JP2003028274A - 繊維強化樹脂製歯車及びその製造方法 - Google Patents
繊維強化樹脂製歯車及びその製造方法Info
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- JP2003028274A JP2003028274A JP2001219169A JP2001219169A JP2003028274A JP 2003028274 A JP2003028274 A JP 2003028274A JP 2001219169 A JP2001219169 A JP 2001219169A JP 2001219169 A JP2001219169 A JP 2001219169A JP 2003028274 A JP2003028274 A JP 2003028274A
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Abstract
(57)【要約】
【課 題】 高精密、高強度で寸法安定性、耐摩耗性
に優れた繊維強化樹脂製高精度歯車及びその製造方法に
関する。 【解決手段】 肉厚の円筒部、その同心円外周に歯列を
形成した外縁鍔部を有し、上記円筒部と外縁鍔部との間
に樹脂樹脂量調整用流路が形成され、上記樹脂樹脂量調
整用流路には、上記円筒部と外縁外縁鍔部とを接続する
複数の放射状のリブとこの放射状のリブを周方向に連結
するリング状のリブが形成されてなる繊維強化樹脂製歯
車。
に優れた繊維強化樹脂製高精度歯車及びその製造方法に
関する。 【解決手段】 肉厚の円筒部、その同心円外周に歯列を
形成した外縁鍔部を有し、上記円筒部と外縁鍔部との間
に樹脂樹脂量調整用流路が形成され、上記樹脂樹脂量調
整用流路には、上記円筒部と外縁外縁鍔部とを接続する
複数の放射状のリブとこの放射状のリブを周方向に連結
するリング状のリブが形成されてなる繊維強化樹脂製歯
車。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化樹脂製の
歯車に関する。また、本発明は、肉厚円筒部と、その同
心円的外側に間隔をおいて歯列を外側に向けて形成した
外縁鍔部を有し、前記円筒部と外縁鍔部との中間位置に
同心円的に樹脂量調整用流路を設けてなる高精度の電子
部品用歯車に関する。さらに、本発明は、特にプリンタ
ー、ファクシミリあるいは複写機、さらには家電製品や
ＡＶ機器等などの駆動機構に用いられる駆動精度の高い
駆動歯車として好適な、高精密、高強度で、かつ寸法安
定性、耐摩耗性に優れた繊維強化プラスチック製高精度
歯車及びその製造方法に関する。
歯車に関する。また、本発明は、肉厚円筒部と、その同
心円的外側に間隔をおいて歯列を外側に向けて形成した
外縁鍔部を有し、前記円筒部と外縁鍔部との中間位置に
同心円的に樹脂量調整用流路を設けてなる高精度の電子
部品用歯車に関する。さらに、本発明は、特にプリンタ
ー、ファクシミリあるいは複写機、さらには家電製品や
ＡＶ機器等などの駆動機構に用いられる駆動精度の高い
駆動歯車として好適な、高精密、高強度で、かつ寸法安
定性、耐摩耗性に優れた繊維強化プラスチック製高精度
歯車及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、プリンター、ファクシミリあ
るいは複写機などの駆動機構に用いる歯車は、軽量で騒
音も少ないことから射出成形された樹脂製の歯車が使用
されており、原料樹脂としては、強度の面からガラス繊
維等の強化繊維を含ませた繊維強化樹脂が一般に用いら
れている。例えば、歯幅が２ｍｍ以上の樹脂製歯車で
は、歯車の精度を確保するために、図３（平面図）、図
４（断面図）に示すように、歯車１１は、中央に駆動軸
を挿入するための肉厚円筒部１２と、その外周に設けた
歯列１３を形成した外縁鍔部１４との間に、薄肉のウエ
ブ１５が形成され、さらに前記ウエブ１５には、肉厚円
筒部１２と外縁鍔部１４とを連結するように複数の放射
状のリブ１６が形成されている（なお、１７はエジェク
タピン跡、１８はゲート痕である）。
るいは複写機などの駆動機構に用いる歯車は、軽量で騒
音も少ないことから射出成形された樹脂製の歯車が使用
されており、原料樹脂としては、強度の面からガラス繊
維等の強化繊維を含ませた繊維強化樹脂が一般に用いら
れている。例えば、歯幅が２ｍｍ以上の樹脂製歯車で
は、歯車の精度を確保するために、図３（平面図）、図
４（断面図）に示すように、歯車１１は、中央に駆動軸
を挿入するための肉厚円筒部１２と、その外周に設けた
歯列１３を形成した外縁鍔部１４との間に、薄肉のウエ
ブ１５が形成され、さらに前記ウエブ１５には、肉厚円
筒部１２と外縁鍔部１４とを連結するように複数の放射
状のリブ１６が形成されている（なお、１７はエジェク
タピン跡、１８はゲート痕である）。
【０００３】上述するような従来の樹脂製の歯車は、製
造コストが安価で、生産性の高い多点ピンゲート方式の
射出成形法により生産されているが、ピンゲートより原
料樹脂を射出したときに隣り合うゲートの中間で材料が
合流する方向に放射状にウエルドラインが発生し、ガラ
ス繊維やカーボン繊維等の強化繊維が樹脂の流れ方向に
配向し、そのため、強化繊維はこのウエルドラインにお
いて中心から外周に向かった方向に配向する。このよう
な場合、冷却時に繊維が配向しているウエルドラインで
は、半径方向にはほとんど収縮しない。しかしウエルド
に挾まれたゲートから半径方向の領域では、流れが通常
のラジアルフローとなるため、混入された繊維は円周方
向に配向するので、この部分には半径方向の大きな収縮
が現われ、ウエブ内での偏在した強化繊維の配向の不均
一性による収縮率の変化で歯車の外形が変形し、成形後
の歯車形状の欠落の一因となっている。これを改善する
ために射出成形型内の成形部に軸心回りに回転可能に芯
金を保持させ、芯金を回転させて成形部に射出される繊
維強化樹脂を撹拌して繊維の方向性をランダムにし、密
度を均一化して安定した歯車を得ることも提案されてい
る（特開昭６４−１１８１０号公報）が、ウエブや放射
状のリブを有する歯車では金型キャビティ内が複雑で、
撹拌効果が十分に発揮できず、射出成形機の構造を複雑
化する。
造コストが安価で、生産性の高い多点ピンゲート方式の
射出成形法により生産されているが、ピンゲートより原
料樹脂を射出したときに隣り合うゲートの中間で材料が
合流する方向に放射状にウエルドラインが発生し、ガラ
ス繊維やカーボン繊維等の強化繊維が樹脂の流れ方向に
配向し、そのため、強化繊維はこのウエルドラインにお
いて中心から外周に向かった方向に配向する。このよう
な場合、冷却時に繊維が配向しているウエルドラインで
は、半径方向にはほとんど収縮しない。しかしウエルド
に挾まれたゲートから半径方向の領域では、流れが通常
のラジアルフローとなるため、混入された繊維は円周方
向に配向するので、この部分には半径方向の大きな収縮
が現われ、ウエブ内での偏在した強化繊維の配向の不均
一性による収縮率の変化で歯車の外形が変形し、成形後
の歯車形状の欠落の一因となっている。これを改善する
ために射出成形型内の成形部に軸心回りに回転可能に芯
金を保持させ、芯金を回転させて成形部に射出される繊
維強化樹脂を撹拌して繊維の方向性をランダムにし、密
度を均一化して安定した歯車を得ることも提案されてい
る（特開昭６４−１１８１０号公報）が、ウエブや放射
状のリブを有する歯車では金型キャビティ内が複雑で、
撹拌効果が十分に発揮できず、射出成形機の構造を複雑
化する。
【０００４】また、金型キャビティ内のウエブ形成部に
複数の小円柱を植設し、ウエルドラインの数を増加さ
せ、収縮量の多い領域を削減して、歯車精度の向上をは
かることも報告されている（特開平１０−３４７６２号
公報）が、金型キャビティ内に円柱を多数植設するた
め、金型の製作に手間がかかり、円柱に基づく開口がウ
エブに形成されているために強度が低下することがあ
る。さらに、ウエルドライン発生が軽減されるディスク
ゲート方式により射出成形することも考えられたが、ゲ
ートをカットする工程が増加し、製品コストがアップす
る。
複数の小円柱を植設し、ウエルドラインの数を増加さ
せ、収縮量の多い領域を削減して、歯車精度の向上をは
かることも報告されている（特開平１０−３４７６２号
公報）が、金型キャビティ内に円柱を多数植設するた
め、金型の製作に手間がかかり、円柱に基づく開口がウ
エブに形成されているために強度が低下することがあ
る。さらに、ウエルドライン発生が軽減されるディスク
ゲート方式により射出成形することも考えられたが、ゲ
ートをカットする工程が増加し、製品コストがアップす
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】プリンターや複写機等
に使用される歯車では、かみ合い精度は高画質化等に影
響があり、年々精度の向上が求められ、価格競争も激化
しており、そのため、低価格で、形状不良のない精度の
高い歯車が要望されている。したがって、本発明は、生
産性に優れた多点ピンゲート方式の射出成形法を用い
て、安価で、歯車形状の変形、寸法等の精度低下を阻止
して噛合精度を向上させた射出成形歯車及びその製造方
法の提供を課題とする。
に使用される歯車では、かみ合い精度は高画質化等に影
響があり、年々精度の向上が求められ、価格競争も激化
しており、そのため、低価格で、形状不良のない精度の
高い歯車が要望されている。したがって、本発明は、生
産性に優れた多点ピンゲート方式の射出成形法を用い
て、安価で、歯車形状の変形、寸法等の精度低下を阻止
して噛合精度を向上させた射出成形歯車及びその製造方
法の提供を課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、射出成形の金
型キャビティにピンゲートに連通する樹脂量調整用流路
を形成することにより、ゲートから注入された樹脂が上
記樹脂量調整用流路から、放射状リブを通じて肉厚円筒
部及び外縁鍔部に円滑に流入することにより、ディスク
ゲートに類似した作用機構となり、ウエルドラインの発
生を抑制し、樹脂の流れ不良を改善するとともに、歯車
の剛性をより高め、上記課題を解決することを見出し
た。すなわち、本発明では、肉厚円筒部と、その同心円
外周に歯列を形成した外縁鍔部を有し、上記円筒部と同
心円的外縁鍔部との間に樹脂量調整用流路を形成した射
出成形金型キャビティを使用し、上記円筒部と外縁鍔部
を連結する放射状のリブより繊維強化樹脂を射出成形す
ることによって、歯車形状の変形や寸法等の精度低下が
なく、噛合精度を向上した繊維強化樹脂製の歯車を製造
することが可能となった。
型キャビティにピンゲートに連通する樹脂量調整用流路
を形成することにより、ゲートから注入された樹脂が上
記樹脂量調整用流路から、放射状リブを通じて肉厚円筒
部及び外縁鍔部に円滑に流入することにより、ディスク
ゲートに類似した作用機構となり、ウエルドラインの発
生を抑制し、樹脂の流れ不良を改善するとともに、歯車
の剛性をより高め、上記課題を解決することを見出し
た。すなわち、本発明では、肉厚円筒部と、その同心円
外周に歯列を形成した外縁鍔部を有し、上記円筒部と同
心円的外縁鍔部との間に樹脂量調整用流路を形成した射
出成形金型キャビティを使用し、上記円筒部と外縁鍔部
を連結する放射状のリブより繊維強化樹脂を射出成形す
ることによって、歯車形状の変形や寸法等の精度低下が
なく、噛合精度を向上した繊維強化樹脂製の歯車を製造
することが可能となった。
【０００７】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において繊維強化樹脂製歯車を製造するに
は、肉厚円筒部キャビティ、その同心円外周に形成され
た外縁鍔部キャビティ、複数の放射線状のリブキャビテ
ィから構成された歯車の形状に対応する金型において、
特に上記肉厚円筒部と外縁鍔部の中間位置に樹脂量を調
整する流路キャビティを備えた金型キャビティを使用す
ることを特徴とするものであり、上記金型の樹脂量調整
流路キャビティに設けられた多点ピンゲ−トから、金型
キャビティ内に通常の射出成形法により上記円筒部と外
縁鍔部を連結する放射状のリブを介して繊維強化樹脂を
射出して成形される。
する。本発明において繊維強化樹脂製歯車を製造するに
は、肉厚円筒部キャビティ、その同心円外周に形成され
た外縁鍔部キャビティ、複数の放射線状のリブキャビテ
ィから構成された歯車の形状に対応する金型において、
特に上記肉厚円筒部と外縁鍔部の中間位置に樹脂量を調
整する流路キャビティを備えた金型キャビティを使用す
ることを特徴とするものであり、上記金型の樹脂量調整
流路キャビティに設けられた多点ピンゲ−トから、金型
キャビティ内に通常の射出成形法により上記円筒部と外
縁鍔部を連結する放射状のリブを介して繊維強化樹脂を
射出して成形される。
【０００８】本発明を図面によって説明すると、 図１
は、本発明の繊維強化樹脂製歯車の平面図、図２はその
断面図である。繊維強化樹脂製歯車１は、中央に駆動軸
を挿入するための肉厚円筒部２を有しており、その同心
円外周に間隔をおいて歯列３を形成した外縁鍔部４を有
するものである。上記肉厚円筒部２と外縁鍔部４との中
間位置に同心円的に樹脂量調整流路７が形成されている
ことを特徴とするものである。上記肉厚円筒部２と外縁
鍔部４が上記樹脂量調整流路７を介して複数の放射状リ
ブ６によって連結されている。繊維強化樹脂原料は、等
間隔に設けられたゲ−トより射出される（図中、９がゲ
ート痕である）。なお、８はエジェクタピン跡を示す。
本発明では、多点ピンゲートから、金型キャビティに射
出された樹脂は、上記樹脂量調整用流路から、放射状の
内外方向に向けて樹脂材料の流れを形成するので、ウエ
ルドラインの形成が抑制され、上記樹脂量調整用流路の
設置によって偏在的な繊維の配向の不均一性による収縮
率の変化が少なくなり、歯車形状の変形、寸法等の精度
低下を阻止して噛合精度を向上させることができる。
は、本発明の繊維強化樹脂製歯車の平面図、図２はその
断面図である。繊維強化樹脂製歯車１は、中央に駆動軸
を挿入するための肉厚円筒部２を有しており、その同心
円外周に間隔をおいて歯列３を形成した外縁鍔部４を有
するものである。上記肉厚円筒部２と外縁鍔部４との中
間位置に同心円的に樹脂量調整流路７が形成されている
ことを特徴とするものである。上記肉厚円筒部２と外縁
鍔部４が上記樹脂量調整流路７を介して複数の放射状リ
ブ６によって連結されている。繊維強化樹脂原料は、等
間隔に設けられたゲ−トより射出される（図中、９がゲ
ート痕である）。なお、８はエジェクタピン跡を示す。
本発明では、多点ピンゲートから、金型キャビティに射
出された樹脂は、上記樹脂量調整用流路から、放射状の
内外方向に向けて樹脂材料の流れを形成するので、ウエ
ルドラインの形成が抑制され、上記樹脂量調整用流路の
設置によって偏在的な繊維の配向の不均一性による収縮
率の変化が少なくなり、歯車形状の変形、寸法等の精度
低下を阻止して噛合精度を向上させることができる。
【０００９】本発明で用いられる樹脂としては、ポリプ
ロピレン（ＰＰ）、ポリエチレンサルファイド（ＰＰ
Ｓ）、ポリアセタール（ポリオキシメチレン：ＰＯ
Ｍ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、変性ポ
リフェニレンオキサイド（ＰＰＯ）、ポリカーボネート
（ＰＣ）、ポリアミド（ナイロン６．６）等の熱可塑性
樹脂が使用でき、強化繊維としては、ガラス繊維、カー
ボン繊維等の無機繊維が好ましい。
ロピレン（ＰＰ）、ポリエチレンサルファイド（ＰＰ
Ｓ）、ポリアセタール（ポリオキシメチレン：ＰＯ
Ｍ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、変性ポ
リフェニレンオキサイド（ＰＰＯ）、ポリカーボネート
（ＰＣ）、ポリアミド（ナイロン６．６）等の熱可塑性
樹脂が使用でき、強化繊維としては、ガラス繊維、カー
ボン繊維等の無機繊維が好ましい。
【００１０】
【実施例】ポリエチレンサルファイド（ＰＰＳ）に直径
20μｍ、長さ200 〜300 μｍのガラス繊維を５０％混入
した繊維強化樹脂を用いて、歯型を並歯、モジュール
（ｍ）＝0.8 、圧力角（α）＝20°、歯数（Ｚ）＝4
7、転位係数＝＋0.47、基準ピッチ円直径＝φ37.6ｍ
ｍ、歯先延直径＝φ39.95 ｍｍ、マタギ歯厚（６枚）＝
13.77 ｍｍの歯車を射出成形した。
20μｍ、長さ200 〜300 μｍのガラス繊維を５０％混入
した繊維強化樹脂を用いて、歯型を並歯、モジュール
（ｍ）＝0.8 、圧力角（α）＝20°、歯数（Ｚ）＝4
7、転位係数＝＋0.47、基準ピッチ円直径＝φ37.6ｍ
ｍ、歯先延直径＝φ39.95 ｍｍ、マタギ歯厚（６枚）＝
13.77 ｍｍの歯車を射出成形した。
【００１１】次いで、このようにして得られた歯車３個
を、かみ合い測定器（大阪精密機械製GTR-4 ）により、
１ピッチかみ合い誤差及び全ピッチかみ合い誤差を測定
した。この測定結果を表１に示す。
を、かみ合い測定器（大阪精密機械製GTR-4 ）により、
１ピッチかみ合い誤差及び全ピッチかみ合い誤差を測定
した。この測定結果を表１に示す。
【００１２】
【比較例】上記実施例と同一条件で、射出成型して図３
に示す従来例の歯車を成形した。次いで、このようにし
て得られた歯車3個を、かみ合い測定器（大阪精密機械
製GTR-4 ）により、１ピッチかみ合い誤差及び全ピッチ
かみ合い誤差を測定した。この結果を表１に示す。
に示す従来例の歯車を成形した。次いで、このようにし
て得られた歯車3個を、かみ合い測定器（大阪精密機械
製GTR-4 ）により、１ピッチかみ合い誤差及び全ピッチ
かみ合い誤差を測定した。この結果を表１に示す。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１に示されるように、本発明の歯車で
は、１ピッチかみ合い誤差は、35μｍであるが、従来
（比較例）では、40〜45μｍであり、全ピッチかみ合い
誤差も、本発明では、93〜105 μｍであるのに対し、従
来例では125 〜140 μｍである。この表１に示すよう
に、本発明のかみ合い誤差はリング状リブを有しない従
来例より大幅に改善されることがわかった。
は、１ピッチかみ合い誤差は、35μｍであるが、従来
（比較例）では、40〜45μｍであり、全ピッチかみ合い
誤差も、本発明では、93〜105 μｍであるのに対し、従
来例では125 〜140 μｍである。この表１に示すよう
に、本発明のかみ合い誤差はリング状リブを有しない従
来例より大幅に改善されることがわかった。
【００１５】
【発明の効果】以上のように、本発明は、多点ピンゲー
ト方式でありながら、ディスクゲートの方式と同様にウ
エルドの発生を軽減できる。また、射出材料の不均等に
よる歯車の変形が解消されるので、精度が達成できると
ともに、強度、耐久性に優れた高精度歯車が得られる。
さらに、金型にリング状の樹脂量調整用流路を簡便に形
成するものであるから、金型加工も低コストで可能であ
り、従来の金型にも適用できるので安価な量産化も可能
である。
ト方式でありながら、ディスクゲートの方式と同様にウ
エルドの発生を軽減できる。また、射出材料の不均等に
よる歯車の変形が解消されるので、精度が達成できると
ともに、強度、耐久性に優れた高精度歯車が得られる。
さらに、金型にリング状の樹脂量調整用流路を簡便に形
成するものであるから、金型加工も低コストで可能であ
り、従来の金型にも適用できるので安価な量産化も可能
である。
【図１】本発明の実施例の歯車の平面図
【図２】図１の歯車の断面図
【図３】従来の歯車の断面図
【図４】図３の歯車の断面図
１ 本発明の歯車
２ 肉厚円筒部
３ 歯列
４ 外縁鍔部
５ ウェブ
６ 放射状リブ
７ 樹脂量調整用流路
８ エジェクタピン跡
９ ゲート痕
１１ 従来例の歯車
１２ 従来例の歯車の円筒部
１３ 従来例の歯車の歯列
１４ 従来例の歯車の外縁鍔部
１５ 従来例の歯車のウェブ
１６ 従来例の歯車の放射状リブ
１７ 従来例のエジェクタピン跡
１８ 従来例の歯車のゲート痕
Claims (2)
- 【請求項１】 肉厚円筒部と、その同心円的外側に間隔
をおいて歯列を形成してなる外縁鍔部を有し、前記円筒
部と外縁鍔部とを連結する複数の放射状のリブが形成さ
れている歯車であって、前記円筒部と外縁鍔部との中間
位置に同心円的に樹脂量調整用流路が形成されているこ
とを特徴とする繊維強化樹脂製歯車。 - 【請求項２】 上記歯車に対応する形状のキャビティを
形成した金型を使用して、等間隔に配列した複数のピン
ゲートから繊維強化樹脂を射出し、上記肉厚円筒部及び
外縁鍔部に対応する空隙部に上記放射状リブを通じて繊
維強化樹脂を充填することを特徴とする請求項１に記載
の繊維強化樹脂製歯車の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001219169A JP2003028274A (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 繊維強化樹脂製歯車及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001219169A JP2003028274A (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 繊維強化樹脂製歯車及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003028274A true JP2003028274A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19053214
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001219169A Pending JP2003028274A (ja) | 2001-07-19 | 2001-07-19 | 繊維強化樹脂製歯車及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003028274A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008221687A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Ricoh Co Ltd | 樹脂製ヘリカル歯車の成形金型及びこの成形金型を用いて成形された樹脂製ヘリカル歯車 |
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| CN103148196A (zh) * | 2013-03-21 | 2013-06-12 | 江苏保捷锻压有限公司 | 一种耐冲击的齿轮 |
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| WO2017056764A1 (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 歯車およびそれを備えた画像形成装置 |
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-
2001
- 2001-07-19 JP JP2001219169A patent/JP2003028274A/ja active Pending
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