JP2003031243A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents
燃料電池システム及びその制御方法Info
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Abstract
を発電させ得る燃料電池システムを提供する。 【解決手段】燃料電池装置10と水タンク51と水タン
ク51から供給された水を保有する補機50とを備えた
燃料電池システム1である。水タンク51及び補機50
の少なくとも一方の暖気対象に燃料電池装置10から排
出される排出空気を案内するダクト26を備えている。
Description
びその制御方法に関する。この燃料電池システム及びそ
の制御方法は電気自動車、ハイブリッド車等に用いて好
適である。
置に接続された水素供給手段とを備えた燃料電池システ
ムが知られている。
により供給される空気極と、水素ガスが水素ガス流路に
より供給される水素極と、空気極及び水素極に挟持され
たイオン交換樹脂からなる固体高分子膜型の電解質層と
を有しており、空気中の酸素と水素ガスとの電気化学反
応により電力を生じ得るようになっている。水素供給手
段は、水素吸蔵合金により水素を貯蔵する水素貯蔵装置
と、水素貯蔵装置と燃料電池装置とを水素ガス給気路と
して接続し、水素極側に水素ガスを供給可能な水素供給
管とを有している。
水タンクと、水タンクと燃料電池装置とを給水路として
接続し、空気極側に水を供給可能な給水管等の補機とを
備えている。
の空気流路に大気中の空気が供給される一方、燃料電池
装置の水素ガス流路に水素供給手段から供給される水素
ガスが供給されることにより、水素極側では、 H2→2H++2e- の反応を生じる。ここで生じたH+がH3O+の形で電解
質層を移動し、空気極側において、 (1/2)O2+2H++2e-→H2O の反応を生じる。こうして、水素極と空気極との間にお
いて、 H2+(1/2)O2→H2O の電気化学反応による起電力が得られることとなる。ま
た、これにより空気極側では生成水を生じることとな
る。
は、上記電気化学反応で生じる熱により加熱され、その
飽和水蒸気圧が上がることから、生成水を取り込んだ形
で排出空気として流れ出てしまうこととなる。特に、生
成水によって空気極に空気中の酸素が接触しないことを
回避すべく、空気流路を上下に延在させている場合に
は、生成水が自重により下方に移動しやすい。こうし
て、燃料電池装置内では、生成水が電解質層中に補充さ
れにくくなり、水素極側からのH+の移動が困難になっ
てしまう。こうであれば、燃料電池装置の発電効率が低
下してしまう。
いのであれば、生成水により電解質層が乾き難くなって
おり、そのままで燃料電池装置の発電効率を確保可能で
ある。つまり、燃料電池装置が高温になりすぎると、燃
料電池装置の発電効率が低下してしまう。
燃料電池装置より排出される排出空気の出口温度等に応
じ、水タンクから直噴ノズルにより液体状の水が直接供
給されるようになっており、これにより最適な条件で水
が電解質層中に補充され、水素極側からのH+の移動を
容易にし、燃料電池装置の発電効率を好適に確保するこ
とがなされている。また、空気極側に供給された水は空
気極の冷却も行い、燃料電池装置の発電効率の低下を防
止している。
料電池システムでは、氷点下等、外気温が低温である環
境下において、水タンク及び水タンクから供給された水
を保有する給水路等の補機内で水が凍結するおそれがあ
る。この場合、燃料電池装置の空気極に水を供給するこ
とが困難となることから、燃料電池装置の発電が不安定
となってしまう。
たものであって、外気温の影響を受けず、安定して燃料
電池装置を発電させ得る燃料電池システム及びその制御
方法を提供することを解決すべき課題としている。
ステムの燃料電池装置内で生じる電気化学反応が発熱反
応であることから、燃料電池装置より排出される排出空
気が比較的高温であることに着目し、本発明を完成させ
るに至った。
大気中の空気が空気流路により供給される空気極と、水
素ガスが水素ガス流路により供給される水素極と、該空
気極及び該水素極に挟持された固体高分子膜型の電解質
層とを有し、該空気中の酸素と該水素ガスとの電気化学
反応により電力を生じ得る燃料電池装置と、水を貯溜す
る水タンクと、該水タンクから供給された水を保有する
補機と、該水タンク及び該補機の少なくとも一方を暖気
対象とし、該暖気対象に該燃料電池装置から排出される
排出空気を案内する案内路とを備えることを特徴とす
る。
法は、上記燃料電池装置と、水を貯溜する水タンクと、
該水タンクから供給された水を保有する補機とを備えた
燃料電池システムに対し、該水タンク及び該補機の少な
くとも一方を暖気対象とし、該暖気対象に該燃料電池装
置から排出される排出空気を案内路により案内すること
を特徴とする。
水タンク及び補機の少なくとも一方を暖気対象とし、そ
の暖気対象が案内路で燃料電池装置より排出される排出
空気により暖気される。このため、氷点下等、外気温が
低温である環境下においても、それらの内部における水
の凍結を防止することができる。
池装置の空気極側に直接供給する必要があるのは、燃料
電池装置の温度がある程度高くなってからである。この
ため、始動時、仮に水タンク内の水が外気温により凍結
していても、始動後、燃料電池装置の温度がある程度高
くなるまでにその氷を解凍すれば足りる。この点、本発
明の燃料電池システム及び方法では、始動後に生じる排
出空気を用いているため、始動時に水タンク内の水が凍
結していても、燃料電池装置の温度がある程度高くなる
までにはその氷を解凍することができる。
タ等の加熱手段により解凍するとすれば、氷の解凍には
333kJ/kgの大きな熱量が必要であり、それを燃
料電池装置の起電力又は二次電池で賄うことは燃料電池
システム等の効率上好ましくない。また、水タンク等に
断熱材を取り付けることも考えられるが、こうすると一
旦内部で水が凍結した場合にその断熱効果によってその
解凍が困難になってしまう。また、こうすると、水タン
ク等の容積が大きくなり、車両への搭載性が損なわれて
しまうとともに、製造コストの高騰化を生じてしまう。
この点、本発明の燃料電池システムでは、燃料電池装置
自体が排出する排出空気で水タンク等の暖気を行うた
め、始動時、それらの不具合なく、それらの内部で生じ
た氷の解凍を行うことができる。
法では、外気温にかかわらず、安定して燃料電池装置の
空気極を介して電解質層に水を供給することができるた
め、燃料電池装置の発電を安定させることができる。
燃料電池装置から排出される排出空気を案内する案内路
を備える。この案内路として、排出空気を大気中に放出
させる際に暖気対象に直接その排出空気が当たるように
燃料電池装置と暖気対象とを配置することも可能であ
る。しかし、燃料電池装置と接続された内部を案内路と
するダクトを設け、このダクトによって導かれる排出空
気により暖気対象を暖気するように構成することが好ま
しい。後者の方が暖気対象を暖気しやすいからである。
るものである。例えば、水タンクと燃料電池装置とを給
水路として接続し、空気極側に水を供給可能な給水管、
給水管に設けられて給水路を開閉可能な開閉弁、給水管
に設けられて給水路に水を圧送可能な給水ポンプ、これ
らの間に設けられる水フィルタ、給水管と燃料電池装置
との間に設けられる直噴ノズル、排出空気から水を凝縮
する凝縮器、凝縮器と水タンクとを還水路として接続す
る還水管、還水管に設けられて還水路を開閉可能な開閉
弁、還水管に設けられて還水路に水を圧送可能な還水ポ
ンプ、燃料電池装置の水素ガス流路と連通する水素排気
管、逆止弁、開閉弁等である。
一方である。水タンク及び補機を全て排出空気により暖
気することが好ましいが、車両等への搭載性の観点から
燃料電池システムの外形寸法に制限を生じる場合、水タ
ンクが排出空気により暖気されることが好ましい。水タ
ンクは補機に比して最も水の収容量が多いことから、こ
れにより十分に発明の効果が得られるからである。
排出空気に含まれている水がこれらに付着し、それが凍
結するおそれがあるため、これら水タンク等は撥水、防
水及び防錆措置が施されていることが好ましい。
を暖気対象から迂回させるバイパス路と、水タンクに設
けられ、水タンク内の水の温度を検出する水温検出手段
とを備え、水温検出手段によって検出された水の温度に
応じて排出空気が案内路とバイパス路とに選択的に供給
されることが好ましい。なぜなら、通常運転時、燃料電
池装置に供給される水の温度が高くなりすぎると(約5
0°C)、燃料電池装置の発電効率が低下してしまうか
らである。このため、水の温度が燃料電池装置の発電効
率を低めてしまう程高い場合には、排出空気をバイパス
路に流して排出空気が暖気対象を迂回するようにして燃
料電池装置の発電効率を確保し、水の温度が燃料電池装
置の発電効率を低めてしまう程は高くない場合には、排
出空気を案内路に流して暖気対象を暖気して燃料電池装
置の発電効率を確保することが好ましい。
合、排出空気の流路抵抗により、空気流路への新たな空
気の供給が遅れ、発電効率の低下の懸念がある。このた
め、水の凍結のおそれがある程外気温が低い場合には、
排出空気を案内路に流して暖気対象を暖気する一方、水
の凍結のおそれがない程外気温が高い場合には、排出空
気をバイパス路に流して排出空気が暖気対象を迂回する
ようにすれば、外気温が高い場合の発電効率を高めるこ
とができる。
を加熱する加熱手段を有することが好ましい。排出空気
の温度が水の凍結温度(0°C)以下の場合には、例え
排出空気で暖気対象の暖気を行ったとしても、氷を溶か
すことができないため、排出空気の温度を水の凍結温度
以上にするためである。また、加熱手段により燃料電池
装置に供給される空気をある程度加熱し、電気化学反応
前の空気極にある程度高温の空気を供給することとすれ
ば、電気化学反応が活性化し、高い発電効率が得られ
る。加熱手段としては電気式のヒータ等を採用すること
ができる。この加熱手段は、排出空気を直接加熱するも
のでもよく、燃料電池装置に供給する空気を加熱するこ
とにより加熱された排出空気を得るものでもよい。
法において、暖気対象を排出空気により暖気する場合、
以下の優先順位による少なくとも一つの操作が好まし
い。 (1)液体状の水の供給量Waを減らすか、無くす。 (2)空気の供給量Qaを減らす。 (3)燃料電池装置の負荷を増やし、電気化学反応で生
じる熱を増加させる。 (4)加熱手段により排出空気を加熱する。 これらの操作において、水の供給を行いつつ、排出空気
の加熱を行うことはない。
態1〜4を図面を参照しつつ説明する。
態1の燃料電池システム1は、電気自動車において、D
C/DCコンバータ2と接続され、DC/DCコンバー
タ2はダイオード3を介してインバータ4と接続され、
インバータ4がその電気自動車を駆動するモータ5と接
続されている。また、ダイオード3とインバータ4との
間及びDC/DCコンバータ2とインバータ4との間に
は二次電池としてのバッテリ6が接続されている。そし
て、これら燃料電池システム1、DC/DCコンバータ
2、インバータ4及びバッテリ6は、CPU、ROM、
RAM及び入出力ポートを備えた制御部7に電気的に接
続されている。
に、燃料電池装置10と、この燃料電池装置10に接続
された水素供給手段30と、燃料電池装置10に接続さ
れた水タンク51と、水タンク51から供給された水を
保有する補機50とを備えている。
ジング11内に図3にその一部を示すスタック12が収
納されたものである。スタック12は複数個のセル13
を隣り合うセパレータ13aを共通させて組み合わせた
ものである。各セル13は、図4に示すように、対をな
すセパレータ13a、13aと、各セパレータ13a、
13a間に設けられた空気極(カソード)13bと、イ
オン交換樹脂からなる固体電解質膜型の電解質層13c
と、水素極(アノード)13dとで構成されている。空
気極13bの電解質及び水素極13dの電解質には触媒
が担持されている。図3に示すように、スタック12の
両端に位置するセパレータ13aには、上下に延びる複
数本の空気流路13e又は水平に延びる複数本の水素ガ
ス流路13fが形成され、他のセパレータ13aには各
空気流路13e及び各水素流路13fが形成されてい
る。
には、図2に示すように、全空気流路13eの上端と連
通する給気マニホールド21が固定されており、給気マ
ニホールド21の上流側には、上流側から順にエアフィ
ルタ22、給気ファン23及びヒータ24が接続されて
いる。また、燃料電池装置10のハウジング11の下方
には全空気流路13eの下端と連通する排気マニホール
ド25が固定されている。
内部を案内路とし、燃料電池装置10より排出される排
出空気を案内するダクト26が接続されている。ダクト
26は水タンク51、水素供給手段30の水素貯蔵装置
31及び凝縮器61に順次接続されている。
にチャンバ51a、51bを有し、両チャンバ51a、
51bは上下に延びる無数の細管51cにより連通され
ている。各細管51c間をダクト26内の排出空気が通
るようになっている。この水タンク51の表面は撥水、
防水及び防錆措置が施され、断熱材を取り付けることは
していない。
する給水管52が接続されており、給水管52は、図2
に示すように、水フィルタ53、給水ポンプ54及び開
閉弁55を介して複数個の直噴ノズル56に接続され、
各直噴ノズル56は給気マニホールド21に接続されて
いる。また、給水管52と水フィルタ53との間には大
気開放管57を介して大気開放弁58が接続されてい
る。
ャンバ51aには内部を還水路とする還水管59が接続
されており、還水管59は、図2に示すように、還水ポ
ンプ60を介して凝縮器61の底部に接続されている。
凝縮器61は、冷却ファン61aを有しており、この冷
却ファン61aによりダクト26を経て導かれた排出空
気の冷却を行い、排出空気を空気と水とに分離するよう
になっている。こうして凝縮器61の底部に貯溜された
水が還水ポンプ60により汲み上げられ、還水管59を
経て水タンク51に還流されるようになっている。ま
た、ダクト26の凝縮器61よりも下流側にはエアフィ
ルタ27が設けられており、凝縮器61により排出空気
から分離された空気は、エアフィルタ27によってろ過
された後、大気に放出されるようになっている。これら
給水管52、水フィルタ53、給水ポンプ54、開閉弁
55、各直噴ノズル56、大気開放管57、大気開放弁
58、還水管59、還水ポンプ60及び凝縮器61が補
機50である。
は水素供給手段30の水素貯蔵装置31が位置してい
る。水素貯蔵装置31は外郭を構成するハウジング32
内に水素吸蔵合金が充填されたものである。水素貯蔵装
置31のハウジング32には内部を水素ガス給気路とす
る水素供給管33が接続されており、水素供給管33は
調圧弁35及び開閉弁36を介して燃料電池装置10の
ハウジング11の側方に接続され、図3に示すスタック
12の全水素ガス流路13fの入り口側に連通してい
る。また、図2に示すように、燃料電池装置10のハウ
ジング11の側方には、燃料電池装置10の全水素ガス
流路13fの出口側と連通する水素排気管38が接続さ
れており、水素排気管38には逆止弁39を介して開閉
弁40が設けられている。これら水素貯蔵装置31、水
素供給管33、調圧弁35、開閉弁36、水素排気管3
8、逆止弁39及び開閉弁40が水素供給手段30であ
る。
気温T1を検出するための外気温センサ70が設けら
れ、ダクト26の排気マニホールド25に近い位置には
排出空気の出口温度T3を検出するための排出温度セン
サ71が設けられている。また、水タンク51内には内
部に貯溜している水の温度T2を検出するための水温セ
ンサ72と、その水の水位を検出するための水位センサ
73とが設けられている。これら外気温センサ70、排
出温度センサ71、水温センサ72及び水位センサ73
の検出信号は、図1に示すように、制御部7に入力され
るようになっている。
36及び開閉弁40は電磁弁で構成されている。また、
これら開閉弁55、大気開放弁58、開閉弁36及び開
閉弁40並びに上記給水ポンプ54、還水ポンプ60、
給気ファン23、ヒータ24及び冷却ファン61aも制
御部7に電気的に接続されている。その他、制御部7に
は燃料電池装置10の電流密度I等の情報も入力される
ようになっている。
1では、制御部7の指令により、開閉弁55、大気開放
弁58、開閉弁36及び開閉弁40並びに上記給水ポン
プ54、還水ポンプ60、給気ファン23及び冷却ファ
ン61aが駆動される。特に、氷点下等、外気温T1が
低温である環境下においては、制御部7の指令によりヒ
ータ24が駆動される。
ン23、ヒータ24及び給気マニホールド21を介して
燃料電池装置10に大気中の空気が供給される。こうし
て、スタック12の全空気流路13eに空気が供給され
る。
素供給管33、調圧弁35及び開閉弁36を介して燃料
電池装置10に供給される。こうして、スタック12の
全水素ガス流路13fに水素ガスが供給される。
dと全空気極13bとの間において電気化学反応を生
じ、起電力が得られる。この際、ヒータ24により燃料
電池装置10に供給される空気をある程度加熱すれば、
電気化学反応が活性化し、高い発電効率が得られる。こ
うして得られた起電力はDC/DCコンバータ2により
昇圧又は減圧され、バッテリ6及びインバータ4に印加
される。これによりモータ5が駆動され、電気自動車が
走行可能となる。
では生成水を生じるが、全空気流路13eに新たに供給
される空気が生成水を取り込んだ形で排気マニホールド
25からダクト26を介して排出空気として流れ出てし
まう。特に、この燃料電池システム1では、全空気流路
13bを上下に延在させているため、生成水が自重によ
り下方に移動する。一方、燃料電池装置10の温度がさ
ほど高くないのであれば、生成水により電解質層13c
が乾き難くなっており、そのままで燃料電池装置10の
発電効率を確保可能である。
排出空気の出口温度T3等に応じ、水タンク51内に貯
溜されている液体状の水が給水管52、水フィルタ5
3、給水ポンプ54、開閉弁55、各直噴ノズル56及
び給気マニホールド21を介して燃料電池装置10の全
空気極13b側に直接供給される。これにより最適な条
件で生成水が電解質層13c中に補充され、燃料電池装
置10の発電効率を好適に確保する。また、空気極13
b側に供給された水は空気極13bの冷却も行い、燃料
電池装置10の発電効率の低下を防止する。
を含む空気と生成水及び余剰の水とからなる排出空気が
排気マニホールド25からダクト26を介して流出す
る。
出空気がダクト26により水タンク51を暖気する。こ
のため、外気温T1が低温である環境下においても、水
タンク51内における水の凍結を防止することができ
る。
後に生じる排出空気を用いているため、始動時、仮に水
タンク51内の水が外気温T1により凍結していても、
始動後、燃料電池装置10の温度がある程度高くなるま
でにはその氷を解凍することができる。
タンク51内の氷を電気式のヒータにより解凍しておら
ず、燃料電池システム1等の効率を損なわない。また、
水タンク51には断熱材を取り付けていないため、一旦
内部で水が凍結した場合にも容易に解凍が可能である。
また、水タンク51に断熱材を取り付けていないため、
容積は小さく、車両への優れら搭載性を発揮していると
ともに、製造コストの低廉化を実現している。
錆措置を施しているため、排出空気に含まれている水が
付着し難く、表面でその水が凍結するおそれがない。
電池システム1では、外気温センサ70で検出される外
気温T1が例えば−30°Cの環境下においては、排出
温度センサ71で検出される排出空気の出口温度T3を
0°Cに維持しようとすると、図6に示すように、燃料
電池装置10の電流密度I(A/cm2)と、給気ファ
ン23により燃料電池装置10に供給される空気の流量
Qa(L/min)との間に直線Sが成立する。
であれば、排出空気の出口温度T3が0°Cを超え、排
出空気により水タンク51等を暖気することが可能であ
る。このため、この燃料電池システム1において、排出
空気により水タンク51等を暖気しようとすると、モー
タ5等により燃料電池装置10に0.02A/cm2以
上の負荷をかけ、かつ燃料電池装置10に供給する空気
の流量Qaを調整すればよいことがわかる。
量Qaは50〜500L/min程度であり、空気を5
0L/min未満の流量Qaで供給しようとすることは
困難である。
水タンク51等を暖気しようとする場合、モータ5等に
より燃料電池装置10に0.04A/cm2以上の負荷
をかけ、かつ燃料電池装置10に供給する空気の流量Q
aを50〜500L/minの範囲内で調整しなければ
ならない。
04A/cm2以上の負荷をかけられない場合、水タン
ク51による水の供給を停止するとともにヒータ24を
駆動することにより、排出空気により水タンク51等を
暖気し、水タンク51による水の供給を開始可能にする
必要がある。こうして、燃料電池装置10の発電を将来
的に安定させる。
チャートに従って制御を行う。まず、ステップS10に
おいて、燃料電池装置10の電流密度Iと、外気温セン
サ70による外気温T1と、水温センサ72による水タ
ンク51内に貯溜されている水の温度T2と、排出温度
センサ71による排出空気の出口温度T3とを読み込
む。
気の出口温度T3が凍結温度Tx(例えば、0°C)を
超えているか否かを判断する。ここで、出口温度T3が
凍結温度Txを超えている場合には(YES)、水の凍
結のおそれが少ないため、ステップS12に進み、水の
温度T2が凍結温度Txを超えているか否かを判断す
る。ここで、水の温度T2が凍結温度Txを超えている
場合(YES)、水は凍結していないため、ステップS
13に進み、水量要求値Waは電流密度Iと排出空気の
出口温度T3との関数f1(I、T3)で算出される。
さらに、ステップS14に進み、燃料電池装置10の空
気極13bに供給される空気量要求値Qaは、電流密度
Iと外気温T1との関数f2(I、T1)によって算出
される。ただし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気
量Qmin以上である。さらに、ステップS15に進
み、電流密度要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)
によって算出される。また、ステップS16によりヒー
タ出力要求値Paは0である。
の水の温度T2が凍結温度Txを超えていない場合(N
O)、水は凍結しているおそれがあるため、ステップS
17において、水量要求値Waは0となる。さらに、ス
テップS14に進み、燃料電池装置10の空気極13b
に供給される空気量要求値Qaは、電流密度Iと外気温
T1との関数f2(I、T1)によって算出される。た
だし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気量Qmin
以上である。さらに、ステップS15に進み、電流密度
要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出
される。また、ステップS16によりヒータ出力要求値
Paは0である。
温度T3が凍結温度Txを超えてない場合(NO)、ス
テップS18で空気量要求値Qaが図6の直線S(fs
(I))よりも下の領域にあるか否かを判断する。空気
量要求値Qaが図6の直線Sよりも下の領域にある場合
(YES)、外気温T1による燃料電池装置10の冷却
熱量が燃料電池装置10の発熱量を下回るため、定常的
に出口温度T3は凍結温度Tx以上になる。ただし、直
噴水の供給による蒸発潜熱で燃料電池装置10が冷却さ
れないようにするため、ステップS17において、水量
要求値Waは0となる。さらに、ステップS14に進
み、燃料電池装置10の空気極13bに供給される空気
量要求値Qaは、電流密度Iと外気温T1との関数f2
(I、T1)によって算出される。ただし、空気量要求
値Qaは最小制限可能空気量Qmin以上である。さら
に、ステップS15に進み、電流密度要求値Iaは要求
負荷xの関数f3(x)によって算出される。また、ス
テップS16によりヒータ出力要求値Paは0である。
aが図6の直線Sよりも下の領域にない場合(NO)、
ステップS19に進み、電流密度Iが温度維持必要電流
Iminよりも大きいか否かを判断する。ここで、電流
密度Iが温度維持必要電流Iminよりも大きい場合
(YES)、ステップS22に進み、水量要求値Waは
0になり、さらにステップS21において、空気量要求
値Qaは図6の直線S上のfs(I)になるように設定
される。さらに、ステップS15に進み、電流密度要求
値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出され
る。また、ステップS16によりヒータ出力要求値Pa
は0である。
度維持必要電流Iminよりも小さい場合(NO)、ス
テップS22に進み、水量要求値Waは0になり、さら
にステップS23において、空気量要求値Qaは最小制
限可能空気量Qminに設定される。さらに、ステップ
S24において、電流密度要求値Iaを温度維持必要電
流Iminに設定する。ただし、電流密度要求値Iaを
温度維持必要電流Iminに設定しても、実電流値が温
度維持必要電流Iminに至らない場合があるので、さ
らにステップS25において、ヒータ出力要求値Paを
電流密度Iと外気温T1との関数f4(I、T1)によ
って算出する。
値Wa、空気量要求値Qa、電流密度要求値Ia及びヒ
ータ出力要求値Paとなるように制御する。
は、外気温T1にかかわらず、安定して燃料電池装置1
0の全空気極13bを介して電解質層13cに水を供給
することができるため、燃料電池装置10の発電を安定
させることができる。特に、この燃料電池システムで
は、燃料電池装置10と接続されたダクト26によって
導かれる排出空気により水タンク51を暖気しているた
め、この効果が大きい。また、この燃料電池システム1
では、ヒータ24により燃料電池装置10に供給される
空気をある程度加熱可能であるため、排出空気がより高
温となり、この効果が大きい。
空気がダクト26により水素貯蔵装置31の水素吸蔵合
金を暖気するため、水素貯蔵装置31からの水素ガスの
供給が十分となり、燃料電池装置10の発電効率を好適
に確保することができる。
タンク51を採用したが、図8に示す水タンク81を採
用することもできる。この水タンク81は上下にチャン
バ81a、81bを有し、両チャンバ81a、81bは
上下に延びる数本の細管81cにより連通され、隣り合
う細管81cが薄いフィン81dにより互いに接続され
ている。各細管81c間をダクト26内の排出空気が通
るようになっている。
管38、逆止弁39及び開閉弁40内にもスタック12
の全電解質層13c内から染み出した水が浸入すること
があることから、これら水素排気管38、逆止弁39及
び開閉弁40も補機として排出空気により暖気するよう
に構成することもできる。
に示すように、給気マニホールド21の上流側にヒータ
24を接続したが、モータ5等により燃料電池装置10
に0.04A/cm 2以上の負荷をかけられる場合又は
外気温T1が氷点下にならない環境下で使用される電気
自動車等においては、図9に示すように、そのヒータ2
4を省略した燃料電池システムとすることもできる。他
の構成は実施形態1の燃料電池システム1と同様であ
り、同一の構成については同一の符号を付して詳細な構
成の説明を省略する。
0に示すフローチャートに従って制御を行わせることが
できる。この場合、まず、ステップS30において、同
様に電流密度Iと、外気温T1と、水の温度T2と、出
口温度T3とを読み込む。
気の出口温度T3が凍結温度Tx(例えば、0°C)を
超えているか否かを判断する。ここで、出口温度T3が
凍結温度Txを超えている場合には(YES)、水の凍
結のおそれが少ないため、ステップS32に進み、水の
温度T2が凍結温度Txを超えているか否かを判断す
る。ここで、水の温度T2が凍結温度Txを超えている
場合(YES)、水は凍結していないため、ステップS
33に進み、水量要求値Waは電流密度Iと排出空気の
出口温度T3との関数f1(I、T3)で算出される。
さらに、ステップS34に進み、燃料電池装置10の空
気極13bに供給される空気量要求値Qaは、電流密度
Iと外気温T1との関数f2(I、T1)によって算出
される。ただし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気
量Qmin以上である。さらに、ステップS35に進
み、電流密度要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)
によって算出される。
の水の温度T2が凍結温度Txを超えていない場合(N
O)、水は凍結しているおそれがあるため、ステップS
36において、水量要求値Waは0となる。さらに、ス
テップS34に進み、燃料電池装置10の空気極13b
に供給される空気量要求値Qaは、電流密度Iと外気温
T1との関数f2(I、T1)によって算出される。た
だし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気量Qmin
以上である。さらに、ステップS35に進み、電流密度
要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出
される。
温度T3が凍結温度Txを超えてない場合(NO)、ス
テップS37で空気量要求値Qaが図6の直線S(fs
(I))よりも下の領域にあるか否かを判断する。空気
量要求値Qaが図6の直線Sよりも下の領域にある場合
(YES)、外気温T1による燃料電池装置10の冷却
熱量が燃料電池装置10の発熱量を下回るため、定常的
に出口温度T3は凍結温度Tx以上になる。ただし、直
噴水の供給による蒸発潜熱で燃料電池装置10が冷却さ
れないようにするため、ステップS36において、水量
要求値Waは0となる。さらに、ステップS34に進
み、燃料電池装置10の空気極13bに供給される空気
量要求値Qaは、電流密度Iと外気温T1との関数f2
(I、T1)によって算出される。ただし、空気量要求
値Qaは最小制限可能空気量Qmin以上である。さら
に、ステップS35に進み、電流密度要求値Iaは要求
負荷xの関数f3(x)によって算出される。
aが図6の直線Sよりも下の領域にない場合(NO)、
ステップS38に進み、電流密度Iが温度維持必要電流
Iminよりも大きいか否かを判断する。ここで、電流
密度Iが温度維持必要電流Iminよりも大きい場合
(YES)、ステップS39に進み、水量要求値Waは
0になり、さらにステップS40において、空気量要求
値Qaは図6の直線S上のfs(I)になるように設定
される。さらに、ステップS35に進み、電流密度要求
値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出され
る。
度維持必要電流Iminよりも小さい場合(NO)、ス
テップS41に進み、水量要求値Waは0になり、さら
にステップS42において、空気量要求値Qaは最小制
限可能空気量Qminに設定される。さらに、ステップ
S43において、電流密度要求値Iaを温度維持必要電
流Iminに設定する。
値Wa、空気量要求値Qa、電流密度要求値Ia及びヒ
ータ出力要求値Paとなるように制御する。他の作用効
果は実施形態1と同様である。
テムでは、図11に示すように、ダクト28が排気マニ
ホールド25と水タンク51との間にダンパ29を有し
ており、ダクト28は、内部の案内路を流れる排出空気
が水タンク51に案内される案内管29aと、内部のバ
イパス路を流れる排出空気が水タンク51を迂回するバ
イパス管29bとに分岐されている。ダンパ29はソレ
ノイドにより駆動可能に構成されており、そのソレノイ
ドも制御部7に電気的に接続されている。他の構成は実
施形態1の燃料電池システム1と同様であり、同一の構
成については同一の符号を付して詳細な構成の説明を省
略する。
部7が水の温度T2により、排出空気を案内管29a又
はバイパス管29bに選択的に供給させる。
は、図12に示すフローチャートに従って制御を行うこ
とができる。まず、ステップS50において、同様に電
流密度Iと、外気温T1と、水の温度T2と、出口温度
T3とを読み込む。
度T2が直噴水最高許容温度Ty(例えば、約50°
C)未満であるか否かを判断する。ここで、水の温度T
2が直噴水最高許容温度Ty未満である場合には(YE
S)、燃料電池装置10の発電効率が低下することはな
いため、ステップS52に進み、ダンパ29により排出
空気を案内管29aに案内する。こうして、水タンク5
1を暖気して燃料電池装置10の発電効率を確保する。
T2が直噴水最高許容温度Ty以上である場合には(N
O)、燃料電池装置10の発電効率が低下してしまうた
め、ステップS53に進み、ダンパ29により排出空気
をバイパス管29bに供給させる。こうして、排出空気
が水タンク51を迂回するようにして燃料電池装置10
の発電効率を確保する。
気の出口温度T3が凍結温度Tx(例えば、0°C)を
超えているか否かを判断する。ここで、出口温度T3が
凍結温度Txを超えている場合には(YES)、水の凍
結のおそれが少ないため、ステップS55に進み、水の
温度T2が凍結温度Txを超えているか否かを判断す
る。ここで、水の温度T2が凍結温度Txを超えている
場合(YES)、水は凍結していないため、ステップS
56に進み、水量要求値Waは電流密度Iと排出空気の
出口温度T3との関数f1(I、T3)で算出される。
さらに、ステップS57に進み、燃料電池装置10の空
気極13bに供給される空気量要求値Qaは、電流密度
Iと外気温T1との関数f2(I、T1)によって算出
される。ただし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気
量Qmin以上である。さらに、ステップS58に進
み、電流密度要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)
によって算出される。また、ステップS59によりヒー
タ出力要求値Paは0である。
の水の温度T2が凍結温度Txを超えていない場合(N
O)、水は凍結しているおそれがあるため、ステップS
60において、水量要求値Waは0となる。さらに、ス
テップS57に進み、燃料電池装置10の空気極13b
に供給される空気量要求値Qaは、電流密度Iと外気温
T1との関数f2(I、T1)によって算出される。た
だし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気量Qmin
以上である。さらに、ステップS58に進み、電流密度
要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出
される。また、ステップS59によりヒータ出力要求値
Paは0である。
温度T3が凍結温度Txを超えてない場合(NO)、ス
テップS61で空気量要求値Qaが図6の直線S(fs
(I))よりも下の領域にあるか否かを判断する。空気
量要求値Qaが図6の直線Sよりも下の領域にある場合
(YES)、外気温T1による燃料電池装置10の冷却
熱量が燃料電池装置10の発熱量を下回るため、定常的
に出口温度T3は凍結温度Tx以上になる。ただし、直
噴水の供給による蒸発潜熱で燃料電池装置10が冷却さ
れないようにするため、ステップS60において、水量
要求値Waは0となる。さらに、ステップS57に進
み、燃料電池装置10の空気極13bに供給される空気
量要求値Qaは、電流密度Iと外気温T1との関数f2
(I、T1)によって算出される。ただし、空気量要求
値Qaは最小制限可能空気量Qmin以上である。さら
に、ステップS58に進み、電流密度要求値Iaは要求
負荷xの関数f3(x)によって算出される。また、ス
テップS59によりヒータ出力要求値Paは0である。
aが図6の直線Sよりも下の領域にない場合(NO)、
ステップS62に進み、電流密度Iが温度維持必要電流
Iminよりも大きいか否かを判断する。ここで、電流
密度Iが温度維持必要電流Iminよりも大きい場合
(YES)、ステップS63に進み、水量要求値Waは
0になり、さらにステップS64において、空気量要求
値Qaは図6の直線S上のfs(I)になるように設定
される。さらに、ステップS58に進み、電流密度要求
値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出され
る。また、ステップS59によりヒータ出力要求値Pa
は0である。
度維持必要電流Iminよりも小さい場合(NO)、ス
テップS65に進み、水量要求値Waは0になり、さら
にステップS66において、空気量要求値Qaは最小制
限可能空気量Qminに設定される。さらに、ステップ
S67において、電流密度要求値Iaを温度維持必要電
流Iminに設定する。ただし、電流密度要求値Iaを
温度維持必要電流Iminに設定しても、実電流値が温
度維持必要電流Iminに至らない場合があるので、さ
らにステップS68において、ヒータ出力要求値Paを
電流密度Iと外気温T1との関数f4(I、T1)によ
って算出する。
値Wa、空気量要求値Qa、電流密度要求値Ia及びヒ
ータ出力要求値Paとなるように制御する。他の作用効
果は実施形態1と同様である。
テムでは、ヒータ24を省略し、他の構成は実施形態3
の燃料電池システム1と同様である。同一の構成につい
ては同一の符号を付して詳細な構成の説明を省略する。
3に示すフローチャートに従って制御を行わせることも
できる。まず、ステップS70において、同様に電流密
度Iと、外気温T1と、水の温度T2と、出口温度T3
とを読み込む。
度T2が直噴水最高許容温度Ty(例えば、約50°
C)未満であるか否かを判断する。ここで、水の温度T
2が直噴水最高許容温度Ty未満である場合には(YE
S)、燃料電池装置10の発電効率が低下することはな
いため、ステップS72に進み、ダンパ29により排出
空気を案内管29aに案内する。こうして、水タンク5
1を暖気して燃料電池装置10の発電効率を確保する。
T2が直噴水最高許容温度Ty以上である場合には(N
O)、燃料電池装置10の発電効率が低下してしまうた
め、ステップS73に進み、ダンパ29により排出空気
をバイパス管29bに案内する。こうして、排出空気が
水タンク51を迂回するようにして燃料電池装置10の
発電効率を確保する。
気の出口温度T3が凍結温度Tx(例えば、0°C)を
超えているか否かを判断する。ここで、出口温度T3が
凍結温度Txを超えている場合には(YES)、水の凍
結のおそれが少ないため、ステップS75に進み、水の
温度T2が凍結温度Txを超えているか否かを判断す
る。ここで、水の温度T2が凍結温度Txを超えている
場合(YES)、水は凍結していないため、ステップS
76に進み、水量要求値Waは電流密度Iと排出空気の
出口温度T3との関数f1(I、T3)で算出される。
さらに、ステップS77に進み、燃料電池装置10の空
気極13bに供給される空気量要求値Qaは、電流密度
Iと外気温T1との関数f2(I、T1)によって算出
される。ただし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気
量Qmin以上である。さらに、ステップS78に進
み、電流密度要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)
によって算出される。
の水の温度T2が凍結温度Txを超えていない場合(N
O)、水は凍結しているおそれがあるため、ステップS
79において、水量要求値Waは0となる。さらに、ス
テップS77に進み、燃料電池装置10の空気極13b
に供給される空気量要求値Qaは、電流密度Iと外気温
T1との関数f2(I、T1)によって算出される。た
だし、空気量要求値Qaは最小制限可能空気量Qmin
以上である。さらに、ステップS78に進み、電流密度
要求値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出
される。
温度T3が凍結温度Txを超えてない場合(NO)、ス
テップS80で空気量要求値Qaが図6の直線S(fs
(I))よりも下の領域にあるか否かを判断する。空気
量要求値Qaが図6の直線Sよりも下の領域にある場合
(YES)、外気温T1による燃料電池装置10の冷却
熱量が燃料電池装置10の発熱量を下回るため、定常的
に出口温度T3は凍結温度Tx以上になる。ただし、直
噴水の供給による蒸発潜熱で燃料電池装置10が冷却さ
れないようにするため、ステップS79において、水量
要求値Waは0となる。さらに、ステップS77に進
み、燃料電池装置10の空気極13bに供給される空気
量要求値Qaは、電流密度Iと外気温T1との関数f2
(I、T1)によって算出される。ただし、空気量要求
値Qaは最小制限可能空気量Qmin以上である。さら
に、ステップS78に進み、電流密度要求値Iaは要求
負荷xの関数f3(x)によって算出される。
aが図6の直線Sよりも下の領域にない場合(NO)、
ステップS81に進み、電流密度Iが温度維持必要電流
Iminよりも大きいか否かを判断する。ここで、電流
密度Iが温度維持必要電流Iminよりも大きい場合
(YES)、ステップS82に進み、水量要求値Waは
0になり、さらにステップS83において、空気量要求
値Qaは図6の直線S上のfs(I)になるように設定
される。さらに、ステップS78に進み、電流密度要求
値Iaは要求負荷xの関数f3(x)によって算出され
る。
度維持必要電流Iminよりも小さい場合(NO)、ス
テップS84に進み、水量要求値Waは0になり、さら
にステップS85において、空気量要求値Qaは最小制
限可能空気量Qminに設定される。さらに、ステップ
S86において、電流密度要求値Iaを温度維持必要電
流Iminに設定する。
値Wa、空気量要求値Qa、電流密度要求値Ia及びヒ
ータ出力要求値Paとなるように制御する。他の作用効
果は実施形態1と同様である。
成図である。
ある。
ある。
の関係を示すグラフである。
る。
構成図である。
ある。
成図である。
ある。
ある。
給水ポンプ、55…開閉弁、56…直噴ノズル、57…
大気開放管、58…大気開放弁、59…還水管、60…
還水ポンプ、61…凝縮器、38…水素排気管、39…
逆止弁、40…開閉弁) 1…燃料電池システム 26、28、29a、29b…ダクト(26…案内路、
29a…案内路(案内管)、29b…バイパス路(バイ
パス管)) 24…加熱手段(ヒータ) T2…水の温度
Claims (6)
- 【請求項1】大気中の空気が空気流路により供給される
空気極と、水素ガスが水素ガス流路により供給される水
素極と、該空気極及び該水素極に挟持された固体高分子
膜型の電解質層とを有し、該空気中の酸素と該水素ガス
との電気化学反応により電力を生じ得る燃料電池装置
と、 水を貯溜する水タンクと、 該水タンクから供給された水を保有する補機と、 該水タンク及び該補機の少なくとも一方を暖気対象と
し、該暖気対象に該燃料電池装置から排出される排出空
気を案内する案内路とを備えることを特徴とする燃料電
池システム。 - 【請求項2】排出空気を暖気対象から迂回させるバイパ
ス路と、水タンクに設けられ、該水タンク内の水の温度
を検出する水温検出手段とを備え、 該水温検出手段によって検出された該水の温度に応じて
該排出空気が案内路と該バイパス路とに選択的に供給さ
れることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システ
ム。 - 【請求項3】排出空気を加熱する加熱手段を備えること
を特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池システム。 - 【請求項4】大気中の空気が空気流路により供給される
空気極と、水素ガスが水素ガス流路により供給される水
素極と、該空気極及び該水素極に挟持された固体高分子
膜型の電解質層とを有し、該空気中の酸素と該水素ガス
との電気化学反応により電力を生じ得る燃料電池装置
と、 水を貯溜する水タンクと、 該水タンクから供給された水を保有する補機とを備えた
燃料電池システムに対し、 該水タンク及び該補機の少なくとも一方を暖気対象と
し、該暖気対象に該燃料電池装置から排出される排出空
気を案内路により案内することを特徴とする燃料電池シ
ステムの制御方法。 - 【請求項5】燃料電池システムは、排出空気を暖気対象
から迂回させるバイパス路と、水タンクに設けられ、該
水タンク内の水の温度を検出する水温検出手段とを備
え、 該水温検出手段によって検出された該水の温度に応じて
排出空気を案内路と該バイパス路とに選択的に供給する
ことを特徴とする請求項4記載の燃料電池システムの制
御方法。 - 【請求項6】燃料電池システムは、排出空気を加熱する
加熱手段を備えることを特徴とする請求項4又は5記載
の燃料電池システムの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001212644A JP2003031243A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 燃料電池システム及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001212644A JP2003031243A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 燃料電池システム及びその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003031243A true JP2003031243A (ja) | 2003-01-31 |
Family
ID=19047774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001212644A Pending JP2003031243A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 燃料電池システム及びその制御方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003031243A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08273689A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-18 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JPH11283645A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体高分子型燃料電池システム |
JP2000256003A (ja) * | 1999-03-08 | 2000-09-19 | Osaka Gas Co Ltd | 水素リッチガス中のco除去方法 |
-
2001
- 2001-07-12 JP JP2001212644A patent/JP2003031243A/ja active Pending
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