JP2003034883A - 金属膜の形成方法 - Google Patents
金属膜の形成方法Info
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Abstract
でき、また樹脂基体にダメージを与えたり金属膜にフク
レや剥離を生じさせたりすることを未然に防ぐことがで
きる金属膜の形成方法を提供する 【解決手段】 樹脂基体1の表面にポリイミド樹脂を蒸
着重合して中間膜2を形成する。この後、中間膜2の表
面に金属膜3を形成する。ポリイミド樹脂による中間膜
2は金属膜3との密着性が高く、ポリイミド樹脂による
中間膜2を介して、樹脂基体1に対する金属膜3の密着
性を高く得ることができる。そして中間膜2はポリイミ
ド樹脂の蒸着重合で、溶剤を用いる必要なく樹脂基体1
の表面に均一に形成することができる。
Description
フィルムなどの樹脂基体への金属膜の形成方法に関する
ものである。
の表面に金属膜を形成して、回路基板や反射板などを作
製するにあたって、樹脂基体と金属膜との密着性を高め
るために、従来から種々の方法が検討されている。
ることによって、樹脂基体の表面を粗面化したり、極性
基を付与したり、表面の分子を開裂させたりして、樹脂
基体の表面を改質し、この後に樹脂基体の表面に金属膜
を形成することによって、樹脂基体に対する金属膜の密
着性を高めることが行なわれている。
ってはプラズマ処理による改質効果が低い場合があり、
材質的な制限を受けるので、金属膜の密着性を確保する
ことが困難なことがあるという問題があった。
属膜を形成する場合、樹脂に対する密着性がCuよりも
高い金属、例えばTiやCrなどを樹脂基体の表面に中
間金属膜として形成しておき、この中間金属膜の上に金
属膜を形成することによって、中間金属膜を介して樹脂
基体に対する金属膜の密着性を高める方法もある。
膜を導体回路等にパターンニング加工する際に、表層の
Cuの他に中間金属膜もエッチングする必要があるが、
中間金属膜がTiやCrであるときには、Tiは難溶解
性でエッチングが困難であるという問題があり、またC
rは排出されると環境問題となるものであった。
脂基体の樹脂と金属膜との密着性よりも、金属膜に対す
る密着性が高い樹脂を樹脂基体の表面に設けて中間膜を
形成し、この中間膜の上に金属膜を形成することによっ
て、中間膜を介して樹脂基体に対する金属膜の密着性を
高める方法が検討されている。
金属膜の密着性を向上することができるので、樹脂基体
の材質的な制限を受けることがなくなるものであり、ま
た金属膜をエッチングしてパターンニングするにあたっ
て、樹脂の中間膜はエッチングする必要がないので、中
間金属膜の場合のような問題もなくなるものである。
形成するにあたっては、樹脂液を樹脂基体の表面にスピ
ンコートしたり、樹脂基体を樹脂液にデッピングしたり
して行なわれており、樹脂基体の表面に液溜まりや液流
れ等が発生し易く、特に樹脂基体の表面が凹凸等の三次
元形状を有する場合には、樹脂基体の表面に均一に中間
膜を形成することが困難であって、密着力を向上させる
効果にバラツキがあるという問題があった。また中間膜
を形成する樹脂液には溶剤が含有されているため、樹脂
基体がこの溶剤によってダメージを受けたり、中間膜に
残留している溶剤によって、中間膜の上に形成した金属
膜にフクレや剥がれが発生するおそれがあるという問題
もあった。
あり、金属膜の密着性を安定して向上させることがで
き、また樹脂基体にダメージを与えたり金属膜にフクレ
や剥離を生じさせたりすることを未然に防ぐことができ
る金属膜の形成方法を提供することを目的とするもので
ある。
金属膜の形成方法は、樹脂基体1の表面にポリイミド樹
脂を蒸着重合して中間膜2を形成し、中間膜2の表面に
金属膜3を形成することを特徴とするものである。
て、中間膜2を形成するポリイミド樹脂はガラス転移温
度が230℃以下であることを特徴とするものである。
おいて、樹脂基体1の表面にポリイミド樹脂を蒸着重合
して中間膜2を形成するに先だって、樹脂基体1をプラ
ズマ処理して樹脂基体1の表面を粗面化することを特徴
とするものである。
いずれかにおいて、樹脂基体1の表面にポリイミド樹脂
を蒸着重合して中間膜2を形成するに先だって、樹脂基
体1をプラズマ処理して樹脂基体1の表層の分子の結合
を開裂させることを特徴とするものである。
いずれかにおいて、樹脂基体1の表面にポリイミド樹脂
を蒸着重合して中間膜2を形成した後、中間膜2をプラ
ズマ処理し、この後に中間膜2の表面に金属膜3を形成
することを特徴とするものである。
する。
ィルムなど任意の形態のものを用いることができるもの
である。その材質は特に制限されるものではないが、金
属膜3との密着性が、金属膜3とポリイミド樹脂との密
着性よりも低いものを用いるのが、発明の効果をより高
く得るうえで望ましいものであり、例えば液晶ポリマー
やポリフェニレンサルファイド樹脂などを用いることが
できる。
示すように、まず樹脂基体1の表面にポリイミド樹脂の
中間膜2を形成する。ポリイミド樹脂は樹脂分子に多く
の極性基が存在するので、他の一般的な樹脂よりも金属
との相互作用が大きく、金属との密着性が高いものであ
る。またポリイミド樹脂は耐熱性等の特性にも優れてお
り、樹脂基体1の表面に形成する中間膜2で樹脂基体1
の特性を低下させることもなくなるものである。
リイミド樹脂を蒸着重合させることによって、樹脂基体
1の表面に中間膜2を形成するようにしてある。ポリイ
ミド樹脂の蒸着重合は、樹脂基体1を真空チャンバー内
にセットし、真空チャンバー内を真空引きすると共に、
酸無水物とジアミンを蒸発させたモノマーガスを真空チ
ャンバー内に供給し、酸無水物とジアミンとを重合反応
させながら樹脂基体1の表面に蒸着させることによって
行なうことができるものである。このように樹脂基体1
の表面にポリイミド樹脂を蒸着重合する気相法で中間膜
2を形成することによって、樹脂液を用いて樹脂基体1
の表面に中間膜2を形成する場合のような、液溜まりや
液流れなどの問題がなく、樹脂基体1の表面が三次元形
状を有していても均一に中間膜2を形成することができ
るものであり、また溶剤を含有させることなく中間膜2
を形成することができ、後述のように中間膜2の上に形
成される金属膜3にフクレや剥がれが発生することがな
くなるものである。
樹脂の中間膜2を形成した後、図1(c)のように中間
膜2の表面に金属膜3を形成する。金属膜3の形成は、
スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなど
のPVD法で行なうことができるものである。ポリイミ
ド樹脂による中間膜2と金属膜3との密着性は高く、ま
た中間膜2と樹脂基体1とは樹脂同士であるので密着性
は良好である。従ってポリイミド樹脂による中間膜2を
介して、樹脂基体1の表面に対する金属膜3の密着性を
高く得ることができるものである。しかも中間膜2はポ
リイミド樹脂の蒸着重合で樹脂基体1の表面に均一に形
成されているので、金属膜3の密着性を安定して向上さ
せることができるものである。また、樹脂基体1に設け
た金属膜3を導体回路等にパターンニング加工するにあ
たって、中間膜2は電気絶縁体であるので、中間膜2を
エッチングするような必要はないものである。
は、金属膜3の密着性を向上させる効果を確保するため
に、0.5μm以上であることが望ましい。しかしポリ
イミド樹脂の中間膜2の膜厚が厚過ぎると、樹脂基体1
の電気的特性などの特性が悪影響を受けるおそれがある
ので、ポリイミド樹脂の中間膜2の膜厚は10μm以下
であることが望ましい。また、金属膜3の厚みは、用途
に応じて種々設定されるが、一般的には0.3〜15μ
mの範囲が好ましい。
脂は、ガラス転移温度が230℃以下であることが好ま
しい。このようにガラス転移温度が230℃以下のポリ
アミド樹脂で中間膜2を形成することによって、金属膜
3の密着性をより向上することができるものである。金
属膜3の密着性をこのように向上できる理由は明らかで
はないが、中間膜2の表面に金属膜3を製膜する際の温
度上昇で中間膜2が軟化し易くなり、樹脂基体1の表面
の微細な凹凸に中間膜2の一部が浸透してアンカー効果
が高まることや、中間膜2のポリイミド樹脂の分子運動
が活発化して分子鎖同士の架橋反応が起こり、中間膜2
の強度が増加することなどがその理由ではないかと考え
られる。ポリイミド樹脂のガラス転移温度が低くなり過
ぎると、中間膜2の耐熱性が低下するので、中間膜2を
形成するポリイミド樹脂のガラス転移温度は200℃以
上であることが望ましい。
ポリイミド樹脂を蒸着重合して中間膜2を形成するに先
だって、樹脂基体1をプラズマ処理するのが好ましい。
樹脂基体1をプラズマ処理することによって、樹脂基体
1の表面を粗面化することができる。このように樹脂基
体1の表面をプラズマ処理して粗面化した後に中間膜2
を形成することによって、粗面によるアンカー効果で樹
脂基体1に対する中間膜2の密着性を高めることがで
き、樹脂基体1と金属膜3との密着性を一層向上させる
ことができるものである。このように樹脂基体1の表面
をプラズマ処理して粗面化する場合、プラズマの雰囲気
ガスはN2ガスやO2ガス、オゾンなどを用いるのがよ
い。
によって、樹脂基体1の表層の樹脂の分子の結合を開裂
させることができる。このように樹脂基体1の表面をプ
ラズマ処理して樹脂の分子の結合を開裂させることによ
って、樹脂成形体1の表層の樹脂と中間膜2のポリイミ
ド樹脂との結合性を高め、樹脂基体1に対する中間膜2
の密着性を高めることができるものであり、樹脂基体1
と金属膜3との密着性を一層向上させることができるも
のである。このように樹脂基体1の表面をプラズマ処理
して樹脂分子の結合を開裂させる場合、プラズマの雰囲
気ガスはArなどの不活性ガスを用いるのがよい。
リイミド樹脂を蒸着重合して中間膜2を形成した後、中
間膜2の表面をプラズマ処理するのが好ましい。このよ
うにプラズマ処理することによって、樹脂基体1の表面
を粗面化したり、表面の異物を除去する処理や、あるい
は樹脂基体1の表層の分子を開裂させたり、開裂した分
子に他の原子や分子を反応させて官能基を導入したりす
る改質処理をすることができるものであり、中間膜2に
対する金属膜3の密着性を高めることができるものであ
る。ポリイミド樹脂は多くの極性基を有するので、プラ
ズマ等による改質処理が容易である。例えばO2ガスや
オゾンなどで中間膜2をプラズマ処理することによっ
て、樹脂基体1の表面をエッチングして粗面化したり異
物を除去する処理をした後に、N2ガスやArガスなど
で中間膜2をプラズマ処理することによって、樹脂基体
1の表層の分子を開裂させたり、官能基を導入したりす
る改質処理をすることができるものである。
を形成するための装置の一例を示すものであり、ポリイ
ミド樹脂を蒸着重合するための真空チャンバー6、プラ
ズマ処理をするための真空チャンバー7、金属膜3を形
成するための真空チャンバー8から形成してある。各チ
ャンバー6,7,8にはそれぞれ真空ポンプ9,10,
11が接続してあり、真空チャンバー6には導入ゲート
12が、真空チャンバー6と真空チャンバー7の間及び
真空チャンバー7と真空チャンバー8の間には移載ゲー
ト13,14が、真空チャンバー8には取出しゲート1
5が、それぞれ設けてある。
一対の原料蒸発容器17,18が配置してあり、各原料
蒸発容器17,18には下方へ向けて開口する蒸気供給
口17a,18aが設けてある。この原料蒸発容器1
7,18の下方位置にはシャッター19を介してホルダ
ー20が配置してある。一対の原料蒸発容器17,18
のうち、一方の原料蒸発容器17には酸無水物21が、
他方の原料蒸発容器18にはジアミン22がそれぞれ充
填してある。酸無水物としては、[化1]に示す(1)
〜(6)などを用いることができるものであり、ジアミ
ンとしては[化2]に示す(A)〜(L)などを用いる
ことができる。
空チャンバー6内に導入してホルダー20の上にセット
し、真空ポンプ10を作動させて真空チャンバー6内を
減圧し、原料蒸発容器17,18を加熱して各原料蒸発
容器17,18内の酸無水物やジアミンを気化させ、蒸
気供給口17a,18aから供給させる。そしてシャッ
ター19を開いてこの酸無水物やジアミンの蒸気を樹脂
基体1の表面に供給することによって、酸無水物とジア
ミンを樹脂基体1の表面で重合反応させると共に蒸着さ
せ、樹脂基体1の表面にポリアミド樹脂の中間膜2を形
成することができるものである。
樹脂の中間膜2を形成した後、真空チャンバー6内の減
圧を解除し、移載ゲート13を開いて真空チャンバー6
内の樹脂基体1を移載ゲート13を通して真空チャンバ
ー7に移す。この真空チャンバー7内には一対の電極2
4,25が上下に対向させて配置してあり、下の電極2
4には高周波電源26が接続してあると共に、上の電極
25は真空チャンバー7に接続することによって接地し
てある。また真空チャンバー7にはガス導入管27が接
続してあり、真空チャンバー7内にプラズマ生成用の雰
囲気ガスを導入できるようにしてある。
ー7に移された樹脂基材1を下の電極24の上にセット
し、真空ポンプ10を作動させて真空チャンバー7内を
減圧すると共に、ガス導入管27からプラズマ生成用ガ
スを真空チャンバー7内に導入し、さらに高周波電源2
6から電極24,25に高周波電圧を印加することによ
って、電極24,25間での高周波グロー放電による気
体放電現象によってプラズマを発生させ、このプラズマ
によって、樹脂基体1の表面に被覆されたポリイミド樹
脂の中間膜2の表面をプラズマ処理するものである。
樹脂の中間膜2にプラズマ処理を施した後、真空チャン
バー7内の減圧を解除し、移載ゲート14を開いて真空
チャンバー7内の樹脂基体1を移載ゲート14を通して
真空チャンバー8に移す。この真空チャンバー8内には
一対の電極29,30が上下に対向させて配置してあ
り、上の電極29の下面にCuなどのターゲット金属3
1がセットしてある。この上の電極29には直流電源3
2が接続してあると共に、下の電極30は真空チャンバ
ー8に接続することによって接地してある。また真空チ
ャンバー8にはガス導入管33が接続してあり、真空チ
ャンバー8内にスパッタガスを導入できるようにしてあ
る。
ー8に移された樹脂基材1を下の電極30の上にセット
し、真空ポンプ11を作動させて真空チャンバー8内を
減圧すると共に、ガス導入管27からスパッタガスを真
空チャンバー8内に導入し、さらに直流電源32から電
極29,30に直流電圧を印加することによって、電極
29,30間でグロー放電を発生させてターゲット金属
31から構成原子をはじき飛ばし、このはじき飛ばされ
た原子を樹脂基材1の表面の中間膜2の上に付着堆積さ
せることによって、中間膜2の表面に金属膜3を形成す
ることができる。このように樹脂基体1の中間膜2の表
面に金属膜3を形成した後、真空チャンバー8内の減圧
を解除し、取出しゲート15を開いて真空チャンバー8
から樹脂基体1を取り出すことができるものである。
する。
ラスチック社製液晶ポリマー「ベクトラC820」を成
形して得たものを用いた。そして、まず図2の装置の真
空チャンバー6に樹脂基材1をセットし、ポリイミド樹
脂を蒸着重合して樹脂基材1の表面に中間膜2を形成し
た。この蒸着重合の際の、真空チャンバー6内の圧力、
酸無水物の種類([化1]中の符号で示す)及び加熱温
度、ジアミンの種類([化2]中の符号で示す)及び加
熱温度、蒸着時間を、表1の「中間膜形成」の欄に示
す。そして得られた中間膜2の膜厚と、中間膜2を形成
するポリイミド樹脂のガラス転移温度を表1の同欄に示
す。
空チャンバー7にセットし、中間膜2の表面をプラズマ
処理した。このプラズマ処理の際の、使用ガスの種類、
真空チャンバー7内の圧力、処理時間、高周波(RF)
出力を、表1の「中間膜形成後プラズマ処理」の欄に示
す。
空チャンバー8にセットし、中間膜2の上にCuをスパ
ッタリングして金属膜3を形成した。このスパッタの際
の、使用ガスの種類、真空チャンバー8内の圧力、DC
出力、処理時間を、表1の「Cuスパッタ」の欄に示
す。そして得られた金属膜3の膜厚を表1の同欄に示
す。
を蒸着重合して中間膜2を形成する前に、図2の真空チ
ャンバー7と同様な装置を用いて樹脂基材1の表面をプ
ラズマ処理した。このプラズマ処理の際の、使用ガスの
種類、圧力、処理時間、高周波(RF)出力を、表1の
「中間膜形成前プラズマ処理」の欄に示す。このように
樹脂基材1の表面をプラズマ処理した後、あとは上記の
(実施例1〜2)と同様に、表1の条件で中間膜2の形
成、中間膜2の表面のプラズマ処理、金属膜3の形成を
行なった。
リフェニレンサルファイドフィルム「トレリナフィル
ム」を用いた。そして、あとは上記の(実施例1〜2)
と同様に、表1の条件で中間膜2の形成、中間膜2の表
面のプラズマ処理、金属膜3の形成を行なった。
チック社製液晶ポリマー「ベクトラC820」を成形し
て得たものを用い、表1の条件で樹脂基材1の表面をプ
ラズマ処理した後、表1の条件で樹脂基材1の表面にC
uをスパッタリングして金属膜3を形成した。
リフェニレンサルファイドフィルム「トレリナフィル
ム」を成形して得たものを用い、表1の条件で樹脂基材
1の表面をプラズマ処理した後、表1の条件で樹脂基材
1の表面にCuをスパッタリングして金属膜3を形成し
た。
いて、樹脂基体1の表面に設けた金属膜3のピール強度
を測定した。結果を表1に示す。
比較例のものよりも金属膜3のピール強度が高く、樹脂
基体1に対する金属膜2の密着性が向上していることが
確認される。
属膜の形成方法は、樹脂基体の表面にポリイミド樹脂を
蒸着重合して中間膜を形成し、中間膜の表面に金属膜を
形成するようにしたので、ポリイミド樹脂による中間膜
は金属膜との密着性が高く、中間膜と樹脂基体とは樹脂
同士であって密着性が良好であり、ポリイミド樹脂によ
る中間膜を介して、樹脂基体に対する金属膜の密着性を
高く得ることができるものである。そして中間膜はポリ
イミド樹脂の蒸着重合で、溶剤を用いる必要なく樹脂基
体の表面に均一に形成することができるものであり、金
属膜の密着性を安定して向上させることができると共
に、また溶剤を用いる場合のように樹脂基体にダメージ
を与えたり金属膜にフクレや剥離を生じさせたりするこ
とを未然に防ぐことができるものである。
ポリイミド樹脂はガラス転移温度が230℃以下である
ので、このようなガラス転移温度の低いポリアミド樹脂
による中間膜によって、金属膜の密着性をより向上する
ことができるものである。
ポリイミド樹脂を蒸着重合して中間膜を形成するに先だ
って、樹脂基体をプラズマ処理して樹脂基体の表面を粗
面化するようにしたので、樹脂基体とポリイミド樹脂の
中間膜との密着性を一層高めることができ、中間膜を介
した金属膜の密着性をより向上することができるもので
ある。
ポリイミド樹脂を蒸着重合して中間膜を形成するに先だ
って、樹脂基体をプラズマ処理して樹脂基体の表層の分
子の結合を開裂させるようにしたので、樹脂基体とポリ
イミド樹脂の中間膜との密着性を一層高めることがで
き、中間膜を介した樹脂基体への金属膜の密着性をより
向上することができるものである。
ポリイミド樹脂を蒸着重合して中間膜を形成した後、中
間膜をプラズマ処理し、この後に中間膜の表面に金属膜
を形成するようにしたので、ポリイミド樹脂の中間膜と
金属膜との密着性を一層高めることができ、中間膜を介
した樹脂基体への金属膜の密着性をより向上することが
できるものである。
(a),(b),(c)はそれぞれ概略図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 樹脂基体の表面にポリイミド樹脂を蒸着
重合して中間膜を形成し、中間膜の表面に金属膜を形成
することを特徴とする金属膜の形成方法。 - 【請求項2】 中間膜を形成するポリイミド樹脂はガラ
ス転移温度が230℃以下であることを特徴とする請求
項1に記載の金属膜の形成方法。 - 【請求項3】 樹脂基体の表面にポリイミド樹脂を蒸着
重合して中間膜を形成するに先だって、樹脂基体をプラ
ズマ処理して樹脂基体の表面を粗面化することを特徴と
する請求項1又は2に記載の金属膜の形成方法。 - 【請求項4】 樹脂基体の表面にポリイミド樹脂を蒸着
重合して中間膜を形成するに先だって、樹脂基体をプラ
ズマ処理して樹脂基体の表層の分子の結合を開裂させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金
属膜の形成方法。 - 【請求項5】 樹脂基体の表面にポリイミド樹脂を蒸着
重合して中間膜を形成した後、中間膜をプラズマ処理
し、この後に中間膜の表面に金属膜を形成することを特
徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の金属膜の形
成方法。
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