JP2003034860A - 透明導電フィルム及びタッチパネル - Google Patents
透明導電フィルム及びタッチパネルInfo
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Abstract
た透明導電フィルムであって、透明導電薄膜の損傷、剥
離の問題がなく、信頼性、耐久性の高いタッチパネルを
提供し得る透明導電フィルムと、この透明導電フィルム
を備えるタッチパネルを提供する。 【解決手段】 高分子フィルム4上に酸化亜鉛系透明導
電薄膜5が形成されてなる透明導電フィルム。透明導電
薄膜5上に、透明導電薄膜5とは異種の材料からなる被
覆層9が形成されている。この透明導電フィルムを上部
電極6A又は下部電極として備えるタッチパネル。
Description
に透明導電薄膜が形成された透明導電フィルムであっ
て、透明導電薄膜の耐剥離、脱落性に優れ、電気特性及
びその耐久性に優れた透明導電フィルムと、この透明導
電フィルムを備えるタッチパネルに関する。
その部分が対面電極と接触、通電して信号が入力される
抵抗膜式タッチパネルは、小型、軽量、薄型化に有利で
あることから、各種の家電や携帯端末の入力機器として
広く用いられている。
く、ガラス板1の上に透明導電薄膜2を形成してなる下
部電極3の上に、高分子フィルム4に透明導電薄膜5を
形成してなる上部電極6を、透明導電薄膜2,5が対面
するようにスペーサ(マイクロドットスペーサ)7を介
して積層したものであり、上部電極6の表示面を指やペ
ンで押すと、上部電極6と下部電極3とが接触して通電
し信号が入力される。なお、上部電極6の表面には、高
分子フィルム4の保護のためにハードコート層8が設け
られている。即ち、このようなタッチパネルでは、上部
電極6上のタッチ面を指やペンで擦るため、その際の耐
擦傷性が極めて重要な特性となる。従来のタッチパネル
では、上部電極6の耐擦傷性を向上させるためにタッチ
面側にハードコート層8が設けられている。
ムの耐久性を向上させる目的で、特開平2−19494
3号公報には、ITO(スズインジウム酸化物)透明導
電薄膜を成膜した後、熱処理を施してITOを結晶化さ
せることが記載されているが、透明導電フィルムの基材
が高分子フィルムであるため、この熱処理温度にも限界
があり、例えば150℃で24時間というような、比較
的低い温度で長い時間での熱処理が必要となり、生産
性、コストの面で問題があった。
ルでは、指やペンによる入力に伴って、上部電極6の透
明導電薄膜5と下部電極3の透明導電薄膜2とが接触と
非接触とを繰り返すこととなるが、透明導電薄膜5,2
の形成材料であるITO等の透明導電性材料は、耐擦傷
性が低いために、透明導電薄膜2,5のうち、特にタッ
チパネルの入力時に繰り返し変形を受ける上部電極6の
透明導電薄膜5には亀裂が入り易く、また、同材質の透
明導電薄膜2,5同士の接触、非接触で透明導電薄膜5
が基材である高分子フィルム4から剥離して脱落し易い
という問題があった。
り、剥離したりすると、透明導電薄膜5面の電気抵抗値
が変化し、また、その均一性が失われ、電気特性が損な
われることにより、正確な入力を行うことができなくな
り、このことがタッチパネルの信頼性を損ない、損傷、
欠陥、耐久性低下の原因となっていた。
子フィルム上に透明導電薄膜が形成された透明導電フィ
ルムであって、透明導電薄膜の損傷、剥離の問題がな
く、信頼性、耐久性の高いタッチパネルを提供し得る透
明導電フィルムと、この透明導電フィルムを備えるタッ
チパネルを提供することを目的とする。
ムは、高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成されてな
る透明導電フィルムにおいて、該透明導電薄膜が酸化亜
鉛系透明導電薄膜であり、該透明導電薄膜上に、該透明
導電薄膜とは異種の材料からなる被覆層が形成されてい
ることを特徴とする。
異種材料の被覆層で覆うことにより、タッチパネルの入
力時の物理的ないし化学的な応力が直接透明導電薄膜に
影響することがなくなり、透明導電薄膜の損傷、剥離が
防止される。
電フィルムの強度向上で耐擦傷性を高めることもでき
る。
導電薄膜の耐久性の向上のために設けられるものである
が、被覆層の材料の屈折率や膜厚、積層構成等を適宜設
計することにより、透明導電フィルムの全光線透過率の
向上や色調の制御等を行うことも可能であり、透明導電
フィルムの特性ないし機能性をより一層高めることがで
きる。本発明に係る被覆層は、1層に限らず、2層以上
に積層形成されていても良い。
物、窒化物、炭化物、カーボン及びこれらの複合材料
(例えば酸窒化物等)よりなる群から選ばれる1種又は
2種以上を主成分とするもの、より具体的にはC、CN
x、BNx、BxC及びSiCxよりなる群から選ばれ
る1種又は2種以上を主成分とするものが好ましい。ま
た、Si、Ti、Sn、Nb、In、Mg及びTaより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の材料の酸化物、
窒化物或いは酸窒化物、より具体的には、SiOx、T
iOx、SnOx、NbOx、InOx、MgFx及び
TaOxよりなる群から選ばれる1種又は2種以上で形
成される透明薄膜であっても良い。
nmであることが好ましい。
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、レーザ
ーアブレーション等の物理蒸着法、又はCVD等の化学
蒸着法で形成され、特に、SiCをターゲットとするス
パッタリングにより形成されたSiCx、SiC
xOy、SiCxNz、又はSiCxOyNzよりなる
薄膜であることが好ましい。この場合、SiCターゲッ
トとしては、密度2.9g/cm3以上のものが好まし
く、とりわけ、炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤との
混合物を焼結させることにより得られたSiCターゲッ
トを用いることが好ましい。
料をそのまま、或いはアルコール、ケトン、トルエン、
ヘキサン等の溶剤に溶解した液状物を透明導電薄膜上に
塗布することにより形成されていても良い。
表面抵抗値が300〜2000Ω/Sqであり、リニア
リティ値が1.5%以下であることが好ましい。
抗値の均一性を表す指標であり、リニアリティ値は次の
ようにして求めることができる。
スト等で電極を設け、両電極間に直流電圧を印加する。
このときの両電極間の距離をL、印加電圧をVとする。
次に、透明導電フィルム上の任意の点について、マイナ
ス電極からの距離lとその点におけるマイナス電極との
電位差vを測定する。
いほど抵抗値の均一性が良好であり、0%であれば抵抗
値は完全に均一である。一般に、抵抗膜式のアナログタ
ッチパネルでは、このリニアリティ値が1.5%以下で
あることが好ましい。 リニアリティ(%)=|l/L−v/V|×100
膜としては、ドーピングした酸化亜鉛、例えばアルミニ
ウムをドープした酸化亜鉛が挙げられる。
明の透明導電フィルムを備えるものである。
施の形態を詳細に説明する。
部電極として用いたタッチパネルの実施の形態を示す断
面図であり、図3は本発明の透明導電フィルムを上部電
極及び下部電極として用いたタッチパネルの実施の形態
を示す断面図である。図1〜3において、図4に示す部
材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
ルム4,4A上に形成した透明導電薄膜5,5Aの上
に、被覆層(保護層)9,9Aを形成したものである。
となる高分子フィルムの樹脂材料としては、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート(PM
MA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリス
チレン、トリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチ
ラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリウレタン、セロファン等が挙げられるが、特に
強度面でPET、PC、PMMA、TAC、とりわけP
ET、TACが好ましい。
導電フィルムの用途等によっても異なるが、タッチパネ
ルの上部電極としての用途には、通常の場合13μm〜
0.5mm程度とされる。この高分子フィルムの厚さが
13μm未満では、上部電極としての十分な耐久性を得
ることができず、0.5mmを超えると得られるタッチ
パネルの厚肉化を招き、また、上部電極としての柔軟性
も損なわれ、好ましくない。
下部電極として用いる場合、高分子フィルムの厚さは、
上記範囲よりも厚く、0.5〜2mm程度とすることも
できるが、後述の如く、プラスチック板等の基板に貼り
合わせることにより、上部電極として用いる場合と同等
の厚さを採用することもできる。
導電薄膜5,5Aは、酸化亜鉛系透明導電薄膜(ドーピ
ングを含む)であり、ZnO、Ga、In、B、Alを
ドープしたZnO等、好ましくはAlをドープしたZn
Oが挙げられる。この透明導電薄膜5の膜厚が薄過ぎる
と十分な導電性を得ることができず、過度に厚くても導
電性には差異はなく、成膜コストが高くつく上に透明導
電フィルムの厚みが厚くなって好ましくない。このた
め、透明導電薄膜5の膜厚は1〜500nm、特に5〜
200nmであることが好ましい。
に形成する被覆層9,9Aとしては、透明導電薄膜5,
5Aの導電性を損なうことのない材料であり、かつ、透
明導電フィルムに必要とされる透明性を維持できるもの
が挙げられる。
化物、カーボン及びこれらの複合材料(例えば酸窒化物
等)よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分
とするもの、より具体的にはC(カーボン)、CN
x(x≦1.4)、BNx(x≦1.1)、BxC(x
=1×106〜2)、SiC等が挙げられ、これらの1
種又は2種以上を主成分とするものが用いられる。
あっても、透明導電薄膜の膜面に垂直方向の導電性に影
響を及ぼすことのない極く薄い膜厚の被覆層を形成すれ
ば良く、このような被覆層材料としては、Si、Ti、
Sn、Nb、In、Mg及びTaよりなる群から選ばれ
る1種又は2種以上の材料の酸化物、窒化物或いは酸窒
化物、より具体的には、SiOx(x=1.6〜2.
0)、TiOx(x=1.6〜2.0)、SnOx(x
=1.6〜2.0)、NbOx(x=1.0〜2.
5)、InOx(x=1.0〜1.5)、MgFx(x
=0.7〜1.0)、TaOx(x=1.0〜2.5)
等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いること
ができる。この透明材料は、上記導電性保護材料の1種
又は2種以上とを併用しても良い。
明導電フィルムに要求される光透過率、必要とされる耐
久性等に応じて適宜決定されるが、被覆層9の膜厚が過
度に薄いと被覆層を形成したことによる透明導電薄膜の
保護効果を十分に得ることができず、逆に過度に厚いと
透明性が低下したり、特に絶縁性の材料を用いた場合に
は、透明導電薄膜の導電性が低下したりする上に、透明
導電フィルム自体の厚さも厚くなり、好ましくない。従
って、被覆層9,9Aの膜厚は0.5〜100nm、特
に0.5〜50nmとするのが好ましい。
ては、通常、発光の弱いPDPや液晶に用いられる透明
導電フィルムにあっては、光透過率80%以上であるこ
とが望まれるため、このような光透過率を維持できる範
囲で被覆層の膜厚が決定される。ただし、発光の強いブ
ラウン管等の用途では、輝度調整が必要となる場合もあ
り、このような場合には、透明導電フィルムの光透過率
は80%以下であっても良い。
ムをタッチパネルとして用いる場合、被覆層9,9Aを
形成した後の被覆層9,9A側の表面抵抗値が300〜
2000Ω/Sq、特に400〜1000Ω/Sqであ
ることが望まれる。
を形成することにより透明導電薄膜の耐久性を高め、長
期使用後もリニアリティ値が1.5%以下を維持するよ
うな高い耐久性を得ることが望まれる。
値、リニアリティ値及び光透過率を得ることができるよ
うに、被覆層の材料膜厚、層構成を適宜設計する。
リング、イオンプレーティング、レーザーアブレーショ
ン等の物理蒸着法、又はCVD等の化学蒸着法、特に好
ましくはスパッタリング法で成膜するのが、得られる被
覆層の緻密性、透明導電薄膜に対する接着性に優れ、成
膜時のコンタミが少なく、また高速での成膜が可能で、
しかも透明導電薄膜の成膜後同一の装置内で連続的に被
覆層の成膜を行うことができ、成膜効率にも優れる点で
望ましい。
層を形成する場合、ターゲットとしては高純度カーボン
(グラファイト)を用い、雰囲気ガスや反応性ガスの種
類及び流量を調整することにより、所望の組成の被覆層
を形成することができる。
応性ガスの種類及び流量を調整することにより成膜した
SiCx(x=1×10−6〜10)、SiCxO
y(x=1×10−6〜10、y=1×10−6〜
5)、SiCxNz(x=1×10− 6〜10、z=1
×10−6〜5)、SiCxOyNz(x=1×10
−6〜10、y=1×10−6〜5、z=1×10−6
〜5)は、被覆層として特に好適である。
末をコールタールピッチ、フェノール樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、グルコース、蔗糖、セルロース、デ
ンプン等の非金属系焼結助剤で焼結して得られる、密度
2.9g/cm3以上のSiCターゲットが好ましい。
即ち、成膜速度を向上するために、スパッタリング成膜
時に高入力化すると、グロー放電がアーク放電となり、
高分子フィルム上に形成された透明導電薄膜の傷付きの
原因となるが、このような高密度かつ均一なSiCター
ゲットであれば、スパッタリング成膜時に高入力で安定
放電を行うことができ、成膜速度を高めることができ
る。
末に上述の非金属系焼結助剤を3〜30重量%程度均一
に混合し、混合物を1700〜2200℃程度で焼結さ
せることにより製造することができる。このようなSi
Cターゲットの密度は通常2.9g/cm3以上であ
り、このような理論密度に近いSiCターゲットであれ
ば、スパッタリング成膜時にガス発生の問題がなく、安
定なスパッタリング成膜を行える。
に制限はなく、真空度0.05〜1Pa、投入電力密度
2〜500kW/m2程度で実施することができ、この
スパッタリング成膜時の反応性ガス流量及び成膜時間を
調整することにより、所望の組成、所望の膜厚の被覆層
を形成することができる。
することができるが、一般的には、被覆層と同様にスパ
ッタリング法で成膜するのが好ましく、この場合には、
ターゲットのみを変えて、同一のスパッタリング装置内
で透明導電薄膜及び被覆層を順次連続的にスパッタリン
グ成膜することができる。
ま、或いはアルコール、ケトン、トルエン、ヘキサン等
の溶剤に溶解した液状物を透明導電薄膜上に塗布するこ
とにより形成されていても良い。
示す如く、高分子フィルム4の透明導電薄膜5を成膜す
る面とは反対側の面にハードコート層8を形成しても良
い。このハードコート層8としては、アクリル層、エポ
キシ層、ウレタン層、シリコン層等が挙げられ、通常そ
の厚さは1〜50μm程度である。
接成膜しても良いが、図2,3に示す如く、高分子フィ
ルム4,4Aと透明導電薄膜5,5Aとの間に下地層1
0,10Aを介在させても良く、このような下地層1
0,10Aを形成することにより、高分子フィルム4,
4Aに対する透明導電薄膜5,5Aの密着性を高め、繰
り返し変形による透明導電薄膜5,5Aの剥離を防止す
ることができる。即ち、高分子フィルム4,4Aに下地
層10,10Aを形成することにより、成膜時に高分子
フィルム4,4Aからガスが発生することを防止して、
高分子フィルム4,4Aに対して透明導電薄膜5,5A
を密着性良く形成することができるようになる。また、
下地層10,10Aが高分子フィルム4,4Aと透明導
電薄膜5,5Aとの中間層として両者の密着性を高め
る。更に、下地層10,10Aを形成することによる透
明導電フィルムの強度向上で耐擦傷性を高めることもで
きる。
としては、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系などの
樹脂層や、有機珪素化合物の加水分解物等が挙げられ
る。
0,10Aや透明導電薄膜5,5Aを成膜するに先立
ち、形成される薄膜の接着強度を高めるために、高分子
フィルム4,4Aの表面に常法に従ってプラズマ処理、
コロナ処理や溶剤洗浄等の処理を施しても良い。
を目的として、透明導電薄膜5の下地層10を低屈折率
膜と高屈折率膜の2層膜、或いはこれらの交互積層膜と
したり、ハードコート層8の表面をアンチグレア加工し
たり、AR処理したりしても良い。
として、高分子フィルム4の一方の面に透明導電薄膜5
と被覆層9とを積層し、他方の面にハードコート層8を
形成した本発明の透明導電フィルムを用いたものであ
り、信号入力による上部電極6Aの透明導電薄膜5の損
傷、剥離が防止され、電気特性の耐久性、信頼性に優れ
る。
として、高分子フィルム4の一方の面に下地層10、透
明導電薄膜5及び被覆層9を積層し、他方の面にハード
コート層8を形成した本発明の透明導電フィルムを用い
たものであり、図1のタッチパネルに比べて、更に透明
導電薄膜5の密着性が良好であり、より一層耐久性、信
頼性に優れる。
て、更に下部電極としても本発明の透明導電フィルムを
用いたものである。このタッチパネルの下部電極3A
は、高分子フィルム4A上に下地層10Aを介して透明
導電薄膜5Aを形成し、この透明導電薄膜5Aの上に被
覆層9Aを形成してなる本発明の透明導電フィルムの被
覆層9A上に、マイクロドットスペーサ7を形成し、粘
着剤11により、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂
等のプラスチック板12に貼り合わせたものであり、こ
のタッチパネルであれば、上部電極6B及び下部電極3
Aの透明導電薄膜5,5Aが共に被覆層9,9Aで保護
されると共に下地層10,10Aで密着性が高められ、
耐久性、信頼性が著しく高いものとなる。
チパネルの上部電極又は下部電極としての用途の他、透
明スイッチングデバイス、その他の各種の光学系透明導
電フィルム用途に有効に使用することができる。
り具体的に説明する。
ず片面に湿式塗工によりJSR製アクリル系光硬化型ハ
ードコート剤(Z7501:固形分濃度35重量%、溶
剤MEK)を用いて厚み5μmのハードコート層を形成
した。
タリング装置に、透明導電薄膜のターゲットとしてのA
l2O3を2重量%含んだ純度99.99%のZnO−
Al焼結体ターゲットと、純度99%のグラファイトタ
ーゲットと共にセットした。
0−4Paまで排気した後、Arガスを200sccm
の流量で導入して0.3Paの雰囲気圧力となるように
調整した。その後、ZnO−Al焼結体ターゲットにR
F電圧を印加して、PETフィルムのハードコート層形
成面と反対側の面に表面抵抗値が約500Ω/Sqとな
るように約80nm厚さのAlドープZnO薄膜を成膜
した。その後、チャンバー内をArガスに置換した後、
雰囲気圧力0.5Paに調整し、グラファイトターゲッ
トにDCパルス電圧を印加して、AlドープZnO薄膜
上に被覆層として約3nm厚さのカーボン薄膜を成膜し
た。
は2kWとした。
抵抗測定装置(三菱化学(株)製「ロレスタAP」)に
より被覆層側の表面抵抗値を測定すると共に、下記方法
で摺動筆記試験を行い、結果を表1に示した。
導電薄膜(被覆層)面側をマイクロドットスペーサ付の
ITOガラス基板と対向させてこれらを張り合わせ、透
明導電フィルムのハードコート層形成面をポリアセター
ル樹脂製の入力ペン(先端部0.8R)を用い、250
gfの荷重をかけて往復摺動筆記試験を行った。試験
後、リニアリティ値の測定を行い、リニアリティ値が
1.5%以下のものを良好、1.5%を超えるものを不
良とした。また、外観を観察した。
iCターゲットを用い、被覆層として約3nm厚さのS
iC薄膜を成膜したこと以外は同様にして透明導電フィ
ルムを作製した。
と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験
を行い、結果を表1に示した。
粉末に焼結助剤として20重量%のフェノール樹脂を均
一に混合したものを2100℃で焼結して得られた密度
2.92g/cm3のものである。
膜後、チャンバー内にArガス170sccm,O2ガ
ス30sccmの混合ガスを導入し、0.5Paの雰囲
気圧力となるように調整し、その後、SiCターゲット
にDCパルス電圧を印加することにより、被覆層として
約3nm厚さのSiCxOy(x=0.05,y=1.
9)薄膜を成膜したこと以外は同様にして透明導電フィ
ルムを作製した。
と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験
を行い、結果を表1に示した。
同様にして透明導電フィルムを作製した。
と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験
を行い、結果を表1に示した。
化の問題がなく、耐久性に優れた透明導電フィルムが提
供されることがわかる。
明導電フィルムの酸化亜鉛系透明導電薄膜の損傷、剥離
が、透明導電薄膜上の被覆層により有効に防止され、こ
のような透明導電フィルムを用いて透明導電薄膜の損
傷、剥離による電気特性の劣化の問題がなく、耐久性、
信頼性に優れたタッチパネルが提供される。
ルの実施の形態を示す断面図である。
ルの別の実施の形態を示す断面図である。
ルの他の実施の形態を示す断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成
されてなる透明導電フィルムにおいて、該透明導電薄膜
が酸化亜鉛系透明導電薄膜であり、該透明導電薄膜上
に、該透明導電薄膜とは異種の材料からなる被覆層が形
成されていることを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項2】 請求項1において、該被覆層が酸化物、
窒化物、炭化物、カーボン及びこれらの複合材料よりな
る群から選ばれる1種又は2種以上を主成分として構成
されることを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項3】 請求項2において、該被覆層がC、CN
x、BNx、BxC及びSiCxよりなる群から選ばれ
る1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とする透
明導電フィルム。 - 【請求項4】 請求項1において、該被覆層がSi、T
i、Sn、Nb、In、Mg及びTaよりなる群から選
ばれる1種又は2種以上の材料の酸化物、窒化物或いは
酸窒化物で形成される透明薄膜であることを特徴とする
透明導電フィルム。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、該被覆層の膜厚が0.5〜100nmであることを
特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
て、該被覆層は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプ
レーティング、レーザーアブレーション等の物理蒸着
法、又はCVD等の化学蒸着法で形成されることを特徴
とする透明導電フィルム。 - 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
て、被覆層材料をそのまま、或いはアルコール、ケト
ン、トルエン、ヘキサン等の溶剤に溶解した液状物を透
明導電薄膜上に塗布することにより該被覆層が形成され
ていることを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項8】 請求項6において、該被覆層はSiCを
ターゲットとするスパッタリングにより形成されたSi
Cx、SiCxOy、SiCxNz、又はSiCxOy
Nzよりなる薄膜であることを特徴とする透明導電フィ
ルム。 - 【請求項9】 請求項8において、SiCターゲットの
密度が2.9g/cm3以上であることを特徴とする透
明導電フィルム。 - 【請求項10】 請求項8又は9において、SiCター
ゲットが、炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤との混合
物を焼結させることにより得られたものであることを特
徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか1項に
おいて、該被覆層側の表面抵抗値が300〜2000Ω
/Sqであり、リニアリティ値が1.5%以下であるこ
とを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか1項に
おいて、該透明導電薄膜がドーピングした酸化亜鉛より
なることを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項13】 請求項1ないし11のいずれか1項に
おいて、該透明導電薄膜がアルミニウムをドープした酸
化亜鉛よりなることを特徴とする透明導電フィルム。 - 【請求項14】 請求項1ないし12のいずれか1項に
記載の透明導電フィルムを備えることを特徴とするタッ
チパネル。
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