JP2003024351A - ハイブリッド人工血管 - Google Patents

ハイブリッド人工血管

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JP2003024351A
JP2003024351A JP2001219682A JP2001219682A JP2003024351A JP 2003024351 A JP2003024351 A JP 2003024351A JP 2001219682 A JP2001219682 A JP 2001219682A JP 2001219682 A JP2001219682 A JP 2001219682A JP 2003024351 A JP2003024351 A JP 2003024351A
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pressure
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Takehisa Matsuda
武久 松田
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Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性を維持しつつ、高圧負荷条件下でも使
用でき、しかも非血栓形成性の高性能な人工血管の提
供。 【解決手段】 本発明は、血管内皮細胞からなる内層2
と、該内層2上に設けられたコラーゲンに平滑筋細胞を
埋め込んでなる中間層3と、該中間層3上に設けられ微
細孔を持った合成樹脂からなる外層4とを含むことを特
徴とするハイブリッド人工血管1を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科手術で用いら
れる人工血管に関し、更に詳細には柔軟性を維持しつ
つ、高圧負荷条件下でも使用でき、しかも非血栓形成性
の高性能な人工血管に関する。
【0002】
【従来の技術】小口径人工血管は、埋植の初期段階で材
料表面に形成される血栓による閉塞により、或いは極端
な組織の過形成による狭窄等により詰まり易い。この欠
点を解消するための有効な手段として、延伸ポリ(テト
ラフルオロエチレン)(ePTFE)又はポリエステル
繊維で作られた臨床的に用いる人工血管の移植に先立っ
ての内皮化(endothelialization)がある。実際に、完
全に内皮化した単層からなる内層を持つハイブリッド血
管が非血栓形成性であるという明確な証拠が提供されて
いる(Herringら(Herring, M.; Gardner, A.; Glover,
J., Surgery 84:498-504; 1978)、Williamsら(Willi
ams, S.; Rose, D.; Jarrell, B., J. Biomed. Mater.
Res. 28:203-212; 1994)、Meihartら(Meihart, J.; D
eutsch, M.; Zilla, P., ASAIO J. 43(2): M515-21; 19
97)参照)。最近の論文によれば、大腿膝窩動脈の再構
成における内皮化したePTFE移植血管の7年の臨床
的開存率が、静脈移植のそれに匹敵する約74%であっ
たことが報告されている(Meihartら、上記)。これ
は、内皮化していない移植血管の移植後7年の時点での
開存率ゼロ%と顕著な相違を見せている。
【0003】一方、吻合部閉塞の主な原因として考えら
れ、且つ移植後の長時間経過後に発生する内膜の過形成
は、多くの要因が複雑に影響を及ぼしている。四半世紀
以上前から、小口径人工移植血管と本来の動脈との間に
「コンプライアンスミスマッチ」との概念が、移植血管
の能力に不利益であることが論じられている(Bairdら
(Baird, R.N.; Abbott, W.M., Lancet 2:948-50; 197
6)、Abbotら(Abbot,W.M.; Megerman, J.; Hasson, J.
E.; L'Italien, G.; Warnock, O.F., J. Vasc.Surg. 5
(2):376-382; 1987)参照)。「コンプライアンスミス
マッチ」は、流体力学的な血流分離又は停滞ゾーンを発
生させ(Matsumotoら(Matsumoto, T.;Naiki, T.; Haya
shi, K., Biomed. Mater. Eng. 2:171-183; 1992)、We
stonら(Weston, M.W.; Rhee, K., Tarbell, J.M., J.
Biomech. 29(2): 187-198; 1996)参照)、また吻合末
端側での応力集中をもたらす(Rheeら(Rhee, K.; Tarb
ell, J.M., J. Biomech. 27(3):329-338; 1994)参
照)。その前者は人工血管の血栓形成の主要な原因とな
り、また後者は、結局は内膜の過形成を招く、本来の動
脈に対する組織ダメージの原因となると認識されてい
る。
【0004】本発明に先立って我々が実施したインビボ
実験では、細胞外成分(I型コラーゲン)中に包埋した
平滑筋細胞(SMCs)を持つハイブリッド媒体と、い
ずれの合成骨格なしの内皮細胞(EC)の内張りを持っ
たハイブリッド最内層から構成した階層チューブ構造の
ハイブリッド血管組織を静脈移植片として成功裏に移植
した。その移植に続いて、柔軟な予備構築した組織は、
非常に低圧が負荷される静脈系において破裂すること無
しに時間と共に改造を受け、新血管組織の形成をもたら
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来のハイブリッド血管は、それらがほぼ100−1
50mmHgの圧力で破裂したことから(Hiraiら(Hir
ai, J.; Matsuda, T., Cell Transplant. 5(1): 93-10
5; 1996)参照)、高圧が負荷される動脈用の移植血管
に用いることはできなかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、柔軟性を維持しつつ、高圧負荷条件下でも使用で
き、しかも非血栓形成性の高性能な人工血管の提供を目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、血管内皮細胞からなる内層と、該内層に
設けられたコラーゲンに平滑筋細胞を埋め込んでなる中
間層と、該中間層上に設けられ微細孔を持った合成樹脂
からなる外層とを含むことを特徴とするハイブリッド人
工血管を提供する。本発明のハイブリッド人工血管にお
いて、前記外層が微細孔形成ポリウレタンフィルムで形
成されたものが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るハイブリッド
人工血管の一実施形態を示す図であり、符号1はハイブ
リッド人工血管である。このハイブリッド人工血管1
は、血管内皮細胞からなる内層2と、該内層2上に設け
られたコラーゲンに平滑筋細胞を埋め込んでなる中間層
3と、該中間層3上に設けられ微細孔を持ったSPU
(セグメント化ポリウレタン;segmented polyurethan
e)フィルムからなる外層4とから構成されている。
【0009】図2は、本発明に係るハイブリッド人工血
管1の製造方法の一例を示す。本例示に従ってハイブリ
ッド人工血管1を製造するには、工程A〜Cにおいて、
コラーゲンに平滑筋細胞(SMCs)を埋め込んでなる
中間層3を形成し、次に工程DとEで外層4を中間層3
上に被覆し、最後に工程Fにおいて、中間層3の内面側
に内皮細胞(ECs)からなる内層2を設ける。
【0010】本製造方法では、まず適当な寸法を有する
マンドレル(心棒)11と、シース12とを含む培養容
器14を用意する。両者間には適当な間隔が設けてあ
り、また両者はストッパー13によって固定されている
(図2A)。この培養容器14の形状、寸法は限定され
ることなく、製造するハイブリッド人工血管に応じて適
宜変更可能である。またこの培養容器14の材質は、プ
ラスチックやガラスなどを用いることができ、特にガラ
スが好ましい。
【0011】次に、マンドレル11とシース12の間の
空間に、コラーゲンと平滑筋細胞(SMCs)の混合溶
液を注入し、30〜40℃、好ましくは37℃程度の温
度で培養する(図2B参照)。ここで用いるコラーゲン
は、各種市販品を利用することができる。また平滑筋細
胞は、ハイブリッド人工血管1を移植するべき動物(ヒ
ト(患者)を含む)と同種又は類似種の動物から得られ
る細胞を用いることが好ましく、更に好ましくは移植す
るべき動物と同じ動物から得られる細胞を用いる。平滑
筋細胞の採取及び培養方法は、後述する実施例中の記載
した通り実施できる他、当該技術分野で周知の各種方法
を用いて実施することができる。
【0012】次に、培養を終えた培養容器14からシー
ス12を取り外し、平滑筋細胞(SMCs)を含む円柱
状のゲル15を30〜40℃、好ましくは37℃程度の
温度でさらに培養を続ける(図2B)。この平滑筋細胞
(SMCs)の培養期間は、平滑筋細胞が所望の細胞濃
度となる時点まで継続され、例えば培養容器14にコラ
ーゲンと平滑筋細胞の混合溶液を注入してから2〜4週
間程度とされる。
【0013】培養後、マンドレル11の表面に、所望の
濃度の平滑筋細胞が埋め込まれたコラーゲンからなる中
間層16が形成される(図2C)。
【0014】次に、この中間層16上に、SPU(セグ
メント化ポリウレタン)フィルム18を巻き付け、さら
に長手方向に沿って合わせ目を縫合し、外層を有する2
層構造体17を形成する(図2D)。この縫合の仕様は
特に限定されず、例えば外科手術で用いられる縫合糸と
縫合法を用いて実行し得る。
【0015】次に、上記2層構造体17からマンドレル
11を抜き出すとともに、複数本の金属線を有する管内
メカニカルサポーター19によって円筒状の2層構造体
17が潰れないように保持する(図2E)。
【0016】次に、上記2層構造体17の内面に内皮細
胞(ECs)を播種し、適当な培地中、30〜40℃、
好ましくは37℃程度の温度で培養する。培養時間は2
層構造体17の内面に内皮細胞からなる内層が形成され
れば良く、特に限定されないが、1週間程度とすること
ができる。内皮細胞(ECs)はハイブリッド人工血管
1を移植するべき動物(ヒトを含む)と同種又は類似種
の動物から得られる細胞を用いることが好ましく、更に
好ましくは移植するべき動物と同じ動物から得られる細
胞を用いる。内皮細胞の採取及び培養方法は、後述する
実施例中の記載した通り実施できる他、当該技術分野で
周知の各種方法を用いて実施することができる。
【0017】内皮細胞(ECs)の培養後、内皮細胞か
らなる内層2と、該内層2上に設けられたコラーゲンに
平滑筋細胞を埋め込んでなる中間層3と、該中間層3上
に設けられ微細孔を持ったSPUフィルムからなる外層
4とから構成されたハイブリッド人工血管1が得られ
る。
【0018】
【実施例】(材料)以下の試薬を用意した:コラゲナー
ゼ(N−2:活性:450単位/mg)及びエラスター
ゼ(活性:135単位/mg)は新田ゼラチン社から得
た。日水製薬社からのリン酸緩衝溶液(PBS);GIBC
O社からのM199培養培地;LifeTcchnologies社から
のウシ胎児血清(FBS)、R&D社からの塩基性線維
芽細胞増殖因子(bFGF);和光純薬社からのヘパリ
ン;Flow Laboratory社からのペニシリン、ストレプト
マイシン及びアンホテリシン;工研社からの酸安定化ウ
シ真皮I型コラーゲン溶液(0.3%;商品名「セルゲ
ン」)。
【0019】(血管細胞の培養)22頭の雑種成犬を本
実験に用いた。内皮細胞(ECs)は、Zilla法(Zill
a, P.; Fasol, R; Dudeck, U.; Siedler, S.; Oreiss,
P.; Fischlein, T.; Muller-Glauser, W.; Baitella,
G.; Sanan, D.; Odell, J., J. Vasc. Surg. 12(2):18
0-189;1990)に従って、またHeimili法(Heimli, H.; K
ahler, H.; Endersen, M.J.; Heriksen, T., Scand.
J. Clin. Lab. Invest. 57:21-29;1997)に従って平滑
筋細胞を得た。概説すれば、麻酔後、側方伏在静脈の血
管カニュレーション(長さ4±0.5cm、直径0.5
±0.2cm)を実行した。静脈の管腔をその末梢側か
らPBSの20mlで洗い流し、次いで37℃、10分
間で0.1%コラゲナーゼ溶液で満たした。続いて、そ
の静脈を10%FBSを補充したM199で洗い流し
た。800rpm、5分間遠心分離して得られた細胞
は、再懸濁し、細胞平板培養基に播種した。SMCsは
次の通り採取した。上述した通りコラゲナーゼ処理によ
ってECsが完全に取り除かれた静脈をPBSで洗い流
し、0.07%コラゲナーゼと0.03%エラスターゼ
の混合物を満たした。37℃で10分間のインキュベー
ション、続いて10%FBSを含有するM199で洗い
流した後、その細胞ペレットを再懸濁し、更に培養し
た。ECsとSMCsは、90%湿度、5%CO2及び
95%O2とした雰囲気中、37℃で培養した。そのE
Csは因子-VIII-特異的抗体でポジティブ染色すること
によって、またSMCsはhill-and-valley成長パター
ンと筋肉-アクチン-特異的モノクローナル抗体(M851, D
ako社, テ゛ンマーク)との反応によって同定した。
【0020】(ハイブリッド血管中間組織のインビトロ
での製造)SMCsとコラーゲンから構成されたハイブ
リッド中間組織の製造プロセスは他に報告されている
(Kobashi, T.; Matsuda, T., Cell Transplant. 8:477
-488; 1999)。概説すれば、内部のガラス製マンドレル
(直径:5mm)及び一端にシリコーン製ストッパーが
同軸に固着された外側のガラス製シース(15mm)及
び次の寸法:マンドレルの外径:5mm;シースの内
径:15mm;で構成された管状ガラス型(長さ90m
m)を用いた。10%FBSを含むM199に懸濁した
3.0x106/mlのSMCs液8mlと、0.3%
コラーゲン溶液の8mlを含む冷混合液を、上記のガラ
ス型のシースとマンドレルの間の空間内に注入した。続
いて37℃、30−60分間での熱ゲル化の後、外側の
シースを取り外した。ハイブリッド中間組織はマンドレ
ルとともに更に1−2週間培養した。
【0021】(SPUフィルムの微細孔形成)SPU
(セグメント化ポリウレタン;segmented polyurethan
e)フィルム(厚さ:50,100,200μm、Shida
ma社製)の多重微細孔形成は、二酸化炭素レーザー切断
装置(レーザー波長:10.6μm、出力:25W、日
本電子科学社製、商品名「LC−8120」)を用いて
行った。孔と孔の間隔(1mm又は4mm、図3参照)
及び孔径(150μmで固定)は、CADソフトウェア
(AutoCAD LD社製, Autodesk)を経てコンピュータによ
って正確に制御した。作製した微細孔形成SPUフィル
ムには、孔から孔の間隔が1mmで厚さ100μmのも
のを1−100型、厚さ200μmのものを1−200
型と命名した。また孔と孔の間隔が4mmで厚さが50
μmのものを4−50型、厚さ100μmのものを4−
100型、厚さ200μmのものを4−200型と称し
た。2x5cmの矩形シートに切断した各微細孔形成S
PUフィルムは、ハイブリッド血管を包むために使用す
る前にエチレンオキシドガスで滅菌した。図3は孔から
孔の間隔が1mmと4mmとした2種類の微細孔形成S
PUを示す。
【0022】(微細孔形成SPUフィルムで包んだハイ
ブリッド血管の製造)外側シートの除去後、7−14日
間培養したハイブリッド血管中間組織は、外科的縫合術
を用いてSPUフィルムで包んだ。概説すれば、ガラス
製マンドレルの周囲のハイブリッド媒体を最初に微細孔
形成SPU矩形シートできつく包んだ。該SPUシート
は、7−0ナイロンモノフィラメント縫合糸(協和精密
機器社製)を用いて、2mmのオーバーラップゾーンと
1.5mmのステッチ間隔をもって連続的に縫合した。
固有動脈に結合後に吻合部位での偽性動脈瘤の形成を防
止するため、ハイブリッド媒体移植片の長さは、SPU
被覆よりも両端で約3mm長く調整した。過剰部分は被
覆の端部を内包するため人工血管の両端で折り返し、4
つの縫合で周辺に固定した。ECsでハイブリッド人工
血管の内面を予備的に内張りするための次のプロトコー
ルは、我々の以前の研究(Hiraiら(Hirai, J.; Matsud
a, T., Cell Transplant. 5(1): 93-105; 1996)におい
て利用されたものと同様であった。播種と培養の間にハ
イブリッド人工血管が潰れるのを避けるため、6本のス
テンレス鋼製ワイヤを持った管内メカニカルサポーター
を用いた。
【0023】各サンプルは、1%四酸化オスミウム中で
後固定化、凍結乾燥、白金でのスパッタ被覆によって加
工し、走査型電子顕微鏡(日立社製、S−4000)下
で評価した。
【0024】(圧力−直径の相関関係の測定)圧力−直
径相関関係は、Takamizawaら(Takamizawa, K.; Hayash
i, K.; Matsuda, T., Am. J. Physiol. 263:H30-H34; 1
992)によって開発された装置を用いて測定した。人工
血管は、約3mmHg/秒の割合で管内圧力を上昇させ
つつ、PBSで膨張させた。外部の圧力は、CCDカメ
ラ及び幅分析機(浜松フォトニクス社製,C-2400,C-316
0)からなるテレビジョンカメラシステムによって連続
的にモニターし、圧力トランスデューサー(NEC-Sanei,
6M92)を経て測定した。初期圧力と外径は同時に記録
し、コンピュータにおいてマイクロソフトエクセル(登
録商標)97を用いて解析した。ハイブリッド人工血管
の柔軟性は、Hayashiら(Hayahi, K.; Handa, H.; Naga
sawa, S.; Okumura, A.; Moritake, K., J.Biomech. 1
3:175-184; 1980)によって提案された剛性パラメータ
(β値)によって評価した。 In(P/Ps)=β(D/Ds−1) (1) 式(1)中、P,Ps,D及びDsは、初期圧力、標準
圧力(本実験においては100mmHg)、外径及び圧
力Psでの外径をそれぞれ表す。その剛性パラメータ、
柔軟性の逆指数は、生理学的圧力領域(60−160m
mHg)において圧力−直径の相関関係を良く表すこと
が知られている。
【0025】(結果)Zillaらにより開発された、血管
内に注ぎ込んだコラゲナーゼ溶液によるin situカニュ
レーション技術に関して、犬の側方伏在静脈(長さ:ほ
ぼ4cm)からECsを効果的に収穫することができ
た:4.0x106ECsが培養の16±4日以内に得
られた。SMCsはコラゲナーゼとエラスターゼの混合
物を用いて酵素的方法によって得られた:1.5±0.
5x108細胞が培養の22.4±3.4日以内に得ら
れた。
【0026】酸可溶化I型コラーゲン溶液とSMCsの
混合溶液を円形断面のガラス棒とガラスシースを持つ容
器に注入し、37℃でのインキュベーションでゲル化し
た。ガラスシースの除去後、棒の周囲に形成されたハイ
ブリッド媒体組織を1乃至2週間さらに培養した。不透
明で且つ弾性のあるハイブリッド媒体組織(管腔直径:
5mm)の厚さは、約0.1−0.2mmであった。そ
の壁厚は、ゲル化直後に観測したそれの約十分の一に減
少した。ECsの播種から7日後、メカニカルサポート
に用いられたステンレス鋼製ワイヤーによる痕跡が残さ
れた部分を除く、該人工血管の内表面は、ECsの丸石
形態学的特徴を有している融合した単層により完全に覆
われていた。該組織の得られたものの厚さは、約50μ
mであった。その細胞は、該組織の全体にくまなく分散
した。
【0027】被覆に用いたSPUフィルムは、50,1
00又は200μmの厚さを有した。レーザー微細孔形
成により穿設した孔のサイズは150μmで固定し、2
つの異なる孔から孔の間隔,1mmと4mmを用いた。
SPUフィルムは、孔から孔の間隔(mm)と用いたS
PUフィルムのフィルム厚さ(μm)に基づいて呼称を
定義した。例えば、1mmの孔から孔の間隔と200μ
mの厚さを持ったフィルムは1−200と定義した。S
PUフィルムによるハイブリッド管状組織の被覆と該フ
ィルムの縫合によって弾性のあるハイブリッド人工血管
が得られた。200mmHg(本実験において適用した
最大圧力)までのPBSによる管内圧力の増加では、本
ハイブリッド人工血管の破裂を生じなかった。本ハイブ
リッド人工血管と市販のePTFE製人工血管及び犬の
頸動脈の管内圧力−外径の相関関係を図4に示した。本
来の頸動脈は、低い圧力での非常に大きい膨張と高圧で
の全身的に減じた膨張を伴った典型的な「J曲線」を示
した一方、ePTFE製人工血管は、高い圧力でさえ小
さい膨張を示した。しかしながら、4−100型SPU
フィルムで被覆したハイブリッド人工血管はいくらか圧
力−誘発膨張性を示し、1−100型SPUで被覆した
それは、本来の動脈のそれに良く似た膨張性を示した。
【0028】これらの結果は図5中に示される。外径に
おける変化(60mmHgで標準化した)は、生理学的
な圧力範囲を表す、60から160mmHgまでの範囲
の管内圧力に対してプロットした。最大の変化は本来の
動脈において観測された:直径における非常に大きな増
加が低い圧力領域(60−80mmHg)において観測
され、直径の勾配的減少が高い圧力領域(130−16
0mm)において観測された。60mmHgから80m
mHgまでの管腔圧力の増加に関して、その本来の頸動
脈は約8%直径が増加した。しかしながら、拡大の度合
は、ePTFEでの1パーセント、4−100型人工血
管の1.5%よりも劣っていた。1−100及び1−2
00型人工血管は、それぞれ約6.5%及び4.0%の
増加を示した。式(1)に従って決定した剛性パラメー
タ(β)は表1中にまとめた。
【表1】
【0029】最大の剛性パラメータはePTFE(β=
105)で見られた。本来の頸動脈は、約16の剛性パ
ラメータを有していた。SPU-被覆ハイブリッド人工
血管のそれらは、用いたSPUフィルムのタイプに依存
した。図6は、異なる厚さと異なる孔から孔間隔のSP
Uフィルムで被覆したSPU管の剛性−厚さの相関関係
を示す。その剛性パラメータは、厚さの減少に伴って減
少した。孔から孔の間隔(又は孔密度)について剛性パ
ラメータの僅かな依存性があった。より密集して微細孔
形成したSPU管は、より低い剛性パラメータを与え
た。
【0030】(まとめ)組織工学は、最近開発された研
究分野であり、生物学的活性細胞と人工器官材料が体内
への移植のための総合構造を形成するように組み合わさ
れる。剛性の足場により最小限支持された生体模擬構造
体は、病気になった又は失われた組織を置換するために
使用することができる機能性組織を提供し得る。各種の
アプローチが組織-操作した血管を開発するために採用
されている。採用したアプローチに関係のない、人工血
管の完全に内皮化した管腔表面は、非血栓原性の最内層
として利用される。加えて、EC単層が下方に存在する
SMCsは、移植に関して、EC層の機能的及び構造的
安定性の、同じく新生媒体の再生プロセスの増大の一助
として、ハイブリッド媒体を構築するために使用され
た。本来の動脈において融合した単層中のEC密度が約
1.2x105/cm2であり(Zillaら、上掲)、また
SMCsの3x106細胞/mlが該ハイブリッド媒体
に必要である(Hiraiら、上掲)ことを考慮に入れ、長
さ5cm、直径5mm及び厚さ50μmのハイブリッド
人工血管の製造には、9.4x105ECsと2.4x
107/SMCs程度が必要だろう。in situ酵素的方法
は、2週間以内にECsの必要量を容易に生産すること
を可能にする。しかしながら、比較的短期間のうちにそ
のような大量のSMCsの増殖は、技術的に複雑な問題
がある。我々の以前の研究では、外植片法(Ross, R.,
J. Cell. Biol. 50:172-86; 1971)が用いられた際
に、完全に低い能率で約3週間の一次培養でそれが採取
されたことが示されており:静脈媒体外植体の244片
中の16のみがSMCsの成長を示した(その成功率は
非常に低い:7%)。0.2%コラゲナーゼとヘパリン
を用いた酵素的方法は、3−4週の期間内に要求量まで
SMCsの増殖を与えた(Heimliら、上掲)。我々はコ
ラゲナーゼとエラスターゼの混合物でのin situカニュ
レーション技術を成功裏に確立している。約2週間のみ
の培養で、要求量のSMCsの生産が充分に可能であっ
た。この改善された培養技術は、SMCsを組み込むハ
イブリッド人工血管のインビボ実験と臨床的な適用の利
益となり得る。
【0031】SMCsの過度の増殖とそれのコラーゲン
のような細胞外材料の分泌に本質的に基づく、内膜過形
成の進展は、移植血管開存について不利益な影響を生じ
る結果となる、増加した流量抵抗及び妨害された血流又
は乱流(Stewart, S.F.C.; Lyman, D.J., J. Biomech.
25:297-310; 1992及びKinley, C.E..; J. Cardiovasc.
Surg. 21:163-170; 1980)を含む、流体力学的−及び機
械的に関連した事象と結合して作用し得る移植片−宿主
血管コンプライアンスミスマッチに本質的に基づく。吻
合部位で生じたストレス及びSMCsの増殖は連続した
内皮細胞の傷に応答可能であり、且つ低い剪断ストレス
(Sterpetti,A.V.; Cavallaro, A., Surgery 113:691-6
99; 1993及びSumpio, B.E.; Banes, A.J., J. Surg. Re
s. 44:697-701; 1988)分野は、血栓形成を誘発する。
従って、小口径ハイブリッド人工血管は、非血栓原性の
表面設計、同じく拍動性ストレスに相応に応答すること
を許す生物工学的な足場が必要である。これらのファク
ターがハイブリッド人工血管の設計に組み込まれた場合
に、正常組織再生とリモデリングを求めることができ
る。
【0032】我々の以前の研究は、周期的に負荷される
機械的膨張作用に対しての例外的な耐久性を提供してい
た薄いSPUフィルムが、人工心臓適用において多年に
わたり信頼できることの証拠ともなるように、柔軟な人
工血管の製造のために使用できることを示している(Do
i, K.; Matsuda, T., J. Biomed. Mater. Res. 37:537
-584; 1997)。コンピュータ補助エキシマレーザ微細孔
形成技術を用いて、孔サイズと配置を正確に制御するこ
とができる。足場としてそのような薄いSPUフィルム
の使用は、他の技術に関連した問題を克服する。例え
ば、しばしば塩充満法により製造される泡様構造は、た
とえその柔軟性と組織内部成長が微細孔の高い密度に有
利であるとしても、容積あたり顕著に大きな表面積のた
めに生分解性を非常に促進する。しかしながら、最小限
の微細孔形成薄壁管は、生分解に抵抗する一方で柔軟性
と組織内部成長の両方を満たす。我々の主なテーマは、
微細孔のある弾力性薄層によって最小限の足場を持っ
た、小口径で、柔軟なハイブリッド人工血管を開発する
ことである。これらの被覆したハイブリッド人工血管の
剛性パラメータは、SPUフィルムのフィルム厚さに大
きく依存する。該フィルム厚さの減少は、200μmの
厚さでの約55から、100μmの厚さでの17、およ
び50μmの厚さでの15まで、剛性パラメータは顕著
に減少した(図6)。後の2つは、犬の頸動脈のそれ
(15.9±6.5)にほぼ同じであった。孔の密度の
変化は、実験した実験範囲内の剛性パラメータを顕著に
変化させない。
【0033】経壁の細胞移動が、移植血管の壁を再構築
するよう成長する周囲の結合組織における細胞成分(筋
線維芽細胞及び毛細管ECsのような)へのアクセスを
許すと思われることから、孔度(孔サイズと孔密度)
は、移植された人工血管の発育を決定する重要な構造パ
ラメータである。孔度に関しては、我々は、Clowesら
(Clowes, A.W.; Kirkman T.R.;Reidy M.A., Am. J. P
athol. 123(2):220-30; 1986)及び他者(Liu, Q.L.; K
odama, M., J. Biomed. Matre. Res. 26:1489-1502; 19
92及びLeidner, J.; Wong, E.W.C.; MacGregor, D.C.;
Wilson, G.J., J.Biomed. Mater. Res. 17(2):229-47;
1983)によって示唆されたような、及び我々が先に報
告した(Doiら、上掲)微細孔形成SPU人工血管(1
00μm)に類似の、ePTFE人工血管で見出された
至適孔サイズ(60−90μm)よりも大きな150μ
mの直径として孔サイズをセットした。
【0034】このように、生体工学的な設計コンセプト
に基づいた、柔軟なハイブリッド人工血管の原型を作製
した。犬の頸動脈において、設計した柔軟なハイブリッ
ド人工血管の広範なインビボ移植実験を実行した結果、
本発明にかかるハイブリッド人工血管は、柔軟性を維持
しつつ、高圧負荷条件下でも使用でき、しかも非血栓形
成性の高性能な人工血管であることが実証された。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性を維持しつつ、
高圧負荷条件下でも使用でき、しかも非血栓形成性の高
性能なハイブリッド人工血管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のハイブリッド人工血管の一実施形態
を示す断面図である。
【図2】 本発明のハイブリッド人工血管の製造方法の
一例を示す概略フロー図である。
【図3】 本発明に係る実施例で製造したハイブリッド
人工血管表面の微細孔形成状態を示す拡大図である。
【図4】 本発明に係る実施例の結果を示す各種血管の
圧力と直径の関係を示すグラフである。
【図5】 本発明に係る実施例の結果を示す各種血管の
圧力と外径変化の関係を示すグラフである。
【図6】 本発明に係る実施例の結果を示すSPUフィ
ルムの厚さと剛性パラメータとの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ハイブリッド人工血管 2 内層 3 中間層 4 外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AB13 BA01 CA21 CD12 CD34 DB03 DC04 4C097 AA15 BB01 CC02 DD01 EE09 FF05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内皮細胞からなる内層と、該内層に
    設けられたコラーゲンに平滑筋細胞を埋め込んでなる中
    間層と、該中間層上に設けられ微細孔を持った合成樹脂
    からなる外層とを含むことを特徴とするハイブリッド人
    工血管。
  2. 【請求項2】 前記外層が微細孔形成ポリウレタンフィ
    ルムで形成されたことを特徴とする請求項1に記載のハ
    イブリッド人工血管。
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