【請求項4】 隔壁部材がピストンからなり、減衰バル
    ブが伸側ポートの出口側シート部に設けた複数の径の異
    なるリーフバルブで構成した伸側減衰バルブである請求
    項1,2又は3の油圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 隔壁部材がベースバルブのバルブボディ
    からなり、減衰バルブが圧側ポートの出口側シート部に
    設けた複数の径の異なるリーフバルブで構成した圧側減
    衰バルブである請求項1,2又は3の油圧緩衝器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017002988A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 Kyb株式会社 緩衝器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017002988A (ja) * 2015-06-10 2017-01-05 Kyb株式会社 緩衝器

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