JP2003042200A - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

電動ブレーキ装置

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JP2003042200A
JP2003042200A JP2001232639A JP2001232639A JP2003042200A JP 2003042200 A JP2003042200 A JP 2003042200A JP 2001232639 A JP2001232639 A JP 2001232639A JP 2001232639 A JP2001232639 A JP 2001232639A JP 2003042200 A JP2003042200 A JP 2003042200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の複雑大型化を招くことなく簡単にボー
ルランプ機構と組合せて駐車ブレーキの機能を付加する
ことができ、もって車両への搭載性の向上とコスト低減
とに大きく寄与する電動ブレーキ装置を提供する。 【解決手段】 モータ11のロータ19の回転をボール
ランプ機構(第1ボールランプ機構)12により直線運
動に変換してピストンに伝達し、制動力を発生する電動
ブレーキ装置において、キャリパ本体7の内底部とロー
タ26の後端との間に、駐車ブレーキ用ワイヤ13の操
作により回転する回転ディスク33を共用して、第2ボ
ールランプ機構31とスラスト軸受32とを配設し、ス
ラスト軸受32の一方の軌道輪36をロータ19に固着
して、第2ボールランプ機構31の動きをロータ19お
よび第1ポールランプ機構12を介してピストン10に
伝えて、駐車ブレーキ時の制動力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータのトルクに
よって制動力を発生する電動ブレーキ装置に係り、特に
駐車ブレーキとしての機能を付加した電動ブレーキ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動ブレーキ装置としては、ピストン
と、モータと該モータの回転を直線運動に変換して前記
ピストンに伝達する回転−直動変換機構とを配設してな
るキャリパを備え、前記モータのロータの回転に応じて
前記ピストンを推進し、ブレーキパッドをディスクロー
タに押圧して制動力を発生するものがある。そして、こ
のような電動ブレーキ装置では、通常、運転者によるブ
レーキペダルの踏力やストロークをセンサによって検出
し、この検出値に応じて電動モータの回転(回転角)を
制御することにより所望の制動力を得るようにしてい
る。
【0003】ところで、この種の電動ブレーキ装置にお
いては、駐車ブレーキの機能を付加して利用価値を高め
ることが種々検討されており、例えば、特開平5−32
1961号公報に記載のものでは、回転−直動変換機構
として台形ねじを用いた構造において、キャリパ後端に
プッシュロッドを設け、該プッシュロッドをレバー操作
により移動させてモータと一体にピストンを推進し、駐
車ブレーキを作動させる機構を、特開平11−2573
82号公報に記載のものでは、回転−直動変換機構とし
てボールねじを用いた構造において、キャリパ後端にプ
ッシュロッドを設け、該プッシュロッドをレバー操作に
より移動させてピストンを推進し、駐車ブレーキを作動
させる機構をそれぞれ設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
公報に記載の電動ブレーキ装置によれば、その駐車ブレ
ーキの機構は、何れもプッシュロッドを移動させてピス
トンを推進する構造となっているため、回転シャフトや
カムなど、プッシュロッドを移動させるための特別の手
段が必要であり、プッシュロッド自体の移動にかなりの
スペースを要することもあって、全体構造の複雑大型化
が避けられず、車両への搭載性の悪化やコスト上昇を招
く、という問題があった。特に最近では、比較的小さな
モータトルクで大きなピストン推進力を得ることができ
ることから、上記回転−直動変換機構としてボールラン
プ機構を採用することが多くなってきているが、このよ
うなボールランプ機構を有する電動ブレーキ装置に前記
駐車ブレーキ機構を適用しようとすると、その構造はさ
らに複雑となり、前記した問題が一層増幅するようにな
る。本発明は、上記した技術的背景に鑑みてなされたも
ので、その課題とするところは、構造の複雑大型化を招
くことなく簡単にボールランプ機構と組合せて駐車ブレ
ーキの機能を付加することができ、もって車両への搭載
性の向上とコスト低減とに大きく寄与する電動ブレーキ
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ピストンと、モータと該モータの回転を
直線運動に変換して前記ピストンに伝達する回転−直動
変換機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータ
の回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッド
をディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブレ
ーキ装置において、前記キャリパ内に、駐車ブレーキ用
操作部材の操作により作動し、前記回転−直動変換機構
としての第1ボールランプ機構を介して前記ピストンを
推進し制動力を発生する第2ボールランプ機構を設けた
ことを特徴とする。このように構成した電動ブレーキ装
置においては、駐車ブレーキ用操作部材を操作して第2
ボールランプ機構を作動させることで、第1ボールラン
プ機構を介してピストンが推進し、駐車ブレーキが作動
するが、ボールランプ機構は、盤状の2つのディスクの
間にボールを配置しただけの単純構造となっているた
め、キャリパ内にコンパクトに配設することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0007】図1〜3は、本発明の第1の実施の形態と
しての電動ブレーキ装置を示したものである。これらの
図において、1は、車両の非回転部(ナックル等)に固
定されたキャリア(図示略)に、ディスクロータ2の軸
方向へ浮動可能に支持されたキャリパ、3、4は、ディ
スクロータ2の両側に配置された一対のブレーキパッド
であり、ブレーキパッド3、4はディスクロータ2の軸
方向に移動可能に前記キャリアに支持されている。キャ
リパ1は、ディスクロータ2より車両内側に配置される
有底筒状のケーシング部5とこのケーシング部5からデ
ィスクロータ2を跨いで車両外側へ延ばされた爪部6と
からなるキャリパ本体7を備えている。
【0008】キャリパ本体7内には、車両内側のブレー
キパッド3の背面に当接可能なピストン10と、モータ
11と、このモータ11の回転を直線運動に変換して前
記ピストン10に伝える第1ボールランプ機構(回転−
直動変換機構)12と、駐車ブレーキ用ワイヤ(操作部
材)13の操作により作動し、前記第1ボールランプ機
構12を介してピストン10をディスクロータ2側へ推
進する駐車ブレーキ機構14とが配設されている。
【0009】上記ピストン10は、大径の本体部15と
小径の軸部16とを連設してなっており、その全体は、
本体部15と車両内側のブレーキパッド3とを連結する
ピン17により回り止めされている。また、上記モータ
11は、キャリパ本体7のケーシング部5に嵌合固定さ
れたステータ18と、ステータ18内に配置された中空
ロータ19とを備え、ロータ19は、キャリパ本体7に
軸受20、21によって回動可能に支持されている。モ
ータ11は、コントローラ(図示せず)からの指令でロ
ータ19を所望トルクで所望角度だけ回転させるように
作動し、そのロータ19の回転角は、該ロータ19とケ
ーシング部5の内底ボス部5aとの間に配置した回転検
出器22により検出されるようになっている。なお、ケ
ーシング部5には、ステータ18および回転検出器22
と前記コントローラとを接続する信号線が取り回されて
いるが、これについては図示を省略する。
【0010】上記第1ボールランプ機構12は、モータ
11のロータ19と一体をなすリング状第1ディスク2
3とピストン10の軸部16にねじ部Sを介して結合さ
れたリング状第2ディスク24と、両ディスク23と2
4との間に介装されたボール25とからなっている。第
2ディスク24は、常時は、これとキャリパ本体10と
の間に介装したウェーブワッシャ26の弾性力により第
1ディスク23側へ付勢されかつその回転が規制されて
いる。
【0011】上記ボール25は、図2によく示されるよ
うに、第1ディスク23および第2ディスク24の対向
面に、それぞれ円周方向に等配して円弧状に形成された
3つのボール溝27と28との間に保持器29(図1)
を用いて介装されている。各ボール溝27、28は、第
1ディスク23すなわちロータ19が図1の右方向から
見て時計回りに回転するとき、第2ディスク24が同図
の左方向へ移動するように、それぞれの溝底が傾斜して
形成されている。この場合、第2ディスク24の回転は
前記したようにウェーブワッシャ26により規制されて
いるので、第2ディスク24は前記ロータ19の時計方
向への回転に応じて直動(前進)し、これによりピスト
ン10がディスクロータ2側へ推進して、車両内側のブ
レーキパッド3をディスクロータ2に対して押付ける。
一方、ウェーブワッシャ26により第2ディスク24が
第1ディスク23へ付勢されているので、ロータ19
(第1ディスク23)が、図1の右方向から見て反時計
回りに回転するとき、第2ディスク24が同図の右方向
へ後退し、ピストン10がブレーキパッド3から離間す
るようになる。
【0012】上記駐車ブレーキ機構31は、キャリパ本
体7のケーシング部5の内底部に形成した環状溝30内
に配置された第2ボールランプ機構31と、この第2ボ
ールランプ機構31と前記モータ11のロータ19との
間に配置されたスラスト軸受(スラスト玉軸受)32と
から概略構成されている。本第1の実施の形態におい
て、上記第2ボールランプ機構31とスラスト軸受32
とは、前記駐車ブレーキ用ワイヤ13の操作により回転
駆動される回転ディスク33を共用して一体的に構成さ
れている。より詳しくは、ボールランプ機構31は、前
記回転ディスク33を一方のディスクとして、これと対
をなす他方のディスク(固定ディスク)34を前記環状
溝30の奥底側に位置固定的に配置すると共に、両ディ
スク33と34との間にボール35を介装した構造とな
っており、また、スラスト軸受32は、前記回転ディス
ク33を一方の軌道輪として、これと対をなす他方の軌
道輪36を前記ロータ19の端面に固着させると共に、
両輪33と36との間にボール37を介装した構造とな
っている。すなわち、第2ボールランプ機構31は、ス
ラスト軸受32およびロータ19を介して前記回転−直
動変換機構としての第1ボールランプ機構12の第1デ
ィスク23に作動連結された状態となっている。
【0013】上記第2ボールランプ機構31の基本構造
は、前記第1ボールランプ機構12と同じであり、その
ボール35は回転ディスク33と固定ディスク34の対
向面に形成した、傾斜底を有する3つのボール溝38と
39との間に配置されている。また、この第2ボールラ
ンプ機構31は、その回転ディスク33が図1の右方向
から見て時計回りに回転するとき、該回転ディスク33
自体が図の左方向へ移動(直動)するようになってお
り、その動きがスラスト軸受32、ロータ19、第1ボ
ールランプ機構12を介してピストン10に伝達され、
これによりピストン10がディスクロータ2側へ推進し
て、車両内側のブレーキパッド3をディスクロータ2に
対して押付ける。この場合、前記ウェーブワッシャ26
の弾性力が第1ボールランプ機構12、ロータ19およ
びスラスト軸受32を介して第2ボールランプ機構31
の回転ディスク33に伝えられていることから、回転デ
ィスク33が図1の右方向から見て反時計回りに回転す
るとき、回転ディスク33自体が同図の右方向へ移動
し、ピストン10がブレーキパッド3から離間するよう
になる。
【0014】なお、駐車ブレーキ用ワイヤ13は、キャ
リパ本体7に設けた貫通孔を通して回転ディスク33に
連結されているが、ここでは、回転ディスク33を、図
1の右方向から見て時計回りに回転させる第1ワイヤ1
3aと反時計回りに回転させる第2ワイヤ13bとから
なっており(図3)、各ワイヤ13a、13bは、運転
席の周辺に配置した駐車ブレーキ操作装置(図示略)の
操作により引張りまたは緩められるようになっている。
【0015】以下、上記第1の実施の形態としての電動
ブレーキ装置の作用について説明する。通常の電動ブレ
ーキとして作動する場合は、運転者のブレーキ操作信号
(ブレーキペダル)の入力によりモータ11のロータ1
9が図1に見て時計回りに回転し、これと一体に第1ボ
ールランプ機構12の第1ディスク23が回転する。す
ると、その第2ディスク24がディスクロータ2側へ前
進し、これによりピストン10が推進して、車両内側の
ブレーキパッド3をディスクロータ2に対して押付け
る。そして、その反力によってキャリパ1が図示を略す
キャリアに対して後退し、その爪部6が車両外側のブレ
ーキパッド4をディスクロータ2の外側面に押付け、こ
れによりモータ11のトルクに応じた制動力が発生す
る。この時、ピストン10と第2ディスク24との結合
部(ねじ部S)に生じる摩擦抵抗により第2ディスク2
4の回転が規制され、十分なる制動力が発生する。しか
して、駐車ブレーキ機構14内の第2ボールランプ機構
31の回転ディスク33は不動となっているので、ロー
タ19は、スラスト軸受32により第2ボールランプ機
構31の影響を受けることなく円滑に回転し、電動ブレ
ーキとしての機能が保証される。一方、電動ブレーキの
解除時には、運転者の解除操作に応じてモータ11のロ
ータ19が図1に見て反時計回りに回転し、ウェーブワ
ッシャ26の弾性力により第1ボールランプ機構12の
第2ディスク24とピストン10とが一体的に後退し、
ディスクロータ2への押付け力が解放されて、制動が解
除される。
【0016】駐車ブレーキを作動させる場合は、運転室
内の図示を略す駐車ブレーキ操作装置の操作により一方
のワイヤ13aが引張られ、これにより駐車ブレーキ機
構14内の第2ボールランプ機構31の回転ディスク3
3が図1の右方向から見て時計回りに回転する。する
と、この回転ディスク33は回転しながら図1の左方向
へ前進し、その動きがスラスト軸受32、ロータ19、
第1ボールランプ機構12を介してピストン10に伝達
され、ピストン10がディスクロータ2側へ推進して、
車両内側のブレーキパッド3をディスクロータ2に対し
て押付ける。この結果、上記通常の電動ブレーキ作動時
と同様にキャリパ1がキャリアに対して後退し、その爪
部6が車両外側のブレーキパッド4をディスクロータ2
の外側面に押付け、これにより機械的に制動力が発生
し、駐車ブレーキが作動する。一方、この状態から駐車
ブレーキ操作装置の操作により他方のワイヤ13bが引
張られると、第2ボールランプ機構31の回転ディスク
33が図1の右方向から見て反時計回りに回転しながら
後退し、この動きに第1ボールランプ機構12が追従し
て、その第2ディスク24と一体的にピストン10が後
退し、ディスクロータ2への押付け力が解放されて、駐
車ブレーキが解除される。
【0017】このように、本第1の実施の形態における
駐車ブレーキ機構14は、板状の回転ディスク33と固
定ディスク34との間にボール35を配置しただけの単
純構造の第2ボールランプ機構31を用いた構成となっ
ているので、キャリパ本体7内にコンパクトに配設する
ことができる。したがって、キャリパ1全体の構造が複
雑大型化することはなく、車両への搭載性が向上するば
かりかコスト低減を達成できる。また、この第2のボー
ルランプ機構31の動きをスラスト軸受32を介して第
1ボールランプ機構12に伝えるようにしているので、
両ボールランプ機構31および12は、相互に影響し合
うことなく円滑に作動することができ、装置に対する信
頼性が確立する。本第1の実施の形態においては特に、
ワイヤ操作により回転する回転ディスク33を第2ボー
ルランプ機構31とスラスト軸受32とで共用している
ので、設置スペースの削減および部品点数の削減を削減
できる。
【0018】ここで、上記した駐車ブレーキ作動時のピ
ストン10の位置の変化をみると、図4に示すとおりと
なっている。すなわち、電動ブレーキが作動せずに駐車
ブレーキのみが作動した場合は、第2ボールランプ機構
31の回転ディスク33の回転による変位のみであるの
で、同図(a)に示すように駐車ブレーキ作動時のピス
トン変位量Qは全ピストン変位量Pと一致する。これに
対し、通常ブレーキ作動中に駐車ブレーキに切換えた場
合は、同図(b)、(c)に示すように、第1ランプ機
構12の第1ディスク23の回転すなわち電動ブレーキ
作動によるピストン変位量Rと駐車ブレーキ作動による
ピストン変位量Qとの和が全ピストン変位量Pとなる。
同図において、(b)は駐車ブレーキ作動によるピスト
ン変位量Qが駐車ブレーキ作動によるピストン変位量Q
よりも少ない場合を、(c)は駐車ブレーキ作動による
ピストン変位量Qが駐車ブレーキ作動によるピストン変
位量Qよりも多い場合をそれぞれ表しており、いずれの
場合も、駐車ブレーキ作動に要する操作力は、電動ブレ
ーキ作動分だけ多くなる。
【0019】図5、6は、本発明の第2の実施の形態と
しての電動ブレーキ装置を示したものである。本第2の
実施の形態の特徴とするところは、上記駐車ブレーキ機
構14を、回転−直動変換機構としての第1ボールラン
プ機構12の周りに配置し、この駐車ブレーキ機構14
内のスラスト軸受32の軌道輪36を第1ボールランプ
機構12の第2ディスク24の外周縁部側の端面に固着
し、さらに駐車ブレーキ機構14内の第2ボーランプ機
構31の固定ディスク34をピストン軸方向へ移動可能
にキャリパ本体7に配置すると共に、この固定ディスク
34を常時はピストン推進方向へ付勢するばね(付勢手
段)40を配設した点にある。なお、駐車ブレーキ機構
14を構成する第2ボールランプ機構31およびスラス
ト軸受32の構造は上記第1の実施の形態と変わりがな
いので、ここでは、図1に示した部分と同一部分に同一
符号を付している。
【0020】以下、上記第2の実施の形態としての電動
ブレーキ装置の作用について説明する。通常の電動ブレ
ーキとして作動する場合は、上記第1の実施の形態と同
様に運転者のブレーキ操作信号(ブレーキペダル)の入
力によりモータ11のロータ19が図1に見て時計回り
に回転し、第1ボールランプ機構12が作動してピスト
ン10が推進し、モータ11のトルクに応じた制動力が
発生する。この時、駐車ブレーキ機構14内の第2ボー
ルランプ機構31の固定ディスク34はばね40によっ
てピストン推進方向に押されているので、駐車ブレーキ
機構14の全体はは第1ボールランプ機構12の第2デ
ィスク24の動き(前進)に追従する。一方、電動ブレ
ーキの解除時には、運転者の解除操作に応じてモータ1
1のロータ19が図1に見て反時計回りに回転し、ウェ
ーブワッシャ26の弾性力により第1ボールランプ機構
12の第2ディスク24とピストン10とが一体的に後
退し、ディスクロータ2への押付け力が解放されて、制
動が解除される。この時、駐車ブレーキ機構14は、ば
ね40を縮ませながら前記第2ディスク24の動き(後
退)に追従し、元の位置に戻る。なお、この元の位置で
は、第2ボールランプ機構31の固定ディスク34とキ
ャリパ7との間にはわずかの隙間が存在し、第2ボール
ランプ機構31は若干の後退余裕を残している。
【0021】駐車ブレーキを作動させる場合は、運転室
内の図示を略す駐車ブレーキ操作装置の操作により一方
のワイヤ13aが引張られ、これにより駐車ブレーキ機
構14内の第2ボールランプ機構31の回転ディスク3
3が図1の右方向から見て時計回りに回転する。する
と、この回転ディスク33は回転しながら図1の左方向
へ前進しようとする。しかし、第2ボールランプ機構3
1は上記したようにその元の位置でキャリパ本体7との
間に若干の後退余裕を残しているので、回転ディスク3
3の回転当初は固定ディスク34がばね40を撓ませて
わずか後退する。そして、固定ディスク34がキャリパ
7によりその後退が規制されると同時に回転ディスク3
3は回転しながら図1の左方向へ前進し、その動きがス
ラスト軸受36および第1ボールランプ機構12の第2
ディスク24を介してピストン10に伝達され、ピスト
ン10がディスクロータ2側へ推進して、機械的に制動
力が発生し、駐車ブレーキが作動する。一方、この状態
から駐車ブレーキ操作装置の操作により他方のワイヤ1
3bが引張られると、第2ボールランプ機構31の回転
ディスク33が図1の右方向から見て反時計回りに回転
しながら後退し、この動きに第1ボールランプ機構12
の第2ディスク24が追従して、これと一体的にピスト
ン10が後退し、ディスクロータ2への押付け力が解放
されて、駐車ブレーキが解除される。
【0022】本第2の実施の形態においては、上記第1
の実施の形態における駐車ブレーキ機構14をそのまま
用いているので、第1の実施の形態と同様の効果を奏す
るが、この駐車ブレーキ機構14を既存の第1ボールラ
ンプ機構12の周りに配置したことにより、キャリパ1
の全長は従来と同様のサイズとなり、車両への搭載性が
より一層向上する。本第2の実施の形態においては特
に、駐車ブレーキ機構14をばね40を用いてピストン
推進方向へ浮動可能に配置しているので、駐車ブレーキ
機構14を構成する第2ボールランプ機構31およびス
ラスト軸受32の組付構造は、電動ブレーキ作動時にも
安定し、駐車ブレーキ機構14の機能は安定的に維持さ
れる。
【0023】ここで、上記第2の実施の形態における駐
車ブレーキ時のピストン10の位置の変化をみると、図
7に示すとおりとなっている。すなわち、電動ブレーキ
が作動せずに駐車ブレーキのみが作動した場合は、第2
ボールランプ機構31の回転ディスク33の回転による
変位のみであるので、同図(a)に示すように、駐車ブ
レーキ作動時のピストン変位量Qは全ピストン変位量P
と一致する。これに対し、通常ブレーキ作動中に駐車ブ
レーキに切換えた場合は、同図(b)、(c)に示すよ
うに、全ピストン変位量Pは、第1ランプ機構12の第
1ディスク23の回転すなわち電動ブレーキ作動による
ピストン変位量Rと駐車ブレーキ作動によるピストン変
位量Qとの何れかに依存し、駐車ブレーキ作動によるピ
ストン変位量Qが電動ブレーキ作動によるピストン変位
量Rよりも小さい範囲では駐車ブレーキ作動によるピス
トン変位量Qと一致し、駐車ブレーキ作動によるピスト
ン変位量Qが電動ブレーキ作動によるピストン変位量R
よりも大きい範囲では駐車ブレーキ作動によるピストン
変位量Qと一致する。図7において、(b)は駐車ブレ
ーキ作動によるピストン変位量Qが電動ブレーキ作動に
よるピストン変位量Rよりも多い場合を表しており、こ
の場合には、駐車ブレーキ作動に要する操作力は、電動
ブレーキ作動分を超えたところから必要となる。一方、
(c)は駐車ブレーキ作動によるピストン変位量Qが電
動ブレーキ作動によるピストン変位量Rよりも少ない場
合を表しており、この場合には、駐車ブレーキ作動に要
する操作力は不要となり、その操作にはほとんど力を要
しない。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る電動
ブレーキ装置によれば、構造簡単で盤状をなすボールラ
ンプ機構を駐車ブレーキ機構として用いたので、回転−
直動変換機構としてボールランプ機構を用いたものに適
用しても、全体構造が複雑大型化することはなく、車両
への搭載性の向上およびコスト低減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である電動ブレーキ
装置の全体構造を示す断面図である。
【図2】図1のA´−A´矢視線に沿う断面図である。
【図3】図1のA−A矢視線に沿う断面図である。
【図4】第1の実施の形態における駐車ブレーキの作動
状況をピストン変位量の時間変化として示すグラフであ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態である電動ブレーキ
装置の全体構造を示す断面図である。
【図6】図5のB−B矢視線に沿う断面図である。
【図7】第2の実施の形態における駐車ブレーキの作動
状況をピストン変位量の時間変化として示すグラフであ
る。
【符号の説明】 1 キャリパ 2 ディスクロータ 3、4 ブレーキパッド 7 キャリパ本体 10 ピストン 11 モータ 12 第1ボールランプ機構(回転−直動変換機構) 13 駐車ブレーキ用ワイヤ 14 駐車ブレーキ機構 18 モータのステータ 19 モータのロータ 24 第1ボールランプ機構の第1ディスク 25 第1ボールランプ機構の第2ディスク 31 第2のボールランプ機構 32 第2のボールランプ機構のスラスト軸受 33 第2のボールランプ機構の回転ディスク 34 第2のボールランプ機構の固定ディスク 35 第2のボールランプ機構のボール 40 ばね(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D048 BB52 BB54 CC49 HH18 HH58 QQ12 3J058 AA43 AA48 AA53 AA63 AA73 AA87 BA12 BA62 BA63 BA67 CC08 CC15 CC19 CC58 CD24 CD27 FA06 FA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンと、モータと該モータの回転を
    直線運動に変換して前記ピストンに伝達する回転−直動
    変換機構とを配設してなるキャリパを備え、前記モータ
    の回転に応じて前記ピストンを推進し、ブレーキパッド
    をディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブレ
    ーキ装置において、前記キャリパ内に、駐車ブレーキ用
    操作部材の操作により作動し、前記回転−直動変換機構
    としての第1ボールランプ機構を介して前記ピストンを
    推進し制動力を発生する第2ボールランプ機構を設けた
    ことを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 第2ボールランプ機構が、リング状回転
    ディスクとリング状固定ディスクとの間にボールを配置
    してなり、前記回転ディスクは、スラスト軸受を介して
    ボールランプ機構に作動連結され、かつ駐車ブレーキ用
    操作部材の操作により回転することを特徴とする請求項
    1に記載の電動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 回転ディスクを、スラスト軸受の軌道輪
    として共用したことを特徴とする請求項2に記載の電動
    ブレーキ装置。
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JP2011094755A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Hitachi Automotive Systems Ltd ディスクブレーキ

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