JP2003038408A - 食器洗浄装置 - Google Patents

食器洗浄装置

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JP2003038408A
JP2003038408A JP2001234532A JP2001234532A JP2003038408A JP 2003038408 A JP2003038408 A JP 2003038408A JP 2001234532 A JP2001234532 A JP 2001234532A JP 2001234532 A JP2001234532 A JP 2001234532A JP 2003038408 A JP2003038408 A JP 2003038408A
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JP
Japan
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water
dishwasher
electrolysis
electrolysis means
main body
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Application number
JP2001234532A
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English (en)
Inventor
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Shigeru Shirai
白井  滋
Yu Kawai
祐 河合
Koji Oka
浩二 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多くの設置スペースを必要としないで、電解
装置のメンテナンスが容易な食器洗浄装置を提供する。 【解決手段】 食器洗浄機の本体30に、食器を洗浄、
漂白、除菌するための水を電気分解して生成する電解手
段35を備え、この電解手段35を本体30に隣接配置
することにより、電解手段35に対して特別な設置スペ
ースが不要で、容易なメンテナンスを実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務用或いは家庭
で使用する食器洗浄装置の、特に食器などを洗浄・漂白
・除菌技術に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の食器洗浄装置としては、
図3に記載されているようなものがあった。図におい
て、1は流し台で、その天板2には食器洗浄装置3を載
置する。4は洗浄槽、5は食器を収納する食器かごで、
回動するローラ6を介して、洗浄槽4の側面に設けられ
たレール面7に支持されている。8は洗浄槽4の開口部
に設けられた蓋である。9は給水弁、10は水量検知装
置で、給水弁9を開放することにより給水が行われる
が、水量検知手段10によってその水量は検知されて設
定量が洗浄槽4に貯水される。11は給水管12の途中
に設け、水道水を電気分解してアルカリ水と酸性水を生
成可能な電解手段で、食器洗浄装置3を構成する本体1
3に内臓しており、給水弁9を開放して洗浄槽4に給水
する際に、電解手段11で生成されたアルカリ水や酸性
水などの電解水が注がれる。
【0003】14は洗浄槽4に配置された加熱用ヒータ
であり、洗浄水を加熱する。15は洗浄水を加圧する洗
浄ポンプ、16は洗浄槽4の下方に設置された洗浄ノズ
ルであり、洗浄ポンプ15によって加圧された洗浄水
を、食器かご5に収納された食器に下方から噴射する。
このように洗浄ポンプ15を動作させることにより、電
解手段11で生成されたアルカリ水または酸性水が洗浄
ノズル16から噴射され、電解水を加熱しながら洗浄す
る本洗い工程、その後、数回の洗浄水を加熱しながらす
すぎを行うすすぎ工程、そして最後に所定の温度まで加
熱しながらすすぎを行うすすぎ工程へと進み食器を洗浄
する。洗浄が終了すると、食器を乾燥する工程に入り、
食器を乾燥させた後、運転は終了する。そして、蓋8を
開けて食器かご5を手前に引き出して食器を取り出す。
17は洗浄ポンプ15等の運転を制御する制御装置であ
る。18は給水ホース、19は排水ホース、20は排水
ポンプである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の食器洗
浄装置3は、電解手段11により生成された電解水によ
り食器を洗浄するため、洗浄力を有するレベルまでイオ
ン濃度を上昇させ、かつ、洗浄に充分な量の電解水を生
成させる電気分解を実施する必要がある。
【0005】この電解水の濃度と量を決定する主要因
は、電解電流と電解時間であるが、この両者とも電解装
置11の電極や隔膜(図示せず)の寿命を左右する要因
であり、洗浄を満足させるためには、ある程度、電解装
置11の寿命を犠牲にする必要があった。そのため、所
定期間使用した電解装置11は交換する必要がある。
【0006】しかしながら、従来の食器洗浄装置3は、
電解装置11が食器洗浄装置3の本体13に内蔵してい
るため、電解装置11を交換しようとすると、本体13
を分解してから取り外さなければならず、交換に専門的
な技能が必要となり、一般使用者の交換は難しかった。
【0007】こうしたメンテナンスを容易にするため
に、食器洗浄機と電解装置とを別々に設置することは考
えられるが、その場合、電解装置のための設置場所が必
要となる。一般家庭では台所の流し台の天板上に食器洗
浄機を設置する場合が多く、電解装置の設置場所が確保
することは困難であった。
【0008】本発明は、この従来の課題を解決するもの
で、多くの設置スペースを必要としないで、電解装置の
メンテナンスが容易な食器洗浄装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の課
題を解決するために、食器を収納し同食器に付着した汚
れを洗浄する食器洗浄機の本体に、食器を洗浄、漂白、
除菌するための水を電気分解して生成する電解手段を隣
接して配置したものである。
【0010】これによって、電解手段が食器洗浄機とは
別に構成しているので、食器洗浄機を分解せずに電解手
段のメンテナンスを可能としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、食器を
収納し同食器に付着した汚れを洗浄する食器洗浄機の本
体に、食器を洗浄、漂白、除菌するための水を電気分解
して生成する電解手段を隣接して配置することにより、
電解手段が食器洗浄機とは別に構成しているので、食器
洗浄機を分解せずに電解手段のメンテナンスを可能とし
たものである。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
電解手段を、食器洗浄機より着脱可能に配設したことに
より、電解手段を交換したり、電解手段の内部を洗浄し
たりといったメンテナンスを使用者自身が手軽に行うこ
とができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
電解手段と食器洗浄機の着脱部における電解手段の給排
水の接続部と電気配線の接続部を同一面に配したことに
より、電解手段の着脱動作時に、全ての接続部が一回の
動作で着脱できるため、簡単に取外しや装着ができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3記載の
電解手段においてその電気配線の接続部を、給排水の接
続部より高い位置に配したことにより、給排水の接続部
より漏れた水が電気配線の接続部を濡らすことがないた
め、電気配線の接続部の濡れによるショートに伴なう機
器の破損や、腐食を防止することができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか1記載の電解手段を、食器洗浄機の本体外に一
体的に配置したものであり、食器洗浄機の設置スペース
に電解手段が収まるので、電解手段の置き場に困らな
い。また、電解手段が食器洗浄機に一体的に構成される
ので、電解手段が違和感なく配置でき、しかも台所等の
設置場所で台所作業の邪魔になることがない。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項記載の電解手段を、生成した電解水を食器
洗浄機に供給する経路と、同食器洗浄機外に供給する経
路とを有するように構成したことにより、食器洗浄機を
稼動させている場合は、電解水を食器洗浄機に供給する
経路から供給し、食器洗浄機が稼動していない場合は、
電解水を食器洗浄機外に供給する経路から取出すことで
きる。したがって、外に取出した電解水で、床や壁や家
具など拭き掃除に用いたり、台所のシンクや風呂の除菌
に用いたり、さらに布巾やまな板の漂白などに用いるこ
ともできる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか1項記載の電解手段に、電気分解する水に電解
質を供給する供給手段を備えたことにより、電気分解さ
れる水に電解質が混合するので、水の導電率が上がり、
電流が流れやすくなる。したがって少ない電力で目的の
電解水を生成できる。また電解手段を隔膜式電解とした
場合は、陽/陰極間に電圧が印可されると電解質が混合
した水に含まれるイオンは、電気吸引力により電極と逆
極性のイオンが隔膜を通過して移動することとなる。し
たがって陽極室に導入された例えばナトリウムイオンや
カリウムイオンなどの陽イオンは隔膜を経て陰極室へと
即座に移動する。また塩素イオンなどの陰イオンは陽極
に吸引されるため陰極室への移動は最小限にとどまる。
そうして、陰極室には洗浄力の高いアルカリ水が生成さ
れ、陽極室には除菌力や漂白力に優れた酸性水が生成さ
れる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項7項記載
の供給手段に、電解質を収納する電解質タンクを備え、
この電解質タンクが電解手段より着脱可能に配設したこ
とにより、電解質の補充や、電解質タンクの洗浄などの
メンテナンスが容易に行える。また、電解質が金属面な
どに付着すると腐食の原因になるが、電解質タンクを取
り外して電解質が補充できるので、電解質補充時に食器
洗浄機の本体や電解手段にこぼれて付着するようなこと
が防げる。そのための腐食の心配がない。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1、2に
基づいて説明する。
【0020】図1において、30は食器洗浄機の本体
で、洗浄槽31を内部に有し、この洗浄槽31には食器
を収納するかご32が収められ、洗浄槽31正面の開口
部には本体蓋33が設けられている。34は給水開閉弁
である。35は本体30に隣接して配置する電解手段
で、水(原水)の電気分解により漂白・除菌及び洗浄用
の電解水を生成する。この実施例では、電解手段35
は、本体30の上部に形成された凹部30aに嵌り込む
ように収められ、本体30とは着脱可能に取りつけられ
ている。36は給水開閉弁34から供給される水を直接
洗浄槽31内に給水或いは電解手段35を介して洗浄槽
31に給水するための給水回路の切替えを行う選択弁で
ある。37はフロート式の水位検知手段で、給水開閉弁
34を開成することにより給水が行われるが、その水位
を検知して規定量を洗浄槽31に貯水する。38は洗浄
槽31内の下方側に配置された加熱用ヒータであり、洗
浄水を加熱する或いは食器を乾燥させる際に使用する。
39は洗浄水を循環させる循環ポンプ、40は洗浄槽3
1の下方に配置された洗浄ノズルである。41は洗浄ポ
ンプ39の運転を制御する制御手段である。42は給水
ホース、43は排水ホースである。44は洗浄槽31に
貯水した水を機外に排出するための排水ポンプである。
45は食器を乾燥させる際に使用する送風機である。4
6は本体正面に設けられた操作部である。
【0021】食器洗浄機の本体30と電解手段35とを
接続する着脱部は、本体30の凹部30aに形成される
後方の垂直面47を用い、この同一面上に電解手段35
の給水の接続部A48と、排水の接続部B49と、電気
配線の接続部C50とを配している。これによって、電
解手段35を前後方向にスライドするだけで全ての接続
部が着脱できる。また、電気配線の接続部C50は、給
水の接続部A48及び排水の接続部B49よりも高い位
置に配置しており、これによって、電解手段35を取り
外した際に、接続部A48と接続部B49より漏れた水
が電気配線の接続部C50を濡らすことがないため、電
気配線の接続部C50の濡れによるショートに伴なう機
器の破損や、腐食を防止することができる。
【0022】次に電解手段35の内部構成を図2に基づ
いて説明する。図において、電解手段35は原水を電気
分解する電解槽51と、電気分解する原水に電解質を供
給する供給手段52を備えている。
【0023】電解槽51は、イオン透過性の隔膜53に
よって陽極室54と陰極室55が形成されており、各々
陽極56および陰極57が隔膜53を介して対向配置さ
れている。陽極室54と陰極室55のそれぞれの上面に
は給水口A58と給水口B59が設けられ、接続口A6
0から供給された水がそれぞれの給水口から陽極室54
と陰極室55に給水される。また、陽極室54と陰極室
55のそれぞれの底面には排水口A61と排水口B62
が設けられ、電気分解により生成された電解水がそれぞ
れ排出される。
【0024】供給手段52は、電解手段35の外郭から
着脱可能に配置した電解質タンク63と、電解質を電解
槽51に搬送するポンプ64により構成している。電解
質タンク63は、上部に開閉自在のキャップ65と、下
部に電解質床66を有し、内部にここでは電解質として
食塩67が充填されている。電解質タンク63には陽極
室54からポンプ64によって原水が電解質タンク63
の上方に送られる。導入された原水は食塩67を溶解し
て飽和食塩水となり、電解質床66の下方から陽極室5
4に供給される。
【0025】陽極室54に供給される飽和食塩水は、原
水に対して比重が大きいため陽極室54の底部に沈んで
溜まる。この底に溜まった状態の高濃度の食塩水は電解
を開始すると、陽極56表面に発生する酸素や塩素ガス
が上昇する際の対流により陽極56と隔膜53の間に原
水と混合しながら誘引され、最終的には全てが混合され
た状態となる。
【0026】ここで、飽和食塩水を陽極室54に供給す
る経路68には、電解質タンク63を取り外した場合
に、食塩水が漏れ出るのを防止する逆止弁A69と、陽
極室54の原水が漏れ出るのを防止する逆止弁B70が
設けられている。
【0027】電解質タンク63の着脱は、電解手段35
の外郭の前方に凹部71を形成し、この凹部71に電解
質タンク63が納まるように構成している。また、接続
は、ポンプ64によって原水が電解質タンク63の上方
に送られる個所に、電解質タンク63側に接続突起部A
72と、電解手段35の外郭側に接続受部A73とを設
け、お互いをシール部材でシールして構成する。さら
に、電解質床66の下方から陽極室54に供給する個所
に、電解質タンク63側に接続突起部B74と、電解手
段35の外郭側に接続受部B75とを設け、お互いをシ
ール部材でシールして構成する。なお、電解質タンク6
3は外側から内部を目視確認できるように透明または半
透明の容器としている。ここでは電解質タンク63を透
明のアクリルで成型した構成としている。これにより、
電解質タンク63内の食塩67の量が外部から確認でき
るため、食塩補給など使い勝手がよくなる。
【0028】76は排水口A61と排水口B62の排水
先を接続口B77と吐出口78とに選択的に切り換える
切換弁Aである。通常の食器洗浄を行う場合の排水先は
接続口B77に設定しておく。接続口B77は食器洗浄
機の本体30の接続部B49で本体30と連通され,洗
浄槽31に電解水を供給するものである。また、吐出口
78は電解装置35から電解水を直接取出して使用する
ための取出口である。すなわち、食器洗浄機が稼動して
いない場合などに、電解手段35を駆動させ、切換弁A
76により吐出口78より電解水を取出すことにより、
アルカリ水であれば床や壁や家具など拭き掃除に用いる
ことができる。また酸性水であれば、台所のシンクや風
呂の除菌に用いたり、さらに布巾やまな板の漂白などに
用いることもできる。
【0029】79は接続口A60からの給水方向を陽極
室54と陰極室55とに切り換える切換弁Bで、電解終
了後に陽極室54に給水すると、ここで生成された酸性
水が排水口A61より押し出され、接続口B77か吐出
口78に供給される。また、陰極室55に給水すると、
ここで生成されたアルカリ水が排水口B62より押し出
される。このようにして、酸性水とアルカリ水を自由に
選択できる。
【0030】80は電気配線の接続部C50から電解手
段35に電源および制御信号を入力する端子である。こ
の端子80から陽極56と陰極57への電解電流と、ポ
ンプ64、切換弁A76、切換弁B79のそれぞれの印
加電位が入力される。
【0031】次に、動作・作用を説明する。最初に、電
解手段35を本体30に装着しておく。電解手段35の
電解質タンク63も食塩67を補充した状態で電解手段
35に装着しておく。
【0032】その後、本体蓋33を開けて洗浄槽31内
の収納かご32に食器等をセットした後、本体蓋33を
閉じて本体前面の操作部46にある電源スイッチ(図示
せず)を押し、続いて運転コース選択ボタン(図示せ
ず)を選択し、運転スイッチ(図示せず)を押すと機器
の動作が開始する。
【0033】まず、最初に給水開閉弁34を開き、電解
手段35に給水する。ここで切換弁B79は陽極室54
と陰極室55のそれぞれに給水がされるように交互に切
り換えられる。このとき陽極室54と陰極室55の残水
は接続口B77を経て洗浄槽31内に排出されるよう
に、切換弁A76を設定しておく。そして、電解槽51
への給水が終わると、まずポンプ64を所定時間駆動し
て陽極室54に所定量の飽和食塩水を添加する。この状
態で電解運転が行われ、直流電源(図示せず)により陽
極56及び陰極57間に電圧が印加され、電流が流れ所
定時間だけ電気分解が開始され、陽極室54には次亜塩
素酸を含む酸性水が生成され、陰極室55にはナトリウ
ムイオンを含んだアルカリ水が生成される。尚、この際
の電気分解は定電流制御で行われる。
【0034】この電気分解における陽極56では(化式
1)に示した反応が生じて酸性水が生成される。 (化式1) 2Cl−→Cl2↑+2e− Cl2+H2O→HCl+HClO 2H2O→O2↑+4H++4e− このとき陽極56と陰極57の対向面では通電にともな
って、電解ガスが発生する。陽極56表面では酸素と塩
素ガスは発生し、このガスの上昇による対流作用により
陽極56と隔膜53の間に循環流が形成される。そし
て、この循環流の誘引作用により、陽極室54底部に滞
留する食塩水が原水と混合しながら陽極56と隔膜53
の間に流れ込む。したがって、電解開始からしばらくの
間に陽極室54全体の食塩濃度より濃い食塩水が陽極5
6と隔膜53の間に流れ、電解の効率を高めるように作
用する。
【0035】一般に塩素イオン濃度が高いほど次亜塩素
酸などの塩素化合物(以下、次亜塩素酸と呼ぶ)の生成
効率は高くなると言われており、(化式1)の反応が起
こりやすくなる。
【0036】一方、陰極室55では(化式2)に示した
反応が生じて水酸基OH−を中和するためNa+が隔膜
53を通過して移動し、アルカリ水が生成される。 (化式2) 2H2O+2e−→H2↑+2OH− Na++e−→Na 2Na+2H2O→2NaOH+H2↑ ここで、陽極室54の陽極56と隔膜53の間に高濃度
の食塩溶液が供給されるので短時間にpHの高いアルカ
リ水が得られる。すなわち、陽極56と陰極57間に電
圧が印可されると被電解水に含まれるイオンは電気吸引
力により陽/陰極56、57と逆極性のイオンが隔膜5
3を通過して移動することとなる。したがって陽極室5
4に導入された食塩に含まれるNaイオンは隔膜53を
経て陰極室55へと即座に移動する。この結果、短時間
にpH値の高いアルカリ水が得られる。実験によれば約
500CCの水を1.5アンペアで10分間電解すること
でpH12のアルカリ水が得られた。このナトリウムイ
オン濃度の高いアルカリ水は油脂の鹸化や乳化作用およ
び蛋白質に対する加水分解作用を有し、食器に付着する
汚れを溶解したり剥離させたりする。また家具や住宅建
材、電気製品などの表面の洗浄水としても利用できる。
【0037】また、陽極室54のみに食塩溶液が供給さ
れることで陰極室55には塩素イオンCl−濃度の低い
アルカリ水が生成される。Cl−は洗浄力を阻害する因
子となるため、陽極室55のみに食塩溶液が供給するこ
とで洗浄力の高いアルカリ水を生成できる。
【0038】更に、陽極室54で生成される次亜塩素酸
を含んだ酸性水は、除菌力が高く、次亜塩素酸の分解作
用により漂白作用を有している。
【0039】次に、電解運転が終了すれば、生成したア
ルカリ水が洗浄槽31内に移送されアルカリ水供給運転
が行われる。最初に選択弁36が電解手段35側と給水
開閉弁34が連通するように切り替えられ、切換弁B7
9が接続口A60と陰極室55を連通するように切り換
えられた後、給水開閉弁34が開かれ、水道水が給水ホ
ース42を介して、電解手段35の接続口A60から陰
極室55内に所定量だけ流れ込む。そして、生成したア
ルカリ水が切換弁A76と接続口B77を経て洗浄槽3
1内に注がれる。その後、洗浄槽31内の水位が所定量
に達すると水位検知手段37により、給水完了の信号が
制御装置41に送られ、給水開閉弁34を閉止させる。
このようになれば、所定濃度に希釈されたアルカリ水が
洗浄槽31内に供給されたことになる。
【0040】次に、アルカリ水供給運転が終了すると、
洗浄運転が行われる。最初に洗浄ポンプ39が所定時間
だけ動作する。そして、洗浄ノズル40から電解水を噴
射することにより食器等を洗浄する。その後、排水ポン
プ44が動作し、排水ホース43から洗浄に使用した電
解水が機器外部に排水される。
【0041】次に、洗浄運転が終了したら、生成した酸
性水が洗浄槽31内に移送される酸性水供給運転が行わ
れる。今度は切換弁B79が接続口A60と陽極室54
を連通するように切り換えられた後、給水開閉弁24が
開かれ、水道水が給水ホース42を介して、接続口A6
0から陽極室54内に所定量だけ流れ込む。そして、生
成した酸性水が洗浄槽31内に注がれ、洗浄槽31内の
水位が所定量に達すると、給水開閉弁34を閉止させ
る。こうして、所定濃度に希釈された酸性水が洗浄槽3
1内に供給される。
【0042】次に、酸性水供給運転が終了すると、除菌
漂白運転が行われる。最初に洗浄ポンプ39が所定時間
だけ動作する。そして、洗浄ノズル40から電解水を噴
射することにより、食器等を除菌漂白する。その後、排
水ポンプ44が動作し、排水ホース43から除菌漂白に
使用した酸性水が機器外部に排水される。
【0043】次に、除菌漂白運転が終了すると、すすぎ
運転が行われる。最初に選択弁36が洗浄槽31側と給
水開閉弁34が連通するように切り替えられた後、給水
開閉弁34が開かれ、水道水が給水ホース42を介し
て、洗浄槽31内に流れ込む。その後、洗浄槽31内の
水位が所定量に達すると、水位検知手段37により給水
完了の信号が制御装置41に送られ、給水開閉弁34を
閉止させる。そして、洗浄ポンプ39が所定時間だけ動
作し、洗浄ノズル40からすすぎ水を噴射し食器等をす
すぐ。その後、排水ポンプ44が動作し、排水ホース4
3からすすぎに使用した水が機器外部に排水される。こ
のすすぎ動作は少なくとも1回以上行われる。
【0044】次にすすぎ運転が終了すると、加熱すすぎ
運転に移る。最初に選択弁36が洗浄槽31側と給水開
閉弁34が連通するように切替えられた状態で、給水開
閉弁34が開かれ、水道水が給水ホース42を介して、
洗浄槽31内に流れ込む。その後、洗浄槽31内の水位
が所定量に達すると水位検知手段37により、給水完了
の信号が制御装置41に送られ、給水開閉弁34を閉止
させる。そして、加熱用ヒータ38がONされると共
に、洗浄ポンプ39が動作し、洗浄ノズル40からすす
ぎ水を噴射することにより食器等をすすぐ。すすぎ水の
温度は洗浄槽31の底部に取り付けたサーミスタ37a
により検知しており、所定水温になった状態から、さら
に所定時間だけ洗浄ポンプ39が運転される。その後、
排水ポンプ44が動作し、排水ホース43から加熱すす
ぎに使用した水が機器外部に排水される。この加熱すす
ぎ動作は1回だけ行われる。
【0045】次に、加熱すすぎ運転が終了すると乾燥運
転に移る。最初に、送風機45がONされると共に、加
熱用ヒータ38が断続的にONされるようになる。この
動作は所定時間だけ継続され、自動的に停止する。
【0046】以上のように本実施例によれば、以下に示
す効果が得られる。
【0047】1)電解手段35を食器洗浄機の本体30
の上部前面に隣接して配置することにより、電解手段3
5が食器洗浄機の本体30の外側に出た形態となり、食
器洗浄機を分解せずに電解手段35が容易にメンテナン
スできる。
【0048】2)電解手段35を食器洗浄機の本体30
より着脱可能に配設したので、電解手段35を交換した
り、電解手段35の内部を洗浄したりといったメンテナ
ンスが使用者自身で手軽に行うことができる。
【0049】3)電解手段35と食器洗浄機の着脱部に
おける電解手段35の給排水の接続部A48、B49と
電気配線の接続部C50を同一面に配したことにより、
電解手段35を前後方向にスライドするだけで食器洗浄
機の本体30より着脱できるため、簡単に取外しや装着
ができる。
【0050】4)電解手段35の電気配線の接続部C5
0を、給排水の接続部A48、B49より高い位置に配
したことにより、給排水の接続部A48,B49より漏
れた水が電気配線の接続部C50を濡らすことがないた
め、電気配線の接続部C50の濡れによるショートに伴
なう機器の破損や、腐食を防止することができる。
【0051】5)電解手段35を、食器洗浄機の本体3
0上部前面の凹部30aに嵌まり込むように一体的に配
置したものであり、電解手段の置き場に困らない。ま
た、電解手段35が食器洗浄機の本体30の外郭から突
出しないので、電解手段35が違和感なく配置でき、し
かも台所等の設置場所で台所作業の邪魔になることがな
い。
【0052】6)生成した電解水を食器洗浄機に供給す
る経路(接続口B77)と、同食器洗浄機外に供給する
経路(吐出口78)とを有するように構成したことによ
り、食器洗浄機を稼動させている場合は、電解水を食器
洗浄機に供給する経路から供給し、食器洗浄機が稼動し
ていない場合は、電解水を食器洗浄機外に供給する経路
から取出すことできる。したがって、外に取出した電解
水で、床や壁や家具など拭き掃除に用いたり、台所のシ
ンクや風呂の除菌に用いたり、さらに布巾やまな板の漂
白などに用いることもできる。
【0053】7)電解手段35に、原水に電解質である
食塩を供給する供給手段52を備えたことにより、電気
分解される原水に食塩が混合するので原水の導電率が上
がり、電流が流れやすくなる。したがって少ない電力で
目的の電解水を生成できる。また電解手段35を隔膜式
電解としているので、陽/陰極間に電圧が印可されると
食塩が混合した原水に含まれるイオンは電気吸引力によ
り電極と逆極性のイオンが隔膜を通過して移動すること
となる。したがって陽極室54に導入されたナトリウム
イオンは隔膜53を経て陰極室55へと即座に移動す
る。また塩素イオンは陽極56に吸引されるため陰極室
54への移動は最小限にとどまる。そうして、陰極室5
5には洗浄力の高いナトリウムイオンを含んだアルカリ
水が生成され、陽極室54には除菌力や漂白力に優れた
次亜塩素酸を含んだ酸性水が生成される。
【0054】8)供給手段52に、食塩を収納する電解
質タンク63を備え、この電解質タンク63が電解手段
35に対して着脱可能に配設したことにより、食塩の補
充や、電解質タンク63の洗浄などのメンテナンスが容
易に行える。また、食塩が金属面などに付着すると腐食
の原因になるが、電解質タンク63を取り外して食塩が
補充できるので、食塩補充時に食器洗浄機本体や電解手
段35にこぼれて付着するようなことが防げる。そのた
めの腐食の心配がない。
【0055】なお、上記実施例では電解手段35を食器
洗浄機の本体30の上部前面に配置したが、食器洗浄機
の本体の側面や底面、または裏面や上面中央でもよい。
【0056】また、電解手段35に隔膜を用いた隔膜式
電解としたが、この隔膜のない無隔膜式電解でも、洗
浄、漂白、除菌作用があり、無隔膜式電解を採用しても
なんら問題ない。さらに実施例では食器洗浄において一
般洗剤を用いない洗浄を行っているが、一般洗剤と併用
してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜8に記載の発
明によれば、食器洗浄機の本体に電解手段を隣接配置し
たことにより、多くの設置スペースを必要としないで、
電解手段のメンテナンスが容易な食器洗浄装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す食器洗浄装置の構成図
【図2】同食器洗浄装置の電解手段を示す構成図
【図3】従来例を示す電解装置の構成図
【符号の説明】
30 食器洗浄機の本体 35 電解手段 48 給水の接続部A 49 排水の接続部B 50 電気配線の接続部C 52 供給手段 63 電解質タンク
フロントページの続き (72)発明者 河合 祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B082 BD01 CC00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食器を収納し同食器に付着した汚れを洗
    浄する食器洗浄機の本体に、食器を洗浄、漂白、除菌す
    るための水を電気分解して生成する電解手段を隣接して
    配置した食器洗浄装置。
  2. 【請求項2】 電解手段は、食器洗浄機の本体に対して
    着脱可能に配置した請求項1記載の食器洗浄装置。
  3. 【請求項3】 電解手段と食器洗浄機の本体との着脱部
    における、電解手段の給排水の接続部と電気配線の接続
    部を同一面に配した請求項2記載の食器洗浄装置。
  4. 【請求項4】 電気配線の接続部を、給排水の接続部よ
    り高い位置に配した請求項3記載の食器洗浄装置。
  5. 【請求項5】 電解手段は、食器洗浄機の本体外に一体
    的に配置した請求項1〜4のいずれか1記載の食器洗浄
    装置。
  6. 【請求項6】 電解手段は、生成した電解水を食器洗浄
    機に供給する経路と、同食器洗浄機外に供給する経路と
    を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の食器洗浄装
    置。
  7. 【請求項7】 電解手段は、電気分解する水に電解質を
    供給する供給手段を備えた請求項1〜6のいずれか1項
    記載の食器洗浄装置。
  8. 【請求項8】 供給手段は、電解質を収納する電解質タ
    ンクを備え、電解質タンクを電解手段より着脱可能に配
    設した請求項7記載の食器洗浄装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009072378A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Hoshizaki Electric Co Ltd 電解生成アルカリ性水を洗浄水とする食器洗浄機

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JP2009072378A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Hoshizaki Electric Co Ltd 電解生成アルカリ性水を洗浄水とする食器洗浄機

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