JP2003034587A - 炭素基複合材料及び塑性加工性改良方法 - Google Patents

炭素基複合材料及び塑性加工性改良方法

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穂積 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性や摺動性等の炭素の特性を確保し、且つ
金属と同じように靱性や成形加工性をも有する炭素とア
ルミニウム合金との炭素基複合材を提供し、更にこの炭
素基複合材の塑性加工性の改良方法を提供する。 【解決手段】3次元的に連続した細孔を有する多孔性炭
素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素基複合材
料であって、該多孔性炭素材は、気孔率40vol%以上
で、且つ平均細孔径30〜200μmであることを特徴
とする塑性加工性を有する炭素基複合材料、及び該炭素
基複合材料を、300℃以上で塑性加工処理することよ
りなる炭素基複合材料の塑性加工性改良方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塑性加工性を有す
る炭素基複合材料、特に炭素・アルミニウム合金複合材
料に関するものである。詳しくは、特定の物性を有する
多孔性炭素材とアルミニウム合金から形成される塑性加
工性を有する炭素基複合材料に関するものであり、更に
該炭素基複合材料を所定の温度下で処理し、塑性加工性
を改良するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素材料は、基本的に軽量性、耐熱性、
熱伝導性、耐薬品性等の各種の優れた特性を有する機能
素材であるが、特に金属材料に比べ、靱性に劣り、塑性
加工が実質的に不可能であるなどその成形性に制約があ
るのが難点である。そこで、その多様性を利用し他の物
質や材料、例えば樹脂、金属、セラミック、更には炭素
繊維等と組み合わせた複合材として非常に多分野に利用
されている。代表的な炭素材である黒鉛材と炭素繊維と
の複合材はその耐熱性と摺動性を利用し優れたブレーキ
用材料として良く知られている。一方、黒鉛にアルミニ
ウム金属を含浸させた複合材についてもその摺動性に注
目し、研究が進められている。
【0003】炭素材料と金属との複合材を製造する一般
的な方法としては種々の方法が知られており、例えば、
粉粒状炭素を液状の金属に混入する方法があるが、この
方法では比重の著しく異なる炭素粉粒を金属中に均一に
混合させることは困難であり、特に炭素材料の含有量の
多い複合材を製造することは実際上難しい。また、炭素
粉粒と金属粉粒とを固体状で混合した後、高温下で加圧
成形する方法も知られているが、この方法では金属と炭
素が均質な微細構造を形成した複合材を製造することは
難しい。更に、通常の炭素成形体に金属を液状で加圧挿
入する方法もあるが、この方法では炭素の微細空隙の一
部を金属が埋めるに留まり、得られる複合材の機械的特
性は炭素材料のそれを大きく変える物ではないことも既
に良く知られていることである。
【0004】一方、炭素材料を成形するために、ピッチ
等の結着剤を使用する方法もあるが、この場合成形加工
によって、結着剤が破壊或いは劣化すると成形体の強度
が著しく低下する問題がある。また、炭素材料に塑性加
工性を持たせる方法として、樹脂をブレンドする方法も
あるが、ブレンドする樹脂の種類によっては、炭素材料
の特性である高温下での熱安定性が損なわれ、その長所
を発揮させる点で不利となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を有しない、耐熱性や摺動性などの炭素としての特性
を確保しながら金属と同じように靱性や成形加工性をも
有する炭素と金属、特にアルミニウム合金との炭素基複
合材を提供することを目的とする。本発明の他の目的
は、該炭素基複合材の塑性加工性の改良方法を提供する
こと、及びこの炭素基複合材からなる摺動材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、炭素とアルミニウム合金と
の複合材において、原料として使用する炭素の物性、特
にその細孔構造によって得られる複合材の塑性加工性が
影響を受け、所定の多孔性を有する炭素材料を用いるこ
とにより塑性加工性が改善された炭素と金属との複合材
を製造し得ることを見出し本発明を達成した。即ち、本
発明の要旨は、3次元的に連続した細孔を有する多孔性
炭素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素基複合
材料であって、該多孔性炭素材は、気孔率40vol%以上
で、且つ平均細孔径30〜200μmであることを特徴
とする塑性加工性を有する炭素基複合材料に存する。本
発明の他の要旨は、3次元的に連続した細孔を有し、気
孔率40vol%以上、平均細孔径30〜200μmである
多孔性炭素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素
基複合材料を、300℃以上で塑性加工処理することを
特徴とする炭素基複合材料の塑性加工性改良方法、及び
該方法で処理された塑性加工性が改良された炭素基複合
材料に存し、又黒鉛成形体の炭素基複合材料からなる摺
動材料を要旨とするものである。
【0007】本発明の炭素基複合材料の好適な態様とし
ては、炭素基複合材料は、25vol%以上、60vol%以
下の炭素を含有すること;多孔性炭素材の細孔に含浸し
たアルミニウム合金は3次元的に連結し、且つその実質
的に全ての金属部分の断面が少なくとも2μmの径を有
すること;多孔性炭素材が黒鉛成形体であることを挙げ
ることができる。本発明の塑性加工性改良方法の他の好
適な態様としては、塑性加工が押出加工であること;炭
素基複合材料が請求項2乃至4に記載の炭素基複合材料
であることが挙げられる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の炭素基複合材料は、炭素
材料とアルミニウム合金からなる複合材であり、炭素と
しての特性に加えて金属と同程度の靱性や成形加工性を
も有するものである。本発明の炭素基複合材料がこのよ
うな優れた特徴を有するのは、多孔質炭素材料の細孔内
にアルミニウム合金が挿入された構造からなり、その
際、炭素が3次元的に連結していることは勿論、アルミ
ニウム合金も3次元的に連結し、しかもその実質的に全
ての金属部分の断面が少なくとも2μm、通常数μm以
上の径を有することによるのである。そして、アルミニ
ウム金属は、部分的には切断されていても良いが、基本
的には全ての金属部分が数μm以上の断面で接続してい
ることが必要である。このような本発明の複合材料の構
造の一例を電子顕微鏡写真で示す(図1参照)。
【0009】炭素とアルミニウム合金が上記のような構
造を形成するためには、アルミニウム合金を注入する原
料炭素材料が、特定範囲の細孔を均質に有すると共にア
ルミニウム合金の注入圧力にも耐え、形状保持し得る多
孔性炭素材であることが必要である。この様な多孔性炭
素材としては、気孔率40vol%以上で、且つ平均細孔径
30〜200μmであるものである。本発明で使用する
原料炭素材料としては、上記の多孔性を有する限り、特
に制限されず種々の製法で製造されたものが用いられ
る。具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛、各種
コークス粉、樹脂焼成炭、活性炭、カーボンブラック、
木炭粉等が挙げられる。
【0010】本発明では上記の如き炭素材料を使用する
ことにより炭素基複合材料に特定の物性を付与するが、
更にこの様な炭素材料からなる成形体であれば、金属の
注入が極めて容易になり、特殊溶湯鍛造機のような特殊
鋳造機を使用しなくても一般的なダイカストマシンで
も、その鋳湯速度を若干下げることにより容易に複合材
を製造することが出来るので、工業的に極めて有利であ
る。
【0011】炭素材料に注入するアルミニウム合金とし
ては、所望の複合材の用途に応じ種々のアルミニウム合
金等から選ぶことができる。例えば、摺動性に優れた複
合材の場合には、アルミニウム合金は、耐摩耗性や耐熱
性が良好なAl−Si−Cu−Mg系の合金であるJI
SのAC8A、AC8B、Al−Si−Cu−Ni系の
合金であるJISのAC9A、AC9B等から適宜選ぶ
ことができるが、本技術はこれら合金種により特定され
るものではない。
【0012】本発明の炭素基複合材料は、炭素材料に金
属を加圧挿入する公知の製法(鋳造成形法)により製造
することが出来る。製造条件は、使用する炭素材料、金
属の種類等によっても異なるが、通常挿入圧力80〜9
0MPa、金属の溶湯温度800〜830℃、注入速度
0.1〜0.5m/sec程度で行われる。尚、製品・部品
等の鋳造成形に際して、製品等を構成する素材全体を複
合化しても良いが、その一部のみを複合化しても良い。
【0013】上記方法で製造された本発明の複合材料
は、そのままで塑性加工性を有するが、これに加熱下塑
性加工を施すことによりその塑性加工性を大幅に改善す
ることが出来る。例えば、図2に示すように、黒鉛にA
C8A合金を注入した複合材(鋳造品)を押出比が1以
上で押出加工(500℃)を施した場合、鋳造品の耐力
(100MPa)が約1/5程度にまで低下している。
つまり、押出比が2以上が好ましいことを考慮すれば、
押出加工を施した鋳造品は塑性加工が容易であり、塑性
加工性が良好になったことを意味する。又、図3によれ
ば、500℃、押出比5.76で押出加工した鋳造品
は、500℃における圧縮率が5%以下から20%以上
まで向上し、図4によれば各温度下で圧縮強さも大幅に
低下している。従って、これらの試験結果からも塑性加
工性が改善されたことが判る。
【0014】本発明において、塑性加工性が向上するの
は、複合材を構成する炭素(黒鉛)の構造の一部が崩壊
或いは変形することにより生ずることが考えられるの
で、本発明において、塑性加工性を改善する手段として
は、鋳造品に塑性変形を生じさせる方法であれば特に制
限されず、例えば押出成形、自由鍛造、型鍛造、熱間圧
延等が挙げられる。塑性加工を施す温度は、その効果を
発揮するためには通常300℃以上であり、好ましくは
400℃以上である。しかしながら、高温に過ぎると酸
化等により炭素材が劣化し、物性が低下する恐れがある
ので、通常900℃以下である。
【0015】なお、本発明方法の塑性加工を施すことに
より塑性加工性が改良された炭素基複合材料とは、塑性
加工を施す前の炭素基複合材料に比べ少なくともその圧
縮率が2倍程度以上に向上したものを意味する。本発明
の炭素基複合材料は、炭素としての特性及び金属同様の
成形加工性を有するので、成形加工品(鋳造品)するこ
とにより種々の用途に用いることができる。特に、炭素
材料として黒鉛成形体を使用したものは、軽量で、優れ
た摺動性を有することから摺動材として用いられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施
例に制約されるものではない。尚、本明細書中におい
て、気孔率は、眞比重と見かけ比重の差を眞比重で除す
ることにより算出した値である。また、平均細孔径は、
電子顕微鏡写真の一定範囲(1.2mm×1.6mm)内における
径が5μm以上の細孔数とその径を測定し平均した値で
ある。
【0017】実施例1 多孔性炭素材として黒鉛74gを用い、これにアルミニ
ウム合金(AC8A)を含浸・圧入し、炭素−アルミニ
ウム複合材を製造した。使用した炭素材は、気孔率40
vol%、平均細孔径約100μmの黒鉛を直径30m
m、長さ87mmに成形したものである。また、アルミ
ニウム合金の炭素材への圧入は、挿入圧力85MPa、
金属の溶湯温度815℃、注入速度0.2m/secの条件
下で行った。含浸後の形状は、角錐台形でその断面は、
図6−aに示すように、複合材を中心にし、その周囲が
アルミニウム合金で包まれた四角形状をなしている。こ
のようにして製造した複合材における炭素量(黒鉛)
は、56vol%、アルミニウム合金量は、42vol
%であり、その気孔率は2vol%であった。又、複合
材の比重は、2.34、ビッカース表面硬さは93(T
6処理後:134)であった。
【0018】塑性加工性テスト 押出加工試験 上記製造例で得られた複合材から試験片を製作し、100t
onプレス装置を用いて押し出し加工をおこなった。試験
片は、複合材のみでは押出中に試験片が破損する恐れが
あるので、含浸後の複合材の周囲のアルミニウム合金を
切削し、アルミニウム合金(肉厚約2.5mm)で被覆
したものとなし、直径35mm、高さ85mmの試験片
を製作した。(図6−b参照) 押出は試験片の温度が押出温度500℃に達したら、押
出を行う。押出比1以上で、押出比を変えて(3.24
と5.76)行った。押出比が押出後の試験片は、約φ
1mm程膨張し、試験片側面の所々に割れが見られた。
押出後の試験片側面に割れが見られたのは、試験片製作
時にアルミニウム合金を均等に肉厚2.5mm残すこと
ができず、不均等になっていたため、押出時に肉厚の薄
い部分に割れが入ったと見られる。押出後の試験片と押
出前の鋳造材の室温にける耐力(MPa)を測定した結
果を図2に示す。押出比3.24と5.76の押出材
は、鋳造材に比べて耐力が大幅に減少しており、鋳造材
に比べ約1/5程度になっている。この結果は、押出加
工を施した鋳造品は塑性加工が容易であり、塑性加工性
が良好になったことを示す。
【0019】圧縮試験 30ton 油圧式圧縮装置を用いて圧縮試験を行った。圧
縮試験用試験片としては、上記押出加工において、押出
した試験片の試験片側面の割れが少ない部分を使用し、
直径10mm、高さ15mmの試験片を製作した。又、
押出の効果を見るために鋳造材からも同じ試験片を製作
した。圧縮装置は、スクリューによりクロスヘッドの位
置を決め、油圧駆動によりテーブルが上昇し圧縮するも
のであり、圧縮板及び試験片を円筒の電気炉で囲み、高
温圧縮試験を行うことができる構造となっている。尚、
試験中、試験片温度は直接測定できないので、予備実験
で温度検定を行い、下耐圧板の温度から試験片温度を推
定する。試験片温度が圧縮温度に達したら、圧縮を行
う。圧縮温度は、常温、300℃、500℃とした。
【0020】圧縮試験の結果、鋳造材試験片は、常温、
300℃において、殆ど変形することなく割れ、500
℃では太鼓型の変形をし、胴部に斜め割れが生じた。一
方、押出材試験片は、常温、高温のいずれにおいても太
鼓型の変形をし、試験片表面は鋳造材に比べ粗くなって
いた。鋳造材、押出材試験片を、常温、300℃、50
0℃で圧縮試験をして割れが出たときの据え込み限界を
変形能とすると、鋳造材は、常温で変形能は5%と小さ
く、500℃でも10%しかない。これに対し、押出比
3.24の押出材は、常温で4%、300℃で6%、5
00℃で13%であり、押出比5.76の押出材では常
温で4%、300℃で9.5%、500℃で11%と、
変形能が上昇しており、変形能は最大で21%であっ
た。又、押出材の常温、高温圧縮試験における変形抵抗
は、荷重が始め上昇し、最大値を示したあと降下する。
押出材の変形抵抗が最大荷重を過ぎて下降し始めるの
は、最大荷重時に試験片内部の黒鉛が崩壊し始めるため
に起こると考えられるので、最大荷重時の圧縮率を図3
に示す。鋳造材は、試験片温度が高くなるにつれて圧縮
率が減少しているが、押出材は高温になるにつれて圧縮
率は高くなり、最大で18%になった。又、試験片温度
と圧縮強さ(最大応力)の関係を図4に示すが、試験片
温度が高くなるにつれて最大応力は下降している。
【0021】更に、押出材の耐力が鋳造材に比べ大幅に
減少しているので、鋳造材、押出材及び圧縮後の各試験
片の断面を30分間超音波洗浄した後、電子顕微鏡によ
りその内部を観察した。その結果を図5に示す。押出材
の試験片は、鋳造材に比べ、黒鉛の粒径が小さく、押出
方向に細長くなっているのが確認された。押出材の超音
波洗浄後の試験片断面は、多数の大きな穴があり黒鉛が
脱落しているのが認められた。圧縮後の試験片も同様に
黒鉛が脱落していて、多数の穴が見られた。その結果、
押出をすることで、試験片内部の黒鉛が崩壊し、これに
よって押出材の耐力が減少するものと考えられる。
【0022】実施例2 実施例1で使用した黒鉛の代わりに、表1に記載の炭素
材料を用いて、実施例1と同様にして複合材を製造し
た。また、比較対照の為に、他の2種類の炭素材を用い
て同様にして複合材を製造した。製造した複合材の物性
を、表1に併せて記載する。尚、複合材の良好な成形
性、機械的特性を確保するためには、アルミニウム含量
を増大させることが好ましいが、80vol%以上の気孔
率で鋳造圧力に耐える強度を持つ炭素多孔体を作ること
は困難である。空孔を独立気孔にすることにより空孔率
90vol%の多孔体を製造することは出来る(対照例)
が、これにアルミニウム合金を含浸させることはできな
かった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の多孔性炭素材にアルミニウム合
金を含浸させた炭素基複合材料は、炭素の成形上の問題
点を解決し、炭素としての特性と金属と同程度の成形加
工性を有するので炭素製品素材として極めて有用であ
り、特に耐熱性及び摺動性に優れていることから摺動材
として利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の複合材料の構造の一例を示す電
子顕微鏡写真である。
【図2】図2は複合材の押出比と耐力の関係を示す図で
ある。
【図3】図3は試験片圧縮温度と最大荷重時の圧縮率の
関係を示す図である。
【図4】図4は試験片圧縮温度と圧縮強さの関係を示す
図である。
【図5】図5は鋳造材、押出材の圧縮前及び圧縮後の各
試験片断面の超音波洗浄後の電子顕微鏡写真である。
【図6】6-a及び6-bは複合材の断面形状及び試験片
の断面形状を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元的に連続した細孔を有する多孔性炭
    素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素基複合材
    料であって、該多孔性炭素材は、気孔率40vol%以上
    で、且つ平均細孔径30〜200μmであることを特徴
    とする塑性加工性を有する炭素基複合材料。
  2. 【請求項2】炭素基複合材料は、25vol%以上60vol
    %以下の炭素を含有することを特徴とする請求項1記載
    の炭素基複合材料。
  3. 【請求項3】多孔性炭素材の細孔に含浸したアルミニウ
    ム合金は3次元的に連結し、且つその実質的に全ての金
    属部分の断面が少なくとも2μmの径を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の炭素基複合材料。
  4. 【請求項4】多孔性炭素材が黒鉛成形体であることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の炭素基
    複合材料。
  5. 【請求項5】3次元的に連続した細孔を有し、気孔率4
    0vol%以上、平均細孔径30〜200μmである多孔性
    炭素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素基複合
    材料を、300℃以上で塑性加工処理することを特徴と
    する炭素基複合材料の塑性加工性改良方法。
  6. 【請求項6】塑性加工が押出加工であることを特徴とす
    る請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】炭素基複合材料が請求項2乃至4に記載の
    炭素基複合材料であることを特徴とする請求項5又は6
    の塑性加工性改良方法。
  8. 【請求項8】3次元的に連続した細孔を有し、気孔率4
    0vol%以上、平均細孔径30〜200μmである多孔性
    炭素材にアルミニウム合金を含浸させてなる炭素基複合
    材料を、300℃以上で塑性加工処理してなる塑性加工
    性が改良された炭素基複合材料。
  9. 【請求項9】請求項4に記載の炭素基複合材料からなる
    ことを特徴とする摺動材料。
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