JP2003033085A - 回転電機の制御装置 - Google Patents

回転電機の制御装置

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JP2003033085A
JP2003033085A JP2001207638A JP2001207638A JP2003033085A JP 2003033085 A JP2003033085 A JP 2003033085A JP 2001207638 A JP2001207638 A JP 2001207638A JP 2001207638 A JP2001207638 A JP 2001207638A JP 2003033085 A JP2003033085 A JP 2003033085A
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Yusuke Minagawa
裕介 皆川
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の回転電機を単一の電流制御装置で制御
する場合にあっても回転電機の損失や電流制御装置の発
熱を改善する。 【解決手段】 ロータの回転位相に応じた制御電流を供
給することで回転を制御することが可能な複数の回転電
機(1、5)に対し、単一の電流制御装置(8)から電
流を供給するようにした回転電機の制御装置において、
全ての回転電機(1、5)及び電流制御装置(8)の総
合効率が最大となるようにまたは大きくなるように各回
転電機(1、5)の運転点を設定し、設定した運転点に
基づいて各回転電機(1、5)の制御電流を決定し、決
定した各回転電機(1、5)の制御電流を複合して得ら
れる複合電流を全ての回転電機(1、5)に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は回転電機の制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の同期モータの回転を単一のインバ
ータで独立に制御するため、それぞれのロータの回転位
相に応じた制御電流を複合して得られる複合電流をイン
バータから同期モータヘ供給する技術を既に提案してい
る(特開平11−275826号公報、特願平11−2
73303号、同11−274874号、同11−35
1613号等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数の回転
電機が発電機と電動機からなりこのうち電動機により車
両を駆動するとともに、エンジンに発電機を連結しこの
発電機により電動機への電流の供給やバッテリへの充電
を行う場合に、図9に示したように電動機トルクTm
(アクセル開度APSと車速VSPに基づいて演算され
る)と電動機回転角速度ωmを乗算した値が電動機の駆
動出力Po(実質要求出力)なので、電動機、発電機が
専用のインバータを備えてそれぞれ単独の制御電流によ
り駆動される場合にはインバータ損失を含んだ電動機効
率ηm´、インバータ損失を含んだ発電機効率ηg´を
予め求めることができる。従ってこの場合には、 Po1=Po/ηm´ の式により電動機目標出力Po1を算出し、さらに Po*=Po1/ηg´=Po/ηm´・ηg´ の式により発電機目標出力Po*を求めればよい。そし
て、この発電機目標出力Po*が得られるように発電機
の運転点(目標トルクTg*と目標回転角速度ωg*)
を決定してやればよい。
【0004】しかしながら、上記従来例のように2つの
回転電機に対してインバータが1つだけであり、各回転
電機の制御電流を複合して得られる複合電流が1つのイ
ンバータを流れる場合には、インバータ損失を含んだ各
効率ηm´、ηg´をそれぞれ独立に求めることができ
ない。そのためインバータ損失を含んだ効率ηm´、η
g´を最適に設定することができず、回転電機の損失や
インバータの発熱を改善する余地が残っていた。
【0005】そこで本発明は、全ての回転電機及び電流
制御装置(インバータなど)の総合効率が最大となるよ
うにまたは大きくなるように各回転電機の運転点(トル
ク、回転速度)を設定し、設定した運転点に基づいて各
回転電機の制御電流を決定し、決定した各回転電機の制
御電流を複合して得られる複合電流を全ての回転電機に
供給することにより、複数の回転電機を単一の電流制御
装置で制御する場合であっても回転電機の損失や電流制
御装置の発熱を改善することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ロータの
回転位相に応じた制御電流を供給することで回転を制御
することが可能な複数の回転電機に対し、単一の電流制
御装置(例えばインバータ)から電流を供給するように
した回転電機の制御装置において、全ての回転電機及び
電流制御装置の総合効率が最大となるようにまたは大き
くなるように各回転電機の運転点(トルク、回転速度)
を設定し、設定した運転点に基づいて各回転電機の制御
電流を決定し、決定した各回転電機の制御電流を複合し
て得られる複合電流を全ての回転電機に供給する。
【0007】第2の発明では、第1の発明において複数
の回転電機が発電機と電動機からなりこのうち発電機を
エンジンと連結させ、電動機を駆動系と連結させる場合
に発電機目標出力Po*が得られるように電動機の運転
点(トルク、回転速度)を決定した後に発電機、電動機
及び電流制御装置の総合効率が最大となるようにまたは
大きくなるように発電機の運転点(トルク、回転速度)
を設定する。
【0008】第3の発明では、第2の発明において発電
機、電動機及び電流制御装置の総合効率が、発電機、電
動機両方の運転点から演算される電流制御装置の効率
と、発電機、電動機個々の運転点から演算される発電機
効率、電動機効率との積である。
【0009】第4の発明では、第1の発明において発電
機、電動機及び電流制御装置の総合効率が最大となるよ
うにまたは大きくなるように発電機の運転点(トルク、
回転速度)を設定する手段が、電動機の運転点と発電機
の運転点をパラメータとする4次元マップであり、この
4次元マップを予め作成しておく。
【0010】第5の発明では、第4の発明において前記
電流制御装置がインバータである場合に4次元マップを
予め作成する手段が、発電機目標出力を最小出力から最
大出力まで刻み分ずつ分割して多点とし、各点毎に複合
電流の電流平均値が最小となる発電機、電動機の各運転
点(ωg*、Tg*、ωm、Tm*)をサンプリングす
るとともにそのときの複合電流の制御電流(Idm、I
qm、Idg、Iqg)から演算されるインバータの効
率を最大のインバータ効率(ηinv)としてサンプリ
ングする手段と、このサンプリングした電動機、発電機
の各運転点でのインバータ損失を含まない電動機、発電
機の各効率(ηm、ηg)を演算する手段と、これら電
動機、発電機の各効率を前記サンプリングした最大のイ
ンバータ効率に乗算した値を最大の総合効率(ηtot
al)として算出する手段と、この総合効率と前記サン
プリングした電動機、発電機の各運転点とを一組のデー
タとしてストアする手段と、この各点毎にストアした複
数組のデータを用いて電動機、発電機の各運転点を変数
とする最大の総合効率の4次元マップを作成する手段と
からなる。
【0011】第6の発明では、第4の発明において4次
元マップに代えて、電動機の運転点をパラメータとする
第1の2次元マップと、発電機の運転点をパラメータと
する第1の2次元マップとの組合わせとし、4次元マッ
プの検索が、電動機の運転点より第1の2次元マップを
検索して電動機の運転点を定め、次にその運転点で発電
機の運転点より今度は第2の2次元マップを検索して発
電機の運転点を定め、その定めた発電機の運転点に入っ
ている総合効率を取り出すことである。
【0012】第7の発明では、第1の発明において前記
制御電流が、複合電流の電流平均値が最小となるよう各
回転電機の制御電流を決定する。
【0013】
【発明の効果】第1、第2、第4、第5、第7の発明に
よれば、全ての回転電機及び電流制御装置の総合効率が
最大となるようにまたは大きくなるように各回転電機の
運転点(トルク、回転速度)を設定するようにしたの
で、複数の回転電機を単一の電流制御装置で制御する場
合であっても回転電機の損失や電流制御装置の発熱を改
善することができる。
【0014】第3の発明によれば、電流制御装置の効率
を単独で設定できることから、複数の回転電機を単一の
電流制御装置で制御する場合であっても総合効率を最適
に設定することができる。
【0015】第6の発明によれば、2次元マップ検索を
2回行うことで4次元マップの検索が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1、図2(図2は図1の一部詳
細図)において、1は永久磁石埋め込み式(IPM)の
4極対ロータとステータからなり三相交流により駆動さ
れる回転電機で、減速機2、差動機(デファレンシャル
ギア)3を介して駆動輪4に連結され、主に電動機とし
て動作する。5も永久磁石埋め込み式(IPM)の3極
対ロータとステータからなる回転電機でありこちらはエ
ンジン6に連結される。こちらの回転電機5は電動機と
しても動作するが、主には発電機として動作しこのとき
四相交流を発生する。説明の便宜上以下では回転電機1
を電動機、回転電機5を発電機ということがある。
【0017】回転電機1、5をそれぞれ流れる三相交流
と四相交流を複合した電流を2つの回転電機1、5のス
テータコイル(12個のコイル)に供給するためモータ
コントローラ7を備える。モータコントローラ7では次
の制御を行う。すなわちモータコントローラ7では周知
のベクトル制御によって回転電機毎にd軸電流とq軸電
流の指令値を決定する。一方、電流センサ23、24、
25、26の検出信号を電流分離して得られる実電流と
回転電機毎の回転角を検出するセンサ21、22の信号
とから実際のd軸電流とq軸電流とを算出し、この実d
軸電流と実q軸電流を指令値に一致させるための補正値
を演算し、この補正値に対して座標変換を行うことで回
転電機毎の交流の電圧指令値を生成する。これら回転電
機毎の電圧指令値を複合して複合電圧指令値を生成し、
この複合電圧指令値とキャリア信号とからPWM信号を
生成し、このPWM信号をインバータ8(電流制御装
置)に送る。
【0018】なお、上記の実電流の検出について若干説
明しておくと、電流センサは最小限の数である4個と
し、この4つの電流センサのみで総ての実電流の検出を
可能としている。すなわち三相交流の電流成分をIu、
Iv、Iw、四相交流の電流成分をIa、Ib、Ic、
Idとおくとインバータ8出口での12個の複合電流I
1〜I12は次のように表される。ただし(2)、
(3)、(6)、(7)、(10)、(11)式におい
ては電気角で180°離れた位置で電流の向きが逆でな
いと回転できないので、Ic=−Ia、Id=−Ibと
なることを利用している。
【0019】I1=Iu+Ib …(1) I2=Iv−Ia …(2) I3=Iw−Ib …(3) I4=Iu+Ia …(4) I5=Iv+Ib …(5) I6=Iw−Ia …(6) I7=Iu−Ib …(7) I8=Iv+Ia …(8) I9=Iw+Ib …(9) I10=Iu−Ia…(10) I11=Iv−Ib…(11) I12=Iw+Ia…(12) ここで、これらの式のうち、(1)式+(7)式、
(2)式+(8)式、(1)式−(7)式、(2)式−
(8)式を計算することにより電流成分Iu、Iv、I
b、Iaを次式により求めることができる。
【0020】 Iu=(I1+I7)/2 …(13) Iv=(I2+I8)/2 …(14) Ib=(I1−I7)/2=−Id…(15) Ia=(I2−I8)/2=−Ic…(16) 残りはIwであるがこれは次式により求めればよい。
【0021】 Iw=−(Iu+Iv) …(17) このようにして12個の複合電流のうちの4つ(I1、
I7、I2、I8)だけを検出すれば(13)式〜(1
7)式により電流分離を行うことができ実電流(Iu、
Iv、Iw、Ia、Ib、Ic、Id)が求められるこ
とがわかる。
【0022】なお、上記の電流ベクトル制御によって回
転電機毎に求められた電流ベクトルの大きさが後述する
回転電機毎の制御電流の電流ピークの大きさを表す。
【0023】一方、エンジンコントローラでは11では
エンジンの回転速度とトルクが目標回転速度Ne*と目
標エンジントルクTe*に一致するよう吸入空気量や燃
料噴射量、点火時期を制御する。
【0024】回転電機毎の上記d軸電流とq軸電流の指
令値を演算するため総合コントローラ12を備える。総
合コントローラ12では車速センサ27の出力信号から
得た車速VSPとアクセル開度センサ28の出力信号か
ら得たアクセル開度APSとに基づき電動機1の運転点
(電動機回転角速度ωmおよび目標トルクTm*)、発
電機5の運転点(発電機目標回転角速度ωg*および目
標トルクTg*)並びにエンジンの運転点(目標回転速
度Ne*および目標トルクTe*)を決定する。
【0025】総合コントローラ12で行われるこの制御
を図3のブロック図に基づいてさらに説明する。
【0026】演算部31では車速VSPとアクセル開度
APSから所定のマップを検索することにより駆動輪取
り付け軸の目標トルクToを算出する。除算器32では
この目標トルクToを減速機2と差動機3の総減速比g
rで割って電動機トルクTmを算出する。演算部33で
はωm=VSP×gr/Rtire/3.6(ただしR
tireは駆動輪の半径)の式により電動機1の回転角
速度ωmを演算する。
【0027】これら電動機トルクTmと電動機回転角速
度ωmを乗算した値が電動機1の駆動出力Po(実質要
求出力)なので、電動機1、発電機5が専用のインバー
タを備えてそれぞれ単独の制御電流により駆動される場
合には、インバータ損失を含んだ電動機効率ηm´、イ
ンバータ損失を含んだ発電機効率ηg´を予め求めるこ
とができる。従ってこの場合には、図9に示したように Po1=Po/ηm´ …(18) の式により電動機目標出力Po1を算出し、さらに Po*=Po1/ηg´=Po/ηm´・ηg´ …(19) の式により発電機目標出力Po*を求め、この発電機目
標出力Po*が得られるように発電機5の運転点(目標
トルクTg*と目標回転角速度ωg*)を決定してやれ
ばよい。例えば発電機目標出力Po*が同一でも最良の
燃費が得られる運転点を最良燃費運転点として決定し、
この最良燃費運転点でインバータ8を流れる複合電流の
電流平均値が最小となるよう各回転電機の制御電流を決
定する(特願2000−315735号参照)。
【0028】しかしながら、2つの回転電機1、5に対
してインバータ8が1つだけであり、各回転電機1、5
の制御電流を複合して得られる複合電流が1つのインバ
ータ8を流れる場合には、インバータ損失を含んだ効率
ηm´、ηg´をそれぞれ独立に求めることができな
い。
【0029】このため本実施形態ではインバータ損失を
含まない電動機、またインバータ損失を含まない発電機
それぞれ単独での効率をηm、ηgとし、これに対して
インバータ8のみの効率を改めてηinvとして導入す
れば、これら3つの効率の積で2つの回転電機1、5お
よびインバータ8の総合効率(以下単に「総合効率」と
いう。)ηtotalを定義できる。このように総合効
率ηtotalを定義したとき電動機で消費する出力
(gr・Tm・ωm/ηtotal)を全て発電機の出
力(Tg*・ωg*)で賄うものとして次式が成立す
る。
【0030】 gr・Tm・ωm/ηtotal=Po* =Tg*・ωg* …(21) この場合、電動機1の運転点(Tmとωm)はアクセル
開度と車速から定まり総減速比grは変速比より定まる
ので、図3の運転点設定部34では発電機目標出力Po
*が与えられたとき(21)式が成立する運転点のうち
で総合効率ηtotalが最大となるように発電機の運
転点(Tg*、ωg*)を設定する。また、そのときの
電動機の効率ηm(インバータ損失を含まない)を演算
し、電動機トルクTmをこの電動機効率ηmで除算する
ことにより電動機の目標トルクTm*を算出する。
【0031】このような発電機5の運転点の設定方法を
さらに図4のフローチャートにより説明する。ステップ
1では電動機1の運転点(トルクTmと回転角速度ω
m)を読み込む。
【0032】ステップ2では発電機トルクの変数tTg
と発電機回転角速度の変数tωgをゼロにリセットする
とともに、メモリηtotals、ηms、Tgs、ω
gsをすべてゼロにリセットする(初期化)。このうち
変数tTg、tωgは発電機の採りうる回転角速度範囲
に設けた運転点(刻み分ΔTg毎に設けている)を最小
から最大まで振るために導入したもので、ステップ2で
これら変数tTg、tωgをゼロしたのは各最小値Tg
MIN、ωgMINを入れたものである。
【0033】ステップ3では電動機の運転点(Tm、ω
m)と発電機の運転点(tTg、tωg)から総合効率
マップを参照することにより電動機1の運転点がTm、
ωmでかつ発電機5の運転点が変数tTg、tωgの値
であるときの最大の総合効率を演算し、その値を総合効
率の変数ηtotal1に移す。
【0034】ここで総合効率マップは4つの値(電動機
のトルクと回転角速度および発電機のトルクと回転角速
度)をパラメータとするものとなる。この4つの値をパ
ラメータとする総合効率マップの検索は現在の技術では
容易である。パラメータが2つの場合にマップは2次元
の平面で表現されるとすると、パラメータが4つの場合
にマップは4次元となる。しかしがならこの4次元空間
を図示することはできないので、イメージとしてつかみ
やすい例を図5を用いて説明する。パラメータを4つと
する総合効率マップの検索はこれに限られるものでな
い。
【0035】図5の上側に示すのは電動機1の運転点
(ωmとTm)をパラメータとするマップで、図中の黒
丸は格子点である。例えば格子点(ω1、T2)は回転
角速度がω1、トルクがT2の格子点である。そして黒
丸で示した各格子点毎に発電機5の運転点をパラメータ
とするマップが作成されている。図5の下側に取り出し
て示すのは電動機1の運転点が格子点(ω1、T2)に
あるときの、発電機5の運転点をパラメータとするマッ
プで、このマップ上に最大の総合効率がプロットされて
いる。従って電動機の運転点(Tmとωm)が図5の上
側に示したマップ上のどの格子点にあるのかを選択し、
その選択した格子点に対応して用意されている発電機の
運転点をパラメータとするマップ(図5の下側のマップ
参照)を発電機の運転点(tTgとtωg)で検索すれ
ばこれら電動機1、発電機5の各運転点での最大の総合
効率を求めることができる。
【0036】このようにTm、ωmより電動機1の運転
点をパラメータとする2次元マップを検索して電動機1
の運転点を定め、次にその運転点でTg*、ωg*より
今度は発電機5の運転点をパラメータとする2次元マッ
プを検索して発電機5の運転点を定め、その定めた発電
機5の運転点に入っている値(総合効率)を取り出すこ
とで、4次元マップ検索が容易になる。
【0037】なお、電動機1の運転点(Tmとωm)が
格子点にない場合には周知の補間計算を行わせればよ
い。例えば図5の上側に示したマップ上において電動機
1の運転点が×印で示すU(ωm、Tm)の位置にある
ときにはその周囲の4つの格子点A、B、C、Dの各格
子点毎に発電機5の運転点(tTgとtωg)から図5
の下側に示すマップと同様のマップを検索して総合効率
ηA、ηB、ηC、ηDを求め、これら4つの値から内
挿補間計算により運転点Uでの総合効率を算出する。
【0038】図4に戻りステップ4では電動機の運転点
(Tm、ωm)から所定のマップを検索することにより
電動機効率ηmを演算し、これを電動機効率の変数ηm
1に入れる。ここでηmはインバータ損失を含まない電
動機単独での効率である。所定のマップについては後述
する(図6のステップ23参照)。
【0039】ステップ5は発電機の運転点(tTg、t
ωg)が最大の総合効率ηtotal1が得られる運転
点であるかどうかを判定する部分である。発電機の運転
点が最大の総合効率が得られるときには前述の(21)
式を参照して gr・Tm・ωm/ηtotal1=tTg・tωg の式が成立することになる。実際の演算上では余裕をみ
てこの式の右辺と左辺の両者がほぼ等しければよく、ま
た演算時間を要する割り算を避けるため gr・Tm・ωm≒ηtotal1・tTg・tωg …(22) であればよい。すなわち、ステップ5ではgr・Tm・
ωmとηtotal1・tTg・tωgを比較する。比
較の結果(22)式が成り立つときにはステップ6に進
み、そのときの総合効率の変数ηtotal1とメモリ
ηtotalsの値を比較する。ηtotal1>ηt
otalsであればステップ7に進んでそのときの変数
ηm1の値をメモリηmsに、またそのときの発電機の
運転点(tTg、tωg)の値をメモリTgs、ωgs
に移す。
【0040】(22)式が成立しないときあるいは(2
2)式が成立しても変数ηtotal1がメモリηto
talsの値以下のときにはステップ7を飛ばす。
【0041】ステップ8では変数tTgと発電機トルク
最大値TgMAXを比較する。初回(tTg=0のと
き)はtTg<TgMAXであるためステップ9に進
み、変数tTgをトルクの刻み分ΔTgの分だけ大きく
した後ステップ3に戻り、ステップ3〜9の処理を実行
する。ステップ9での変数tTgのインクリメントは変
数tTgが最大値TgMAXとなるまで続くので、変数
tTgが最大値TgMAXに達するまでステップ3〜9
の処理の繰り返すと、この繰り返しにより発電機回転角
速度がゼロ(変数tωg=0)の条件において(22)
式が成立する運転点のうちで総合効率が最大となるとき
の発電機の運転点(トルク、回転角速度)とそのときの
電動機効率とがステップ7のメモリTgs、ωgs、η
msにサンプリングされる。
【0042】変数tTgが最大値TgMAXに達したと
きにはステップ10に進み、今度は回転角速度の変数t
ωgと発電機回転角速度最大値ωgMAXを比較する。
このタイミングではtωg=0であることよりtωg<
ωgMAXが成立し従ってステップ11に進みトルクの
変数tTgを最小値のゼロに戻し、回転角速度の変数t
ωgを回転角速度の刻み分Δωgだけ大きくしてステッ
プ3に戻り、トルクの変数tTgが最大値TgMAXと
なるまでステップ3〜9の処理を繰り返す。この繰り返
しにより回転角速度の変数tωgが0またはΔωgの条
件において(22)式が成立する運転点のうち総合効率
が最大となるときの発電機5の運転点と電動機効率とが
ステップ7のメモリTgs、ωgs、ηmsにサンプリ
ングされる。
【0043】トルクの変数tTgが最大値TgMAXに
達したときにはステップ10に進み、回転角速度の変数
tωgと最大値ωgMAXを比較する。このタイミング
ではtωg=Δωgであることよりtωg<ωgMAX
が成立し従ってステップ11に進みトルクの変数tTg
を最小値のゼロに戻し、回転角速度の変数tωgを回転
角速度の刻み分Δωgだけ大きくしてステップ3に戻
り、トルクの変数tTgが最大値TgMAXとなるまで
ステップ3〜9の処理を繰り返す。この繰り返しにより
回転角速度の変数tωgが0、Δωgまたは2・Δωg
の条件において(22)式が成立する運転点のうち総合
効率が最大となるときの発電機5の運転点と電動機効率
とがステップ7のメモリTgs、ωgs、ηmsにサン
プリングされる。
【0044】後は同様であり、回転角速度の変数tωg
が3・Δωg、4・Δωg、…と増えてゆき、やがて回
転角速度の変数tωgが最大値ωgMAXに達する。こ
のときには発電機5の回転角速度とトルクの全運転範囲
(回転角速度について0〜ωgMAX、トルクについて
0〜TgMAX)において(22)式が成立する運転点
のうち総合効率が最大となるときの発電機5の運転点と
そのときの電動機効率とがステップ7のメモリTgs、
ωgs、ηmsにサンプリングされるためステップ12
に進みメモリηmsの値を電動機効率ηm、メモリTg
sの値を発電機目標トルクTg*、メモリωgsの値を
発電機目標回転角速度ωg*としてそれぞれ設定する。
またステップ12では電動機トルクTmを電動機効率η
mで除算した値を電動機1の目標トルクTm*として設
定する。
【0045】ステップ13はエンジンの目標トルクTe
*と目標回転速度Ne*を設定する部分である。すなわ
ちTg*の値をエンジンの目標トルクTe*に移し、ま
たNe*=ωg*×(60/2π)の式により目標回転
速度Ne*[rpm]を算出する。なお、発電機5で発
電を行う場合に損失が生じるためその損失分だけエンジ
ン出力を増加させる必要があるが、ここでは発電損失分
は後述する発電機効率(図6のステップ24参照)に含
ませている。
【0046】ステップ14、15ではこのようにして求
めた発電機5の運転点(ωg*、Tg*)、電動機1の
運転点(ωm、Tm*)を図3のd・q軸電流指令値演
算部35に、またエンジンの目標トルクTe*および目
標回転速度Ne*をエンジンコントローラ11(図1参
照)に出力する。
【0047】図5に示した総合効率マップは予め作成し
ておく。この総合効率マップの作成方法(生成方法)を
図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0048】図6においてステップ21では発電機目標
出力の変数tPoに最小値PoMINを入れる。ステッ
プ22では発電機目標出力が最小値PoMINである条
件において総合効率が最大となるときの発電機5、電動
機1の各運転点(Tg*、ωg*、Tm*、ωm)を演
算する。この運転点の演算については図7のサブルーチ
ンにより説明する。
【0049】図7においてステップ31で電動機回転角
速度の変数ωmnに電動機回転角速度最小値ωmMIN
を入れる。
【0050】ステップ32では変数tPoに入っている
値から図8に示されるスロットル全開での出力特性を参
照することによりスロットル全開でPoMINの発電機
目標出力が得られるときの発電機5の回転角速度ωwo
pを演算し、これを発電機回転角速度の変数ωgnに入
れる。
【0051】ステップ33、34では変数tPoの値を
電動機回転角速度の変数ωmnで割った値を電動機トル
クの変数Tmnに、また変数tPoを発電機回転角速度
の変数ωgnで割った値を発電機トルクの変数Tgnに
入れる。
【0052】ステップ35では発電機の運転点(ωg
n、Tgn)と電動機の運転点(ωmn、Tmn)とに
基づき、次の(23)式〜(30)式のすべてを満足す
る電動機1のd軸電流およびq軸電流並びに発電機5の
d軸電流およびq軸電流を決定しこれらから(31)式
の評価関数Jを算出しその算出した値を評価関数の変数
Jnに移す。これによって変数Jnには発電機5の運転
点をωgnとTgnかつ電動機の運転点をωmnとTm
nとしたときの評価関数が入る。
【0053】 Vdm=Rm×Idm−pm×ωm×Lqm×Iqm …(23) Vqm=pm×ωm×Ldm×Idm−Rm×Iqm +pm×ωm×φmm …(24) Vdg=Rg×Idg−pg×ωg×Lqm×Iqg …(25) Vqg=pg×ωg×Ldm×Ipg−Rg×Iqg +pg×ωg×φmg …(26) Tm=pm×{φmm×Iqm−(Lqm−Ldm)} ×Idm×Iqm …(27) Tg=pg×{φmg×Iqg−(Lqg−Ldg)} ×Idg×Iqg …(28) Vdc2≧Vdm2+Vqm2+Vdg2+Vqg2 …(29) Io2≧idm2+Iqm2+Idg2+Iqg2 …(30) J=k×{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} …(31) k=f((Idm2+Iqm21/2/(Idg2+Iqg21/2) …(32) ただし、Vdm:電動機のd軸電圧、 Vqm:電動機のq軸電圧、 Vdg:発電機のd軸電圧、 Vqg:発電機のq軸電圧、 Idm:電動機のd軸電流、 Iqm:電動機のq軸電流、 Idg:発電機のd軸電流、 Iqg:発電機のq軸電流、 Tm :電動機のトルク(=Tmn)、 Tg :発電機のトルク(=Tgn)、 ωm :電動機の回転角速度(=ωgn)、 ωg :発電機の回転角速度(=ωgn)、 Rm :電動機の抵抗値、 Rg :発電機の抵抗値、 Ldm:電動機のd軸インダクタンス、 Lqm:電動機のq軸インダクタンス、 Ldg:発電機のd軸インダクタンス、 Lqg:発電機のq軸インダクタンス、 φmm:電動機の磁石磁束、 φmg:発電機の磁石磁束、 pm :電動機の極対数、 pg :発電機の極対数、 Vdc:DC電圧(バッテリ電圧)、 Io :電流ベクトル和、 J :評価関数(複合電流の電流平均値Iacと一対
一に対応)、 k :複合化による電流平均値低減効果を考慮するた
めの係数、 ここで、上記(31)式の評価関数Jは次のようにして
導いたものである。
【0054】 I=Ip×sin(ωt) …(33) ただし、Ip:電流ピーク値、 ω :角速度、 t :時間、 の式で表される三相交流の制御電流I(三相交流の制御
電流は回転電機毎に位相の異なる3つの式で表されるの
であるが、ここでは一相のみの制御電流で代表させてい
る)の電流平均値Iaveは、 Iave=2×Ip/π …(34) となる。d・q軸平面上では電流ベクトルの長さが電流
ピーク値の大きさを表すので、(34)式は、 Iave=2×(Id2+Iq21/2/π …(35) となる。よって、制御電流Iの電流平均値Iaveを最
小とするには、この式の右辺のId2+Iq2を最小化す
れば良い。
【0055】ただし、1の回転電機の制御電流Imと他
の回転電機の制御電流Igとを複合した場合、複合電流
Icom(=Im+Ig)の電流平均値Icomave
は複合前の各電流Im、Igの電流平均値の和Iave
m+Iavegよりも小さくなることが分かっており、
その低下率は複合前の各電流Im、Igの電流ピーク値
の大きさの比Ipm/Ipgに応じて定まる(比が1に
近くなるほど低下率が大きくなる)。すなわち、 k=Icomave/(Iavem+Iaveg) …(36) なる係数kを定義すると、この係数kは、 k=f(Ipm/Ipg) =f(Idm2+Iqm21/2/(Idg2+Iqg21/2 …(37) で表すことができ、この係数kを使って複合電流Ico
mの電流平均値Icomaveは、 Icomave=2×k×{(Idm2+Iqm21/2 +(Idg2+Iqg21/2}/π …(38) と表すことができる。この式の右辺より定数部分を除い
た変数を評価関数Jとすれば上記の(31)式が得られ
る。
【0056】次に図7のステップ36では評価関数の変
数JnとメモリJk(初期値は最大値)の値を比較す
る。Jn<Jkであればステップ37に進みそのときの
発電機5の運転点(ωgn、Tgn)と電動機1の運転
点(ωmn、Tmn)の値をメモリωgk、Tgk、ω
mk、Tmkに移す。Jn≧Jkであるときにはステッ
プ37を飛ばす。
【0057】ステップ37に進むときにはさらに評価関
数Jの算出に使った制御電流(Idm、Iqm、Id
g、Iqg)を用いてインバータ効率ηinvを次式に
より算出する。
【0058】 ηinv=K・{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} /{(Idm2+Iqm2+Idg2+Iqg21/2} =K・(1/Jn) ×{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} …(41) ここで、(41)式は評価関数Jが最小となるときイン
バータ効率が最大となる。
【0059】(41)式は次のようにして導出したもの
である。
【0060】 1/η∝{(Idm2+Iqm2+Idg2+Iqg2)}1/2} /{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2 …(42) の式より複合電流の電流平均値の減少率がすなわちイン
バータ損失の減少率である。なお、(42)式右辺の分
母は2つの回転電機1、5を独立に単独電流で駆動する
場合のスカラ値の和であるので、(42)式右辺は複合
電流で駆動した場合の電流平均値の減少率を表す。
【0061】(42)式のηを改めてインバータ効率η
invとし比例定数を1/Kとすれば、(42)式は 1/ηinv=(1/K) ×{(Idm2+Iqm2+Idg2+Iqg21/2} /{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} …(43) となる。(43)式をηinvについて整理すれば(4
1)式が得られる。
【0062】ステップ38では回転角速度の変数ωgn
と最大値ωgMAXを比較する。ωgn<ωgMAXで
あればステップ39に進んで回転角速度の変数ωgnに
回転角速度の刻み分Δωgを加算した後ステップ34に
戻りステップ34〜39の処理を実行する。回転角速度
の変数ωgnが最大値ωgMAXに達するまでステップ
34〜39の処理を繰り返すと、Jn<Jkが成立する
ときだけステップ37の処理が実行されるため、この繰
り返しにより発電機目標出力が最小値PoMINかつ電
動機回転角速度の変数ωmnが最小値ωmMINの条件
でインバータ効率が最大となるときの発電機5の運転点
(回転角速度、トルク)とインバータ効率がメモリωg
k、Tgk、ηinvkにサンプリングされる。
【0063】ωgn>ωgMAXとなったときはステッ
プ38よりステップ40に進んで今度は電動機回転角速
度の変数ωmnと最大値ωmMAXを比較する。このタ
イミングではωmn=ωmMINよりωmn<ωmMA
Xであるためステップ41に進み電動機回転角速度の変
数ωmnに回転角速度の刻み分Δωmを加算した後ステ
ップ33に戻り、電動機回転角速度の変数ωmnがωm
MIN+Δωmとなったときの電動機トルクの変数Tm
nを算出する。そして、ステップ34〜39の処理を発
電機回転角速度の変数ωgnが最大値ωgMAXとなる
まで繰り返す。この繰り返しにより発電機目標出力が最
小値PoMINでかつ電動機回転角速度の変数ωmnが
ωmMINまたはωmMIN+Δωmである条件でイン
バータ効率が最大となるときの発電機5の運転点とイン
バータ効率がステップ37のメモリωgk、Tgk、η
invkにサンプリングされる。
【0064】ステップ38で再び発電機回転角速度の変
数ωgnが最大値ωgMAXに達したときにはステップ
40に進み電動機回転角速度の変数ωmnと最大値ωm
MAXを比較する。このタイミングではωmn=ωmM
IN+Δωmであるからωmn<ωmMAXであり、ス
テップ41に進み電動機回転角速度の変数ωmnに回転
角速度の刻み分Δωmを加算した後ステップ33に戻
り、電動機回転角速度の変数ωmnがωmMIN+2・
Δωmとなったときの電動機トルクの変数Tmnを算出
する。そして、ステップ34〜39の処理を発電機回転
角速度の変数ωgnが最大値ωgMAXとなるまで繰り
返す。この繰り返しにより発電機目標出力が最小値Po
MAXでかつ電動機回転角速度の変数ωmnがωmMI
N、ωmMIN+ΔωmまたはωmMIN+2・Δωm
の条件でインバータ効率が最大となるときの発電機の運
転点とインバータ効率がステップ37のメモリωgk、
Tgk、ηinvkにサンプリングされる。
【0065】以下同様にして電動機回転角速度の変数ω
mnが最大値ωmMAXとなるまで上記の処理を繰り返
すと、ステップ37のメモリωgk、Tgk、ωmk、
Tmk、ηinvkには目標出力が最小値PoMINか
つ発電機5、電動機1の全回転角速度範囲(発電機5に
ついてωwop〜ωgMAX、電動機1についてωmM
IN〜ωmMAX)の条件でインバータ効率が最大とな
るときの発電機5、電動機1の運転点とインバータ効率
がサンプリングされる。
【0066】電動機回転角速度の変数ωmnが最大値ω
mMAXを超えたときにはステップ42に進み、メモリ
ωgkの値を発電機目標回転角速度ωg*、メモリTg
kの値を発電機目標トルクTg*、メモリωmkの値を
電動機回転角速度ωm、メモリTmkの値を電動機目標
トルクTm*、メモリηinvkの値をインバータ効率
ηinvとして設定する。
【0067】これで発電機目標出力が最小値PoMIN
である条件でインバータ効率が最大となるときの発電機
5、電動機1の運転点の設定を終了する。
【0068】図6に戻りステップ23、24では電動機
1の運転点(ωmとTm*)から所定のマップを、また
発電機5の運転点(ωg*とTg*)から所定のマップ
を検索することによりインバータ損失を含まない単独の
電動機効率ηm、またインバータ損失を含まない単独の
発電機効率ηgを演算する。これらのマップ作成につい
ては次のようにすればよい。回転電機1、5の損失(鉄
損)を求める一般的な近似計算式が存在するものの回転
電機固有の形状により大きく影響されるため、正確には
磁場解析や実機実験により各運転点での損失を求め、こ
れと逆数の関係にある効率を算出する。そして各運転点
毎に効率を書き込んだマップ作成する。この場合、発電
機5の効率にはエンジンの効率を含ませる。
【0069】ステップ25では上記3つの効率ηin
v、ηm、ηgを乗算したものを総合効率ηtotal
として算出し、このようにして得た総合効率ηtota
lとインバータ効率が最大となるときの発電機5、電動
機1の運転点(Tg*、ωg*、Tm*、ωm)とを一
組のデータとしてステップ26においてメモリにストア
(格納)する。このデータは正確にはインバータ効率が
最大となるときの運転点と総合効率のデータであるが、
総合効率が最大となるときの運転点と総合効率のデータ
として扱う。
【0070】ステップ27では発電機目標出力の変数t
Poと最大値PoMAXを比較する。当初はtPo<P
oMAXであるのでステップ28に進み発電機目標出力
の変数tPoに発電機出力の刻み分ΔPoを加算した後
ステップ22に戻り、ステップ22の処理を実行する。
ステップ22では図7に示したところにより今度は発電
機目標出力が最小値PoMIN+ΔPoである条件でイ
ンバータ効率が最大となるときの発電機、電動機の各運
転点とインバータ効率が設定される。そしてステップ2
3〜26の処理を実行すると発電機目標出力がPoMI
N+ΔPoである条件での一組のデータ(ηtota
l、Tg*、ωg*、Tm*、ωm)が得られる。この
データは発電機目標出力がPoMIN+ΔPoである条
件で総合効率が最大となるときの運転点と総合効率のデ
ータであり、2つ目のデータとしてストアされる。
【0071】ステップ27では発電機目標出力の変数t
Poと最大値PoMAXを比較する。このときもtPo
<PoMAXであるのでステップ28に進み発電機目標
出力の変数tPoに発電機出力の刻み分ΔPoを加算し
た後ステップ22に戻り、ステップ22〜26の処理を
実行すると発電機目標出力がPoMIN+2・ΔPoで
ある条件での一組のデータが得られる。このデータは発
電機目標出力がPoMIN+2・ΔPoである条件で総
合効率が最大となるときの運転点と総合効率のデータで
あり、3つ目のデータとしてストアされる。
【0072】このように発電機目標出力の変数がきざみ
分ΔPo加算される毎にデータが増えていくので、発電
機目標出力の変数tPoが最大値PoMAXとなるまで
ステップ22〜28の処理を繰り返すと、発電機目標出
力の全範囲(PoMIN〜PoMAX)での多数組のデ
ータが得られる。これらデータは総合効率が最大となる
ときの発電機5、電動機1の各運転点と最大の総合効率
のデータの集合であり、従ってこれらデータの集合から
発電機5、電動機1の各運転点をパラメータとして最大
の効率を格納した総合効率マップを作成すればよい。
【0073】図3に戻りd・q軸電流指令値演算部35
では運転点設定部34からの総合効率が最大となるとき
の発電機5、電動機1の運転点(ωg*、Tg*、ω
m、Tm*)から、各回転電機5、1の制御電流を複合
した複合電流の電流平均値が最小となるよう各回転電機
5、1の制御電流を決定する。具体的には上記の(2
3)式〜(30)式のすべてを拘束条件として、(3
1)式の評価関数が最小となるよう電動機のd軸電流お
よびq軸電流並びに発電機のd軸電流およびq軸電流を
決定し、決定した4つの値を改めてd、q軸電流の指令
値Idm*、Iqm*、Idg*、Iqg*とおく。す
る。なお、上記の(23)式〜(31)式においてω
g、Tg、Tmに代えてωg*、Tg*、Tm*を用い
ることはいうまでもない。
【0074】ここで本実施形態の作用を説明する。
【0075】本実施形態によれば、電動機1及び発電機
5(全ての回転電機)並びにインバータ8(電流制御装
置)の総合効率が最大となるように各回転電機1、5の
運転点(トルク、回転速度)を設定するようにしたの
で、ロータの回転位相に応じた制御電流を供給すること
で回転を制御することが可能な複数の回転電機に対し、
単一のインバータ8から電流を供給するようにした回転
電機であっても個々の回転電機1、5の損失やインバー
タ8の発熱を改善することができる。
【0076】また総合効率を、発電機5、電動機1両方
の運転点から演算されるインバータ効率と、発電機5、
電動機1個々の運転点から演算されるインバータ損失を
含まない発電機効率、電動機効率との積としたので、イ
ンバータ効率を単独で設定することが可能となり、これ
により複数の回転電機1、5を単一のインバータ8で制
御する場合であっても総合効率を最適に設定することが
できる。
【0077】また総合効率マップを作成するに際して
は、4次元マップに代えて、電動機1の運転点をパラメ
ータとする2次元マップ(第1の2次元マップ)と、発
電機5の運転点をパラメータとする2次元マップ(第2
の2次元マップ)との組合わせとし、4次元マップの検
索が、電動機1の運転点より第1の2次元マップを検索
して電動機1の運転点を定め、次にその運転点で発電機
5の運転点より今度は第2の2次元マップを検索して発
電機5の運転点を定め、その定めた発電機の運転点に入
っている総合効率を取り出すことである。すなわち2次
元マップ検索を2回行うことであるので、4次元マップ
の検索が容易になる。
【0078】実施形態では全ての回転電機1、5及びイ
ンバータ8の総合効率が最大となるように各回転電機
1、5の運転点(トルク、回転速度)を設定する場合で
説明したが、最大である場合に限定するものでなく、全
ての回転電機1、5及びインバータ8の総合効率が大き
くなるように各回転電機1、5の運転点(トルク、回転
速度)を設定することもできる。
【0079】実施形態では評価関数が上記(31)式の
場合で説明したが、これに限らず次のような評価関数で
もかまわない。なお、AVE、PEAKの記号はそれぞ
れその記号より右に位置するかっこ内の値の平均値、最
大値を演算することを意味する。
【0080】 J=AVE{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} …(44) J=PEAK{(Idm2+Iqm21/2+(Idg2+Iqg21/2} …(45) 実施形態では2つの回転電機1、5が1つのステータを
共用しない場合で説明したが、2つの回転電機1、2の
各ロータが同軸に収まり1つのステータを共用する場合
にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御システム図。
【図2】2つの回転電機が1つのステータを共用しない
場合の各ステータコイルとインバータとの接続方法を示
す結線図。
【図3】モータコントローラの制御ブロック図。
【図4】総合効率が最大となるときの発電機、電動機の
各運転点の設定を説明するためのフローチャート。
【図5】総合効率マップの特性図。
【図6】総合効率マップの作成を説明するためのフロー
チャート。
【図7】図6のステップ2の処理を説明するためのフロ
ーチャート。
【図8】スロットル全開での出力特性図。
【図9】従来例を用いるときのモータコントローラの制
御ブロック図。 1 回転電機(電動機) 5 回転電機(発電機) 7 モータコントローラ 8 インバータ 12 総合コントローラ
フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PA08 PA11 PA15 PG04 PI16 PU10 PU26 PV09 PV23 QN02 QN03 QN09 RB22 RB26 SE03 SE04 TD00 TO12 5H572 AA02 BB02 CC04 DD02 DD05 EE04 GG04 HA08 HB08 HB09 HC08 JJ03 JJ06 JJ25 KK05 LL22 LL32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータの回転位相に応じた制御電流を供給
    することで回転を制御することが可能な複数の回転電機
    に対し、単一の電流制御装置から電流を供給するように
    した回転電機の制御装置において、 全ての回転電機及び電流制御装置の総合効率が最大とな
    るようにまたは大きくなるように各回転電機の運転点を
    設定し、設定した運転点に基づいて各回転電機の制御電
    流を決定し、決定した各回転電機の制御電流を複合して
    得られる複合電流を全ての回転電機に供給することを特
    徴とする回転電機の制御装置。
  2. 【請求項2】複数の回転電機が発電機と電動機からなり
    このうち発電機をエンジンと連結させ、電動機を駆動系
    と連結させる場合に発電機目標出力が得られるように電
    動機の運転点を決定した後に発電機、電動機及び電流制
    御装置の総合効率が最大となるようにまたは大きくなる
    ように発電機の運転点を設定することを特徴とする請求
    項1に記載の回転電機の制御装置。
  3. 【請求項3】発電機、電動機及び電流制御装置の総合効
    率は、発電機、電動機両方の運転点から演算される電流
    制御装置の効率と、発電機、電動機個々の運転点から演
    算される発電機効率、電動機効率との積であることを特
    徴とする請求項2に記載の回転電機の制御装置。
  4. 【請求項4】発電機、電動機及び電流制御装置の総合効
    率が最大となるようにまたは大きくなるように発電機の
    運転点を設定する手段は、電動機の運転点と発電機の運
    転点をパラメータとする4次元マップであり、この4次
    元マップを予め作成しておくことを特徴とする請求項1
    に記載の回転電機の制御装置。
  5. 【請求項5】前記電流制御装置がインバータである場合
    に4次元マップを予め作成する手段は、発電機目標出力
    を最小出力から最大出力まで刻み分ずつ分割して多点と
    し、各点毎に複合電流の電流平均値が最小となる発電
    機、電動機の各運転点をサンプリングするとともにその
    ときの複合電流の制御電流から演算されるインバータの
    効率を最大のインバータ効率としてサンプリングする手
    段と、このサンプリングした電動機、発電機の各運転点
    でのインバータ損失を含まない電動機、発電機の各効率
    を演算する手段と、これら電動機、発電機の各効率を前
    記サンプリングした最大のインバータ効率に乗算した値
    を最大の総合効率として算出する手段と、この総合効率
    と前記サンプリングした電動機、発電機の各運転点とを
    一組のデータとしてストアする手段と、この各点毎にス
    トアした複数組のデータを用いて電動機、発電機の各運
    転点を変数とする最大の総合効率の4次元マップを作成
    する手段とからなることを特徴とする請求項4に記載の
    回転電機の制御装置。
  6. 【請求項6】4次元マップに代えて、電動機の運転点を
    パラメータとする第1の2次元マップと、発電機の運転
    点をパラメータとする第1の2次元マップとの組合わせ
    とし、4次元マップの検索は、電動機の運転点より第1
    の2次元マップを検索して電動機の運転点を定め、次に
    その運転点で発電機の運転点より今度は第2の2次元マ
    ップを検索して発電機の運転点を定め、その定めた発電
    機の運転点に入っている総合効率を取り出すことである
    ことを特徴とする請求項4に記載の回転電機の制御装
    置。
  7. 【請求項7】前記制御電流は、複合電流の電流平均値が
    最小となるよう各回転電機の制御電流を決定することを
    特徴とする請求項1に記載の回転電機の制御装置。
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