JP2003030608A - 携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法 - Google Patents

携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法

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JP2003030608A
JP2003030608A JP2001212024A JP2001212024A JP2003030608A JP 2003030608 A JP2003030608 A JP 2003030608A JP 2001212024 A JP2001212024 A JP 2001212024A JP 2001212024 A JP2001212024 A JP 2001212024A JP 2003030608 A JP2003030608 A JP 2003030608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICカード100内に保存されている複数の
単位データに対して効率的なアクセスを行う。 【解決手段】 外部装置200から、所定の識別子と所
定のデータ特定情報とを含むアクセス準備コマンドを与
えると、その情報は、アクセス準備状態記録部133内
に記録され、当該データ特定情報で示される特定の単位
データが、当該識別子の下でアクセス準備状態となる。
異なる識別子を用いることにより、複数の単位データを
同時にアクセス準備状態におくことができる。外部装置
200から、所定の識別子と所定のアクセス内容を示す
情報とを含むアクセス実行コマンドを与えると、当該識
別子の下でアクセス準備状態となっている単位データに
対して、当該アクセス内容が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯可能情報記録媒
体へのデータアクセス方法に関し、特に、内蔵されたC
PUを介して内部メモリへのアクセスを行う機能をもっ
た携帯可能情報記録媒体に対して、外部装置からデータ
アクセスを行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化が進むに従って、一般
社会における携帯可能情報記録媒体の担う役割も益々重
要になってきている。特に、小型の携帯可能情報記録媒
体の代表とも言うべきICカードは、近年、様々な分野
において実用化されてきており、今後も広く普及するも
のと予想される。このICカードのような携帯可能情報
記録媒体は、通常は、身体あるいは車両などに伴って携
帯され、必要に応じて、パソコンなどに接続されたリー
ダライタ装置と交信させることによって、外部からのア
クセスが可能になる。
【0003】一般的な携帯可能情報記録媒体は、内部に
不揮発性メモリを内蔵しており、この不揮発性メモリに
ユーザデータを記録することにより、外部からの電源供
給を受けることができない携帯時にも、記録したデータ
を保存することができる。また、ICカードなどでは、
セキュリティを確保する上で、外部装置から内部メモリ
への直接アクセスはできない構造を採っている。したが
って、ICカード内に保存されているデータに対して、
外部のリーダライタ装置などからアクセスを行う際に
は、ICカード内のCPUを介して間接的にアクセスを
行う方法が採られる。一般に、ICカードと外部装置と
の間のやりとりは、外部装置側からICカードに対して
コマンドを送信し、このコマンドに対する返事として、
ICカードから外部装置に対してレスポンスを送信す
る、というプロセスを繰り返すことによって実行され
る。したがって、外部装置からICカード内のデータに
アクセスする場合にも、コマンドとレスポンスのやりと
りという形式が利用される。
【0004】現在、ICカードに対する外部装置からの
データアクセスの標準的なプロセスは、次のようにして
行われている。まず、外部装置側からICカードに対し
て、アクセス対象となるデータを選択する選択コマンド
を与え、ICカード側から返信されてきたレスポンスに
より、ICカード内部で当該データの選択が行われたこ
とを確認する。続いて、当該データに対する読出しもし
くは書換えを指示するコマンドを与え、これに対するレ
スポンスを得る。読出しコマンドを与えた場合には、レ
スポンスの一部として、選択データが外部装置側へと読
み出されることになる。一方、書換えコマンドを与える
場合には、コマンドの一部にデータを添付しておくよう
にし、ICカード内部でこの添付データによって選択デ
ータが書き換えられ、書換作業が無事終了したことを示
すレスポンスが返されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
から行われている一般的なデータアクセス方法では、I
Cカード内に保存された特定のデータに対して、読出し
あるいは書換えのためのアクセスを行う場合、まず、当
該特定のデータを選択するコマンドを与えた後、読出し
や書換えのためのコマンドを与える必要がある。このた
め、複数のデータに対して交互にアクセスを行うような
場合、非常に煩雑な処理を行わねばならない。たとえ
ば、ICカード内に保存されているレコードAとレコー
ドBとを交互にアクセスする必要が生じた場合、まず、
レコードAを選択するコマンドを与え、続いてレコード
Aに対する必要なアクセスコマンドを与え、続いて、レ
コードBを選択するコマンドを与えた上で、レコードB
に対する必要なアクセスコマンドを与え、再び、レコー
ドAを選択するコマンドを与えた上で、レコードAに対
する必要なアクセスコマンドを与え、もう一度、レコー
ドBを選択するコマンドを与えた上で、レコードBに対
する必要なアクセスコマンドを与え、……というような
煩雑な処理が必要になる。
【0006】最近は、1枚のICカードが多種多様な用
途に利用されるようになってきており、外部装置側で各
用途に応じた複数のアプリケーションプログラムを同時
に起動し、それぞれのアプリケーションプログラムによ
って、ICカード内に保存されている複数のデータに対
して次々にアクセスを行うような形態も少なくない。こ
のような場合、外部装置側のアプリケーションプログラ
ムが切り替わるたびに、ICカード側のアクセス対象と
なるデータを選択するためのコマンドを与えるような処
理は極めて煩雑であり、非効率的である。
【0007】そこで本発明は、携帯可能情報記録媒体内
に保存されている複数のデータに対して効率的なアクセ
スを行うことが可能な携帯可能情報記録媒体へのデータ
アクセス方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、データが記録されたデータ記録部およびプログラ
ムが記録されたプログラム記録部を有するメモリと、外
部装置と通信を行うための通信手段と、プログラム記録
部に記録されたプログラムに基づいて、データ記録部に
対するアクセス処理および通信手段を介しての送受信処
理を実行するCPUと、を備える携帯可能情報記録媒体
に対して、外部装置からデータアクセスを行うための方
法において、メモリ内に、アクセス準備状態を示す情報
を記録するアクセス準備状態記録部を設け、データ記録
部内の所定の単位データに対してアクセスを行う際に
は、外部装置から携帯可能情報記録媒体に対して、当該
所定の単位データをアクセス準備状態にするアクセス準
備コマンドを与えた後に、アクセス準備状態にある単位
データに対する読出しもしくは書換えを指示するアクセ
ス実行コマンドを与えるようにし、アクセス準備コマン
ドには、アクセス準備状態にすべき単位データを特定す
るデータ特定情報とともに所定の識別子を含ませておく
ようにし、異なる識別子を用いた複数のアクセス準備コ
マンドを与えることにより、異なる複数の単位データを
同時にアクセス準備状態とすることができるようにし、
アクセス準備コマンドを受け取ったCPUは、アクセス
準備状態記録部に、受け取ったアクセス準備コマンドに
含まれるデータ特定情報と識別子とを対応づけて記録す
る処理を実行するようにし、アクセス実行コマンドに
は、実行すべきアクセスの内容を示すアクセス内容特定
情報とともに所定の識別子を含ませておくことにより、
アクセス準備状態となっている複数の単位データのうち
の1つを選択できるようにし、アクセス実行コマンドを
受け取ったCPUは、アクセス準備状態記録部に記録さ
れている識別子の中から、受け取ったアクセス実行コマ
ンドに含まれる識別子と同一の識別子を認識し、この同
一の識別子に対応づけられているデータ特定情報によっ
て特定される単位データに対して、受け取ったアクセス
実行コマンドに含まれるアクセス内容特定情報によって
示される内容のアクセスを実行するようにしたものであ
る。
【0009】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス
方法において、単位データとして、ファイル単位のデー
タまたはレコード単位のデータを用いるようにしたもの
である。
【0010】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
または第2の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデー
タアクセス方法において、CPUが受け取ったアクセス
準備コマンドが、アクセス準備状態記録部に既に記録さ
れている識別子を含んでいた場合には、既に記録されて
いる識別子に対応するデータ特定情報を新たなものに書
き換える処理を行うようにしたものである。
【0011】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、携帯可能情報記録媒体と外部装置
との接続状態が切り離されたときには、アクセス準備状
態記録部に記録されている情報がすべて消去されるよう
にしたものである。
【0012】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、アクセス準備コマンドに利用する
新たな識別子が必要になった場合には、これを外部装置
側で発行するようにし、この新たに発行した識別子を含
むアクセス準備コマンドを、外部装置から携帯可能情報
記録媒体に与えるようにし、携帯可能情報記録媒体側で
は、これまでに記録されていない新たな識別子を含むア
クセス準備コマンドが与えられるたびに、これをデータ
特定情報とともにアクセス準備状態記録部に記録する処
理を行うようにしたものである。
【0013】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、アクセス準備コマンドに利用する
新たな識別子が必要になった場合には、外部装置から携
帯可能情報記録媒体に対して、新たな識別子の発行を要
求するための識別子要求コマンドを与え、この識別子要
求コマンドを受け取った携帯可能情報記録媒体側では、
この識別子要求コマンドに応じて新たな識別子を発行
し、発行した識別子をアクセス準備状態記録部に記録す
るとともにこれをレスポンスとして外部装置へと伝達す
る処理を行い、外部装置から携帯可能情報記録媒体に対
してアクセス準備コマンドが与えられるたびに、携帯可
能情報記録媒体側では、これに含まれている識別子がア
クセス準備状態記録部に既に記録されている識別子であ
るか否かの判定を行い、肯定的な判定結果が得られた場
合には、アクセス準備コマンドに含まれていたデータ特
定情報を当該識別子に対応づけて記録する処理を行い、
否定的な判定結果が得られた場合には、外部装置に対し
てエラーを示すレスポンスを伝達する処理を行うように
したものである。
【0014】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、外部装置側で複数のアプリケーシ
ョンプログラムを動作させ、個々のアプリケーションプ
ログラムごとにそれぞれ異なる識別子を用いて携帯可能
情報記録媒体へのデータアクセスを行うようにしたもの
である。
【0015】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、外部装置側で動作中の同一のアプ
リケーションプログラムが、アクセス対象となる単位デ
ータごとにそれぞれ異なる識別子を用いて携帯可能情報
記録媒体へのデータアクセスを行うようにしたものであ
る。
【0016】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1
〜第6の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータア
クセス方法において、外部装置側で複数のアプリケーシ
ョンプログラムを動作させ、複数のアプリケーションプ
ログラムが同一の識別子を用いて携帯可能情報記録媒体
内の同一の単位データに対してデータアクセスを行うよ
うにしたものである。
【0017】(10) 本発明の第10の態様は、上述の第
1〜第6の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータ
アクセス方法において、携帯可能情報記録媒体側に複数
のアプリケーションプログラムを用意し、アクセス準備
状態記録部には、個々の識別子に対応するアプリケーシ
ョンプログラムを示すための情報を併せて記録するよう
にし、アクセス実行コマンドが与えられた場合には、当
該アクセス実行コマンドに含まれている識別子に対応す
るアプリケーションプログラムに、当該アクセス実行コ
マンドが引き渡されるようにしたものである。
【0018】(11) 本発明の第11の態様は、上述の第
1〜第10の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデー
タアクセス方法において、第1の識別子を含むアクセス
実行コマンドによるアクセスを実行することにより、第
2の識別子に対応づけられたデータ特定情報によって特
定される単位データへのアクセス条件に変動が生じた場
合には、当該第2の識別子を含むアクセス実行コマンド
が与えられたときに、変動を外部装置に対して報知する
処理が行われるようにしたものである。
【0019】(12) 本発明の第12の態様は、上述の第
11の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデータアク
セス方法において、第2の識別子に対応づけられたデー
タ特定情報によって特定される単位データへのアクセス
条件に変動が生じた後に、第2の識別子を含む第1回目
のアクセス実行コマンドが与えられたときには、この第
1回目のアクセス実行コマンドを実行せずに、変動を報
知するためのレスポンスを外部装置へ返し、その後、外
部装置から変動を了承する旨を示す変動了承コマンドが
あった後に、第2の識別子を含む第2回目のアクセス実
行コマンドが与えられたときには、この第2回目のアク
セス実行コマンドを実行するようにしたものである。
【0020】(13) 本発明の第13の態様は、上述の第
1〜第12の態様に係る携帯可能情報記録媒体へのデー
タアクセス方法を実行するための処理プログラムを用意
し、これを外部装置または携帯可能情報記録媒体に格納
するようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
【0022】§1.ICカードに対する従来の一般的な
データアクセス方法 ここでは、本発明との対比のために、ICカードに代表
される携帯可能情報記録媒体に対する従来の一般的なデ
ータアクセス方法を説明しておく。図1は、従来の一般
的な携帯可能情報記録媒体100に外部装置200を接
続し、両者間で交信を行っている状態を示すブロック図
である。具体的には、携帯可能情報記録媒体100とし
てのICカードと、外部装置200としてのリーダライ
タ装置(通常は、パソコンなどのコンピュータに接続し
て用いられる)との間で、情報のやりとりが行われる状
態が示されている。携帯可能情報記録媒体100と外部
装置200との間は、互いの電極を物理的に接触させる
方法で接続する場合もあれば、物理的には非接触の状態
を維持しつつ電磁的に結合させる場合もある。
【0023】携帯可能情報記録媒体100内には、図示
のとおり、通信手段110と、CPU120と、メモリ
130とが組み込まれている。また、メモリ130内に
は、データ記録部131、プログラム記録部132、ア
クセス準備状態記録部133が設けられている。
【0024】データ記録部131は、この携帯可能情報
記録媒体100の本質的な機能を果たす部分であり、ユ
ーザデータ(通常は、この携帯可能情報記録媒体100
の保有者が利用するデータ)を記録保存する機能を有す
る。ここでは、説明の便宜上、このデータ記録部131
内に記録保存されるユーザデータを、複数の単位データ
として取り扱うことにする。ここで「単位データ」と
は、アクセス対象となる1単位のデータを意味するもの
であり、一般的には、ファイル単位のデータまたはレコ
ード単位のデータが「単位データ」として取り扱われ
る。ICカードの場合、ユーザデータはいわゆるツリー
構造をもったファイルあるいはレコードに分類され、デ
ータ記録部131に保存されることになる。この場合、
このツリー構造の特定の枝に相当する部分が「単位デー
タ」として取り扱われ、この特定の枝に所属するファイ
ルやレコードを1単位として、読出し処理や書換え処理
(追記処理も含めて)が行われることになる。図示の例
では、データ記録部131内に4組の単位データが保存
されている例が示されているが、これは4組の「単位デ
ータ」を概念的に示したものであり、実際には、より複
雑な階層構造をもってユーザデータが格納されているこ
とになる。
【0025】一方、プログラム記録部132には、CP
U120によって実行されるべきプログラムが記録され
ている。図示の例では、1組のOSプログラムと2組の
アプリケーションプログラムが格納されており、CPU
120は、OSプログラムの統括管理を受けながら、必
要に応じて所定のアプリケーションプログラムを実行す
ることになる。また、アクセス準備状態記録部133
は、アクセス準備状態を示す情報を記録するための領域
であり、図示のとおり、データ特定情報が格納される。
このデータ特定情報は、現在、アクセス準備状態となっ
ている単位データを特定する情報であり、後述するよう
に、外部装置200から与えられたコマンドによって指
定される情報である。
【0026】一般的なICカードの場合、ROMおよび
EEPROM(いずれも不揮発性メモリ)と、RAM
(揮発性メモリ)とが内蔵されている。そして、このI
Cカードに対する電源供給は、外部装置(リーダライタ
装置)側から行われるため、外部装置200との接続が
解除された後は、ROMおよびEEPROMに保存され
たデータはそのまま保持されるが、RAMに保存された
データは失われることになる。図示のメモリ130も、
ハードウエアの観点からは、ROM,EEPROM,R
AMの3種類のメモリによって構成されている。ただ、
図示のデータ記録部131、プログラム記録部132、
アクセス準備状態記録部133は、メモリをハードウエ
アの面から分類したものではなく、その機能に着目した
ソフトウエアの面から分類したものであり、ROM,E
EPROM,RAMなるハードウエア構成に1対1に対
応するものではない。一般的には、データ記録部131
はEEPROMから構成され、アクセス準備状態記録部
133はRAMの一部から構成される。また、プログラ
ム記録部132内の各プログラムはROMに格納される
場合もあれば、EEPROMに格納される場合もある。
なお、実際には、CPU120の作業領域としてRAM
の領域が利用されるが、このような作業領域についての
図示は省略されている。もっとも、アクセス準備状態記
録部133は、このようなCPU120の作業領域の一
部と言うことができる。
【0027】通信手段110は、CPU120の指示に
基づいて、外部装置200と通信を行う機能をもった構
成要素である。携帯可能情報記録媒体100と外部装置
200との間の交信は、外部装置200側から携帯可能
情報記録媒体100側へのコマンドの送信と、携帯可能
情報記録媒体100側から外部装置200側へのレスポ
ンスの返信とを交互に行うことによって実行される。す
なわち、携帯可能情報記録媒体100が外部装置200
に接続された後、外部装置200側から所定のコマンド
が送信される。このコマンドは、通信手段110を介し
て、CPU120へと取り込まれる。CPU120は、
プログラム記録部132内のプログラムに基づいて、こ
のコマンドを解釈実行する。与えられたコマンドが、デ
ータ記録部131へのアクセスを指示するコマンドであ
った場合には、指示どおりのアクセスを行うことにな
る。CPU120は、コマンドの実行を完了したら、プ
ログラムに基づいて所定のレスポンスを作成し、これを
通信手段110を介して、外部装置200側へと返信す
る処理を行う。このように、外部装置200から携帯可
能情報記録媒体100へのコマンド送信と携帯可能情報
記録媒体100から外部装置200へのレスポンス返
送、というプロセスが交互に繰り返し実行されることに
より、両者間の情報のやりとりが行われることになる。
【0028】外部装置200からデータ記録部131内
の特定の単位データに対してアクセスを行うには、ま
ず、外部装置200側から携帯可能情報記録媒体100
に対して、アクセス対象となる単位データを選択する選
択コマンド(ここでは、「単位データをアクセス準備状
態とするコマンド」であるため、アクセス準備コマンド
と呼ぶ)を与え、携帯可能情報記録媒体100側から返
信されてきたレスポンスにより、当該単位データのアク
セス準備が完了したことを確認する。続いて、読出しも
しくは書換えなどのアクセスを指示するコマンドを与え
ることになる。
【0029】図2は、データ記録部131内の特定の単
位データに対するアクセスを行う際に、携帯可能情報記
録媒体100と外部装置200との間でやりとりされる
一連のコマンドおよびレスポンスを示す図である。ま
ず、外部装置200側では、図示のようなアクセス準備
コマンドCMD11を作成し、これを携帯可能情報記録
媒体100へと送信する。アクセス準備コマンドは、コ
マンド名とデータ特定情報とによって構成されるコマン
ドであり、図示の例では、「SELECT」なるコマン
ド名と「FILE001」なるデータ特定情報によって
構成されている。「SELECT」なるコマンド名は、
当該コマンドがアクセス準備コマンド(特定の単位デー
タを選択してアクセス準備状態にするコマンド)である
ことを示し、「FILE001」なるデータ特定情報
は、選択すべき単位データ(すなわち、アクセス準備状
態にすべき単位データ)が「FILE001」なるファ
イルであることを示している。
【0030】CPU120は、このようなアクセス準備
コマンドCMD11を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラム(OSプログラムでもよいし、アプ
リケーションプログラムでもよい。以下、同様)に基づ
いて、当該コマンドCMD11の意図を認識し、「FI
LE001」なる単位データを特定するための「データ
特定情報」(たとえば、「FILE001」なるファイ
ル名を示す情報自身でもよいし、何らかの識別コードで
もよい)を、アクセス準備状態記録部133に記録する
ことにより、「FILE001」なる単位データをアク
セス準備状態にした上で、図示のようなレスポンスRE
S11を外部装置200側へと返信する。この例の場
合、レスポンスRES11は、「OK」なるステータス
を示すコードであり、アクセス準備コマンドCMD11
が支障なく実行された旨の報告ということになる。
【0031】外部装置200は、このレスポンスRES
11が得られたことにより、「FILE001」がアク
セス準備状態(アクセス対象として選択された状態)に
なったことを認識する。そこで、図示のようなアクセス
実行コマンドCMD12を作成し、これを携帯可能情報
記録媒体100へと送信する。図示の例では、アクセス
実行コマンドCMD12は、「WRITE」なるコマン
ド名と、「“10101100”」なるデータ部とによ
って構成されており、このコマンド名とデータ部とによ
って、実行すべきアクセスの内容を示すアクセス内容特
定情報が構成される。具体的には、このアクセス実行コ
マンドCMD12は、現在、アクセス準備状態にある単
位データを、「“10101100”」なるデータに書
き換える処理を実行する旨のコマンドである。実際に
は、このように単位データとしてのファイル全体を書き
換えるコマンドの他、新たなレコードを追記するような
コマンドなども利用されるが、本明細書では、説明の便
宜上、単位データ全体を書き換える場合を例にとって説
明する。
【0032】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD12を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラムに基づいて、当該コマンドCMD1
2を実行する。すなわち、アクセス準備状態記録部13
3内のデータ特定情報によって示される単位データ、す
なわち、「FILE001」なる単位データを、「“1
0101100”」なるデータに書き換える処理を実行
する。そして、図示のようなレスポンスRES12を外
部装置200側へと返信する。この例では、レスポンス
RES12は、「OK」なるステータスを示すコードで
あり、アクセス実行コマンドCMD12が支障なく実行
された旨の報告ということになる。
【0033】この例では、外部装置200は、更に、図
示のようなアクセス実行コマンドCMD13を作成し、
これを携帯可能情報記録媒体100へと送信する。ここ
で、アクセス実行コマンドCMD13は、「READ」
なるコマンド名のみからなるコマンドであるが、この
「READ」なるコマンド名が、実行すべきアクセスの
内容を示すアクセス内容特定情報として機能する。すな
わち、このアクセス実行コマンドCMD13は、現在、
アクセス準備状態にある単位データを、外部装置200
側へ読み出す処理を実行する旨のコマンドである。
【0034】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD13を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラムに基づいて、当該コマンドCMD1
3を実行する。すなわち、アクセス準備状態記録部13
3内のデータ特定情報によって示される単位データ、す
なわち、「FILE001」なる単位データを読み出
し、これをレスポンスの一部として外部装置200へと
返信する処理を実行する。その結果、図示のようなレス
ポンスRES13が外部装置200側へと返信されるこ
とになる。この例では、レスポンスRES13は、
「“10101100”」なるデータ部と「OK」なる
ステータスとによって構成されており、アクセス実行コ
マンドCMD13の実行により、「“1010110
0”」なるデータが支障なく読み出されたことを示して
いる。
【0035】以上、外部装置200からICカードに代
表される携帯可能情報記録媒体100に対するデータア
クセスを行うための従来の一般的な方法を述べた。しか
しながら、このような従来の一般的なデータアクセス方
法では、特定の単位データに対するアクセスを行う場
合、まず、当該特定の単位データをアクセス準備状態に
するために、アクセス準備コマンドを与える必要があ
り、複数の単位データに対して交互にアクセスを行うよ
うな場合、その都度、アクセス準備状態にある単位デー
タを変更する必要があり、非常に処理が煩雑になるとい
う問題があることは、既に述べたとおりである。これ
は、従来の携帯可能情報記録媒体100では、アクセス
準備状態記録部133内に一意なデータ特定情報しか記
録することができないためである。別言すれば、従来の
方法では、アクセス対象として、常に1つの単位データ
しか選択することができないため、複数の単位データに
交互アクセスを行うような場合には、その都度、選択対
象を更新する煩雑な処理が必要になる。本発明は、この
ような問題を解決するための新たな手法を提案するもの
である。
【0036】§2.本発明に係るデータアクセス方法の
基本プロセス 続いて、本発明に係る携帯可能情報記録媒体へのデータ
アクセス方法の基本プロセスを説明する。図3は、この
本発明に係るプロセスで、外部装置200から携帯可能
情報記録媒体100へのデータアクセスを行っている状
態を示すブロック図である。本発明に係るデータアクセ
スを実施するにあたっては、新たなハードウエアは必要
なく、従来のシステムで利用されていたソフトウエアを
若干修正すればよい。したがって、この図3に各ブロッ
クで示された各構成要素は、図1に示す従来のデータア
クセス方法で利用された各構成要素と同じであり、これ
らは同一符号で示されている。たとえば、データ記録部
131に記録されているユーザデータは、アクセス対象
となる1単位のデータとなる「単位データ」という概念
で把握でき、一般的には、ファイル単位のデータまたは
レコード単位のデータが「単位データ」として取り扱わ
れる。ただ、プログラム記録部132内に用意されるプ
ログラムと、外部装置200側のコンピュータに用意さ
れるプログラムには、以下に述べるようなプロセスでデ
ータアクセスが行われるように修正が行われている。ま
た、アクセス準備状態記録部133内に記録される情報
もやや異なっている。
【0037】本発明に係るデータアクセス方法の特徴
は、アクセス準備状態記録部133内に複数のデータ特
定情報を記録できるようにし、複数の単位データを同時
にアクセス準備状態とすることが可能になるようにする
点にある。ただ、携帯可能情報記録媒体100側におい
て、複数の単位データが同時にアクセス準備状態となっ
ていると、外部装置200側から与えたアクセス実行コ
マンドが、どの単位データに対してのものであるかが認
識できなくなる。そこで、本発明では、アクセス準備状
態となっている単位データを識別子で区別できるような
工夫を施している。すなわち、図示の例のように、アク
セス準備状態記録部133に記録されるデータ特定情報
には、それぞれ固有の識別子を対応づけておくように
し、外部装置200側から与えるアクセス実行コマンド
にも特定の識別子を含ませておくようにする。そして、
この識別子を利用して、どの単位データに対するアクセ
ス要求であるのかを区別できるようにしている。以下、
このようなデータアクセスを行うための具体的なプロセ
スを、いくつかの例を参照しながら説明する。
【0038】本発明に係るデータアクセス方法において
も、外部装置200と携帯可能情報記録媒体100との
間で、コマンドとレスポンスとを交互にやりとりする、
という基本的なプロセスは従来の方法と同様であり、ア
クセス実行コマンドを与える前に、アクセス準備コマン
ドを与えて、アクセス対象となる単位データをアクセス
準備状態にしておく、という点も従来の方法と同様であ
る。
【0039】図4は、本発明に係る方法によりデータ記
録部131内の特定の単位データに対するアクセスを行
う際に、携帯可能情報記録媒体100と外部装置200
との間でやりとりされる一連のコマンドおよびレスポン
スを示す図である。まず、外部装置200側では、図示
のようなアクセス準備コマンドCMD21を作成し、こ
れを携帯可能情報記録媒体100へと送信する。アクセ
ス準備コマンドは、従来同様、コマンド名とデータ特定
情報とを有するコマンドであり、図示の例では、「SE
LECT」なるコマンド名と「FILE001」なるデ
ータ特定情報とが含まれている。ここで、「SELEC
T」なるコマンド名は、当該コマンドがアクセス準備コ
マンド(特定の単位データを選択してアクセス準備状態
にするコマンド)であることを示し、「FILE00
1」なるデータ特定情報は、選択すべき単位データ(す
なわち、アクセス準備状態にすべき単位データ)が「F
ILE001」なるファイルであることを示している。
本発明の特徴は、このアクセス準備コマンドに、更に、
識別子ID(A)を付加するようにしている点である。
【0040】CPU120は、このようなアクセス準備
コマンドCMD21を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラム(OSプログラムでもよいし、アプ
リケーションプログラムでもよい)に基づいて、当該コ
マンドCMD21の意図を認識し、「FILE001」
なる単位データを特定するための「データ特定情報」
(任意の識別コードを用いてかまわないが、ここでは、
ファイル名を示す「FILE001」なる情報自身を、
「データ特定情報」として用いることにする)を、アク
セス準備状態記録部133に記録し、「FILE00
1」なる単位データをアクセス準備状態にする。ただ
し、このとき、「FILE001」なる単位データを特
定するための「データ特定情報」と、アクセス準備コマ
ンドCMD21に含まれていた「識別子」とを対応づけ
て、アクセス準備状態記録部133内に記録するように
する。具体的には、アクセス準備コマンドCMD21が
与えられた場合、たとえば、「ID(A):FILE0
01」のように、識別子「ID(A)」とデータ特定情
報「FILE001」とを対応づけた情報が記録される
ことになる。このような記録が完了したら、CPU12
0は、図示のようなレスポンスRES21を外部装置2
00側へと返信する。この例の場合、レスポンスRES
21は、「OK」なるステータスを示すコードであり、
アクセス準備コマンドCMD21が支障なく実行された
旨の報告ということになる。
【0041】外部装置200は、このレスポンスRES
21が得られたことにより、「FILE001」が「識
別子ID(A)」の下でアクセス準備状態(アクセス対
象として選択された状態)になったことを認識する。そ
こで、図示のようなアクセス実行コマンドCMD22を
作成し、これを携帯可能情報記録媒体100へと送信す
る。図示の例では、アクセス実行コマンドCMD22
は、「ID(A)」なる識別子と、「WRITE」なる
コマンド名と、「“10101100”」なるデータ部
とによって構成されている。コマンド名とデータ部は、
実行すべきアクセスの内容を示すアクセス内容特定情報
を構成している。具体的には、このアクセス実行コマン
ドCMD22は、現在、識別子「ID(A)」の下でア
クセス準備状態にある単位データを、「“101011
00”」なるデータに書き換える処理を実行する旨のコ
マンドである。
【0042】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD22を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラムに基づいて、当該コマンドCMD2
2を実行する。すなわち、アクセス準備状態記録部13
3に記録されている識別子の中から、受け取ったアクセ
ス準備コマンドCMD22に含まれる識別子「ID
(A)」と同一の識別子を認識し、この同一の識別子
「ID(A)」に対応づけられているデータ特定情報
「FILE001」によって特定される単位データ、す
なわち、「FILE001」なるファイル名の単位デー
タを、「“10101100”」なるデータに書き換え
る処理を実行する。そして、図示のようなレスポンスR
ES22を外部装置200側へと返信する。この例で
は、レスポンスRES22は、「OK」なるステータス
を示すコードであり、アクセス実行コマンドCMD22
が支障なく実行された旨の報告ということになる。もち
ろん、アクセス準備状態記録部133内に、識別子「I
D(A)」が記録されていなかった場合には、与えられ
たアクセス実行コマンドCMD22は誤ったコマンドと
いうことになるので、レスポンスRES22としては、
エラーを示す情報が返信されることになる。
【0043】この例では、外部装置200は、更に、図
示のようなアクセス実行コマンドCMD23を作成し、
これを携帯可能情報記録媒体100へと送信している。
このアクセス実行コマンドCMD23は、「ID
(A)」なる識別子と「READ」なるコマンド名とに
よって構成されている。「READ」なるコマンド名
は、実行すべきアクセスの内容を示すアクセス内容特定
情報として機能し、「ID(A)」なる識別子は、アク
セス対象となる単位データを特定する情報として機能す
る。すなわち、このアクセス実行コマンドCMD23
は、現在、識別子「ID(A)」の下でアクセス準備状
態にある単位データを、外部装置200側へ読み出す処
理を実行する旨のコマンドである。
【0044】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD13を受け取ると、プログラム記録部1
32内のプログラムに基づいて、当該コマンドCMD2
3を実行する。すなわち、アクセス準備状態記録部13
3に記録されている識別子の中から、受け取ったアクセ
ス準備コマンドCMD23に含まれる識別子「ID
(A)」と同一の識別子を認識し、この同一の識別子
「ID(A)」に対応づけられているデータ特定情報
「FILE001」によって特定される単位データ、す
なわち、「FILE001」なるファイル名の単位デー
タを読み出し、これをレスポンスの一部として外部装置
200へと返信する処理を実行する。その結果、図示の
ようなレスポンスRES23が外部装置200側へと返
信されることになる。この例では、レスポンスRES2
3は、「“10101100”」なるデータ部と「O
K」なるステータスとによって構成されており、アクセ
ス実行コマンドCMD23の実行により、「“1010
1100”」なるデータが支障なく読み出されたことを
示している。もちろん、アクセス準備状態記録部133
内に、識別子「ID(A)」が記録されていなかった場
合には、与えられたアクセス実行コマンドCMD32は
誤ったコマンドということになるので、レスポンスRE
S32としては、エラーを示す情報が返信されることに
なる。
【0045】以上、本発明に係る方法を用いて、外部装
置200からICカードに代表される携帯可能情報記録
媒体100に対するデータアクセスを行うための一般的
なプロセスを述べたが、この方法の特徴は、複数の識別
子を使い分けることにより、複数の単位データを同時に
アクセス準備状態にすることができ、そのうちの所望の
単位データに対してアクセスが可能になる点にある。こ
こでは、このようなメリットを説明するために、図4に
示すような一連のプロセスが完了した後に、続けて図5
に示すようなプロセスを行った場合を考えてみよう。図
4のプロセスが完了した時点では、「FILE001」
なる単位データが識別子「ID(A)」の下でアクセス
準備状態になっているわけであるが、この図5のプロセ
スは、更に、「FILE008」なる単位データを識別
子「ID(B)」の下でアクセス準備状態とし、「FI
LE005」なる単位データを識別子「ID(C)」の
下でアクセス準備状態とするためのものである。
【0046】まず、外部装置200側で、図示のような
アクセス準備コマンドCMD24を作成し、これを携帯
可能情報記録媒体100へと送信する。このアクセス準
備コマンドCMD24は、識別子「ID(B)」と、
「SELECT」なるコマンド名と、「FILE00
8」とによって構成され、「FILE008」なる単位
データを識別子「ID(B)」の下でアクセス準備状態
とする指示である。CPU120は、このようなアクセ
ス準備コマンドCMD24を受け取ると、「ID
(B):FILE008」のように、識別子「ID
(B)」とデータ特定情報「FILE008」とを対応
づけて、アクセス準備状態記録部133へと記録する処
理を行う。このような記録が完了したら、CPU120
は、図示のようなレスポンスRES24を外部装置20
0側へと返信し、アクセス準備コマンドCMD24が支
障なく実行された旨を報告する。
【0047】続いて、外部装置200側で、図示のよう
なアクセス準備コマンドCMD25を作成し、これを携
帯可能情報記録媒体100へと送信する。このアクセス
準備コマンドCMD25は、識別子「ID(C)」と、
「SELECT」なるコマンド名と、「FILE00
5」とによって構成され、「FILE005」なる単位
データを識別子「ID(C)」の下でアクセス準備状態
とする指示である。CPU120は、このようなアクセ
ス準備コマンドCMD25を受け取ると、「ID
(C):FILE005」のように、識別子「ID
(C)」とデータ特定情報「FILE005」とを対応
づけて、アクセス準備状態記録部133へと記録する処
理を行う。このような記録が完了したら、CPU120
は、図示のようなレスポンスRES25を外部装置20
0側へと返信し、アクセス準備コマンドCMD25が支
障なく実行された旨を報告する。
【0048】図6は、この時点におけるアクセス準備状
態記録部133内の記録内容を示す図である。図示のと
おり、3種類の識別子ID(A),ID(B),ID
(C)に対応づけられて、3種類の単位データ「FIL
E001」,「FILE008」,「FILE005」
がアクセス準備状態にあることが示されている。このよ
うに、3種類の単位データが同時にアクセス準備状態と
なっているため、外部装置200から携帯可能情報記録
媒体100に対して、所定の識別子を含むアクセス実行
コマンドを与えるだけで、この3種類の単位データのう
ちの任意の単位データをアクセス対象としたデータアク
セス行うことができるようになる。
【0049】たとえば、上述の状態において、図7に示
すようなプロセスが行われた場合を考えてみる。まず、
外部装置200側において、図示のようなアクセス実行
コマンドCMD26を作成し、これを携帯可能情報記録
媒体100へと送信する。このアクセス実行コマンドC
MD26は、「ID(C)」なる識別子と、「WRIT
E」なるコマンド名と、「“10101100”」なる
データ部とによって構成されている。コマンド名とデー
タ部は、実行すべきアクセスの内容を示すアクセス内容
特定情報を構成している。具体的には、このアクセス実
行コマンドCMD26は、現在、識別子「ID(C)」
の下でアクセス準備状態にある単位データを、「“10
101100”」なるデータに書き換える処理を実行す
る旨のコマンドである。
【0050】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD26を受け取ると、アクセス準備状態記
録部133に記録されている識別子の中から、受け取っ
たアクセス準備コマンドCMD26に含まれる識別子
「ID(C)」と同一の識別子を認識し、この同一の識
別子「ID(C)」に対応づけられているデータ特定情
報「FILE005」によって特定される単位データ、
すなわち、「FILE005」なるファイル名の単位デ
ータを、「“10101100”」なるデータに書き換
える処理を実行する。そして、図示のようなレスポンス
RES26を外部装置200側へと返信し、アクセス実
行コマンドCMD26が支障なく実行されたことを報告
する。
【0051】次に、外部装置200側において、図示の
ようなアクセス実行コマンドCMD27を作成し、これ
を携帯可能情報記録媒体100へと送信する。このアク
セス実行コマンドCMD27は、「ID(B)」なる識
別子と「READ」なるコマンド名とによって構成され
ている。「READ」なるコマンド名は、実行すべきア
クセスの内容を示すアクセス内容特定情報として機能
し、「ID(B)」なる識別子は、アクセス対象となる
単位データを特定する情報として機能する。すなわち、
このアクセス実行コマンドCMD27は、現在、識別子
「ID(B)」の下でアクセス準備状態にある単位デー
タを、外部装置200側へ読み出す処理を実行する旨の
コマンドである。
【0052】CPU120は、このようなアクセス実行
コマンドCMD27を受け取ると、アクセス準備状態記
録部133に記録されている識別子の中から、受け取っ
たアクセス準備コマンドCMD27に含まれる識別子
「ID(B)」と同一の識別子を認識し、この同一の識
別子「ID(B)」に対応づけられているデータ特定情
報「FILE008」によって特定される単位データ、
すなわち、「FILE008」なるファイル名の単位デ
ータを読み出し、これをレスポンスの一部として外部装
置200へと返信する処理を実行する。その結果、図示
のようなレスポンスRES27が外部装置200側へと
返信されることになる。この例では、レスポンスRES
27は、「“10101100”」なるデータ部と「O
K」なるステータスとによって構成されており、アクセ
ス実行コマンドCMD27の実行により、「“1010
1100”」なるデータが支障なく読み出されたことを
示している。
【0053】結局、図6に示すように、アクセス準備状
態記録部133内に、3種類の識別子の下に3種類の単
位データがアクセス準備状態となっていることが記録さ
れていれば、この3種類の単位データに対してアクセス
を行う限りにおいては、直接アクセス実行コマンドを与
えれば足り、従来のように、アクセス準備コマンドによ
って、その都度、アクセス対象を選択しなおすような処
理は不要になる。要するに、本発明では、携帯可能情報
記録媒体100に対するデータアクセスの際に複数のロ
ジカルチャネルを設定することが可能になり、アクセス
実行コマンドを与える際には、識別子によっていずれか
1つのロジカルチャネルを指定することにより、複数の
単位データが同時にアクセス準備状態におかれているに
もかかわらず、従来とほぼ同様の方法でのデータアクセ
スを可能としているのである。
【0054】なお、CPU120が受け取ったアクセス
準備コマンドが、アクセス準備状態記録部133に既に
記録されている識別子を含んでいた場合には、既に記録
されている識別子に対応するデータ特定情報を新たなも
のに書き換える処理を行うようにしておけば、アクセス
を行う必要がなくなった単位データについては、アクセ
ス準備状態を解除することができる。たとえば、図6に
示すように、3種類の識別子の下に3種類の単位データ
がアクセス準備状態となっているときに、図7に示すア
クセス準備コマンドCMD28を与えた場合を考えてみ
よう。この場合、このアクセス準備コマンドCMD28
に含まれている識別子ID(B)は、既にアクセス準備
状態記録部133に記録されている識別子ということに
なる。このような場合は、既に記録されている識別子I
D(B)に対応するデータ特定情報「FILE008」
を、アクセス準備コマンドCMD28に含まれている新
たなデータ特定情報「FILE009」に書き換える処
理が行われ、このような書き換えが完了した旨のレスポ
ンスRES28が外部装置200側に返信される。
【0055】かくして、図6の「FILE008」の部
分が「FILE009」に書き換えられることになり、
「FILE008」のアクセス準備状態は解除される。
その結果、アクセス準備状態記録部133内の記録状態
は、図6に示す状態から図8に示す状態に更新される。
したがって、以後、識別子ID(B)を含むアクセス実
行コマンドが与えられた場合、当該コマンドは単位デー
タ「FILE009」に対して実行されることになる。
なお、必要に応じて、アクセス準備状態解除コマンドな
るものを用意し、このコマンドを用いて、現在アクセス
準備状態にある特定の識別子およびこれに対応するデー
タ特定情報を、アクセス準備状態記録部133内から削
除することができるようにしておいてもよい。
【0056】結局、本発明に係る携帯可能情報記録媒体
へのデータアクセス方法では、データ記録部131内の
所定の単位データに対してアクセスを行う際に、外部装
置200から携帯可能情報記録媒体100に対して、当
該所定の単位データをアクセス準備状態にするアクセス
準備コマンドを与えた後に、アクセス準備状態にある単
位データに対する読出しもしくは書換え(追記も含め
て)を指示するアクセス実行コマンドを与える、という
処理が行われる点では、従来のデータアクセス方法と同
様の手法を採っていることになる。ただ、本発明では、
アクセス準備コマンドに、アクセス準備状態にすべき単
位データを特定するデータ特定情報とともに所定の識別
子を含ませておくようにしたので、異なる識別子を用い
た複数のアクセス準備コマンドを与えることにより、異
なる複数の単位データを同時にアクセス準備状態とする
ことができるようになる。具体的には、このようなアク
セス準備コマンドを受け取ったCPU120は、アクセ
ス準備状態記録部133に、受け取ったアクセス準備コ
マンドに含まれるデータ特定情報と識別子とを対応づけ
て記録する処理を実行することになる。また、本発明で
は、アクセス実行コマンドに、実行すべきアクセスの内
容を示すアクセス内容特定情報とともに所定の識別子を
含ませておくことにより、アクセス準備状態となってい
る複数の単位データのうちの1つを選択できるようにし
ている。具体的には、アクセス実行コマンドを受け取っ
たCPU120は、アクセス準備状態記録部133に記
録されている識別子の中から、受け取ったアクセス実行
コマンドに含まれる識別子と同一の識別子を認識し、こ
の同一の識別子に対応づけられているデータ特定情報に
よって特定される単位データに対して、受け取ったアク
セス実行コマンドに含まれるアクセス内容特定情報によ
って示される内容のアクセスを実行することになる。
【0057】なお、これまで述べた実施例では、単位デ
ータとして、「FILE001」のようなファイル単位
のデータを用いる例を示したが、本発明を実施するにあ
たっての「単位データ」とは、「アクセス実行コマンド
によるデータアクセスの対象となるべき1単位のデー
タ」を意味するものであり、必ずしもファイル単位のデ
ータを「単位データ」とする必要はなく、レコード単位
のデータや、任意の単位のデータを「単位データ」とし
て取り扱ってかまわない。
【0058】§3.識別子の発行方法 本発明に係る携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス
方法の特徴は、アクセス準備コマンドおよびアクセス実
行コマンドにそれぞれ所定の識別子を含ませておき、同
時にアクセス準備状態になっている複数の単位データ
を、この識別子によって指定する点にある。このため、
アクセス準備状態記録部133内には、各データ特定情
報を所定の識別子に対応づけて記録しておく必要があ
る。
【0059】ここに示す実施形態では、前述のように、
アクセス準備状態記録部133はRAM内の領域に設け
られているため、携帯可能情報記録媒体100と外部装
置200との接続状態が切り離されたときには、携帯可
能情報記録媒体100に対する電源供給が遮断されるた
め、アクセス準備状態記録部133に記録されている情
報がすべて消去されるようになる。したがって、携帯可
能情報記録媒体100を外部装置200に接続して、両
者間で通信を開始する際には、再び、アクセス準備コマ
ンドを与えて、アクセス準備状態記録部133内に必要
な情報を記録する必要がある。もちろん、アクセス準備
状態記録部133をEEPROM内に設けておけば、記
録された情報は積極的に消去操作をしない限り保存され
たままになるが、通常、携帯可能情報記録媒体100を
外部装置200に接続して、両者間で通信を行う1セッ
ションの処理が完了した後は、環境をリセットする意味
で、アクセス準備状態記録部133内の全情報が消去さ
れるような構成にしておいた方が好ましい。そこで、携
帯可能情報記録媒体100を外部装置200に接続し
て、新たなセッションを開始する際には、まず、外部装
置200側から所定の識別子を用いたアクセス準備コマ
ンドを携帯可能情報記録媒体100側へ送信し、アクセ
スの準備を行う作業が必要になる。
【0060】アクセス準備コマンドに用いる識別子とし
ては、任意の識別コードを用いればよく、また、この識
別子を発行する処理は、外部装置200側で行っても、
携帯可能情報記録媒体100側で行ってもよい。識別子
の発行を外部装置200側で行う場合には、次のような
プロセスの処理が行われるようにしておけばよい。ま
ず、アクセス準備コマンドに利用する新たな識別子が必
要になった場合には、任意の識別コード(同一セッショ
ンで既に発行済みの識別コードと重複しないようなコー
ド)を外部装置200側で発行する。そして、この新た
に発行した識別子を含むアクセス準備コマンドを、§2
で述べた形式で、外部装置200から携帯可能情報記録
媒体100に与えるようにする。そして、携帯可能情報
記録媒体100側では、これまでにアクセス準備状態記
録部133内に記録されていない新たな識別子を含むア
クセス準備コマンドが与えられるたびに、これをデータ
特定情報とともに記録する処理を行うようにすればよ
い。
【0061】一方、識別子の発行を、携帯可能情報記録
媒体100側で行う場合には、次のようなプロセスの処
理が行われるようにしておけばよい。まず、アクセス準
備コマンドに利用する新たな識別子が必要になった場合
には、外部装置200から携帯可能情報記録媒体100
に対して、新たな識別子の発行を要求するための識別子
要求コマンドを与える。具体的には、たとえば、図9に
示す識別子要求コマンドCMD29を携帯可能情報記録
媒体100側に与えるようにすればよい。このコマンド
CMD29は、識別子を有さず、実質的に「DEMAN
D−ID」なるコマンド名のみから構成されている。図
では、識別子の部分をφで示してあるが、これは本実施
形態では、外部装置200から携帯可能情報記録媒体1
00に与えるすべてのコマンドについて、先頭の数ビッ
ト部分を識別子とする共通のフォーマットを定義してい
るためである。したがって、この例の場合、φの部分に
は、意味のないダミービット(たとえば、0000な
ど)を入れておくようにする。
【0062】このような識別子要求コマンドCMD29
を受け取った携帯可能情報記録媒体100では、このコ
マンドに応じて新たな識別子(アクセス準備状態記録部
133内にはまだ記録されていない識別子)を所定のア
ルゴリズムに基づいて発行し、発行した識別子をアクセ
ス準備状態記録部133に記録するとともにこれをレス
ポンスとして外部装置200へと伝達する処理を行えば
よい。図示の例では、ID(X)なる識別子が発行さ
れ、この識別子ID(X)がレスポンスRES29とし
て外部装置200へと返される。また、アクセス準備状
態記録部133内には、この識別子ID(X)のみを記
録しておくようにする(対応するデータ特定情報の欄
は、この時点では空欄となる)。外部装置200側で
は、レスポンスRES29により、「ID(X)」なる
識別子が発行されたことを認識することができる。
【0063】こうして、識別子ID(X)の発行を受け
た外部装置200は、この識別子ID(X)を用いたア
クセス準備コマンドを携帯可能情報記録媒体100へと
与え、アクセス対象となる所望の単位データを、識別子
ID(X)の下でアクセス準備状態にするための処理を
行う。このようなアクセス準備コマンドを受け取った携
帯可能情報記録媒体100は、このコマンドに含まれて
いる識別子ID(X)がアクセス準備状態記録部133
に既に記録されている識別子であるか否かの判定を行
い、肯定的な判定結果が得られた場合には、このアクセ
ス準備コマンドに含まれていたデータ特定情報を当該識
別子ID(X)に対応づけて記録する処理を行う。すな
わち、アクセス準備状態記録部133に記録されている
識別子ID(X)に対応する空欄部分に、所定のデータ
特定情報が記録される。なお、アクセス準備コマンドに
含まれている識別子が、アクセス準備状態記録部133
に既に記録されている識別子ではなかった場合には、当
該識別子は未発行の識別子ということになるので、外部
装置200に対してエラーを示すレスポンスを伝達する
処理が行われる。
【0064】§4.複数のアプリケーションによるデー
タアクセス 最近は、1枚のICカードが多種多様な用途に利用され
るようになってきており、外部装置200側で各用途に
応じた複数のアプリケーションプログラムを同時に起動
し、それぞれのアプリケーションプログラムによって、
携帯可能情報記録媒体100(ICカード)内に保存さ
れている複数のデータに対して次々にアクセスを行うよ
うな形態も少なくない。本発明に係る携帯可能情報記録
媒体へのデータアクセス方法は、このような利用形態に
適用するのに最適である。
【0065】たとえば、図10に示すように、外部装置
200側で、5種類のアプリケーションプログラムA〜
Eが同時に起動した状態になっており、これらのアプリ
ケーションプログラムA〜Eが適宜切り替えられなが
ら、携帯可能情報記録媒体100(ICカード)へのア
クセスが行われているものとしよう。このように、外部
装置200側で複数のアプリケーションプログラムが動
作中の場合、個々のアプリケーションプログラムごとに
それぞれ異なる識別子を用いて携帯可能情報記録媒体1
00へのデータアクセスを行うようにすれば、非常に効
率的なデータアクセスが可能になる。
【0066】図示の例では、アプリケーションプログラ
ムAは、識別子ID(A)を用いて単位データ「FIL
E001」に対するアクセスを行い、アプリケーション
プログラムBは、識別子ID(B)を用いて単位データ
「FILE001/REC03」へのアクセスを行って
いる。ここで、単位データ「FILE001/REC0
3」とは、ファイル名「FILE001」なるファイル
内のレコード名「REC03」なるレコードを意味して
いる。アプリケーションプログラムAでは、「FILE
001」なるファイル全体をアクセス対象とするアクセ
スを行うのに対し、アプリケーションプログラムBで
は、「FILE001」なるファイル内の特定のレコー
ド「REC03」をアクセス対象とするアクセスを行う
ことになる。
【0067】このように、アプリケーションプログラム
ごとに異なるアクセス対象を設定するには、まず、識別
子ID(A)の下で「FILE001」なる単位データ
をアクセス準備状態にするためのアクセス準備コマンド
を与え、更に、識別子ID(B)の下で「FILE00
1/REC03」なる単位データをアクセス準備状態に
するためのアクセス準備コマンドを与えておけばよい。
そして、実際にアクセスを行う際には、アプリケーショ
ンプログラムAの処理ルーチンによってデータアクセス
を行うためのアクセス実行コマンドには、識別子ID
(A)を含ませるようにしておき、アプリケーションプ
ログラムBの処理ルーチンによってデータアクセスを行
うためのアクセス実行コマンドには、識別子ID(B)
を含ませるようにしておけばよい。
【0068】また、外部装置200側で動作中の同一の
アプリケーションプログラムが、アクセス対象となる単
位データごとにそれぞれ異なる識別子を用いて携帯可能
情報記録媒体へのデータアクセスを行うようにすること
も可能である。図示の例では、アプリケーションプログ
ラムCは、識別子ID(C1)と識別子ID(C2)と
を適宜使い分けることにより、単位データ「FILE0
05/REC01」に対するアクセスと、単位データ
「FILE005/REC02」に対するアクセスとの
双方を行っている。
【0069】このように、同一のアプリケーションプロ
グラムCに、2通りのアクセス対象に対するアクセスを
行わせるには、まず、識別子ID(C1)の下で「FI
LE005/REC01」なる単位データをアクセス準
備状態にするためのアクセス準備コマンドを与え、更
に、識別子ID(C2)の下で「FILE005/RE
C02」なる単位データをアクセス準備状態にするため
のアクセス準備コマンドを与えておけばよい。そして、
実際にアクセスを行う際には、アプリケーションプログ
ラムCの処理ルーチンに応じて、アクセス実行コマンド
に、識別子ID(C1)か識別子ID(C2)かのいず
れかを選択して含ませるようにしておけばよい。
【0070】もちろん、外部装置200側で複数のアプ
リケーションプログラムを動作させ、この複数のアプリ
ケーションプログラムが同一の識別子を用いて携帯可能
情報記録媒体100内の同一の単位データに対してデー
タアクセスを行うようにすることも可能である。図示の
例では、アプリケーションプログラムDは、識別子ID
(D)を用いることにより、単位データ「FILE00
4」に対するアクセスを行うことができるが、アプリケ
ーションプログラムEも、全く同じ識別子ID(D)を
用いて、単位データ「FILE004」に対するアクセ
スを行うことができる。すなわち、同一の単位データ
「FILE004」が、同一の識別子ID(D)の下
で、2つの異なるアプリケーションプログラムD,Eか
らアクセスされることになる。
【0071】このように、複数のアプリケーションプロ
グラムD,Eから、同一の単位データ「FILE00
4」に対するアクセスを行わせるには、アプリケーショ
ンプログラムD,Eのいずれか一方において、まず、識
別子ID(D)の下で「FILE004」なる単位デー
タをアクセス準備状態にするためのアクセス準備コマン
ドを与えておけばよい。そして、他方のアプリケーショ
ンプログラムにも、このようなアクセス準備コマンドが
実行された旨を報知するようにしておけば、アプリケー
ションプログラムD,Eのいずれからアクセスを行う場
合であっても、アクセス実行コマンドに、識別子ID
(D)を含ませるようにしておけば、「FILE00
4」なる単位データへのアクセスを共通して行うことが
できるようになる。
【0072】§5.その他の変形例 最後に、本発明に係る携帯可能情報記録媒体へのデータ
アクセス方法のいくつかの変形例を述べておく。
【0073】上述の§4では、外部装置200側に複数
のアプリケーションが用意されている場合の例を述べた
が、ここでは、携帯可能情報記録媒体100側に複数の
アプリケーションプログラムが用意されている場合の変
形例を述べておく。図3に示す例では、プログラム記録
部132内にOSプログラムと2組のアプリケーション
プログラムが用意された例が示されているが、この例の
ように、最近では、ICカードなどの携帯可能情報記録
媒体100側に、複数のアプリケーションプログラムを
格納することも少なくない。特に、プログラム記録部1
32としてEEPROMを利用すれば、後から任意のア
プリケーションプログラムを追加インストールすること
が可能になる。
【0074】このように、携帯可能情報記録媒体100
側に複数のアプリケーションプログラムが用意されてい
る場合には、アクセス準備状態記録部133に、個々の
識別子に対応するアプリケーションプログラムを示すた
めの情報を併せて記録するようにしておくと便利であ
る。たとえば、アクセス準備コマンドによって、特定の
識別子の下で特定の単位データをアクセス準備状態にす
る旨の指示を与える際に、プログラム記録部132内に
用意されている特定のアプリケーションプログラムを指
定する情報も付加しておくようにすれば、アクセス準備
状態記録部133内には、所定の識別子と、所定のデー
タ特定情報と、所定のアプリケーションプログラム(プ
ログラム記録部132内のいずれかのプログラム)と、
を対応づける記録を行うことができる。こうしておけ
ば、外部装置200側から、アクセス実行コマンドが与
えられた場合には、当該アクセス実行コマンドに含まれ
ている識別子に基づいて、プログラム記録部132内の
特定のアプリケーションプログラムを認識することがで
きるので、このアクセス実行コマンドを、当該特定のア
プリケーションプログラムに引き渡すような処理が可能
になる。
【0075】また、本発明に係る携帯可能情報記録媒体
へのデータアクセス方法を適用した場合、ある特定の識
別子を用いたアクセス実行コマンドによるアクセスを実
行すると、別な識別子を用いたアクセスに影響が及ぶよ
うなケースもあり得る。たとえば、図10に示す例の場
合、第1の識別子ID(A)を用いて、「FILE00
1」なる単位データに対する書換えのためのアクセスを
行ったとしよう。そして、この書換えにより、「FIL
E001」を構成するレコードREC1とREC2との
間に、新たな1レコードが挿入されることになり、書換
え前のレコードREC2以降のデータが、1レコードず
つ繰り下がり、レコードREC2のデータが新たにレコ
ードREC3のデータとなり、レコードREC3のデー
タが新たにレコードREC4のデータとなり、……、と
いうような更新が行われたとしよう。このような場合、
第2の識別子ID(B)で特定される単位データ「FI
LE001/REC03」にアクセスしても、正しいア
クセスが行われなくなる。すなわち、「FILE001
/REC03」の内容は、「FILE001/REC0
4」へと移動してしまっているので、本来であれば、第
2の識別子ID(B)を用いたアクセス準備コマンドに
よって、この第2の識別子ID(B)に対応する単位デ
ータを「FILE001/REC04」にする処理を行
っておかねばならない。
【0076】このように、第1の識別子を含むアクセス
実行コマンドによるアクセスを実行することにより、第
2の識別子に対応づけられたデータ特定情報によって特
定される単位データへのアクセス条件に変動が生じた場
合、外部装置200側において、この変動を正しく認識
していれば問題はないが、そのような認識が正しく行わ
れていないと、第2の識別子を含むアクセス実行コマン
ドが正しく実行されないおそれがある。特に、外部装置
200側で複数のアプリケーションプログラムを動作さ
せている場合、アプリケーションプログラム間の連携が
不十分であると、変動が正しく認識されず、誤ったアク
セスが行われる可能性が高い。そこで、このような変動
が生じた後に、第2の識別子を含むアクセス実行コマン
ドが与えられたときには、このような変動が生じている
ことを外部装置200に対して報知する処理が行われる
ようにするのが好ましい。
【0077】具体的には、第1の識別子を含むアクセス
実行コマンドによるアクセスを実行することにより、第
2の識別子に対応づけられたデータ特定情報によって特
定される単位データへのアクセス条件に変動が生じるこ
とになり、この変動が生じた後に、第2の識別子を含む
第1回目のアクセス実行コマンドが与えられたときに
は、この第1回目のアクセス実行コマンドを実行せず
に、この変動を報知するためのレスポンスを外部装置2
00へ返し、その後、外部装置200からこの変動を了
承する旨を示す変動了承コマンドがあった後に、この第
2の識別子を含む第2回目のアクセス実行コマンドが与
えられたときには、この第2回目のアクセス実行コマン
ドについては、これを実行するようにすればよい。
【0078】図11に示すプロセスは、このような処理
を行うための具体的な方法の一例を示すものである。こ
こでは、まず、外部装置200側で動作中のアプリケー
ションプログラムAによって、図示のようなアクセス実
行コマンドCMD31が携帯可能情報記録媒体100側
に与えられ、これに対して、正常に処理された旨のレス
ポンスRES31が返信されたものとしよう。このアク
セス実行コマンドCMD31は、識別子ID(A)によ
って示される単位データを、「NEW DATA」なる
データで書き換える処理を示すコマンドである。このと
き、このような書換え処理の実行により、識別子ID
(B)によって示される単位データのアクセス条件に変
動が生じたとしよう。この場合、携帯可能情報記録媒体
100側では、この識別子ID(B)に関して変動が生
じた旨を、たとえば、アクセス準備状態記録部133内
に記録しておくようにする。
【0079】続いて、外部装置200側で動作中のアプ
リケーションプログラムBによって、図示のようなアク
セス実行コマンドCMD32が与えられたとしよう。携
帯可能情報記録媒体100側では、このコマンドCMD
32に含まれている識別子ID(B)に基づいて、アク
セス準備状態記録部133を参照する処理を行うことに
なるが、このとき、この識別子ID(B)に関して変動
が生じた旨の記録がなされているので、このコマンドC
MD32を実行する代りに、図示のようなレスポンスR
ES32を返信する処理を行うのである。このレスポン
スRES32は、「ALERT」なるステータスを示す
ものであり、外部装置200に対して、変動が生じてい
る旨の警告を行うものである。
【0080】外部装置200側で動作中のアプリケーシ
ョンプログラムBは、この警告が予期しないものであれ
ば、当該アクセスを中止して、必要なエラー処理手順を
行うようにする(たとえば、他のアプリケーションプロ
グラムに対して照会を行い、変動が生じた原因を追求す
る)。一方、この警告が予期されたものであれば(たと
えば、アプリケーションプログラムAから、変動が生じ
た旨の連絡を既に受けており、そのような変動を了承し
た上で、アクセス実行コマンドCMD32を与えたので
あれば)、外部装置200は、図示のような変動了承コ
マンドCMD33を携帯可能情報記録媒体100へと送
信する。このコマンドCMD33は、「ACKNOWL
EDGE」なるコマンド名をもつコマンドであり、識別
子ID(B)に関して、変動が生じていることを了承す
る旨のコマンドということになる。この変動了承コマン
ドCMD33を受けた携帯可能情報記録媒体100は、
アクセス準備状態記録部133内に記録されている変動
が生じた旨の記録を消去した上で、レスポンスRES3
3を返信する。このレスポンスRES33を受けた外部
装置200は、アクセス実行コマンドCMD34を送信
する。このアクセス実行コマンドCMD34は、先に送
信したアクセス実行コマンドCMD32と全く同一のコ
マンドである。このアクセス実行コマンドCMD34を
受けた携帯可能情報記録媒体100では、既に変動了承
コマンドCMD33によって、変動が生じている旨の記
録が消去されているので、通常どおり、このアクセス実
行コマンドCMD34を実行し、レスポンスRES34
を返信することになる。
【0081】このように、変動が生じている識別子に関
して、第1回目のアクセス実行コマンドが送信された場
合には、これを実行せずに警告を示すレスポンスを返
し、その後、変動了承コマンドに続いて第2回目のアク
セス実行コマンドが送信された場合には、これを実行す
るようにすれば、誤ったアクセスが実行される事故を低
減させることができる。
【0082】以上、本発明を図示する実施形態に基づい
て説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定され
るものではなく、この他にも種々の態様で実施可能であ
る。たとえば、上述の実施形態では、携帯可能情報記録
媒体100としてICカードを用いた例を示したが、本
発明はICカード以外の携帯可能情報記録媒体にも適用
することができる。
【0083】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る携帯可能情
報記録媒体へのデータアクセス方法によれば、携帯可能
情報記録媒体内に保存されている複数のデータに対して
効率的なアクセスを行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的な携帯可能情報記録媒体へのデー
タアクセス方法を示すブロック図である。
【図2】図1に示すブロック図において利用されるデー
タアクセスのプロセスの一例を示す図である。
【図3】本発明に係る携帯可能情報記録媒体へのデータ
アクセス方法を示すブロック図である。
【図4】図3に示すブロック図において利用されるデー
タアクセスのプロセスの一例を示す図である。
【図5】図3に示すブロック図において利用されるデー
タアクセスのプロセスの別な一例を示す図である。
【図6】図3に示すブロック図におけるアクセス準備状
態記録部133内の記録内容の一例を示す図である。
【図7】図3に示すブロック図において利用されるデー
タアクセスのプロセスの更に別な一例を示す図である。
【図8】図7に示すプロセスの実行により、図6に示す
ブロック図におけるアクセス準備状態記録部133内の
記録内容が変化した状態を示す図である。
【図9】本発明を実施するにあたり、識別子の発行を携
帯可能情報記録媒体側で行う場合のプロセスを示す図で
ある。
【図10】複数のアプリケーションプログラムが起動さ
れた外部装置200によって携帯可能情報記録媒体10
0をアクセスする場合に、本発明を適用した例を示すブ
ロック図である。
【図11】図3に示すブロック図において利用されるデ
ータアクセスのプロセスのまた別な一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
100…携帯可能情報記録媒体 110…通信手段 120…CPU 130…メモリ 131…データ記録部 132…プログラム記録部 133…アクセス準備状態記録部 200…外部装置 CMD11〜CMD34…外部装置から与えられるコマ
ンド ID(A)〜ID(D)…識別子 RES11〜RES34…携帯可能情報記録媒体から与
えられるレスポン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 直人 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5B035 AA02 BB09 BC00 CA11 CA29

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データが記録されたデータ記録部および
    プログラムが記録されたプログラム記録部を有するメモ
    リと、外部装置と通信を行うための通信手段と、前記プ
    ログラムに基づいて前記データ記録部に対するアクセス
    処理および前記通信手段を介しての送受信処理を実行す
    るCPUと、を備える携帯可能情報記録媒体に対して、
    外部装置からデータアクセスを行うための方法であっ
    て、 前記メモリ内に、アクセス準備状態を示す情報を記録す
    るアクセス準備状態記録部を設け、 前記データ記録部内の所定の単位データに対してアクセ
    スを行う際には、前記外部装置から前記携帯可能情報記
    録媒体に対して、当該所定の単位データをアクセス準備
    状態にするアクセス準備コマンドを与えた後に、アクセ
    ス準備状態にある単位データに対する読出しもしくは書
    換えを指示するアクセス実行コマンドを与えるように
    し、 アクセス準備コマンドには、アクセス準備状態にすべき
    単位データを特定するデータ特定情報とともに所定の識
    別子を含ませておくようにし、異なる識別子を用いた複
    数のアクセス準備コマンドを与えることにより、異なる
    複数の単位データを同時にアクセス準備状態とすること
    ができるようにし、 アクセス準備コマンドを受け取ったCPUは、前記アク
    セス準備状態記録部に、受け取ったアクセス準備コマン
    ドに含まれるデータ特定情報と識別子とを対応づけて記
    録する処理を実行するようにし、 アクセス実行コマンドには、実行すべきアクセスの内容
    を示すアクセス内容特定情報とともに所定の識別子を含
    ませておくことにより、アクセス準備状態となっている
    複数の単位データのうちの1つを選択できるようにし、 アクセス実行コマンドを受け取ったCPUは、前記アク
    セス準備状態記録部に記録されている識別子の中から、
    受け取ったアクセス実行コマンドに含まれる識別子と同
    一の識別子を認識し、この同一の識別子に対応づけられ
    ているデータ特定情報によって特定される単位データに
    対して、受け取ったアクセス実行コマンドに含まれるア
    クセス内容特定情報によって示される内容のアクセスを
    実行することを特徴とする携帯可能情報記録媒体へのデ
    ータアクセス方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデータアクセス方法に
    おいて、 単位データとして、ファイル単位のデータまたはレコー
    ド単位のデータを用いることを特徴とする携帯可能情報
    記録媒体へのデータアクセス方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のデータアクセ
    ス方法において、 CPUが受け取ったアクセス準備コマンドが、アクセス
    準備状態記録部に既に記録されている識別子を含んでい
    た場合には、既に記録されている識別子に対応するデー
    タ特定情報を新たなものに書き換える処理を行うことを
    特徴とする携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 携帯可能情報記録媒体と外部装置との接続状態が切り離
    されたときには、アクセス準備状態記録部に記録されて
    いる情報がすべて消去されるようにすることを特徴とす
    る携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 アクセス準備コマンドに利用する新たな識別子が必要に
    なった場合には、これを外部装置側で発行するように
    し、この新たに発行した識別子を含むアクセス準備コマ
    ンドを、外部装置から携帯可能情報記録媒体に与えるよ
    うにし、 携帯可能情報記録媒体側では、これまでに記録されてい
    ない新たな識別子を含むアクセス準備コマンドが与えら
    れるたびに、これをデータ特定情報とともにアクセス準
    備状態記録部に記録する処理を行うようにしたことを特
    徴とする携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 アクセス準備コマンドに利用する新たな識別子が必要に
    なった場合には、外部装置から携帯可能情報記録媒体に
    対して、新たな識別子の発行を要求するための識別子要
    求コマンドを与え、この識別子要求コマンドを受け取っ
    た携帯可能情報記録媒体側では、この識別子要求コマン
    ドに応じて新たな識別子を発行し、発行した識別子をア
    クセス準備状態記録部に記録するとともにこれをレスポ
    ンスとして外部装置へと伝達する処理を行い、 外部装置から携帯可能情報記録媒体に対してアクセス準
    備コマンドが与えられるたびに、携帯可能情報記録媒体
    側では、これに含まれている識別子がアクセス準備状態
    記録部に既に記録されている識別子であるか否かの判定
    を行い、肯定的な判定結果が得られた場合には、アクセ
    ス準備コマンドに含まれていたデータ特定情報を当該識
    別子に対応づけて記録する処理を行い、否定的な判定結
    果が得られた場合には、外部装置に対してエラーを示す
    レスポンスを伝達する処理を行うようにしたことを特徴
    とする携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 外部装置側で複数のアプリケーションプログラムを動作
    させ、個々のアプリケーションプログラムごとにそれぞ
    れ異なる識別子を用いて携帯可能情報記録媒体へのデー
    タアクセスを行うようにしたことを特徴とする携帯可能
    情報記録媒体へのデータアクセス方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 外部装置側で動作中の同一のアプリケーションプログラ
    ムが、アクセス対象となる単位データごとにそれぞれ異
    なる識別子を用いて携帯可能情報記録媒体へのデータア
    クセスを行うようにしたことを特徴とする携帯可能情報
    記録媒体へのデータアクセス方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載のデータ
    アクセス方法において、 外部装置側で複数のアプリケーションプログラムを動作
    させ、複数のアプリケーションプログラムが同一の識別
    子を用いて携帯可能情報記録媒体内の同一の単位データ
    に対してデータアクセスを行うようにしたことを特徴と
    する携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれかに記載のデー
    タアクセス方法において、 携帯可能情報記録媒体側に複数のアプリケーションプロ
    グラムを用意し、アクセス準備状態記録部には、個々の
    識別子に対応するアプリケーションプログラムを示すた
    めの情報を併せて記録するようにし、アクセス実行コマ
    ンドが与えられた場合には、当該アクセス実行コマンド
    に含まれている識別子に対応するアプリケーションプロ
    グラムに、当該アクセス実行コマンドが引き渡されるよ
    うにすることを特徴とする携帯可能情報記録媒体へのデ
    ータアクセス方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のデ
    ータアクセス方法において、 第1の識別子を含むアクセス実行コマンドによるアクセ
    スを実行することにより、第2の識別子に対応づけられ
    たデータ特定情報によって特定される単位データへのア
    クセス条件に変動が生じた場合には、当該第2の識別子
    を含むアクセス実行コマンドが与えられたときに、前記
    変動を外部装置に対して報知する処理が行われるように
    することを特徴とする携帯可能情報記録媒体へのデータ
    アクセス方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のデータアクセス方
    法において、 第2の識別子に対応づけられたデータ特定情報によって
    特定される単位データへのアクセス条件に変動が生じた
    後に、前記第2の識別子を含む第1回目のアクセス実行
    コマンドが与えられたときには、この第1回目のアクセ
    ス実行コマンドを実行せずに、前記変動を報知するため
    のレスポンスを外部装置へ返し、その後、外部装置から
    前記変動を了承する旨を示す変動了承コマンドがあった
    後に、前記第2の識別子を含む第2回目のアクセス実行
    コマンドが与えられたときには、この第2回目のアクセ
    ス実行コマンドを実行するようにしたことを特徴とする
    携帯可能情報記録媒体へのデータアクセス方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載のデ
    ータアクセス方法を実行するための処理プログラムを格
    納した外部装置または携帯可能情報記録媒体。
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