JP4735111B2 - 人工弁を有するステント - Google Patents

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本発明は人工弁及びステントに係り、特に、経管的又は経皮経管的に血管内へ留置可能な弁機能付きステントに関する。
I.人工弁として、ブタ心臓から摘出した弁から脱血、アルデヒド処理などで非働化失活を行ったものがある。1968年にグルタルアルデヒド処理したブタ大動脈弁が開発され、Hancock(登録商標)、Carpentier(登録商標)などが製品化され、多くの施設で使用された。しかしながら、移植後5年ほどで弁尖の石灰化が起こり、亀裂が入るなど耐久性に問題がある。
ディスクの傾斜、回転運動を利用した機械弁が1970年代に開発され、日本国では90%が機械弁の適用となっている。この機械弁は、生体弁と比較して耐久性が十分にあり長期使用が可能である。しかしながら、抗凝固剤を投与し続ける必要があるため、月経のある患者や高齢者などには適用が困難である。また、傾斜ディスクが弁下組織へ引っかかる危険性がある。
さらに前記した人工弁は、生体弁(ブタ心臓だけでなく、ヒト生体臓器移植によるものも含む)の機械弁のいずれにおいても、開胸、心停止・人工心肺による体外循環という大きな手術が必要であり、患者にとっては非常に侵襲の大きなものであった。
II.ステントは血管等の管腔内を通って運ばれ管腔の治療部位でその直径を拡張することにより、内側からの作用によって支持する管腔内移植片であり、もともと経皮経管的冠動脈形成術のために開発され、低侵襲で患者への負担が少なく、デリバリー技術の向上も伴って、近年では胆管、腸骨動脈、頸動脈の疾病にまでに適用症例が広がっている。
しかしながら、金属製ステント本体は体内において異物であることから、ステント本体挿入後数週間内に血栓症が発症する。つまり金属ステント自体が血栓性を有することから血液に晒されるとアルブミンやフィブリノーゲンなどの血漿蛋白と接触し血小板の粘着から凝集が起きる。また金属製ステント本体を留置することにより血管内膜の肥厚を促しこれも再狭窄のひとつの原因になっているという指摘もある。
人工物を生体内に埋入すると、生体防衛機構の働きにより埋入物の周囲を取り囲むようにカプセル状の組織が形成される。
本出願人は、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体よりなる、人工血管を特開2004−261260号にて提案している。該組織体は繊維質を含有しているため、物理的強度に優れており、組織適合性と血液適合性に優れる。さらに、該組織体は、生体内でターンオーバーして成長する生きた組織体となる可能性もあるものである。
また、本出願人は、ポリマーフィルムで金属製ステント本体を被覆することにより、ステント内壁の内皮組織化を促進し血栓性を低下させる技術を提案している。
WO2004−022150号には、図6,7に示すように、金属製ステント本体の外周面を、微細孔を融した柔軟なポリマーフィルム19で被覆したステント20が記載されている。なお、図7はステント20を拡径させた状態を示している。
特開2004−261260号 WO2004−022150号
本発明は、低侵襲な療法である、経管的、特に経皮経管的に血管内へ留置可能な弁機能付きステントを提供するものである。
本発明は迅速に内皮組織を再構築させる機能を有すると共に、血管とのどの部分にも経管的、経皮経管的に留置が可能であり、留置した部位に弁機能を付与することができる新規なステントを提供することを目的とする。例えば、心臓近辺の血管へ留置を行えば人工弁として機能させることも可能あり、四肢血管を含めて動脈だけでなく静脈にも留置が可能で、血管弁として血液の逆流を抑制し、効率良い血流を確保させる血流改善療法を提供することを目的とする。さらに本発明は、血管以外に、食道などに留置することで逆流性食道炎の治療を行えるなど、生体のすべての脈管で弁機能を付与することも提供する。
請求項1のステントは、拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られものであり、該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられており、該棒状体は、第1の棒状体と第2の棒状体とからなり、該アッセンブリにおいて、該第1の棒状体と第2の棒状体とは、各々の先端同士の間に所定のクリアランスが設けられ、且つ、該第1の棒状体の先端が該ステント本体の筒軸心線方向の途中の人工弁形成予定箇所に位置するように、該ステント本体に挿入されており、該ステントは、該アッセンブリを生体内に埋入し、該結合組織体層を、該ステント本体を包埋するように該第1の棒状体及び第2の棒状体の外周に形成すると共に、該結合組織体層の一部を該第1の棒状体と第2の棒状体との先端同士の間に延出させて該人工弁を形成し、このアッセンブリを生体から取り出した後、該第1の棒状体及び第2の棒状体を抜くことにより得られたものであることを特徴とするものである。
請求項2のステントは、請求項1において、前記人工弁は、複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状の延出部から構成されることを特徴とするものである。
請求項3のステントは、請求項2において、前記人工弁は、三尖弁形状であることを特徴とするものである。
請求項4のステントは、請求項2又は3において、前記第1の棒状体の先端は、外周面に、前記人工弁に対応する形状の複数の溝が設けられたオス形状となっており、前記第2の棒状体の先端は、該第1の棒状体の先端と対称のメス形状となっていることを特徴とするものである。
請求項5のステントは、拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と、該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られたものであり、該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられており、該アッセンブリにおいて、該棒状体は、先端が該ステント本体の筒軸心線方向の途中の人工弁形成予定箇所に位置するように該ステント本体に挿入されており、該ステントは、該アッセンブリを生体内に埋入し、該結合組織体層を、該ステント本体を包埋するように該棒状体の外周に形成すると共に、該結合組織体層の一部を該棒状体の先端に沿って該ステント本体の内側に延出させて該人工弁を形成し、このアッセンブリを生体から取り出した後、該棒状体を抜くことにより得られたものであることを特徴とするものである。
請求項6のステントは、請求項において、前記人工弁は、複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状の延出部から構成されることを特徴とするものである。
請求項7のステントは、請求項において、前記人工弁は、三尖弁形状であることを特徴とするものである。
請求項8のステントは、請求項6又は7において、前記棒状体の先端は、外周面に、前記人工弁に対応する形状の複数の溝が設けられた形状となっていることを特徴とするものである。
請求項9のステントは、拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と、該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られたものであり、該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、該ステント本体は、該ステント本体に被着された、複数の微細孔を有する柔軟なポリマーフィルムにより被覆されたものであり、該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられていることを特徴とするものである。
請求項10のステントは、請求項9において、前記微細孔は、50〜500μmの間隔で設けられ、且つ5〜500μmの直径を有することを特徴とするものである。
請求項11のステントは、請求項1ないし10のいずれか1項において、前記ステント本体はメッシュ状金属部材よりなることを特徴とするものである
発明のステントは、生体内で形成された結合組織膜で被覆されており、該組織膜はコラーゲンなどのマトリックスを豊富に含有しているため、迅速に血管内皮を組織化再構築させることができる
また、本発明のステントは、経管的又は経皮経管的に心臓付近に留置することで人工弁として機能させることができ、逆流を抑制することによる血流改善を目的とした使用も可能であるが、現在主流のステント留置術である、狭窄血管の拡張術だけでなく、破裂性血管や出血性血管の保護及び内膜再構築による補強、並びに動脈瘤の閉塞にも利用することができる。
本発明のステントは、人工弁を有している。この人工弁は、生体内で形成される組織体よりなるため、生体適合性及び血液適合性に優れ、ターンオーバーすることで成長する可能性も有するものである。従って、死亡した細胞で作成された現行品のブタ弁と相違して耐久性に優れる。
なお、人工弁を複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状に延出したものや、生体の三尖弁を模倣した形状としたものは、傾斜ディスクのように弁下組織へ引っかかる危険性がない。
本発明ステントは、ステント本体を複数の微細孔を有する柔軟なポリマーフィルムで被覆することも可能である。金属部分を露出させないようにすることで錆発生や金属反応血栓の発生を抑制することができる。ポリマーフィルムに微細孔を配置することで組織からの細胞の侵入や毛細血管の構築などに有利に働くこととなる。なお、このポリマーフィルム層が器質化されて毛細血管が網羅されることによって弁部分に栄養が補給されるようになる。
ステントの内壁は内皮化されるので生体血管と同等の抗血栓性を有するため抗凝固剤の継続投与が不要となる(又は投与量を低減させることができる)。
弁部分は自己組織からなる組織体であるため、血流中でターンオーバーが継続される。また多孔性ポリマーフィルムは、その全体が器質化されるために、移植した宿主の組織側からも弁部分の組織体へ毛細血管の連絡を行うことが可能である。よって、耐久性にも問題がなく、石灰化や血栓発生などの危険性も少ない。
以下、図1〜3,5を参照して、参考例について、説明する。図1,2はステントの製造方法を示す斜視図、図3はステントの断面図、図5はステント本体10の斜視図である。
図3に示す通り、この参考例に係るステント5は、図5に示す金属製のステント本体10をポリマーフィルムで被覆してなるステント中間体2が、生体内で形成された組織体3によって被覆され、この組織体3と一連一体に人工弁4が形成されたものである。
参考例に係るステントを構成するステント本体10は、好ましくは、長さが2〜80mm程度であり、直径が長さの10〜100%程度の管状である。このステント本体は、柔軟に拡径しうるように、メッシュ状であることが好ましく、特に図5の如く斜交格子状であり且つ格子の延在方向が螺旋方向となるものが好ましい。
このステント本体10は好ましくは生体適合性のある金属製とされる。この生体適合性のある金属としては、ステンレス、チタン、タンタル、アルミニウム、タングステン、ニッケル・チタン合金等が例示される。
このステント本体を被覆するポリマーフィルムには複数の微細孔が設けられている。この微細孔は、ランダムに配置されてもよいが、好ましくは、略均一の間隔で微細孔が穿孔される。略均一の間隔で微細孔が穿孔されるというのは、間隔が同一であるという意味ではなく、微細孔の間隔が制御された方法でほぼ一定の間隔に配置されているという意味である。従って、略均一の間隔には一見するとランダムに配置されているように見える斜め状、円状、楕円状の配置なども含まれる。微細孔というのは内皮細胞が出入りできる大きさであればどのような大きさや形状でもよい。好ましくは、直径が5〜500μm、最も好ましくは20〜100μmの円形である。楕円形、正方形、長方形などの他の形状も含まれることは言うまでもない。これらは拡張される前の状態でのことであり、ステント本体が拡張されて管腔内に留置される時点では円形は長楕円形に変形し、直径もそれにしたがって変化する。
この微細孔の配置密度が高すぎるとポリマーフィルムの強度が低下し、密度が低すぎると内皮細胞のステント内側への増殖が十分に生じない。従って、微細孔は、50〜500μm、好ましくは、100〜300μmの間隔で複数の直線上に配置される。これらの複数の直線は、ステントの軸線方向に所定の一定の角度間隔で配置された例えば10〜50本の直線からなる。
この微細孔は、ポリマーフィルムをステント本体の内外両周面に被着させた後、レーザー等により穿孔して設けるのが好ましい。
参考例に係るステントを製造するには、図1の(a),(b)図の通り、棒状の人工物(以下、マンドレルということがある。)1を用意すると共に、このマンドレル1の基端にステント中間体2を装着する。このステント中間体2は円筒形であり、マンドレル1に外嵌される。このステント中間体2の一端側には、3個の二等辺三角形状(正三角形であってもよい。)の延出部2aが設けられている。各延出部2aは同一大きさであり、延出部2a同士の間は三角形状の谷状部2bとなっている。延出部2aはポリマーフィルムのみにて構成されている。ステント本体10は谷状部2bよりも他端側の筒状部分にのみ配置されている。
このステント中間体2付きのマンドレル1を生体内に埋入すると、やがて(c)図の通り、マンドレル1及びステント中間体2の外面に組織体3が付着する。なお、ポリマーフィルムは後述の通り多孔性であり、このポリマーフィルムの気孔内にも組織体が入り込み、ステント中間体2の内周面も組織体3で被覆される。
そこで、この埋入物を生体から取り出し、(d)図の通り、マンドレル1の先端側から三角形状の切り込みを3個設ける。この切り込みは、マンドレル1の先端外周を底辺とし、延出部2aの先端付近を頂点とする二等辺三角形状である。この切り込みを設けることにより、谷状部2bに張り渡され、且つ延出部2aよりも筒軸心線方向に延出した3片よりなる人工弁4が形成される。この人工弁は、菱形に近似した形状の四角形である。
なお、マンドレル1の先端部は図1のように平面である必要はなく、図8(a)のように複数の溝を掘り下げたマンドレルAであっても良い。このようなマンドレルを使用することで形成された組織体に切り込みを入れることなく、先端部の平面に形成される複数の直線部分を切るだけで前記と類似人工弁が得られる。
次いで、マンドレル1を引き抜く。これにより、図2,3に示すように組織体よりなる人工弁4を有したステント5が得られる。
この人工弁4は、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体よりなるため、生体適合性及び血液適合性に優れる。人工弁付きステントは、そのまま用いることもできる。異種動物体内で組織体を成長させる場合には、脱細胞処理して人工弁付きステントとする。
本発明の人工弁付きステントの製造方法について、さらに詳細に説明する。
この人工弁4と、ステント中間体2の内外両側面は、生体内へ埋入した人工物の周辺に形成される管状の組織体よりなる。ここでいう生体とはヒト、ヤギ、ウシ、イヌ、ウサギ、ラット、マウスなど動物界に分類される生物を意味する。この生体は、自己(患者本人)でも、他人でも異種動物でも構わないが、免疫反応などの惹起し得ない自己が好ましい。ただし、緊急時には異種動物で作成したものをそのまま使用するか(この場合には免疫抑制剤の使用が必要となる。)、脱細胞化処理したもの使用することも可能である。
人工物の埋入部位としては例えば、人工物を受け入れる容積をある程度有する腹腔内や、四肢部、臀部又は背部などの臓器に近くない部位の皮下が好ましい。また、埋入には低侵襲な方法で行うことと動物愛護の精神を尊厳し、十分な麻酔下で最小限の切開術で行うことが好ましい。
埋入する人工物(マンドレル1)としては、埋入した際に変形することがない強度(硬度)を有しており、化学的安定性があり、滅菌などの負荷に耐性があり、生体を刺激する溶出物がない又は少ないことから、好ましくは、本発明においては、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ガラス、チタン、プラチナ、及びSUSからなる群から選択される少なくとも1種を基材とし、該基材の表面にメチルメタクリレート、スチレン、2,2,2−トリフルオロエチレンメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸ナトリウム、及び(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)メチオダイドからなる群から選択されるモノマーの1種又は2種以上をグラフト重合したものを用いる。
これらのモノマーを基材の表面に導入することにより、基材の表面の性状が改質され、良好な組織体を形成することができるようになる。
また、特にメチルメタクリレートを基材の表面にグラフト重合させた場合は、この表面を更に、ジチオカーボネートポリマーでコーティングしても良い。即ち、メチルメタクリレートをグラフト重合させたアクリル樹脂の表面は接触角が約70°の疎水性であるが、これを若干強く、接触角で約80°とすることで形成される組織体の性質を微妙に調整することが可能となる。
表面にグラフト重合させるモノマーの種類によって、得られる組織体の性質が変化するため、どのようなモノマーを導入したアクリル樹脂を使用するかは、人工弁を留置する生体血管のコンプライアンスβ値を考慮して当業者によって適宜選択することができる。
これらのモノマーの基材表面へのグラフト重合は、例えばアクリル樹脂基材の表面に光重合開始剤を側鎖に有するポリスチレン誘導体を薄く塗布し、前記グラフト導入するモノマーの溶液へ浸漬して光開始グラフト重合することにより行うことが可能である。
また、メチルメタクリレートをグラフト重合させたアクリル樹脂の表面をジチオカーボネートポリマーでコーティングする方法としては、ジチオカーボネートポリマー溶液を噴霧する方法や、浸漬する方法等が挙げられる。
グラフト率は、X線光電子分光法で元素分率を測定することにより求めることができ、例えばポリメチルメタクリレートをグラフト導入する場合にはO/C比で0.30〜0.50、特に0.40程度が、さらにこれをジチオカーボネートポリマーでコーティングする場合はN/C比で0.022〜0.032、特に0.027程度であり、S/C比で0.040〜0.060、特に0.054程度であることが好ましい。また、ポリスチレンをグラフト導入した場合はO/C比で0.01〜0.05、特に0.03程度、ポリ(2,2,2−トリフルオロエチレンメタクリレート)をグラフト導入した場合はO/C比で0.30〜0.40、特に0.35程度、F/C比で0.35〜0.55、特に0.43程度、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)をグラフト導入した場合はN/C比で0.10〜0.30、特に0.20程度、O/C比で0.10〜0.30、特に0.18程度、ポリメタクリル酸ナトリウムをグラフト導入した場合は、O/C比で0.40〜0.60、特に0.49程度、Na/C比で0.10〜0.30、特に0.16程度、ポリ(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)メチオダイドをグラフト導入した場合はN/C比で0.05〜0.25、特に0.14程度、O/C比で0.05〜0.20、特に0.13程度、N/I比で0.8〜1.5、特に1.2程度が好適であり、得られる組織体の物性を移植しようとする生体血管の物体に近づけるべく、これらモノマーの重合時間、モノマー濃度などをパラメターとして当業者によって適宜調整すれば良い。
また、本発明においては生体内へ埋入する人工物の表面には、増殖因子としての生理活性物質を表面被覆するなどして固定することが可能である。増殖因子を固定することで、組織体の形成を促進することが可能であり、これにより組織体の形成のための人工物の埋入期間を短縮することができる。また、形成される組織体に毛細血管を誘導することができ、脱細胞処理後の密度や柔軟性などの物性値を人工弁としてより好ましい値に調整することも可能となる。
このような生理活性物質としては、ピリジン,ニコチン,ニコチン酸,ニコチン酸エステル,ニコチン酸アミド,血管内皮増殖因子、インスリン様増殖因子、インスリン様増殖因子結合蛋白や繊維芽細胞増殖因子が使用可能であり、例えば、血管内皮増殖因子を使用すれば毛細血管の誘導と内皮化の促進が可能となり、繊維芽細胞増殖因子を固定すれば組織体の形成を促進して短期間の埋入で人工弁として有用な組織体を形成させることができる。また、インスリン様増殖因子又はインスリン様増殖因子結合蛋白を固定すれば組織体に筋繊維を誘導することができる。生理活性物質の固定量としてはいずれの生理活性物質も0.1〜1.0μg/cm、特に0.5μg/cm前後が好適であり、人工弁に要求される物性や形成させるまでの期間を考慮して、当業者によって適宜増減すれば良い。
埋入する人工物(マンドレル1)の形状としては、直径0.3〜30.0mmの棒状部を有するものであれば良く、これにより、人工物の直径(外径)をほぼ内径とする管状の組織体が得られる。
ステント本体10を覆うポリマーフィルムは、好ましくは、10〜300μmの厚さで、略円形で直径が5〜500μmの微細孔が50〜500μmの間隔で設けられた熱可塑性樹脂よりなる。
ポリマーフィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂並びにそれらの誘導体を例示することができ、これらは1種を単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良いが、好ましくは、ポリウレタン樹脂であり、中でもセグメント化ポリウレタン樹脂が抗血栓性や物理特性などの点でも優れた人工弁を得ることができ、好ましい。
セグメント化ポリウレタン樹脂は、ポリオール、ジイソシアネート及び鎖延長剤の3成分から合成され、いわゆるハードセグメント部分とソフトセグメント部分を分子内に有するブロックポリマー構造によるエラストマー特性を有するため、このようなセグメント化ポリウレタン樹脂を使用した場合に得られるポリマーフィルムは、弾性力学的に生体血管に近似なS−S曲線(低血圧領域では高いコンプライアンスで低弾性であり、高血圧領域では低血圧領域よりも低いコンプライアンスの高弾性である特性)を示す管状構造体に成形することも可能であり、抗血栓性や物理特性にも優れている。
このステント中間体2の肉厚(外径(半径)と内径(半径)との差)は0.5〜1.0mm程度が好ましい。
また、ステント本体10を覆うポリマーフィルムは、織布、不織布の他に、スポンジ、とりわけ、平均孔径100〜650μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cmの、連通性の、即ち、連続気孔性の多孔性三次元網状構造の熱可塑性樹脂よりなるものであっても良い。
この熱可塑性樹脂からなる多孔性三次元網状構造の平均孔径は100〜650μmで、見掛け密度は0.01〜0.5g/cmであるが、好ましい平均孔径は100〜400μm、より好ましくは100〜300μmである。見掛け密度としては0.01〜0.5g/cm範囲内であれば、細胞生着性が良好で、優れた物理的強度を維持し、生体に近似した弾性特性が得られるが、好ましくは0.01〜0.3g/cm、より好ましくは0.01〜0.2g/cmである。
また、平均孔径の概念において、孔径の分布は単分散の方が好ましく、細胞の侵入に重要な孔径サイズである孔径150〜300μmの孔の寄与率が高いことが望ましい。孔径150〜300μmの孔の寄与率が10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上あると、細胞が侵入し易く、また、侵入した細胞が接着、成長しやすいため、人工弁付きステントとしての用途に有効である。
なお、多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径150〜300μmの孔の寄与率とは、全孔の数に対する孔径150〜300μmの孔の数の割合を指す。
このような平均孔径、見掛け密度及び孔径分布の多孔性三次元網状構造であれば、細胞が容易に空孔部分へ浸透し、多孔性構造層へ細胞が接着、成長しやすい。
ポリマーフィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂並びにそれらの誘導体を例示することができ、これらは1種を単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良いが、好ましくは、ポリウレタン樹脂であり、中でもセグメント化ポリウレタン樹脂が抗血栓性や物理特性などの点でも優れた人工弁を得ることができ、好ましい。
セグメント化ポリウレタン樹脂は、ポリオール、ジイソシアネート及び鎖延長剤の3成分から合成され、いわゆるハードセグメント部分とソフトセグメント部分を分子内に有するブロックポリマー構造によるエラストマー特性を有するため、このようなセグメント化ポリウレタン樹脂を使用した場合に得られる多孔性三次元網状構造部は、弾性力学的に生体血管に近似なS−S曲線(低血圧領域では高いコンプライアンスで低弾性であり、高血圧領域では低血圧領域よりも低いコンプライアンスの高弾性である特性)を示す管状構造体に成形することも可能であり、抗血栓性や物理特性にも優れている。
このような熱可塑性樹脂で構成される多孔性三次元網状構造部には、コラーゲンタイプI,コラーゲンタイプII,コラーゲンタイプIII,コラーゲンタイプIV,アテロ型コラーゲン,フィブロネクチン,ゼラチン,ヒアルロン酸,ヘパリン,ケラタン酸,コンドロイチン,コンドロイチン硫酸,コンドロイチン硫酸B,ヒドロキシエチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体,ヒドロキシエチルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体,アルギン酸,ポリアクリルアミド,ポリジメチルアクリルアミド及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される1種又は2種以上が保持されていても良く、更には繊維芽細胞増殖因子,インターロイキン−1,腫瘍増殖因子β,上皮増殖因子及び二倍体繊維芽細胞増殖因子よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のサイトカイン類が保持されていても良く、更に、胚性幹細胞、血管内皮細胞、中胚葉性細胞、平滑筋細胞、末梢血管細胞及び中皮細胞よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の細胞が接着されていても良い。胚性幹細胞は分化されたものであっても良い。
この多孔性三次元網状構造層を構築する熱可塑性樹脂からなる骨格自体にも微細な孔を設けてもよい。このような微細孔は、骨格表面を平滑な表面でなく複雑な凹凸のある表面とし、コラーゲンや細胞増殖因子などの保持にも有効であり、結果として細胞の生着性を上げることが可能である。ただし、この場合の微細孔は、本発明でいう多孔性三次元網状構造部の平均孔径の計算の概念に導入されるものではない。
組織体が形成されたマンドレル1は、該マンドレル1が直線状であれば生体内から摘出した後に、そのまま容易に組織体から抜去することができる。なお、生理含塩水中に浸漬した状態で、マンドレル1を容易に抜き出すことができる。
このようにして得られた組織体よりなる人工弁4を有したステント5は、自己の体内にて成育させたものである場合には、これをそのまま用いることができる。他の動物で生育した場合には、組織体を脱細胞処理する。脱細胞処理の方法としては、コラゲナーゼなどの酵素処理によって細胞外マトリックスを溶出させて洗浄する方法やアルコールなどの水溶性有機溶媒で洗浄する方法があるが,グルタアルデヒドやホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物及び/又はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性有機溶媒で処理する方法がある。具体的には、アルデヒド化合物を終濃度1〜3%程度となるように調整し、組織体の体積の約50倍量の固定液中へ組織体を2時間以上浸漬する方法が好ましい。これによってタンパク鎖のリジン残基などを架橋することで、組織体の構造を維持することが可能となる。
脱細胞処理の後の組織体は、更に凍結処理又は凍結乾燥することにより、密度などを安定して制御することができる。脱細胞処理後に凍結乾燥せずに、アルコールなどの水溶性有機溶媒、燐酸緩衝生理食塩水、生理食塩水中で保存することも可能であるが、保存時の物性変化を抑制する意味でも凍結処理又は凍結乾燥させることが好ましい。ここで乾燥方法としては、乾燥時の収縮現象において空孔の閉塞や繊維質の会合が起こる可能性があり、再現性良く人工弁として有用な物性を有する組織体を得られなくなる可能性があるため、凍結乾燥が好ましい。
本発明によれば、人工物の材質、導入するモノマーの種類やその導入量、表面に固定する生理活性物質の種類や固定量、埋入期間等を調整することによって、様々なコンプライアンスβ値を有する人工弁を形成することができる。従って、本発明においては、これらの条件を調整することにより、留置する部位のコンプライアンスβ値に近いコンプライアンスβ値を有する人工弁を形成することが好ましい。
本発明では、組織体に抗血小板剤、抗血栓剤、増殖促進剤、増殖阻止剤、免疫抑制剤などの治療薬を含有させてもよい。このような治療薬としては、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヒルジン、アルガトロバン、フォルマコリン、バピプロスト、プロスタモリン、プロスタキリン同族体、デキストラン、ローフェプローアルグクロロメチルケトン、デイピリダモール、グリコプロテインの血小板膜レセプタ抗体、組換え型ヒルジン、トロンビン抑制剤、脈管ペプチン、脈管テンシン転換酵素抑制剤、ステロイド、繊維芽細胞成長因子アンタゴニスト、フィッシュオイル、オメガ3ー脂肪酸、ヒスタミン、アンタゴニスト、HMG−CoAリダクテース抑制剤、セラミン、セロトニン阻止抗体、チオプロテイース抑制剤、トリマゾールピリデイミン、インターフェロン、血管内皮増殖因子(VEGF)、ラパマイシン、FK506等の薬物が挙げられる。
本発明のステントは、人体内の細かな血管内での移動をスムーにするために、外表面が潤滑性ポリマーによってコーティングされてもよい。そのような潤滑性ポリマーとして、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどがあげられる。
上記図1〜3の参考例では、人工弁4はステント5の一端側に設けられているが、本発明では、図4のステント5Aのように、長手方向の途中部分に人工弁4Aを設け
この人工弁4Aは、ステント中間体内に、先端に複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状に、溝を彫り下げた形状、例えば図8(a)のような形状となっているマンドレルAを、該先端が人工弁形成予定箇所に位置するように挿入し、これを生体に埋入することにより製造することができる。さらにこの際図8(b)のように、オスマンドレルに対称なメスマンドレルBを、両者に数μm〜数mmのクリアランスを設けて、先端部分でのみ接合して使用することで、より寸法精度の高い組織体が形成される。
ステントの製造方法を示す斜視図である。 ステントの製造方法を示す斜視図である。 人工弁付きステントの斜視図である。 実施の形態に係る人工弁付きステントの斜視図である。 ステント本体の斜視図である。 従来のステントの斜視図である。 拡径させた図6のステントの斜視図である。 マンドレルの斜視図である。
1,A,B マンドレル
2 ステント中間体
3 組織体
4,4A 人工弁
5,5A ステント
10 ステント本体
19 ポリマーフィルム
20 ステント

Claims (11)

  1. 拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、
    該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、
    このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られものであり、
    該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、
    該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられており、
    該棒状体は、第1の棒状体と第2の棒状体とからなり、
    該アッセンブリにおいて、該第1の棒状体と第2の棒状体とは、各々の先端同士の間に所定のクリアランスが設けられ、且つ、該第1の棒状体の先端が該ステント本体の筒軸心線方向の途中の人工弁形成予定箇所に位置するように、該ステント本体に挿入されており、
    該ステントは、該アッセンブリを生体内に埋入し、該結合組織体層を、該ステント本体を包埋するように該第1の棒状体及び第2の棒状体の外周に形成すると共に、該結合組織体層の一部を該第1の棒状体と第2の棒状体との先端同士の間に延出させて該人工弁を形成し、
    このアッセンブリを生体から取り出した後、該第1の棒状体及び第2の棒状体を抜くことにより得られたものであることを特徴とするステント。
  2. 請求項1において、前記人工弁は、複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状の延出部から構成されることを特徴とするステント。
  3. 請求項において、前記人工弁は、三尖弁形状であることを特徴とするステント。
  4. 請求項2又は3において、前記第1の棒状体の先端は、外周面に、前記人工弁に対応する形状の複数の溝が設けられたオス形状となっており、
    前記第2の棒状体の先端は、該第1の棒状体の先端と対称のメス形状となっていることを特徴とするステント。
  5. 拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と、該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、
    該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、
    このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られたものであり、
    該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、
    該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられており、
    該アッセンブリにおいて、該棒状体は、先端が該ステント本体の筒軸心線方向の途中の人工弁形成予定箇所に位置するように該ステント本体に挿入されており、
    該ステントは、該アッセンブリを生体内に埋入し、該結合組織体層を、該ステント本体を包埋するように該棒状体の外周に形成すると共に、該結合組織体層の一部を該棒状体の先端に沿って該ステント本体の内側に延出させて該人工弁を形成し、
    このアッセンブリを生体から取り出した後、該棒状体を抜くことにより得られたものであることを特徴とするステント。
  6. 請求項5において、前記人工弁は、複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状及び/又は半円形状の延出部から構成されることを特徴とするステント。
  7. 請求項6において、前記人工弁は、三尖弁形状であることを特徴とするステント。
  8. 請求項6又は7において、前記棒状体の先端は、外周面に、前記人工弁に対応する形状の複数の溝が設けられた形状となっていることを特徴とするステント。
  9. 拡径可能な管状であり、且つ外周側から内周側に生体の組織体が侵入可能なステント本体と、該ステント本体を覆う結合組織体層とからなるステントであって、
    該ステントは、ステント本体を棒状体の外周に装着してなるアッセンブリを生体内に埋入して該結合組織体層を該ステントを包埋するように該棒状体の外周に形成し、
    このアッセンブリを生体から取り出した後、棒状体を抜くことにより得られたものであり、
    該結合組織体層の一部が延出して人工弁が設けられているステントであって、
    該ステント本体は、該ステント本体に被着された、複数の微細孔を有する柔軟なポリマーフィルムにより被覆されたものであり、
    該人工弁は、該ステントの筒軸心線方向の途中部分の内周に設けられていることを特徴とするステント。
  10. 請求項9において、前記微細孔は、50〜500μmの間隔で設けられ、且つ5〜500μmの直径を有することを特徴とするステント。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項において、前記ステント本体はメッシュ状金属部材よりなることを特徴とするステント。
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