JP2003035291A - 再生式ポンプ - Google Patents

再生式ポンプ

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JP2003035291A
JP2003035291A JP2001225655A JP2001225655A JP2003035291A JP 2003035291 A JP2003035291 A JP 2003035291A JP 2001225655 A JP2001225655 A JP 2001225655A JP 2001225655 A JP2001225655 A JP 2001225655A JP 2003035291 A JP2003035291 A JP 2003035291A
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case
impeller
flow
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JP2001225655A
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Bunji Honma
文司 本間
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生式ポンプモータにおいて、アウターケー
スとインナーケースとのあいだに収容されるインペラの
両側面における差圧を小さくするように構成する。 【解決手段】 アウターケース9に吸入口9eを形成す
るとともに、アウターケース9内側面にインペラ羽根部
10aに対向するC形状で一端が吸入口9eに連通する
第一流路9dと、該アウター側第一流路9dの内径側に
位置する凹部9bと、該凹部9bとアウター側第一流路
9dの他端とを連通する径方向に長い第二流路9hとを
形成する一方、インナーケース7の内径側に吐出口7e
を形成するとともに、インナーケース7内側面にインペ
ラ羽根部10aに対向するC形状の第一流路7gと、イ
ンナー側第一流路7gの他端部と吐出口7eとを連通す
る径方向に長い第二流路7hとを形成し、各第二流路9
h、7hとの流路断面を互いに異なる面積となるように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料供給装置等と
して用いられ、特に車両に搭載される再生式ポンプの技
術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種再生式ポンプでは、外周
に複数の羽根が形成されたインペラを、モータ部の出力
軸一端に嵌着するとともに、該インペラを、インペラ一
側面に対向しヨーク開口端に配されるアウターケース
と、インペラ他側面に対向しモータ部とのあいだを仕切
るように配されるインナーケースとのあいだに収容する
ように構成したものがある。このような再生式ポンプに
おいて、アウターケースには、外部からの燃料(液体)
を流入するための吸入口と、一端が吸入口に連通する凹
溝部がインペラの羽根に対向してC形状に形成される一
方、インナーケースには、アウター側凹溝部に対向する
インナー側凹溝部がC形状に形成されるとともに、該凹
溝部の他端に連通する状態でモータ部側に燃料を排出す
るための吐出口とが形成され、吸入口から流入された燃
料体は、両ケースの凹溝部においてインペラ羽根部によ
って旋回しながら移送されることで高圧となって他端側
に達し、吐出口からモータ部側に向けて圧送(吐出)さ
れるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
再生式ポンプでは、ポンプ効率の向上を計る要因の一つ
として漏れ損失を低減させることがあり、そしてこの漏
れ損失を低減させるための手段として、インペラの両側
面と、これら両側面と近接対向するインナーケース、ア
ウターケースとの両内側面とのあいだの軸方向間距離
(スラストクリアランス)をできる限り小さく設定して
いる。しかるに、前述したように、インナーケース側に
は高圧となった液体が排出されるため、該液圧によって
インペラの両側面における圧力に差(差圧)が生じ、イ
ンペラがアウターケース側に押し付けられてしまうこと
がある。このようになると、インナー、アウター両ケー
ス内側面とインペラとのあいだのスラストクリアランス
がそれぞれ確保できなくなって、ポンプ効率を低下させ
てしまううえ、特にアウターケースとインペラとのあい
だに摩耗が生じてしまうという問題がある。そこで、イ
ンペラの内径部に軸方向に貫通する流路孔を形成し、ア
ウターケースとインペラとのあいだの燃料を流路孔から
インナーケース側に連通させることで、インペラ両側面
の差圧を小さくすることが提唱されている。しかるに、
これだけでは充分ではなく依然として前記問題が残され
ており、ここに本発明が解決しようとする課題があっ
た。さらに、前記従来のインナーケースは、インペラの
羽根に対向するリング状凹溝に連通するべく、インナー
ケースの外径側部位にモータ部側への吐出口が形成され
ている。そして、例えばポンピングする液体が特殊であ
って、モータ部を、ヨーク内周面のステータコイルを収
容する固定室と、出力軸および該出力軸外周に配された
永久磁石とを収容する回転室とがキャンで仕切られたキ
ャンドモータとして、ステータ部が液体と接触しないよ
うに構成する場合では、図7に示すように、キャン11
の形状を、インナーケース12の吐出口12aに対向す
べく、ポンプ部側において大径部11aが形成されるよ
う段差部11bを形成しなければならない。しかるに、
このように構成したものでは、キャン11の構成が複雑
になってコスト高となってしまううえ、液体の圧送路が
曲ってしまうためポンプ効率が低下したり、モータ部M
側がさらに高圧となってしてしまうという問題があり、
これらに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、外周に複数の羽根が形成された
インペラを、モータ部の出力軸一端に一体的に嵌着する
とともに、インペラ一側面に対向し吸入口が形成される
アウターケースと、インペラ他側面に対向し吐出口が形
成されるインナーケースとのあいだに収容し、前記吸入
口から流入された液体を、各ケース内側面の外径部に形
成されたC形状の第二流路一端部から他端部に移送して
吐出口から圧送するにあたり、前記インナーケースの吐
出口を第一流路の内径側に形成するとともに、インナー
ケース内側面に燃料をインナー側第一流路から吐出口に
向けて誘導する第二流路を形成する一方、アウターケー
スの内側面にインナー側第二流路に対向してアウター側
第二流路を形成し、これらインナー側、アウター側の各
第二流路の流路断面を、互いに異なる面積となるように
設定したとするものである。そして、このようにするこ
とにより、インペラの両側面における圧力の差を小さく
できる。このものにおいて、本発明のアウター側第二流
路の溝面積の逆数は、インナー側第二流路の溝面積の逆
数よりも大きくなるように設定されているものとするこ
とができる。さらにこのものにおいて、本発明のアウタ
ー側第二流路の溝面積をAOとし、インナー側第二流路
の溝面積をAIとしたとき、(1/AO)−(1/A
I)=0.07〜0.6の範囲に設定されているものと
することができる。また、このものにおいて、本発明の
各第二流路の径方向溝長さは、それぞれ同寸法に設定さ
れているものとすることができる。さらにまた、このも
のにおいて、本発明のモータ部は、ヨーク内周面のステ
ータコイルを収容する固定室と、出力軸および該出力軸
外周に配された永久磁石とを収容する回転室とがキャン
で仕切られたものとし、該キャンは同径の円筒状に形成
されているものとすることができ、キャンの形状を同径
円筒状のシンプルなものにできる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
〜図6の図面に基づいて説明する。図面において、1は
車両に搭載される燃料供給装置を構成再生式ポンプであ
って、該再生式ポンプ1を構成するヨーク2は円筒状に
形成されており、該ヨーク2にモータ部Mとポンプ部P
とが内装されている。前記モータ部Mは、キャンドポン
プに構成されており、モータ軸3の外周には複数対(本
実施の形態では一対)の永久磁石4が固着されて回転部
材を構成している一方、ヨーク2の内周面にはステータ
コイル5が設けられ固定部材に構成され、筒状に形成さ
れたキャン6により、モータ軸3と永久磁石4とが内装
される筒内の回転室Rと、ステータコイル5が配されて
いる筒外側の固定室Sとが封止状に仕切られるように設
定されている。
【0006】つまり、キャン6のポンプ部P側の筒端部
である一端部6aは、ポンプ部Pとモータ部Mとのあい
だを仕切るように配されるインナーカバー7側に向けて
延出されており、該一端部6aを、インナーカバー7の
他端側に向けて突出形成された突出部7aにシール材6
bを介して外嵌することで、キャン6の一端側における
封止がなされている。一方、キャン6の他端部6cは、
ヨーク2の他端側に配される第一エンドカバー8側に向
けて延出されており、該他端部6cを、第一エンドカバ
ー8の一端側に向けて突出形成された突出部8aにシー
ル材6dを介して外嵌することで、キャン6の他端側に
おける封止がなされ、これによって、キャン6の筒内と
筒外とが封止されるように設定されている。
【0007】そして、前記キャン6の筒内側のモータ軸
3は、他端が前記第一エンドカバー8の軸芯部に穿設さ
れた貫通孔8bに回動自在に貫通支持されているが、該
第一エンドカバー8は、該第一エンドカバー8の他端側
に配される第二エンドカバー8cとともに、ヨーク2の
他端部に形成された薄肉部2aの内周に同芯状に圧入さ
れ、該圧入後、薄肉部2a部位をカール加工する(カシ
メる)ことで、第一、第二エンドカバー8、8cがヨー
ク2他端に封止状に固定されている。尚、8dは、キャ
ン6の内周面と永久磁石4の外周面とのあいだに形成さ
れる隙間を流路として流れ、第一、第二エンドカバー
8、8c側に流入された燃料を外部に排出するための排
出口である。
【0008】一方、前記モータ軸3の一端は、インナー
ケース7の本体部7bに形成された突出部7aに開設さ
れた軸受用孔7cに、軸受3aを介して回動自在に貫通
支持されるが、該インナーケース7は、該インナーケー
ス7の一端側に配されるアウターケース(アウターカバ
ー)9とともに、前記ヨーク2の一端側に形成された薄
肉部2aの内周に同芯状に圧入され、該圧入後、薄肉部
2a部位をカール加工することで、これらインナー、ア
ウター両ケース7、9がヨーク2一端に封止状に圧入さ
れている。そして、インナーケース7の一端側面から突
出するモータ軸3の一端は、アウターケース9とのあい
だに延出されており、該モータ軸3の延出部3bにイン
ペラ10が回り止め状に固定されている。これによっ
て、ヨーク2の一端部に、アウター、インナー両ケース
9、7、そして、これらのあいだに配されるインペラ1
0とによるポンプ部Pが構成されている。
【0009】さて、前記インペラ10は、外周部の軸方
向両側面に複数の凹部が形成されることにより閉羽根状
の羽根部10aが形成されている。また、インペラ10
の軸芯部には面取り状の貫通孔10bが穿設され、該貫
通孔10bを、面取りされたモータ軸延出部3bに嵌合
させることで、インペラ10がモータ軸3に回り止め状
に止着されるように設定されている。尚、10cはイン
ペラの内径部に形成された流路孔であって、該流路孔1
0cは周回り方向に複数形成されており、形成位置は、
後述するインナーケース貫通孔7e、アウターケース段
差部9cに対向する部位に設定されている。
【0010】前記アウターケース9は、円板状の本体部
9aの軸芯部に軸方向一端側に溝深状に凹設された凹部
9bが形成され、該凹部9bにモータ軸3の前記突出端
部が遊嵌するように設定され、さらに、該凹部9bの外
径部には溝浅状の段差部9cが形成されている。また、
本体部9aの外径側、即ちインペラ羽根部10aに対向
する部位には凹溝状の第一流路9dがC形状に形成され
ている。そして、前記アウター側第一流路9dの一端部
(流路始端部)には、アウターケース本体部9aを軸方
向に貫通する状態で吸入口9eが形成されているが、該
吸入口9eの外周部からは一端側に突出する筒部9fが
一体形成され、ここに、外部の燃料供給部が連結されて
いる。さらに、アウター側第一流路9dの吸入口9e近
傍部位には脱気孔9gが形成され、キャビテーションを
防止するように設定されている。
【0011】前記インナーケース7は、前述したよう
に、軸受用孔7cにモータ軸3が回動自在に軸承される
ように設定されるが、該軸受用孔7cが開設される突出
部7aの一端側側面は凹部に形成されており、該凹部を
構成する底部7dの軸芯部分に前記軸受用孔7cが形成
されている。さらに、底部7dには、軸受用孔7cの外
径部に位置して周回り方向に三つの貫通孔7eが、軸方
向に貫通する状態で形成されている。ここで、これら貫
通孔7eは、ポンプ部Pとモータ部Mのキャン6筒内と
を連通する孔として形成されており、後述するように吐
出口として機能する設定となっている。また、インナー
ケース7は、アウターケース9に対して突当て状に組込
まれるように設定されており、該組込み状態において、
該アウターケース9とのあいだにインペラ10収容用の
スペースが形成されるべく、本体部7bの外径部に一端
側を向く突出片7fが一体に突出形成されている。そし
て、前記突出片7fの内径側、即ちインペラ羽根部10
aに対向する本体部7b部位には、他端側に凹設される
状態で第一流路7gが形成されるが、該第一流路7g
は、前記アウター側第一流路9dと対向する状態でC形
状に形成されている。
【0012】さらに、インナー側第一流路7gの前記一
端部に対する他端部(流路終端部)には、第一流路7g
と同様に他端側に凹設され、かつ、径方向に長く形成さ
れた(径方向長溝状の)第二流路7hが形成され、これ
によって、第一流路7gと、前記周回り方向三つの貫通
孔7eのうちの一つの貫通孔7eとが連通するように設
定されている。ここで、前記第二流路7hは、外径縁が
第一流路7gの外径側縁部を越えるよう、外径側にも伸
長して形成されている。また、第二流路7hの周回り方
向に断面したときの断面の面積、即ち、第二流路7hに
おける燃料の流れに直行する面となる流路断面の面積A
Iは、図5の仮想線で示されるように、溝深さDIと溝
幅WIとの積(AI=DI×WI)で示される大きさに
設定されている。
【0013】一方、前記アウターケース9の第一流路9
dの他端には、インナー側第二流路7hに対向して、径
方向長溝状の第二流路9hが形成されている。該第二流
路9hは、アウター側第一流路9dと同方向に凹設され
た溝形状をしており、内径側は、モータ軸3を遊嵌する
軸芯部の凹部9bに連通されている。尚、アウター側第
二流路9hの径方向溝長さは、インナー側第二流路7h
と略同寸法に設定されている。また、アウター側第二流
路9hの溝深さDOは、アウター側第一流路9dの溝深
さよりも溝浅になっており、溝幅WOは前記インナー側
第二流路7hの溝幅WIよりも小さく寸法設定されてい
て、アウター側第二流路9hの流路断面の面積AO(=
DO×WO)は、インナー側第二流路7hの流路断面の
面積AIよりも小さくなっている。さらに詳しくは、そ
れぞれの断面積は、その逆数の差(1/AO)−(1/
AI)が0.07〜0.6の範囲になるように設定され
ている((1/AO)−(1/AI)=0.07〜0.
6)。
【0014】このように形成されたポンプ部Pにおい
て、モータ部Mのモータ軸3が回転駆動し、これに伴い
インペラ10が回転を開始すると、アウターケース吸入
口9eからの燃料流入が開始される。そして、燃料は、
アウター、インナー両ケース9、7の第一流路9d、7
gの流路始端部に流入し、該第一流路9d、7gを流路
終端側に向けて移送されるが、このとき、インペラ羽根
部10aにより旋回力を受けながら移送されることで、
燃料の流速が次第に高まり高圧となるように設定されて
おり、このようにして、燃料はアウター、インナー側第
一流路9d、7gを移送されて流路終端部に達する。そ
して、アウター、インナー側第一流路9d、7gの流路
終端部に達した燃料は、図6(A)の矢印で示す流路に
基づいてインナーケース貫通孔7eを経由してキャン6
の筒内側となるモータ部M側に圧送されるように設定さ
れている。つまり、インナー側第一流路7gの流路終端
部に達した燃料は、径方向を向く第二流路7hを内径側
に誘導されるようにして圧送され、インナーケース貫通
孔7eを経由してモータ部M側に圧送される。一方、ア
ウター側第一流路9dの流路終端部に達した燃料は、径
方向を向く第二流路9hを内径側に圧送されてアウター
ケース凹部9bから、段差部9c、インペラ10内径側
の流路孔10cを経由して、インナーケース貫通孔7
e、モータ部M側へ誘導されるように設定されている。
【0015】そしてこのとき、アウター、インナー側第
二流路9h、7hは、流路の断面面積AO、AIが、前
述したように、インナー側第二流路7hの面積AIの方
が大きく、その逆数は、アウター側第二流路9h(1/
AO)の方が大きくなるように設定される状態で形成さ
れている。このため、モータ部Mが駆動してインペラ1
0が回転したとき、インナーケース7側に圧送される燃
料により該側が高圧となってインペラ10をアウターケ
ース9側に押し付けようとするが、このとき、前述した
ように設定されたアウター側第二流路9hにより、該流
路9hからアウターケース凹部9bを経由してモータ部
M側に流れる流路が構成され、該流れにより生じる流速
に基づく圧力が、アウターケース9側に押し付けようと
するインペラ10に対して作用することによって、イン
ペラ10の両側面における圧力を略等しいものとして、
インペラ10両側における差圧を小さくするように設定
されている。
【0016】尚、図6(B)に、アウター、インナー両
ケース9、7にそれぞれ第二流路9h、7hを形成し、
これら第二流路9h、7hの流路断面の面積AO、AI
をそれぞれ変化させ、各面積の逆数の差((1/AO)
−(1/AI))に対するインペラ10の両側面におけ
る差圧(キロパスカル(kPs))を、定格吐出圧が1
36、200、299、400キロパスカル(kPa)
となる条件下において複数回測定した結果を示す。これ
によると、アウター、インナー側第二流路9h、7hの
流路断面の面積の逆数の差((1/AO)−(1/A
I))を0.07〜0.6、好ましくは、0.08から
0.4の範囲に設定した場合に、インペラ10両側面に
おいて測定される差圧の測定値が0に近い範囲に集中し
ていることがわかる(図中の斜線部分)。因みに、本実
施の形態のものは、インナー側第二流路7hに対向して
アウター側第二流路9hを形成することで、該アウター
側流路9hを介して燃料を内径側に積極的に流すように
しており、これによって、該アウター側第二流路9hに
おける燃料の流速が速まってインペラ10の両側面にお
ける差圧がバランスされると考察される。また、アウタ
ー側第二流路9hの流路断面の面積は、ポンプ効率との
関係から考慮されることになり、該アウター側第二流路
9hの流路断面を基準としてインナー側二流路7hの流
路断面を設定することが好ましく、本実施の形態におけ
るアウター側第二流路9hの溝深さは、アウター側第一
流路9dよりも溝浅状に形成されている。
【0017】叙述の如く構成された本発明の実施の形態
において、モータ部Mの駆動に伴いモータ軸3が回転す
ると、インペラ10が回転して羽根部10aによる燃料
のポンプ作動がなされ、エンドカバー8の排出口8dか
ら燃料が排出される。この場合に、インペラ10を収容
するアウター、インナーケース9、7とは、各内側面に
径方向長溝状の第二流路9h、7hがそれぞれ形成され
ており、燃料はこれら各第二流路9h、7hを径方向内
側に向けて流れることになる。そして、これら各第二流
路9h、7hは、流路断面の各面積AO、AIの逆数の
差、即ち((1/AO)−(1/AI))で示される値
が0.07〜0.6の範囲において、インナー側第二流
路7hの流路断面の面積の方が大きくなるよう寸法設定
されている。この結果、アウター側第二流路9hにおけ
る流速が高速化されて、インペラ10のアウターケース
9側面における圧力がインナーケース7側面における圧
力と略バランスされる。従って、従来のように、吐出口
からの燃料の圧送によりインペラのインナーケース側が
高圧化されるようなことがなく、インペラ10の両側面
の差圧を低減できて、インペラ10の両側面におけるバ
ランスが取れ、インペラ10がアウターケース9側に押
し付けられるようなことがない。このように、本発明が
実施されたものにおいては、インペラ10の両側面にお
ける差圧が低減されるため、インペラ10とインナーケ
ース7およびアウターケース9の内側面とのあいだに形
成されるスラストクリアランスを小さく設定したとして
も、該スラストクリアランスが確保されてインペラ10
が一方のケース7または9側に傾いて、摩耗してしまう
ような不具合を回避でき、ポンプ効率が高く、しかも耐
久性のある高品質な再生式ポンプ1を提供できる。
【0018】さらに、このものにおいて、モータ部M
は、モータ軸3と、該モータ軸3の外周面に固着された
永久磁石4とが回転部材としてキャン6に内装され、該
キャン6の筒内側の回転室Rと、筒外のステータコイル
5が固定されたヨーク2側の固定室Sとが封止状となっ
たキャンドモータに構成されているが、この場合に、ポ
ンプ部Pのインナーケース7に形成される吐出口7e
は、インナーケース7の内径側であって、モータ軸3軸
承部の外側近傍に形成されている。このため、従来の吐
出口がインペラの羽根部に対向して外径側に形成される
もののように、キャン6の開口部に段差部を設けて大径
部を形成する必要がなくなり、キャン6の形状を単純な
同径筒状にできてコスト低減を計ることができる。さら
には、吐出口7eからモータ部M側に圧送される燃料
は、略直線状の流路となって圧送されるため、燃料の円
滑な排出作動を行うことができてポンプ効率の向上が計
れるうえ、モータ部M側が必要以上に高圧になってしま
うような不具合もない。
【0019】尚、本発明は前記実施の形態に限定されな
いことは勿論であって、インナー、アウターの両ケース
内側面に形成される径方向長溝状の第二流路は、径方向
の溝長さが互いに異なるものであってもよく、流路断面
の面積の設定が前記設定となるように構成されていれば
よい。また、第二流路の溝形状としては、前記第一の実
施の形態のように四角形状の凹溝の他、円弧状の溝底部
を有した凹溝等、適宜形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】再生式ポンプの正面断面図である。
【図2】ポンプ部の正面断面図である。
【図3】図3(A)、(B)、(C)はそれぞれインナ
ーケースの側面図、図3(A)のX−X断面図、側面図
である。
【図4】図4(A)、(B)、(C)はそれぞれアウタ
ーケースの側面図、図4(A)のX−X断面図、側面図
である。
【図5】各ケースの第二流路の流路断面を説明する概略
斜視図である。
【図6】図6(A)、(B)はそれぞれ燃料の流路を説
明する断面図、第二流路とインペラ両側面における差圧
との関係を示すグラフ図である。
【図7】従来の再生式ポンプの一部正面断面図である。
【符号の説明】
1 再生式ポンプ 2 ヨーク 3 モータ軸 6 キャン 7 インナーケース 7c 軸受用孔 7e 貫通孔(吐出口) 7g 第一流路 7h 第二流路 8 第一エンドカバー 9 アウターケース 9b 凹部 9d 第一流路 9e 吸入口 9g 脱気孔 9h 第二流路 10 インペラ 10a 羽根部 10c 流路孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数の羽根が形成されたインペラ
    を、モータ部の出力軸一端に一体的に嵌着するととも
    に、インペラ一側面に対向し吸入口が形成されるアウタ
    ーケースと、インペラ他側面に対向し吐出口が形成され
    るインナーケースとのあいだに収容し、前記吸入口から
    流入された液体を、各ケース内側面の外径部に形成され
    たC形状の第二流路一端部から他端部に移送して吐出口
    から圧送するにあたり、前記インナーケースの吐出口を
    第一流路の内径側に形成するとともに、インナーケース
    内側面に燃料をインナー側第一流路から吐出口に向けて
    誘導する第二流路を形成する一方、アウターケースの内
    側面にインナー側第二流路に対向してアウター側第二流
    路を形成し、これらインナー側、アウター側の各第二流
    路の流路断面を、互いに異なる面積となるように設定し
    た再生式ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、アウター側第二流路
    の溝面積の逆数は、インナー側第二流路の溝面積の逆数
    よりも大きくなるように設定されている再生式ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2おいて、アウター側第
    二流路の溝面積をAOとし、インナー側第二流路の溝面
    積をAIとしたとき、(1/AO)−(1/AI)=
    0.07〜0.6の範囲に設定されている再生式ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、各第二
    流路の径方向溝長さは、それぞれ同寸法に設定されてい
    る再生式ポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4において、モ
    ータ部は、ヨーク内周面のステータコイルを収容する固
    定室と、出力軸および該出力軸外周に配された永久磁石
    とを収容する回転室とがキャンで仕切られたものとし、
    該キャンは同径の円筒状に形成されている再生式ポン
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102734015A (zh) * 2011-04-05 2012-10-17 卡夫斯 用于车辆的涡轮式燃料泵

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