JP2000272060A - 化学製品包装用積層体と蓋材および袋 - Google Patents

化学製品包装用積層体と蓋材および袋

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JP2000272060A
JP2000272060A JP11081968A JP8196899A JP2000272060A JP 2000272060 A JP2000272060 A JP 2000272060A JP 11081968 A JP11081968 A JP 11081968A JP 8196899 A JP8196899 A JP 8196899A JP 2000272060 A JP2000272060 A JP 2000272060A
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ethylene
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JP11081968A
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Hidezo Moriwaki
秀造 森脇
Kazutoshi Takahashi
和利 高橋
Tomonobu Sekiguchi
朋伸 関口
Yoshiaki Shibamura
良昭 芝村
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Toyo Aluminum KK
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Toyo Aluminum KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性に優れ、保形性、形状安定性に優れた
積層体と蓋材および袋を提供することである。 【解決手段】 厚み1μm以上の合成樹脂から成る外面
保護層2と、厚み20〜100μmのアルミニウム箔3
と、ポリアミド系樹脂とEVOHから成る少なくとも2
層構造の耐薬品層4と、ヒートシール層5を順次積層し
て積層体1を形成し、この積層体1を打ち抜いて蓋材と
したり、製袋することによって包装袋を形成したのであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】この発明は、耐薬品性に優れる化学
製品包装用積層体、この積層体からなる蓋材および袋に
関し、特に芳香剤、消臭剤、防虫剤、殺虫剤等の揮発性
物質を含む化学製品用の包装に適する蓋材、袋に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム箔と樹脂フィルムか
らなる積層体は、主に食料品、飲料品、日用品、各種部
品等を包装、梱包するために使用されてきた。しかしな
がら腐食性の内容物に対しては十分な対策がなく、長期
間の密閉保存は困難であった。特に芳香剤のように揮発
性の化学物質からなる内容物は、樹脂フィルムや接着剤
に対する浸透力が強く、従来構成の積層体では十分な耐
食性がなく使用に耐えなかった。すなわち長時間の保存
中に、デラミネーション(剥離)や変色、腐食等が生
じ、内容物の漏れや包装体の破壊等の不都合があった。
また、易開封性、保形性(かしめ性)をも同時に満足す
る包装体は得られておらず、特に近年、消費者のニーズ
に応じた様々な芳香剤、防虫剤、消臭剤、殺虫剤が開発
され、その輸送、保存に適した容器、包装体の開発が待
ち望まれていた。
【0003】
【発明の課題】そこで、この発明の課題は、耐食性に優
れ、保形性の良好な化学製品包装用積層体と蓋材および
袋を提供することである。
【0004】
【課題の解決手段】上記の課題を解決するため、この発
明においては、(a)厚み1μm以上の合成樹脂から成
る外面保護層、(b)厚み20〜100μmのアルミニ
ウム箔、(c)ポリアミド系樹脂およびポリプロピレン
樹脂から選ばれる少なくとも1種とエチレン−ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)からなる少なくとも2層
構造の耐薬品層、(d)ヒートシール層を順次積層して
化学製品包装用積層体を形成したのである。
【0005】前記耐薬品層をポリアミド系樹脂/EVO
H/ポリアミド系樹脂の3層構造とすることができ、ま
たポリプロピレン樹脂/EVOH/ポリプロピレン樹脂
の3層構造とすることもできる。
【0006】さらに、前記耐薬品層をポリアミド系樹脂
/EVOH/ポリアミド系樹脂/ポリアミド系樹脂/E
VOH/ポリアミド系樹脂の6層構造にしてもよく、ポ
リプロピレン樹脂/EVOH/ポリプロピレン樹脂/ポ
リプロピレン樹脂/EVOH/ポリプロピレン樹脂の6
層構造としてもよい。
【0007】上記化学製品包装用積層体を適当な形状に
打ち抜いて蓋材を形成することができる。また、上記化
学製品包装用積層体から、平袋や自立袋、ガゼット袋な
どの包装袋を形成することができる。
【0008】
【実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付図面に
基づいて説明する。図1に示すように、化学製品包装用
積層体1は、外面保護層2と、基材となるアルミニウム
箔3と、耐薬品層4と、ヒートシール層5より成る。
【0009】上記積層体1の最外層を構成する外面保護
層2は、厚み1μm以上、好ましくは1〜10μmの合
成樹脂コート層、あるいは厚み5〜50μm合成樹脂フ
ィルムを使用すればよく、具体的にはポリアミド、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)等の1種または2種以上の合成樹脂
フィルムが使用でき、合成樹脂コートの場合は、硝化綿
樹脂等を採用することができる。厚み1μm未満ではア
ルミニウム箔表面を保護する効果に乏しく、一方50μ
mを超えてもコストアップにつながるだけで、さらなる
性能の向上は期待できない。
【0010】基材として用いるアルミニウム箔3は、厚
み20〜100μm、好ましくは30〜80μm程度の
アルミニウム箔を用いるのがよい。厚み20μm未満で
は、十分なバリアー性、保形性(かしめ性)が得られ
ず、内容物の漏れや変質が生じる恐れがあり好ましくな
い。一方上限は100μm以下とすべきで、これを超え
ると蓋材としての柔軟性がなくなり易開封性が阻害され
る。なお、アルミニウム箔の純度は特に制限されず、工
業用の純アルミニウム、(JIS)3003、300
4、5052、8079等の合金等公知のものが採用で
き、2種以上を積層させたクラッド材を用いても差し支
えない。
【0011】アルミニウム箔3とヒートシール層5の間
に位置する耐薬品層4は、図2に示すように、ポリアミ
ド系樹脂(PA)およびポリプロピレン樹脂(PP)か
ら選ばれる少なくとも1種の合成樹脂層41とエチレン
−ビニルアルコール共重合体(EVOH)層42からな
る少なくとも2層構造とする。この耐薬品層4は2層構
造のほか、3層構造、5層構造、6層構造等任意の複数
構造を採用できるが、後者すなわち多層構成になる程、
耐薬品性能に優れる。好ましくは3層以上がよく、工業
的にはコスト・工程が加味され6層程度が最適となる。
例えば、ポリアミド系樹脂(PA)が外側になるよう配
置される3層構造の場合には、図3に示すように、PA
41a/EVOH42/PA41b、5層構造の場合
は、図4のように、PA41a/EVOH42a/PA
41b/EVOH42b/PA41c、6層構造の場合
は、図5のように、PA41a/EVOH42a/PA
41b/PA41c/EVOH42b/PA41dとい
う構成にすればよい。ポリプロピレン樹脂(PP)の場
合も同様で、PP/EVOH/PPの3層構造、PP/
EVOH/PP/EVOH/PPの5層構造、PP/E
VOH/PP/PP/EVOH/PPの6層構造等の構
成にすればよい。もちろんPA/EVOH/PA/PP
/EVOH/PPのような構成でも差し支えない。各層
の厚みはPAが3〜20μm程度、PPが3〜20μ
m、EVOHが2〜25μm程度が好ましく、多層積層
後の耐薬品層4のトータル厚みは12〜60μm程度が
好ましい。PA、PPが3μm未満、EVOHが2μm
未満、トータル厚みが12μm未満では、耐薬品性、バ
リアー性等が十分でなく、内容物の漏れや積層体破損の
原因となる。PA、PPが20μm、EVOHが25μ
m、トータル厚みが60μmを超えてもコストアップに
つながるだけでさらなる性能の向上は認められない。特
に限定されるものではないが、PA/EVOH、PP/
EVOHの接着は共押出し、PA/PA、PP/PP、
PP/PAの接着には、接着剤として2液反応型ポリウ
レタン樹脂接着剤を使用し、ドライラミネートによる方
法が好ましい。なお、ポリアミド系樹脂としては、ポリ
アミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミ
ド66、ポリアミド612等の脂肪族ナイロン、MXD
−6ナイロン等の准芳香族ナイロン、ケプラやNome
x等の芳香族ナイロン、その他ラクタム、ポリアミド4
6等が使用でき、2種以上を併用あるいは混合して用い
てもよい。これらの中でも工業的には、ポリアミド6、
ポリアミド66が多用される。
【0012】ヒートシール層5には、例えばPPE(P
PとPEのブレンド樹脂、東洋アルミニウム株式会社
製)スチレン変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)フィルム等が採用でき、厚み20〜70μmが好ま
しい。厚み20μm未満の場合には十分な接着力が得ら
れず、70μmを超えてもコストアップになったり、熱
接着時間が長くなるので不必要に厚くする必要はない。
【0013】以上各層2、3、4、5間の積層・接着方
法は、特に限定されるものではなく、公知の方法、例え
ば2液硬化型ウレタン系接着剤を用いたドライラミネー
ション、共押出し、押出しコート等による方法が採用で
きる。また、任意の層に必要に応じてアンカーコート層
や印刷層、装飾層、オーバーコート層等を施しても差し
支えない。
【0014】この発明の蓋材は、上記積層体1から容器
の開口部に合わせて、あるいは開口部より大きめに切
断、打ち抜くことにより作製すればよい。もちろん開封
のための取っ手部(タブ)を有していてもよい。容器
は、通常PP、PET、ポリスチレン等の合成樹脂性の
容器を採用すればよく、またこれらの容器の開口部には
ヒートシール用のフランジを有している方が好ましい。
なお、各樹脂容器の材質によって、それに適するシーラ
ントフィルムを適宜使い分ける方が好ましい。ヒートシ
ールの条件は樹脂の種類や厚みにもよるが、通常180
〜220℃で1〜3秒程度である。
【0015】この発明の積層体1からガゼット袋や平
袋、自立袋、ピロー包装袋等を製袋することもでき、そ
の製袋方法は公知の方法によればよい。
【0016】
【実施例および比較例】図6に示した構成の積層体(約
500mm×500mm)を作製した。図中のD(図8
の17番の接着剤を使用)は、ドライラミネーションを
示し、○で囲んだ数字は図8の材料を示す。積層体から
φ90mmの取っ手(タブ)付きの蓋材を打ち抜いた。
ポリプロピレン製の容器(フランジ部の外径φ80m
m)に芳香剤(株式会社栄光社製)を9分目まで充填
し、容器のフランジ部と前記蓋材とを熱盤温度200℃
×1秒でヒートシールを行い封止した。蓋材の容器フラ
ンジからはみ出た部分は、手で容器底面方向にかしめ
た。
【0017】45℃の恒温室中で、上記封止した包装体
を0、1、3ヶ月保管し、取り出して取っ手部をつかん
で開封を試みた。評価結果を図7に示す。図中、○は問
題なくスムーズに開封できたもの、×は層間剥離が生
じ、蓋材の一部が容器に残ったもの、あるいは開封不能
のものを示す。
【0018】
【効果】この発明によれば、以上のように従来に見られ
ない特定構成の積層体を使用して蓋材や袋を形成したの
で、易開封性・耐薬品性・気密性等に優れ、長期間安定
して芳香剤・消臭剤・防虫剤・殺虫剤等の化学物質を保
存することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の積層体の一例を示す断面図
【図2】同上の耐薬品層の積層構造を示す断面図
【図3】耐薬品層の他の例を示す断面図
【図4】耐薬品層のさらに他の例を示す断面図
【図5】耐薬品層のまたさらに他の例を示す断面図
【図6】実施例及び比較例の積層構造を示す図表
【図7】試験結果を示す図表
【図8】実施例及び比較例で用いた材料を示す図表
【符号の説明】
1 化学製品包装用積層体 2 外面保護層 3 アルミニウム箔 4 耐薬品層 5 ヒートシール層 41 ポリアミド系樹脂又はポリプロピレン樹脂から選
ばれた少なくとも1種の合成樹脂層 41a、41b、41c、41d ポリアミド系樹脂 42、42a、42b エチレン−ビニルアルコール共
重合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 朋伸 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 芝村 良昭 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内 Fターム(参考) 3E086 AD01 AD24 BA04 BA13 BA15 BB01 BB51 BB74 CA29 CA35 4F100 AB10B AB33B AK01A AK04 AK05 AK07 AK07C AK07E AK42 AK46C AK46E AK48 AK68 AK69D AL05 AL06 AR00E BA05 BA07 BA10A BA10E DA02 DA03 GB17 GB18 JA20A JA20B JB01 JB01C JB01D JB02 JL04 JL12E JL14 JL15 YY00A YY00B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)厚み1μm以上の合成樹脂から成
    る外面保護層、(b)厚み20〜100μmのアルミニ
    ウム箔、(c)ポリアミド系樹脂およびポリプロピレン
    樹脂から選ばれる少なくとも1種とエチレン−ビニルア
    ルコール共重合体からなる少なくとも2層構造の耐薬品
    層、(d)ヒートシール層を順次積層させた化学製品包
    装用積層体。
  2. 【請求項2】 前記耐薬品層がポリアミド系樹脂とエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体とポリアミド系樹脂の
    3層構造からなる請求項1に記載の化学製品包装用積層
    体。
  3. 【請求項3】 前記耐薬品層がポリプロピレン樹脂とエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体とポリプロピレン樹
    脂の3層構造からなる請求項1に記載の化学製品包装用
    積層体。
  4. 【請求項4】 前記耐薬品層がポリアミド系樹脂とエチ
    レン−ビニルアルコール共重合体とポリアミド系樹脂と
    ポリアミド系樹脂とエチレン−ビニルアルコール共重合
    体とポリアミド系樹脂の6層構造からなる請求項1に記
    載の化学製品包装用積層体。
  5. 【請求項5】 前記耐薬品層がポリプロピレン樹脂とエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体とポリプロピレン樹
    脂とポリプロピレン樹脂とエチレン−ビニルアルコール
    共重合体とポリプロピレン樹脂の6層構造からなる請求
    項1に記載の化学製品包装用積層体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体
    からなる蓋材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体
    からなる袋。
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