JP2003038478A - X線ctシステム、そのガントリ装置および操作コンソール、ならびに制御方法 - Google Patents

X線ctシステム、そのガントリ装置および操作コンソール、ならびに制御方法

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JP2003038478A
JP2003038478A JP2001216711A JP2001216711A JP2003038478A JP 2003038478 A JP2003038478 A JP 2003038478A JP 2001216711 A JP2001216711 A JP 2001216711A JP 2001216711 A JP2001216711 A JP 2001216711A JP 2003038478 A JP2003038478 A JP 2003038478A
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Yasushi Sato
靖 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非対称スキャンによって提供されるスライス
厚の異なる2種類のX線断層像について、同程度の画質
を得ることが可能なX線CTシステム、そのガントリ装
置および操作コンソール、ならびに制御方法を提供する
こと。 【解決手段】 X線のスペクトル分布および/または強
度分布を調節するフィルタを、X線減衰率が高い第1の
領域と、第1の領域よりX線減衰率が低い第2の領域
の、2つの領域をz軸方向に配列した構造とする。そし
て、一方の検出器列Aには第1の領域を通過するX線ビ
ームが照射されるように、また、他方の検出器列Bには
第2の領域を通過するX線ビームが概ね照射されるよう
にフィルタが位置するように制御することで、検出器列
AおよびBに照射されるX線の線量の差を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線照射によって
被検体のX線断層像を得るX線CT(Computerized Tom
ography)システム、そのガントリ装置および操作コン
ソール、ならびに制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTシステムは、患者(被検体)に
複数方向からX線を投影して各方向からのX線投影デー
タを収集するスキャンを行い、その投影データに基づい
て画像再構成処理を行うことによって、診断部位の断層
像を提供するものである。
【0003】従来より、被検体載置用のテーブルの搬送
方向に配される複数列の検出器アレイを使用してスキャ
ンを行う、いわゆるマルチスライスX線CTシステムが
知られている。このマルチスライスX線CTシステム
は、一度のスキャンで複数のX線断層像を得ることがで
きるという利点を有する。
【0004】以下、2列の検出器アレイを有するマルチ
スライスX線CTシステムを例に説明する。
【0005】マルチスライスX線CTシステムでは、各
検出器列に等しい線量のX線が照射されるように、すな
わち、両検出列に対して対称にX線が照射されるよう
に、アパーチャの位置が制御されるのが一般的である。
【0006】対照的に、例えば検出器列AにはX線ビー
ムの本影が確実に照射されるものの、他方の検出器列B
には一部にしかX線ビームの本影が照射されないように
アパーチャの開口幅およびその位置を制御したうえでス
キャンを行う、いわゆる非対称スキャン(アシンメトリ
ック・スキャン)が知られている。この非対称スキャン
によれば、(1)検出器列AへのX線照射幅+検出器列
BへのX線照射幅、に対応する厚いスライス厚の断層像
と、(2)検出器列BへのX線照射幅、に対応する薄い
スライス厚の断層像と、を同時に提供することが可能と
なる。ここで、検出列へのX線照射幅をその検出器の幅
より狭くしていけば、より薄いスライス厚の断層像を得
ることができるから、検出器列BへのX線照射幅を狭く
するほど(1)の厚いスライス厚と(2)の薄いスライ
ス厚との比率をより大きくすることができる。(1)の
厚いスライス厚と(2)の薄いスライス厚との比率を1
0:1程度のものを提供できれば、例えば肺の検査等にお
いて有用である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た非対称スキャンの従来例では、検出器列BへのX線照
射幅を狭くするほど、検出器列Bに照射されるX線の線
量は減少していくので検出器列Bで検出された投影デー
タのS/Nが低下し、断層像の画質が劣化するという問題
がある。これに対処するためにX線量を高めてスキャン
したのでは検出器列A側に必要以上にX線が照射される
ことになるので避けなければならない。したがって、こ
のままでは厚いスライス厚の断層像と薄いスライス厚の
断層像とで同程度の画質を提供することが困難である。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、非対称スキャンによって提供されるス
ライス厚の異なる2種類のX線断層像について、同程度
の画質を得ることが可能なX線CTシステム、そのガン
トリ装置および操作コンソール、ならびに制御方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、例えば本発明のX線CTシステムにおけるガントリ
装置は、以下の構成を備える。すなわち、X線発生源
と、被検体搬送用のテーブルを挿入するための空洞部を
挟み当該X線発生源と対向する位置に設けられ、前記テ
ーブルの搬送方向に配される少なくとも2列の検出器列
を有するX線検出部と、を一体的に回転させ、当該回転
運動中に被検体のX線投影データを収集するスキャンを
行い、スライス厚の相違する第1および第2のX線断層
像を提供するX線CTシステムにおけるガントリ装置で
あって、前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限す
るための開口を有するアパーチャと、前記照射範囲が制
限されたX線のスペクトル分布および/または強度分布
を調節するフィルタであって、互いに異なる減衰特性を
有する第1および第2の領域が前記搬送方向に配され、
当該第2の領域のX線減衰率が当該第1の領域のX線減
衰率よりも低いものと、前記テーブルの搬送方向におけ
る前記アパーチャの位置を調整する第1の調整手段と、
前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率に
基づいて前記第1の調整手段を制御する第1の制御手段
と、前記搬送方向における前記フィルタの位置を調整す
る第2の調整手段と、前記少なくとも2列の検出器列の
うちの少なくとも1列に、前記フィルタの前記第2の領
域を通過したX線が照射されるように前記第2の調整手
段を制御する第2の制御手段と、を備えることを特徴と
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0011】(システム構成)図1は、実施形態におけ
るX線CTシステムのブロック構成図である。図示の如
く、本システムは、被検体へのX線照射と被検体を透過
したX線を検出するためのガントリ装置100と、ガン
トリ装置100に対して各種動作設定を行うとともに、
ガントリ装置100から出力されてきたデータに基づい
てX線断層像を再構成し、表示する操作コンソール20
0により構成されている。
【0012】ガントリ装置100は、その全体の制御を
司るメインコントローラ1を始め以下の構成を備える。
【0013】2は操作コンソール200との通信を行う
ためのインタフェース、3はテーブル16上に横たえた
被検体(患者)を搬送(図面に垂直な方向で以下、z軸
といい、一般に患者の体軸と一致する)するための空洞
部を有するガントリである。4はX線発生源であるX線
管であり、X線管コントローラ5により駆動制御され
る。
【0014】6はX線の照射範囲を制限するための開口
を有するアパーチャ、7はアパーチャ6のテーブルの搬
送方向(すなわち、z軸方向)の開口幅を調節するため
の開口幅制御モータ、8は開口幅制御モータ7の駆動制
御を行う開口幅制御モータドライバである。9はアパー
チャ6のz軸方向の位置を調節するための位置制御モー
タ、10は位置制御モータ9の駆動制御を行う位置制御
モータドライバである。
【0015】11は、アパーチャ6によって照射範囲が
制限されたX線のスペクトル分布および/または強度分
布を調節するためのフィルタである。12はフィルタ1
1のz軸方向の位置を調節するためのフィルタ制御モー
タ、13はフィルタ制御モータ12の駆動制御を行うフ
ィルタ制御モータドライバである。
【0016】上記したアパーチャ6およびフィルタ11
の構造およびその制御機構については後ほど詳述する。
【0017】14はガントリ3の回転運動を行わせる回
転モータであり、15は回転モータ14の駆動を行う回
転モータドライバである。16は被検体を載置するため
のテーブルであり、17はそのテーブル16をz軸方向
に搬送させるためのテーブルモータ、18はテーブルモ
ータ17の駆動制御を行うテーブルモータドライバであ
る。
【0018】また、19は被検体を透過したX線を検出
するためのX線検出部であり、z軸方向に配される例え
ば2列の検出器を備えているものとする。各列の検出器
は、アパーチャ6で規定されるX線の照射範囲に依存し
たz軸方向とは直交する方向でテーブル16の短手方向
と略一致する方向に円弧状をなして複数(例えば、1,00
0個)の検出チャネルを有し、特に、その端部に位置す
る検出チャネルには通常、被検体を透過することなくX
線ビームが直接入射するようになっており、各種補正処
理等のためのリファレンスチャネルとして使用される。
すなわち上記検出チャネルはX線検出部19の回転方向
に円弧状をなす。
【0019】20は、X線検出部19より得られた投影
データを収集し、ディジタルデータに変換するデータ収
集部である。
【0020】一方、操作コンソール200は、いわゆる
ワークステーションであり、図示するように、装置全体
の制御を司るCPU51、ブートプログラム等を記憶し
ているROM52、主記憶装置として機能するRAM5
3を始め、以下の構成を備える。
【0021】HDD54は、ハードディスク装置であっ
て、ここにOSのほか、ガントリ装置100に各種指示
を与えたり、ガントリ装置100より受信したデータに
基づいてX線断層像を再構成するための診断プログラム
が格納されている。また、VRAM55は表示しようと
するイメージデータを展開するメモリであり、ここにイ
メージデータ等を展開することでCRT56に表示させ
ることができる。57および58は、各種設定を行うた
めのキーボードおよびマウスである。また、59はガン
トリ装置100と通信を行うためのインタフェースであ
る。
【0022】(スキャンの概要)本実施形態におけるX
線CTシステムの構成は概ね上記の通りである。かかる
構成のX線CTシステムにおいて、投影データの収集は
次のように行われる。
【0023】まず、操作者(技師もしくは医師)は操作
コンソールを操作して、被検体のスキャン部位の指定、
スライス厚の設定等を含むスキャン計画を行い、その
後、スキャンの開始指示を与えることになる。操作コン
ソールで動作している診断プログラムは、設定されたス
キャン計画にしたがって、ガントリ装置100(メイン
コントローラ1)に対して各種制御コマンドを発行する
ことになる。ガントリ装置100のメインコントローラ
1は、この制御指示コマンドにしたがって、X線管コン
トローラ5、開口幅制御モータドライバ8、位置制御モ
ータドライバ10、フィルタ制御モータドライバ13、
回転モータドライバ15、テーブルモータドライバ18
に対して制御信号を与えることになる。この結果、X線
管4で発生し、被検体を透過してきたX線をX線検出部
19で検出し、その投影データをデータ収集部20より
得ることが可能になる。
【0024】具体的には、テーブル16の搬送を停止し
た状態でガントリ3を1回転させ、その間、360度分の
複数(例えば1,000)のビュー方向から、X線管4から
のX線ビームを被検体に照射(X線を投影)してその透
過X線をX線検出部19で検出することを繰り返す。検
出された各透過X線は、データ収集部20でディジタル
値に変換されて投影データとしてメインコントローラ1
を介して操作コンソール200に転送される。この一連
の動作を1つの単位として1スキャンとよぶ。そして、
順次z軸方向にスキャン位置を所定量移動して、次のス
キャンを行っていく。このようなスキャン方式はアキシ
ャルスキャン方式とよばれるが、ガントリ3の回転に合
わせてテーブル16を連続的に移動させながら(X線管
4とX線検出部19とが被検体の周囲をらせん状に周回
することになる)投影データを収集する、ヘリカルスキ
ャン方式であってもよい。
【0025】操作コンソール200側で動作している診
断プログラムは、転送されてきた投影データに基づいて
公知の処理によるX線断層像を再構成する処理を行い、
その結果を順次CRT56に表示することになる。
【0026】また、先述したとおり、実施形態における
X線検出部19はz軸方向に配される2列の検出器を備
え、マルチスライスX線CTを実現する。すなわち、1
スキャンで2スライス分の投影データを収集することが
できる。もちろん、その2スライス分の投影データを前
処理後にslice厚比を考慮して合成して2列の検出器幅
に対応したスライス厚のX線断層像を提供することも可
能である。
【0027】実施形態におけるX線CTシステムは、検
出器列Aと検出器列Bとで対称にX線を照射する通常の
スキャン(対称スキャン)と、非対称にX線を照射する
非対称スキャンとを、選択的に行わせることが可能であ
る。
【0028】通常のスキャン(対称スキャン)の場合、
X線管4からのX線はアパーチャ6によって、2列の検
出器にX線ビームの本影が確実に照射されるのに十分な
範囲に制限され(もっとも、設定されたスライス厚によ
り異なる)、なおかつ、各検出器列に等しい線量のX線
が照射されるように、すなわち、両検出列に対して対称
にX線が照射されるように、アパーチャ6の位置が制御
される。
【0029】実施形態における非対称スキャンでは、検
出器列AにはX線ビームの本影が確実に照射されるもの
の、検出器列Bには一部(例えば検出器幅の1/9の部
分)にしかX線ビームの本影が照射されないようにアパ
ーチャ6の開口幅およびその位置を制御したうえでスキ
ャンを行う。この非対称スキャンによれば、(1)検出
器列AへのX線照射幅(=検出器幅)+検出器列Bへの
X線照射幅、に対応する厚いスライス厚SAの断層像と、
(2)検出器列BへのX線照射幅、に対応する薄いスラ
イス厚SBの断層像と、を同時に提供することが可能であ
る。
【0030】以下、(1)のスライス厚SAと、(2)の
スライス厚SBとの比率を、非対称率と称することにす
る。非対称率Rは、 R=SB/(SA+SB) で表される。
【0031】実施形態におけるX線CTシステムが提供
する非対称スキャンは、非対称率が異なる3種類の非対
称スキャン1,2,3から選択可能であるとする。それ
ぞれの非対称率は例えば、R=0.1,0.2,0.3とする。ちな
みに、対称スキャンの場合の非対称率はR=0.5となる。
したがって、スキャンを行う場合には、選択されたRの
値に応じてアパーチャ6のz軸方向の位置が調整される
ことになる。
【0032】各非対称スキャンに対応するアパーチャ6
の初期位置からの移動量、および、フィルタ11の初期
位置からの移動量は、例えば、図8に示すような構造の
テーブルとしてRAM53に記憶されており、このテー
ブルを参照することでそれぞれを位置調整することがで
きる。
【0033】(フィルタの構成)被検体に照射するX線
を前もってフィルタを通過させておくことは従来より一
般的に行われているところである。フィルタの第1の目
的は、X線質(スペクトル分布)を調整することであ
る。これは主に、被検体を透過しにくい比較的波長の短
いX線を減衰させて無駄な被曝を避けるために行われ
る。
【0034】図2は、非対称スキャンを行う場合の、X
線管の焦点x、アパーチャ6、フィルタ61、11、お
よび、2列の検出器を有するX線検出部19をz軸に直
交する方向から見た模式図である。
【0035】まず、(a)に示したフィルタ61は、上
記の第1の目的を達成するための従来の構成を示してい
る。フィルタには所定の厚みを有するアルミニウム等の
材質が用いられる。すなわちフィルタ61はz軸方向の
厚さが均一である。フィルタの厚さはフィルタ通過後の
X線強度が規格を超えること、適正であり被検体への被
曝を少なくできるところに設計される。
【0036】この場合、非対称スキャンによって図中破
線で示す、検出器列Aに照射されるX線ビームと検出器
列Bに照射されるX線ビームとを比較すると、どちらの
X線ビームもこのフィルタによっては同一の減衰率で減
衰するから、上述したとおり、検出器列Bには非対称率
に依存して検出器列Aより少ない線量でしかX線が照射
されないことになる。そのため、検出器列Bで検出され
た投影データのS/Nが低下し、その断層像の画質が劣化
するという問題がある。このままでは厚いスライス厚の
断層像と薄いスライス厚の断層像とで同程度の画質を提
供することは困難である。
【0037】そこで、本発明の実施形態では、同図
(b)に示すように、z軸方向においてフィルタ11の
厚さを2段階に構成する。すなわち、X線減衰率が高い
第1の領域11aと、第1の領域よりX線減衰率が低い
第2の領域11bを、z軸方向に並列させた構造とす
る。そして、検出器列Aには第1の領域11aを通過す
るX線ビームが照射されるように、また、検出器列Bに
は概ね第2の領域11bを通過するX線ビームが照射さ
れるようにフィルタ11を位置させれば、検出器列Aお
よびBに照射されるX線の線量の差を小さくすることが
可能になる。さらに、非対称スキャンの非対称率に応じ
てフィルタの位置を制御することも可能である。この結
果、厚いスライス厚の断層像と薄いスライス厚の断層像
とで同程度の画質を提供することが可能になる。
【0038】ところで、フィルタ11には上記した第1
の目的とは異なる、第2の目的がある。フィルタ11の
第2の目的は、照射されるX線の強度分布を調節するこ
とである。これは、被検体を透過したX線強度がなるべ
く空間的に一様になるようにすることで、検出されるX
線のダイナミックレンジを抑え、CT値分解能の向上を
図るためである。
【0039】この第2の目的を達成するために、例え
ば、検出器列A、Bのz軸とは直交する方向でテーブル
16の短手方向に略一致する方向の中央に対応する位置
から、当該アレイの両端に対応する各々の位置に行くに
したがってX線減衰率を高めたもの、すなわち、フィル
タ厚みを増したもの、が使用される。言い換えれば、X
線管4及びX線検出器19の回転方向において中央に対
応する位置から端部に向かって厚くなっているものが使
用される。
【0040】つまり、フィルタ11は上記した第1およ
び第2の目的をともに満たすものが好ましい。そこで、
実施形態に係るフィルタ11を、上述のように、この第
1および第2の目的をともに満たすことが可能な形状と
し、その詳細を以下に述べる。
【0041】図3は、実施形態に係るフィルタ11の形
状を示す斜視透視図、図4は、図3の矢印(a)からの
方向を正面とする正投影図および断面図である。図3中
に示すようにz軸とは直交する方向でテーブル16の短
手方向に略一致する方向x方向において、フィルタ11
は中央部が薄く、両端部に向かうにしたがって徐々に厚
みを増す形状であるが、中央部の厚さが異なる第1およ
び第2領域11a、11bがz軸方向に隣接して配され
ている。例えば、第1および第2の領域11a、11b
は各々、互いに湾曲率の異なる概略半円柱状の凹部を有
する。
【0042】ところで、図4(f)に示した断面図に示
された第1の領域11aの幅wは、少なくとも2列の検
出器を覆うスライス厚のX線ビームが通過できるだけの
幅を有していることが好ましい。この領域だけを用いれ
ば従来通りの対称スキャンも実現することが可能になる
からである。
【0043】(アパーチャおよびフィルタの制御機構)
以下、上述したスキャンの制御を可能とする実施形態に
おけるアパーチャ6およびフィルタ11の制御機構につ
いて詳しく説明する。
【0044】図5は、実施形態におけるアパーチャ6お
よびフィルタ11の制御機構を示す図である。なお、同
図中の構成部分に施されているハッチングはガントリ3
内部の所定の基部に取り付けられていることを示してい
る。
【0045】まず、アパーチャ6は、2枚の遮蔽板61
および62を有している。これらの遮蔽板61と62と
は、同一方向の端部どうしがそれぞれリンク部材63a
および63bで回動自在に連結されて、平行移動リンク
機構を構成する。これによって遮蔽板61、62は互い
に平行を維持することを可能にしている。そして、この
2枚の遮蔽板61、62の隙間がX線を通過させるスリ
ットを形成する。また、リンク部材63a、63bの中
央位置には回動軸が設けられ、リンク部材63b側の回
動軸は開口幅制御モータ7の出力軸が固定される。
【0046】かかる構成により、開口幅制御モータ7を
駆動させ、回動軸を回動させることで、遮蔽板61、6
2はその平行を保ったまま徐々にその間隔を拡げたり狭
めたりしてスリットの開口幅を制御することができる。
【0047】また、アパーチャ6は、その一端部にz軸
方向に沿って取り付けられたボールねじ65および、他
端部にz軸方向にスライド自在に取り付けられたリニア
ガイド66によって支持されている。ボールねじ65は
カップリング67を介して位置制御モータ9の出力軸に
取り付けられている。そして、この位置制御モータ9の
駆動によってなされるボールねじ65の回転運動がアパ
ーチャ6のz軸方向への直線運動に変換されることで、
アパーチャ6全体の位置調整を可能にしている。
【0048】フィルタ11もアパーチャ6と同様の位置
調整機構を有する。すなわち、フィルタ11は、その一
端部にz軸方向に沿って取り付けられたボールねじ75
および、他端部にz軸方向に沿ってスライド自在に取り
付けられたリニアガイド76によって支持されている。
また、ボールねじ75はカップリング77を介してフィ
ルタ制御モータ12の出力軸に取り付けられている。そ
して、このフィルタ位置制御モータ12の駆動によって
なされるボールねじ75の回転運動がフィルタ11のz
軸方向への直線運動に変換されることで、フィルタ11
の位置調整を可能にしている。
【0049】ただし、ここに説明した制御機構は一例で
あって、これに限定されるものではない。その他のいか
なる構造で実現してもかまわない。
【0050】(スキャンの制御)次に、実施形態に係る
X線CTシステムにおける操作コンソール200(CP
U51)およびガントリ装置100(メインコントロー
ラ1)の処理を図6のフローチャートを用いて説明す
る。
【0051】まず、操作コンソール200は、アパーチ
ャ6およびフィルタ11を初期位置に設定するようガン
トリ装置100に指示信号を送出する(ステップS
1)。ガントリ装置100はこれを受けてアパーチャ6
およびフィルタ11をそれぞれ所定の初期位置に設定す
る(ステップS2)。それぞれの初期位置としては、対
称スキャンを行うための位置に設定される。ここで、図
7の(a)を参照されたい。図7は、X線管4の焦点
x、アパーチャ6、フィルタ11、および、検出器列
A、Bを有するX線検出部19をz軸に直交する方向か
ら見た模式図である。ただし、フィルタ11は図4
(f)に対応する断面図で示されている。対称スキャン
を行うためには、同図(a)に示すように、アパーチャ
6はX線の照射軸(X線管4の焦点xと検出器列A、B
の境界とを結ぶ軸線)に対して対称となる位置に調整さ
れ、フィルタ11はX線ビームが第1の領域11aのみ
を通過する位置に調整される。つまり、本実施形態にお
けるフィルタ11の構成およびその位置制御によれば、
非対称スキャンのみならず、従来通りのスキャン(対称
スキャン)を行うことも可能である。
【0052】続いて、操作コンソール200において、
スキャン計画を立てる(ステップS3)。一般には、診
断プログラムが提供するGUI(CRT56に設定画面
が表示され、キーボード57もしくはマウス58を用い
て入力することを可能にするユーザインタフェース)を
介して、諸種のスキャン条件が設定されることになる
が、このスキャン計画そのものは公知のものであるの
で、その詳細は省略する。実施形態におけるスキャン条
件には例えば、スライス厚、対称スキャン/非対称スキ
ャンの選択、非対称スキャンを行う場合の非対称率が含
まれる。設定されたスキャン条件はRAM53に記憶さ
れる。
【0053】そして、スキャン開始指示を示すキーボー
ド57もしくはマウス58の入力に基づき、ステップS
3で設定されたスキャン条件をパラメータとするスキャ
ン開始指令をガントリ装置100に送出する(ステップ
S4)。
【0054】スキャン開始指令を受けたガントリ装置1
00は、まず、開口幅制御モータドライバ8を介して開
口幅制御モータ7を駆動させ、アパーチャ6の開口幅を
スキャン条件として設定されたスライス厚に応じた幅に
調整する(ステップS5)。
【0055】次に、位置制御モータドライバ10を介し
て位置制御モータ9を駆動させることで、アパーチャ6
の位置を、例えば、図8に示したテーブルを参照して、
設定された非対称率に対応する移動量だけ調整する(ス
テップS6)。
【0056】さらに、フィルタ制御モータドライバ13
を介してフィルタ制御モータ12を駆動させることで、
フィルタ11の位置を、例えば、図8に示したテーブル
を参照して、設定された非対称率に対応する移動量だけ
調整する(ステップS7)。
【0057】上記ステップS6およびS7による制御後
のアパーチャ6およびフィルタ11の位置関係は、例え
ば図7(b)に示すようになる。すなわち、ステップS
6の調整によりアパーチャ6がX線照射軸(X線管4の
焦点xと検出器列A、Bの境界とを結ぶ軸線)に対して
非対称に位置した状態で、フィルタ11は、検出器列A
には第1の領域11aを通過するX線ビームF1が照射
されるように、検出器列Bには概ね第2の領域11bを
通過するX線ビームF2が照射されるように位置してい
る。こうすることで、検出器列AおよびBに照射される
X線の線量の差を小さくすることが可能になる。
【0058】その後、スキャンを実行し、投影データを
操作コンソール200に転送する(ステップS8)。
【0059】操作コンソール200は、ガントリ装置1
00から転送されてきた投影データを受信し(ステップ
S9)、厚いスライス厚(SA+SB)の断層像と、薄いス
ライス厚(SB)の断層像を、それぞれ再構成処理し(ス
テップS10)、CRT56に表示し、または、図示し
ない印刷装置にプリント出力する(ステップS11)。
【0060】なお、上記ステップS7では、図8に示し
たテーブルを参照して、設定された非対称率に対応する
移動量だけフィルタ11の位置を調整するようにした
が、このかわりに、スキャン実行中に、検出器列Aおよ
び検出器列Bのそれぞれのリファレンスチャネルの出力
が等しくなるように、すなわち、両者に等しい線量のX
線が照射されるように、フィルタ制御モータドライバ1
3にフィードバック制御を行わせるようにしてもよい。
このようにすることで、スキャンの非対称率(R=0.5の
対称スキャンも含む)に応じて、検出器列AおよびBに
それぞれ照射されるX線の線量がより厳密に等しくなる
ようにフィルタ11の位置を調整することができる。
【0061】以上説明したように、本発明の実施形態で
は、X線のスペクトル分布および/または強度分布を調
節するフィルタ11を、X線減衰率が高い第1の領域1
1aと、第1の領域よりX線減衰率が低い第2の領域1
1bの、2つの領域をz軸方向に配列した構造とした。
そして、検出器列Aには第1の領域11aを通過するX
線ビームが照射されるように、また、検出器列Bには第
2の領域11bを通過するX線ビームが概ね照射される
ようにフィルタ11を位置させることで、検出器列Aお
よびBに照射されるX線の線量の差を小さくすることを
可能にした。さらに、非対称スキャンの非対称率に応じ
てフィルタの位置を制御することも可能である。この結
果、厚いスライス厚の断層像と薄いスライス厚の断層像
とで同程度の画質を提供することが可能になる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非対称スキャンによって提供されるスライス厚の異なる
2種類のX線断層像について、同程度の画質を得ること
が可能なX線CTシステム、そのガントリ装置および操
作コンソール、ならびに制御方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるX線CTシステムのブロック
構成図である。
【図2】実施形態におけるフィルタの構成および制御を
説明するための図である。
【図3】実施形態に係るフィルタの形状を示す斜視透視
図である。
【図4】実施形態に係るフィルタの形状を示す一組の図
面である。
【図5】実施形態におけるアパーチャおよびフィルタの
制御機構を示す図である。
【図6】実施形態に係るX線CTシステムにおける操作
コンソールおよびガントリ装置の処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】実施形態におけるアパーチャおよびフィルタの
位置制御を説明するための図である。
【図8】実施形態における非対称率とアパーチャおよび
フィルタの制御量との対応関係を示すテーブルを示す図
である。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 靖 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA03 BA08 CA02 CA06 EA02 EA07 EA11

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生源と、被検体搬送用のテーブル
    を挿入するための空洞部を挟み当該X線発生源と対向す
    る位置に設けられ、前記テーブルの搬送方向に配される
    少なくとも2列の検出器を有するX線検出部と、を一体
    的に回転させ、当該回転運動中に被検体のX線投影デー
    タを収集するスキャンを行い、スライス厚の相違する第
    1および第2のX線断層像を提供するX線CTシステム
    におけるガントリ装置であって、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記照射範囲が制限されたX線のスペクトル分布および
    /または強度分布を調節するフィルタであって、互いに
    異なる減衰特性を有する第1および第2の領域が前記搬
    送方向に配され、当該第2の領域のX線減衰率が当該第
    1の領域のX線減衰率よりも低いものと、 前記テーブルの搬送方向における前記アパーチャの位置
    を調整する第1の調整手段と、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率に
    基づいて前記第1の調整手段を制御する第1の制御手段
    と、 前記搬送方向における前記フィルタの位置を調整する第
    2の調整手段と、 前記少なくとも2列の検出器のうちの少なくとも1列
    に、前記フィルタの前記第2の領域を通過したX線が照
    射されるように前記第2の調整手段を制御する第2の制
    御手段と、 を備えることを特徴とするガントリ装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタの前記第1および第2の領
    域は各々、前記検出器回転方向においての中央に対応す
    る位置から当該列の両端に対応する各々の位置に行くに
    したがってX線減衰率が高くなる減衰特性を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のガントリ装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタの前記第1の領域は、前記
    搬送方向に、少なくとも前記2列の検出器を覆うスライ
    ス厚のX線ビームが通過できるだけの幅を有することを
    特徴とする請求項1または2に記載のガントリ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の制御手段は、前記比率に応じ
    て、前記少なくとも2列の検出器のうちの1列の一部に
    照射されるように前記第1の調整手段を制御することを
    特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガン
    トリ装置。
  5. 【請求項5】 前記ガントリ装置に指示信号を供給する
    とともに、当該ガントリ装置より転送されてくるデータ
    に基づいてX線断層像の再構成処理を行う操作コンソー
    ルを接続する手段を更に備え、 前記比率は、当該操作コンソールから供給されることを
    特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガン
    トリ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の制御手段は、前記比率と前記
    第2の調整手段の制御量との対応関係を規定したテーブ
    ルに基づいて、前記操作コンソールから供給された前記
    比率に応じた制御量で前記第2の調整手段で調整させる
    ことを特徴とする請求項5に記載のガントリ装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の制御手段は、前記第1の制御
    手段により前記アパーチャの位置が調整された状態で、
    前記検出器の各列に、等しい線量のX線が照射されるよ
    うにフィードバック制御を行うことを特徴とする請求項
    1から6のいずれか1項に記載のガントリ装置。
  8. 【請求項8】 X線発生源と、被検体搬送用のテーブル
    を挿入するための空洞部を挟み当該X線発生源と対向す
    る位置に設けられたX線検出部(当該X線検出部は、前
    記テーブルの搬送方向に配される少なくとも2列の検出
    器で構成される)と、を一体的に回転させるガントリ回
    転部と、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記照射範囲が制限されたX線のスペクトル分布および
    /または強度分布を調節するフィルタであって、互いに
    異なる減衰特性を有する第1および第2の領域が前記搬
    送方向に配され、当該第2の領域のX線減衰率が当該第
    1の領域のX線減衰率よりも低いものと、 前記テーブルの搬送方向における前記アパーチャの位置
    を調整する第1の調整手段と、 前記搬送方向における前記フィルタの位置を調整する第
    2の調整手段と、 を備え、前記ガントリ回転部の回転中に被検体のX線投
    影データを収集するスキャンを行い、スライス厚の相違
    する第1および第2のX線断層像を提供するX線CTシ
    ステムにおけるガントリ装置の制御方法であって、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率に
    基づいて前記第1の調整手段を制御する第1の制御ステ
    ップと、 前記少なくとも2列の検出器のうちの少なくとも1列
    に、前記フィルタの前記第2の領域を通過したX線が照
    射されるように前記第2の調整手段を制御する第2の制
    御ステップと、 を有することを特徴とするガントリ装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の制御ステップは、前記比率に
    応じて、前記少なくとも2列の検出器のうちの1列の一
    部に照射されるように前記第1の調整手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項8に記載のガントリ装置の制御方
    法。
  10. 【請求項10】 X線発生源と、被検体搬送用のテーブ
    ルを挿入するための空洞部を挟み当該X線発生源と対向
    する位置に設けられたX線検出部(当該X線検出部は、
    前記テーブルの搬送方向に配される少なくとも2列の検
    出器で構成される)と、を一体的に回転させるガントリ
    回転部と、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記照射範囲が制限されたX線のスペクトル分布および
    /または強度分布を調節するフィルタであって、互いに
    異なる減衰特性を有する第1および第2の領域が前記搬
    送方向に配され、前記第1および第2の領域は各々、前
    記検出器回転方向においての中央に対応する位置から当
    該列の両端に対応する各々の位置に行くにしたがってX
    線減衰率が高くなる減衰特性を有するものと、 前記テーブルの搬送方向における前記アパーチャの位置
    を調整する第1の調整手段と、 前記搬送方向における前記フィルタの位置を調整する第
    2の調整手段と、 を備え、前記ガントリ回転部の回転中に被検体のX線投
    影データを収集するスキャンを行い、スライス厚の相違
    する第1および第2のX線断層像を提供するX線CTシ
    ステムにおけるガントリ装置の制御方法であって、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率に
    基づいて前記第1の調整手段を制御する第1の制御ステ
    ップと、 前記少なくとも2列の検出器のうちの少なくとも1列
    に、前記フィルタの前記第2の領域を通過したX線が照
    射されるように前記第2の調整手段を制御する第2の制
    御ステップと、 を有することを特徴とするガントリ装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の制御ステップは、前記比率
    に応じて、前記少なくとも2列の検出器のうちの1列の
    一部に照射されるように前記第1の調整手段を制御する
    ことを特徴とする請求項10に記載のガントリ装置の制
    御方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のガントリ装置に接続
    され、当該ガントリ装置に指示信号を与えるとともに、
    当該ガントリ装置より転送されてくるデータに基づいて
    スライス厚の相違する第1および第2のX線断層像を提
    供するX線CTシステムにおける操作コンソールであっ
    て、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率を
    設定する設定手段と、 前記設定された比率に関する情報を含むスキャンに係る
    指示信号を前記ガントリ装置に供給する指示手段と、 前記ガントリ装置より転送されてきた投影データに基づ
    いて、前記第1および第2のX線断層像の再構成処理を
    行う画像再構成手段と、 を備えることを特徴とする操作コンソール。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のガントリ装置に接続
    され、当該ガントリ装置に指示信号を与えるとともに、
    当該ガントリ装置より転送されてくるデータに基づいて
    スライス厚の相違する第1および第2のX線断層像を提
    供するX線CTシステムにおける操作コンソールの制御
    方法であって、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率を
    設定する設定ステップと、 前記設定された比率に関する情報を含むスキャンに係る
    指示信号を前記ガントリ装置に供給する指示ステップ
    と、 前記ガントリ装置より転送されてきた投影データに基づ
    いて、前記第1および第2のX線断層像の再構成処理を
    行う画像再構成ステップと、 を有することを特徴とする操作コンソールの制御方法。
  14. 【請求項14】 コンピュータ装置が実行可能なプログ
    ラムであって、当該プログラムを実行したコンピュータ
    装置を、請求項12に記載の操作コンソールとして機能
    させることを特徴とするプログラム。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のプログラムを格納
    した記憶媒体。
  16. 【請求項16】 X線発生源と、被検体搬送用のテーブ
    ルを挿入するための空洞部を挟み当該X線発生源と対向
    する位置に設けられたX線検出部(当該X線検出部は、
    前記テーブルの搬送方向に配される少なくとも2列の検
    出器アレイで構成される)と、を一体的に回転させ、当
    該回転運動中に被検体のX線投影データを収集するスキ
    ャンを行うガントリ装置と、 前記ガントリ装置に接続され、当該ガントリ装置に指示
    信号を与えるとともに、当該ガントリ装置より転送され
    てくるデータに基づいてスライス厚の相違する第1およ
    び第2のX線断層像を提供する操作コンソールと、 で構成されるX線CTシステムであって、 前記操作コンソールは、 前記第1および第2のX線断層像のスライス厚の比率を
    設定する設定手段と、 前記設定された比率に関する情報を含むスキャンに係る
    指示信号を前記ガントリ装置に供給する指示手段と、 前記ガントリ装置より転送されてきた投影データに基づ
    いて、前記第1および第2のX線断層像の再構成処理を
    行う画像再構成手段と、を備え、 前記ガントリ装置は、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記照射範囲が制限されたX線のスペクトル分布および
    /または強度分布を調節するフィルタであって、互いに
    異なる減衰特性を有する第1および第2の領域が前記搬
    送方向に配され、当該第2の領域のX線減衰率が当該第
    1の領域のX線減衰率よりも低いものと、 前記テーブルの搬送方向における前記アパーチャの位置
    を調整する第1の調整手段と、 前記操作コンソールから転送されてきた前記指示信号に
    含まれる前記比率に関する情報に基づいて前記第1の調
    整手段を制御する第1の制御手段と、 前記搬送方向における前記フィルタの位置を調整する第
    2の調整手段と、 前記少なくとも2列の検出器のうちの少なくとも1列
    に、前記フィルタの前記第2の領域を通過したX線が照
    射されるように前記第2の調整手段を制御する第2の制
    御手段と、を備えることを特徴とするX線CTシステ
    ム。
  17. 【請求項17】 前記フィルタの前記第1および第2の
    領域は各々、前記検出器回転方向においての中央に対応
    する位置から当該列の両端に対応する各々の位置に行く
    にしたがってX線減衰率が高くなる減衰特性を有するこ
    とを特徴とする請求項16に記載のX線CTシステム。
  18. 【請求項18】 前記フィルタの前記第1の領域は、前
    記搬送方向に、少なくとも前記2列の検出器を覆うスラ
    イス厚のX線ビームが通過できるだけの幅を有すること
    を特徴とする請求項16または17に記載のX線CTシ
    ステム。
  19. 【請求項19】 前記第1の制御手段は、前記比率に応
    じて、前記少なくとも2列の検出器のうちの1列の一部
    に照射されるように前記第1の調整手段を制御すること
    を特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載
    のX線CTシステム。
  20. 【請求項20】 前記第2の制御手段は、前記比率と前
    記第2の調整手段の制御量との対応関係を規定したテー
    ブルに基づいて、前記操作コンソールから供給された前
    記比率に応じた制御量で前記第2の調整手段に調整させ
    ることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項
    に記載のX線CTシステム。
  21. 【請求項21】 前記第2の制御手段は、前記第1の制
    御手段により前記アパーチャの位置が調整された状態
    で、前記検出器の各列に、等しい線量のX線が照射され
    るようにフィードバック制御を行うことを特徴とする請
    求項16から20のいずれか1項に記載のX線CTシス
    テム。
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