JP2003030673A - 画像レイアウト評価方法および画像レイアウト評価システムならびに画像レイアウト評価処理プログラム - Google Patents
画像レイアウト評価方法および画像レイアウト評価システムならびに画像レイアウト評価処理プログラムInfo
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Abstract
画像のレイアウトを自動的に最適化する。 【解決手段】 レイアウト対象となるひとまとまりの画
像を入力するレイアウト対象画像入力手段1と、このレ
イアウト対象画像入力手段1に入力されたレイアウト対
象となるひとまとまりの画像に対して視覚の誘導場を計
算し、求められた視覚の誘導場から等ポテンシャル線を
求める視覚の誘導場計算手段2と、この視覚の誘導場計
算手段で求められた等ポテンシャル線に基づいてレイア
ウトの良し悪しを評価するレイアウト評価手段3とを有
する。また、レイアウト評価手段3は、複雑度計算手段
31を備え、視覚の誘導場計算手段2で求められた等ポ
テンシャル線の複雑度を計算し、その複雑度に基づいて
レイアウトの良し悪しを評価し、どのレイアウトが最適
かを判定する。
Description
形など(これら文字や写真、絵、図形などをまとめて画
像という)のレイアウトの評価を行い、それによって、
見易く内容の理解のし易いレイアウトを可能とする画像
レイアウト評価方法および画像レイアウト評価システム
ならびに画像レイアウト評価処理プログラムに関する。
限られた表示範囲内に文字や写真、絵、図形などの画像
を表示する場合、多くの人に読みやすく、また、その内
容を理解し易くレイアウトすることは重要であり、従
来、これらのレイアウトは、専門のデザイナによってな
されることが多い。
どの仕様(たとえば、JIS規格のX4051の規定)
があり、全面的に自動化とは言えないまでも、かなり自
動化が進んでおり、それなりのレイアウトとすることは
可能であった。
く写真、絵、図形を含む画像一般について、機械的にレ
イアウトを決めることは難しく、人間の直感などに頼ら
ざるを得ないのが実情である。
に存在するような複数種類の要素で構成される画像のレ
イアウトは、専門のデザイナなどが決めないと、読みや
すく、その内容を理解し易いレイアウトとならない場合
が多い。
タを用いて、たとえば、新聞紙面などを自動的に作成す
るシステムなども運用されつつある。
イアウトした雛形(テンプレート)に、文章や写真など
の電子データを当てはめて行く方式であり、規定外のデ
ータを無理矢理入れようとすると、レイアウトが破綻す
る場合があるため、適応できる範囲が限られている。ま
た、このシステムは、新聞なら新聞用、雑誌なら雑誌用
というように、用途別にテンプレートを用意しておかな
ければならないという問題もある。
デザイナなどが作成するものであるため、デザイナ個人
の嗜好の影響が現れたものとなりがちで、そのテンプレ
ートによって作成されたレイアウトが万人向けのレイア
ウトになるとは限らない。
どの画像を限られた表示範囲内にレイアウトする際、そ
のレイアウト評価を定量的に行えるようにし、これま
で、人間の直感や手作業にたよっていた画像のレイアウ
トを自動的に最適化することができるようすることを目
的とする。
ために、本発明の画像レイアウト評価方法は、所定の表
示範囲内にあるレイアウトで表示されるひとまとまりの
画像のレイアウト評価を行う画像レイアウト評価方法に
おいて、前記レイアウト対象となるひとまとまりの画像
に対し、そのひとまとまりの画像を所定のレイアウトと
し、そのレイアウトされたひとまとまりの画像に対し
て、視覚の誘導場を計算し、求められた視覚の誘導場か
ら等ポテンシャル線を得て、その等ポテンシャル線の形
状に基づいてそのレイアウトの良し悪しを評価してい
る。
記ひとまとまりの画像に文字が含まれる場合には、その
文字列を線で表し、前記ひとまとまりの画像に写真、
絵、図形などが含まれる場合には、これらを外枠で表し
て、前記視覚の誘導場を計算するようにしている。
て、前記等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウト
の良し悪しを評価するに至るまでの処理は、まず、ユー
ザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウトとし、
その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシャル線を得
る処理を行って、その等ポテンシャル線の形状から前記
レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウトが最適
なレイアウトでなければ、前記初期レイアウトからレイ
アウトを順次変えて、それぞれのレイアウトごとに、前
記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポテンシャ
ル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価する処
理であって、その処理を最適なレイアウトが得られるま
で行うようにしてもよい。
て、前記等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウト
の良し悪しを評価するに至るまでの処理は、まず、ある
レイアウトを設定するためのテンプレートを予め用意
し、そのテンプレートに従ったレイアウトを初期レイア
ウトとし、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシ
ャル線を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形
状から前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイア
ウトが最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウ
トからレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウト
ごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等
ポテンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを
評価する処理であって、その処理を最適なレイアウトが
得られるまで行うようにしてもよい。
て、前記ひとまとまりの画像が複数種類の要素で構成さ
れる場合、それぞれの要素に対し、レイアウトを行う上
で必要な特性を示す属性を記述しておき、前記最適なレ
イアウトを得る処理を行う際にその属性を参照するよう
にしている。
て、前記テンプレートは、前記それぞれの要素に対し、
レイアウトを行う上で必要な特性を示す属性が記述され
ている場合、その属性に対応付けられたレイアウトを可
能とするテンプレートとしている。
て、前記等ポテンシャル線の形状から前記レイアウトの
良し悪しを評価する処理は、前記等ポテンシャル線の凹
凸の多さを判断し、凹凸の少ない等ポテンシャル線の得
られるレイアウトをよいレイアウトであるとする。
は、等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度
は、当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテン
シャル線で囲まれる面の面積の関係から求めるようにし
ている。
いほど複雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレ
イアウトを最適なレイアウトしている。
ムにおいて、所定の表示範囲内にあるレイアウトで表示
されるひとまとまりの画像のレイアウト評価を行う画像
レイアウト評価システムにおいて、レイアウト対象とな
るひとまとまりの画像に対して視覚の誘導場を計算し、
求められた視覚の誘導場から等ポテンシャル線を求める
視覚の誘導場計算手段と、この視覚の誘導場計算手段で
求められた等ポテンシャル線に基づいてレイアウトの良
し悪しを評価するレイアウト評価手段とを有し、前記レ
イアウト対象となるひとまとまりの画像に対し、そのひ
とまとまりの画像を所定のレイアウトとし、そのレイア
ウトされたひとまとまりの画像に対して、視覚の誘導場
を計算し、求められた視覚の誘導場から等ポテンシャル
線を得て、その等ポテンシャル線の形状に基づいてその
レイアウトの良し悪しを評価するようにしている。
て、前記視覚の誘導場計算手段は、前記ひとまとまりの
画像に文字が含まれる場合には、その文字列を線で表
し、前記ひとまとまりの画像に写真、絵、図形などが含
まれる場合には、これらを外枠で表して、前記視覚の誘
導場を計算するようにしている。
おいて、前記等ポテンシャル線の形状に基づいてレイア
ウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、まず、
ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウトと
し、その初期レイアウトに対し、前記視覚の誘導場計算
手段が等ポテンシャル線を得る処理を行って、その等ポ
テンシャル線の形状に基づいて前記レイアウト評価手段
が前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウト
が最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウトか
らレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウトごと
に、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポテ
ンシャル線の形状に基づいてレイアウトの良し悪しを評
価する処理であって、その処理を最適なレイアウトが得
られるまで行うようにしてもよい。
おいて、前記等ポテンシャル線の形状に基づいてレイア
ウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、まず、
あるレイアウトを設定するためのテンプレートを取得
し、そのテンプレートに従ったレイアウトを初期レイア
ウトとし、その初期レイアウトに対し、前記視覚の誘導
場計算手段が等ポテンシャル線を得る処理を行って、そ
の等ポテンシャル線の形状に基づいて前記レイアウト評
価手段が前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイ
アウトが最適なレイアウトでなければ、前記初期レイア
ウトからレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウ
トごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その
等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウトの良し悪
しを評価する処理であって、その処理を最適なレイアウ
トが得られるまで行うようにしてもよい。
おいて、前記ひとまとまりの画像が複数種類の要素で構
成される場合、前記レイアウト評価手段は、それぞれの
要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属
性を知識として有し、前記最適なレイアウトを得る処理
を行う際にその属性を参照するようにしている。
おいて、前記テンプレートは、前記それぞれの要素に対
し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属性が記述
されている場合、その属性に対応付けられたレイアウト
を可能とするテンプレートとしている。
おいて、前記レイアウト評価手段が行う等ポテンシャル
線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価する処理
は、前記等ポテンシャル線の凹凸の多さを判断し、凹凸
の少ない等ポテンシャル線の得られるレイアウトをよい
レイアウトとしている。
は、等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度
は、当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテン
シャル線で囲まれる面の面積の関係から求めるようにす
る。
ほど複雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイ
アウトを最適なレイアウトとしている。
ログラムは、所定の表示範囲内にあるレイアウトで表示
されるひとまとまりの画像のレイアウト評価を行う画像
レイアウト評価処理プログラムであって、その処理プロ
グラムは、前記レイアウト対象となるひとまとまりの画
像に対し、そのひとまとまりの画像を所定のレイアウト
とし、そのレイアウトされたひとまとまりの画像に対し
て、視覚の誘導場を計算する手順と、求められた視覚の
誘導場から等ポテンシャル線を得て、その等ポテンシャ
ル線の形状に基づいてそのレイアウトの良し悪しを評価
する手順とを含むものである。
おいて、前記ひとまとまりの画像に文字が含まれる場合
には、その文字列を線で表し、前記ひとまとまりの画像
に写真、絵、図形などが含まれる場合には、これらを外
枠で表して、前記視覚の誘導場を計算するようにしてい
る。
ラムにおいて、前記等ポテンシャル線の形状からレイア
ウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、まず、
ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウトと
し、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシャル線
を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形状から
前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウトが
最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウトから
レイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウトごと
に、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポテ
ンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価
する処理であって、その処理を最適なレイアウトが得ら
れるまで行うようにしてもよい。
ラムにおいて、前記等ポテンシャル線の形状から前記レ
イアウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、ま
ず、ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウ
トとし、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシャ
ル線を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形状
から前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウ
トが最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウト
からレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウトご
とに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポ
テンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評
価する処理であって、その処理を最適なレイアウトが得
られるまで行うようにしてもよい。
ラムにおいて、前記ひとまとまりの画像が複数種類の要
素で構成される場合、それぞれの要素に対し、レイアウ
トを行う上で必要な特性を示す属性を記述しておき、前
記最適なレイアウトを得る処理を行う際にその属性を参
照するようにしている。
ラムにおいて、前記テンプレートは、前記それぞれの要
素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属性
が記述されている場合、その属性に対応付けられたレイ
アウトを可能とするテンプレートとしている。
ラムを記録した記録媒体において、前記等ポテンシャル
線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価する処理
は、前記等ポテンシャル線の凹凸の多さを判断し、凹凸
の少ない等ポテンシャル線の得られるレイアウトをよい
レイアウトとしている。
は、等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度
は、当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテン
シャル線で囲まれる面の面積の関係から求めるようにし
ている。
ほど複雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイ
アウトを最適なレイアウトしている。
なるひとまとまりの画像に対して、視覚の誘導場を計算
し、求められた視覚の誘導場から等ポテンシャル線を得
て、その等ポテンシャル線の形状からそのレイアウトの
良し悪しを評価するようにしているので、レイアウト評
価を定量的に行うことができ、それを利用することによ
って、人間の直感や手作業にたよっていたレイアウトを
自動的に最適化することが可能となる。
列を線で表し、写真、絵、図形などを外枠で表して視覚
の誘導場を計算するようにしているので、視覚の誘導場
の計算を単純化することができ、高速な処理が可能とな
る。
ウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理としては、
ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウトと
して、その初期レイアウトから少しずつレイアウトを変
えながら、それぞれのレイアウトにおける等ポテンシャ
ル線を得て、得られたそれぞれの等ポテンシャル線の形
状に基づいて前記レイアウトの良し悪しを評価する手
法、あるいは、あるレイアウトを設定するためのテンプ
レートを予め用意し、そのテンプレートに従ったレイア
ウトを初期レイアウトとし、その初期レイアウトから少
しずつレイアウトを変えながら、それぞれのレイアウト
における等ポテンシャル線を得て、得られたそれぞれの
等ポテンシャル線の形状に基づいて前記レイアウトの良
し悪しを評価する手法がある。
どこまで処理を委ねるかによって選択できるもので、前
者の手法では、ユーザ側に多少の操作負担がかかるが、
システム側が行う処理を単純なものとすることができる
利点があり、一方、後者の手法は、テンプレートによっ
て、とりあえず、おおまかなレイアウトを設定し、その
おおまかなレイアウトを基に最適なレイアウトが得られ
るまでレイアウトを徐々に変えて行けばよいので、最適
なレイアウトが得られるまでの時間を大幅に短縮できる
可能性が高くなり、ユーザの操作負担を大幅に軽減でき
る利点がある。なお、ここで用いるテンプレートは、デ
ザイナなどが厳密に作成したテンプレートである必要は
なく、おおまかなレイアウトが行える程度のものでよ
い。
の画像が複数種類の要素で構成される場合、それぞれの
要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属
性(このデータはタイトル、このデータは本文、このデ
ータはどの本文とリンクしているかなどを示す情報)を
記述しておき、前記最適なレイアウトを選択する際にそ
の属性を参照するようにしているので、レイアウトされ
た内容に不具合(たとえば、始めに来るべき見出しがあ
とになってしまったり、その見出しに対する文章が見出
しとかけ離れた位置になったり、写真とそれに関する文
章がかけ離れた位置となってしまうといった不具合)を
なくすことができる。
を行う上で必要な特性を示す属性が記述されている場
合、初期レイアウトとして用いるテンプレートは、その
属性に対応付けられたレイアウトを可能とするテンプレ
ートとすることによって、レイアウトされた内容に上述
したような不具合が生じるのを防ぐことができる。
イアウトの良し悪しを評価する処理は、等ポテンシャル
線の凹凸の多さを判断し、凹凸の少ない等ポテンシャル
線の得られるレイアウトをよいレイアウトとしているの
で、レイアウト評価を定量的にかつ適正に行うことがで
きる。
等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度は、
当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテンシャ
ル線で囲まれる面の面積の関係から求めるようにしてい
るので、簡単な計算で等ポテンシャル線の凹凸の多さを
判断することができる。
ど複雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイア
ウトを最適なレイアウトするようにしているので、簡単
にしかも適切なレイアウト評価を行うことができる。
て説明する。なお、この実施の形態で説明する内容は、
本発明の画像レイアウト評価方法、画像レイアウト評価
システムについての説明であるとともに、本発明の画像
レイアウト評価処理プログラムの具体的な処理内容をも
含むものである。
像レイアウト評価に用いて、それによって最適なレイア
ウトを決めることができるようにするものである。ま
ず、この視覚の誘導場について簡単に説明する。
に存在する個々の文字の読み易さなどの評価を行うこと
で、その文字列全体の読み易さの指標などとして用いら
れている。
づいた文字画像の視覚の誘導場の推定を行う例として、
電子化によって得られた文字のディジタル画像から視覚
の誘導場を推定する方法について説明する。
態とは、個々の文字を囲む視覚の誘導場が、できるだけ
干渉し合わないような間隔で配置されていることである
とされている。具体的には、個々の文字を囲む視覚の誘
導場の閉曲線を考えたとき、その閉曲線のポテンシャル
値が高いと他の文字との分離が難しく、読みにくいとい
うことである。このことから、視覚の誘導場の広がりを
基準に、文字列内の個々の文字の読み易さを定量的に評
価できると考えられる。なお、視覚の誘導場について
は、横瀬善正著の“形の心理学”(名古屋大学出版会(1
986))に記載されている(以下、これを参考論文とい
う)。
下では単に誘導場と表記する)とは、図形の周囲に波及
する「場」を考えることにより、視覚現象を説明するも
のである。前記参考論文は、直線・円弧で構成された図
形を対象としているため、任意のディジタル画像の誘導
場は求められない。ここでは、最初に白黒2値のディジ
タル画像における誘導場の計算方法を示す。
解釈できることから、パターンの外郭を構成する画素を
点電荷と仮定し、それらが作るクーロンポテンシャルの
集積から、ディジタル画像における誘導場の分布を計算
する。
である。図1に示すように、n個の点列から構成される
曲線f(s)によって、任意の点Pに誘導場が形成される
とする。この曲線f(s)は線図形の線分や画図形の輪郭
線に当たる。そして、曲線f(s)を構成する各点p1,
p2,・・・,pi,・・・,pnを正電荷1の点電荷
と仮定し、点Pから曲線f(s)上を走査して、曲線f(s)
を構成するn個の点p1,p2,・・・,pi,・・
・,pnが見つかり、走査して見つかった曲線f(s)上
の各点までの距離をriとすると、点Pにおける誘導場
の強さMpは次のように定義される。
像の誘導場を求めることができる。また、曲線が複数あ
る場合、点Pにおける誘導場の強さは個々の曲線が点P
につくる誘導場の和になる。なお、(1)式は点Pから
発した光が直接当たる部分のみ和をとるという制約条件
がつく。たとえば、点Pに対して、曲線f1(s),f2
(s),f3(s)が図2に示すように存在しているとする
と、点Pから見えない部分、つまり、この場合、曲線f
1(s)に遮蔽されて点Pから見えない範囲Zに存在する部
分の和はとらない。この図2の例では、曲線f3(s)の
すべてと曲線f2(s)の一部の和はとらないことにな
る。これを、ここでは遮蔽条件という。
前述の(1)式で計算した誘導場の例を示すものであ
る。図3(a)の文字「A」周辺に地図の等高線状に分
布している細い線Lが誘導場の等ポテンシャル線であ
り、中央から外に行くほど誘導場の強さは弱くなりやが
て0に近づく。
おける特徴、特に「A」の頂点付近の分布が他より鋭角
な特徴は、前記参考論文による四角形や三角形など、図
形の角付近に関する誘導場の分布の心理実験結果と一致
する。
(任意の点Pから見えない範囲Zに存在する部分の和は
とらない)がなく、画素全てを電荷1の点電荷と仮定し
た誘導場の例であるが、誘導場の分布は全体的に丸くな
り、前述の参考論文による心理実験結果と異なったもの
となる。このように、遮蔽条件は誘導場を特徴づける上
で重要なものとなる。
場を得ることができる。なお、このような視覚の誘導場
を用いた技術の例としては、たとえば、「長石道博:
“視覚の誘導場を用いた読みやすい和文プロポーショナ
ル表示”、映像メディア学会誌、Vol.52,No.12,pp.18
65-1872(1998)」(以下、第1の論文という)や、「三
好正純、下塩義文、古賀広昭、井手口健:“視覚の誘導
場理論を用いた感性にもとづく文字配置の設計”、電子
情報通信学会論文誌、82-A,9,1465-1473(1999)」
(以下、第2の論文という)がある。ちなみに、上述の
第1の論文の著者は本発明の発明者である。
て、文字や写真、絵、図形などからなるひとまとまりの
画像を、ある限られた所定の表示範囲内に表示する際、
そのレイアウトが最適なレイアウトとなるようにレイア
ウト評価を行い、それによって、これまで人間の直感や
手作業に頼っていたレイアウトを自動的に最適化しよう
とするものである。
する際、レイアウト対象となるひとまとまりの画像を1
つの誘導場計算対象とみなして、その誘導場を計算し、
それによって求められた等ポテンシャル線の形状に基づ
いてレイアウトの良し悪しを評価する。以下、本発明の
実施の形態について説明する。
画像が図4に示されるように、文字列と写真からなる画
像であるとする。この図4に示される画像は、新聞記事
の一部を示すもので、文字列部分Cと写真P1,P2か
らなり、この図4に示されるレイアウトは新聞紙面専門
のデザイナによってなされたものであり、多くの人が見
やすく内容の理解がし易いとされるレイアウトであると
する。
範囲にレイアウトされるひとまとまりの画像全体につい
て、上述の(1)式を用いて誘導場を計算すると、求め
られた誘導場によって、図5のような等ポテンシャル線
Lが描かれる。なお、このようなレイアウト対象となる
情報全体について誘導場を計算する際、図4で示した文
字列部分Cは図5に示すように、それぞれの文字列を単
純な線で表し、写真P1,P2はその外形を矩形枠で表
して誘導場を計算する。
大きさで決まるため、各要素を単純化して表現すること
ができるからであり、このように、各要素を単純化して
表現した状態で誘導場を計算し、求められた誘導場から
等ポテンシャル線を描けば、その等ポテンシャル線はそ
のレイアウト全体の等ポテンシャル線を表すことができ
る。
イナによってデザインされた見やすく内容の理解がし易
いとされるレイアウトであり、このようにレイアウトさ
れた画像全体から得られた等ポテンシャル線Lは全体に
凹凸が少なく丸みを帯びたものとなる。
まとまりの画像全体について誘導場を計算し、それによ
って得られた等ポテンシャル線の形状から、その画像の
レイアウトの良し悪しを判断することができる。つま
り、得られた等ポテンシャル線の凹凸の度合いがわかれ
ば、それによって当該画像のレイアウトが良いレイアウ
トであるかどうかの評価を行うことができる。
テンシャル線の凹凸の度合いを等ポテンシャル線の複雑
度として求め、その複雑度を当該画像のレイアウトの良
し悪しを評価する指標として用いる。つまり、等ポテン
シャル線が、凹凸が少なく丸みを帯びていればいるほど
複雑度は小さくなり、等ポテンシャル線の凹凸が激しい
ほど複雑度は大きくなる。この複雑度は、i番目の等ポ
テンシャル線の複雑度をCiで表せば、 Ci=Li2/Si (2) で求めることができる。なお、(2)式において、Li
はi番目の等ポテンシャル線の長さ、Siはi番目の等
ポテンシャル線で囲まれた面の面積を表している。な
お、 i番目の等ポテンシャル線の長さLiはそのポテ
ンシャル線を構成するドット数と考えることができ、
i番目の等ポテンシャル線で囲まれた面の面積Siは、
i番目の等ポテンシャル線で囲まれた面に存在するド
ット数と考えることができる。
なるひとまとまりの画像について計算された誘導場によ
って描かれた等ポテンシャル線の長さが長いほど(凹凸
が激しいほど)複雑度Ciの値は大きくなるといえる。
逆に言えば、等ポテンシャル線に凹凸が少なく円に近い
ほど複雑度Ciは小さな値となる。
を図6で示すように色々なレイアウトとしたときのそれ
ぞれの複雑度を計算してみる。この図6は図5と同様
に、文字列部分Cはそれぞれの文字列を単純な線で表
し、写真P1,P2は単に矩形枠で表している。
じレイアウト(これをレイアウトA1という)であり、
同図(b)は図4の写真P2を文字列の中に配置したレ
イアウト(これをレイアウトA2という)、同図(c)
は写真P1が右下、写真P2が左上となっているレイア
ウト(これをレイアウトA3という)、同図(d)は2
つの写真P1,P2を文字列の中に配置したレイアウト
(これをレイアウトA4という)である。
を計算し、求められた誘導場によって描かれた等ポテン
シャル線(それぞれのi番目のポテンシャル線)から、
(2)式によってそれぞれ複雑度を計算すると、図7の
ような結果が得られた。この図7は横軸にそれぞれのレ
イアウトA1〜A6をとり、縦軸にそれぞれのレイアウ
トA1〜A6に対して求められた複雑度をとっている。
アウトされた読みやすく内容の理解のし易いとされるレ
イアウトA1(基準レイアウトA1という)の複雑度が
最も小さく、他の3つのレイアウトA2,A3,A4は
いずれも、この基準レイアウトA1に比べると、その複
雑度は大きな値となっている。特に、この例において
は、レイアウトA3が最も大きな複雑度となっている。
A1から求められた誘導場に凹凸が少なく全体的に丸み
を帯びているためであり、他の3つのレイアウトA2〜
A4はそれぞれのレイアウトから求められた等ポテンシ
ャル線に凹凸が大きいためである。
真などからなる)の一部をレイアウト対象のひとまとま
りの画像とし、そのひとまとまりの画像をレイアウトす
る場合についての評価を行った場合であるが、レイアウ
ト対象の画像としては、図8に示すような一般的な画像
を用いた場合の評価も同様に考えることができる。
G2,G3をそれぞれ異なったレイアウトB1〜B6と
した例を示すもので、上述同様、これら図8(a)〜
(f)のそれぞれのレイアウトB1〜B6をそれぞれひ
とまとまりの画像として、そのひとまとまりの画像ごと
に誘導場を計算し、求められた誘導場によって描かれた
等ポテンシャル線から、(2)式によってそれぞれ複雑
度を計算すると、図9(a)〜(f)のような結果が得
られた。なお、これらのレイアウトB1〜B6におい
て、レイアウトB1(基準レイアウトB1という)が、
多くの人が見て、座りがよく安定感のある良いレイアウ
トであるとされたレイアウトであるとする。
イアウトB1〜B6をとり、縦軸にそれぞれのレイアウ
トB1〜B6において求められた複雑度をとっている。
この図9によれば、読みやすく内容の理解のし易いとさ
れる基準レイアウトB1の複雑度が最も小さく、他の5
つのレイアウトB2〜B6はいずれも、この基準レイア
ウトB1に比べると、その複雑度は大きな値となってい
る。
B1から求められた等ポテンシャル線(図示せず)には
凹凸が少なく全体的に丸みを帯びているためであり、他
の5つのレイアウトはそれぞれのレイアウトから求めら
れた等ポテンシャル線(図示せず)には凹凸が大きく複
雑な形状をしているためである。
度には相関があることがわかる。したがって、この複雑
度を用いることで、レイアウトの良し悪しを定量的に評
価できると考えられる。
テムの概略的な構成を示す図であり、上述した誘導場を
計算し、計算された誘導場から等ポテンシャル線を得
て、その等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウト
の良し悪しを定量的に評価し、それによって、最適なレ
イアウトはどれかを判定することを可能とするシステム
である。
0からわかるように、レイアウト対象となる電子化され
た画像を入力するレイアウト対象画像入力手段1と、こ
のレイアウト対象画像入力手段1に入力された画像のう
ち、限られた表示範囲内に表示されるレイアウト対象の
ひとまとまりの画像に対して視覚の誘導場を計算し、求
められた視覚の誘導場から等ポテンシャル線を求める視
覚の誘導場計算手段2と、この視覚の誘導場計算手段2
で求められた等ポテンシャル線に基づいてレイアウトの
良し悪しを評価し、どのレイアウトが最適かを判定する
レイアウト評価手段3と、そのレイアウト評価手段3で
の処理の状況を表示可能な表示手段4とを有している。
設定が可能なテンプレート5を用意しておいてもよい。
このテンプレート5は、前述したようにデザイナなどが
作成したテンプレートの他に、おおまかなレイアウトが
行える程度のものでもよい。
導場計算手段2で求められた等ポテンシャル線の凹凸の
状況に基づいてレイアウトの良し悪しを評価し、どのレ
イアウトが最適かを判定する処理を行うが、その処理を
行う際、この実施の形態では、上述した複雑度を用い
る。
雑度計算手段31を備え、視覚の誘導場計算手段2で求
められた等ポテンシャル線から上述の(2)式によって
複雑度を計算し、その複雑度に基づいてレイアウトの良
し悪しを評価し、どのレイアウトが最適かを判定する。
ータの最適なレイアウトがどれかを判定する判定方法と
して、ここでは、2つの手法について説明する。
なるひとまとまりの画像(文章や写真などからなる)に
対し、ユーザが任意にレイアウト設定し(これを初期レ
イアウトという)、誘導場計算手段2によりその初期レ
イアウトに対して誘導場を計算し、計算された誘導場か
ら等ポテンシャル線を得て、レイアウト評価手段3がそ
の初期レイアウトに対する複雑度を求める処理を行う。
そして、その後、その初期レイアウトからレイアウト少
しづつ動かし、それぞれのレイアウトごとに、前記等ポ
テンシャル線をそれぞれ得る処理を行い、その中から最
適なレイアウトを選択する(これを第1の手法とい
う)。
ト対象となるひとまとまりの画像が複数種類の要素で構
成される場合、それぞれの要素に対し、レイアウトを行
う上で必要な特性を示す属性(このデータはタイトル、
このデータは本文、このデータはどの本文とリンクして
いるかなどを示す情報)を記述しておき、最適なレイア
ウトを選択する際にその属性を参照する。
(たとえば、始めに来るべき見出しがあとになってしま
ったり、その見出しに対する文章が見出しとかけ離れた
位置になったり、写真とそれに関する文章がかけ離れた
位置となってしまうといった不具合)が生じないような
制限を設けるためであり、このような属性を参照した上
で、最適なレイアウトであるか否かを判定する。
アウトを初期レイアウトして、その初期レイアウトから
少しずつレイアウトを変えて行く第1の手法は、システ
ム側の処理は単純であるが、幾通りものレイアウトを試
行錯誤的に行ってそれぞれのレイアウトについて評価を
行う必要があるので、多くの時間を要する問題がある。
これに対処する方法としては次のような手法(第2の手
法という)がある。
するためのおおまかなテンプレート5を予め用意(図1
0のテンプレート5)、そのテンプレートに従ったレイ
アウトを初期レイアウトとし、誘導場計算手段2により
その初期レイアウトに対して誘導場を計算し、計算され
た誘導場から等ポテンシャル線を得て、レイアウト評価
手段3がその初期レイアウトに対する複雑度を求める処
理を行い、その後、その初期レイアウトからレイアウト
少しづつ動かし、それぞれのレイアウトごとに、前記等
ポテンシャル線をそれぞれ得る処理を行い、その中から
最適なレイアウトを選択するというものである。
対象となるひとまとまりの画像が複数種類の要素で構成
される場合、それぞれの要素に対し、レイアウトを行う
上で必要な特性を示す属性を記述しておき、最適なレイ
アウトを選択する際にその属性を参照する。
チャートを参照しながら説明する。まず、用意されたお
おまかなレイアウトの可能なテンプレート5上にレイア
ウト対象となるひとまとまりの画像を仮配置し(ステッ
プs1)、その仮配置の状態で、視覚の誘導場計算手段
2により誘導場を計算し、計算された誘導場から等ポテ
ンシャル線を得て(ステップs2)、レイアウト評価手
段3により複雑度を計算する(ステップs3)。そし
て、その複雑度が最適な値(最小の値)であるか否かを
判断し(ステップs4)、最適な値(最小の値)ではな
いと判断したら、再配置、すなわち、初期状態から少し
配置を変えたレイアウトとして(ステップs5)、ステ
ップs2に戻り同様の処理を行う。
行うことで、最適な値の複雑度が得られたら、そのレイ
アウトに不具合(上述したように、たとえば、始めに来
るべき見出しがあとになってしまったり、その見出しに
対する文章が見出しとかけ離れた位置になったり、写真
とそれに関する文章がかけ離れた位置となってしまうと
いった不具合)があるか否かを判断し(ステップs
6)、不具合がなければ、それを表示して(ステップs
7)、処理を終了するが、レイアウトに不具合があれば
ステップs5に戻って再レイアウトを行う。
5によって、とりあえず、おおまかなレイアウトを設定
し、そのおおまかなレイアウトを基に最適なレイアウト
が得られるまでレイアウトを徐々に変えて行けばよいの
で、最適なレイアウトが得られるまでの時間を大幅に短
縮できる可能性が高くなる。
述したように、非常に基本的な枠組みを表示したおおま
かなテンプレートであり、例えば、それをユーザが画面
上で、マウスでドラッグアンドドロップすることで、仮
配置を行ってもよい。
像を構成するそれぞれの要素に対し、レイアウトを行う
上で必要な特性を示す属性(このデータはタイトル、こ
のデータは本文、このデータはどの本文とリンクしてい
るかなどを示す情報)を記述しておき、最適なレイアウ
トを選択する際にその属性を参照することが行われる
が、この場合、用意するテンプレートはその属性に対応
付けられたレイアウトを可能とするテンプレートとし、
まずは、そのテンプレートに機械的にそれぞれの要素を
当てはめ、その後、誘導場により求められる複雑度によ
って最適化する。
述したような不具合をなくすことができる。
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、上
述の実施の形態では、複雑度を求める際、ある等ポテン
シャル線についての複雑度を求め、その複雑度の大きさ
からレイアウトを評価するようにしたが、複数の等ポテ
ンシャル線についてそれぞれの複雑度を求め、例えば、
求められたそれぞれの複雑度の平均を求め、その平均の
複雑度の大きさからレイアウトを評価するなど、いろい
ろな指標を用いることで、より良好な評価を行うことが
できる。
表される複雑度というものによって、等ポテンシャル線
の凹凸の度合いを得るようにしたが、等ポテンシャル線
の凹凸の度合いは、この(2)式によって表されるもの
ではなく、他の工学的な方法によっても求めることがで
きる。
に対するレイアウトを行う場合に広く利用することがで
き、たとえば、電子化されたデータを用いた新聞などの
自動配信システムにおいてレイアウトを決めるような場
合や、webページのレイアウトを行う際、HTMLをベ
ースにより一層読み易くレイアウトする場合、BSディ
ジタル文字放送の再レイアウトを行う場合、さらには、
ポスタや看板などの作成時におけるレイアウトなどにも
適用することができる。
現するための処理手順が記述された処理プログラムを作
成し、その処理プログラムをフロッピィディスク、光デ
ィスク、ハードディスクなどの記録媒体に記録させてお
くことができ、本発明はその処理プログラムが記録され
た記録媒体をも含むものである。また、ネットワークか
ら当該処理プログラムを得るようにしてもよい。
イアウト対象となるひとまとまりの画像に対して、視覚
の誘導場を計算し、求められた視覚の誘導場から等ポテ
ンシャル線を得て、その等ポテンシャル線の形状からそ
のレイアウトの良し悪しを評価するようにしているの
で、レイアウト評価を定量的に行うことができ、それを
利用することによって、人間の直感や手作業にたよって
いた情報のレイアウトを自動的に最適化することが可能
となる。
の画像が複数種類の要素で構成される場合、それぞれの
要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属
性(このデータはタイトル、このデータは本文、このデ
ータはどの本文とリンクしているかなどを示す情報)を
記述しておき、前記最適なレイアウトを選択する際にそ
の属性を参照するようにしているので、レイアウトされ
た内容に不具合(たとえば、始めに来るべき見出しがあ
とになってしまったり、その見出しに対する文章が見出
しとかけ離れた位置になったり、写真とそれに関する文
章がかけ離れた位置となってしまうといった不具合)を
なくすことができる。
イアウトの良し悪しを評価する処理は、等ポテンシャル
線の凹凸の程度を判断し、凹凸の少ない等ポテンシャル
線の得られるレイアウトをよいレイアウトとしているの
で、レイアウト評価を定量的にかつ適正に行うことがで
きる。なお、この等ポテンシャル線の凹凸の程度は、等
ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度は、当
該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテンシャル
線で囲まれる面の面積の関係から求めるようにしている
ので、簡単な計算で等ポテンシャル線の凹凸の程度を判
断することができ、それによって、レイアウト評価を定
量的にかつ適正に行うことができる。
明するためのディジタル画像の画素配列を示す図であ
る。
明する図である。
(a)は遮蔽条件を考慮して視覚の誘導場を求めた場
合、同図(b)は遮蔽条件を考慮しないで視覚の誘導場
を求めた場合を示す図である。
の一部分の画像を示す図である。
の文字列を単純な線で表し、写真は単に矩形枠で表して
誘導場を計算し、計算された誘導場から得られた等ポテ
ンシャル線を示す図である。
ウトを種々変化させたレイアウトとした場合の図であ
る。
ときのそれぞれのレイアウトに対する複雑度を示す図で
ある。
(6種類)とした例を示す図である。
ときのそれぞれのレイアウトに対する複雑度を示す図で
ある。
施の形態を説明する概略的な構成図である。
の形態例を説明するフローチャートである。
Claims (27)
- 【請求項1】 所定の表示範囲内にあるレイアウトで表
示されるひとまとまりの画像のレイアウト評価を行う画
像レイアウト評価方法において、 前記レイアウト対象となるひとまとまりの画像に対し、
そのひとまとまりの画像を所定のレイアウトとし、その
レイアウトされたひとまとまりの画像に対して、視覚の
誘導場を計算し、求められた視覚の誘導場から等ポテン
シャル線を得て、その等ポテンシャル線の形状に基づい
てそのレイアウトの良し悪しを評価することを特徴とす
る画像レイアウト評価方法。 - 【請求項2】 前記ひとまとまりの画像に文字が含まれ
る場合には、その文字列を線で表し、前記ひとまとまり
の画像に写真、絵、図形などが含まれる場合には、これ
らを外枠で表して、前記視覚の誘導場を計算することを
特徴とする請求項1に記載の画像レイアウト評価方法。 - 【請求項3】 前記等ポテンシャル線の形状に基づいて
レイアウトの良し悪しを評価するに至る処理は、まず、
ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウトと
し、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシャル線
を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形状から
前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウトが
最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウトから
レイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウトごと
に、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポテ
ンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価
する処理であって、その処理を最適なレイアウトが得ら
れるまで行うことを特徴とする請求項1または2記載の
画像レイアウト評価方法。 - 【請求項4】 前記等ポテンシャル線の形状に基づいて
レイアウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、
まず、あるレイアウトを設定するためのテンプレートを
予め用意し、そのテンプレートに従ったレイアウトを初
期レイアウトとし、その初期レイアウトに対し、前記等
ポテンシャル線を得る処理を行って、その等ポテンシャ
ル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価し、そ
のレイアウトが最適なレイアウトでなければ、前記初期
レイアウトからレイアウトを順次変えて、それぞれのレ
イアウトごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得
て、その等ポテンシャル線の形状から前記レイアウトの
良し悪しを評価する処理であって、その処理を最適なレ
イアウトが得られるまで行うことを特徴とする請求項1
または2記載の画像レイアウト評価方法。 - 【請求項5】 前記ひとまとまりの画像が複数種類の要
素で構成される場合、それぞれの要素に対し、レイアウ
トを行う上で必要な特性を示す属性を記述しておき、前
記最適なレイアウトを得る処理を行う際にその属性を参
照することを特徴とする請求項3または4記載の画像レ
イアウト評価方法。 - 【請求項6】 前記テンプレートは、前記それぞれの要
素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属性
が記述されている場合、その属性に対応付けられたレイ
アウトを可能とするテンプレートであることを特徴とす
る請求項4記載の画像レイアウト評価方法。 - 【請求項7】 前記等ポテンシャル線の形状から前記レ
イアウトの良し悪しを評価する処理は、前記等ポテンシ
ャル線の凹凸の多さを判断し、凹凸の少ない等ポテンシ
ャル線の得られるレイアウトをよいレイアウトであると
することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
の画像レイアウト評価方法。 - 【請求項8】 前記等ポテンシャル線の凹凸の多さは、
等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度は、
当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテンシャ
ル線で囲まれる面の面積の関係から求めることを特徴と
する請求項7記載の画像レイアウト評価方法。 - 【請求項9】 前記複雑度は、その値が小さいほど複雑
度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイアウトを
最適なレイアウトすることを特徴とする請求項8記載の
画像レイアウト評価方法。 - 【請求項10】 所定の表示範囲内にあるレイアウトで
表示されるひとまとまりの画像のレイアウト評価を行う
画像レイアウト評価システムにおいて、レイアウト対象
となるひとまとまりの画像に対して視覚の誘導場を計算
し、求められた視覚の誘導場から等ポテンシャル線を求
める視覚の誘導場計算手段と、この視覚の誘導場計算手
段で求められた等ポテンシャル線に基づいてレイアウト
の良し悪しを評価するレイアウト評価手段とを有し、 前記レイアウト対象となるひとまとまりの画像に対し、
そのひとまとまりの画像を所定のレイアウトとし、その
レイアウトされたひとまとまりの画像に対して、視覚の
誘導場を計算し、求められた視覚の誘導場から等ポテン
シャル線を得て、その等ポテンシャル線の形状に基づい
てそのレイアウトの良し悪しを評価することをすること
を特徴とする画像レイアウト評価システム。 - 【請求項11】 前記視覚の誘導場計算手段は、前記ひ
とまとまりの画像に文字が含まれる場合には、その文字
列を線で表し、前記ひとまとまりの画像に写真、絵、図
形などが含まれる場合には、これらを外枠で表して、前
記視覚の誘導場を計算することを特徴とする請求項10
に記載の画像レイアウト評価システム。 - 【請求項12】 前記等ポテンシャル線の形状に基づい
てレイアウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理
は、まず、ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レ
イアウトとし、その初期レイアウトに対し、前記視覚の
誘導場計算手段が等ポテンシャル線を得る処理を行っ
て、その等ポテンシャル線の形状に基づいて前記レイア
ウト評価手段が前記レイアウトの良し悪しを評価し、そ
のレイアウトが最適なレイアウトでなければ、前記初期
レイアウトからレイアウトを順次変えて、それぞれのレ
イアウトごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得
て、その等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウト
の良し悪しを評価する処理であって、その処理を最適な
レイアウトが得られるまで行うことを特徴とする請求項
10または11記載の画像レイアウト評価システム。 - 【請求項13】 前記等ポテンシャル線の形状に基づい
てレイアウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理
は、まず、あるレイアウトを設定するためのテンプレー
トを取得し、そのテンプレートに従ったレイアウトを初
期レイアウトとし、その初期レイアウトに対し、前記視
覚の誘導場計算手段が等ポテンシャル線を得る処理を行
って、その等ポテンシャル線の形状に基づいて前記レイ
アウト評価手段が前記レイアウトの良し悪しを評価し、
そのレイアウトが最適なレイアウトでなければ、前記初
期レイアウトからレイアウトを順次変えて、それぞれの
レイアウトごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得
て、その等ポテンシャル線の形状に基づいてレイアウト
の良し悪しを評価する処理であって、その処理を最適な
レイアウトが得られるまで行うことを特徴とする請求項
10または11記載の画像レイアウト評価システム。 - 【請求項14】 前記ひとまとまりの画像が複数種類の
要素で構成される場合、前記レイアウト評価手段は、そ
れぞれの要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性
を示す属性を知識として有し、前記最適なレイアウトを
得る処理を行う際にその属性を参照することを特徴とす
る請求項12または13記載の画像レイアウト評価シス
テム。 - 【請求項15】 前記テンプレートは、前記それぞれの
要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属
性が記述されている場合、その属性に対応付けられたレ
イアウトを可能とするテンプレートであることを特徴と
する請求項13記載の画像レイアウト評価システム。 - 【請求項16】 前記レイアウト評価手段が行う等ポテ
ンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評価
する処理は、前記等ポテンシャル線の凹凸の多さを判断
し、凹凸の少ない等ポテンシャル線の得られるレイアウ
トをよいレイアウトであるとすることを特徴とする請求
項10から15のいずれかに記載の画像レイアウト評価
システム。 - 【請求項17】 前記等ポテンシャル線の凹凸の多さ
は、等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度
は、当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテン
シャル線で囲まれる面の面積の関係から求めることを特
徴とする請求項16記載の画像レイアウト評価システ
ム。 - 【請求項18】 前記複雑度は、その値が小さいほど複
雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイアウト
を最適なレイアウトすることを特徴とする請求項17記
載の画像レイアウト評価システム。 - 【請求項19】 所定の表示範囲内にあるレイアウトで
表示されるひとまとまりの画像のレイアウト評価を行う
画像レイアウト評価処理プログラムであって、その処理
プログラムは、 前記レイアウト対象となるひとまとまりの画像に対し、
そのひとまとまりの画像を所定のレイアウトとし、その
レイアウトされたひとまとまりの画像に対して、視覚の
誘導場を計算し、求められた視覚の誘導場から等ポテン
シャル線を得る手順と、 その等ポテンシャル線の形状に基づいてそのレイアウト
の良し悪しを評価する手順と、 を含むことを画像レイアウト評価処理プログラム。 - 【請求項20】 前記ひとまとまりの画像に文字が含ま
れる場合には、その文字列を線で表し、前記ひとまとま
りの画像に写真、絵、図形などが含まれる場合には、こ
れらを外枠で表して、前記視覚の誘導場を計算すること
を特徴とする請求項1に記載の画像レイアウト評価処理
プログラム。 - 【請求項21】 前記等ポテンシャル線の形状からレイ
アウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、ま
ず、ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイアウ
トとし、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシャ
ル線を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形状
から前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイアウ
トが最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウト
からレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウトご
とに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等ポ
テンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを評
価する処理であって、その処理を最適なレイアウトが得
られるまで行うことを特徴とする請求項19または20
記載の画像レイアウト評価処理プログラム。 - 【請求項22】 前記等ポテンシャル線の形状から前記
レイアウトの良し悪しを評価するに至るまでの処理は、
まず、ユーザが任意に設定したレイアウトを初期レイア
ウトとし、その初期レイアウトに対し、前記等ポテンシ
ャル線を得る処理を行って、その等ポテンシャル線の形
状から前記レイアウトの良し悪しを評価し、そのレイア
ウトが最適なレイアウトでなければ、前記初期レイアウ
トからレイアウトを順次変えて、それぞれのレイアウト
ごとに、前記等ポテンシャル線をそれぞれ得て、その等
ポテンシャル線の形状から前記レイアウトの良し悪しを
評価する処理であって、その処理を最適なレイアウトが
得られるまで行うことを特徴とする請求項19または2
0記載の画像レイアウト評価処理プログラム。 - 【請求項23】 前記ひとまとまりの画像が複数種類の
要素で構成される場合、それぞれの要素に対し、レイア
ウトを行う上で必要な特性を示す属性を記述しておき、
前記最適なレイアウトを得る処理を行う際にその属性を
参照することを特徴とする請求項21また22記載の画
像レイアウト評価処理プログラム。 - 【請求項24】 前記テンプレートは、前記それぞれの
要素に対し、レイアウトを行う上で必要な特性を示す属
性が記述されている場合、その属性に対応付けられたレ
イアウトを可能とするテンプレートであることを特徴と
する請求項22記載の画像レイアウト評価処理プログラ
ム。 - 【請求項25】 前記等ポテンシャル線の形状から前記
レイアウトの良し悪しを評価する処理は、前記等ポテン
シャル線の凹凸の多さを判断し、凹凸の少ない等ポテン
シャル線の得られるレイアウトをよいレイアウトである
とすることを特徴とする請求項19から24のいずれか
に記載の画像レイアウト評価処理プログラム。 - 【請求項26】 前記等ポテンシャル線の凹凸の多さ
は、等ポテンシャル線の複雑度として求め、その複雑度
は、当該等ポテンシャル線の長さに対する当該等ポテン
シャル線で囲まれる面の面積の関係から求めることを特
徴とする請求項25記載の画像レイアウト評価処理プロ
グラム。 - 【請求項27】 前記複雑度は、その値が小さいほど複
雑度は小さいとし、最小の複雑度が得られるレイアウト
を最適なレイアウトすることを特徴とする請求項26記
載の画像レイアウト評価処理プログラム。
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