JP2003041187A - ウェザーストリップゴム用コーティング剤組成物 - Google Patents
ウェザーストリップゴム用コーティング剤組成物Info
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Abstract
膜が優れた潤滑性、被着体との優れた密着性を示すウェ
ザーストリップゴム用コーティング剤組成物を提供する
こと。 【解決手段】 下記(A)、(B)、(C)3成分より
なるウェザーストリップゴム用コーティング剤組成物。
(A)長鎖ポリオール、ポリイソシアネート及び片末端
水酸基含有シロキサンを反応させてなるヒドロキシプレ
ポリマー100重量部、(B)硬化剤としてのポリイソ
シアネート1〜50重量部、(C)非反応性シリコーン
オイル5〜150重量部。
Description
性、潤滑性、撥水性、耐候性および耐ブロッキング性が
要求されるゴム、プラスチック成形品用コーティング剤
組成物であって、その塗膜を屋外環境下に長期間曝露し
ても、長期使用に耐え得るコーティング剤組成物に関す
る。ここで、上記ゴム、プラスチック成形品としては、
ガラスラン、ガラスアウターウェザーストリップ、ドア
ミラー用ブラケット等を挙げることができる。
ムとしては、一般にエチレンプロピレンダイマー(EP
DM)が使用されており、そのコーティング剤としては
耐摩耗性に優れるウレタンコーティング剤が使用されて
いる。このコーティング剤の塗膜に潤滑性を付与する目
的で各種シリコーンオイルが添加されている。例えば、
ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られ
る末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーに非反応性シリコーンオイルを配合した組成物(特公
昭62−15344号公報)、あるいは非反応性シリコ
ーンオイルの他にヒドロキシルプレポリマーの主鎖中に
シロキサン構造を導入した組成物(特公昭62−153
44号公報)がある。
性シリコーンオイルを配合した組成物を高分子材料に塗
布して形成された塗膜はその形成直後は優れた潤滑性を
示すが、屋外環境下に長期間曝露した場合、シリコーン
オイルが塗膜表面にブリードアウトしてしまい、潤滑性
が失われる。また、後者のヒドロキシプレポリマーの主
鎖中にシロキサン構造を導入した組成物の場合、塗膜と
被着体との密着性が劣り、ウレタンの耐摩耗性の効果が
失われるという欠点があった。本発明の課題は、屋外環
境下に長期間曝露した後でもその塗膜が優れた潤滑性、
被着体との優れた密着性を示すウェザーストリップゴム
用コーティング剤組成物を提供することにある。
達成するため鋭意検討を行った結果、ヒドロキシプレポ
リマー100重量部、硬化剤としてのポリイソシアネー
ト1〜50重量部と非反応性シリコーンオイル5〜15
0重量部との3成分からなるコーティング剤組成物、特
に、ヒドロキシプレポリマーが下記一般式(1)または
(2)で示される片末端水酸基含有シロキサンを用いて
合成され、ヒドロキシプレポリマーの側鎖にシロキサン
構造が導入されたウェザーストリップゴム用コーティン
グ剤組成物が上記課題を解決することを見出し本発明を
完成した。
リマーは、一般に長鎖ポリオール、ポリイソシアネート
及び特に、下記一般式(1)または(2)で示される片
末端水酸基含有シロキサン、更に、必要に応じて鎖延長
剤として短鎖ジオールを反応させることにより得られる
末端水酸基残存のプレポリマーである。
は非置換のアルキル基またはアリール基、R2はアルキ
レン基またはエステル結合、エーテル結合を有する2価
の有機基、nは5〜200の整数である。)
合成原料となる長鎖ポリオールとしては平均分子量50
0から4,000の長鎖ポリエーテルジオール、ポリエ
ステルジオール、ポリカーボネートジオールが挙げられ
る。更には、下記一般式(3)で示される両末端水酸基
含有シロキサンも挙げることができる。
は非置換のアルキル基またはアリール基、R2はアルキ
レン基またはエステル結合、エーテル結合を有する2価
の有機基、nは5〜200の整数である。) ヒドロキシプレポリマーの合成時の長鎖ポリオールの使
用量は、本発明における長鎖ポリオール、ポリイソシア
ネートおよび片末端水酸基含有シロキサンの3成分の合
計量に対して、30〜70重量%が好ましく、更には、
40〜60重量%がより好ましい。30重量%より少な
いと硬い成形物となり、逆に70重量%を超えると柔ら
かく、耐摩耗性に劣る成形物となる。
合成原料となる片末端水酸基含有シロキサンは前記一般
式(1)または(2)で示されるものが好適である。本
発明におけるヒドロキシプレポリマーの合成原料となる
片末端水酸基含有シロキサンの使用量は、本発明におけ
る長鎖ポリオール、ポリイソシアネート及び片末端水酸
基含有シロキサンの3成分の合計量に対して、0.5〜
30重量%が好ましく、更には、3〜15重量%がより
好ましい。0.5重量%より少ないと屋外環境下に長期
間曝露した後の潤滑性が著しく低下し、逆に30重量%
を超えると製造コストが高くなってしまう。
合成原料となるポリイソシアネートとしては、段落〔0
016〕に記載されている硬化剤として使用可能なポリ
イソシアネート化合物が同様に合成原料としても使用可
能である。その使用量は、本発明における長鎖ポリオー
ル、ポリイソシアネートおよび片末端水酸基含有シロキ
サンの3成分の合計量に対して、20〜50重量%が好
ましく、更には、25〜40重量%がより好ましい。2
0重量%より少ないと、柔らかく、耐摩耗性に劣る成形
物となり、逆に50重量%を超えると硬い成形物とな
る。
は、長鎖ポリオールの水酸基、イソシアネート基、片末
端水酸基含有シロキサンの水酸基などの水酸基同士の縮
合反応、水酸基とイソシアネート基との縮合反応などに
よりその側鎖にシロキサン構造が導入されたものとして
得ることができ、その製造方法は一般的なウレタン溶液
製造方法を適用できる。具体的にはトルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ア
セトンなどの有機溶媒の存在下、長鎖ポリオール、ポリ
イソシアネート及び片末端水酸基含有シロキサンの混合
物を攪拌、加熱することにより得られる。また、必要に
応じて、アミン、錫触媒などの反応促進剤を添加するこ
とができる。
ーンオイルは、ヒドロキシル化合物、イソシアネート化
合物と反応する置換基が導入されている反応性シリコー
ンオイルに対する化合物である。非反応性シリコーンオ
イルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェ
ニルシリコーンオイル、長鎖アルキル基含有シリコーン
オイル、フッ素化炭化水素基含有シリコーンオイル等が
挙げられる。
は、ヒドロキシプレポリマー(樹脂分)100重量部に
対して5〜150重量部が好ましく、更に好ましくは1
0〜50重量部である。5重量部未満では充分な潤滑性
が得られず、又、逆に150重量部を超えると被着体と
の密着性を阻害する。
ポリイソシアネート化合物としては例えば、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、4,4’−フェニルメタンジイ
ソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイ
ソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフ
ェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,
4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカ
メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシ
アネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシア
ネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートや
アダクト型、イソシアヌレート型のポリイソシアネート
が挙げられる。
アネート化合物の配合量はヒドロキシプレポリマー(樹
脂分)100重量部に対して1〜50重量部が好まし
い。1重量部未満では被膜が軟らかく、耐摩耗性に劣
り、逆に50重量部を超えると塗膜が硬くなりすぎ、被
着体との柔軟性を阻害する。
3成分の他に粉末状潤滑剤、例えば、カーボンブラッ
ク、テフロン(登録商標)粉末を添加することもでき
る。更に、3成分それぞれに溶剤を加え適当な粘度に調
整して用いることもできる。
際、この組成物に必要に応じて触媒及び安定剤を添加す
ることができる。これらの触媒や安定剤は任意の段階で
加えることができる。触媒としては、例えば、トリエチ
ルアミン、トリエチルジアミンなどの含窒素化合物、酢
酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫などの金
属塩、ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属化合物な
どが挙げられる。安定剤としては、置換ベンゾトリアゾ
ール類などの紫外線に対する安定剤、フェノール誘導体
などの熱酸化に対する安定剤などを加えることができ
る。
に具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定され
るものではない。
載の原料を反応器内で攪拌下、80℃で、10時間反応
させて目的とするヒドロキシプレポリマーを得た。片末
端ジオールシロキサンは下記式(4)で示されるシロキ
サンを用いた。
としては、下記式(5)で示される平均分子量のものを
用いた。
価)得られたヒドロキシプレポリマーの樹脂分濃度を溶
剤を用いて20重量%に調整後、表2の組成で非反応性
シリコーンおよび硬化剤と混合したウレタンコーティン
グ剤をEPDMゴム上に塗布し100℃/30分乾燥器
内でキュアし試験片を得た。キュア後の試験片及びサン
シャインウェザーオメーターで紫外線照射後の試験片の
動摩擦係数(μ)を(株)東洋精機製作所製摩擦試験機
TR型を用いて、PETフィルムに対して、荷重200g
で、速度150mm/分で測定した。試験結果から、本
発明のコーティング剤組成物はEPDM表面への接着
性、耐老化性試験後の潤滑性に優れていることが明らか
になった。
入したヒドロキシプレポリマー、非反応性シリコーンオ
イル及び硬化剤としてのポリイソシアネートの3成分か
らなるウェザーストリップゴム用コーティング剤組成物
であり、これをゴム、プラスチック成形品上にコーティ
ングし形成された塗膜は、屋外環境下に長期間曝露され
た後でも、潤滑性、被着体との密着性に優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記(A)、(B)、(C)3成分より
なるウェザーストリップゴム用コーティング剤組成物。 (A)長鎖ポリオール、ポリイソシアネート及び片末端水酸基含有シロキサン を反応させてなるヒドロキシプレポリマー 100重量部、 (B)硬化剤としてのポリイソシアネート 1〜50重量部、 (C)非反応性シリコーンオイル 5〜150重量部。 - 【請求項2】 片末端水酸基含有シロキサンが下記一般
式(1)または(2)で示されるものであることを特徴
とする請求項1記載のウェザーストリップゴム用コーテ
ィング剤組成物。 【化1】 【化2】 (但しR1は炭素数1〜8の同種または異種の置換また
は非置換のアルキル基またはアリール基、R2はアルキ
レン基またはエステル結合、エーテル結合を有する2価
の有機基、nは5〜200の整数である。)
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