JP2003035961A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JP2003035961A JP2001223803A JP2001223803A JP2003035961A JP 2003035961 A JP2003035961 A JP 2003035961A JP 2001223803 A JP2001223803 A JP 2001223803A JP 2001223803 A JP2001223803 A JP 2001223803A JP 2003035961 A JP2003035961 A JP 2003035961A
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resist
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政孝 遠藤
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清之 森田
Masaru Sasako
勝 笹子
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストパターンにパターン倒れが発生しな
いようにする。 【解決手段】 フッ素原子及び親水性基を含むベースポ
リマーと、架橋剤と、酸発生剤とを有する化学増幅型レ
ジスト材料よりなるレジスト膜11を形成した後、該レ
ジスト膜11にフォトマスク12を介してF2 レーザ光
13を照射してパターン露光を行なう。パターン露光さ
れたレジスト膜11に対して超臨界流体16中で現像を
行なって、レジスト膜11の未露光部11bからなるレ
ジストパターン18を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路の製
造プロセスに用いられるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の製造プロセスに
おいては、半導体素子の微細化に伴ってリソグラフィに
よるレジストパターンの微細化が必須となっている。こ
れに伴って、露光光の短波長化が進められており、最近
では、F2 レーザ光(波長:157nm帯)を用いるパ
ターン形成が有望視されている。この波長帯の露光光を
用いると、0.1μm以下の微細なパターン幅を有する
パターン形成も可能になってくる。
【0003】ところが、現在のところ、F2 レーザ光に
適したパターン形成材料(レジスト材料)が提案されて
いないので、F2 レーザ光を用いるパターン形成方法に
おいては、ArFエキシマレーザ光に適したパターン形
成材料(アクリル系ポリマーよりなるベース樹脂を有す
る材料)を用いている。
【0004】以下、従来のパターン形成方法として、ベ
ース樹脂としてアクリル系ポリマーを有する化学増幅型
レジスト材料からなるレジスト膜にF2 レーザ光を用い
てパターン露光を行なう方法について、図4(a)〜
(d)を参照しながら説明する。
【0005】まず、以下の組成を有する化学増幅型レジ
スト材料を準備する。
【0006】 ポリ(2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(50mol%)−メバロニック ラクトンメタクリレート(50mol%))(ベース樹脂)………………………1.0g トリフェニルスルフォニウムトリフレート(酸発生剤)……………0.03g プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(溶媒)……………4.0g
【0007】次に、図4(a)に示すように、基板1の
上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.2
5μmの厚さを持つレジスト膜2を形成した後、図4
(b)に示すように、レジスト膜2に対して所望のパタ
ーンを有するフォトマスク3を介して、開口数:NAが
0.60であるF2 レーザ露光装置から出射されたF2
レーザ光4を照射してパターン露光を行なう。
【0008】次に、図4(c)に示すように、基板1を
ホットプレート(図示は省略している)により105℃
の温度下で90秒間加熱することにより、レジスト膜2
に対して露光後加熱(PEB)を行なう。このようにす
ると、レジスト膜2の露光部2aは、酸発生剤から酸が
発生するのでアルカリ性現像液に対して可溶性に変化す
る一方、レジスト膜2の未露光部2bは、酸発生剤から
酸が発生しないのでアルカリ性現像液に対して難溶性の
ままである。
【0009】次に、レジスト膜2に対して、2.38w
t%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドより
なるアルカリ性現像液により現像を行なうと、図4
(d)に示すように、レジスト膜2の未露光部2bから
なり、0.08μmのパターン幅を有するレジストパタ
ーン5が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図4(d)
に示すように、現像後のリンス工程において、レジスト
パターン5はリンス液が乾燥する際の表面張力によって
倒れてしまうという問題がある。パターン倒れが起きた
レジストパターン5を用いて配線を形成すると、配線の
形状が劣化するなどの問題が発生する。
【0011】前記に鑑み、本発明は、レジストパターン
にパターン倒れが発生しないようにすることを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1のパターン形成方法は、フッ素原
子及び親水性基を含むベースポリマーと、架橋剤と、酸
発生剤とを有する化学増幅型レジスト材料よりなるレジ
スト膜を形成する工程と、レジスト膜にフォトマスクを
介して露光光を照射してパターン露光を行なう工程と、
パターン露光されたレジスト膜に対して超臨界流体中で
現像を行なって、レジスト膜の未露光部からなるレジス
トパターンを形成する工程とを備えている。
【0013】本発明に係る第2のパターン形成方法は、
親水性基を含むベースポリマーと、フッ素原子を含む架
橋剤と、酸発生剤とを有する化学増幅型レジスト材料よ
りなるレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜にフォ
トマスクを介して露光光を照射してパターン露光を行な
う工程と、パターン露光されたレジスト膜に対して超臨
界流体中で現像を行なって、レジスト膜の未露光部から
なるレジストパターンを形成する工程とを備えている。
【0014】本発明に係る第1又は第2のパターン形成
方法によると、化学増幅型レジスト材料のベース樹脂に
親水性基が含まれているため、レジスト膜の露光部にお
いては親水性基が架橋剤と結合して疎水性に変化するの
で、露光部は超臨界流体中に溶け出す一方、レジスト膜
の未露光部においては親水性基が架橋剤と結合しないの
で、未露光部は超臨界流体との相溶性が悪く超臨界流体
中に溶け出さない。従って、レジスト膜の未露光部から
なるポジ型のレジストパターンを得ることができる。
【0015】この場合、パターン露光されたレジスト膜
に対して超臨界流体中で現像を行なうため、レジストパ
ターンに表面張力が働かないので、レジストパターンに
パターン倒れが発生しない。
【0016】また、化学増幅型レジスト材料にフッ素原
子が含まれており、フッ素原子は疎水性であるから、レ
ジスト膜の露光部のフッ素原子は超臨界流体中に良く溶
け出すので、レジスト膜の露光部と未露光部とのコント
ラストが向上する。
【0017】さらに、化学増幅型レジスト材料にフッ素
原子が含まれているため、露光光としてF2 レーザ光を
用いる場合には、レジスト膜のF2 レーザ光に対する透
過性が高くなるので、レジスト膜の露光部と未露光部と
のコントラストが向上する。
【0018】従って、第1又は第2のパターン形成方法
によると、良好な断面形状を持つレジストパターンを得
ることができる。
【0019】第2のパターン形成方法において、ベース
ポリマーはフッ素原子を含むことが好ましい。
【0020】このようにすると、レジスト膜の露光部と
未露光部とのコントラストが一層向上する。
【0021】第1又は第2のパターン形成方法におい
て、架橋剤はメラミン化合物であることが好ましい。
【0022】このようにすると、レジスト膜の露光部に
おいて、メラミン化合物よりなる架橋剤は親水性基と結
合して親水性基を確実に疎水性に変化させる。
【0023】第1又は第2のパターン形成方法におい
て、超臨界流体は、臨界温度以上で且つ臨界圧力以上の
状態にある流体であることが好ましい。
【0024】このようにすると、レジストパターンのパ
ターン倒れをより確実に防止することができる。
【0025】第1又は第2のパターン形成方法におい
て、超臨界流体は、二酸化炭素の超臨界流体であること
が好ましい。
【0026】このようにすると、超臨界流体を簡易且つ
確実に得ることができる。
【0027】第1又は第2のパターン形成方法におい
て、超臨界流体はフローしていることが好ましい。
【0028】このようにすると、超臨界流体中に溶け出
した疎水性の親水性基及びフッ素原子は、フローしてい
る超臨界流体と共に外部に排出されるため、超臨界流体
中に効率良く溶け出す。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係るパターン形成方法について、図
1(a)〜(e)を参照しながら説明する。第1の実施
形態は、フッ素原子及び親水性基を含むベース樹脂を有
する化学増幅型レジスト材料を用いるものである。
【0030】まず、以下の組成を有する化学増幅型レジ
スト材料を準備する。
【0031】 ポリ(テトラフルオロエチレン(50mol%)−ノルボルネン(30mol%)−メタクリ ル酸(20mol%))(ベース樹脂) ……………………………………………1.0g ヘキサメトキシメチルメラミン(架橋剤)………………………………0.2g トリフェニルスルフォニウムトリフレート(酸発生剤)……………0.03g プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(溶媒)……………4.0g
【0032】次に、図1(a)に示すように、基板10
の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.
25μmの厚さを持つレジスト膜11を形成した後、図
1(b)に示すように、レジスト膜11に対して所望の
パターンを有するフォトマスク12を介して、開口数:
NAが0.60であるF2 レーザ露光装置から出射され
たF2 レーザ光13を照射してパターン露光を行なう。
【0033】次に、図1(c)に示すように、基板10
をホットプレート(図示は省略している)により105
℃の温度下で90秒間加熱することにより、レジスト膜
11に対して露光後加熱(PEB)を行なう。
【0034】次に、図1(d)に示すように、基板10
をチャンバー14の内部に移送した後、該チャンバー1
4の内部に、二酸化炭素(CO2 )の超臨界流体を貯留
しているボンベ15から超臨界流体16を供給すると共
に、チャンバー14内の超臨界流体16を排出ポンプ1
7により外部に排出する。これにより、チャンバー14
内の超臨界流体16は、フローし続けると共に40℃の
温度下で80気圧に保たれている。
【0035】このようにすると、化学増幅型レジスト材
料のベース樹脂に親水性基が含まれているため、レジス
ト膜11の露光部11aにおいては親水性基が架橋剤と
結合して疎水性に変化するので、露光部11aは超臨界
流体中に溶け出す一方、レジスト膜11の未露光部11
bにおいては親水性基が架橋剤と結合しないので、未露
光部11bは超臨界流体16との相溶性が悪く超臨界流
体16中に溶け出さない。従って、図1(e)に示すよ
うに、レジスト膜11の未露光部11bからなり、0.
08μmのパターン幅を有するポジ型のレジストパター
ン18を得ることができる。
【0036】この場合、パターン露光されたレジスト膜
11に対して超臨界流体16中で現像を行なうため、レ
ジストパターン18に表面張力が働かないので、レジス
トパターン18にパターン倒れが発生しない。
【0037】また、ベース樹脂にフッ素原子が含まれて
おり、フッ素原子は疎水性であるから、レジスト膜11
の露光部11aのフッ素原子は超臨界流体16中に良く
溶け出すので、レジスト膜11の露光部11aと未露光
部11bとのコントラストが向上する。
【0038】また、超臨界流体16中に溶け出した疎水
性の親水性基及びフッ素原子は、フローしている超臨界
流体16と共に外部に排出されるため、超臨界流体16
中に効率良く溶け出す。
【0039】さらに、ベース樹脂にフッ素原子が含まれ
ているため、レジスト膜11のF2レーザ光13に対す
る透過性が高くなるので、レジスト膜11の露光部11
aと未露光部11bとのコントラストが向上する。
【0040】従って、第1の実施形態によると、良好な
断面形状を持つレジストパターンを得ることができる。
【0041】尚、第1の実施形態においては、40℃の
温度下で80気圧に保たれている超臨界流体16中で現
像を行なったが、これに代えて、28℃の温度下で80
気圧の亜臨界状態にある超臨界流体中で40秒間の現像
を行なってレジストパターンを形成した後、超臨界流体
16を加熱して、レジストパターンを40℃の温度下で
80気圧の超臨界状態にある超臨界流体中で10秒間保
持し、その後、超臨界流体を常圧にまで減圧してもよ
い。このようにすると、28℃の温度下で80気圧の亜
臨界状態にある超臨界流体中では、超臨界流体は高密度
になるため、現像時間を短縮することができる。この場
合、現像後に超臨界流体を40℃に昇温するため、チャ
ンバー14の内部において異相界面が形成されないの
で、レジストパターンに表面張力が生じることはない。
【0042】ところで、超臨界流体とは、狭義には臨界
温度(Tc)以上で且つ臨界圧力(Pc)以上の状態に
ある流体のことを指すが、ここでは、臨界温度(Tc)
以上又は臨界圧力(Pc)以上の状態にある流体(一般
には亜臨界流体と呼ばれる)も含む広義の超臨界流体を
意味する。尚、二酸化炭素の臨界温度(Tc)は31.
0℃であり、臨界圧力(Pc)は72.9気圧である。
【0043】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るパターン形成方法について、図2(a)
〜(e)を参照しながら説明する。第2の実施形態は、
親水性基を含むベース樹脂とフッ素原子を含む架橋剤と
を有する化学増幅型レジスト材料を用いるものである。
【0044】まず、以下の組成を有する化学増幅型レジ
スト材料を準備する。
【0045】 ポリ(ノルボルネン(40mol%)−無水マレイン酸(40mol%)−メタクリル酸(20m ol%))(ベース樹脂) ………………………………………………………1.0g ヘキサ(トリフルオロメトキシメチル)メラミン(架橋剤)…………0.2g トリフェニルスルフォニウムトリフレート(酸発生剤)……………0.03g プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(溶媒)……………4.0g
【0046】次に、図2(a)に示すように、基板20
の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.
25μmの厚さを持つレジスト膜21を形成した後、図
2(b)に示すように、レジスト膜21に対して所望の
パターンを有するフォトマスク22を介して、開口数:
NAが0.60であるF2 レーザ露光装置から出射され
たF2 レーザ光23を照射してパターン露光を行なう。
【0047】次に、図2(c)に示すように、基板20
をホットプレート(図示は省略している)により105
℃の温度下で90秒間加熱することにより、レジスト膜
21に対して露光後加熱(PEB)を行なう。
【0048】次に、図2(d)に示すように、基板20
をチャンバー24の内部に移送した後、該チャンバー2
4の内部に、40℃の温度下で80気圧に保たれている
二酸化炭素の超臨界流体26を供給する。
【0049】このようにすると、化学増幅型レジスト材
料のベース樹脂に親水性基が含まれているため、レジス
ト膜21の露光部21aにおいては親水性基が架橋剤と
結合して疎水性に変化するので、露光部21aは超臨界
流体中に溶け出す一方、レジスト膜21の未露光部21
bにおいては親水性基が架橋剤と結合しないので、未露
光部21bは超臨界流体26との相溶性が悪く超臨界流
体26中に溶け出さない。従って、図2(e)に示すよ
うに、レジスト膜21の未露光部21bからなり、0.
08μmのパターン幅を有するポジ型のレジストパター
ン28を得ることができる。
【0050】この場合、パターン露光されたレジスト膜
21に対して超臨界流体26中で現像を行なうため、レ
ジストパターン28に表面張力が働かないので、レジス
トパターン28にパターン倒れが発生しない。
【0051】また、架橋剤にフッ素原子が含まれてお
り、フッ素原子は疎水性であるから、レジスト膜21の
露光部21aのフッ素原子は超臨界流体26中に良く溶
け出すので、レジスト膜21の露光部21aと未露光部
21bとのコントラストが向上する。
【0052】さらに、架橋剤にフッ素原子が含まれてい
るため、レジスト膜21のF2 レーザ光23に対する透
過性が高くなるので、レジスト膜21の露光部21aと
未露光部21bとのコントラストが向上する。
【0053】従って、第2の実施形態によると、良好な
断面形状を持つレジストパターンを得ることができる。
【0054】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係るパターン形成方法について、図3(a)
〜(e)を参照しながら説明する。第3の実施形態は、
フッ素原子及び親水性基を含むベース樹脂を有する化学
増幅型レジスト材料を用いるものである。
【0055】まず、以下の組成を有する化学増幅型レジ
スト材料を準備する。
【0056】 ポリ(ノルボルネン−5−メチレンヘキサフルオロイソプロピルアルコール(5 0mol%)−無水マレイン酸(50mol%))(ベース樹脂)……………………1.0g ヘキサメトキシメチルメラミン(架橋剤)………………………………0.2g トリフェニルスルフォニウムトリフレート(酸発生剤)……………0.03g プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(溶媒)……………4.0g
【0057】次に、図3(a)に示すように、基板30
の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.
2μmの厚さを持つレジスト膜31を形成した後、図3
(b)に示すように、レジスト膜31に対して所望のパ
ターンを有するフォトマスク32を介して、開口数:N
Aが0.60であるF2 レーザ露光装置から出射された
2 レーザ光33を照射してパターン露光を行なう。
【0058】次に、図3(c)に示すように、基板30
をホットプレート(図示は省略している)により105
℃の温度下で90秒間加熱することにより、レジスト膜
31に対して露光後加熱(PEB)を行なう。
【0059】次に、図3(d)に示すように、基板30
をチャンバー34の内部に移送した後、該チャンバー3
4の内部に、40℃の温度下で80気圧に保たれている
二酸化炭素の超臨界流体36を供給する。
【0060】このようにすると、化学増幅型レジスト材
料のベース樹脂に親水性基が含まれているため、レジス
ト膜31の露光部31aにおいては親水性基が架橋剤と
結合して疎水性に変化するので、露光部31aは超臨界
流体中に溶け出す一方、レジスト膜31の未露光部31
bにおいては親水性基が架橋剤と結合しないので、未露
光部31bは超臨界流体36との相溶性が悪く超臨界流
体36中に溶け出さない。従って、図3(e)に示すよ
うに、レジスト膜31の未露光部31bからなり、0.
08μmのパターン幅を有するポジ型のレジストパター
ン38を得ることができる。
【0061】この場合、パターン露光されたレジスト膜
31に対して超臨界流体36中で現像を行なうため、レ
ジストパターン38に表面張力が働かないので、レジス
トパターン38にパターン倒れが発生しない。
【0062】また、ベース樹脂にフッ素原子が含まれて
おり、フッ素原子は疎水性であるから、レジスト膜31
の露光部31aのフッ素原子は超臨界流体36中に良く
溶け出すので、レジスト膜31の露光部31aと未露光
部31bとのコントラストが向上する。
【0063】さらに、ベース樹脂にフッ素原子が含まれ
ているため、レジスト膜31のF2レーザ光33に対す
る透過性が高くなるので、レジスト膜31の露光部31
aと未露光部31bとのコントラストが向上する。
【0064】従って、第3の実施形態によると、良好な
断面形状を持つレジストパターンを得ることができる。
【0065】尚、第3の実施形態においては、架橋剤に
はフッ素原子が含まれていなかったが、これに代えて、
フッ素原子を含む架橋剤、例えば(ヘキサ(トリフルオ
ロメトキシメチル)メラミンを用いてもよい。
【0066】このように、ベース樹脂及び架橋剤の両方
がフッ素原子を含むと、レジスト膜31のF2 レーザ光
33に対する透過性が一層高くなるので、レジスト膜3
1の露光部31aと未露光部31bとのコントラストが
一層向上する。
【0067】また、第1〜第3の実施形態においては、
超臨界流体として、二酸化炭素を単独で用いたが、これ
に代えて、二酸化炭素に、エントレーナとして、アルコ
ール、炭化水素、エーテル又はカルボン酸などの有機溶
剤を少量添加してもよい。このようにすると、疎水性の
親水性基及びフッ素原子の超臨界流体中への溶け出しの
効率を向上させることができる。
【0068】また、第1〜第3の実施形態においては、
二酸化炭素の超臨界流体を用いたが、これに代えて、水
(H2O )の超臨界流体(臨界温度:374.2℃、臨
界圧力:218.3気圧)、又はアンモニア(NH3
の超臨界流体(臨界温度:132.3℃、臨界圧力:1
11.3気圧)を用いてもよい。もっとも、二酸化炭素
は、臨界温度及び臨界圧力が他の流体に比べて低いの
で、超臨界状態にすることが容易である。
【0069】また、第1〜第3の実施形態においては、
露光光としてF2 レーザ光を用いたが、これに代えて、
紫外光、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレー
ザ光、極紫外光(波長:5nm帯、13nm帯など)又
は電子線などを用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る第1又は第2のパターン形
成方法によると、レジスト膜の露光部が超臨界流体中に
溶け出す一方、レジスト膜の未露光部は超臨界流体中に
溶け出さないので、レジスト膜の未露光部からなるポジ
型のレジストパターンを得ることができる。
【0071】この場合、パターン露光されたレジスト膜
に対して超臨界流体中で現像を行なうため、レジストパ
ターンに表面張力が働かないので、レジストパターンに
パターン倒れが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は第1の実施形態に係るパター
ン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図2】(a)〜(e)は第2の実施形態に係るパター
ン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(e)は第3の実施形態に係るパター
ン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図4】(a)〜(d)は従来のパターン形成方法の各
工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10 基板 11 レジスト膜 11a 露光部 11b 未露光部 12 フォトマスク 13 F2 レーザ光 14 チャンバー 15 ボンベ 16 超臨界流体 17 排出ポンプ 18 レジストパターン 20 基板 21 レジスト膜 21a 露光部 21b 未露光部 22 フォトマスク 23 F2 レーザ光 24 チャンバー 26 超臨界流体 28 レジストパターン 30 基板 31 レジスト膜 31a 露光部 31b 未露光部 32 フォトマスク 33 F2 レーザ光 34 チャンバー 36 超臨界流体 38 レジストパターン
フロントページの続き (72)発明者 笹子 勝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA04 AB16 AC04 AC08 AD01 BE00 CB41 CC17 FA14 2H096 AA25 EA03 EA05 GA01 GA60 5F046 LA09 LA12 LA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素原子及び親水性基を含むベースポ
    リマーと、架橋剤と、酸発生剤とを有する化学増幅型レ
    ジスト材料よりなるレジスト膜を形成する工程と、 前記レジスト膜にフォトマスクを介して露光光を照射し
    てパターン露光を行なう工程と、 パターン露光された前記レジスト膜に対して超臨界流体
    中で現像を行なって、前記レジスト膜の未露光部からな
    るレジストパターンを形成する工程とを備えていること
    を特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 親水性基を含むベースポリマーと、フッ
    素原子を含む架橋剤と、酸発生剤とを有する化学増幅型
    レジスト材料よりなるレジスト膜を形成する工程と、 前記レジスト膜にフォトマスクを介して露光光を照射し
    てパターン露光を行なう工程と、 パターン露光された前記レジスト膜に対して超臨界流体
    中で現像を行なって、前記レジスト膜の未露光部からな
    るレジストパターンを形成する工程とを備えていること
    を特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 前記ベースポリマーはフッ素原子を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記架橋剤はメラミン化合物であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方
    法。
  5. 【請求項5】 前記超臨界流体は、臨界温度以上で且つ
    臨界圧力以上の状態にある流体であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記超臨界流体は、二酸化炭素の超臨界
    流体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパ
    ターン形成方法。
  7. 【請求項7】 前記超臨界流体はフローしていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
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