JP2003040554A - 釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ - Google Patents
釣り合い錘加減型ロープ式エレベータInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66B—ELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
- B66B1/00—Control systems of elevators in general
- B66B1/24—Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration
- B66B1/28—Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration electrical
- B66B1/30—Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration electrical effective on driving gear, e.g. acting on power electronics, on inverter or rectifier controlled motor
- B66B1/302—Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration electrical effective on driving gear, e.g. acting on power electronics, on inverter or rectifier controlled motor for energy saving
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66B—ELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
- B66B17/00—Hoistway equipment
- B66B17/12—Counterpoises
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Types And Forms Of Lifts (AREA)
- Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ロープ式エレベータは釣り合い錘でかごの半分
の乗員の時に釣り合う構造とするが、満員と空の時は最
大の仕事が必要になる。釣り合い錘の加減装置で負荷を
平準化して電動機容量を1/3にする技術開発を進めて
いるが、油圧ロッドレスシリンダとアキュームレータの
小型化と小容量化を1/6程度可能とし、経済性と実用
性を一挙に高めたい。 【解決手段】釣り合い錘5だけに錘吊り車6を設けるロ
ーピングとすることに加え、釣り合い錘を直接拘束する
一対の平行スプロケット11,12を回転自在に固定し
たチェーン機構13を設け、このスプロケットピッチ径
と油圧ロッドレスシリンダ内部のスプロケット16,2
0のピッチ径との比を3程度とすることで数分の一の小
型化、小容量化を実現する。
の乗員の時に釣り合う構造とするが、満員と空の時は最
大の仕事が必要になる。釣り合い錘の加減装置で負荷を
平準化して電動機容量を1/3にする技術開発を進めて
いるが、油圧ロッドレスシリンダとアキュームレータの
小型化と小容量化を1/6程度可能とし、経済性と実用
性を一挙に高めたい。 【解決手段】釣り合い錘5だけに錘吊り車6を設けるロ
ーピングとすることに加え、釣り合い錘を直接拘束する
一対の平行スプロケット11,12を回転自在に固定し
たチェーン機構13を設け、このスプロケットピッチ径
と油圧ロッドレスシリンダ内部のスプロケット16,2
0のピッチ径との比を3程度とすることで数分の一の小
型化、小容量化を実現する。
Description
【0001】本発明はストロークに制限のない油圧ロッ
ドレスシリンダを、ロープ式電動エレベータの釣り合い
錘が直接加減できるアクチュエータとして利用すること
によって、アキュームレータとの併用によるエレベータ
駆動電動機の大幅な容量小型化を実現する合理的なロー
プ式エレベータの改良に関する。別けても、油圧ロッド
レスシリンダのストロークをエレベータかご揚程の数分
の一程度まで小型化することで、従来のロープ式エレベ
ータよりも複雑化し、コストアップを招きやすいこの種
類のエレベータのコストダウンを強力に推進できるよう
にした改良技術に関し、停電時であってもアキュームレ
ータからの動力アシストが常時得られる結果、閉じ込め
事故とは無縁の極めて安全性の高いエレベータの普及を
促進させ、電源容量のデマンドを合理的に小型化できる
改良型エレベータに関する。更に本発明は、圧力の異な
るアキュームレータを高低圧の二組としながら、最大で
7段階の圧力設定を可能とするだけでなく、アキューム
レータのガス室容積を適度に選択することで、30階程
度までのビルのエレベータでは、釣り合いロープを不要
とする前記エレベータの経済的な改良技術に関する。
ドレスシリンダを、ロープ式電動エレベータの釣り合い
錘が直接加減できるアクチュエータとして利用すること
によって、アキュームレータとの併用によるエレベータ
駆動電動機の大幅な容量小型化を実現する合理的なロー
プ式エレベータの改良に関する。別けても、油圧ロッド
レスシリンダのストロークをエレベータかご揚程の数分
の一程度まで小型化することで、従来のロープ式エレベ
ータよりも複雑化し、コストアップを招きやすいこの種
類のエレベータのコストダウンを強力に推進できるよう
にした改良技術に関し、停電時であってもアキュームレ
ータからの動力アシストが常時得られる結果、閉じ込め
事故とは無縁の極めて安全性の高いエレベータの普及を
促進させ、電源容量のデマンドを合理的に小型化できる
改良型エレベータに関する。更に本発明は、圧力の異な
るアキュームレータを高低圧の二組としながら、最大で
7段階の圧力設定を可能とするだけでなく、アキューム
レータのガス室容積を適度に選択することで、30階程
度までのビルのエレベータでは、釣り合いロープを不要
とする前記エレベータの経済的な改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベータ技術は、殆どかごと釣
り合い錘とをロープで連結しただけの単純な構造に依存
するので、かごに乗っている乗客人数が零から満員まで
変化しても一切の対応手段がなかった。従って電動機容
量の最小化を図るには、釣り合い錘の質量を丁度半分の
定員の乗客がかごに乗っている時にかご全体の質量と釣
り合うように定めている。その結果、乗客数が定員の半
分である時は所要電動機容量は最低量で済むが、かごが
空の時と満員の時は最大の所要電動機容量を必要とし、
釣り合い錘とかごとの最大不釣り合い質量とかご速度の
積によって電動機容量が定められる。これに加え、装置
全体のエネルギー損失量やかごの加速に必要なエネルギ
ー量を加味した余裕分が必要となり、特にかご速度が高
いエレベータでは最大不釣り合い質量に比例した大容量
の電動機を必要としている。
り合い錘とをロープで連結しただけの単純な構造に依存
するので、かごに乗っている乗客人数が零から満員まで
変化しても一切の対応手段がなかった。従って電動機容
量の最小化を図るには、釣り合い錘の質量を丁度半分の
定員の乗客がかごに乗っている時にかご全体の質量と釣
り合うように定めている。その結果、乗客数が定員の半
分である時は所要電動機容量は最低量で済むが、かごが
空の時と満員の時は最大の所要電動機容量を必要とし、
釣り合い錘とかごとの最大不釣り合い質量とかご速度の
積によって電動機容量が定められる。これに加え、装置
全体のエネルギー損失量やかごの加速に必要なエネルギ
ー量を加味した余裕分が必要となり、特にかご速度が高
いエレベータでは最大不釣り合い質量に比例した大容量
の電動機を必要としている。
【0003】このような従来技術に対し、本発明者はス
トロークに制限のない油圧ロッドレスシリンダを世界で
初めて実現しているので、複数の圧力のアキュームレー
タと組み合わせ、かご乗客数が変化しても常に釣り合い
錘の質量にアキュームレータからの圧力を加味した実質
的な釣り合い錘質量と、かご全体の質量とがほぼ均衡す
る条件を実現することのできる、新しい釣り合い錘加減
型のロープ式電動エレベータを特願2001−7312
4号により提案している。然し乍らこの出願では、かご
の揚程以上のストロークの油圧ロッドレスシリンダを使
用することを前提としており、エレベータ全体のコスト
の面からは一層の強力な改善が望まれていた。具体的に
は、かごの昇降路に案内レールを芯出ししながら布設す
る工事に相当の工数を要するが、かご揚程以上のストロ
ークの油圧ロッドレスシリンダを昇降路に取り付けなが
ら組み立てる工数も、レールに準ずる程度見込むことに
なれば相当のコストアップとなる。更に、複数個必要な
アキュームレータも容量が大きければ不活性ガスボンベ
も大容量でなければならず、コストアップに繋がってし
まう。更にこの形式では、油圧ロッドレスシリンダはか
ご昇降路内部に設けられることになるので、ビル火災発
生時の安全性を考慮すると、シリンダの作動液は不燃性
のタイプが望ましいことになり、種々の制約が生じたり
する。この新しいタイプのエレベータでは、適用できる
かご揚程とかご速度はピストンの許容速度で制約される
点に適用限界が存在していた。加えて従来の一般的なロ
ープ式エレベータでは、揚程が30m以上となれば釣り
合いロープの備えが必要となり、ロープがシーブを介し
てかごと錘の相互間で移動することによる駆動力変化を
防いでいるが、そのための余分の経費を余儀なくされて
いる。
トロークに制限のない油圧ロッドレスシリンダを世界で
初めて実現しているので、複数の圧力のアキュームレー
タと組み合わせ、かご乗客数が変化しても常に釣り合い
錘の質量にアキュームレータからの圧力を加味した実質
的な釣り合い錘質量と、かご全体の質量とがほぼ均衡す
る条件を実現することのできる、新しい釣り合い錘加減
型のロープ式電動エレベータを特願2001−7312
4号により提案している。然し乍らこの出願では、かご
の揚程以上のストロークの油圧ロッドレスシリンダを使
用することを前提としており、エレベータ全体のコスト
の面からは一層の強力な改善が望まれていた。具体的に
は、かごの昇降路に案内レールを芯出ししながら布設す
る工事に相当の工数を要するが、かご揚程以上のストロ
ークの油圧ロッドレスシリンダを昇降路に取り付けなが
ら組み立てる工数も、レールに準ずる程度見込むことに
なれば相当のコストアップとなる。更に、複数個必要な
アキュームレータも容量が大きければ不活性ガスボンベ
も大容量でなければならず、コストアップに繋がってし
まう。更にこの形式では、油圧ロッドレスシリンダはか
ご昇降路内部に設けられることになるので、ビル火災発
生時の安全性を考慮すると、シリンダの作動液は不燃性
のタイプが望ましいことになり、種々の制約が生じたり
する。この新しいタイプのエレベータでは、適用できる
かご揚程とかご速度はピストンの許容速度で制約される
点に適用限界が存在していた。加えて従来の一般的なロ
ープ式エレベータでは、揚程が30m以上となれば釣り
合いロープの備えが必要となり、ロープがシーブを介し
てかごと錘の相互間で移動することによる駆動力変化を
防いでいるが、そのための余分の経費を余儀なくされて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、第一に釣り合い錘加減型のロープ式エレベ
ータに不可欠な油圧ロッドレスシリンダをかご揚程の数
分の一程度のストロークで済むように大幅な小型化を図
り、同時にかごの昇降路以外の機械室等の空間に設置可
能とすることによって、アキュームレータの容量も数分
の一程度に小型化して著しいコスト削減を可能とするこ
とである。第二の課題は、油圧ロッドレスシリンダをか
ごの昇降路内部から除去することにより、火災時の安全
性確保の観点から導入をやむなくされた不燃性作動液の
制約から解除され、省エネルギーに最も適したシステム
の採用を可能とすることである。これは元来省エネルギ
ーを徹底しようとして考案された先の特許出願の狙いを
更に前進させることとなり、コスト削減と相俟って釣り
合い錘加減型ロープ式エレベータの実用面での価値を増
大させ、普及にも大きな力となると考えられる。更に第
三の課題は、コスト削減の観点から複数のアキュームレ
ータシステムの合理化を図ることであり、異なる圧力の
アキュームレータの数を少なくしながら、できるだけ多
段階の圧力設定を可能とすることである。第四の課題
は、かごの揚程が90mないし120m程度以内であれ
ば、ロープ及びケーブルの自重変化に伴い避けられなく
なる釣り合いロープまたはチェーンの設置を不要とし、
コスト削減に一層資するべく、単純化できる点は徹底的
に単純化したエレベータ装置を実現することである。最
後の第五の課題は、より高いかご揚程とより高いかご速
度を実現することである。
する課題は、第一に釣り合い錘加減型のロープ式エレベ
ータに不可欠な油圧ロッドレスシリンダをかご揚程の数
分の一程度のストロークで済むように大幅な小型化を図
り、同時にかごの昇降路以外の機械室等の空間に設置可
能とすることによって、アキュームレータの容量も数分
の一程度に小型化して著しいコスト削減を可能とするこ
とである。第二の課題は、油圧ロッドレスシリンダをか
ごの昇降路内部から除去することにより、火災時の安全
性確保の観点から導入をやむなくされた不燃性作動液の
制約から解除され、省エネルギーに最も適したシステム
の採用を可能とすることである。これは元来省エネルギ
ーを徹底しようとして考案された先の特許出願の狙いを
更に前進させることとなり、コスト削減と相俟って釣り
合い錘加減型ロープ式エレベータの実用面での価値を増
大させ、普及にも大きな力となると考えられる。更に第
三の課題は、コスト削減の観点から複数のアキュームレ
ータシステムの合理化を図ることであり、異なる圧力の
アキュームレータの数を少なくしながら、できるだけ多
段階の圧力設定を可能とすることである。第四の課題
は、かごの揚程が90mないし120m程度以内であれ
ば、ロープ及びケーブルの自重変化に伴い避けられなく
なる釣り合いロープまたはチェーンの設置を不要とし、
コスト削減に一層資するべく、単純化できる点は徹底的
に単純化したエレベータ装置を実現することである。最
後の第五の課題は、より高いかご揚程とより高いかご速
度を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の第一の課題を解決
するため、本発明者は最初に伝統的なローピングの工夫
を考えてみた。ローピングの手法だけでは、かご揚程の
1/2に対応するシリンダ長さに半減化することは比較
的容易に着想することができるが、コスト削減効果は十
分ではない。そこで一層のシリンダ小型化を図るため、
釣り合い錘の錘吊り車に油圧ロッドレスシリンダの力を
伝えるエンドレスチェーン機構のスプロケットに着目し
た。一対のスプロケットの間にエンドレスにチェーンを
捲回して張り巡らせた単純な機構により、錘吊り車に力
を加える手段はスペースに制約のあるかご昇降路内部で
コンパクトに実現できるが、このスプロケットのピッチ
円直径を油圧ロッドレスシリンダ内部のスプロケットに
比較して、倍以上の大きな直径にすれば、一層のシリン
ダ小型化が可能となる。ローピングで1/2とした上
で、2〜3倍のピッチ円直径のスプロケットを油圧ロッ
ドレスシリンダの出力軸で駆動する機構とすれば、かご
揚程に対し数分の一のシリンダストローク小型化が一挙
に実現できる。これは油圧ロッドレスシリンダ自体が有
している特徴の、直線駆動であっても回転駆動であって
も、必要に応じて自在に使い分けることができる万能性
を利用したものである。作動液圧力も数倍に高くなる
が、アキュームレータ容量とガスボンベ容量も数分の一
となる。
するため、本発明者は最初に伝統的なローピングの工夫
を考えてみた。ローピングの手法だけでは、かご揚程の
1/2に対応するシリンダ長さに半減化することは比較
的容易に着想することができるが、コスト削減効果は十
分ではない。そこで一層のシリンダ小型化を図るため、
釣り合い錘の錘吊り車に油圧ロッドレスシリンダの力を
伝えるエンドレスチェーン機構のスプロケットに着目し
た。一対のスプロケットの間にエンドレスにチェーンを
捲回して張り巡らせた単純な機構により、錘吊り車に力
を加える手段はスペースに制約のあるかご昇降路内部で
コンパクトに実現できるが、このスプロケットのピッチ
円直径を油圧ロッドレスシリンダ内部のスプロケットに
比較して、倍以上の大きな直径にすれば、一層のシリン
ダ小型化が可能となる。ローピングで1/2とした上
で、2〜3倍のピッチ円直径のスプロケットを油圧ロッ
ドレスシリンダの出力軸で駆動する機構とすれば、かご
揚程に対し数分の一のシリンダストローク小型化が一挙
に実現できる。これは油圧ロッドレスシリンダ自体が有
している特徴の、直線駆動であっても回転駆動であって
も、必要に応じて自在に使い分けることができる万能性
を利用したものである。作動液圧力も数倍に高くなる
が、アキュームレータ容量とガスボンベ容量も数分の一
となる。
【0006】第二の課題の昇降路内部から油圧ロッドレ
スシリンダを除去するために、前記の回転軸を利用して
ピッチ円直径を大きくしたスプロケットを駆動する機構
をそのまま利用し、壁を隔てた機械室内部に油圧ロッド
レスシリンダを配置するとともに、壁には回転軸よりも
僅かに大きい円孔を設け、この円孔を介してピッチ円直
径を大きくした前記スプロケットを油圧ロッドレスシリ
ンダの出力軸により回転駆動することとした。
スシリンダを除去するために、前記の回転軸を利用して
ピッチ円直径を大きくしたスプロケットを駆動する機構
をそのまま利用し、壁を隔てた機械室内部に油圧ロッド
レスシリンダを配置するとともに、壁には回転軸よりも
僅かに大きい円孔を設け、この円孔を介してピッチ円直
径を大きくした前記スプロケットを油圧ロッドレスシリ
ンダの出力軸により回転駆動することとした。
【0007】第三の課題の、アキュームレータの数を少
なくしながらより多くの圧力設定に備えるために、ピス
トンの上下の作動室に異なる圧力を同時にかけると、そ
れ以外の第三の圧力をどちらかの作動室にかけたのと同
じ力が作用する点を利用した。具体的には、二種類の圧
力のアキュームレータを用意することで、プラス側とマ
イナス側とに夫々三種類の圧力設定が可能となるよう
に、二種類のアキュームレータの圧力を、釣り合い錘と
かごとの最大不平衡質量のおよそ3/4に相当する高圧
と、同じく最大不平衡質量の1/4に相当する低圧とに
選ぶことによって、それらの中間の中圧も設定可能とし
た。尤も、異なる圧力設定段階をもっと少ない段数とし
ても良い場合は、二種類のアキュームレータの圧力を、
選択的に一方だけ使用する方式とすれば、釣り合い錘と
かごとの最大不平衡質量のおよそ2/3相当の高圧と、
1/3の低圧とに設定し、単純な5段階圧力方式とする
ことができる。
なくしながらより多くの圧力設定に備えるために、ピス
トンの上下の作動室に異なる圧力を同時にかけると、そ
れ以外の第三の圧力をどちらかの作動室にかけたのと同
じ力が作用する点を利用した。具体的には、二種類の圧
力のアキュームレータを用意することで、プラス側とマ
イナス側とに夫々三種類の圧力設定が可能となるよう
に、二種類のアキュームレータの圧力を、釣り合い錘と
かごとの最大不平衡質量のおよそ3/4に相当する高圧
と、同じく最大不平衡質量の1/4に相当する低圧とに
選ぶことによって、それらの中間の中圧も設定可能とし
た。尤も、異なる圧力設定段階をもっと少ない段数とし
ても良い場合は、二種類のアキュームレータの圧力を、
選択的に一方だけ使用する方式とすれば、釣り合い錘と
かごとの最大不平衡質量のおよそ2/3相当の高圧と、
1/3の低圧とに設定し、単純な5段階圧力方式とする
ことができる。
【0008】第四の課題である釣り合いロープもしくは
チェーンを省略できるエレベータを実現するために、本
発明ではシリンダ作動室に殆どの場合においてアキュー
ムレータが接続されている点に着目した。アキュームレ
ータは不活性ガス容器を備えており、この不活性ガス容
器の容量を適当に選択すれば、かごが最下階から最上階
まで移動することによるロープやケーブルの重量変化
が、かご昇降の駆動力に与える影響を緩和できる点に着
目し、本発明のエレベータのように一基もしくは二基の
アキュームレータが作用する油圧システムにおいて、接
続されるアキュームレータの数に関わりなくほぼ同一の
ロープ重量変化緩和作用が得られる方法を発明者は考え
付いた。それはかごの移動に相当する作動液の出入り
が、アキュームレータの不活性ガス容器内部のガスの体
積変化によるガス圧力変化をもたらすので、一基のアキ
ュームレータのガス圧力変化がロープ等の重量変化の2
/3に相当する圧力となるように、アキュームレータガ
ス室の容積を選定しておけば、シリンダに接続されるア
キュームレータが一基であっても二基であっても常に同
じ2/3相当の重量(駆動力)変化緩和作用が働くこと
になる。この新しい方法はロープ等の重量変化を1/3
に低減することを狙うのであるが、ただ、力の方向はプ
ラス方向かマイナス方向かの相違は残る。然し乍ら、こ
の方法においてもアキュームレータを全く必要としない
場合は、その同じ状態が最下階から最上階までずっと連
続する確率は低いものの、何らかの対策は必要で、この
ためには極めて圧力の低い、小容量のアキュームレータ
を用意することとした。かご揚程が90m以上となる場
合では、上記の方法では不十分になると考えられるが、
この場合は一つのアキュームレータだけを選択的に接続
する方式によれば、高揚程エレベータに適用可能とな
る。二基のアキュームレータを同時に接続可能とする方
式でも、その適用範囲を広げるために、高圧アキューム
レータのガス室圧力変動が、ロープ等の重量変化の3/
4に相当するようにすると共に、低圧アキュームレータ
ガス室圧力変動を選択的に1/4相当としたり3/4相
当としたりする二つの容積のガス室を制御弁で制御可能
とすることもできる。
チェーンを省略できるエレベータを実現するために、本
発明ではシリンダ作動室に殆どの場合においてアキュー
ムレータが接続されている点に着目した。アキュームレ
ータは不活性ガス容器を備えており、この不活性ガス容
器の容量を適当に選択すれば、かごが最下階から最上階
まで移動することによるロープやケーブルの重量変化
が、かご昇降の駆動力に与える影響を緩和できる点に着
目し、本発明のエレベータのように一基もしくは二基の
アキュームレータが作用する油圧システムにおいて、接
続されるアキュームレータの数に関わりなくほぼ同一の
ロープ重量変化緩和作用が得られる方法を発明者は考え
付いた。それはかごの移動に相当する作動液の出入り
が、アキュームレータの不活性ガス容器内部のガスの体
積変化によるガス圧力変化をもたらすので、一基のアキ
ュームレータのガス圧力変化がロープ等の重量変化の2
/3に相当する圧力となるように、アキュームレータガ
ス室の容積を選定しておけば、シリンダに接続されるア
キュームレータが一基であっても二基であっても常に同
じ2/3相当の重量(駆動力)変化緩和作用が働くこと
になる。この新しい方法はロープ等の重量変化を1/3
に低減することを狙うのであるが、ただ、力の方向はプ
ラス方向かマイナス方向かの相違は残る。然し乍ら、こ
の方法においてもアキュームレータを全く必要としない
場合は、その同じ状態が最下階から最上階までずっと連
続する確率は低いものの、何らかの対策は必要で、この
ためには極めて圧力の低い、小容量のアキュームレータ
を用意することとした。かご揚程が90m以上となる場
合では、上記の方法では不十分になると考えられるが、
この場合は一つのアキュームレータだけを選択的に接続
する方式によれば、高揚程エレベータに適用可能とな
る。二基のアキュームレータを同時に接続可能とする方
式でも、その適用範囲を広げるために、高圧アキューム
レータのガス室圧力変動が、ロープ等の重量変化の3/
4に相当するようにすると共に、低圧アキュームレータ
ガス室圧力変動を選択的に1/4相当としたり3/4相
当としたりする二つの容積のガス室を制御弁で制御可能
とすることもできる。
【0009】第五の課題は、ピストンストロークを数分
の一に小型化することで、ピストン速度やシールの摺動
速度、作動液の管内速度も同時に数分の一に低速化され
ており、かご速度とかご揚程を制約した課題は自然に解
決されることとなっている。
の一に小型化することで、ピストン速度やシールの摺動
速度、作動液の管内速度も同時に数分の一に低速化され
ており、かご速度とかご揚程を制約した課題は自然に解
決されることとなっている。
【0010】
【作用】前記のような第一から第五までの課題を解決し
ようとする本発明において、特に第三と第四の課題の解
決手段に関し、その作用を述べる。第三の課題の、アキ
ュームレータの数を2としながら3段階の圧力設定を可
能とするに当り、油圧ロッドレスシリンダのピストンを
挟む二つの作動室に、同時に異なる圧力のアキュームレ
ータを接続すると、ピストンには結果的に二つの圧力の
差に相当する圧力が加えられたと同じ作用が働くことを
利用している。そこで本発明では二つの圧力を最大不平
衡質量の3/4と1/4に相当する圧力とに選択すれ
ば、これらの差である2/4即ち1/2の最大不平衡質
量に相当する圧力も第三の圧力として設定可能である。
ピストンの上下のどちらの作動室にアキュームレータを
接続するかの選択は、かごと釣り合い錘の不平衡質量に
応じて自由に選択可能なので、その組み合わせ方は6通
りあることになり、木目細かな制御を実現できるように
なる。具体的に分数で表示すると、−3/4、−3/4
+1/4=−1/2、−1/4、+1/4、+3/4−
1/4=+1/2、+3/4の6通りである。実際には
かごと釣り合い錘が自然に釣り合う状態を加えて(この
場合はアキュームレータの接続はない)、7段階の圧力
設定が容易に実現される。
ようとする本発明において、特に第三と第四の課題の解
決手段に関し、その作用を述べる。第三の課題の、アキ
ュームレータの数を2としながら3段階の圧力設定を可
能とするに当り、油圧ロッドレスシリンダのピストンを
挟む二つの作動室に、同時に異なる圧力のアキュームレ
ータを接続すると、ピストンには結果的に二つの圧力の
差に相当する圧力が加えられたと同じ作用が働くことを
利用している。そこで本発明では二つの圧力を最大不平
衡質量の3/4と1/4に相当する圧力とに選択すれ
ば、これらの差である2/4即ち1/2の最大不平衡質
量に相当する圧力も第三の圧力として設定可能である。
ピストンの上下のどちらの作動室にアキュームレータを
接続するかの選択は、かごと釣り合い錘の不平衡質量に
応じて自由に選択可能なので、その組み合わせ方は6通
りあることになり、木目細かな制御を実現できるように
なる。具体的に分数で表示すると、−3/4、−3/4
+1/4=−1/2、−1/4、+1/4、+3/4−
1/4=+1/2、+3/4の6通りである。実際には
かごと釣り合い錘が自然に釣り合う状態を加えて(この
場合はアキュームレータの接続はない)、7段階の圧力
設定が容易に実現される。
【0011】第四の課題の釣り合いロープを省略するた
めの手段は、全く新しい概念の導入となるので、油圧ロ
ッドレスシリンダにアキュームレータを接続した場合
に、どのような作用が働くかという点を詳述する必要が
ある。一般的に温度をほぼ一定と仮定すると、ガスの圧
力と容積の積は一定であり、例えば容積が1.2倍にな
れば圧力は1/1.2となる。そこで先ずかごを最下層
階から上昇させる場合を考えると、アキュームレータが
軽すぎるかごを実質的に重くして釣り合い錘とのバラン
スを図る場合は、油圧ロッドレスシリンダの容積が減少
する側の作動室にアキュームレータを接続すればよいの
で、かごの上昇運転によりロープ自体の重量が溝車を介
しどんどんかご側から錘側へ移動することになる。釣り
合い錘の位置エネルギーを解放する作用により、アキュ
ームレータのガス室では圧力を有する作動液が油圧ロッ
ドレシシリンダの作動室からアキュームレータ内部に流
入するにつれて容積が減少する。この流入作動液容積と
等しいガス室容積減少に反比例してガス圧力は増大す
る。かごが最上階に達すると、ほぼロープ重量の全部が
かご側から錘側に移動することになり、最下階にあった
場合に比較すれば、従来型のエレベータではロープ重量
の凡そ2倍の重さが錘側に加わったのと同様な作用が働
いたことになる。何故なら、最下階にかごがあった時は
全ロープ重量はかご側に加わり、錘重量を減殺するよう
に作用していたが、かごが最上階に達すると逆にロープ
重量は錘を重くするように作用するので、そのプラスマ
イナスの差はロープ重量の二倍となってしまうからであ
る。本発明では釣り合い錘のみを錘吊り車を介してロー
プに連動させているので、ロープ移動に伴うかご駆動力
変動も1/2に減少している。そこでこのアキュームレ
ータガス室の容積を適度に選択することによって、錘側
のロープ重量増大を、容積が縮小する側の作動室に接続
するアキュームレータガス圧力増大効果が、かごの上昇
運転駆動力を減殺するように作用する結果実質的に解消
し、ロープ重量変化をキャンセルできるエレベータシス
テムを構成することが、本発明によって初めて可能とな
る。
めの手段は、全く新しい概念の導入となるので、油圧ロ
ッドレスシリンダにアキュームレータを接続した場合
に、どのような作用が働くかという点を詳述する必要が
ある。一般的に温度をほぼ一定と仮定すると、ガスの圧
力と容積の積は一定であり、例えば容積が1.2倍にな
れば圧力は1/1.2となる。そこで先ずかごを最下層
階から上昇させる場合を考えると、アキュームレータが
軽すぎるかごを実質的に重くして釣り合い錘とのバラン
スを図る場合は、油圧ロッドレスシリンダの容積が減少
する側の作動室にアキュームレータを接続すればよいの
で、かごの上昇運転によりロープ自体の重量が溝車を介
しどんどんかご側から錘側へ移動することになる。釣り
合い錘の位置エネルギーを解放する作用により、アキュ
ームレータのガス室では圧力を有する作動液が油圧ロッ
ドレシシリンダの作動室からアキュームレータ内部に流
入するにつれて容積が減少する。この流入作動液容積と
等しいガス室容積減少に反比例してガス圧力は増大す
る。かごが最上階に達すると、ほぼロープ重量の全部が
かご側から錘側に移動することになり、最下階にあった
場合に比較すれば、従来型のエレベータではロープ重量
の凡そ2倍の重さが錘側に加わったのと同様な作用が働
いたことになる。何故なら、最下階にかごがあった時は
全ロープ重量はかご側に加わり、錘重量を減殺するよう
に作用していたが、かごが最上階に達すると逆にロープ
重量は錘を重くするように作用するので、そのプラスマ
イナスの差はロープ重量の二倍となってしまうからであ
る。本発明では釣り合い錘のみを錘吊り車を介してロー
プに連動させているので、ロープ移動に伴うかご駆動力
変動も1/2に減少している。そこでこのアキュームレ
ータガス室の容積を適度に選択することによって、錘側
のロープ重量増大を、容積が縮小する側の作動室に接続
するアキュームレータガス圧力増大効果が、かごの上昇
運転駆動力を減殺するように作用する結果実質的に解消
し、ロープ重量変化をキャンセルできるエレベータシス
テムを構成することが、本発明によって初めて可能とな
る。
【0012】反対に釣り合い錘に対し重すぎるかごをア
キュームレータによってパワーアシストし、小さな容量
の電動機でかごを持ち上げる場合は、油圧ロッドレスシ
リンダの容積が増大する側の作動室にアキュームレータ
を接続する。この場合は、逆にガス室の容積はどんどん
増大してガス圧力は低下することになる。この場合も最
下階から最上階までかごが上昇すれば、ロープ重量の重
さが錘に加わる作用力が働き、前記とは逆にガス室の容
積が適度に選択されておれば、ガス圧力の低下によって
かごを持ち上げる力を減少させ、かご側に加わっていた
ロープ重量が錘側に移動されることでかごを持ち上げる
に必要な力が小さくなることとバランスが取れるように
なる。
キュームレータによってパワーアシストし、小さな容量
の電動機でかごを持ち上げる場合は、油圧ロッドレスシ
リンダの容積が増大する側の作動室にアキュームレータ
を接続する。この場合は、逆にガス室の容積はどんどん
増大してガス圧力は低下することになる。この場合も最
下階から最上階までかごが上昇すれば、ロープ重量の重
さが錘に加わる作用力が働き、前記とは逆にガス室の容
積が適度に選択されておれば、ガス圧力の低下によって
かごを持ち上げる力を減少させ、かご側に加わっていた
ロープ重量が錘側に移動されることでかごを持ち上げる
に必要な力が小さくなることとバランスが取れるように
なる。
【0013】次いで最上階にあるかごが最下階まで下降
する場合を述べる。先ず釣り合い錘に対してかご重量が
軽い場合は、釣り合い錘の位置エネルギーを高める運転
となるために、アキュームレータに蓄えたエネルギーを
放出する必要があり、従ってアキュームレータは容積が
増大する側の作動室に接続される。その結果かごの下降
運転によって、アキュームレータガス室の圧力は低下す
ることになるが、この下降運転を駆動補助する側の作動
室圧力の低下と共に錘側にあったロープが溝車を介して
かご側に移動し、かご自重の増加作用が働いて駆動力低
下を補う結果となるので、ロープ自重増加に伴うかごの
自重増加に見合うようにガス室容積を定めれば問題が解
決できることになる。
する場合を述べる。先ず釣り合い錘に対してかご重量が
軽い場合は、釣り合い錘の位置エネルギーを高める運転
となるために、アキュームレータに蓄えたエネルギーを
放出する必要があり、従ってアキュームレータは容積が
増大する側の作動室に接続される。その結果かごの下降
運転によって、アキュームレータガス室の圧力は低下す
ることになるが、この下降運転を駆動補助する側の作動
室圧力の低下と共に錘側にあったロープが溝車を介して
かご側に移動し、かご自重の増加作用が働いて駆動力低
下を補う結果となるので、ロープ自重増加に伴うかごの
自重増加に見合うようにガス室容積を定めれば問題が解
決できることになる。
【0014】更に釣り合い錘よりもかご重量が重い場合
は、かごの位置エネルギーをアキュームレータに移す必
要があるので、油圧ロッドレスシリンダの容積が縮小す
る作動室にアキュームレータを接続する。この場合は、
かごの下降運転によってガス圧は増大することになり、
このガス圧増大と、溝車を介しロープがかご側に移動し
て実質的なかご自重が増大することとがバランスできる
よう、ガス室容積が定められておれば、かごの位置エネ
ルギーからアキュームレータガス圧力に移されるエネル
ギーも増大することで問題は解決される。
は、かごの位置エネルギーをアキュームレータに移す必
要があるので、油圧ロッドレスシリンダの容積が縮小す
る作動室にアキュームレータを接続する。この場合は、
かごの下降運転によってガス圧は増大することになり、
このガス圧増大と、溝車を介しロープがかご側に移動し
て実質的なかご自重が増大することとがバランスできる
よう、ガス室容積が定められておれば、かごの位置エネ
ルギーからアキュームレータガス圧力に移されるエネル
ギーも増大することで問題は解決される。
【0015】以上で最も基本的な、アキュームレータが
1基だけ油圧ロッドレスシリンダに接続される場合につ
いて説明した。2基同時に接続される場合は、新たなア
キュームレータは上記の基本に対して、反対側のカウン
ター側に圧力が作用すると共に、ガスの圧力が増大する
か減少するかの関係も逆となってしまう。その結果、敵
の敵は味方となるように、2基のアキュームレータの接
続はガス室の圧力変化の作用が倍加されてしまうことと
なる。従って本発明では、油圧ロッドレスシリンダ作動
室に接続されるアキュームレータの数が1基でも、2基
であってもその効果が変わらないように、ロープ移動に
よる駆動力変化の2/3だけを1基のアキュームレータ
のガス圧力変化で解消できるようにした方式を基本構成
とした。ただ1/3に相当する不平衡力は残留し、それ
がプラス側かマイナス側かは接続されるアキュームレー
タの数によって異なり、1基では1/3だけ不足となる
が、2基では1/3だけ過剰となる。ただこの分担割合
も極端な高揚程でない限り低圧側のみを1/2程度の最
低限度に抑制しても、実用上の問題はないと考えられ
る。圧力設定段数を小さくし、一基のアキュームレータ
だけが接続されるようにした方式では、問題は簡単でロ
ープ移動による駆動力変動のほぼ全量をガス室圧力変化
で吸収するようにすれば良い。
1基だけ油圧ロッドレスシリンダに接続される場合につ
いて説明した。2基同時に接続される場合は、新たなア
キュームレータは上記の基本に対して、反対側のカウン
ター側に圧力が作用すると共に、ガスの圧力が増大する
か減少するかの関係も逆となってしまう。その結果、敵
の敵は味方となるように、2基のアキュームレータの接
続はガス室の圧力変化の作用が倍加されてしまうことと
なる。従って本発明では、油圧ロッドレスシリンダ作動
室に接続されるアキュームレータの数が1基でも、2基
であってもその効果が変わらないように、ロープ移動に
よる駆動力変化の2/3だけを1基のアキュームレータ
のガス圧力変化で解消できるようにした方式を基本構成
とした。ただ1/3に相当する不平衡力は残留し、それ
がプラス側かマイナス側かは接続されるアキュームレー
タの数によって異なり、1基では1/3だけ不足となる
が、2基では1/3だけ過剰となる。ただこの分担割合
も極端な高揚程でない限り低圧側のみを1/2程度の最
低限度に抑制しても、実用上の問題はないと考えられ
る。圧力設定段数を小さくし、一基のアキュームレータ
だけが接続されるようにした方式では、問題は簡単でロ
ープ移動による駆動力変動のほぼ全量をガス室圧力変化
で吸収するようにすれば良い。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例の基本構成を示す立
面図であり、かごの揚程をLとした場合の釣り合い錘と
油圧ロッドレスシリンダの行程の正確な比率をL/2,
L/6として図示してある。明細書添付の図面では、到
底実際のエレベータのスケールを図示することは困難で
あり、図1では3階用エレベータに相当する極めて低揚
程の実施例を示しているが、本発明はこの実施例に制約
されるものでないことは明瞭であろう。又、釣り合い錘
とその加減装置は全体を図1内に収まるように、上方に
ずらせて図示しているので、実際にはもう少し下方に位
置することになるが、ほぼ任意の揚程のシステムが設計
可能である。本発明の最も基本となる構成はこの図1に
よって示されているが、かご1はロープ2の先端が直接
かご枠の固定部10によって取り付けられている一方、
溝車3とそらせ車4を介したその他端の固定端9は建屋
の躯体に固定された固定ビーム8に固定されており、か
ご1との均衡を図るための釣り合い錘5は、軸7によっ
て回転自在に支持される錘吊り車6により吊るされてい
る。従って、かごの揚程Lに対して釣り合い錘5の行程
は半分のL/2となっている。釣り合い錘5は移動距離
の半減に従い質量は倍増している。この釣り合い錘5の
加減装置は、建屋躯体に回転自在に拘束される一対の平
行回転軸15及び18と、これらの軸に夫々固定された
ピッチ円直径の大きなスプロケット11及び12と、こ
のスプロケット11と12の間にエンドレスに張り渡さ
れるチェーン13と、機械室内部まで延びた軸15の延
長部と機械室に回転自在に固定される軸19とが油圧ロ
ッドレスシリンダの平行な出力軸を構成することにより
油圧ロッドレスシリンダの駆動力を直接軸15の回転力
とする駆動機構とで成り立っている。この駆動機構が釣
り合い錘5を加減するために、釣り合い錘5の固定部1
4がチェーン13に固定されており、L/2に及ぶ釣り
合い錘5の全行程で固定部14を拘束する機構である。
油圧ロッドレスシリンダ(詳細構造の図示は省略してあ
る)のピストン行程と釣り合い錘5の行程の比率は、軸
15に固定されるスプロケットの有効ピッチ径の比率で
決定されることとなり、図示実施例では、スプロケット
12とスプロケット16の有効ピッチ径の比率は3:1
としてある。従って油圧ロッドレスシリンダの行程は図
示のようにL/6となり、かご1の揚程Lに比較すれば
著しいシリンダの小型化が可能となっている。Lを7.
2mとすれば、油圧ロッドレスシリンダのピストン行程
は1.2mに過ぎない。階高3.6mの5階用エレベー
タでは、ピストン行程は2.4mであり、同様の9階用
エレベータでもピストン行程は4.8mに止まる。11
階用ではピストン行程は6mである。このようなシリン
ダの小型化は、逆に作動液の圧力は6倍の高圧になるこ
とを意味しており、高効率の油圧ポンプを利用する上で
は却って好都合となる。
面図であり、かごの揚程をLとした場合の釣り合い錘と
油圧ロッドレスシリンダの行程の正確な比率をL/2,
L/6として図示してある。明細書添付の図面では、到
底実際のエレベータのスケールを図示することは困難で
あり、図1では3階用エレベータに相当する極めて低揚
程の実施例を示しているが、本発明はこの実施例に制約
されるものでないことは明瞭であろう。又、釣り合い錘
とその加減装置は全体を図1内に収まるように、上方に
ずらせて図示しているので、実際にはもう少し下方に位
置することになるが、ほぼ任意の揚程のシステムが設計
可能である。本発明の最も基本となる構成はこの図1に
よって示されているが、かご1はロープ2の先端が直接
かご枠の固定部10によって取り付けられている一方、
溝車3とそらせ車4を介したその他端の固定端9は建屋
の躯体に固定された固定ビーム8に固定されており、か
ご1との均衡を図るための釣り合い錘5は、軸7によっ
て回転自在に支持される錘吊り車6により吊るされてい
る。従って、かごの揚程Lに対して釣り合い錘5の行程
は半分のL/2となっている。釣り合い錘5は移動距離
の半減に従い質量は倍増している。この釣り合い錘5の
加減装置は、建屋躯体に回転自在に拘束される一対の平
行回転軸15及び18と、これらの軸に夫々固定された
ピッチ円直径の大きなスプロケット11及び12と、こ
のスプロケット11と12の間にエンドレスに張り渡さ
れるチェーン13と、機械室内部まで延びた軸15の延
長部と機械室に回転自在に固定される軸19とが油圧ロ
ッドレスシリンダの平行な出力軸を構成することにより
油圧ロッドレスシリンダの駆動力を直接軸15の回転力
とする駆動機構とで成り立っている。この駆動機構が釣
り合い錘5を加減するために、釣り合い錘5の固定部1
4がチェーン13に固定されており、L/2に及ぶ釣り
合い錘5の全行程で固定部14を拘束する機構である。
油圧ロッドレスシリンダ(詳細構造の図示は省略してあ
る)のピストン行程と釣り合い錘5の行程の比率は、軸
15に固定されるスプロケットの有効ピッチ径の比率で
決定されることとなり、図示実施例では、スプロケット
12とスプロケット16の有効ピッチ径の比率は3:1
としてある。従って油圧ロッドレスシリンダの行程は図
示のようにL/6となり、かご1の揚程Lに比較すれば
著しいシリンダの小型化が可能となっている。Lを7.
2mとすれば、油圧ロッドレスシリンダのピストン行程
は1.2mに過ぎない。階高3.6mの5階用エレベー
タでは、ピストン行程は2.4mであり、同様の9階用
エレベータでもピストン行程は4.8mに止まる。11
階用ではピストン行程は6mである。このようなシリン
ダの小型化は、逆に作動液の圧力は6倍の高圧になるこ
とを意味しており、高効率の油圧ポンプを利用する上で
は却って好都合となる。
【0017】従来の油圧エレベータとは、構造が根本的
に異なっているので直接的な比較はできないが、本発明
では油圧ポンプに脈動があったとしてもその乗り心地へ
の影響は殆ど無い。従って最も効率の良好なポンプ型式
を採用することができ、スクリューポンプの制約から逃
れることができる。現在利用可能な最も効率の良好なポ
ンプ型式は、傾転角が40°のPFピストンポンプと考
えられ、例えばPF−1B−10では7〜10MPaで
2.2〜3.3kw/1,800rpmの本発明実施例
用の仕様でも全効率は94%程度を期待することができ
る。PF−5B−78では同圧力の18〜25kw/
1,800rpmの仕様において全効率は96%という
電動機に勝るとも劣らない高効率が期待できる。前記の
圧力は、この種のポンプの耐圧の1/3以下であるが、
換言すれば、本発明によって油圧ロッドレスシリンダの
圧力を6倍にすることで、初めてこの種の高効率ポンプ
の使用が可能となった。尚、本発明においてポンプ脈動
の影響を避けられる理由は、アキュームレータを介して
釣り合い錘の加減力が伝えられるからである。
に異なっているので直接的な比較はできないが、本発明
では油圧ポンプに脈動があったとしてもその乗り心地へ
の影響は殆ど無い。従って最も効率の良好なポンプ型式
を採用することができ、スクリューポンプの制約から逃
れることができる。現在利用可能な最も効率の良好なポ
ンプ型式は、傾転角が40°のPFピストンポンプと考
えられ、例えばPF−1B−10では7〜10MPaで
2.2〜3.3kw/1,800rpmの本発明実施例
用の仕様でも全効率は94%程度を期待することができ
る。PF−5B−78では同圧力の18〜25kw/
1,800rpmの仕様において全効率は96%という
電動機に勝るとも劣らない高効率が期待できる。前記の
圧力は、この種のポンプの耐圧の1/3以下であるが、
換言すれば、本発明によって油圧ロッドレスシリンダの
圧力を6倍にすることで、初めてこの種の高効率ポンプ
の使用が可能となった。尚、本発明においてポンプ脈動
の影響を避けられる理由は、アキュームレータを介して
釣り合い錘の加減力が伝えられるからである。
【0018】図1に示した油圧ロッドレスシリンダは、
地下の機械室内部に収納されることを前提としている
が、場合によっては従来のエレベータのように建屋の屋
上に機械室を設けるレイアウトであっても、殆どの場合
差支えがないと考えられる。この場合には固定ビーム8
は屋上梁が兼ねることとなり、軸15の代わりに軸18
の延長部が油圧ロッドレスシリンダの出力軸を兼ねるこ
とになる。油圧ロッドレスシリンダが長い寸法となる場
合は、これだけを収納する背の低いパッケージが屋上に
設置されることになる。どちらのレイアウトが有利か
は、建屋全体のレイアウトとの兼ね合いで選択される問
題である。
地下の機械室内部に収納されることを前提としている
が、場合によっては従来のエレベータのように建屋の屋
上に機械室を設けるレイアウトであっても、殆どの場合
差支えがないと考えられる。この場合には固定ビーム8
は屋上梁が兼ねることとなり、軸15の代わりに軸18
の延長部が油圧ロッドレスシリンダの出力軸を兼ねるこ
とになる。油圧ロッドレスシリンダが長い寸法となる場
合は、これだけを収納する背の低いパッケージが屋上に
設置されることになる。どちらのレイアウトが有利か
は、建屋全体のレイアウトとの兼ね合いで選択される問
題である。
【0019】図1によって説明すべき基本概念は、溝車
3を介して錘側もしくはかご側に移動するロープの質量
が本発明の場合は従来型エレベータとは異なっていると
いう点である。従来型エレベータでは、かご1の揚程L
に相当するロープの全質量が溝車3と反らせ車4を介し
てかご側から錘側へ、もしくは錘側からかご側へと完全
に移動してしまう。その結果、ロープ全質量はその丁度
2倍の質量に相当するだけのかご駆動力の変化を来たし
てしまうこととなる。一方で、図1の本発明の実施例で
は、釣り合い錘5はL/2だけしか移動せず、ロープ2
の固定端9は固定ビーム8によってしっかりと建屋側に
固定されているので、従来型エレベータとは根本的に異
なっている。実線で図示した状態の、かご1が最下層に
ある状態では、かご揚程Lに相当するロープ1の全質量
がかご側に加わるのではなく、錘側に残っている半分L
/2に相当するロープ質量が半分だけをキャンセルして
おり、従来型に比較すれば、かご駆動力変化も半減して
いる。二点鎖線で示すかごが最上階にある時は、L/2
に相当するロープ質量が固定ビーム8によって支持され
る一方で、新たにL/2に相当するロープがかご1を持
ち上げようとする側に追加されたことになる。かご側で
はL/2相当のロープ質量が減殺されると同時に、錘側
ではL/2相当のロープ質量が追加されており、両者の
差はL、即ちかご揚程のロープ質量であり、従来型に比
較するとロープ移動によるかご駆動力の変動も半減され
ていることになる。それでも本発明では従来型の1/3
程度の容量の電動機でエレベータの駆動を行うことを基
本としており、従来型よりも木目の細かい駆動力変動対
策を施すことが望ましい。
3を介して錘側もしくはかご側に移動するロープの質量
が本発明の場合は従来型エレベータとは異なっていると
いう点である。従来型エレベータでは、かご1の揚程L
に相当するロープの全質量が溝車3と反らせ車4を介し
てかご側から錘側へ、もしくは錘側からかご側へと完全
に移動してしまう。その結果、ロープ全質量はその丁度
2倍の質量に相当するだけのかご駆動力の変化を来たし
てしまうこととなる。一方で、図1の本発明の実施例で
は、釣り合い錘5はL/2だけしか移動せず、ロープ2
の固定端9は固定ビーム8によってしっかりと建屋側に
固定されているので、従来型エレベータとは根本的に異
なっている。実線で図示した状態の、かご1が最下層に
ある状態では、かご揚程Lに相当するロープ1の全質量
がかご側に加わるのではなく、錘側に残っている半分L
/2に相当するロープ質量が半分だけをキャンセルして
おり、従来型に比較すれば、かご駆動力変化も半減して
いる。二点鎖線で示すかごが最上階にある時は、L/2
に相当するロープ質量が固定ビーム8によって支持され
る一方で、新たにL/2に相当するロープがかご1を持
ち上げようとする側に追加されたことになる。かご側で
はL/2相当のロープ質量が減殺されると同時に、錘側
ではL/2相当のロープ質量が追加されており、両者の
差はL、即ちかご揚程のロープ質量であり、従来型に比
較するとロープ移動によるかご駆動力の変動も半減され
ていることになる。それでも本発明では従来型の1/3
程度の容量の電動機でエレベータの駆動を行うことを基
本としており、従来型よりも木目の細かい駆動力変動対
策を施すことが望ましい。
【0020】図2は、あるエレベータモデルを想定した
場合の、油圧ロッドレスシリンダの主要油圧回路と、こ
れに直接接続される油圧ロッドレスシリンダの内部を示
している。このモデルの具体的な仕様は次の通りであ
る。階高:3.6m、 停止階数:15階、 かご揚
程:50.4m 乗員:15人、 かご質量:1,40
0kg、 釣り合い錘:錘吊り車式3,800kg か
ごと錘の最大不平衡質量:500kg、 錘拘束チェー
ンスプロケット倍率:3油圧シリンダ径:50mm、
ピストン行程:8.4m、 作動液流量:16.5l
ピストン受圧面積:19.63cm2、 高圧Acc分
担不平衡質量:375kg(11.5MPa) 低圧A
cc分担不平衡質量:125kg(3.9MPa)、
内部チェーン:EK100−SHS上記仕様において、
高低圧アキュームレータの圧力を11.5MPa,
3.9MPaと高い圧力に設定したのは、本発明におい
てかご揚程とピストンストロークの比が6となっている
ために、各分担不平衡質量に相当する圧力は6倍の係数
を掛けてあるからである。ここにおいて高低圧アキュー
ムレータのガス室容積をどのように算出すればよいのか
という点を、上記仕様を元にして計算することも交えな
がら図2の説明を行う。図2は、ストロークが8.4m
以上である油圧ロッドレスシリンダ21の内部断面を略
図で示しながら、シリンダ22の内部でピストン23に
より分断され容積が増大する作動室と容積が減少する作
動室とに高低圧アキュームレータが接続される油圧回路
を示している。実際はこの他にも油圧ポンプや油圧タン
クが使用されるが、簡単の為に省いてある。図示の回路
切り替えのための制御弁は3位置3方弁であり、電気制
御指令が無い場合は図示の停止位置でピストン23の動
きを止めている。シリンダ22内部の作動室に接続され
るのは、左上の高圧アキュームレータ30と、右上の低
圧アキュームレータ31であり、これらの高低圧アキュ
ームレータ30、31には必要な場合に電気指令で接続
が遮断される補助ガス室32および34が、遮断弁33
および35を介して接続されている。シリンダ22の片
方の作動室にはこの内の一方のアキュームレータのみが
接続されるのであるが、このための律則は図示の3位置
3方弁がハードウェアとして備えている。これに加え
て、左右の制御弁36及び37の4個のソレノイドに
は、互いに右側同士と左側同士はどちらか一方のみしか
オンしないという排他律が必要になるが、これはソフト
ウェアで解決する。このような律則によって、シリンダ
22の一対の作動室には、乗員数の変化即ちかごの総重
量と釣り合い錘との差に応じて、6通りの選択肢が制御
弁36と37とによって選択可能であり、自動制御装置
による最適選択で釣り合い錘を加減してかご総重量との
差を最小にする。油圧ロッドレスシリンダ21の下方に
図示したのは、かご総重量と釣り合い錘の差が極めて小
さく、高低の両アキュームレータがいずれもシリンダ2
2に接続されない場合に、ロープ等の移動によるかご駆
動力変動を抑制するための極低圧アキュームレータ38
と、これを容積が縮小する側の作動室に接続する3位置
3方弁型式の制御弁39である。ここにおいて一般的に
は全く知られていない世界初の油圧ロッドレスシリンダ
21の構造について、図示略図により簡単に説明してお
く。油圧ロッドレスシリンダ21の両端には一対の略円
筒形のハウジング28および29があり、平行な出力軸
15および19を軸止している。平行な一対の出力軸1
5、19はハウジングの内外で少なくとも2枚のスプロ
ケットを固定しており、図2にはこの内の内部スプロケ
ット16と20を一点鎖線で示している。ピストン23
の左右にはやはり一点鎖線で示す内部チェーン24と2
5とが強固に取り付けられている。この内部チェーン2
4と25とに適度な張力を与えておくために、図示され
ていない外部チェーンはピストン23とは反対の両軸の
下側で、軸15を反時計回り方向に、軸19を時計回り
方向に回転させようとする張力が付与されている。内部
スプロケット16と20との噛み合いから離脱した内部
チェーンの自由端側は、シリンダ22とは反対側の図の
下側のチェーン収納ケース26および27に円滑に押し
込まれる。この際に、リンク同士の屈曲が制限されてい
ることが重要である。この比較的単純な機構によって、
建屋や地面に本体を拘束するようにすれば、座屈現象と
は無縁のストロークに制限の無い強力アクチュエータが
実現したのである。しかも、直線駆動だけでなく、回転
数に制約はあるが両端の出力軸により回転駆動も強力に
行うことができる。このため本発明では釣り合い錘を拘
束する一対のスプロケット間のチェーン機構を、スプロ
ケットピッチ円径比を3とした小ストロークのシリンダ
で駆動することも可能となった。
場合の、油圧ロッドレスシリンダの主要油圧回路と、こ
れに直接接続される油圧ロッドレスシリンダの内部を示
している。このモデルの具体的な仕様は次の通りであ
る。階高:3.6m、 停止階数:15階、 かご揚
程:50.4m 乗員:15人、 かご質量:1,40
0kg、 釣り合い錘:錘吊り車式3,800kg か
ごと錘の最大不平衡質量:500kg、 錘拘束チェー
ンスプロケット倍率:3油圧シリンダ径:50mm、
ピストン行程:8.4m、 作動液流量:16.5l
ピストン受圧面積:19.63cm2、 高圧Acc分
担不平衡質量:375kg(11.5MPa) 低圧A
cc分担不平衡質量:125kg(3.9MPa)、
内部チェーン:EK100−SHS上記仕様において、
高低圧アキュームレータの圧力を11.5MPa,
3.9MPaと高い圧力に設定したのは、本発明におい
てかご揚程とピストンストロークの比が6となっている
ために、各分担不平衡質量に相当する圧力は6倍の係数
を掛けてあるからである。ここにおいて高低圧アキュー
ムレータのガス室容積をどのように算出すればよいのか
という点を、上記仕様を元にして計算することも交えな
がら図2の説明を行う。図2は、ストロークが8.4m
以上である油圧ロッドレスシリンダ21の内部断面を略
図で示しながら、シリンダ22の内部でピストン23に
より分断され容積が増大する作動室と容積が減少する作
動室とに高低圧アキュームレータが接続される油圧回路
を示している。実際はこの他にも油圧ポンプや油圧タン
クが使用されるが、簡単の為に省いてある。図示の回路
切り替えのための制御弁は3位置3方弁であり、電気制
御指令が無い場合は図示の停止位置でピストン23の動
きを止めている。シリンダ22内部の作動室に接続され
るのは、左上の高圧アキュームレータ30と、右上の低
圧アキュームレータ31であり、これらの高低圧アキュ
ームレータ30、31には必要な場合に電気指令で接続
が遮断される補助ガス室32および34が、遮断弁33
および35を介して接続されている。シリンダ22の片
方の作動室にはこの内の一方のアキュームレータのみが
接続されるのであるが、このための律則は図示の3位置
3方弁がハードウェアとして備えている。これに加え
て、左右の制御弁36及び37の4個のソレノイドに
は、互いに右側同士と左側同士はどちらか一方のみしか
オンしないという排他律が必要になるが、これはソフト
ウェアで解決する。このような律則によって、シリンダ
22の一対の作動室には、乗員数の変化即ちかごの総重
量と釣り合い錘との差に応じて、6通りの選択肢が制御
弁36と37とによって選択可能であり、自動制御装置
による最適選択で釣り合い錘を加減してかご総重量との
差を最小にする。油圧ロッドレスシリンダ21の下方に
図示したのは、かご総重量と釣り合い錘の差が極めて小
さく、高低の両アキュームレータがいずれもシリンダ2
2に接続されない場合に、ロープ等の移動によるかご駆
動力変動を抑制するための極低圧アキュームレータ38
と、これを容積が縮小する側の作動室に接続する3位置
3方弁型式の制御弁39である。ここにおいて一般的に
は全く知られていない世界初の油圧ロッドレスシリンダ
21の構造について、図示略図により簡単に説明してお
く。油圧ロッドレスシリンダ21の両端には一対の略円
筒形のハウジング28および29があり、平行な出力軸
15および19を軸止している。平行な一対の出力軸1
5、19はハウジングの内外で少なくとも2枚のスプロ
ケットを固定しており、図2にはこの内の内部スプロケ
ット16と20を一点鎖線で示している。ピストン23
の左右にはやはり一点鎖線で示す内部チェーン24と2
5とが強固に取り付けられている。この内部チェーン2
4と25とに適度な張力を与えておくために、図示され
ていない外部チェーンはピストン23とは反対の両軸の
下側で、軸15を反時計回り方向に、軸19を時計回り
方向に回転させようとする張力が付与されている。内部
スプロケット16と20との噛み合いから離脱した内部
チェーンの自由端側は、シリンダ22とは反対側の図の
下側のチェーン収納ケース26および27に円滑に押し
込まれる。この際に、リンク同士の屈曲が制限されてい
ることが重要である。この比較的単純な機構によって、
建屋や地面に本体を拘束するようにすれば、座屈現象と
は無縁のストロークに制限の無い強力アクチュエータが
実現したのである。しかも、直線駆動だけでなく、回転
数に制約はあるが両端の出力軸により回転駆動も強力に
行うことができる。このため本発明では釣り合い錘を拘
束する一対のスプロケット間のチェーン機構を、スプロ
ケットピッチ円径比を3とした小ストロークのシリンダ
で駆動することも可能となった。
【0021】図2には高低アキュームレータ30、31
と極低圧アキュームレータ38の圧力とガス室容積の計
算値を記入してある。その計算方法等を最後に述べる。
この計算において、ガスの圧力変動による温度変化は無
視できると仮定した。これらの計算の基礎となるのは、
ガスの圧力と容積の積は不変であるという単純な計算式
である。即ち、
と極低圧アキュームレータ38の圧力とガス室容積の計
算値を記入してある。その計算方法等を最後に述べる。
この計算において、ガスの圧力変動による温度変化は無
視できると仮定した。これらの計算の基礎となるのは、
ガスの圧力と容積の積は不変であるという単純な計算式
である。即ち、
【数1】
である。この式による計算の前に最初に高低アキューム
レータに必要な圧力を算出してみる。前記のモデルの仮
定から、かご総重量と釣り合い錘との最大不平衡質量は
500kgであった。この内の3/4相当の圧力は50
0×3/4である375kgに倍率6を乗じた2,25
0kgとピストン面積19.63cm2で求まる。若干
の端数を加えて、11.5MPaとした。同様に低圧ア
キュームレータの圧力は、500kgの1/4である1
25kgに倍率6を乗じ、750kgに重力加速度を乗
じてピストン面積で除すと、端数を加えて3.9MPa
となる。このようにして最も基礎的なアキュームレータ
圧力を決定した。本発明においてアキュームレータのガ
ス室容積は、ガス圧力の変化がロープの移動によるかご
駆動力変動を緩和できることを最大限考慮して決定す
る。そのためロープそのものの質量を算出しておかねば
ならない。更にロープに加えて制御ケーブルの質量も算
出するのが本来であるが、かご揚程の中間付近で保持さ
れていることから、その長さはかご揚程の半分であり、
前記モデルでの影響は少ないと考え、この計算では割愛
した。かご用ロープは12.5mm径の3本使用で、メ
ータ当たりの質量は0.6kgとした。揚程の50.4
mでは91kgとなる。これに6倍の係数を乗ずると5
47kgであり、その2/3を高圧アキュームレータで
緩和するとすれば、365kg相当となる。これに必要
な圧力は前記同様の計算で、1.86MPaとなる。こ
のような圧力の数値を元にして
レータに必要な圧力を算出してみる。前記のモデルの仮
定から、かご総重量と釣り合い錘との最大不平衡質量は
500kgであった。この内の3/4相当の圧力は50
0×3/4である375kgに倍率6を乗じた2,25
0kgとピストン面積19.63cm2で求まる。若干
の端数を加えて、11.5MPaとした。同様に低圧ア
キュームレータの圧力は、500kgの1/4である1
25kgに倍率6を乗じ、750kgに重力加速度を乗
じてピストン面積で除すと、端数を加えて3.9MPa
となる。このようにして最も基礎的なアキュームレータ
圧力を決定した。本発明においてアキュームレータのガ
ス室容積は、ガス圧力の変化がロープの移動によるかご
駆動力変動を緩和できることを最大限考慮して決定す
る。そのためロープそのものの質量を算出しておかねば
ならない。更にロープに加えて制御ケーブルの質量も算
出するのが本来であるが、かご揚程の中間付近で保持さ
れていることから、その長さはかご揚程の半分であり、
前記モデルでの影響は少ないと考え、この計算では割愛
した。かご用ロープは12.5mm径の3本使用で、メ
ータ当たりの質量は0.6kgとした。揚程の50.4
mでは91kgとなる。これに6倍の係数を乗ずると5
47kgであり、その2/3を高圧アキュームレータで
緩和するとすれば、365kg相当となる。これに必要
な圧力は前記同様の計算で、1.86MPaとなる。こ
のような圧力の数値を元にして
【数1】を使うのであるが、計算に当っては作動室の容
積が増大しアキュームレータから作動室への作動液流出
でガス室の圧力が低下する場合と、逆に作動室容積が減
少して作動液がアキュームレータに流入しガス室圧力が
増す場合とを別けて考えなければならない。この時のか
ご全揚程に相当する作動液の流量は前記の通り16.5
lである。 a)作動室容積が増大しガス室圧力が低下する場合ガス
室容積をXlとすると次の式
積が増大しアキュームレータから作動室への作動液流出
でガス室の圧力が低下する場合と、逆に作動室容積が減
少して作動液がアキュームレータに流入しガス室圧力が
増す場合とを別けて考えなければならない。この時のか
ご全揚程に相当する作動液の流量は前記の通り16.5
lである。 a)作動室容積が増大しガス室圧力が低下する場合ガス
室容積をXlとすると次の式
【数2】
が成り立つ。Xを求めると85.5lとなる。
b)作動室容積が減少しガス室圧力が増大する場合ガス
室容積をXlとすると次式
室容積をXlとすると次式
【数3】
となり、Xは118.5lとなる。ここで前記のa)の
場合とガス室を共用する点を考慮して、ガス室容積は8
5.5lとし制御弁を介して補助ガス室を33lとすれ
ばよいこととなる。 c)低圧アキュームレータでは最低限のかご駆動力変動
緩和を目指すことにし、前記の547kgの半分の27
3.5kg相当の緩和を目標とすれば、1.4MPaの
圧力の変化が生ずるようなガス室容積になるようにすれ
ばよい。このガス室容積をXlとし、作動室容積が増大
してガス室の圧力が低下する場合では次の
場合とガス室を共用する点を考慮して、ガス室容積は8
5.5lとし制御弁を介して補助ガス室を33lとすれ
ばよいこととなる。 c)低圧アキュームレータでは最低限のかご駆動力変動
緩和を目指すことにし、前記の547kgの半分の27
3.5kg相当の緩和を目標とすれば、1.4MPaの
圧力の変化が生ずるようなガス室容積になるようにすれ
ばよい。このガス室容積をXlとし、作動室容積が増大
してガス室の圧力が低下する場合では次の
【数4】
が成立する。このXを求めると29.5lとなる。
d)作動室容積が減少しガス室の圧力が増大する場合の
ガス室容積Xlを
ガス室容積Xlを
【数1】に代入すると
【数5】
が成立する。これによりXを求めると62.5lとな
る。b)の場合と同様に29.5lのガス容積に制御弁
で接続制御される33lの補助ガス室と接続すれば、合
計62.5lとなるので両方の場合で使い分けが可能と
なる。 e)かご総重量と釣り合い錘が均衡する場合に、0.8
MPaの極低圧アキュームレータを必ず容積が縮小する
側の作動室に選択的に接続する場合には、上記のように
最低レベルの目標として1.4MPaのガス圧力増大を
期すと次の
る。b)の場合と同様に29.5lのガス容積に制御弁
で接続制御される33lの補助ガス室と接続すれば、合
計62.5lとなるので両方の場合で使い分けが可能と
なる。 e)かご総重量と釣り合い錘が均衡する場合に、0.8
MPaの極低圧アキュームレータを必ず容積が縮小する
側の作動室に選択的に接続する場合には、上記のように
最低レベルの目標として1.4MPaのガス圧力増大を
期すと次の
【数6】
が成立する。これからXを求めると26lとなる。
【0022】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、かご揚程
の数分の一の行程の油圧ロッドレスシリンダを釣り合い
錘の加減装置として利用できるので、その搬入組立て作
業は殆どの場合に不要とすることもでき、著しい組み立
て工数の低減を可能とするのでコストダウンの有力な手
段となる。釣り合い錘の行程も半減し、錘案内レールの
取り付け長さ半減で特にかご揚程の大きな場合のコスト
削減効果が大きい。更に基本的には高低二種類のアキュ
ームレータの合理的な組み合わせにより、7段階の油圧
システムの圧力設定を行うことができるので、少ない種
類のアキュームレータで木目細かい電動機容量小型化を
目指す制御が可能となり、この点でもコストダウンに繋
がっている。これらに加えて更に従来のエレベータでは
不可欠であった高揚程における釣り合いロープを、釣り
合い錘だけに錘吊り車を設けるローピング構造に加えア
キュームレータガス室内のガス圧力変化をロープ移動等
によるかご駆動力変動の緩和に利用することによって、
殆どの場合に不要とするシステム構成が可能であり、こ
の点でもコスト削減に寄与できる。このアキュームレー
タガス室の圧力変化を積極的に駆動力変動緩和に利用す
ることで、このアキュームレータガスボンベを小容量に
抑えることができるという、副次的な経済効果もある。
この効果は特に低圧側で著しい。更に加えて、油圧ロッ
ドレスシリンダの出力軸で釣り合い錘を直接拘束するチ
ェーン機構のピッチ円径の大きいスプロケット軸を回転
駆動することから、機械室と昇降路との間の壁に軸径よ
り僅かに大きい径の穴を明けて、油圧ロッドレスシリン
ダを機械室内部に収納することで、かごとの安全な隔離
が可能となり、作動油の制約が緩くなるので、性能本位
での作動液選択が可能となる。又、作動液の使用圧力が
最大で10MPa以上となり、最も高効率の油圧ポンプ
の採用も可能となった。低圧に対しては単純なコンバー
タで高圧小容量から低圧大容量に変換でき、従来の大発
熱型の油圧システムからの脱却も容易である。作動液の
高圧力化のさらなる効果として、所要作動液量が少なく
なり、作動液タンクの小型化による経済効果も期待する
ことができる。アキュームレータのガスボンベ小型化、
数の減少、作動液タンクの小型化等によって、従来のエ
レベータの機械室内部にも全体が無理なく収容できる程
度になった。リニューアル工事を行う場合でも、従来の
機械室をそのまま使用できることが望ましく、エレベー
タ向けの無駄な電力デマンドを合理的にIT向けに振り
分けることができると、電力会社の無駄な発電所建設を
減らすことも可能となる。ピストンストロークの1/6
化は、エレベータシステムの自由度を一層高めることが
できる効果がある。即ち、従来はピストン速度にはシー
ル許容速度や作動液管内速度の問題があった。かご速度
の1/6で済むこととなれば、かご速度を制約していた
問題の一つがほぼ解決できることになり、従来以上の高
いかご速度の採用と、これに附随するかご揚程制約の枠
を大きく広げることが可能となる。本発明によれば、油
圧システムはアキュームレータを備えており、制御装置
に小容量のバックアップ用バッテリーを備えることで、
停電時や火災発生時でも閉じ込め事故を常に避けること
ができ、アキュームレータを活用した停電時の下層階へ
の避難運転を何回も可能とする本質的に安全な革新的エ
レベータの普及を促すことができる極めて大きな経済的
社会的効果を有している。
の数分の一の行程の油圧ロッドレスシリンダを釣り合い
錘の加減装置として利用できるので、その搬入組立て作
業は殆どの場合に不要とすることもでき、著しい組み立
て工数の低減を可能とするのでコストダウンの有力な手
段となる。釣り合い錘の行程も半減し、錘案内レールの
取り付け長さ半減で特にかご揚程の大きな場合のコスト
削減効果が大きい。更に基本的には高低二種類のアキュ
ームレータの合理的な組み合わせにより、7段階の油圧
システムの圧力設定を行うことができるので、少ない種
類のアキュームレータで木目細かい電動機容量小型化を
目指す制御が可能となり、この点でもコストダウンに繋
がっている。これらに加えて更に従来のエレベータでは
不可欠であった高揚程における釣り合いロープを、釣り
合い錘だけに錘吊り車を設けるローピング構造に加えア
キュームレータガス室内のガス圧力変化をロープ移動等
によるかご駆動力変動の緩和に利用することによって、
殆どの場合に不要とするシステム構成が可能であり、こ
の点でもコスト削減に寄与できる。このアキュームレー
タガス室の圧力変化を積極的に駆動力変動緩和に利用す
ることで、このアキュームレータガスボンベを小容量に
抑えることができるという、副次的な経済効果もある。
この効果は特に低圧側で著しい。更に加えて、油圧ロッ
ドレスシリンダの出力軸で釣り合い錘を直接拘束するチ
ェーン機構のピッチ円径の大きいスプロケット軸を回転
駆動することから、機械室と昇降路との間の壁に軸径よ
り僅かに大きい径の穴を明けて、油圧ロッドレスシリン
ダを機械室内部に収納することで、かごとの安全な隔離
が可能となり、作動油の制約が緩くなるので、性能本位
での作動液選択が可能となる。又、作動液の使用圧力が
最大で10MPa以上となり、最も高効率の油圧ポンプ
の採用も可能となった。低圧に対しては単純なコンバー
タで高圧小容量から低圧大容量に変換でき、従来の大発
熱型の油圧システムからの脱却も容易である。作動液の
高圧力化のさらなる効果として、所要作動液量が少なく
なり、作動液タンクの小型化による経済効果も期待する
ことができる。アキュームレータのガスボンベ小型化、
数の減少、作動液タンクの小型化等によって、従来のエ
レベータの機械室内部にも全体が無理なく収容できる程
度になった。リニューアル工事を行う場合でも、従来の
機械室をそのまま使用できることが望ましく、エレベー
タ向けの無駄な電力デマンドを合理的にIT向けに振り
分けることができると、電力会社の無駄な発電所建設を
減らすことも可能となる。ピストンストロークの1/6
化は、エレベータシステムの自由度を一層高めることが
できる効果がある。即ち、従来はピストン速度にはシー
ル許容速度や作動液管内速度の問題があった。かご速度
の1/6で済むこととなれば、かご速度を制約していた
問題の一つがほぼ解決できることになり、従来以上の高
いかご速度の採用と、これに附随するかご揚程制約の枠
を大きく広げることが可能となる。本発明によれば、油
圧システムはアキュームレータを備えており、制御装置
に小容量のバックアップ用バッテリーを備えることで、
停電時や火災発生時でも閉じ込め事故を常に避けること
ができ、アキュームレータを活用した停電時の下層階へ
の避難運転を何回も可能とする本質的に安全な革新的エ
レベータの普及を促すことができる極めて大きな経済的
社会的効果を有している。
【図1】 図1は本発明における油圧ロッドレスシリン
ダの小型化をかご揚程との比率で例示するための、低層
階エレベータにおける一実施例の略図による立面図であ
る。
ダの小型化をかご揚程との比率で例示するための、低層
階エレベータにおける一実施例の略図による立面図であ
る。
【図2】 図2は、油圧ロッドレスシリンダの両作動室
に接続される、高低圧アキュームレータと極低圧アキュ
ームレータの接続制御回路図である。
に接続される、高低圧アキュームレータと極低圧アキュ
ームレータの接続制御回路図である。
1 かご
2 ロープ
3 溝車
4 反らせ車
5 釣り合い錘
6 錘吊り車
7 錘吊り車の回転軸
8 固定ビーム
9 ロープの固定端
10 ロープのかご側の固定部
11,12 釣り合い錘を拘束するチェーン機構の一対
のスプロケット 13 釣り合い錘を直接拘束するチェーン 14 釣り合い錘の固定部 15,18 平行回転軸 16,20 油圧ロッドレスシリンダの内部スプロケッ
ト 17 油圧ロッドレスシリンダのチェーン 15,19 油圧ロッドレスシリンダの両端の平行出力
軸 21 油圧ロッドレスシリンダ 22 シリンダ 23 ピストン 24 左側の内部チェーン 25 右側の内部チェーン 26,27 内部チェーン自由端の収納ケース 28,29 油圧ロッドレスシリンダ両端部のハウジン
グ 30 高圧アキュームレータ 31 低圧アキュームレータ 32,34 補助ガス室 33,35 接続遮断制御弁 36,37 3位置3方弁型式のシリンダへのアキュー
ムレータ接続制御弁 38 極低圧アキュームレータ 39 シリンダへの極低圧アキュームレータ接続制御
弁
のスプロケット 13 釣り合い錘を直接拘束するチェーン 14 釣り合い錘の固定部 15,18 平行回転軸 16,20 油圧ロッドレスシリンダの内部スプロケッ
ト 17 油圧ロッドレスシリンダのチェーン 15,19 油圧ロッドレスシリンダの両端の平行出力
軸 21 油圧ロッドレスシリンダ 22 シリンダ 23 ピストン 24 左側の内部チェーン 25 右側の内部チェーン 26,27 内部チェーン自由端の収納ケース 28,29 油圧ロッドレスシリンダ両端部のハウジン
グ 30 高圧アキュームレータ 31 低圧アキュームレータ 32,34 補助ガス室 33,35 接続遮断制御弁 36,37 3位置3方弁型式のシリンダへのアキュー
ムレータ接続制御弁 38 極低圧アキュームレータ 39 シリンダへの極低圧アキュームレータ接続制御
弁
Claims (9)
- 【請求項1】 ストロークに制限のない油圧ロッドレス
シリンダが釣り合い錘を拘束することで、異なる圧力を
有する複数のアキュームレータをシリンダのどちらの作
動室に接続するか否かをかご乗員数変化に応じて自動選
択する手段を備え、常にかごと実質的な釣り合い錘との
重さがほぼ均衡するロープ式電動エレベータにおいて、
釣り合い錘は錘吊り車を備える一方、かご側はロープ先
端が直接かご枠に固定されたローピング構造を有するこ
とを特徴とする釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ - 【請求項2】 ストロークに制限のない油圧ロッドレス
シリンダが釣り合い錘を拘束することで、異なる圧力を
有する複数のアキュームレータをシリンダのどちらの作
動室に接続するか否かをかご乗員数変化に応じて自動選
択する手段を備え、常にかごと実質的な釣り合い錘との
重さがほぼ均衡するロープ式電動エレベータにおいて、
釣り合い錘は錘吊り車を備える一方、かご側はロープ先
端が直接かご枠に固定されたローピング構造を有するこ
とに加え、油圧ロッドレスシリンダの釣り合い錘の拘束
手段は一対のスプロケットの間にエンドレスに捲回され
たチェーンであり、この一方のスプロケットは油圧ロッ
ドレスシリンダ内部のスプロケットに対しておよそ2〜
3倍程度のピッチ円直径を有すると共に油圧ロッドレス
シリンダの出力軸に連結されていることを特徴とする釣
り合い錘加減型ロープ式エレベータ - 【請求項3】 ストロークに制限のない油圧ロッドレス
シリンダが釣り合い錘を拘束することで、異なる圧力を
有する複数のアキュームレータをシリンダのどちらの作
動室に接続するか否かをかご乗員数変化に応じて自動選
択する手段を備え、常にかごと実質的な釣り合い錘との
重さがほぼ均衡するロープ式電動エレベータにおいて、
釣り合い錘は錘吊り車を備える一方、かご側はロープ先
端が直接かご枠に固定されたローピング構造を有するこ
とに加え、油圧ロッドレスシリンダの釣り合い錘の拘束
手段は一対のスプロケットの間にエンドレスに捲回され
たチェーンであり、この一方のスプロケットは油圧ロッ
ドレスシリンダの内部のスプロケットに対しておよそ2
〜3倍程度のピッチ円直径を有すると共に油圧ロッドレ
スシリンダの出力軸に連結されているばかりでなく、前
記アキュームレータは釣り合い錘とかごとの最大不平衡
質量のおよそ3/4に相当する圧力の高圧アキュームレ
ータと、釣り合い錘とかごとの最大不平衡質量のおよそ
1/4に相当する圧力の低圧アキュームレータとを備え
たことを特徴とする釣り合い錘加減型ロープ式エレベー
タ - 【請求項4】 前記のアキュームレータは不活性ガス容
器を備えこれらの不活性ガス容器の容量は、シリンダと
の間の作動液の出入り量によるガス圧力変化がこの作動
液の出入り量に対応するロープ及び制御ケーブルの自重
の変化のおよそ2/3に相当する容量もしくは3/4〜
1/2に相当する容量に定めてあることを特徴とする請
求項3に記載の釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ - 【請求項5】 前記高圧アキュームレータの圧力設定は
釣り合い錘とかごとの最大不平衡質量のおよそ2/3に
相当する圧力であり、前記低圧アキュームレータの圧力
は釣り合い錘とかごとの最大不平衡質量のおよそ1/3
に相当する圧力である請求項1もしくは請求項2に記載
の釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ - 【請求項6】 前記高低圧アキュームレータの不活性ガ
ス容器の容量はシリンダとアキュームレータとの間の作
動液の出入り量によるガス圧力変化が、この作動液の出
入り量に対応するロープ及び制御ケーブルの自重の変化
に相当する容量に定めてあることを特徴とする請求項5
項に記載の釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ - 【請求項7】 釣り合い錘とかご総重量とが均衡し、前
記高低圧アキュームレータのいずれも油圧ロッドレスシ
リンダに接続されない場合に、かご移動によるロープ及
び制御ケーブルの自重の変化に伴うかご駆動力変動を抑
制する適度な圧力の変化が生ずる容量の不活性ガス容器
を備えた極低圧アキュームレータがシリンダの容積減少
側の作動室に接続される請求項3ないし4項、5項、6
項のいずれかに記載の釣り合い錘加減型ロープ式エレベ
ータ - 【請求項8】 前記高低圧アキュームレータは、かごの
全揚程移動によるロープ及び制御ケーブルの自重変化に
伴うかご駆動力変動を抑制する適度なガス圧変化となる
ガス室容積を備える一方、容積増減モードの違いに対応
して容積を変化できるもう一つづつの補助ガス容器と夫
々制御弁を介して接続されていることを特徴とする請求
項3ないし4項、5項、6項に記載の釣り合い錘加減型
ロープ式エレベータ - 【請求項9】 前記油圧ロッドレスシリンダの出力軸
と、釣り合い錘に固定されるチェーンを捲回したスプロ
ケットとを連結する回転軸が、かごの昇降路と油圧ロッ
ドレスシリンダを設置する機械室とを隔てる壁を貫通し
て設けられ、油圧ロッドレスシリンダとかごとはこの壁
によって安全に隔てられた配置構造であることを特徴と
する請求項2から請求項8までの各項に記載の釣り合い
錘加減型ロープ式エレベータ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001268016A JP2003040554A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001268016A JP2003040554A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003040554A true JP2003040554A (ja) | 2003-02-13 |
Family
ID=19094068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001268016A Pending JP2003040554A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 釣り合い錘加減型ロープ式エレベータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003040554A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8109369B2 (en) * | 2006-07-21 | 2012-02-07 | Inventio Ag | Method of optimizing the weight of a counterweight of an elevator system and elevator system with a counterweight of that kind |
CN107949534A (zh) * | 2015-09-16 | 2018-04-20 | 三菱电机株式会社 | 电梯的偏导轮更换方法和偏导轮更换辅具 |
-
2001
- 2001-07-31 JP JP2001268016A patent/JP2003040554A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8109369B2 (en) * | 2006-07-21 | 2012-02-07 | Inventio Ag | Method of optimizing the weight of a counterweight of an elevator system and elevator system with a counterweight of that kind |
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