JP2003022885A - 多極スパークプラグ及びセミ沿面多極スパークプラグ - Google Patents

多極スパークプラグ及びセミ沿面多極スパークプラグ

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JP2003022885A
JP2003022885A JP2001205076A JP2001205076A JP2003022885A JP 2003022885 A JP2003022885 A JP 2003022885A JP 2001205076 A JP2001205076 A JP 2001205076A JP 2001205076 A JP2001205076 A JP 2001205076A JP 2003022885 A JP2003022885 A JP 2003022885A
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distance
electrode
facing
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Hiroyuki Tanabe
宏之 田辺
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長寿命であると共に、組み付け後の外側電極
の方向性によらず、着火性に優れた多極スパークプラグ
及びセミ沿面多極スパークプラグを提供する。 【解決手段】 本発明の多極スパークプラグは、主体金
具1と、該主体金具1に嵌着され、軸孔を有する絶縁体
2と、上記軸孔に嵌着される中心電極3と、上記主体金
具1の先端面に溶接され、中心電極3の外周表面と対向
する方向に、外側電極の対向面41a、41bを有する
2本の外側電極4a、4bとを備える。そして、上記各
外側電極の対向面41a、41bと、該各外側電極の対
向面41a、41bに対向する上記中心電極3の外周表
面31との間の各電極間ギャップの距離(G)のうち、
最大距離と最小距離の差が0.30mm以下である。ま
た、上記各電極間ギャップの距離は0.9mm以下であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の外側電極を
有する多極スパークプラグ及びセミ沿面多極スパークプ
ラグに関し、更に詳しくは、長寿命であると共に、シリ
ンダヘッドへの組み付け後の外側電極の方向性によら
ず、着火性に優れた多極スパークプラグ及びセミ沿面多
極スパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】スパークプラグを長期間使用すると、火
花による焼損により、外側電極の対向面と、該各外側電
極の対向面に対向する中心電極の外周表面との間の電極
間ギャップが拡大する。その結果、電極間ギャップで火
花放電を行なうのに必要な要求電圧が上昇して、システ
ムが持つ電源の能力を超えたり、あるいは、正規の電極
間ギャップでなく、主体金具端面(横飛び火現象)や発
火部の元径部(内部フラッシュオーバー現象)へ火花が
逃げてしまう。その結果、燃焼ガスへの確実な着火がで
きなくなり、スパークプラグの寿命が尽きる。
【0003】従来より、スパークプラグの長寿命化を図
るために、複数の外側電極を設けて、複数の電極間ギャ
ップで均等にスパークさせることにより、外側電極一本
当たりの消耗速度を軽減した多極スパークプラグが開発
されている。このような多極スパークプラグは、着火性
の点では平行電極タイプのプラグに比べ、若干劣る傾向
にある。しかし、平行電極タイプでは、シリンダヘッド
に取り付けられた時の外側電極の向きによって着火性が
変化するのに対し、多極スパークプラグでは、複数の電
極間ギャップに均等にスパークすることから、組み付け
後の外側電極の方向性は殆ど着火性に影響を与えないと
いう利点がある。
【0004】しかし、上記のように複数の外側電極を設
けた多極スパークプラグにおいて、各電極間の距離のバ
ラツキが大きいと、特に偏りが著しい場合には、最大距
離の電極間でスパークし始める前に横飛び火や内部フラ
ッシュオーバーを起こしてしまう。即ち、最大距離の電
極間ギャップでの要求電圧が電源の能力を超えていた
り、あるいは横飛び火・内部フラッシュオーバーの起こ
る電圧より高かったりすると、最大距離の電極間ギャッ
プでは火花の飛ぶことがなく、別の電極間ギャップで横
飛び火や内部フラッシュオーバーを起こしてしまうた
め、最大距離の電極間ギャップを構成する外側電極は意
味の無い電極となってしまう。その結果、スパークプラ
グの長寿命化を図ることができず、着火性も低下してし
まうという問題がある。
【0005】また、このように各電極間ギャップの距離
のバラツキが大きい多極スパークプラグをシリンダヘッ
ドに取り付けた場合、たまたま着火性に有利な方向に最
小距離の電極間ギャップが向いていれば、この電極間ギ
ャップで優先的に火花が飛ぶ間、着火性は損なわれない
が、逆に最小距離の電極間ギャップが反対に向いてしま
ったときは、他の電極間ギャップでスパークしないため
に良好な着火性が得られなくなってしまう。その結果、
組み付け後の外側電極の方向性は殆ど着火性に影響を与
えないという多極スパークプラグの利点が失われてしま
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものであり、長寿命であると共に、組み
付け後の外側電極の方向性によらず、着火性に優れた多
極スパークプラグ及びセミ沿面多極スパークプラグを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑みて検討した結果、上記各外側電極の対向面と、該各
外側電極の対向面に対向する上記中心電極の外周表面と
の間の各電極間ギャップ(G)、又は上記各外側電極の
対向面と、該各外側電極の対向面に対向する上記絶縁体
の外周表面との間の各エアギャップ(A)の最大距離と
最小距離の差を一定の範囲にすることにより、長寿命化
を図ることができ、更に組み付け後の外側電極の方向に
かかわらず着火性に優れた多極スパークプラグ及びセミ
沿面多極スパークプラグが得られることを見出して本発
明を完成するに至った。
【0008】本発明の多極スパークプラグは、絶縁体
と、該絶縁体に配設される中心電極と、該中心電極の外
周表面と対向する対向面が形成されるように配設された
2本以上の外側電極と、を備える多極スパークプラグに
おいて、上記各外側電極の対向面と、該各外側電極の対
向面に対向する上記中心電極の外周表面との間の各電極
間ギャップの距離(G)のうち、最大距離と最小距離の
差が0.30mm以下であることを特徴とする。
【0009】本発明の多極スパークプラグの一例を図1
及び図2に示す。本発明の多極スパークプラグP1にお
いて、上記各外側電極の対向面41a、41bと、該各
外側電極の対向面41a、41bに対向する中心電極の
外周表面31との間に電極間ギャップが2箇所形成され
ている。本発明の多極スパークプラグP1では、この各
電極間ギャップの距離(図2のG1及びG2)のうち、
最大距離と最小距離の差が0.30mm以下、好ましく
は0.20mm以下、更に好ましくは0.10mm以下
である。各電極間ギャップの距離のうち、最大距離と最
小距離の差をかかる範囲にすることにより、初めは最も
狭い電極間ギャップで優先的にスパークするが、外側電
極の消耗が進むと他方の電極間ギャップとの間でもスパ
ークが同頻度で起こるようになり、最終的には全ての電
極間ギャップにおいて、ほぼ均等にスパークが起こるよ
うになる。その結果、複数電極化によるスパークプラグ
の寿命延長及び着火性の向上という効果を、より効果的
に発揮させることができる。
【0010】上記各電極間ギャップの距離の最大距離と
最小距離の差を本発明の範囲に調整する方法については
特に限定はない。例えば、中心電極側にスペーサーとな
るキャップをはめたまま金具と組み合わせることによ
り、偏芯を矯正することができる。あるいは、組立後、
ピンゲージ等でギャップ寸法を確認しながら、外側電極
を叩いたり引き起こしたりして手作業により調整するこ
ともできる。また、本発明の多極スパークプラグにおい
て、上記各電極間ギャップの距離の最大距離と最小距離
の差が0.30mm以下であれば、各電極間ギャップの
距離についての限定は特にないが、通常は0.9mm以
下、好ましくは0.80mm以下、更に好ましくは0.
70mm以下、最も好ましくは0.50〜0.70mm
である。上記各電極間ギャップの距離が大きい場合は、
所定の電圧では火花が飛びにくくなり、一方、小さい場
合は燃焼ガスが電極間ギャップに入り込みにくくなるの
で、着火性が低下するおそれがあるからである。
【0011】本発明のセミ沿面多極スパークプラグは、
絶縁体と、該絶縁体に配設される中心電極と、該絶縁体
の外周表面と対向する対向面が形成されるように配設さ
れた2本以上の外側電極と、を備えるセミ沿面多極スパ
ークプラグにおいて、上記各外側電極の対向面と、該各
外側電極の対向面に対向する上記絶縁体の外周表面との
間の各エアギャップの距離(A)のうち、最大距離と最
小距離の差が0.30mm以下であることを特徴とす
る。
【0012】本発明のセミ沿面多極スパークプラグの一
例を図3及び図4に示す。本発明のセミ沿面多極スパー
クプラグP2は、筒状の主体金具1と、該主体金具1に
嵌着され、軸孔を有する絶縁体2と、上記軸孔に嵌着さ
れる中心電極3と、上記主体金具1の先端面に固着さ
れ、絶縁体2の外周表面と対向する方向に、上記各外側
電極の対向面41a、41bを有する2本の外側電極4
a、4bと、を備えている。そして、上記各外側電極の
対向面41a、41bと中心電極3との間で、絶縁体2
の外周表面に沿って沿面放電させ、汚損性、自己洗浄性
を向上させることができる。
【0013】本発明のセミ沿面多極スパークプラグにお
いて、火花を生じさせるのに要求される電圧は、上記各
外側電極の対向面41a、41bと中心電極3との電極
間ギャップの距離ではなく、上記各外側電極の対向面4
1a、41bと、該各外側電極の対向面41a、41b
に対向する絶縁体の外周表面21a、21bとの間に形
成されるエアギャップの距離(図4のA1及びA2)で
ほぼ決まる。そして、本発明のセミ沿面多極スパークプ
ラグでは、上記各外側電極の対向面41a、41bと、
該各外側電極の対向面41a、41bに対向する上記絶
縁体の外周表面21a、21bとの間の各エアギャップ
の距離(A)のうち、最大距離と最小距離の差が0.3
0mm以下、好ましくは0.20mm以下、更に好まし
くは0.15mm以下である。各エアギャップの距離の
うち、最大距離と最小距離の差をかかる範囲にすること
により、上記のように、複数電極化によるスパークプラ
グの寿命延長及び着火性の向上という効果を、より効果
的に発揮させることができる。また、上記各エアギャッ
プの距離の最大距離と最小距離の差を本発明の範囲に調
整する方法についても特に限定はなく、上記と同様の方
法により調整することができる。
【0014】本発明のセミ沿面多極スパークプラグにお
いて、上記各エアギャップの距離の最大距離と最小距離
の差が0.30mm以下であれば、各エアギャップの距
離についての限定は特にないが、通常は0.90mm以
下、好ましくは0.80mm以下、更に好ましくは0.
70mm以下、最も好ましくは0.50〜0.70mm
である。上記と同様に、エアギャップの距離が大きい場
合は、所定の電圧では火花が飛びにくくなり、一方、小
さい場合は燃焼ガスがエアギャップに入り込みにくくな
るので、着火性が低下するおそれがあるからである。
【0015】本発明において、上記外側電極の本数につ
いては特に限定はないが、2〜4本が好ましい(図1〜
図6参照)。上記外側電極の本数が5本以上では、コス
トが高くなるだけでなく、外側電極により絶縁体外周の
殆どが覆われてしまう結果、汚損性、自己洗浄性が損な
われ、更に、燃焼ガスが電極間ギャップあるいはエアギ
ャップに入り込みにくくなり、かえって着火性を損なう
等の不利益があるため好ましくない。
【0016】本発明の多極スパークプラグ及びセミ沿面
多極スパークプラグは、上記構成を有することにより耐
久時間が延長し、着火性が向上する。本発明の多極スパ
ークプラグは、外側電極が2本の場合、実施例に記載の
方法で測定した耐久時間が通常550時間以上、好まし
くは600時間以上、更に好ましくは650時間以上で
あり、且つ、実施例に記載の方法で測定したHCスパイ
ク数が通常10回以下、好ましくは8回以下、更に好ま
しくは5回以下である。また、外側電極が4本の場合、
実施例に記載の方法で測定した耐久時間が通常700時
間以上、好ましくは800時間以上、更に好ましくは9
00時間以上であり、且つ、実施例に記載の方法で測定
したHCスパイク数が通常15回以下、好ましくは10
回以下、更に好ましくは8回以下である。
【0017】また、本発明の多極スパークプラグ及びセ
ミ沿面多極スパークプラグは、組み付け後の外側電極の
方向性によらず、優れた着火性を示す。スパークプラグ
をエンジンに螺着する場合、最大距離の電極間ギャップ
又はエアギャップがインテーク側に、最小距離の電極間
ギャップ又はエアギャップが排気側に向いた場合と、こ
れが逆になった場合の、実施例に記載の方法で測定した
HCスパイク数の差(絶対値)が、通常4カウント/m
in以下、好ましくは3カウント/min以下、更に好
ましくは2カウント/min以下である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施例及
び比較例を挙げて具体的に説明する。 (1)本実施例及び比較例の多極スパークプラグの構成 本実施例1〜8及び比較例1〜4の各多極スパークプラ
グ並びに本実施例9〜16及び比較例5〜8の各多極ス
パークプラグを、図1及び図2並びに図5及び図6に示
す。
【0019】本実施例1〜8及び比較例1〜4の各多極
スパークプラグP1を図1及び図2に示す。多極スパー
クプラグP1は、筒状の主体金具1と、該主体金具1に
嵌着され、軸孔を有する絶縁体2と、上記軸孔に嵌着さ
れる中心電極3と、上記主体金具1の先端面に固着さ
れ、中心電極3の外周表面31と対向する方向に、外側
電極の対向面41a、41bを有する2本の外側電極4
a、4bとを備える。また、本実施例9〜16及び比較
例5〜8の各多極スパークプラグP3は、図5及び図6
に示すように、外側電極の対向面41a、41b、41
c、41dを有する4本の外側電極4a、4b、4c、
4dを備える点以外は、本実施例1〜8及び比較例1〜
4の各多極スパークプラグP1と同じ構成である。
【0020】上記主体金具1は低炭素鋼で形成され、長
さ33.5mm、最外径φ19mm、最内径φ7.9m
mであり、先端外周には機関配設用の雄ネジが螺刻され
ている。また、上記絶縁体2は、アルミナを主体とする
セラミック焼結体で形成されており、長さ60.5mm
で、先端部での径がφ5.0mmであり、その中心には
径がφ2.7mmの軸孔が設けられている。そして、そ
の前端部が主体金具1の金具先端面から突き出た状態で
主体金具1に嵌着されている。
【0021】上記中心電極3は、鞘材(ニッケル合金
製)内に良熱伝導性金属(銅合金)をクラッドして構成
され、シールガラスを介して基部が上記絶縁体2の中心
部に設けられている軸孔内で封着されている。そして、
絶縁体2の先端面から突き出た中心電極3の先端部は、
先方へ行くに従って径小となる円錐台部と、円錐台部の
先端面に固着される貴金属チップとからなる。
【0022】上記外側電極4a〜4dは、鞘材(ニッケ
ル合金)内にCu合金をクラッドした(φ1.5)構成
であり、外側電極の対向面41a〜41dが中心電極の
外周表面31と対向するように略L字型に屈曲して、主
体金具1の先端面に固着されている。そして、上記外側
電極4a〜4dはそれぞれ、中心電極3を中心に点対称
の位置に、等間隔になるように配置されている。そし
て、外側電極の対向面41a〜41dには、貴金属チッ
プ(φ0.8、Pt- 20Ni)がレーザー溶接されて
いる。そして、外側電極の対向面41a〜41dと、対
向する中心電極の外周表面31との間の各電極間ギャッ
プの距離(G)は、ピンゲージで確認しながら、外側電
極を叩いたり、引き起こすことにより、以下の表1及び
表2に示す寸法に調整した。
【0023】以下の各試験で用いた実施例1〜8及び比
較例1〜4の各多極スパークプラグは、図1及び図2に
示す外側電極2極型の多極スパークプラグで、各電極間
ギャップの距離を表1に示す値とした。また、実施例9
〜16及び比較例5〜8の各多極スパークプラグは、図
5及び図6に示す外側電極4極型の多極スパークプラグ
で、電極間ギャップの距離を表2に示す値とした。尚、
表2中、インテーク側の電極間ギャップの距離と排気側
の電極間ギャップの距離は、4つの各電極間ギャップの
距離のうち、最大距離及び最小距離のものを選んでお
り、他の2つの電極間ギャップの距離はこの範囲内にあ
る。
【0024】(2)多極スパークプラグの性能評価 耐久試験 4気筒、排気量2000ccのエンジンに取付け、スロ
ットル全開、エンジン回転数6000rpmにて連続運
転を行い、時間と共に電極を消耗させた。このとき、放
電電圧を高電圧プローブにより変圧し、オシロスコープ
でモニターし、要求電圧がある一定の電圧以上になるま
での電極間ギャップの距離に達する時間(耐久時間〔h
r〕)を測定した。外側電極2極型の多極スパークプラ
グでの測定結果を表1に示し、外側電極4極型の多極ス
パークプラグでの測定結果を表2に示した。
【0025】着火性試験 上記の耐久試験と同時に行い、耐久時間(要求電圧が
一定電圧に達する時間)に達したときの着火性を測定し
た。着火性としては、HCセンサーにより着火ミスが起
こったときに排出される未燃ガスを排ガス中から検知
し、1分間あたりのHCスパイク数を計測する方法によ
り行った。外側電極2極型の多極スパークプラグでの測
定結果を表1に示し、外側電極4極型の多極スパークプ
ラグでの測定結果を表2に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】(3)実施例の効果 表1より、電極間ギャップの距離(G)のうち、最大距
離と最小距離の差が0.38mmであり、電極間ギャッ
プの距離のバラツキが大きい比較例4の多極スパークプ
ラグでは、耐久時間が480時間、HCスパイク数が1
6カウント/minであり、耐久性及び着火性に劣るも
のであることが分かる。また、電極間ギャップ距離のう
ち、最大距離と最小距離の差が0.34mmである比較
例3の多極スパークプラグでは、HCスパイク数が3カ
ウント/minと、かなり改善されている反面、耐久時
間が450時間と、依然として耐久性に劣るものである
ことが分かる。
【0029】また、電極間ギャップの距離のうち、最大
距離と最小距離の差が0.33mmの比較例1及び0.
32mmの比較例2では、耐久時間がそれぞれ670時
間及び650時間と耐久性が向上している。しかし、比
較例2のインテーク側の電極間ギャップの距離と排気側
の電極間ギャップの距離を逆にして、比較例1の電極間
ギャップの距離とすると、HCスパイク数が5カウント
/minから10カウント/minに低下してしまい、
組み付け後の多極スパークプラグの外側電極の方向性に
より、着火性が大きく影響を受けることが分かる。
【0030】これに対し、電極間ギャップの距離のう
ち、最大距離と最小距離の差が0.30mm以下である
実施例1〜8の各多極スパークプラグでは、耐久時間が
600時間以上であり、且つHCスパイク数が8カウン
ト/min以下の値を示している。この結果、実施例1
〜8の多極スパークプラグでは、比較例の多極スパーク
プラグと比較して、耐久性に優れ、長寿命であると共
に、着火性に優れていることを示している。特に、電極
間ギャップの距離が0.50〜0.70mmであり、且
つ電極間ギャップの距離のうち、最大距離と最小距離の
差が0.20以下である実施例1〜4の各多極スパーク
プラグでは、耐久時間が750時間以上、HCスパイク
数が5カウント/min以下と、特に優れた着火性と耐
久性を示していることが分かる。
【0031】また、実施例1及び2、実施例3及び4、
実施例5及び6、実施例7及び8を対比すると、電極間
ギャップ距離のうち、最大距離と最小距離の差が0.3
0mm以下であれば、インテーク側の電極間ギャップの
距離と排気側の電極間ギャップの距離が逆になっても、
HCスパイク数の差が3カウント/min以下である。
よって、本実施例1〜8の各多極スパークプラグは、組
み付け後の多極スパークプラグの外側電極の方向性に影
響されず、優れた着火性を奏することが分かる。
【0032】表2より、電極間ギャップの距離のうち、
最大距離と最小距離の差が0.37mmであり、電極間
ギャップの距離のバラツキが大きい比較例8の多極スパ
ークプラグでは、耐久時間が570時間、HCスパイク
数が18カウント/minであり、耐久性及び着火性に
劣るものであることが分かる。また、電極間ギャップの
距離のうち、最大距離と最小距離の差が0.37mmで
ある比較例7の多極スパークプラグでは、HCスパイク
数が5カウント/minと、かなり改善されている反
面、耐久時間が550時間と、依然として耐久性に劣る
ものであることが分かる。
【0033】また、電極間ギャップの距離のうち、最大
距離と最小距離の差が0.34mmの比較例5及び0.
33mmの比較例6では、耐久時間がそれぞれ720時
間及び680時間と耐久性が向上している。しかし、比
較例5のインテーク側の電極間ギャップの距離と排気側
の電極間ギャップの距離を逆にして、比較例7の電極間
ギャップの距離とすると、HCスパイク数が6カウント
/minから16カウント/minに低下してしまい、
組み付け後の多極スパークプラグの外側電極の方向性に
より、着火性が大きく影響を受けることが分かる。この
傾向は、比較例7及び8を対比した場合(HCスパイク
数が5カウント/minから18カウント/minに低
下)にも認められる。
【0034】これに対し、電極間ギャップの距離のう
ち、最大距離と最小距離の差が0.30mm以下である
実施例9〜16の各多極スパークプラグでは、耐久時間
が700時間以上であり、且つHCスパイク数が9カウ
ント/min以下の値を示している。この結果、実施例
9〜16の多極スパークプラグでは、比較例の多極スパ
ークプラグと比較して、耐久性に優れ、長寿命であると
共に、着火性に優れていることを示している。特に、電
極間ギャップの距離が0.50〜0.70mmであり、
且つ電極間ギャップの距離の最大距離と最小距離の差が
0.20mm以下である実施例9〜12の各多極スパー
クプラグでは、耐久時間が950時間以上、HCスパイ
ク数が7カウント/min以下と、特に優れた着火性と
耐久性を示していることが分かる。
【0035】また、実施例9及び10、実施例11及び
12、実施例13及び14、実施例15及び16を対比
すると、電極間ギャップの距離のうち、最大距離と最小
距離の差が0.30mm以下であれば、インテーク側の
電極間ギャップの距離と排気側の電極間ギャップの距離
が逆になっても優れた着火性と耐久性を示していること
から、取り付けた際に方向性に影響されず、優れた着火
性と耐久性を奏することが分かる。
【0036】以上より、外側電極が2本の場合と4本の
場合を比較すると、いずれも電極間ギャップの距離のう
ち、最大距離と最小距離の差が0.30mm以下の場合
に良好な耐久性と着火性を示し、特に電極間ギャップの
距離が0.50〜0.70mmであり、且つ電極間ギャ
ップの距離のうち、最大距離と最小距離の差が0.20
mm以下とすると、更に耐久性と着火性が向上すること
が分かる。また、組み付け後の多極スパークプラグの外
側電極の方向性に影響されず、優れた着火性を奏するこ
とが分かる。
【0037】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の多極スパークプラグ及びセミ沿
面多極スパークプラグによれば、各外側電極の対向面
と、該各外側電極の対向面に対向する上記中心電極の外
周表面との間の各電極間ギャップ(G)、又は上記各外
側電極の対向面と、該各外側電極の対向面に対向する上
記絶縁体の外周表面との間の各エアギャップ(A)の最
大距離と最小距離の差を0.30mm以下とすることに
より、長寿命化を図ることができ、更に組み付け後の外
側電極の方向にかかわらず着火性に優れた多極スパーク
プラグ及びセミ沿面多極スパークプラグとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例で使用した外側電極2極型の多極スパ
ークプラグの要部正面図である。
【図2】本実施例で使用した外側電極2極型の多極スパ
ークプラグの平面図(a)及び要部拡大図(b)であ
る。
【図3】本発明のセミ沿面多極スパークプラグの要部正
面図である。
【図4】本発明のセミ沿面多極スパークプラグの平面図
である。
【図5】本実施例で使用した外側電極4極型の多極スパ
ークプラグの要部正面図である。
【図6】本実施例で使用した外側電極4極型の多極スパ
ークプラグの平面図である。
【符号の説明】 【符号の説明】
P1,P3;多極スパークプラグ、P2;セミ沿面多極
スパークプラグ、1;主体金具、2;絶縁体、21a,
21b;絶縁体の外周表面、3;中心電極、31;中心
電極の外周表面、4a,4b,4c,4d;外側電極、
41a,41b,41c,41d;外側電極の対向面。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体と、該絶縁体に配設される中心電
    極と、該中心電極の外周表面と対向する対向面が形成さ
    れるように配設された2本以上の外側電極と、を備える
    多極スパークプラグにおいて、上記各外側電極の対向面
    と、該各外側電極の対向面に対向する上記中心電極の外
    周表面との間の各電極間ギャップの距離(G)のうち、
    最大距離と最小距離の差が0.30mm以下であること
    を特徴とする多極スパークプラグ。
  2. 【請求項2】 上記外側電極の本数が2〜4本であり、
    各外側電極が等間隔となるように配設されている請求項
    1記載の多極スパークプラグ。
  3. 【請求項3】 絶縁体と、該絶縁体に配設される中心電
    極と、該絶縁体の外周表面と対向する対向面が形成され
    るように配設された2本以上の外側電極と、を備えるセ
    ミ沿面多極スパークプラグにおいて、上記各外側電極の
    対向面と、該各外側電極の対向面に対向する上記絶縁体
    の外周表面との間の各エアギャップの距離(A)のう
    ち、最大距離と最小距離の差が0.30mm以下である
    ことを特徴とするセミ沿面多極スパークプラグ。
  4. 【請求項4】 上記外側電極の本数が2〜4本であり、
    各外側電極が等間隔となるように配設されている請求項
    3記載のセミ沿面多極スパークプラグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107543841A (zh) * 2017-08-29 2018-01-05 华北电力大学 一种测量池中流体导热系数的新型便携式测量仪

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