JP2003027107A - 焼結製品の製造装置およびこれを用いた製造方法 - Google Patents

焼結製品の製造装置およびこれを用いた製造方法

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JP2003027107A
JP2003027107A JP2001207109A JP2001207109A JP2003027107A JP 2003027107 A JP2003027107 A JP 2003027107A JP 2001207109 A JP2001207109 A JP 2001207109A JP 2001207109 A JP2001207109 A JP 2001207109A JP 2003027107 A JP2003027107 A JP 2003027107A
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dewaxing
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sintering
molded
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JP2001207109A
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Takeyoshi Miki
猛義 三木
Hiroshi Abe
博 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被成形品の脱ろうを迅速且つ確実に行うこと
ができ、焼結室などに脱ろうガスが侵入することのない
焼結製品の製造装置を提供する。 【解決手段】 脱ろう部21は、密閉可能な脱ろう室23
と、この脱ろう室23の搬入側に接続された密閉可能な搬
入室22と、脱ろう室23と焼結室との間に設けられた密閉
可能な搬出室24とを備える。脱ろう室23を加熱する電気
ヒータ41と、脱ろう室23内を減圧する真空ポンプ43とを
備える。脱ろう室23内を真空ポンプ43により減圧した状
態で被成形品を加熱して脱ろうするため、バインダの気
化効率が向上し、短時間で確実な脱ろうがなされる。ま
た、脱ろう室23と予熱室12とを分けているため、脱ろう
ガスが焼結室側に侵入することがなく、品質の安定した
焼結製品を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被成形品を脱ろう
部で脱ろうした後、その被成形品の焼結と冷却とを連続
的に行う焼結製品の製造装置およびこれを用いた製造方
法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】粉末冶金においては、
原料粉末を粉末成形プレスにより圧縮して圧粉体を成形
し(粉末成形工程)、この圧粉体を焼結炉により加熱し
て焼結する(焼結工程)ことが行われている。前記粉末
成形工程においては、原料粉末を固める際、金型を保護
するために、これにワックス類などのバインダを添加し
ているが、このバインダは製品に不要であるので、焼結
工程の始めに、加熱して気化させて、圧粉体から取り除
くようにしている(脱ろう工程)。
【0003】この焼結炉の一例を図4に示すと、焼結炉
1には無端状のベルト2が設けられており、脱ろう部3
にガスバーナ4を配置し、該ガスバーナ4により被成形
品である圧粉体を加熱することにより、バインダを気化
燃焼させるようにしている。そして、燃焼又は分解され
たバインダは、脱ろうガスとして排気ダクト5より排気
される。
【0004】前記脱ろう部3により脱ろうされた圧粉体
は、ベルト2により連続的に搬送されて焼結室6に送ら
れ、あるいは焼結室6の前に設けた予熱室に送られ、雰
囲気ガス中で加熱されて焼結され、次いで、冷却部にて
冷却処理される。
【0005】ところで、上記焼結炉1では、脱ろうガス
を排気ダクト5より排出するようにしているが、脱ろう
部3と焼結室6とが連通しているため、脱ろうガスの一
部が焼結室6側に侵入する問題がある。そして、脱ろう
ガスが焼結室6内に侵入すると、焼結雰囲気が汚染さ
れ、被成形品の酸化,炭素量の不安定化などを招く共
に、焼結室6内に析出物を付着させて、焼結炉自体の寿
命を短くするなどの問題がある。
【0006】また、上述した連続式の焼結炉1では、脱
ろう部3は搬入側と搬出側が開放しており、この構造で
は、大気圧化で製品内のバインダが気化しにくい為、バ
インダの加熱による気化の効率を大幅に向上することは
難しく、脱ろう工程に時間を要する問題がある。また、
排気ダクト内へ自然排気する為、排気ガスの回収が難し
くなる。
【0007】そこで、本発明は、このような問題点を解
決しようとするもので、被成形品の脱ろうを迅速且つ確
実に行うことができ、また、焼結部に脱ろうガスが侵入
することのない焼結製品の製造装置およびこれを用いた
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の焼結製
品の製造装置は、被成形品を脱ろうする脱ろう部と、こ
の脱ろう部で脱ろうした被成形品を焼結する焼結部と、
この焼結部で焼結した被成形品を冷却する冷却部と、前
記焼結部と冷却部に連続的に前記被成形品を搬送する搬
送手段とを備えた焼結製品の製造装置において、前記脱
ろう部は、密閉可能な脱ろう室と、この脱ろう室の搬入
側に接続された密閉可能な搬入室と、前記脱ろう室と前
記焼結部との間に設けられた密閉可能な搬出室と、前記
脱ろう室内を加熱する加熱手段と、前記脱ろう室内を減
圧する減圧手段と、前記搬入室内を減圧する減圧手段
と、前記搬出室内を減圧する減圧手段とを備えるもので
ある。
【0009】したがって、被成形品を脱ろう室内に入れ
て密閉し、脱ろう室内を減圧手段により減圧した状態で
被成形品を加熱して脱ろうするため、バインダの気化効
率が向上し、短時間で確実な脱ろうを行うことができ
る。
【0010】また、脱ろう室の前後に設けた搬入室と搬
出室を通して、脱ろう室への被成形品の搬入・搬出を行
うため、これら搬入・搬出に伴う外気との温度差による
脱ろう室の温度低下を抑制することができる。
【0011】さらに、脱ろう部の搬入側に搬入室を設
け、この搬入室を減圧する減圧手段を設けたから、脱ろ
う室において、被成形品の脱ろうを行っている間に、脱
ろう前の被成形品を搬入室に搬送して密閉し、該搬入室
内を減圧しておくことができる。このように予め減圧状
態とした搬入室から脱ろう室に被成形品を移送すること
により、脱ろう室の真空度を保った状態で、搬入室から
脱ろう室に被成形品を移送できる。
【0012】さらに、脱ろう室と焼結部との間に搬出室
を設け、この搬出室を減圧する減圧手段を設けたから、
脱ろう室において、被成形品の脱ろうを行っている間
に、搬出室を減圧しておくことができる。このように搬
出室を減圧しておくことにより、脱ろう室の真空度を保
った状態で、脱ろう室から搬出室に被成形品を移送でき
る。
【0013】そして、脱ろう部と焼結部とを分けている
ため、脱ろうガスが焼結部に侵入することがなく、品質
の安定した焼結製品を得ることができる。
【0014】また、請求項2の発明は、請求項1の焼結
製品の製造装置において、前記搬出室内に不活性ガスを
供給する雰囲気ガス供給手段を備えるものである。した
がって、脱ろう後の被成形品を搬出室に移送した後、脱
ろう室と搬出室とを仕切り、焼結部と同じ不活性ガスを
搬出室に供給し、該搬出室を大気圧まで戻してから焼結
部に移送することができる。
【0015】さらに、請求項3の発明は、請求項1又は
2の焼結製品の製造装置において、前記搬入室と前記脱
ろう室とを連通する搬入口に、開閉手段を設け、前記脱
ろう室と搬出室とを連通する搬出口に、開閉手段を設け
たものである。したがって、搬入口と搬出口とを閉めて
脱ろう室を密閉し、減圧加熱下で脱ろう処理を行ってい
る間に、後作業である脱ろう後の被成形品の搬出室から
焼結部への移送が可能となり、また、予備作業である被
成形品の搬入室への搬入ができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1記載の焼結製
品の製造装置を用い、前記搬入室から被成形品が移送さ
れた後、密閉状態とした前記脱ろう室において減圧加熱
下で被成形品の脱ろうを行い、この脱ろうが終了する前
に、脱ろう前の被成形品を搬入した搬入室及び搬出室を
密閉して減圧し、前記脱ろう終了後に、前記脱ろう室と
搬出室とを連通し、前記脱ろう室の被成形品を搬出室に
移送し、この移送後、前記脱ろう室と搬出室とを気密に
仕切り、この仕切り後、前記脱ろう室と搬入室とを連通
し、前記搬入室の被成形品を脱ろう室に移送し、前記仕
切り後、前記搬出室内に不活性ガスを供給することによ
り大気圧に戻し、前記搬出室と前記焼結部とを連通し、
前記搬出室の被成形品を前記焼結部に移送し、この移送
された被成形品を焼結部で焼結し、この焼結した被成形
品を冷却部で冷却する製造方法である。
【0017】したがって、減圧下の搬入室と脱ろう室と
を連通し、搬入室の被成形品を脱ろう室に移送すること
により、脱ろう室の真空度を低下させることなく、直
に、脱ろう室内を所定の減圧加熱下に戻して脱ろうを行
うことができる。また、搬出室と焼結部との間を気密に
仕切った状態で、前記脱ろう室と搬出室とを連通し、前
記脱ろう室の被成形品を搬出室に移送することにより、
脱ろう室の脱ろうガスが焼結部へ侵入することを防止す
ることができる。
【0018】また、搬出室を不活性ガスの供給により大
気圧に戻してから、焼結部に被成形品を移送するので、
脱ろう部側の減圧雰囲気の影響が焼結部に及ぶことがな
い。
【0019】
【発明の実施形態】以下、本発明の焼結製品の製造装置
の一実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明
する。図1は製造装置の全体側面図、図2は脱ろう部回
りの平断面図、図3は図2のA−A線縦断面図である。
【0020】焼結製品の製造装置10は、例えば通常良く
使われているマッフルタイプのメッシュベルト炉などの
焼結炉11を備え、図1に示すように、ほぼ一直線に並ん
だ予熱室12,焼結室13,徐冷室14及び冷却ゾーン15に、
搬送装置により、圧粉体である被成形品を連続的に搬送
し、前記搬送装置には、無端状メッシュベルトを有する
コンベア16を用いている。
【0021】そして、前記被成形品は予熱室12を通過す
ることにより予備加熱され、さらに焼結室13にて所定温
度で焼結され、次いで、焼結室13の下流側の徐冷室14を
経て冷却ゾーン15を通過することにより、所定の物理的
・機械的特性及び寸法精度を有する成形品(焼結体)が
得られるべく構成されている。このように予熱室12,焼
結室13,徐冷室14及び冷却ゾーン15は連通し、冷却ゾー
ン15の搬出口15Aが外部に開放されており、前記予熱室
12及び焼結室13には、被成形品を加熱する加熱手段が設
けられている。また、冷却ゾーン15には水冷ジャケット
などの冷却手段を設けることができる。
【0022】前記焼結室13には供給配管17を接続し、こ
の供給配管17から雰囲気ガスを前記焼結室13に供給す
る。雰囲気ガスにはN2などの不活性ガスが用いられ
る。また、予熱室12の搬入側には排気孔18を設け、この
排気孔18に図示しない吸引手段を接続することができ
る。したがって、供給配管17から焼結室13内に雰囲気ガ
スを供給すると、この雰囲気ガスは、予熱室12の排気孔
18と冷却ゾーン15の搬出口15Aに向ってそれぞれ流れ
る。
【0023】前記製造装置10は本発明の特徴である脱ろ
う部21を有している。この脱ろう部21は、前記予熱室12
の搬入側に接続配置されており、図1及び図2に示すよ
うに、それぞれ密閉可能な搬入室22と、脱ろう室23と、
搬出室24とを備えている。
【0024】図2などに示すように、前記搬入室22と脱
ろう室23との間に搬入口25が設けられ、この搬入口25に
開閉手段たる搬入扉26が設けられている。また、前記脱
ろう室23と搬出室24との間に搬出口27が設けられ、この
搬出口27に開閉手段たる搬出扉28が設けられている。さ
らに、搬出室24と予熱室12との間に連通口29が設けら
れ、この連通口29を気密に開閉する仕切扉30が設けられ
ている。
【0025】前記搬入室22には準備室31を接続し、これ
ら搬入室22と準備室31との間に連通口32を設け、この連
通口32を気密に開閉する仕切扉33を設けている。また、
準備室31には図示しない搬入口が設けられている。
【0026】尚、図3は、搬入扉26が上昇して搬入口25
を開いた状態を示しており、他の搬出扉28,仕切扉30,
33も同じく昇降により開閉するタイプのものである。
【0027】前記搬入室22内の被成形品は、移送装置た
るプッシャ34により、前記脱ろう室23に移送され、前記
プッシャ34は、その作動杆34Aを搬入室22の壁に気密に
挿通し、図3に示すように、作動杆34Aの進退により被
成形品を脱ろう室23に押し出すものである。尚、前記プ
ッシャ34はコンベア16の搬送方向と交差方向に被成形品
を移送する。また、前記脱ろう室23内の被成形品は、移
送装置たるプッシャ35により、前記搬出室24に移送さ
れ、前記プッシャ35は、その作動杆35Aを脱ろう室23の
壁に気密に挿通し、作動杆35Aの進退により被成形品を
搬出室24に押し出すものである。尚、前記プッシャ35は
コンベア16の搬送方向に被成形品を移送する。前記搬出
室24にはロールコンベア36が設けられており、このロー
ルコンベア36は、脱ろう室23から送られてきた被成形品
を前記コンベア16に移送可能とするものである。
【0028】更に、図2に示すように、前記脱ろう室23
には加熱手段たる電気ヒータ41が設けられている。ま
た、前記脱ろう室23,搬入室22,搬出室24には、それぞ
れトラップ42,42A,42Bを介して減圧手段たる真空ポ
ンプ43,43A,43Bを接続する。前記トラップ42,42
A,42Bは、脱ろうガスに含まれるバインダの気化した
成分を凝結あるいは吸着作用を利用して捕捉するもので
ある。
【0029】前記搬出室24には、図1に示すように、雰
囲気ガス供給手段51が接続され、この雰囲気ガス供給手
段51は、前記供給配管17と同じ雰囲気ガスを搬出室24に
供給するものであり、前記雰囲気ガス供給手段51と前記
供給配管17とを接続して設けることができる。また、前
記焼結炉11は図示しない制御装置により装置全体が駆動
制御される。
【0030】次に、前記焼結製品の製造装置10を用いた
被成形品の焼結方法について説明する。被成形品は、準
備室31,搬入室22,脱ろう室23,搬出室24,予熱室12,
焼結室13,徐冷室14,冷却ゾーン15の順で搬送される。
【0031】搬入扉26と搬出扉27とを閉じて密閉状態と
された脱ろう室23において、真空ポンプ43の作動により
内部を所定の真空度雰囲気にしてから、電気ヒータ41に
より内部を加熱し、脱ろうを行う。このように脱ろう室
23内を減圧加熱下として脱ろうを行うため、被成形品か
らバインダを迅速且つ確実に除去することができる。
尚、真空ポンプ43に吸引される脱ろうガスに含まれるバ
インダ成分等は、トラップ26において捕捉される。
【0032】前記脱ろう室23における脱ろうが終了する
前に、脱ろう前の被成形品を準備室31から搬入室22に搬
入し、仕切扉33を閉じて搬入室22を密閉し、真空ポンプ
43Aの駆動により搬入室22を脱ろう室23とほぼ同圧とな
るまで減圧する。また、前記脱ろう室23における脱ろう
が終了する前に、搬出室24の仕切扉30を閉じて搬出室24
を密閉し、真空ポンプ43Bの駆動により搬出室24を脱ろ
う室23とほぼ同圧となるまで減圧する。
【0033】脱ろう室23における脱ろう終了後、搬出扉
28を開き、プッシャ35により被成形品を脱ろう室23から
搬出室24に移送する。この場合、搬出室24を脱ろう室23
とほぼ同圧としているため、移送により脱ろう室23の真
空度が低下することがない。
【0034】プッシャ35により被成形品を脱ろう室23か
ら搬出室24のロールコンベア36上に移送した後、搬出扉
28を閉め、搬入扉26を開き、プッシャ34により搬入室22
の被成形品を脱ろう室23に移送する。この場合、搬出室
22を脱ろう室23とほぼ同圧としているため、移送により
脱ろう室23の真空度が低下することがなく、移送後、搬
入扉26を閉めて脱ろう室23を密閉し、連続駆動する真空
余ンプ43により脱ろう室23内を極めて短時間に所定の真
空度雰囲気とすることができる。
【0035】上述したように、搬出室24に脱ろう後の被
成形品が移送され、搬出扉27を閉じて搬出室24を密閉し
た後、真空を破壊し、雰囲気ガス供給手段51により搬出
室24に雰囲気ガスを供給し、これにより搬出室24を焼結
室13側と同じ雰囲気ガスによって大気圧まで戻す。次
に、仕切扉30を開き、ロールコンベア36により搬出室24
の被成形品をコンベア16上に移送する。このコンベア16
の駆動により、被成形品は予熱室12を通過し乍ら予備加
熱され、さらに焼結室13にて所定温度で焼結され、この
後、焼結室13の下流側の徐冷室14を経て冷却ゾーン15を
通過することにより、所定の物理的・機械的特性及び寸
法精度を有する成形品(焼結体)を得ることができる。
【0036】このように本実施形態では、請求項1に対
応して、被成形品を脱ろうする脱ろう部21と、この脱ろ
う部21で脱ろうした被成形品を焼結する焼結部たる予熱
室12及び焼結室13と、予熱室12及び焼結室13で焼結した
被成形品を冷却する冷却部たる徐冷室14及び冷却ゾーン
15と、焼結室13と徐冷室14及び冷却ゾーン15に連続的に
被成形品を搬送する搬送手段たるコンベア16とを備えた
焼結製品の製造装置において、脱ろう部21は、密閉可能
な脱ろう室23と、この脱ろう室23の搬入側に接続された
密閉可能な搬入室22と、脱ろう室23と焼結室13との間に
設けられた密閉可能な搬出室24と、脱ろう室23内を加熱
する加熱手段たる電気ヒータ41と、脱ろう室23内を外圧
する減圧手段たる真空ポンプ43と、搬入室22内を減圧す
る減圧手段たる真空ポンプ43Aと、搬出室24内を減圧す
る減圧手段たる真空ポンプ43Bとを備えることにより、
被成形品を脱ろう室23内に入れて密閉し、脱ろう室23内
を真空ポンプ43により減圧した状態で被成形品を加熱し
て脱ろうするため、バインダの気化効率が向上し、短時
間で確実な脱ろうを行うことができる。
【0037】また、脱ろう室23の前後に設けた搬入室22
と搬出室24を通して脱ろう室23への被成形品の搬入・搬
出を行うため、これら錘入・搬出に伴う外気との温度差
による脱ろう室23の温度低下を抑制することができ、脱
ろう室23における加熱ロスが少なくなる。
【0038】さらに、脱ろう室23の搬入側に搬入室22を
設け、この搬入室22を減圧する真空ポンプ43Aを設けた
ことにより、脱ろう室23において、被成形品の脱ろう処
理を行っている間に、脱ろう前の被成形品を搬入室22に
搬送して密閉し、該搬入室22内を減圧しておくことがで
きる。このように予め減圧状態とした搬入室22から脱ろ
う室に被成形品を移送することにより、脱ろう室23の真
空度を保った状態で、搬入室22から脱ろう室23に被成形
品を移送できる。
【0039】さらに、脱ろう室23と焼結室13との間に搬
出室24を設け、この搬出室24を減圧する真空ポンプ43B
を設けたことにより、脱ろう室23において、被成形品の
脱ろう処理を行っている間に、脱ろうした被成形品を焼
結部に移送後、搬出室24を減圧しておくことができる。
このように搬出室24を減圧しておくことにより、脱ろう
室23の真空度を保った状態で、脱ろう室23から搬出室24
に被成形品を移送できる。
【0040】そして、脱ろう部21と焼結室13側とを分け
ているため、脱ろうガスが焼結室13側に侵入することが
なく、品質の安定した焼結製品を得ることができる。
【0041】また、本実施形態では、請求項2に対応し
て、請求項1の焼結製品の製造装置において、搬出室24
内に不活性ガスを供給する雰囲気ガス供給手段51を備え
ることにより、脱ろう後の被成形品を搬出室24に移送し
た後、脱ろう室23と搬出室24とを仕切り、焼結室13と同
じ不活性ガスを搬出室24に供給し、該搬出室24をほぼ大
気圧まで戻してから焼結室13側に移送することができ
る。
【0042】また、本実施形態では請求項3に対応し
て、請求項1又は2の焼結製品の製造装置において、搬
入室22と脱ろう室23とを連通する搬入口25に、開閉手段
たる搬入扉26を設け、脱ろう室23と搬出室24とを連通す
る搬出口27に、開閉手段たる搬出扉28を設けたので、搬
入口25と搬出口27とを閉めて脱ろう室23を密閉し、減圧
加熱下で脱ろう処理を行っている間に、搬入室22及び搬
出室24に於いて、夫々必要な作業を行うことができる。
【0043】また、本実施形態では請求項4に対応し
て、請求項1記載の焼結製品の製造装置を用い、搬入室
22から被成形品が移送された後、密閉状態とした脱ろう
室23において減圧加熱下で被成形品の脱ろうを行い、こ
の脱ろうが終了する前に、脱ろう前の被成形品を搬入し
た搬入室22内及び搬出室24内を密閉して減圧し、前記脱
ろう終了後に、脱ろう室23と搬出室24とを連通し、脱ろ
う室23の被成形品を搬出室24に移送し、この移送後、脱
ろう室23と搬出室24とを気密に仕切り、この仕切り後、
脱ろう室23と搬入室22とを連通し、搬入室22の被成形品
を脱ろう室23に移送し、前記仕切り後、搬出室24内を不
活性ガスの供給によりほぼ大気圧に戻し、搬出室24と焼
結室13側とを連通し、搬出室24の被成形品を焼結室13側
に移送し、この移送された被成形品を焼結室13で焼結
し、この焼結した被成形品を冷却部たる徐冷室14及び徐
冷ゾーン15で冷却することを特徴とする製造方法であ
り、減圧下の搬入室22と脱ろう室23とを連通し、搬入室
22の被成形品を脱ろう室23に移送することにより、脱ろ
う室23の真空度を低下させることなく、直に、脱ろう室
23内を所定の減圧加熱下として脱ろうを行うことができ
る。また、搬出室24と焼結室13側との間を気密に仕切っ
た状態で、脱ろう室23と搬出室24とを連通し、脱ろう室
23の被成形品を搬出室24に移送することにより、脱ろう
室23の脱ろうガスが焼結室13側へ侵入することを防止で
きる。
【0044】また、移送に際して、搬出扉28及び搬入扉
26を開閉することにより脱ろう室23内の温度が低下する
が、仕切扉33,30は閉じられているから、僅かな温度低
下で済み、電気ヒータ41の連続加熱により、脱ろうガス
が発生する揖度まで直に脱ろう室23内を昇温することが
でき、加熱に伴う時間的ロスが少ないものとなる。
【0045】さらに、搬出室24と予熱室12とを連結して
設けていることにより、脱ろう室23で昇温された被成形
品は、搬出室24から予熱室12への移送の際に、温度低下
が抑制され、予熱室12において、被成形品を所定温度ま
で昇温するに必要な熱量を削減できる。
【0046】なお、本発明は、前記実施例に限定される
もあではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
実施例では、予熱室12及び焼結室13の両者を有する焼結
部を示したが、焼結部は焼結室13のみでもよく、また、
徐冷室14及び冷却ゾーン15の両者を有する冷却部を示し
たが、徐冷室14及び冷却ゾーン15の一方のみからなる冷
却部でもよく、その冷却方式も適宜選択可能である。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明に於いて焼結製品の製造
装置は、脱ろう部が、密閉可能な脱ろう室と、この脱ろ
う室の搬入側に接続された密閉可能な搬入室と、前記脱
ろう室と前記焼結部との間に設けられた密閉可能な搬出
室と、前記脱ろう室内を加熱する加熱手段と、前記脱ろ
う室内を減圧する減圧手段と、前記搬入室内を減圧する
減圧手段と、前記搬出室内を減圧する減圧手段とを備え
るものであり、被成形品の脱ろうを迅速具つ確実に行う
ことができ、また、焼結部に脱ろうガスが侵入すること
のない焼結製品の製造装置を提供できる。
【0048】また、請求項2発明は、請求項1の焼結製
品の製造装置において、前記搬出室内に不活性ガスを供
給する雰囲気ガス供給手段を備えるものであり、焼結部
と同じ雰囲気ガスを搬出室に供給し、搬出室を大気圧ま
で戻してから焼結部に移送することができる。
【0049】さらに、請求項3の発明は、請求項1又は
2の焼結製品の製造装置において、前記搬入室と前記脱
ろう室とを連通する搬入口に、開閉手段を設け、前記脱
ろう室と搬出室とを連通する搬出口に、開閉手段を設け
たものであり、搬入口と搬出口とを閉めて脱ろう室を密
閉し、減圧加熱下で脱ろう処理を行っている間に、搬入
室及び搬出室に於いて、夫々必要な作業を行うことがで
きる。
【0050】請求項4の発明は、請求項1記載の焼結製
品の製造装置を用い、前記搬入室から被成形品が移送さ
れた後、密閉状態とした前記脱ろう室において減圧加熱
下で被成形品の脱ろうを行い、この脱ろうが終了する前
に、脱ろう前の被成形品を搬入した搬入室及び搬出室を
密閉して減圧する製造方法であり、被成形品の脱ろうを
迅速且つ確実に行うことができ、また、焼結部に脱ろう
ガスが侵入することのない焼結製吊の製造方法を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す製造装置の全体側面
図である。
【図2】同上、脱ろう部回りの平断面図である。
【図3】同上、図2のA−A線縦断面図である。
【図4】従来の製造装置の要部の断面図である。
【符号の説明】
12 予熱室(焼結部) 13 焼結室(焼結部) 14 徐冷室(冷却部) 15 冷却ゾーン(冷却部) 16 コンベア(搬送手段) 21 脱ろう部 22 搬入室 23 脱ろう室 24 搬出室 25 搬入口 26 搬入扉(開閉手段) 27 搬出口 28 搬出扉(開閉手段) 41 電気ヒータ 43 真空ポンプ(脱ろう室の減圧手段) 43A 真空ポンプ(搬入室の減圧手段) 43B 真空ポンプ(搬出室の減圧手段) 51 雰囲気ガス供給手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被成形品を脱ろうする脱ろう部と、この
    脱ろう部で脱ろうした被成形品を焼結する焼結部と、こ
    の焼結部で焼結した被成形品を冷却する冷却部と、前記
    焼結部と冷却部に連続的に前記被成形品を搬送する搬送
    手段とを備えた焼結製品の製造装置において、前記脱ろ
    う部は、密閉可能な脱ろう室と、この脱ろう室の搬入側
    に接続された密閉可能な搬入室と、前記脱ろう室と前記
    焼結部との間に設けられた密閉可能な搬出室と、前記脱
    ろう室内を加熱する加熱手段と、前記脱ろう室内を減圧
    する減圧手段と、前記搬入室内を減圧する減圧手段と、
    前記搬出室内を減圧する減圧手段とを備えることを特徴
    とする焼結製品の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記搬出室内に不活性ガスを供給する雰
    囲気ガス供給手段を備えることを特徴とする請求項1記
    載の焼結製品の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記搬入室と前記脱ろう室とを連通する
    搬入口に、開閉手段を設け、前記脱ろう室と搬出室とを
    連通する搬出口に、開閉手段を設けたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の焼結製品の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の焼結製品の製造装置を用
    い、前記搬入室から被成形品が移送された後、密閉状態
    とした前記脱ろう室において減圧加熱下で被成形品の脱
    ろうを行い、この脱ろうが終了する前に、脱ろう前の被
    成形品を搬入した搬入室及び搬出室を密閉して減圧し、
    前記脱ろう終了後に、前記脱ろう室と搬出室とを連通
    し、前記脱ろう室の被成形品を搬出室に移送し、この移
    送後、前記脱ろう室と搬出室とを気密に仕切り、この仕
    切り後、前記脱ろう室と搬入室とを連通し、前記搬入室
    の被成形品を脱ろう室に移送し、前記仕切り後、前記搬
    出室内に不活性ガスを供給することにより大気圧に戻
    し、前記搬出室と前記焼結部とを連通し、前記搬出室の
    被成形品を前記焼結部に移送し、この移送された被成形
    品を焼結部で焼結し、この焼結した被成形品を冷却部で
    冷却することを特徴とする焼結製品の製造方法。
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JP2018536770A (ja) * 2015-10-02 2018-12-13 3ディー コントロールズ インコーポレイテッド 3次元プリンティング装置

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