JP2003026187A - 袋 - Google Patents
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Abstract
り、上記特定の調合香料に対する保香性と、ピンホール
の発生を抑制し得る突刺し強度とを向上すること。 【解決手段】 20℃における蒸気圧が2.6Pa以上の香
料を30〜100重量%含有する調合香料を含む内容物を密
封収容する熱接着性フィルムを有する袋100であっ
て、熱接着性フィルム12が、接着剤層を介さないで積
層された積層構造からなり、少なくとも一層の密度を他
の層の密度と異にしてなるもの。
Description
が2.6Pa以上の香料を30〜100重量%含有する調合香料
を含む内容物を収容する袋に関する。
料として例えばリモネン、リナロール、シトラール、リ
ナリルアセテート、L−メントール、カンファー等を30
〜100重量%含有する調合香料を含む液体は、液体洗浄
剤等として用いられるが、このような液体製品は、例え
ば詰替用として合成樹脂製のフィルム材料からなる袋に
密封収容されて、流通、販売される場合がある。
調合香料を外部に逃がさない保香性と、流通時等におけ
るピンホールの発生を抑制する機能とを兼ね備える必要
があるため、従来技術によれば、塩化ビニルによって覆
われた延伸ポリアミド(ONy)を外側層とし、直鎖低
密度ポリエチレン(L−LDPE)を内側層とする複数
層フィルム材料を用いて袋を形成していた。かかる複数
層フィルム材料によれば、延伸ポリアミドによってピン
ホールの発生を抑制できると共に、延伸ポリアミドを覆
う塩化ビニルによって上記特定の調合香料の漏れを効果
的に防止することができる。
ば、塩化ビニルの存在によって、近年考慮されている環
境等に影響を及ぼすことになるという課題があった。
2号公報に記載の如く、積膜体の中間膜としてAl箔、
シリカ蒸着フィルム、金属酸化物蒸着フィルム等を追加
し、保香性(バリア性)の改善を図ったものがある。
簡易な材料構成により、上記特定の調合香料に対する保
香性と、ピンホールの発生を抑制し得る突刺し強度とを
向上することにある。
における蒸気圧が2.6Pa以上の香料を30〜100重量%含
有する調合香料を含む内容物を密封収容する熱接着性フ
ィルムを有する袋であって、熱接着性フィルムが、接着
剤層を介さないで積層された積層構造からなり、少なく
とも一層の密度を他の層の密度と異にしてなるようにし
たものである。
℃における蒸気圧が2.6Pa以上の香料を30〜100重量%
含有する調合香料を含む液体である液体洗浄剤を、密封
状態で収容する詰替用の容器として用いられる自立袋1
00である。この自立袋100は、後述する可撓性の熱
接着性フィルム材料からなる一対の側壁フィルム1と、
同じく後述する可撓性の熱接着性フィルム材料からなる
底壁フィルム2とを、その縁部をシールして袋状に一体
化し、液体を収容する収容部3を形成したものである。
を30〜100重量%含有する調合香料は、テルペン若しく
はそのテルペン化物を含むときに効果が顕著である。ま
た、20℃における蒸気圧が2.6Pa以上の香料として
は、洗浄剤等に用いられる香料であれば特に制限される
ことなく用いることができるが、例えばリモネン、リナ
ロール、シトラール、リナリルアセテート、L−メント
ール、カンファーを用いるときに香料の漏れを防止する
効果が顕著である。リモネンを含む天然香料、カンファ
ーを含む天然香料、L−メントールを含む天然香料、リ
ナロールを含む天然香料等を用いることもできる。これ
らの香料は、例えばオレンジ系香料、ライム系香料、ハ
ーブ系香料として使用される。更に、調合香料は、液体
洗浄剤に0.001〜10重量%含まれるときに効果が顕著で
ある。
1としては、図2に示した外側層11と内側層(熱接着
層フィルム)12を接着剤層13を介して積膜した積膜
体10を用いる。袋100は、一対の側壁フィルム1を
構成するように相対する2枚の積膜体10のシール部
(不図示)でそれらの内側層(熱接着層フィルム)1
2、12を熱接着することにて構成される。
印刷適性の良い例えばONy膜11A、又はPET膜等
にて構成できる。ONy膜は、例えば一軸延伸ポリアミ
ド、二軸延伸ポリアミドのいずれも使用することができ
る。ONy膜を外側層11とすることにより、運搬時や
取扱時の衝撃等により液体洗浄剤を収容した自立袋10
0にピンホールが発生するのを効果的に抑制することが
可能になる。尚、ピンホールは、自立袋100に収容さ
れた液体洗浄剤は通過させないが、調合香料による揮散
ガスは通過させる程度の微細な孔である。
ム)12は、表裏の熱接着層21、22を熱接着性やE
SCR性(耐環境応力亀裂性)の良い例えばLLDPE
層21A、22A、又は低密度ポリエチレン層(LDP
E層)等にて構成し、熱接着層21、22の内層たる中
間層を熱接着層21、22より高密度をなし、内容物中
の香料が自立袋100の外部へ漏れることを防止する高
保香性(高バリア性)、高剛性、高強度の例えば高密度
ポリエチレン層(HDPE層)23A等からなる高密度
層23にて構成し、それらの熱接着層21(LLDPE
層21A)、高密度層23(HDPE層23A)、熱接
着層22(LLDPE層22A)の全層を接着剤層を介
することのないように共押し出しして互いに熱分離しな
い一膜をなすものに積層した。本実施形態の積膜体10
は、例えばONy/LLDPE・HDPE・LLDPE
として表記するものとする(/は接着剤層を介した膜
間、・は接着剤層を介さない層間を示す)。
外側層と内側層を接着剤層を介して積膜した積膜体を用
いる。自立袋100は、一対の側壁フィルム1の間に底
壁フィルム2を挟み、底壁フィルム2の両側の内側層に
各側壁フィルム1の内側層(熱接着性フィルム)12を
熱接着することにて構成される。
て構成できる。ONy膜は、例えば一軸延伸ポリアミ
ド、二軸延伸ポリアミドのいずれも使用することができ
る。
膜等にて構成できる。ポリエチレン膜は、例えばLLD
PE、LDPE、HDPE等を使用することができる。
ルム材料及び底壁フィルム2を構成する複数層フィルム
材料は、透明な場合に紫外線吸収剤である例えばチヌビ
ンを有することが好ましい。
ルム材料が、ONy膜からなる外側層11と、高密度層
23(HDPE層23A)を含む内側層(熱接着性フィ
ルム)12からなるので、塩化ビニルを用いることな
く、内側層(熱接着性フィルム)12により上記特定の
調合香料に対する保香性を備えるとともに、外側層11
と内側層(熱接着性フィルム)12のそれぞれによりピ
ンホールの発生を抑制する機能を備えることができる。
剤層を介さないで積層した一膜からなるものとし、熱接
着層21、22(LLDPE層21A、22A)より内
層の一層(HDPE層23A)を他の層よりも高密度化
した。従って、熱接着性フィルム12に基本的に必要と
される熱接着性と、自立袋のESCR性は熱接着層2
1、22(LLDPE層21A、22A)により確保
し、かつ自立袋の保香性、剛性、強度は高密度層23
(HDPE層23A)により確保できる。これにより、
簡易な材料構成により、しかも膜厚を増すことに依存す
ることなく、自立袋の保香性、剛性、強度を向上でき
る。
剤層を介さない積層体であるから、熱接着時(通常は材
料の融点以上で200℃以下)に熱接着層21、22(L
LDPE層21A、22A)と高密度層23(HDPE
層23A)の層間で熱分離することがないし、また高融
点、高剛性の高密度層23(HDPE層23A)を中間
層としているので、自立袋に設けた熱シール部の膜厚保
持と強度低下を防止できる。
して内側層(熱接着性フィルム)12を積膜した積膜体
により自立袋を構成し、内側層(熱接着性フィルム)1
2にバリア層たる高密度層23を確保したから内容物の
溶剤や界面活性剤が内側層(熱接着性フィルム)12と
外側層11との間の接着剤層13へ浸透するのを防止
し、内側層(熱接着性フィルム)12と外側層11の接
着強度の低下やそれらの膜間の剥離を防止する。即ち、
内側層(熱接着性フィルム)12は内容物と直接接する
部分をESCR性の良いLLDPE層21Aとし、中間
層をバリア性の良いHDPE層23Aとした(図1)。
従来例では、外側層(ONy膜)aと内側層(LDPE
膜)bとバリア膜(Al箔)cの3膜を接着剤層d、e
を介してその順に積膜した自立袋では、内容物の溶剤や
界面活性剤が熱接着性フィルムbを浸透して接着剤層e
に到達し、熱接着性フィルムbとバリア膜cの接着強度
の低下やそれらの膜間の剥離を招いていた。
オレフィン系フィルム同士であるLLDPE層21A、
22AとHDPE層23Aの組合せにより構成したか
ら、共押し出しによる製膜適性が良いし、層間の親和性
も良く、生産性を向上できる。
00の側壁フィルム1として、図3の積膜体10Aを採
用したものである。第2実施形態の積膜体10Aが、第
1実施形態の積膜体10と異なる点は、外側層11と内
側層(熱接着性フィルム)12の間に中間層14を設け
たことにある。即ち、積膜体10Aは、外側層11と中
間層14に接着剤層13を介し、中間層14と内側層
(熱接着性フィルム)12に接着剤層15を介して積膜
したものである。
タレート膜(PET膜)からなり、自立袋100の高保
香性(高バリア性)を更に高める。
く種々の変更が可能である。例えば、20℃における蒸気
圧が2.6Pa以上の香料を30〜100重量%含有する調合香
料を含む液体は、必ずしも液体洗浄剤である必要はな
い。
側層11等と、高密度層23(HDPE層23A)を含
む内側層(熱接着性フィルム)12等からなる複数層フ
ィルム材料によって構成することもできる。
る必要はなく、複数層フィルム材料を用いてなる種々の
形態の袋として採用することができる。
それぞれにおいて採用した表1に示す層構成の自立袋1
00に、20℃における蒸気圧が2.6Pa以上の香料を30
〜100重量%含有する調合香料を含む液体洗浄剤とし
て、商品名バスマジックリン(花王株式会社製)を密封
収容し、実施例1、2の自立袋を得た。これらの自立袋
について表2に示す保存条件及び保存期間で保香性の評
価を以下のようにして行なった。また、表3に示す突刺
し強度の評価を以下のようにして行なった。一方、比較
例として、従来の技術に相当するONyを外側層とし、
L−LDPEを内側層とする複数層フィルム材料を用い
て形成した自立袋について、同様の保香性の評価及び突
刺し強度の評価を行なった。
おける20日間の保存期間が経過した後の各密封状態の自
立袋について、周囲の匂いの程度を評価し、匂いの弱い
順にA、B、C、D、Eの五段階の評価を行なった。
A、B、Cを合格、D、Eを不合格とした。
2と比較例の自立袋を構成する複数層フィルム材料に先
端R0.5の円錐形ピットを押し当て、プッシュプルゲー
ジで突刺し強度を測定した。
し強度の点で、本発明品は優れることが認められる。
ルを用いない、簡易な材料構成により、上記特定の調合
香料に対する保香性と、ピンホールの発生を抑制し得る
突刺し強度とを向上することができる。
図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 20℃における蒸気圧が2.6Pa以上の香
料を30〜100重量%含有する調合香料を含む内容物を密
封収容する熱接着性フィルムを有する袋であって、 熱接着性フィルムが、接着剤層を介さないで積層された
積層構造からなり、少なくとも一層の密度を他の層の密
度と異にしてなる袋。 - 【請求項2】 前記熱接着性フィルムが熱接着層より内
層の少なくとも一層に、熱接着層の密度より高い密度の
層を設けた請求項1記載の袋。 - 【請求項3】 前記熱接着性フィルムの全層が互いに熱
分離しない一膜をなすように積層された請求項1又は2
記載の袋。 - 【請求項4】 前記熱接着性フィルムが表裏の層に少な
くとも直鎖低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレン
からなる層を配し、中間層に高密度ポリエチレンからな
る層を配した請求項1〜3のいずれかに記載の袋。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の袋に、
前記調合香料を含む液体洗浄剤を密封収容した袋製品。
Priority Applications (1)
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JP2001217273A JP4700230B2 (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | 袋 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017137796A1 (ja) * | 2016-02-08 | 2017-08-17 | 藤森工業株式会社 | 接着性樹脂組成物、被着体接着方法、及び接着性樹脂フィルム |
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JP4140989B2 (ja) * | 1997-04-09 | 2008-08-27 | ダイセル化学工業株式会社 | 複合フィルムおよびその製造方法 |
-
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- 2001-07-17 JP JP2001217273A patent/JP4700230B2/ja not_active Expired - Lifetime
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