JP2007037764A - 人工弁 - Google Patents

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泰秀 中山
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Abstract

【課題】生体内へ埋入した人工物の周辺に形成される管状の組織体よりなる可動部を有した人工弁を提供する。
【解決手段】棒状の人工物(マンドレル)1を用意すると共に、このマンドレル1の両端にスポンジ状のチューブ2を装着する。チューブ2の一端側には三角形状の延出部2aが設けられている。チューブ2付きのマンドレル1を生体内に埋入すると、マンドレル1及びチューブ2の内外面に組織体3が付着する。この埋入物を生体から取り出し、三角形状の可動部4が形成されるように組織体3に切り込みを入れた後、マンドレル1を引き抜く。これにより、組織体よりなり、両端にチューブ2が設けられた可動部4を有した人工弁5が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、人工弁に係り、特に生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体により可動部の少なくとも一部が構成された人工弁に関する。
I.人工弁として、ブタ心臓から摘出した弁から脱血、アルデヒド処理などで非働化失活を行ったものがある。1968年にグルタルアルデヒド処理したブタ大動脈弁が開発され、Hancock(登録商標)、Carpentier(登録商標)などが製品化され、多くの施設で使用された。しかしながら、移植後5年ほどで弁尖の石灰化が起こり、亀裂が入るなど耐久性に問題がある。
II.ディスクの傾斜、回転運動を利用した機械弁が1970年代に開発され、日本国では90%が機械弁の適用となっている。この機械弁は、生体弁と比較して耐久性が十分にあり長期使用が可能である。しかしながら、抗凝固剤を投与し続ける必要があるため、月経のある患者や高齢者などには適用が困難である。また、傾斜ディスクが弁下組織へ引っかかる危険性がある。
本出願人は、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体よりなる人工血管を特開2004−261260号にて提案している。該組織体は繊維質を含有しているため、物理的強度に優れており、組織適合性と血液適合性に優れる。
特開2004−261260号
本発明は、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体により少なくとも可動部が構成された人工弁を提供することを目的とする。
請求項1の人工弁は、可動部を有する人工弁において、可動部の少なくとも一部が、生体内へ埋入した人工物の周辺に形成される組織体よりなることを特徴とするものである。
請求項2の人工弁は、請求項1において、該人工弁は、筒状部と、該筒状部の筒軸心線方向の一端側から延出した前記可動部とを有することを特徴とするものである。
請求項3の人工弁は、請求項2において、該筒状部の該一端側に、該筒軸心線方向と平行方向に延出した複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状又は半円形状の延出部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4の人工弁は、請求項3において、前記可動部は、前記延出部同士の間に張設されており、且つ該延出部よりも筒軸心線方向に略三角形状、楕円形状、半楕円形状又は半円形状に延出していることを特徴とするものである。
請求項5の人工弁は、請求項4において、該可動部は全体として前記組織体よりなり、前記筒状部は、樹脂製のチューブと、該チューブの内外両周面を覆う前記組織体とからなり、該可動部の組織体が該筒状部の該組織体に連続して一体となっていることを特徴とするものである。
請求項6の人工弁は、請求項5において、該チューブは、平均孔径10〜650μm、見掛け密度0.01〜0.5g/cmの、連通性のある多孔性三次元網状構造の熱可塑性樹脂よりなることを特徴とするものである。
請求項7の人工弁は、請求項6において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が10〜400μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cmであることを特徴とするものである。
請求項8の人工弁は、請求項7において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が10〜300μmであることを特徴とするものである。
請求項9の人工弁は、請求項6ないし8のいずれか1項において、該多孔性三次元網状構造の見掛け密度が0.01〜0.3g/cmであることを特徴とするものである。
請求項10の人工弁は、請求項9において、該多孔性三次元網状構造の見掛け密度が0.01〜0.2g/cmであることを特徴とするものである。
請求項11の人工弁は、請求項6ないし10のいずれか1項において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が10%以上であることを特徴とするものである。
請求項12の人工弁は、請求項11において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が20%以上であることを特徴とするものである。
請求項13の人工弁は、請求項12において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が30%以上であることを特徴とするものである。
請求項14の人工弁は、請求項13において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が40%以上であることを特徴とするものである。
請求項15の人工弁は、請求項14において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が50%以上であることを特徴とするものである。
請求項16の人工弁は、請求項6ないし15のいずれか1項において、該熱可塑性樹脂がポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂並びにこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項17の人工弁は、請求項16において、該熱可塑性樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とするものである。
請求項18の人工弁は、請求項17において、該ポリウレタン樹脂がセグメント化ポリウレタン樹脂であることを特徴とするものである。
請求項19の人工弁は、請求項1ないし18のいずれか1項において、該組織体が脱細胞処理されていることを特徴とするものである。
請求項20の人工弁は、請求項2ないし18のいずれか1項において、棒状の前記人工物の外周に前記筒状部を外嵌させ、この際、該人工物を該筒状部の一端側よりも筒軸心線方向に延出させ、次いで、この筒状部付きの人工物を生体内に埋入して前記組織体を形成し、その後、該人工物を生体から取り出し、該人工物を筒状部から抜去することにより得られたものであることを特徴とするものである。
請求項21の人工弁は、請求項20において、前記人工物を抜去するのに先立って、筒状部の一端側よりも筒軸心線方向に延出した人工物外周面の組織体を切り込み加工して前記略三角形状に延出した可動部を形成することにより得られたものであることを特徴とするものである。
本発明の人工弁は、その少なくとも可動部(開弁及び閉弁動作する部分)が、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体よりなるため、生体適合性及び血液適合性に優れる。死亡した細胞で作成された現行品のブタ弁と相違して耐久性に優れる。
なお、可動部を略三角形状、楕円形状、半楕円形状又は半円形状に延出した形状とした場合には、生体の三尖弁の構造を模倣した形状であり、傾斜ディスクのように弁下組織へ引っかかる危険性がない。
この筒状部を構成するためのチューブが、平均孔径10〜650μm、見掛け密度0.01〜0.5g/cmの、連通性のある多孔性三次元網状構造を有する熱可塑性樹脂よりなる場合には、この多孔性三次元網状構造部の空孔部分へコラーゲンなどの細胞外マトリックスを深部まで均質に含浸させること容易となり、また、組織からの細胞の侵入や毛細血管の構築などに有利に働くこととなる。なお、この多孔性樹脂が器質化されて毛細血管が網羅されることによって可動部に栄養が補給されるようになる。
以下に本発明の人工弁の実施の形態を詳細に説明する。
図1は実施の形態に係る人工弁の製造工程を示す斜視図、図2は人工弁の斜視図、図3は人工弁の断面図である。
人工弁を製造するには、図1の(a),(b)図の通り、棒状の人工物(以下、マンドレルということがある。)1を用意すると共に、このマンドレル1の基端にスポンジ状のチューブ2を装着する。このチューブ2は短い円筒形であり、マンドレル1に外嵌される。このチューブ2の一端側には、3個(2個〜6個くらいまで可)の二等辺三角形状(半楕円形状でも可)の延出部2aが設けられている。各延出部2aは同一大きさであり、延出部2a同士の間は三角形状の谷状部2bとなっている。なお、マンドレルは円柱状に限定されるものではなく、テーパを有していてもよい。
このチューブ2付きのマンドレル1を生体内に埋入すると、やがて(c)図の通り、マンドレル1及びチューブ2の外面に組織体3が付着する。なお、スポンジ状のチューブ2の気孔内にも組織体が入り込み、スポンジ状チューブ2の内周面も組織体3で被覆される。
そこで、この埋入物を生体から取り出し、(d)図の通り、マンドレル1の先端側から三角形状の切り込みを3個(弁として機能すれば2個〜6個くらいまで可)設ける。この切り込みは、マンドレル1の先端外周を底辺とし、延出部2aの先端付近を頂点とする二等辺三角形状である。この切り込みを設けることにより、谷状部2bに張り渡され、且つ延出部2aよりも筒軸心線方向に延出した3個の可動部4が形成される。この可動部は、菱形に近似した形状の方形である。
次いで、マンドレル1を引き抜く。これにより、図2に示すように組織体よりなる可動部4を有した人工弁5が得られる。
なお、図8(a)に示すようなマンドレルAを使用した場合は、放射3方向に延在する3葉の先端面に沿って切り込みを直線状に3本入れるだけで、弁になる。切開しても切除する部分はない。
また、マンドレルAの先端部と対称形状の先端部を有した図8(b)に示すメスマンドレルBを隙間を開けて装着することも可能であり、マンドレルA,Bの併用により綺麗な膜が形成される。
この人工弁5の可動部4は、生体内へ人工物を埋入した際にこれを被覆するように形成される組織体よりなるため、生体適合性及び血液適合性に優れる。また、基端にスポンジ状の円筒状のチューブ2が設けられ、基端が筒形を保つため、血管等と容易に縫合することができる。なお、自己の体内で組織体を成長させた人工弁は、そのまま用いることもできる。異種動物体内で組織体を成長させる場合には、脱細胞処理して人工弁とする。
本発明の人工弁の製造方法について、さらに詳細に説明する。
この人工弁の可動部4と、チューブ2の内外両側面は、生体内へ埋入した人工物の周辺に形成される管状の組織体よりなる。ここでいう生体とはヒト、ヤギ、ウシ、イヌ、ウサギ、ラット、マウスなど動物界に分類される生物を意味する。この生体は、自己(患者本人)でも、他人でも異種動物でも構わないが、免疫反応などの惹起し得ない自己が好ましい。ただし、緊急時には異種動物で作成したものをそのまま使用するか(この場合には免疫抑制剤の使用が必要となる。)、脱細胞化処理したもの使用することも可能である。
人工物の埋入部位としては例えば、人工物を受け入れる容積をある程度有する腹腔内や、四肢部、臀部又は背部などの臓器に近くない部位の皮下が好ましい。また、埋入には低侵襲な方法で行うことと動物愛護の精神を尊厳し、十分な麻酔下で最小限の切開術で行うことが好ましい。
埋入する人工物(マンドレル1)としては、埋入した際に変形することがない強度(硬度)を有しており、化学的安定性があり、滅菌などの負荷に耐性があり、生体を刺激する溶出物がない又は少ないことから、好ましくは、本発明においては、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ガラス、チタン、プラチナ、及びSUSからなる群から選択される少なくとも1種を基材とし、該基材の表面にメチルメタクリレート、スチレン、2,2,2−トリフルオロエチレンメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸ナトリウム、及び(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)メチオダイドからなる群から選択されるモノマーの1種又は2種以上をグラフト重合したものを用いる。
これらのモノマーを基材の表面に導入することにより、基材の表面の性状が改質され、良好な組織体を形成することができるようになる。
また、特にメチルメタクリレートを基材の表面にグラフト重合させた場合は、この表面を更に、ジチオカーボネートポリマーでコーティングしても良い。即ち、メチルメタクリレートをグラフト重合させたアクリル樹脂の表面は接触角が約70°の疎水性であるが、これを若干強く、接触角で約80°とすることで形成される組織体の性質を微妙に調整することが可能となる。
表面にグラフト重合させるモノマーの種類によって、得られる組織体の性質が変化するため、どのようなモノマーを導入したアクリル樹脂を使用するかは、人工弁を移植吻合する生体血管のコンプライアンスβ値を考慮して当業者によって適宜選択することができる。
これらのモノマーの基材表面へのグラフト重合は、例えばアクリル樹脂基材の表面に光重合開始剤を側鎖に有するポリスチレン誘導体を薄く塗布し、前記グラフト導入するモノマーの溶液へ浸漬して光開始グラフト重合することにより行うことが可能である。
また、メチルメタクリレートをグラフト重合させたアクリル樹脂の表面をジチオカーボネートポリマーでコーティングする方法としては、ジチオカーボネートポリマー溶液を噴霧する方法や、浸漬する方法等が挙げられる。
グラフト率は、X線光電子分光法で元素分率を測定することにより求めることができ、例えばポリメチルメタクリレートをグラフト導入する場合にはO/C比で0.30〜0.50、特に0.40程度が、さらにこれをジチオカーボネートポリマーでコーティングする場合はN/C比で0.022〜0.032、特に0.027程度であり、S/C比で0.040〜0.060、特に0.054程度であることが好ましい。また、ポリスチレンをグラフト導入した場合はO/C比で0.01〜0.05、特に0.03程度、ポリ(2,2,2−トリフルオロエチレンメタクリレート)をグラフト導入した場合はO/C比で0.30〜0.40、特に0.35程度、F/C比で0.35〜0.55、特に0.43程度、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)をグラフト導入した場合はN/C比で0.10〜0.30、特に0.20程度、O/C比で0.10〜0.30、特に0.18程度、ポリメタクリル酸ナトリウムをグラフト導入した場合は、O/C比で0.40〜0.60、特に0.49程度、Na/C比で0.10〜0.30、特に0.16程度、ポリ(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)メチオダイドをグラフト導入した場合はN/C比で0.05〜0.25、特に0.14程度、O/C比で0.05〜0.20、特に0.13程度、N/I比で0.8〜1.5、特に1.2程度が好適であり、得られる組織体の物性を移植しようとする生体血管の物体に近づけるべく、これらモノマーの重合時間、モノマー濃度などをパラメターとして当業者によって適宜調整すれば良い。
また、本発明においては生体内へ埋入する人工物の表面には、増殖因子としての生理活性物質を表面被覆するなどして固定することが可能である。増殖因子を固定することで、組織体の形成を促進することが可能であり、これにより組織体の形成のための人工物の埋入期間を短縮することができる。また、形成される組織体に毛細血管を誘導することができ、脱細胞処理後の密度や柔軟性などの物性値を人工弁としてより好ましい値に調整することも可能となる。
このような生理活性物質としては、血管内皮増殖因子、インスリン様増殖因子、インスリン様増殖因子結合蛋白や繊維芽細胞増殖因子が使用可能であり、例えば、血管内皮増殖因子を使用すれば毛細血管の誘導と内皮化の促進が可能となり、繊維芽細胞増殖因子を固定すれば組織体の形成を促進して短期間の埋入で人工弁として有用な組織体を形成させることができる。また、インスリン様増殖因子又はインスリン様増殖因子結合蛋白を固定すれば組織体に筋繊維を誘導することができる。生理活性物質の固定量としてはいずれの生理活性物質も0.1〜1.0μg/cm、特に0.5μg/cm前後が好適であり、人工弁に要求される物性や形成させるまでの期間を考慮して、当業者によって適宜増減すれば良い。
埋入する人工物(マンドレル1)の形状としては、直径0.3〜30mmの棒状部を有するものであれば良く、これにより、人工物の直径(外径)をほぼ内径とする管状の組織体が得られる。このとき、テーパー付きのマンドレルを挿入して、口が広がった組織体を形成させると、広い弁膜が得られて、より好ましい。
チューブ2は、好ましくは、平均孔径10〜650μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cmの、連通性の、即ち、連続気孔性の多孔性三次元網状構造の熱可塑性樹脂よりなる。
この熱可塑性樹脂からなる多孔性三次元網状構造の平均孔径は10〜650μmで、見掛け密度は0.01〜0.5g/cmであるが、好ましい平均孔径は10〜400μm、より好ましくは10〜300μmである。見掛け密度としては0.01〜0.5g/cm範囲内であれば、細胞生着性が良好で、優れた物理的強度を維持し、生体に近似した弾性特性が得られるが、好ましくは0.01〜0.3g/cm、より好ましくは0.01〜0.2g/cmである。
また、平均孔径の概念において、孔径の分布は単分散の方が好ましく、細胞の侵入に重要な孔径サイズである孔径10〜200μmの孔の寄与率が高いことが望ましい。孔径10〜200μmの孔の寄与率が10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上あると、細胞が侵入し易く、また、侵入した細胞が接着、成長しやすいため、人工弁としての用途に有効である。
なお、多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率とは、後述の実施例1における平均孔径の測定方法における、全孔の数に対する孔径10〜200μmの孔の数の割合を指す。
このような平均孔径、見掛け密度及び孔径分布の多孔性三次元網状構造であれば、細胞が容易に空孔部分へ浸透し、多孔性構造層へ細胞が接着、成長しやすい。
チューブ2を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂並びにそれらの誘導体を例示することができ、これらは1種を単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良いが、好ましくは、ポリウレタン樹脂であり、中でもセグメント化ポリウレタン樹脂が抗血栓性や物理特性などの点でも優れた人工弁を得ることができ、好ましい。
セグメント化ポリウレタン樹脂は、ポリオール、ジイソシアネート及び鎖延長剤の3成分から合成され、いわゆるハードセグメント部分とソフトセグメント部分を分子内に有するブロックポリマー構造によるエラストマー特性を有するため、このようなセグメント化ポリウレタン樹脂を使用した場合に得られるスキャホールド材及び人工弁は、弾性力学的に生体血管に近似なS−S曲線(低血圧領域では高いコンプライアンスで低弾性であり、高血圧領域では低血圧領域よりも低いコンプライアンスの高弾性である特性)を示す管状構造体に成形することも可能であり、抗血栓性や物理特性にも優れている。
また、熱可塑性樹脂が加水分解性又は生分解性を有するものであれば、人工弁の生体移植後に徐々に分解、吸収され、最終的には生着した細胞を残したまま樹脂製の基材自体を生体から排除することも可能である。
本発明の人工弁を形成する組織体は生きた組織体であるため、自己の体内で形成させた場合は人工弁に成長性という臨床学的に有用な機能を付与することができる。
つまり、従来技術による人工弁を患者の幼児期や低年齢の成長期に移植した場合、人工弁自体は、当然、経時的にサイズが変わらないために患者の成長に伴って再出術を行って体格(心臓の大きさや血管の太さ)に適合した人工弁を移植しなおす必要がある。このことは患者への多大な経済的負担や肉体的な負担(再出術の際には組織が癒着していることや手術自体の侵襲の大きさ)を強いるものであった。本発明の人工弁は、生きた組織体であるため、患者の成長に伴って(経時的に)成長して行く性質(大きくなっている)がある。よって、再手術を無用のものとするか、再手術の時期を遅らせるか、回数を減らせるという効果を有するものである。この成長による効果の恩恵を受けるために、チューブを形成する樹脂が生分解性であって基材自体が排除されれば最適であるが、チューブに意図的に切れ目を入れて、成長に合わせて膨れるのを助長する(広がって最終的には破壊されるが、組織体に被覆されているので問題なし)ということが可能である。
このような熱可塑性樹脂で構成される多孔性三次元網状構造部には、アルガトロパン、ピリジン,ニコチン,ニコチン酸,ニコチン酸エステル,ニコチン酸アミド,コラーゲンタイプI,コラーゲンタイプII,コラーゲンタイプIII,コラーゲンタイプIV,アテロ型コラーゲン,フィブロネクチン,ゼラチン,ヒアルロン酸,ヘパリン,ケラタン酸,コンドロイチン,コンドロイチン硫酸,コンドロイチン硫酸B,ヒドロキシエチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体,ヒドロキシエチルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体,アルギン酸,ポリアクリルアミド,ポリジメチルアクリルアミド及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される1種又は2種以上が保持されていても良く、更には繊維芽細胞増殖因子,インターロイキン−1,腫瘍増殖因子β,上皮増殖因子及び二倍体繊維芽細胞増殖因子よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のサイトカイン類が保持されていても良く、更に、胚性幹細胞、血管内皮細胞、中胚葉性細胞、平滑筋細胞、末梢血管細胞及び中皮細胞よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の細胞が接着されていても良い。胚性幹細胞は分化されたものであっても良い。
この多孔性三次元網状構造層を構築する熱可塑性樹脂からなる骨格自体にも微細な孔を設けてもよい。このような微細孔は、骨格表面を平滑な表面でなく複雑な凹凸のある表面とし、コラーゲンや細胞増殖因子などの保持にも有効であり、結果として細胞の生着性を上げることが可能である。ただし、この場合の微細孔は、本発明でいう多孔性三次元網状構造部の平均孔径の計算の概念に導入されるものではない。
このチューブ2の肉厚(外径(半径)と内径(半径)との差)は0.5〜1.0mm程度が好ましい。
組織体が形成されたマンドレル1は、該マンドレル1が直線状であれば生体内から摘出した後に、そのまま組織体から抜去すれば管状の組織体が得られる。なお、生理含塩水中に浸漬した状態で、マンドレル1を容易に抜き出すことができる。
このようにして得られた組織体よりなる人工弁は、自己の体内にて成育させたものである場合には、これをそのまま用いることができるが、作製後に速やかに使用しない場合は凍結又は凍結乾燥で保存することも可能である。他の動物で生育した場合には、組織体を脱細胞処理する。脱細胞処理の方法としては、コラゲナーゼなどの酵素処理によって細胞外マトリックスを溶出させて洗浄する方法やアルコールなどの水溶性有機溶媒で洗浄する方法があるが,グルタアルデヒドやホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物及び/又はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性有機溶媒で処理する方法がある。具体的には、アルデヒド化合物を終濃度1〜3%程度となるように調整し、組織体の体積の約50倍量の固定液中へ組織体を2時間以上浸漬する方法が好ましい。これによってタンパク鎖のリジン残基などを架橋することで、組織体の構造を維持することが可能となるし、その処理後に凍結又は凍結乾燥の手法を組み合わせても良好に保存することができる。
さらに、これらの自己組織体には、その由来によらず移植前にアルガトロパン、ヒルジン、ヘパリンなどの抗血栓物質をコーティングなどで保持させることが可能であり、移植直後の血栓発生を抑制することができる。
脱細胞処理の後の組織体は、更に凍結乾燥することにより、密度などを安定して制御することができる。脱細胞処理後に凍結乾燥せずに、アルコールなどの水溶性有機溶媒、燐酸緩衝生理食塩水、生理食塩水中で保存することも可能であるが、保存時の物性変化を抑制する意味でも凍結保存するか又はさらに凍結乾燥させることが好ましいが、凍結のみで保存する方が弁膜の破壊が起こりにくく、より好ましい。乾燥させる場合は、乾燥時の収縮現象において空孔の閉塞や繊維質の会合が起こる可能性があり、再現性良く人工弁として有用な物性を有する組織体を得られなくなる可能性があるため、凍結乾燥が好ましい。
本発明によれば、人工物の材質、導入するモノマーの種類やその導入量、表面に固定する生理活性物質の種類や固定量、埋入期間等を調整することによって、様々なコンプライアンスβ値を有する人工弁を形成することができる。従って、本発明においては、これらの条件を調整することにより、吻合する心臓や生体血管のコンプライアンスβ値に近いコンプライアンスβ値を有する人工弁を形成することが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
[マンドレルの製作]
外径3mm、長さ60mmのシリコン樹脂製の丸棒(生体組織を物理的に必要以上に刺激しないように、丸棒表面は鏡面仕上げとし、両末端は半球状の曲面仕上げとした。)に光重合性開始剤を側鎖に有するポリスチレン誘導体を塗布し、常法によって精製したメチルメタクリレート・ベンゼン溶液中に浸漬して、光開始グラフト重合を行い、ポリメチルメタクリレート鎖を表面にグラフト導入した。グラフト率としては、X線光電子分光法により、O/C比で0.4であることが確認された。この丸棒よりなるマンドレル1の両端に、内径3mm、外径5mm、長さ50mmの円筒形のチューブを装着した。このチューブの一端側には、正三角形状の延出部2aが3個設けられている。このチューブ2付きのマンドレル1を常法によりエチレンオキサイドガス滅菌した。
なお、このチューブは次のようにして製造したものである。
[チューブの製造]
熱可塑性ポリウレタン樹脂(日本ミラクトラン社製,ミラクトランE980PNAT)をN−メチル−2−ピロリジノン(関東化学社製,ペプチド合成用試薬,NMP)にディゾルバー(約2,000rpm)を使用して室温下で溶解して12.5%溶液(重量/重量)を得た。このNMP溶液約1.0kgをプラネタリーミキサー(井上製作所製,2.0L仕込み,PLM−2型)に秤量して入れ、ポリウレタン樹脂と同重量相当のメチルセルロース(関東化学社製,試薬,25cpグレード)を40℃で20分間混合し、その後攪拌を継続したまま10分間、20mmHg(2.7kPa)まで減圧して脱泡し、ポリマードープを得た。
化学実験用濾紙(東洋濾紙社製,定性分析用,2番)で作成した内径5mmφ,外径7mmφ,長さ60mmの筒状の紙管と、SUS440製の直径3mmφの芯棒と、この芯棒を紙管の中心部分に固定できる医用ポリプロピレン樹脂製の円柱状密栓から構成させるチューブ成形治具中に、上記ポリマードープを23ゲージの針を使用して射出注入し、その後密栓した後、還流状態にあるメタノール中へ投入して72時間還流を継続して、紙管面から内部のNMP溶媒を抽出除去することによりポリウレタン樹脂を凝固させた。この際、メタノールは還流状態を維持したまま、随時新液と交換した。72時間後、チューブ成形治具を還流状態のメタノールから乾燥させることなく室温下のメタノール浴中に移し、浴内でチューブ成形治具から内容物を取り出し、日本薬局方精製水中で72時間洗浄することによりメチルセルロース、メタノール及び残留するNMPを抽出除去した。洗浄用の水は随時新液を供給した。これを室温下で24時間減圧(20mmHg(2.7kPa))乾燥させて、管状の多孔性三次元網状構造体を製造した。これを所定長さに切断すると共に、一端側に切り込み加工を施して延出部2a及び谷状部2bを形成してチューブ2とした。
得られたチューブについて、下記方法により平均孔径及び見掛け密度の測定を行った。なお、平均孔径と見掛け密度の測定において、試料の切断は両刃カミソリ(フェザー社製,ハイステンレス)を使用して室温下で行った。
(1)平均孔径の測定
両刃カミソリで切断した試料の平面(切断面)を実体顕微鏡(キーエンス社製,VH−6300)にて撮影した写真を使用して、同一平面上の個々の孔を三次元網状構造の骨格から包囲された図形として画像処理(画像処理装置はニレコ社のLUZEX APを使用し、画像取り込みCCDカメラはSONYのLE N50を使用した。)し、個々の図形の面積を測定した。これを真円面積とし、対応する円の直径を求め孔径とした。多孔体の骨格部分に穿孔した微細孔を無視して同一平面上の連通孔のみを測定した結果、平均孔径は169±55μmと計測された。同時に、孔径分布における孔径150〜300μmの寄与率は71.2%と計測され、細胞接着に有効なサイズの孔を主体とする多孔体であることが確認された。
(2)見掛け密度の測定
約10mm長さに両刃カミソリで切断した試料を投影機(Nikon,V−12)にて測定して得た寸法より体積を求め、その重量を体積で除した値から求めた結果、0.077±0.002g/cmと計算された。
[埋入及び摘出]
通常手技によって局所麻酔、剃毛されたウサギ背部の表皮をイソジン消毒後に速やかに約30mm切開し、滅菌した、チューブ2付きのマンドレルを皮下組織の下へ埋入して縫合した。縫合部位はイソジンにて1日2回の消毒を行い、水は自由給水とし、飼料としてオリエンタル酵母社製ORC4を体重に応じて適量給仕した。
埋入期間中、縫合部において感染の所見は認められず、抗生物質は一切使用する必要がなかった。埋入から1ヶ月後に埋入時と同様の手順にて丸棒を摘出した。摘出したマンドレル1及びチューブ2は、全面が肉厚約100ミクロンの組織体で均質に被覆されていた。
電子顕微鏡観察の結果、組織体に不規則な部分は存在せず、肉厚方向に対して均質な多孔体であることが分かる。
この組織体の一端側に図1(d)の通り正三角形状の切り込みを入れた。図4(a)はこの切り込みを入れた箇所の写真である。その後、マンドレル1を引き抜き、人工弁を得た。図4(b)はこの人工弁の写真である。
この人工弁は、端部にスポンジ状のチューブを有するため、血管との縫合が極めて容易であった。この人工弁に対しチューブ2側から窒素ガスを断続的に流すと、図5,6,7のように組織体よりなる可動部4が求心方向及び放射方向に繰り返し柔軟に変形した。なお、可動部4はチューブ2側へ折り込まれるように変形することはなく、弁として機能することが認められる。
本発明の人工弁の製造方法を示す断面図である。 人工弁の斜視図である。 人工弁の断面図である。 (a)図は製造途中の人工弁の写真である。(b)図は人工弁の写真である。 人工弁の動作状況を示す写真である。 人工弁の動作状況を示す写真である。 人工弁の動作状況を示す写真である。 マンドレルの斜視図である。
符号の説明
1,A,B マンドレル
2 チューブ
3 組織体
4 可動部
5 人工弁

Claims (21)

  1. 可動部を有する人工弁において、可動部の少なくとも一部が、生体内へ埋入した人工物の周辺に形成される組織体よりなることを特徴とする人工弁。
  2. 請求項1において、該人工弁は、筒状部と、該筒状部の筒軸心線方向の一端側から延出した前記可動部とを有することを特徴とする人工弁。
  3. 請求項2において、該筒状部の該一端側に、該筒軸心線方向と平行方向に延出した複数の略三角形状、楕円形状、半楕円形状又は半円形状の延出部が設けられていることを特徴とする人工弁。
  4. 請求項3において、前記可動部は、前記延出部同士の間に張設されており、且つ該延出部よりも筒軸心線方向に略三角形状、楕円形状、半楕円形状又は半円形状に延出していることを特徴とする人工弁。
  5. 請求項4において、該可動部は全体として前記組織体よりなり、
    前記筒状部は、樹脂製のチューブと、該チューブの内外両周面を覆う前記組織体とからなり、
    該可動部の組織体が該筒状部の該組織体に連続して一体となっていることを特徴とする人工弁。
  6. 請求項5において、該チューブは、平均孔径10〜650μm、見掛け密度0.01〜0.5g/cmの、連通性のある多孔性三次元網状構造の熱可塑性樹脂よりなることを特徴とする人工弁。
  7. 請求項6において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が10〜400μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cmであることを特徴とする人工弁。
  8. 請求項7において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が10〜300μmであることを特徴とする人工弁。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項において、該多孔性三次元網状構造の見掛け密度が0.01〜0.3g/cmであることを特徴とする人工弁。
  10. 請求項9において、該多孔性三次元網状構造の見掛け密度が0.01〜0.2g/cmであることを特徴とする人工弁。
  11. 請求項6ないし10のいずれか1項において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が10%以上であることを特徴とする人工弁。
  12. 請求項11において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が20%以上であることを特徴とする人工弁。
  13. 請求項12において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が30%以上であることを特徴とする人工弁。
  14. 請求項13において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が40%以上であることを特徴とする人工弁。
  15. 請求項14において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径における孔径10〜200μmの孔の寄与率が50%以上であることを特徴とする人工弁。
  16. 請求項6ないし15のいずれか1項において、該熱可塑性樹脂がポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂並びにこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする人工弁。
  17. 請求項16において、該熱可塑性樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とする人工弁。
  18. 請求項17において、該ポリウレタン樹脂がセグメント化ポリウレタン樹脂であることを特徴とする人工弁。
  19. 請求項1ないし18のいずれか1項において、該組織体が脱細胞処理されていることを特徴とする人工弁。
  20. 請求項2ないし18のいずれか1項において、
    棒状の前記人工物の外周に前記筒状部を外嵌させ、この際、該人工物を該筒状部の一端側よりも筒軸心線方向に延出させ、
    次いで、この筒状部付きの人工物を生体内に埋入して前記組織体を形成し、
    その後、該人工物を生体から取り出し、該人工物を筒状部から抜去することにより得られたものであることを特徴とする人工弁。
  21. 請求項20において、前記人工物を抜去するのに先立って、筒状部の一端側よりも筒軸心線方向に延出した人工物外周面の組織体を切り込み加工して前記略三角形状に延出した可動部を形成することにより得られたものであることを特徴とする人工弁。
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