JP2003031395A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2003031395A JP2001215721A JP2001215721A JP2003031395A JP 2003031395 A JP2003031395 A JP 2003031395A JP 2001215721 A JP2001215721 A JP 2001215721A JP 2001215721 A JP2001215721 A JP 2001215721A JP 2003031395 A JP2003031395 A JP 2003031395A
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洋史 小西
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隆 神原
Hisafumi Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無負荷状態において電源変動による出力電圧の
立ち上がりの遅れを少なくした放電灯点灯装置を提供す
る。 【解決手段】直流電源1の電源電圧Eをスイッチング素
子Q1でスイッチングすることにより、所望の電圧値の
直流電圧に変換するDC−DCコンバータ2と、DC−
DCコンバータ2の出力を交番電圧に変換して高圧放電
灯LPに供給する交流変換回路3と、DC−DCコンバ
ータ2の出力をさらに昇圧する多段昇圧回路4と、多段
昇圧回路4から電源供給されて高電圧の始動パルスを高
圧放電灯LPに印加するイグナイタ5とを備え、無負荷
状態において、DC−DCコンバータ2の出力電圧V2
が一定時間内に第1の閾値電圧まで昇圧するように制御
回路8がスイッチング素子Q1のスイッチング周波数又
はオンデューティを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯点灯装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車のヘッドランプ
に用いる高圧放電灯を負荷とする放電灯点灯装置が提供
されている。この種の放電灯点灯装置は、例えば図11
に示す構成を有する。
【0003】図示する放電灯点灯装置は、バッテリのよ
うな電源電圧が変動する直流電源1と、直流電源1の電
圧を高圧放電灯LPが点灯可能になる電圧まで昇圧する
DC−DCコンバータ2と、DC−DCコンバータ2か
ら出力される直流電圧を交番電圧に変換して高圧放電灯
LPに印加するフルブリッジ形のインバータ回路からな
る交流変換回路3と、高圧放電灯LPを始動させるため
にDC−DCコンバータ2の出力電圧V2を昇圧した高
電圧を発生する多段昇圧回路4と、高圧放電灯LPに消
灯時に多段昇圧回路4の出力電圧V3をさらに昇圧した
高電圧の始動パルスを発生するイグナイタ5と、DC−
DCコンバータ2および交流変換回路3の動作を制御す
る制御回路8と、制御回路8から入力されたドライブ信
号に基づいて交流変換回路3を構成する4個のスイッチ
ング素子(図示せず)を駆動するドライブ回路7とを備
える。ここに、高圧放電灯LPと交流変換回路3と多段
昇圧回路4とイグナイタ5とが、DC−DCコンバータ
2に対する負荷回路として機能する。
【0004】直流電源1の両端間には、DC−DCコン
バータ2を構成するトランスT1の1次巻線n1とMO
SFETからなるスイッチング素子Q1との直列回路が
接続される。トランスT1の2次巻線n2の両端間に
は、ダイオードD1と平滑用のコンデンサC1との直列
回路が接続される。ダイオードD1はスイッチング素子
Q1のオン時にトランスT1からコンデンサC1への充
電電流を阻止する極性に接続される。つまり、スイッチ
ング素子Q1のオン時にトランスT1に電磁エネルギを
蓄積し、この電磁エネルギをスイッチング素子Q1のオ
フ時にトランスT1から放出し、ダイオードD1を通し
てコンデンサC1に充電電流を流すのである。したがっ
て、ダイオードD1のカソードとコンデンサC1との接
続点がコンデンサC1の低電位側になり、図示例ではコ
ンデンサC1の高電位側をフレームグランド(回路グラ
ンド)に接続して基準電位としている。つまり、直流電
源1の負極とDC−DCコンバータ2の出力の高電位側
とが同電位になり、DC−DCコンバータ2の出力電圧
V2は基準電位に対して負極性になる。
【0005】DC−DCコンバータ2の出力電圧V2
は、充放電回路6を通して交流変換回路3に入力され
る。交流変換回路3は例えばMOSFETのような4個
のスイッチング素子を備え、2個ずつのスイッチング素
子の直列回路からなる2本のアームを並列接続した形で
ブリッジ接続されており、各アームにおける2個のスイ
ッチング素子の接続点を出力端とし、出力端間にイグナ
イタ5を介して高圧放電灯LPを接続してある。4個の
スイッチング素子のオン・オフは、一方のアームの高電
位側のスイッチング素子のオン・オフと、他方のアーム
の低電位側のスイッチング素子のオン・オフとが一致す
るように制御回路8によって制御され、高圧放電灯LP
に対して矩形波の交番電圧が印加されるようになってい
る。なお、交流変換回路3を構成するスイッチング素子
のオン・オフは比較的低周波(例えば数十〜数百Hz)
で行われる。
【0006】多段昇圧回路4は所謂コッククロフト・ウ
ォルトン回路により構成され、従来周知の回路構成を有
しているのでその説明は省略する。そして、多段昇圧回
路4では、DC−DCコンバータ2のスイッチング素子
Q1のオン・オフに応じて昇圧動作を行い、出力電圧が
段階的に昇圧するようになっている。
【0007】充放電回路6は、コンデンサC1の両端間
に、コンデンサC2とコンデンサC2の充電経路を構成
する抵抗R1とを直列接続するとともに、抵抗R1と並
列に放電経路を構成するダイオードD2を接続して構成
される。したがって、平滑用のコンデンサC1から抵抗
R1を通してコンデンサC2が充電される。充放電回路
6は高圧放電灯LPの始動時に、DC−DCコンバータ
2とともに高圧放電灯LPに電流を供給することによっ
て、高圧放電灯LPを速やかに点灯させるものである。
【0008】消灯状態の高圧放電灯LPを始動させるに
は、高圧放電灯LPに高電圧の始動パルスを印加して、
絶縁破壊を起こさせる必要があるから、始動パルスを高
圧放電灯LPに印加させるためのイグナイタ5が設けら
れている。イグナイタ5は従来周知の回路構成を有して
おり、多段昇圧回路4の出力端子間にコンデンサ及び抵
抗の並列回路を接続し、このコンデンサの両端間にパル
ストランスの一次巻線とスパークギャップとを接続する
とともに、パルストランスの二次巻線の両端間に高圧放
電灯LPを接続して構成される。而して、多段昇圧回路
4の出力電圧V3によりコンデンサが充電されて、コン
デンサの両端電圧がスパークギャップのしきい値電圧に
達すると、スパークギャップが導通してパルストランス
の一次巻線に電流が流れる。そして、パルストランスの
一次巻線に印加された電圧を昇圧した電圧が二次巻線に
誘起されて、高電圧の始動パルスが高圧放電灯LPに印
加され、高圧放電灯LPで絶縁破壊が発生し、高圧放電
灯LPが始動する。尚、イグナイタ5は、高圧放電灯L
Pが点灯した後は、高電圧の始動パルスの発生を停止さ
せるように構成されている。
【0009】DC−DCコンバータ2を構成するスイッ
チング素子Q1のオン・オフは制御回路8が高周波(数
十k〜数百kHz)で制御しており、制御回路8ではス
イッチング素子Q1のオン・オフの周波数やデューティ
を変化させることによって、DC−DCコンバータ2の
出力電圧V2を制御し、高圧放電灯LPに供給する電力
を制御している。制御回路8は、DC−DCコンバータ
2の出力電圧V2および出力電流を検出する検出部9
と、指令値作成部10と、比較部11と、発振回路部1
2と、過電圧検出回路13とを備えている。
【0010】検出部9は、コンデンサC1の両端電圧
(すなわちDC−DCコンバータ2の出力電圧V2)に
比例した電圧を発生するアンプA1と、コンデンサC1
の一端と後段の回路との間に挿入したカレントトランス
或いは検出抵抗からなる電流センサ20の出力(すなわ
ちDC−DCコンバータ2の出力電流)に比例した電圧
を発生するアンプA2と、アンプA1,A2の出力を所
定の周期でサンプリングして、サンプリング期間が経過
するまでの間その出力を保持するサンプルホールド回路
SH1,SH2とを備え、DC−DCコンバータ2の出
力電圧V2および出力電流を検出する。なお、点灯状態
において交流変換回路3が数百Hzの周期で交番してい
るため、交番のタイミングによってはDC−DCコンバ
ータ2と負荷回路との間がオープン状態となるが、DC
−DCコンバータ2は動作し続けるため、その出力電圧
V2および出力電流が過渡的に変化する。したがって、
検出部9では、出力電圧V2および出力電流の検出のタ
イミングを交流変換回路3のドライブ信号と同期させて
おり、過渡的に変化する状態で出力電圧V2および出力
電流を検出しないようになっている。
【0011】指令値作成部10は、出力電力の指令値を
作成する電力指令値演算部14と、電力指令値演算部1
4から入力された出力電力の指令値と検出部9から入力
された出力電圧の検出値とから電流指令値を演算により
求める電流指令値演算部15と、電流指令値演算部15
から入力された電流指令値と検出部9から入力された出
力電流の検出値とを比較することによりDC−DCコン
バータ2の一次電流指令値を作成する誤差増幅部16と
で構成される。
【0012】比較部11は、スイッチング素子Q1と直
列に接続されたカレントトランス或いは検出抵抗からな
る電流センサ21の出力から求めた一次電流の検出値
と、指令値作成部10から入力された一次電流指令値と
を比較するコンパレータCP1により構成され、一次電
流の検出値が一次電流指令値よりも大きくなるとリセッ
ト信号を出力する。
【0013】発振回路部12は、スイッチング素子Q1
をオンさせるタイミングを決定するための所定周波数の
クロック信号を発生する周波数発生部17と、周波数発
生部17のクロック信号がセット端子に入力されるとと
もに、コンパレータCP1の出力がリセット端子に入力
されるセット・リセット・フリップフロップ(以下、S
R−FFと言う。)18とで構成される。而して、SR
−FF18の出力は、周波数発生部17からのクロック
信号がセット端子に入力されるとセットされ、コンパレ
ータCP1からのリセット信号がリセット端子に入力さ
れるとリセットされるようになっており、SR−FF1
8の出力によってDC−DCコンバータ2のスイッチン
グ素子Q1がオン・オフされる。
【0014】また、検出部9の検出したDC−DCコン
バータ2の出力電圧V2から高圧放電灯LPの点灯状態
を判別する点灯判別回路19が設けられており、点灯判
別回路19が、ランプ始動後にグロー放電からアーク放
電に移行したことを検出すると、検出信号をドライブ回
路7に出力してスイッチング素子の交番動作を開始させ
るとともに、検出信号を周波数発生部17に出力して、
スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を変化さ
せ、DC−DCコンバータ2の動作をランプ点灯時の動
作に移行させる。
【0015】また、過電圧検出回路13は、検出部9か
ら入力された出力電圧の検出値と所定の基準電圧Vre
fとの高低を比較するコンパレータCP2を有し、出力
電圧が基準電圧Vrefを超えると、コンパレータCP
2がSR−FF18のリセット端子にリセット信号を出
力して、SR−FF18の出力をLレベルとし、スイッ
チング素子Q1をオフさせる。例えば電源を投入してD
C−DCコンバータ2が動作を開始しても、高圧放電灯
LPが消灯している場合には(無負荷状態)、DC−D
Cコンバータ2の出力が過昇圧となる場合があり、この
ような過昇圧を過電圧検出回路13が検出すると、スイ
ッチング素子Q1をオフさせて、間欠発振動作を行わせ
ており、DC−DCコンバータ2の二次側に過大な電圧
が発生するのを防止することができる。
【0016】また、この種の放電灯点灯装置としては、
たとえば図12に示す構成を有するものも従来より提供
されている。この放電灯点灯装置は、多段昇圧回路4を
備えていない点以外は上述した放電灯点灯装置と略同様
であるので、同一の構成要素には同一の符合を付して、
その説明は省略する。
【0017】ここで、充放電回路6の機能について説明
する。DC−DCコンバータ2のコンデンサC1は、ダ
イオードD1を介してトランスT1の2次巻線n2の両
端間に接続されており、その充電経路にはダイオードな
どが接続されていないので、スイッチング素子Q1のス
イッチング動作に同期して平滑動作を行うが、充放電回
路6では、コンデンサC2と直列に抵抗R1やダイオー
ドD2が接続されているので、コンデンサC2の充放電
動作とスイッチング素子Q1のスイッチング動作とが完
全に同期していない状態で動作する。
【0018】本回路において負荷として例えばD2R型
のHIDランプからなる高圧放電灯LPを用いる場合
は、高圧放電灯LPを始動させる前の無負荷状態におい
て高圧放電灯LPに対して360V以上の電圧を印加す
ることが推奨されているため、DC−DCコンバータ2
の出力電圧を360V以上とする必要がある。この時、
充放電回路6ではコンデンサC2に電荷を蓄積してお
り、絶縁破壊が発生した直後に充放電回路6からインピ
ーダンスが急激に低下した高圧放電灯LPに電力を供給
し、高圧放電灯LPの点灯状態を維持するように動作す
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した放電灯点灯装
置の内、前者の放電灯点灯装置では、直流電源1の電源
電圧EによってDC−DCコンバータ2から出力される
エネルギが変化するのであるが、直流電源1の電源電圧
Eが低い状態と高い状態とでDC−DCコンバータ2の
スイッチング条件(スイッチング周波数やオンデューテ
ィ)が同じであれば、電源電圧Eが低い場合にはDC−
DCコンバータ2から出力されるエネルギが低くなっ
て、DC−DCコンバータ2の出力電圧V2が低下す
る。ここで、イグナイタ5の一次側には、DC−DCコ
ンバータ2の出力電圧V2を多段昇圧回路4により昇圧
した電圧を供給しているため、DC−DCコンバータ2
の出力電圧V2が低下すると、多段昇圧回路4の出力電
圧V3も低下する。したがって、ランプ始動時にイグナ
イタ5が高電圧の始動パルスを発生するまでの時間が長
くなって、高圧放電灯LPの点灯開始が遅れるという問
題があった。
【0020】また、DC−DCコンバータ2では、スイ
ッチング素子Q1のオン時にトランスT1に蓄積された
エネルギを、スイッチング素子Q1のオフ時にトランス
T1の2次側に供給しているため、トランスT1から2
次側に電流を吐き出す時間(すなわちスイッチング素子
Q1のオフ期間)がある程度必要になる。したがって、
スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を固定した
場合は、スイッチング素子Q1のオンデューティに上限
があり、特に電源電圧Eが低い場合にはオンデューティ
を大きくとれないために必要なエネルギが得られなくな
って、DC−DCコンバータ2の立ち上がり時間が長く
なり、その結果高圧放電灯LPの点灯開始が遅れるとい
う問題があった。
【0021】また、動作開始時においてDC−DCコン
バータ2の出力電圧V2が、高圧放電灯LPを始動させ
るのに必要なDC−DCコンバータ2の電圧値(この電
圧を第1の閾値電圧と言う。)に達した場合、DC−D
Cコンバータ2はこの閾値電圧を維持する動作を行うた
め、必要以上のエネルギを発生する必要はなくなる。し
かしながら、多段昇圧回路4の出力電圧V3はさらに高
い電圧まで昇圧させる必要があり、スイッチング素子Q
1のスイッチング周波数が低い場合は、コッククロフト
・ウォルトン回路からなる多段昇圧回路4の昇圧動作が
遅くなるため、多段昇圧回路4の出力電圧V3がスパー
クギャップのしきい値電圧に達するのに時間がかかると
いう問題があった。また、トリガ素子としてスパークギ
ャップを用いる場合、そのしきい値電圧のばらつきが大
きいため、イグナイタ5から高電圧の始動パルスが出力
されるまでの時間を略一定にするには、DC−DCコン
バータ2の出力電圧V2や多段昇圧回路4の出力電圧V
3の立ち上がり時間を略一定に保つことが望ましい。な
お、多段昇圧回路4の出力電圧V3の立ち上がり時間を
短くするには、DC−DCコンバータ2の出力電圧V2
を高くすることが必要であるが、高圧放電灯LPを点灯
させるのに十分な電圧が得られた状態では、DC−DC
コンバータ2のスイッチング素子Q1が反転する回数の
多い方が(すなわちスイッチング周波数の高い方が)、
多段昇圧回路4の出力電圧V3の立ち上がりが速くな
る。
【0022】一方、上述した放電灯点灯装置の内、後者
の放電灯点灯装置では、DC−DCコンバータ2の出力
側に充放電回路6を設けており、高圧放電灯LPの始動
時に、充放電回路6がDC−DCコンバータ2とともに
高圧放電灯LPに電流を供給することによって、高圧放
電灯LPを速やかに点灯させているのであるが、高圧放
電灯LPがアーク放電に移行した後は交流変換回路3が
極性反転動作を行って、高圧放電灯LPに矩形波電力を
供給して、高圧放電灯LPを矩形波点灯させている。こ
こで、極性反転時には数μS〜数十μSの間、交流変換
回路3のスイッチング素子が全てオフになる期間が存在
し、DC−DCコンバータ2と高圧放電灯LPとの間の
電気的接続が遮断され、オープン状態となるが、この間
もDC−DCコンバータ2は動作を続けるため、DC−
DCコンバータ2の出力に過渡的なリップル電圧やリッ
プル電流が発生する。ここで、充放電回路6の充電経路
には抵抗R1が接続されており、充電の時定数が放電の
時定数よりも長くなっているので、DC−DCコンバー
タ2の出力に発生するリップル成分を十分に平滑するこ
とができないという問題があった。
【0023】ところで、制御回路8では、DC−DCコ
ンバータ2の出力電圧V2や出力電流を検出する検出部
9を有し、その検出結果に基づいてスイッチング素子Q
1のオンデューティを制御しているので、出力電圧や出
力電流にリップルが発生すると、誤動作する虞がある
が、検出部9ではサンプルホールド回路SH1,SH2
が交流変換回路3の動作に同期してアンプA1,A2の
出力をサンプルホールドしており、極性反転時に発生す
るリップルノイズの影響を受けないような構成となって
いる。
【0024】しかしながら、DC−DCコンバータ2の
出力に発生したリップルノイズは、検出部9以外にも影
響する虞があり、DC−DCコンバータ2や交流変換回
路3の動作を制御する制御信号にノイズがのって、DC
−DCコンバータ2や交流変換回路3が誤動作する可能
性もあるので、このようなリップルノイズを低減したい
という要求がある。
【0025】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、請求項1乃至8の発明の目的とするところは、
無負荷状態における出力電圧の立ち上がりを改善した放
電灯点灯装置を提供するにある。また、請求項9又は1
0の発明の目的とするところは、点灯状態において出力
電圧に発生するリップルノイズを低減した放電灯点灯装
置を提供するにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、直流電源と、直流電源の電源
電圧をスイッチング素子でスイッチングすることによっ
て、所望の電圧値の直流電圧に変換するDC−DCコン
バータと、DC−DCコンバータの出力電圧を交番電圧
に変換して高圧放電灯に供給する極性反転回路と、DC
−DCコンバータの出力電圧を昇圧した電圧を発生する
昇圧回路と、昇圧回路から電源供給され始動時において
高電圧の始動パルスを高圧放電灯に印加するイグナイタ
と、直流電源の電源電圧およびDC−DCコンバータの
出力電圧と出力電流とに応じてDC−DCコンバータの
スイッチング素子のオン・オフを制御する制御回路とを
備え、高圧放電灯が消灯している無負荷状態において、
DC−DCコンバータの出力電圧が一定時間内に高圧放
電灯を始動させるのに必要な第1の閾値電圧まで昇圧す
るように制御回路がスイッチング素子のオン・オフを制
御することを特徴とし、無負荷状態において、スイッチ
ング素子のオン・オフを制御することによってDC−D
Cコンバータの出力電圧の立ち上がりを速めて、一定時
間内に第1の閾値電圧まで昇圧させており、出力電圧の
立ち上がり特性を改善することができる。
【0027】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、DC−
DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電圧まで昇圧す
るのに必要な時間が、直流電源の電源電圧が最も高い状
態での時間と略同じ時間になるように、制御回路がスイ
ッチング素子のオン・オフを制御することを特徴とし、
請求項1の発明と同様の作用を奏する。
【0028】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、制御回路は、直流電源の電源電圧に応じてスイッ
チング素子のオンデューティを変化させることを特徴と
し、請求項1の発明と同様の作用を奏する。
【0029】請求項4の発明では、請求項1の発明にお
いて、DC−DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電
圧を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低い第2
の閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降に、制
御回路がスイッチング素子のスイッチング周波数又はオ
ンデューティの何れかを変化させることを特徴とし、請
求項1の発明と同様の作用を奏する。
【0030】請求項5の発明では、請求項1の発明にお
いて、DC−DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電
圧を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低い第2
の閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降に、昇
圧回路の出力電圧が所定時間内に高圧放電灯を始動可能
な所定電圧まで昇圧するよう、制御回路がスイッチング
素子のスイッチング周波数又はオンデューティの何れか
を変化させることを特徴とし、DC−DCコンバータの
出力電圧が第1の閾値電圧又は第2の閾値電圧まで立ち
上がった段階で、スイッチング素子のスイッチング周波
数又はオンデューティを変化させることによって、DC
−DCコンバータの出力電圧の立ち上がりを速めるとと
もに、昇圧回路の出力電圧の立ち上がりを速めることが
できる。
【0031】請求項6の発明では、請求項5の発明にお
いて、昇圧回路はDC−DCコンバータのスイッチング
素子のオン・オフに応じて出力電圧が段階的に昇圧され
る多段昇圧回路からなり、制御回路は、何れかの時点以
降にスイッチング素子のスイッチング周波数を高くする
ことことを特徴とし、DC−DCコンバータの出力電圧
がある程度昇圧した状態で、スイッチング周波数を高め
ることによって、多段昇圧回路による昇圧動作を速め
て、多段昇圧回路の出力電圧の立ち上がりを速めること
ができる。
【0032】請求項7の発明では、請求項6の発明にお
いて、制御回路は、何れかの時点以降にスイッチング素
子のスイッチング周波数を徐々に高くすることを特徴と
し、スイッチング周波数を高くするとDC−DCコンバ
ータのオン時間幅が短くなるから、DC−DCコンバー
タの出力電圧が低下するが、スイッチング周波数を徐々
に高めているので、DC−DCコンバータの出力電圧が
急激に低下するのを防止できる。
【0033】請求項8の発明では、請求項5の発明にお
いて、直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、昇圧回
路の出力電圧が所定電圧まで昇圧するのに必要な時間
が、直流電源の電源電圧が最も高い状態での時間と略同
じ時間になるように、制御回路がスイッチング素子のオ
ン・オフを制御することを特徴とし、請求項5の発明と
同様の作用を奏する。
【0034】請求項9の発明では、直流電源と、直流電
源の電源電圧をスイッチング素子でスイッチングするこ
とによって、所望の電圧値の直流電圧に変換するDC−
DCコンバータと、DC−DCコンバータの出力電圧を
交番電圧に変換して高圧放電灯に供給する極性反転回路
と、始動時において高電圧の始動パルスを高圧放電灯に
印加するイグナイタと、DC−DCコンバータのスイッ
チング素子のオン・オフを制御する制御回路と、DC−
DCコンバータの出力段に設けられた平滑用の第1のコ
ンデンサと、第1のコンデンサと並列に接続されてDC
−DCコンバータの出力により充電されると共に、始動
時に放電して第1のコンデンサと共に高圧放電灯に電流
を供給する充放電回路とを備え、充放電回路を、第1の
コンデンサと並列に接続された放電抵抗および第2のコ
ンデンサの直列回路と、放電抵抗の両端間に接続された
充電経路を構成するダイオードとで構成したことを特徴
とし、第2のコンデンサの充電経路のインピーダンスを
放電経路のインピーダンスに比べて小さくしているの
で、DC−DCコンバータの出力段に発生したリップル
ノイズを第2のコンデンサで確実に平滑することがで
き、リップルノイズによる制御回路の誤動作を防止でき
る。
【0035】請求項10の発明では、請求項9の発明に
おいて、放電抵抗の両端間に、ダイオードを介して放電
抵抗よりもインピーダンスの小さい充電抵抗を接続した
ことを特徴とし、請求項9の発明と同様、第2のコンデ
ンサの充電経路のインピーダンスを放電経路のインピー
ダンスに比べて小さくしているので、DC−DCコンバ
ータの出力段に発生したリップルノイズを第2のコンデ
ンサで確実に平滑して、リップルノイズによる制御回路
の誤動作を防止できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0037】(実施形態1)本実施形態の放電灯点灯装
置の回路図を図1に示す。本実施形態では、従来例で説
明した図11に示す放電灯点灯装置において、直流電源
1の電源電圧Eを検出する電源電圧検出回路22を設け
ており、電源電圧検出回路22により検出された直流電
源1の電源電圧Eと、検出部9により検出されたDC−
DCコンバータ2の出力電圧V2および出力電流とに基
づいて、制御回路8がスイッチング素子Q1のスイッチ
ング周波数やオンデューティを変化させている。尚、放
電灯点灯装置の基本的な構成は、従来例で説明した図1
1に示す放電灯点灯装置と略同様であるので、同一の構
成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0038】電源電圧検出回路22は、直流電源1の両
端間に接続された抵抗R4,R5の直列回路と、抵抗R
4,R5の接続点にアノードが接続されたダイオードD
5と、カソードがダイオードD5のカソードに接続され
るとともにアノードが回路のグランドに接続されたツェ
ナダイオードZD1とで構成され、直流電源1の電源電
圧Eを抵抗R4,R5で分圧した電圧(すなわちダイオ
ードD5とツェナダイオードZD1との接続点の電圧)
が制御回路8の周波数発生部17に出力される。なお、
ツェナダイオードZD1のツェナ電圧は、抵抗R5の両
端電圧の最大値よりも高い電圧に設定されている。
【0039】また、本実施形態ではDC−DCコンバー
タ2を、トランスT1と、直流電源1の両端間にトラン
スT1の1次巻線n1を介して接続されたMOSFET
からなるスイッチング素子Q1と、トランスT1の2次
巻線n2の一端と直流電源1の負極との間に接続された
ダイオードD1と、2次巻線n2の他端と直流電源1の
負極との間に接続されたインダクタL1および平滑コン
デンサC1の直列回路と、トランスT1の1次巻線n1
およびスイッチング素子Q1の接続点と2次巻線n2の
他端との間に接続されたコンデンサC3とで構成してい
る。このDC−DCコンバータ2では、スイッチング素
子Q1のオン時に、直流電源1→トランスT1の1次巻
線n1→スイッチング素子Q1→直流電源1の経路で電
流が流れて、トランスT1にエネルギが蓄積される。次
にスイッチング素子Q1がオフになると、トランスT1
に蓄積されたエネルギにより、トランスT1の2次巻線
n2→ダイオードD1→コンデンサC0→トランスT1
の1次巻線n1→コンデンサC3→トランスT1の2次
巻線n2の経路で電流が流れて、コンデンサC3にエネ
ルギが蓄積される(昇圧動作)。その後、スイッチング
素子Q1が再度オンになると、トランスT1にエネルギ
が蓄積されるととともに、コンデンサC3に蓄積された
エネルギにより、コンデンサC3→スイッチング素子Q
1→コンデンサC1→インダクタL1→コンデンサC3
の経路で電流が流れて、コンデンサC1にエネルギが移
行する(降圧動作)。上記の動作を繰り返し行うことに
よって、コンデンサC1には負電位の直流電圧が生成さ
れる。
【0040】また、充放電回路6は、平滑コンデンサC
1の両端間にダイオードD3と抵抗R2とコンデンサC
2とを直列に接続するとともに、ダイオードD3及び抵
抗R2の直列回路の両端間にダイオードD4及び抵抗R
3の直列回路を接続して構成される。ここにおいて、ダ
イオードD3は、平滑コンデンサC1から抵抗R2を介
してコンデンサC2に充電電流を流す向きに接続され、
ダイオードD4は、抵抗R3を介してコンデンサC2か
ら放電電流を流す向きに接続されており、充電経路に設
けた抵抗R2の抵抗値を放電経路に設けた抵抗R3の抵
抗値よりも小さくしている。而して、充放電回路6の充
電の時定数を、放電の時定数よりも短くでき、通常点灯
時に交流変換回路3の交番動作によってDC−DCコン
バータ2の出力に発生する過渡的なリップルノイズを充
放電回路6のコンデンサC2で平滑することにより、リ
ップルノイズによる制御回路8の誤動作を防止すること
ができる。
【0041】ここで、高圧放電灯LPの始動時における
制御回路8の動作を説明する。上述のように電源電圧検
出回路22は、直流電源1の電源電圧Eを抵抗R4,R
5で分圧した電圧を周波数発生部17に出力しており、
周波数発生部17では直流電源1の電源電圧Eに応じて
クロック信号の周波数(つまりスイッチング素子Q1の
スイッチング周波数f)を変化させている。
【0042】図2(a)は直流電源1の電源電圧Eとス
イッチング周波数fとの関係を、図2(b)は直流電源
1の電源電圧EとDC−DCコンバータ2の出力電力と
の関係をそれぞれ示しており、同図中の破線はスイッチ
ング周波数fを固定した場合の特性を、実線はスイッチ
ング周波数fを変化させた本実施形態の場合の特性をそ
れぞれ示している。ここで、スイッチング周波数fを固
定した場合、従来例で説明したようにスイッチング素子
Q1のオンデューティに上限があるため、直流電源1の
電源電圧Eが低下すると、DC−DCコンバータ2の出
力電力も低下し、高圧放電灯LPの立ち上げに必要が電
力を確保することができず、高圧放電灯LPの始動開始
が遅くなっていた。それに対して、本実施形態では直流
電源1の電源電圧Eに応じて周波数発生部17がスイッ
チング周波数fを変化させており、電源電圧Eが一定レ
ベルE1よりも低下した場合は、スイッチング周波数f
を低下させているので、スイッチング周期を長くするこ
とによってオンデューティを大きくとることができ、D
C−DCコンバータ2の出力電圧Eを一定時間内に高圧
放電灯LPを始動させるのに必要な第1の閾値電圧まで
昇圧させることができ、高圧放電灯LPの立ち上げに必
要な電力P1を確保できる。また、多段昇圧回路4はD
C−DCコンバータ2の出力電圧V2を昇圧しているの
で、DC−DCコンバータ2の出力電圧V2の立ち上が
りを速めることによって、多段昇圧回路4の出力電圧V
3の立ち上がりも速めることができる。したがって、多
段昇圧回路4の出力電圧V3を昇圧させるのに要する時
間を短くでき、高圧放電灯LPの始動開始にかかる時間
を短縮できる。
【0043】ここで、直流電源1としてカーバッテリを
用いる場合には負荷変動などによって電源電圧Eが変動
することが考えられるが、制御回路8では、直流電源1
の電源電圧Eが変動する範囲内で、DC−DCコンバー
タ2の出力電圧V2が高圧放電灯LPを始動させるのに
必要な第1の閾値電圧まで昇圧するのに必要な時間が、
電源電圧Eが最も高い状態での時間と略同じ時間になる
ように、スイッチング素子Q1のオン・オフを制御して
いるので、高圧放電灯LPの点灯開始を略一定とするこ
とができる。
【0044】(実施形態2)本発明の実施形態2を図3
を参照して説明する。図3(a)は直流電源1の電源電
圧EとDC−DCコンバータ2の出力電力Pとの関係
を、図3(b)は電源電圧Eとスイッチング素子Q1の
スイッチング周波数fとの関係を、図3(c)は電源電
圧Eとスイッチング素子Q1のオンデューティDTとの
関係をそれぞれ示しており、図中の破線はスイッチング
周波数fを固定し、オンデューティDTのみを可変とし
た従来例の特性を、実線はスイッチング周波数fおよび
オンデューティDTを共に可変とした本実施形態の特性
をそれぞれ示す。尚、本実施形態の放電灯点灯装置の回
路構成は実施形態1と同様であるので、図示及び説明は
省略する。
【0045】実施形態1で説明したDC−DCコンバー
タ2において、一定電力Pを得るためのスイッチング素
子Q1のオン時間Tonは、以下の式および式から求
めることができる。但し、スイッチング素子Q1のスイ
ッチング周波数をf、直流電源1の電源電圧をEとす
る。
【0046】Ton∝(P/f)1/2 … Ton∝1/E … ここで、制御回路8では、電源電圧検出回路22から入
力された電源電圧Eの検出結果に基づいて、スイッチン
グ周波数fおよびオンデューティDTを決定しており、
直流電源1の電源電圧Eが一定レベルE1よりも低下し
た場合は、図3(b)に示すようにスイッチング周波数
fを低下させるとともに、図3(c)に示すようにオン
デューティDTを大きくして、オン時間を長くしてお
り、図3(a)に示すようにスイッチング周波数fを固
定した場合に比べてDC−DCコンバータ2の出力電力
Pを大きくすることができる。このように、ランプ始動
時において直流電源1の電源電圧Eが低い場合には、ス
イッチング周波数fを低下させるとともに、オンデュー
ティDTを大きくすることによって、出力電力Pを大き
くして出力電圧V2の立ち上がりを速めているので、高
圧放電灯LPの立ち上げに必要な電力を確保することが
できる。
【0047】また、多段昇圧回路4ではDC−DCコン
バータ2の出力電圧V2を昇圧しているので、DC−D
Cコンバータ2の出力電圧V2の立ち上がりを速めるこ
とによって、多段昇圧回路4の出力電圧V3の立ち上が
りも速めることができる。したがって、多段昇圧回路4
の出力電圧V3を昇圧させるのに要する時間を短くで
き、高圧放電灯LPの始動開始にかかる時間を短縮でき
る。
【0048】尚、制御回路8では、直流電源1の電源電
圧Eが変動する範囲内で、DC−DCコンバータ2の出
力電圧V2が高圧放電灯LPを始動させるのに必要な第
1の閾値電圧まで昇圧するのに必要な時間が、電源電圧
Eが最も高い状態での時間と略同じ時間になるように、
スイッチング素子Q1のオン・オフを制御しているの
で、高圧放電灯LPの点灯開始を略一定とすることがで
きる。
【0049】(実施形態3)本発明の実施形態3を図4
及び図5を参照して説明する。実施形態1では、過電圧
検出回路13のコンパレータCP2が過電圧を判定する
基準電圧Vrefを一定としているのに対して、本実施
形態では、電源電圧検出回路22の検出結果に応じた基
準電圧Vrefを発生する過電圧基準発生回路23を設
けている。尚、過電圧基準発生回路23以外の構成は実
施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の
符号を付して、その説明は省略する。
【0050】図5(a)は直流電源1の電源電圧Eと基
準電圧Vrefとの関係を示しており、図中の破線は基
準電圧Vrefを一定とした場合の特性を、実線は基準
電圧Vrefを電源電圧Eに応じて変化させた本実施形
態の特性を示している。本実施形態では、電源電圧Eが
一定レベルE1よりも高い場合は過電圧基準発生回路2
3が基準電圧Vrefを一定とし、電源電圧Eが一定レ
ベルE1よりも低下した場合は、過電圧基準発生回路2
3が基準電圧をVref1まで徐々に増加させている。
【0051】ここで、高圧放電灯LPの消灯時(無負荷
状態)におけるDC−DCコンバータ2の出力は、直流
電源1の電源電圧Eによって出力エネルギが変化するた
めに、立ち上がり時間が異なってくるが、本実施形態で
はランプ始動時において電源電圧Eが一定レベルE1よ
りも低い場合、過電圧検出の基準電圧Vrefを高くす
ることによって、過電圧検出回路23が過電圧を検出し
てDC−DCコンバータ2の動作が間欠発振動作となる
のを防止しており、DC−DCコンバータ2に連続して
発振動作を行わせることにより、DC−DCコンバータ
2の出力電圧の立ち上がりを速めている。図5(b)は
DC−DCコンバータ2の出力電圧V2の立ち上がりを
示しており、図中の実線は電源電圧Eが一定レベルE1
よりも低い場合の特性を、一点鎖線は電源電圧Eが一定
レベルE1よりも高い場合の特性をそれぞれ示してお
り、電源電圧Eが一定レベルE1より低い場合は、出力
電圧V2の上限値(すなわち過電圧の検出レベル)を大
きくして出力電圧の立ち上がりを速めている。
【0052】(実施形態4)本発明の実施形態4を図6
(a)〜(c)を参照して説明する。尚、本実施形態の
放電灯点灯装置の回路構成は実施形態1と同様であるの
で、図示及び説明は省略する。
【0053】図6(a)はDC−DCコンバータ2の出
力電圧V2の時間変化を示す波形図、図6(b)はDC
−DCコンバータ2の出力電圧V2と多段昇圧回路4の
出力電圧V3との和の電圧の時間変化を示す波形図、図
6(c)はDC−DCコンバータ2のスイッチング周波
数fの時間変化を示す波形図である。ここで、同図中の
破線は実施形態1の放電灯点灯装置の動作を示し、実線
は本実施形態の放電灯点灯装置の動作を示している。
【0054】実施形態1では、ランプ始動時において直
流電源1の電源電圧Eが一定レベルよりも低い場合、D
C−DCコンバータ2の出力電圧V2が第1の閾値電圧
Vth1に達するまでの間、スイッチング周波数fを低下
させるとともに、オンデューティDTを大きくすること
によって、出力電圧V2の立ち上がりを速めており、出
力電圧V2の立ち上がりを速めることによって多段昇圧
回路4の出力電圧V3の立ち上がりを速くしている。と
ころで、図7は多段昇圧回路4の出力電圧V3とDC−
DCコンバータ2のスイッチング周波数fとの関係を示
しており、コッククロフト・ウォルトン回路からなる多
段昇圧回路4はスイッチング素子Q1のオン・オフに応
じて昇圧動作を行っているので、スイッチング周波数f
が高いほど昇圧動作が速やかに行われ、出力電圧V3が
高くなる傾向を有している。したがって、DC−DCコ
ンバータ2の出力電圧V2の立ち上がりを速めるために
スイッチング周波数fを低くした場合は多段昇圧回路4
の昇圧動作が遅くなるため、本実施形態ではDC−DC
コンバータ2の出力電圧V2がある程度昇圧した時点
で、すなわち出力電圧V2が上記第1の閾値電圧Vth1
よりも低い第2の閾値電圧Vth2に達した時点で、スイ
ッチング周波数fをf1からf2に段階的に切り替えて
おり(f1<f2)、スイッチング周波数fを高くする
ことによって多段昇圧回路4による昇圧動作を速め、そ
の出力電圧V3の立ち上がりを速めている。
【0055】このように、DC−DCコンバータ2の出
力電圧V2が第1の閾値電圧Vth1に達する時刻t2よ
りも前の時刻t1でスイッチング周波数fを高くしてい
るので、多段昇圧回路4の出力電圧V3が高圧放電灯L
Pを始動させるのに必要な電圧V3a〜V3bに達する
時刻を、t5からt4、t7からt6にそれぞれ短縮す
ることができ、多段昇圧回路4の出力電圧V3の立ち上
がりを速めることによって、イグナイタ5が高電圧の始
動パルスを発生するまでの時間を短縮し、高圧放電灯L
Pの始動開始を早めることができる。
【0056】ところで、本実施形態ではDC−DCコン
バータ2の出力電圧V2が第2の閾値電圧Vth2に達し
た時刻t1において、スイッチング周波数fをf1から
f2に段階的に切り替えているため、この時点でDC−
DCコンバータ2の出力電力が急激に低下するが、図8
(c)に示すように時刻t1以降にスイッチング周波数
fを徐々に高めるようにしても良い。ここで、図8
(a)はDC−DCコンバータ2の出力電圧V2の時間
変化を示す波形図、図8(b)はDC−DCコンバータ
2の出力電圧V2と多段昇圧回路4の出力電圧V3との
和の電圧の時間変化を示す波形図、図8(c)はDC−
DCコンバータ2のスイッチング周波数fの時間変化を
示す波形図、図8(d)はDC−DCコンバータ2の出
力電力の時間変化を示す波形図である。尚、同図中の破
線は実施形態1の放電灯点灯装置の動作を示し、実線は
本実施形態の放電灯点灯装置の動作を示している。
【0057】このように、ランプ始動時において直流電
源1の電源電圧Eが低い場合には、DC−DCコンバー
タ2の出力電圧V2が第2の閾値電圧Vth2に達するま
での間、DC−DCコンバータ2のスイッチング周波数
fを低い値f1に設定して、出力電圧V2の立ち上がり
を速めるとともに、出力電圧V2が第2の閾値電圧Vth
2に達した時刻t1以降はスイッチング周波数fをf1
から徐々に高くしているので、スイッチング周波数fを
段階的に大きくした場合のように出力電力が急激に低下
することはなく、出力電力V2の立ち上がりが緩やかに
なることはなく、多段昇圧回路4の出力電圧V3をV3
a又はV3bまで速やかに昇圧させることができる。
【0058】ここで、制御回路8では、直流電源1の電
源電圧Eが変動する範囲内で、多段昇圧回路4の出力電
圧が所定電圧(V3a〜V3b)まで昇圧するのに必要
な時間が、電源電圧Eが最も高い状態での時間と略同じ
時間(所定時間)となるように、スイッチング素子Q1
のオン・オフを制御しているので、高電圧の始動パルス
が発生するまでの時間を略一定にして、高圧放電灯LP
の点灯開始を略一定とすることができる。
【0059】尚、本実施形態ではDC−DCコンバータ
2の出力電圧V2が第2の閾値電圧Vth2を超えた時点
以降に、DC−DCコンバータ2のスイッチング周波数
fを変化させて、多段昇圧回路4の出力電圧の立ち上が
りを速めているが、DC−DCコンバータ2の出力電圧
V2が第1の閾値電圧Vth1を超えた時点以降に、DC
−DCコンバータ2のスイッチング周波数fを変化させ
て、多段昇圧回路4の出力電圧の立ち上がりを速めるよ
うにしても良いし、またスイッチング素子Q1のオンデ
ューティを変化させることによって、DC−DCコンバ
ータ2の出力電圧V2の立ち上がりを速くし、それによ
って多段昇圧回路4の出力電圧V3の立ち上がりを速め
るようにしても良い。
【0060】(実施形態5)本発明の実施形態5を図9
及び図10を参照して説明する。従来例で説明した図1
1に示す放電灯点灯装置では、平滑コンデンサC1の両
端間に抵抗R1及びコンデンサC2の直列回路を接続す
るとともに、抵抗R1と並列にダイオードD2を接続し
て充放電回路6を構成しており、ダイオードD2の向き
をコンデンサC2から放電電流が流れる向きに接続して
いるのに対して、本実施形態では図9に示すようにダイ
オードD2の向きをコンデンサC2に充電電流を流す向
きに接続してある。また、本実施形態ではDC−DCコ
ンバータ2の出力電圧を昇圧する多段昇圧回路4を無く
している。尚、充放電回路6および多段昇圧回路4以外
の構成は従来例で説明した図11に示す放電灯点灯装置
と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付
して、その説明を省略する。
【0061】また、図10(a)は交流変換回路3の出
力波形を、図10(b)はDC−DCコンバータ2の出
力波形をそれぞれ示し、図10(b)中のイは本実施形
態の放電灯点灯装置の波形図、同図中のロは従来の放電
灯点灯装置の波形図をそれぞれ示している。
【0062】上述のように、本実施形態では充放電回路
6の充電経路(すなわちコンデンサC2の充電経路)に
逆流防止用のダイオードD2のみを設けており、実施形
態1と同様、放電経路に設けた抵抗R1のインピーダン
スよりも充電経路のインピーダンスを小さくすることに
よって、充放電回路6の充電の時定数を、放電の時定数
よりも短くでき、通常点灯時に交流変換回路3の交番動
作によってDC−DCコンバータ2の出力に発生する過
渡的なリップルノイズを充放電回路6のコンデンサC2
で確実に平滑することにより、従来例の放電灯点灯装置
に比べてリップルノイズを低減でき、リップルノイズに
よる制御回路8の誤動作を防止することができる。
【0063】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、直流
電源と、直流電源の電源電圧をスイッチング素子でスイ
ッチングすることによって、所望の電圧値の直流電圧に
変換するDC−DCコンバータと、DC−DCコンバー
タの出力電圧を交番電圧に変換して高圧放電灯に供給す
る極性反転回路と、DC−DCコンバータの出力電圧を
昇圧した電圧を発生する昇圧回路と、昇圧回路から電源
供給され始動時において高電圧の始動パルスを高圧放電
灯に印加するイグナイタと、直流電源の電源電圧および
DC−DCコンバータの出力電圧と出力電流とに応じて
DC−DCコンバータのスイッチング素子のオン・オフ
を制御する制御回路とを備え、高圧放電灯が消灯してい
る無負荷状態において、DC−DCコンバータの出力電
圧が一定時間内に高圧放電灯を始動させるのに必要な第
1の閾値電圧まで昇圧するように制御回路がスイッチン
グ素子のオン・オフを制御することを特徴とし、無負荷
状態において、スイッチング素子のオン・オフを制御す
ることによってDC−DCコンバータの出力電圧の立ち
上がりを速めて、一定時間内に第1の閾値電圧まで昇圧
させており、出力電圧の立ち上がり特性を改善すること
ができるという効果がある。
【0064】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、DC−D
Cコンバータの出力電圧が第1の閾値電圧まで昇圧する
のに必要な時間が、直流電源の電源電圧が最も高い状態
での時間と略同じ時間になるように、制御回路がスイッ
チング素子のオン・オフを制御することを特徴とし、請
求項1の発明と同様の効果を奏する。
【0065】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、制御回路は、直流電源の電源電圧に応じてスイッチ
ング素子のオンデューティを変化させることを特徴と
し、請求項1の発明と同様の効果を奏する。
【0066】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、DC−DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電圧
を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低い第2の
閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降に、制御
回路がスイッチング素子のスイッチング周波数又はオン
デューティの何れかを変化させることを特徴とし、請求
項1の発明と同様の効果を奏する。
【0067】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、DC−DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電圧
を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低い第2の
閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降に、昇圧
回路の出力電圧が所定時間内に高圧放電灯を始動可能な
所定電圧まで昇圧するよう、制御回路がスイッチング素
子のスイッチング周波数又はオンデューティの何れかを
変化させることを特徴とし、DC−DCコンバータの出
力電圧が第1の閾値電圧又は第2の閾値電圧まで立ち上
がった段階で、スイッチング素子のスイッチング周波数
又はオンデューティを変化させることによって、DC−
DCコンバータの出力電圧の立ち上がりを速めるととも
に、昇圧回路の出力電圧の立ち上がりを速めることがで
きるという効果がある。
【0068】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、昇圧回路はDC−DCコンバータのスイッチング素
子のオン・オフに応じて出力電圧が段階的に昇圧される
多段昇圧回路からなり、制御回路は、何れかの時点以降
にスイッチング素子のスイッチング周波数を高くするこ
とことを特徴とし、DC−DCコンバータの出力電圧が
ある程度昇圧した状態で、スイッチング周波数を高める
ことによって、多段昇圧回路による昇圧動作を速めて、
多段昇圧回路の出力電圧の立ち上がりを速めることがで
きるという効果がある。
【0069】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、制御回路は、何れかの時点以降にスイッチング素子
のスイッチング周波数を徐々に高くすることを特徴と
し、スイッチング周波数を高くするとDC−DCコンバ
ータのオン時間幅が短くなるから、DC−DCコンバー
タの出力電圧が低下するが、スイッチング周波数を徐々
に高めているので、DC−DCコンバータの出力電圧が
急激に低下するのを防止できるという効果がある。
【0070】請求項8の発明は、請求項5の発明におい
て、直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、昇圧回路
の出力電圧が所定電圧まで昇圧するのに必要な時間が、
直流電源の電源電圧が最も高い状態での時間と略同じ時
間になるように、制御回路がスイッチング素子のオン・
オフを制御することを特徴とし、請求項5の発明と同様
の効果を奏する。
【0071】請求項9の発明は、直流電源と、直流電源
の電源電圧をスイッチング素子でスイッチングすること
によって、所望の電圧値の直流電圧に変換するDC−D
Cコンバータと、DC−DCコンバータの出力電圧を交
番電圧に変換して高圧放電灯に供給する極性反転回路
と、始動時において高電圧の始動パルスを高圧放電灯に
印加するイグナイタと、DC−DCコンバータのスイッ
チング素子のオン・オフを制御する制御回路と、DC−
DCコンバータの出力段に設けられた平滑用の第1のコ
ンデンサと、第1のコンデンサと並列に接続されてDC
−DCコンバータの出力により充電されると共に、始動
時に放電して第1のコンデンサと共に高圧放電灯に電流
を供給する充放電回路とを備え、充放電回路を、第1の
コンデンサと並列に接続された放電抵抗および第2のコ
ンデンサの直列回路と、放電抵抗の両端間に接続された
充電経路を構成するダイオードとで構成したことを特徴
とし、第2のコンデンサの充電経路のインピーダンスを
放電経路のインピーダンスに比べて小さくしているの
で、DC−DCコンバータの出力段に発生したリップル
ノイズを第2のコンデンサで確実に平滑することがで
き、リップルノイズによる制御回路の誤動作を防止でき
るという効果がある。
【0072】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、放電抵抗の両端間に、ダイオードを介して放電抵
抗よりもインピーダンスの小さい充電抵抗を接続したこ
とを特徴とし、請求項9の発明と同様、第2のコンデン
サの充電経路のインピーダンスを放電経路のインピーダ
ンスに比べて小さくしているので、DC−DCコンバー
タの出力段に発生したリップルノイズを第2のコンデン
サで確実に平滑して、リップルノイズによる制御回路の
誤動作を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の放電灯点灯装置の回路ブロック図
である。
【図2】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図で
ある。
【図3】(a)〜(c)は実施形態2の放電灯点灯装置
の動作を説明する説明図である。
【図4】実施形態3の放電灯点灯装置の回路ブロック図
である。
【図5】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図で
ある。
【図6】(a)〜(c)は実施形態4の放電灯点灯装置
の動作を説明する説明図である。
【図7】同上を構成する多段昇圧回路の出力電圧とDC
−DCコンバータのスイッチング周波数との関係を示す
図である。
【図8】(a)〜(d)は同上の別の放電灯点灯装置の
動作を説明する説明図である。
【図9】実施形態5の放電灯点灯装置の回路ブロック図
である。
【図10】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図
である。
【図11】従来の放電灯点灯装置の回路ブロック図であ
る。
【図12】従来のまた別の放電灯点灯装置の回路ブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 DC−DCコンバータ 3 交流変換回路 4 多段昇圧回路 5 イグナイタ 8 制御回路 E 電源電圧 LP 高圧放電灯 Q1 スイッチング素子 V2 出力電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神原 隆 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 田中 寿文 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA11 AC01 AC11 AC19 BA03 BA05 BC05 DA00 DD06 DE02 DE05 FA05 GA03 GB18 HA04 HA10 HB03 3K083 AA01 AA42 AA50 BA04 BA25 BA31 BA33 BC19 BC42 BC43 BD03 BD04 BD13 BD16 BD18 BD22 BD25 CA32

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、直流電源の電源電圧をスイッ
    チング素子でスイッチングすることによって、所望の電
    圧値の直流電圧に変換するDC−DCコンバータと、D
    C−DCコンバータの出力電圧を交番電圧に変換して高
    圧放電灯に供給する極性反転回路と、DC−DCコンバ
    ータの出力電圧を昇圧した電圧を発生する昇圧回路と、
    昇圧回路から電源供給され始動時において高電圧の始動
    パルスを高圧放電灯に印加するイグナイタと、直流電源
    の電源電圧およびDC−DCコンバータの出力電圧と出
    力電流とに応じてDC−DCコンバータのスイッチング
    素子のオン・オフを制御する制御回路とを備え、高圧放
    電灯が消灯している無負荷状態において、DC−DCコ
    ンバータの出力電圧が一定時間内に高圧放電灯を始動さ
    せるのに必要な第1の閾値電圧まで昇圧するように制御
    回路がスイッチング素子のオン・オフを制御することを
    特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、
    DC−DCコンバータの出力電圧が第1の閾値電圧まで
    昇圧するのに必要な時間が、直流電源の電源電圧が最も
    高い状態での時間と略同じ時間になるように、制御回路
    がスイッチング素子のオン・オフを制御することを特徴
    とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】制御回路は、直流電源の電源電圧に応じて
    スイッチング素子のオンデューティを変化させることを
    特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】DC−DCコンバータの出力電圧が第1の
    閾値電圧を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低
    い第2の閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降
    に、制御回路がスイッチング素子のスイッチング周波数
    又はオンデューティの何れかを変化させることを特徴と
    する請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】DC−DCコンバータの出力電圧が第1の
    閾値電圧を超えた時点、又は、第1の閾値電圧よりも低
    い第2の閾値電圧を超えた時点の内、何れかの時点以降
    に、昇圧回路の出力電圧が所定時間内に高圧放電灯を始
    動可能な所定電圧まで昇圧するよう、制御回路がスイッ
    チング素子のスイッチング周波数又はオンデューティの
    何れかを変化させることを特徴とする請求項1記載の放
    電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】前記昇圧回路はDC−DCコンバータのス
    イッチング素子のオン・オフに応じて出力電圧が段階的
    に昇圧される多段昇圧回路からなり、制御回路は、前記
    何れかの時点以降にスイッチング素子のスイッチング周
    波数を高くすることことを特徴とする請求項5記載の放
    電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】制御回路は、前記何れかの時点以降にスイ
    ッチング素子のスイッチング周波数を徐々に高くするこ
    とを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】直流電源の電源電圧が変動する範囲内で、
    昇圧回路の出力電圧が所定電圧まで昇圧するのに必要な
    時間が、直流電源の電源電圧が最も高い状態での時間と
    略同じ時間になるように、制御回路がスイッチング素子
    のオン・オフを制御することを特徴とする請求項5記載
    の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】直流電源と、直流電源の電源電圧をスイッ
    チング素子でスイッチングすることによって、所望の電
    圧値の直流電圧に変換するDC−DCコンバータと、D
    C−DCコンバータの出力電圧を交番電圧に変換して高
    圧放電灯に供給する極性反転回路と、始動時において高
    電圧の始動パルスを高圧放電灯に印加するイグナイタ
    と、DC−DCコンバータのスイッチング素子のオン・
    オフを制御する制御回路と、DC−DCコンバータの出
    力段に設けられた平滑用の第1のコンデンサと、第1の
    コンデンサと並列に接続されてDC−DCコンバータの
    出力により充電されると共に、始動時に放電して第1の
    コンデンサと共に高圧放電灯に電流を供給する充放電回
    路とを備え、前記充放電回路を、第1のコンデンサと並
    列に接続された放電抵抗および第2のコンデンサの直列
    回路と、前記放電抵抗の両端間に接続された充電経路を
    構成するダイオードとで構成したことを特徴とする放電
    灯点灯装置。
  10. 【請求項10】前記放電抵抗の両端間に、前記ダイオー
    ドを介して前記放電抵抗よりもインピーダンスの小さい
    充電抵抗を接続したことを特徴とする請求項9記載の放
    電灯点灯装置。
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