JP2003037498A - クロック再生装置 - Google Patents

クロック再生装置

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JP2003037498A
JP2003037498A JP2001221771A JP2001221771A JP2003037498A JP 2003037498 A JP2003037498 A JP 2003037498A JP 2001221771 A JP2001221771 A JP 2001221771A JP 2001221771 A JP2001221771 A JP 2001221771A JP 2003037498 A JP2003037498 A JP 2003037498A
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Takaya Yamamura
高也 山村
Shinsuke Yamaoka
信介 山岡
Yasutaka Kotani
保孝 小谷
Hisao Osabe
久夫 長部
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数の折り返しの影響を受けずにサンプル
データで周波数誤差検出しないようにすることができる
クロック再生装置を提供する。 【解決手段】 クロック再生装置は、再生信号をクロッ
ク再生装置により再生される再生クロックによりサンプ
リングしたサンプルデータを入力とするデジタル信号処
理回路により、再生クロックが再生入力と位相差なく発
振するように発振手段を制御する位相引き込みループ
1、2、3、4、5と、再生信号と再生クロックの周波
数誤差を検出し周波数誤差を無くすように周波数引き込
みを行う周波数引き込みループ6、7、8、9、10、
11とを有することにより再生信号に同期したクロック
を再生するので、再生信号波形のパターンを予め設定し
たパターンと比較し、周波数検出を行う再生信号パター
ンを制限し、周波数の折り返しの影響を受けずにサンプ
ルデータで周波数誤差検出しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、デジタル
記録再生装置内の機能であり、デジタル記録した記録媒
体から得られた再生信号からクロックを再生するクロッ
ク再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタル磁気記録再生装置においては、
再生信号から再生クロックを再生し、再生クロックを用
いて再生信号をサンプリングすることで、アナログ信号
である再生信号からデジタル信号である再生データを得
るようにしている。
【0003】ここで、再生クロックを再生する手段とし
て、クロック再生回路が用いられている。図3に一般的
な磁気記録再生装置の記録フォーマットを示す。図3に
おいて、磁気記録再生装置の回転ドラムのテープの幅方
向の下端から上端への走査により、テープ30上にユー
ザーデータ31と特定パターン32とからなるヘリカル
トラックが形成される。この特定パターン32は、再生
クロックと再生信号の同期を取るための例えばシンク信
号などの特定パターンである。
【0004】この場合、特定パターン32を小さくする
ことでユーザーデータ31を長くして、ユーザーデータ
の記憶容量を増やすことが可能である。しかし、特定パ
ターン32は、クロック再生回路が再生信号と再生クロ
ックの位相同期に必要な時間により決められるため、記
憶容量を大きくするためには高速に位相同期を完了する
クロック再生装置が望ましい。
【0005】また、再生時に記録トラックを記録時の倍
密度でスキャンするノン・トラッキングサーボ技術を用
いた磁気記録再生装置では、記録と再生における機械精
度の問題から再生ヘッドが記録されたトラックを斜めに
横切るいわゆる「トラック跨ぎ」が発生する場合が許さ
れている。
【0006】このトラック跨ぎ時には、再生ヘッドが逆
アジマスで記録された隣接トラックを走査し、再生信号
の品質が著しく劣化する。このとき再生クロックの位相
や周波数同期が外れる場合がある。しかし、この後、再
生ヘッドが再び順アジマストラックを走査した場合に、
クロック再生回路は高速に位相同期を完了する必要があ
る。
【0007】また、通常のデジタル磁気記録再生装置に
おいても瞬間的なクロックなどにより再生信号のS/N
が劣化し再生クロックと再生信号との同期が乱れること
がある。この場合も、再生信号の品質の回復後に速やか
に同期を回復する必要があり、ユーザーデータ領域での
速やかな周波数および位相引き込みが必要である。
【0008】このような位相誤差情報を求める方法とし
ては、再生信号のゼロクロス位相を求め、これと再生ク
ロックの位相差を求める方法がある。周波数引き込みを
実現する方法としては、位相誤差情報を微分して求める
周波数誤差情報を用いて周波数引き込みを行うことによ
り、広い周波数引き込みレンジと短い引き込み時間を実
現する方法として特開平11−42186号に示された
「クロックリカバリ装置」がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のクロック再生装置では、クロック再生装置が周波数お
よび位相同期している場合、再生クロックは再生信号に
含まれる最大周波数の2倍の周波数で発振する。しか
し、前述のように再生クロックの周波数が変動すること
から、再生信号がナイキスト周波数を超えることがあり
得る。再生信号のゼロクロス位相を求め、これと再生ク
ロックとの位相差を位相誤差情報として位相誤差検出を
行う位相誤差検出器は、再生信号の周波数がナイキスト
周波数を超えると位相誤差が折り返し誤差を生じる。こ
れについて図4を用いて説明する。
【0010】図4は、ナイキスト周波数に近い周波数を
サンプリングした時のゼロクロス点の誤差を示す図であ
る。図4において示すように、再生信号A41、再生信
号B42、再生信号C43があるとする。また、再生信
号A41のゼロクロス点47、再生信号B42のゼロク
ロス点48、再生信号C43のゼロクロス点46とす
る。
【0011】ここで、再生信号B42は再生信号A41
よりも周波数が低く、再生信号C43は再生信号A41
よりも周波数が高いものとする。また、再生信号A41
は再生クロックのナイキスト周波数であり、再生信号A
41の位相もナイキスト周波数の位相と同期しているも
のとする。
【0012】再生信号A41、再生信号B42、再生信
号C43は、サンプリングポイントT44、サンプリン
グポイント(T+1)45において、それぞれA/D変
換されるものとする。このとき、位相誤差検出器は、サ
ンプリング後の再生データからゼロクロスポイントを検
出し、サンプリングポイントからのずれから位相誤差情
報を得る。
【0013】例えば、再生信号A41に対してサンプリ
ングポイントT44、サンプリングポイント(T+1)
45で得た再生データを基に例えば直線近似によりゼロ
クロス点49を求めると、サンプリングポイントT44
とサンプリングポイント(T+1)45の中間であるこ
とから、位相誤差がないことがわかる。このとき、再生
信号A41の波形から求めたゼロクロス点47と前述し
たサンプリングデータから求めたゼロクロス点49は一
致する。
【0014】また、再生信号B42に対してサンプリン
グポイントT44、サンプリングポイント(T+1)4
5で得た再生データを基に例えば直線近似によりゼロク
ロス点50を求めると、サンプリングポイントT44よ
りサンプリングポイント(T+1)45に近いことか
ら、位相が遅れていることが分かる。このとき、再生信
号B42の波形から求めたゼロクロス点48と前述した
サンプリングデータから求めたゼロクロス点50は一致
しない。ここで、再生クロックが一定である場合を想定
すると、サンプリングが進むに連れて位相差は拡大す
る。したがって位相誤差情報を微分することで周波数誤
差情報を得ることができる。
【0015】次に、再生信号C43について考える。再
生信号C43は再生信号A41よりも周波数が高いた
め、ナイキスト条件が満たされない。再生信号C43の
波形から求めたゼロクロス点46は、サンプリングポイ
ント(T+1)45よりサンプリングポイントT44に
近いことから、位相が進んでいることが分かる。しか
し、再生信号C43に対してサンプリングポイントT4
4、サンプリングポイント(T+1)45で得た再生デ
ータを基に例えば直線近似によりゼロクロス点50を求
めると、サンプリングポイントT44よりサンプリング
ポイント(T+1)45に近いことから、位相が遅れて
いるとの誤った結果を得る。
【0016】位相誤差情報を微分して周波数誤差情報を
得る周波数検出器を備えたクロック再生装置において
は、突然周波数が低くなるように観測されるため、誤差
出力が大きくなり周波数引き込みへの影響が大きい。ま
た、再生信号にナイキスト周波数が連続した場合、周波
数が低いという誤った検出が連続するため、クロック再
生装置は再生クロックを更に低くするように動作する。
周波数引き込みは位相引き込みに優先するように設計さ
れるため、この影響は非常に大きくなるという不都合が
あった。
【0017】この影響を避けるためには再生クロックと
は別のより高い周波数でサンプリングする2倍オーバー
サンプリング方式が考えられるが、高速なA/Dコンバ
ータや高速なデジタル信号処理回路を必要とするため、
小型で低消費電力化が求められるデジタル磁気記録再生
装置には課題が大きいものとなるという不都合があっ
た。
【0018】そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなさ
れたものであり、周波数の折り返しの影響を受けずに折
り返し近傍のサンプルデータで周波数誤差検出しないよ
うにすることができるクロック再生装置を提供すること
を課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のクロック再生装
置は、デジタル記録再生装置内の機能であり、デジタル
記録した記録媒体から増幅器を用いて抽出した再生信号
が入力され、再生信号入力からクロックを再生するクロ
ック再生装置において、再生信号をクロック再生装置に
より再生される再生クロックによりサンプリングしたサ
ンプルデータを入力とするデジタル信号処理回路によ
り、再生クロックが再生入力と位相差なく発振するよう
に発振手段を制御する位相引き込みループと、再生信号
と再生クロックの周波数誤差を検出し周波数誤差を無く
すように周波数引き込みを行う周波数引き込みループと
を有することにより再生信号に同期したクロックを再生
するものである。
【0020】従って本発明によれば、以下の作用をす
る。位相引き込みループは、再生クロックが再生入力と
位相差なく発振するように発振手段を制御する。周波数
引き込みループは、再生信号と再生クロックの周波数誤
差を検出し周波数誤差を無くすように周波数引き込みを
行う。
【0021】位相引き込みループにおいて、クロック発
生器は、再生クロックを発生させる。位相誤差検出器
は、再生クロックと再生信号との位相差を検出する。位
相同期部は、再生クロックと再生信号の位相を同期させ
る。
【0022】周波数引き込みループにおいて、周波数誤
差検出器は、位相誤差情報から周波数誤差情報を検出す
る。周波数引き込みループは再生データを予め設定した
信号パターンと比較し、一致する場合に周波数誤差検出
器を動作させる。周波数同期部は、再生クロックと再生
信号の周波数を同期させる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本実施の形態のクロック再生装置は、再生信号
入力に対して同期がとれたクロックを再生する回路であ
って、周波数同期ループを持つ回路において、再生信号
のパターンに制限を加え、ナイキスト周波数に近い再生
信号を排除して周波数同期させることにより、2倍オー
バーサンプリングすることなく周波数引き込みが可能な
ものである。
【0024】まず、クロック再生装置の構成を説明す
る。このクロック再生装置は、再生クロックを発生させ
るクロック発生器を有し、再生クロックと再生信号との
位相差を検出する位相誤差検出器と、位相誤差情報から
周波数誤差情報を検出する周波数誤差検出器と、再生デ
ータを予め設定した信号パターンと比較し、一致する場
合に周波数誤差検出器を動作させる機構と、再生クロッ
クと再生信号の周波数を同期させる周波数同期部と再生
クロックと再生信号の位相を同期させる位相同期部とを
有するものである。
【0025】図1は、クロック再生装置の構成を示すブ
ロック図である。図1において、再生信号PSは、A/
D変換器1に入力され、A/D変換器1は再生信号PS
をデジタルの再生データPDに変換する。A/D変換器
1の再生データ出力PDは位相誤差検出器2と波形検出
器9に入力される。位相誤差検出器2は再生データ出力
PDの位相誤差を検出する。波形検出器9は再生データ
出力PDの波形を検出する。位相比較器2の位相誤差検
出出力は乗算器3、乗算器6および周波数誤差検出器1
0に入力される。波形検出器9の波形判別信号DSは周
波数誤差検出器10に入力される。周波数誤差検出器1
0は位相誤差検出出力および波形判別信号DSにより周
波数誤差を検出する。周波数誤差検出器10の周波数誤
差検出出力は乗算器11に入力される。
【0026】乗算器6の出力は乗算器11の出力と共に
加算器7に入力される。加算器7の出力は積分器8に入
力される。積分器8は加算器7の出力を積分する。乗算
器3の出力は積分器8の出力と共に加算器4に入力され
る。加算器4の出力はクロック発生器5に入力される。
クロック発生器5は、例えば、DCO(Digital
Controlled Oscillator)など
であり、加算器4の出力により再生クロックPCLKの
発振周波数が制限される。また、クロック発生器5の出
力である再生クロックPCLKは、A/D変換器1、位
相誤差検出器2、積分器8、周波数誤差検出器10およ
び波形検出器9の動作クロックとして入力される。
【0027】ここで、A/D変換器1、位相誤差検出器
2、乗算器3、加算器4およびクロック発生器5は、再
生クロックが再生入力と位相差なく発振するように発振
手段を制御する位相引き込みループを構成し、乗算器
6、加算器7、積分器8、波形検出器9、周波数誤差検
出器10および乗算器11は、再生信号と再生クロック
の周波数誤差を検出し周波数誤差を無くすように周波数
引き込みを行う周波数引き込みループを構成する。
【0028】このように構成されたクロック再生装置の
動作を説明する。再生信号PSとしては磁気記録媒体か
ら再生されて位相等化された信号が入力される。再生信
号PSは、A/D変換器1でデジタル信号に変換され再
生データPDとして出力され、位相誤差検出器2と波形
検出器9に入力される。位相誤差検出器2は入力される
再生データ出力PDから再生信号と再生クロックPCL
Kの位相誤差を検出して出力する。
【0029】波形検出器9は入力される再生データ出力
PDから再生信号波形を検出して再生信号波形がナイキ
スト周波数の半分以下である場合に有効、それ以上であ
る場合に無効であるとの波形判別信号DSを出力する。
【0030】乗算器3は、位相誤差検出器2の位相誤差
情報に所定の係数を乗算して、比例項として出力する。
乗算器6は、位相誤差検出器2の位相誤差情報に所定の
係数を乗算して出力する。
【0031】周波数誤差検出器10は位相誤差検出器2
の位相誤差情報を微分して、周波数項として出力する。
乗算器11は、周波数誤差に所定の係数を乗算して周波
数誤差情報として出力する。加算器7は、乗算器6の出
力は乗算器11の出力を加算して出力する。
【0032】加算器7の出力は積分器8によって積分さ
れる。ここで、クロック生成部の帰還ループの安定のた
め、乗算器6の係数は乗算器3の係数よりも小さい値に
設定する。乗算器3の出力である比例項と積分器8の出
力である積分項は、クロック発生器5に対する周波数制
限信号が大きい値ほど高い周波数の再生クロックPCL
Kを出力するものとする。
【0033】この再生クロックPCLKで再生信号PS
をサンプリングすることにより、帰還ループが形成さ
れ、再生データPDに位相同期がとれた再生クロックP
CLKを生成する。
【0034】位相誤差検出器2は、例えば、再生データ
PDの正負が逆転するエッジ部分を検出し、立ち上がり
もしくは立ち下がり波形がゼロレベルとクロスするゼロ
クロス位相を求めて位相誤差情報として出力する。周波
数誤差検出器10は、例えば、ゼロクロス位相を微分し
て周波数誤差情報を出力する。
【0035】波形検出器9は、再生データの時系列デー
タを保持し、ユーザーにより設定される有効とする波形
または無効とする波形と比較することにより、再生信号
波形の有効または無効を判別するものとする。
【0036】例えば、連続する4つの再生データが、
「1,1,−1,−1」または、「−1,−1,1,
1」であるときにゼロクロス位相を検出することで、再
生周波数がナイキスト周波数に近い場合に観測される
「1,−1,1,−1」または「−1,1,−1,1」
のパターンを排除することができる。
【0037】有効波形パターンは、先に示した「1,
1,−1,−1」または、「−1,−1,1,1」に限
らず、ナイキスト周波数近くの周波数を排除するのに適
したパターンを設定するものとする。
【0038】再生データから波形パターンを抽出する方
法として、例えば、しきい値を決めてその上下で符号を
判別して、予め設定したパターンを符号で比較する方法
が考えられる。また、波形と特定パターンにレベルも併
せて比較する方法も考えられる。
【0039】また、特定のパターンに一致するまでの間
隔も併せて比較し、設定時間内に次の特定パターンが検
出されなかった場合にその検出パターンを無効にするな
どの検出間隔を検出パターンとすることも考えられる。
【0040】さらに、これまで、サンプリングされた再
生データと特定パターンの比較のみを記載してきたが、
これに限らず、サンプリングされた再生データから演算
することでサンプリング間を補間し、補間ポイントを含
む再生データと特定パターンを比較する方法が考えられ
る。
【0041】次に、周波数誤差検出器の構成について説
明する。この周波数誤差検出器は、位相誤差を求める位
相誤差検出部と、位相誤差出力を微分することで周波数
誤差情報を求める周波数誤差検出部と、再生データと予
め設定した波形を比較することで、再生データ波形がナ
イキスト周波数の半分以下であることを検出する波形検
出部と、波形検出部によりナイキスト周波数の半分以下
の再生信号が検出された場合に位相誤差検出部の位相誤
差情報を更新し、それ以外は周波数誤差検出部の内部状
態も出力も保持することにより、ナイキスト周波数に近
い周波数の再生データが周波数誤差検出器に影響を与え
ない機構とを有するものである。
【0042】図2は、周波数誤差検出器の構成を示すブ
ロック図である。図2において、周波数誤差検出器20
は、位相誤差検出部21と、波形検出部22と、周波数
誤差検出部23とから構成される。位相誤差検出部21
は、再生データPDと再生クロックPCLKの入力から
再生クロックPCLKと再生データPDとの位相誤差を
出力する。
【0043】この位相誤差の導出方法としては、例え
ば、再生データPDのエッジを検出してエッジと再生ク
ロックPCLKの位相誤差を求める方法などを用いる。
波形検出部22は、再生データPDの波形パターンから
ナイキスト周波数に近いかどうかを判別し、周波数誤差
検出部23に対するイネーブル信号(en)を制御す
る。周波数誤差検出部23は、位相誤差検出部21の出
力である位相誤差と波形検出部22からのイネーブル信
号(en)を入力し、周波数誤差情報を出力する。
【0044】波形検出部22において、ナイキスト周波
数に近いかどうかの判別は、例えば、予め設定しておい
た特定な波形パターンと再生データPDを比較すること
で求める。ナイキスト周波数を適正なタイミングでサン
プリングすると、「1,−1,1,−1」またはその逆
符号の再生データを得ることが予想される。
【0045】そこで、例えば、「1,−1,1,−1」
またはその逆符号を検出した場合に、イネーブル信号
(en)を無効にする。または、「1,1,−1,−
1」またはその逆符号などのナイキスト周波数以外の周
波数をサンプリングした場合に得られる再生データPD
を検出した場合にイネーブル信号(en)を有効にす
る。
【0046】再生データから波形パターンを抽出する方
法として、例えば、しきい値を決めてその上下で符号を
判断し、予め設定したパターンと符号で比較する方法が
考えられる。また、波形と特定パターンにレベルも併せ
て比較する方法も考えられる。
【0047】また、特定のパターンに一致するまでの間
隔も併せて比較し、設定時間内に次の特定パターンが検
出されなかった場合にその検出パターンを無効にするな
どの検出間隔を検出パターンとすることも考えられる。
【0048】さらに、これまで、サンプリングされた再
生データと特定パターンの比較のみを記載してきたが、
これに限らず、サンプリングされた再生データから演算
することでサンプリング間を補間し、補間ポイントを含
む再生データと特定パターンを比較する方法が考えられ
る。
【0049】周波数誤差検出部23は、入力される位相
誤差情報を微分して周波数誤差情報を得る。例えば、再
生クロックで動作する同期回路で以前の位相誤差と現在
の位相誤差の差分を取ることにより、周波数誤差情報を
得ることができる。このとき、周波数誤差検出部23を
構成するフリップフロップ(FF)等の内部状態を保持
する回路を波形検出部22からのイネーブル信号(e
n)で制御してイネーブル信号(en)が有効である場
合に内部状態を更新し、無効である場合には内部状態を
保持する。
【0050】上述した本実施の形態のクロック再生装置
によれば、波形検出器で再生信号波形のパターンを予め
設定したパターンと比較し、周波数検出を行う再生信号
パターンを制限することにより、「−1,−1,1,
1」または、「1,1,−1,−1」などのナイキスト
周波数近傍の再生信号波形をサンプリングすることによ
って得られるサンプルデータで周波数誤差検出をしない
ようにすることが可能となる。
【0051】これにより、位相誤差情報を微分して得ら
れる周波数誤差情報を用いて周波数引き込みを行わせる
デジタルPLLにおいて、周波数の折り返し(エイリア
シング)の影響を受けずに1倍オーバーサンプリングで
動作するデジタルPLLを構成することができる。
【0052】上述したクロック再生装置は、磁気記録し
た記録媒体から再生信号を再生する磁気記録再生装置に
用いられるようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】この発明のクロック再生装置は、デジタ
ル記録再生装置内の機能であり、デジタル記録した記録
媒体から増幅器を用いて抽出した再生信号が入力され、
再生信号入力からクロックを再生するクロック再生装置
において、再生信号をクロック再生装置により再生され
る再生クロックによりサンプリングしたサンプルデータ
を入力とするデジタル信号処理回路により、再生クロッ
クが再生入力と位相差なく発振するように発振手段を制
御する位相引き込みループと、再生信号と再生クロック
の周波数誤差を検出し周波数誤差を無くすように周波数
引き込みを行う周波数引き込みループとを有することに
より再生信号に同期したクロックを再生するので、波形
検出器で再生信号波形のパターンを予め設定したパター
ンと比較し、周波数検出を行う再生信号パターンを制限
することにより、周波数の折り返しの影響を受けずに折
り返し近傍のサンプルデータで周波数誤差検出しないよ
うにすることができ、これにより、位相誤差情報を微分
して得られる周波数誤差情報を用いて周波数引き込みを
行わせるクロック再生装置において、周波数の折り返し
の影響を受けずに1倍オーバーサンプリングで動作する
クロック再生装置を構成することができるという効果を
奏する。
【0054】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、入力された再生信号のパターンを検出し、
ナイキスト周波数に近い場合に前記周波数引き込みルー
プの動作を制限することにより、ナイキスト周波数を含
む再生信号に対して安定して周波数引き込みをするの
で、波形検出器で再生信号波形のパターンを予め設定し
たパターンと比較し、周波数検出を行う再生信号パター
ンを制限することにより、ナイキスト周波数近傍の再生
信号波形をサンプリングすることによって得られるサン
プルデータで周波数誤差検出をしないようにすることが
できるという効果を奏する。
【0055】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、再生信号から再生信号の波形パターンを検
出し、所望のパターンと一致する場合のみ周波数検出の
動作をさせる周波数誤差検出手段を設けたので、ナイキ
スト周波数の半分以下の再生信号が検出された場合に位
相誤差情報を更新し、それ以外は内部状態も出力も保持
することにより、ナイキスト周波数に近い周波数の再生
データが周波数誤差検出に影響を与えないようにするこ
とができるという効果を奏する。
【0056】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、再生信号から再生信号の波形パターンを検
出し、波形パターンのパターン制限において、サンプル
データだけではなく、サンプルデータを用いて推定した
サンプルデータ間の補間情報を併用してパターン制限す
るので、サンプルデータのみではなく補間情報を併用し
てパターン制限することができるという効果を奏する。
【0057】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、再生信号から再生信号の波形パターンを検
出し、波形パターンのパターン制限において、サンプル
データの正負の符号だけでなくサンプルデータの振幅情
報を併用してパターン制限するので、サンプルデータの
正負の符号だけでなく振幅情報を併用してパターン制限
することができるという効果を奏する。
【0058】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、再生信号から再生信号の波形パターンを検
出し、波形パターンのパターン制限において、サンプル
データが符号反転するゼロクロスの間隔情報を併用して
パターン制限するので、サンプルデータが符号反転する
ゼロクロスの間隔情報を併用してパターン制限すること
ができるという効果を奏する。
【0059】また、この発明のクロック再生装置は、上
述において、磁気記録した記録媒体から再生信号を再生
する磁気記録再生装置に用いられるので、磁気記録再生
装置のクロック再生の品質を向上させることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用されるクロック再生装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】周波数誤差検出器の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】一般的な磁気記録再生装置の記録フォーマット
を示す図である。
【図4】ナイキスト周波数に近い周波数をサンプリング
した時のゼロクロス点の誤差を示す図である。
【符号の説明】
1……A/D変換器、2……位相誤差検出器、3……乗
算器、4……加算器、5……クロック発生器、6……乗
算器、7……加算器、8……積分器、9……波形検出
器、10……周波数誤差検出器、11……乗算器、PS
……再生信号、PD……再生データ、DS……波形判別
信号、PCLK……再生クロック、20……周波数誤差
検出器、21……位相誤差検出部、22……波形検出
部、23……周波数誤差検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 保孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 長部 久夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D044 FG11 GM02 GM12 GM14 GM15 5J106 AA04 BB03 CC01 CC21 CC31 DD01 DD02 DD12 DD13 DD36 KK03 KK29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル記録再生装置内の機能であり、
    デジタル記録した記録媒体から増幅器を用いて抽出した
    再生信号が入力され、前記再生信号入力からクロックを
    再生するクロック再生装置において、 前記再生信号を前記クロック再生装置により再生される
    再生クロックによりサンプリングしたサンプルデータを
    入力とするデジタル信号処理回路により、前記再生クロ
    ックが前記再生入力と位相差なく発振するように発振手
    段を制御する位相引き込みループと、 前記再生信号と前記再生クロックの周波数誤差を検出し
    周波数誤差を無くすように周波数引き込みを行う周波数
    引き込みループとを有することにより再生信号に同期し
    たクロックを再生することを特徴とするクロック再生装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 入力された前記再生信号のパターンを検出し、ナイキス
    ト周波数に近い場合に前記周波数引き込みループの動作
    を制限することにより、ナイキスト周波数を含む再生信
    号に対して安定して周波数引き込みをすることを特徴と
    するクロック再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 前記再生信号から再生信号の波形パターンを検出し、所
    望のパターンと一致する場合のみ周波数検出の動作をさ
    せる周波数誤差検出手段を設けたことを特徴とするクロ
    ック再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 前記再生信号から再生信号の波形パターンを検出し、波
    形パターンのパターン制限において、サンプルデータだ
    けではなく、前記サンプルデータを用いて推定したサン
    プルデータ間の補間情報を併用してパターン制限するこ
    とを特徴とするクロック再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 前記再生信号から再生信号の波形パターンを検出し、波
    形パターンのパターン制限において、前記サンプルデー
    タの正負の符号だけでなくサンプルデータの振幅情報を
    併用してパターン制限することを特徴とするクロック再
    生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 前記再生信号から再生信号の波形パターンを検出し、波
    形パターンのパターン制限において、前記サンプルデー
    タが符号反転するゼロクロスの間隔情報を併用してパタ
    ーン制限することを特徴とするクロック再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のクロック再生装置におい
    て、 磁気記録した記録媒体から再生信号を再生する磁気記録
    再生装置に用いられることを特徴とするクロック再生装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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