JP2003022530A - 磁気転写方法 - Google Patents

磁気転写方法

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JP2003022530A
JP2003022530A JP2001211013A JP2001211013A JP2003022530A JP 2003022530 A JP2003022530 A JP 2003022530A JP 2001211013 A JP2001211013 A JP 2001211013A JP 2001211013 A JP2001211013 A JP 2001211013A JP 2003022530 A JP2003022530 A JP 2003022530A
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Tadashi Yasunaga
正 安永
Shoichi Nishikawa
正一 西川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直磁気記録媒体に対して良好な磁気転写を
行う。 【解決手段】 転写すべき情報に応じたパターン状の軟
磁性層33bを備えたマスター担体3と、予め初期直流磁
化した垂直磁気記録媒体2とを密着させた状態で、初期
直流磁化方向と逆向きの磁界成分を有する、垂直磁気記
録媒体2の表面に垂直な軸Zに対してθ傾いた方向の転
写用磁界Hduを印加して磁気転写を行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に情
報を転写するためのパターン状の磁性層を備えた磁気転
写用マスター担体を用いてスレーブ媒体である磁気記録
媒体に情報を磁気的に転写する磁気転写方法に関し、特
には、垂直磁気記録媒体へ情報を転写する磁気転写方法
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】磁気記録媒体においては一般に、情報量
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。それらの一例としてハードディスク装置やフロッピ
ー(R)ディスク装置に用いられる高密度磁気記録媒体
(磁気ディスク媒体)が知られ、その大容量化を実現す
るためには、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドが走査
し、高いS/N比で信号を再生する、いわゆるトラッキ
ングサーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッ
キングサーボを行うために、ディスク中に、ある間隔で
トラッキング用のサーボ信号、アドレス情報信号、再生
クロック信号等が、いわゆるプリフォーマットとして記
録されている。 【0003】このプリフォーマットを正確にかつ効率よ
く行う方法として、マスター担体が担持するサーボ信号
等の情報を磁気記録媒体へ磁気的に転写する磁気転写方
法が特開昭63−183623号公報、特開平10−4
0544号公報、特開平10−269566号公報等に
開示されている。 【0004】この磁気転写は、磁気ディスク媒体等の磁
気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に対応す
るパターン状の磁性層(一般には凹凸パターン形状の少
なくとも凸部表面に磁性層が形成されてなる)を有する
マスター担体を用意し、このマスター担体とスレーブ媒
体を密着させた状態で、転写用磁界を印加することによ
り、マスター担体のパターン状の磁性層が担持する情報
(例えばサーボ信号)に対応する磁気パターンをスレー
ブ媒体に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒体
との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行
うことができ、正確なプリフォーマット記録が可能であ
り、しかも記録に要する時間も極めて短時間であるとい
う利点を有している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気記録媒
体としては、従来一般に長手磁気記録媒体が用いられ、
上述した磁気転写技術の開発も長手磁気記録媒体への磁
気転写を主眼に進められてきた。 【0006】一方、より高濃度記録をターゲットとする
場合、垂直磁気記録媒体が有力であるが、垂直磁気記録
媒体に対する磁気転写手法は、長手磁気記録媒体とは異
なった条件が必要である。 【0007】本発明は上記事情に鑑み、垂直磁気記録媒
体に対して良好な磁気転写を行うことができる磁気転写
方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の磁気転写方法
は、スレーブ媒体に対して情報を転写するためのパター
ン状の磁性層を有する磁気転写用マスター担体を前記ス
レーブ媒体と密着させた状態で転写磁界を印加して、前
記スレーブ媒体に前記情報を磁気転写する磁気転写方法
において、前記スレーブ媒体として垂直磁気記録媒体を
用い、該スレーブ媒体を該スレーブ媒体の表面に垂直な
一方向に初期直流磁化させた後、前記スレーブ媒体と前
記マスター担体とを密着させた状態で、両者に前記初期
直流磁化の方向と逆向きの磁界成分を有する、前記スレ
ーブ媒体の表面に垂直な軸に対して傾いた方向の転写磁
界を印加して磁気転写を行うことを特徴とするものであ
る。 【0009】ここで、「密着」とは、必ずしも両者が完
全に密着した状態のみならず、近接して対峙した状態を
も含むものである。 【0010】また、スレーブ媒体の初期直流磁化は、予
めスレーブ媒体担体で行ってもよいし、マスター担体を
密着させた状態で行ってもよい。 【0011】スレーブ媒体に対して情報を転写するため
のパターン状の磁性層を有する磁気転写用マスター担体
は、基本的に、基板とその上に設けられた磁性層とから
なるものであり、磁性層がパターン状に形成されて情報
を担持するものである。具体的には、表面に凹凸パター
ンを備えた基板上と、該凹凸パターン上に一様に、もし
くは凸部表面にのみ形成された磁性層とからなるもの
(図1、図2参照)、表面にネガパターンの凹凸パター
ンを備えた基板と該基板の凹部表面にのみ該凹部を埋め
込むように形成された磁性層とからなるもの(図3参
照)、平面基板と該基板上に凹凸パターン状もしくは凸
部パターン状に形成された磁性層とからなるもの(図4
参照)等が挙げられる。いずれの場合にもパターン状の
磁性層は各凸部上の(あるいは凹部に埋めこまれた磁性
層の場合には凹部上の)磁性エレメントにより構成され
ている。 【0012】前記転写磁界を印加する傾きは、この磁性
エレメントの厚みをd、トラック幅方向もしくはトラッ
ク長手方向のうちの最小パターン幅(長さ)をwとした
とき、スレーブ媒体表面に垂直な軸に対してtan
-1(w/d)〜tan-1(w/20d)の範囲であること
が好ましい。 【0013】なお、前記情報としてはサーボ信号が好適
である。 【0014】垂直磁気記録媒体としては、具体的にはハ
ードディスク、フレキシブルディスクなどの円盤状磁気
記録媒体が挙げられる。 【0015】 【発明の効果】本発明の磁気転写方法は、転写磁界とし
て、スレーブ媒体の初期直流磁化の方向と逆向きの磁界
成分を有する、前記スレーブ媒体の表面に垂直な軸に対
して傾いた方向の磁界を印加して磁気転写を行うので、
有効磁路長を長くすることができ、マスター担体のパタ
ーン状の磁性層を構成する各磁性エレメントへの磁束吸
い込み効果を向上させることができる。したがって、垂
直磁気記録媒体に対して良好な磁気転写を行うことがで
きる。 【0016】なお、磁性層への磁束吸い込み効果を向上
させる方法としては、各磁性エレメントの厚みd、幅w
としたとき、d/wを大きくする方法が考えられるが、
このようなパターンを精度よく作成することは困難であ
る。一方、本発明のように転写磁界の方向を磁性層の厚
さ方向に傾けることにより有効磁路長を長くすれば、d
/wを大きくすることなく、磁束の収束効果を高めるこ
とができ、品質の良い転写信号を得ることができる。 【0017】本発明の磁気転写用マスター担体が担持す
る前記情報をサーボ信号とすれば、垂直磁気記録媒体へ
のサーボ信号の転写が容易かつ良好になされ、プリフォ
ーマット済みの垂直磁気記録媒体の効率的な製造が可能
となる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。まず、本実施の形態に用いら
れる磁気転写用マスター担体について説明する。磁気転
写用マスター担体の一部断面図を図1〜図4に示す。 【0019】図1は第一の実施形態の磁気転写用マスタ
ー担体の一部断面図である。マスター担体3は後述の図
5に示すように円盤状に形成されており、同図中点線で
囲まれるドーナツ形状の領域にスレーブ媒体に情報を転
写するためのパターン状の磁性層が形成されている。図
1は図5に示す円盤状磁気転写用マスター担体3の円周
方向の一部断面図である。図1に示すマスター担体3
は、表面に凹凸パターンを備えた基板3aとその表面す
なわち凸部および凹部上に形成された軟磁性層3bとを
備えてなる。このように凸部を備えた基板3aに一様に
軟磁性層3bを形成することにより、パターン状の軟磁
性層を備えたマスター担体となる。本マスター担体3に
おいて、基板3aの凸部表面に形成されている軟磁性層
3bは、高さ(厚み)d、凸部の最小パターン長は円周
方向の幅(トラック長手方向幅)wである。 【0020】なお、マスター担体3の基板3aとして
は、ニッケル、シリコン、石英板、ガラス、アルミニウ
ム、セラミックス、合成樹樹脂等が用いられる。また、
軟磁性層3bの磁性材料としては、Co、Co合金(C
oNi、CoNiZr、CoNbTaZr等)、Fe、
Fe合金(FeCo、FeCoNi、FeNiMo、F
eAlSi、FeAl、FeTaN)、Ni、Ni合金
(NiFe)を用いることができ、特に好ましいのはF
eCo、FeCoNiである。 【0021】マスター担体3のパターン状凸部(凹凸パ
ターン)の形成は、スタンパー法、フォトリソグラフィ
法等によって行うことができる。ここでは、スタンパー
法を用いた場合のマスター担体の作製について説明す
る。 【0022】まず、表面が平滑なガラス板(または石英
板)の上にスピンコート等でフォトレジストを形成し、
このガラス板を回転させながらサーボ信号に対応して変
調したレーザー光(または電子ビーム)を照射し、フォ
トレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに
回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当
するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露
光し、その後、フォトレジストを現像処理し、露光部分
を除去しフォトレジストによる凹凸形状を有する原盤を
得る。次に、原盤の表面の凹凸パターンをもとに、この
表面にメッキ(電鋳)を施し、ポジ状凹凸パターンを有
するNi基板を作製し、原盤から剥離する。この基板を
そのままマスター担体とするか、または凹凸パターン上
に必要に応じて軟磁性層、保護膜を被覆してマスター担
体とする。 【0023】また、前記原盤にメッキを施して第2の原
盤を作製し、この第2の原盤を使用してメッキを行い、
ネガ状凹凸パターンを有する基板を作製してもよい。さ
らに、第2の原盤にメッキを行うか樹脂液を押し付けて
硬化を行って第3の原盤を作製し、第3の原盤にメッキ
を行い、ポジ状凹凸パターンを有する基板を作製しても
よい。 【0024】一方、前記ガラス板にフォトレジストによ
るパターンを形成した後、エッチングしてガラス板に穴
を形成し、フォトレジストを除去した原盤を得て、以下
前記と同様に基板を形成するようにしてもよい。 【0025】金属による基板の材料としては、前述の通
り、NiもしくはNi合金等を使用することができ、こ
の基板を作製する前記メッキとしては、無電解メッキ、
電鋳、スパッタリング、イオンプレーティングを含む各
種の金属成膜法が適用できる。基板の凸部高さ(凹凸パ
ターンの深さ)は、50〜800nmの範囲が好ましく、よ
り好ましくは80〜600nmである。この凹凸パターンが
サンプルサーボ信号である場合は、円周方向よりも半径
方向に長い矩形状の凸部が形成される。具体的には、半
径方向の長さは0.05〜20μm、円周方向は0.05〜5μm
が好ましく、この範囲で半径方向の方が長い形状となる
値を選ぶことがサーボ信号の情報を担持するパターンと
して好ましい。 【0026】基板の凹凸パターン上への軟磁性層3bの
形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法等の真空成膜手段、メッキ法など
を用いて行う。軟磁性層の厚みは、50〜500nmの範囲
が好ましく、さらに好ましくは80〜300nmである。 【0027】なお、この凸部表面の軟磁性層の上に5〜
30nmのダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の保
護膜を設けることが好ましく、さらに潤滑剤層を設けて
も良い。また、軟磁性層と保護膜の間に、Si等の密着
強化層を設けてもよい。潤滑剤を設けることにより、ス
レーブ媒体との接触過程で生じるずれを補正する際の、
摩擦による傷の発生などの耐久性の劣化が改善される。 【0028】図2、図3および図4は本発明の第2〜第
4の実施形態の磁気転写用マスター担体の一部断面図を
示すものである。図2に示すマスター担体3は、第1の
実施形態のマスター担体と同様の凹凸パターンが表面に
形成された基板13aを備え、この基板13aの凸部表面に
のみ軟磁性層13bが形成されてなるものである。このよ
うに、凸部表面にのみ軟磁性層13bが形成され、結果と
してパターン状の軟磁性層13bを備えたマスター担体と
なっている。 【0029】図3に示すマスター担体3は、上述の第1
の実施形態のマスター担体の凹凸パターンをポジパター
ンとしたとき、ネガパターンとなる凹凸パターンが形成
された基板23aとその凹部表面に該凹部を埋め込むよう
にして形成された軟磁性層23bとからなる。このよう
に、凹部表面にのみ軟磁性層23bが形成され、結果とし
てパターン状の軟磁性層23bを備えたマスター担体とな
っている。 【0030】なお、第2および第3の実施形態のマスタ
ー担体は上述の第1の実施形態のマスター担体と同様の
方法で作製することができる。 【0031】図4に示すマスター担体3は、表面が平面
状の基板33aと、該基板33a上にパターン状に形成され
た軟磁性層33bとからなる。このようなマスター担体33
は、基板33a上に厚みdの軟磁性層33bを一様に形成し
た後、軟磁性層33bがパターン状となるようにエッチン
グ等により一部を除去すればよい。このとき、エッチン
グ深さを調整することにより凹凸パターン状の軟磁性層
としてもよい。 【0032】次に、スレーブ媒体について説明する。ス
レーブ媒体2としては、ハードディスク、高密度フレキ
シブルディスクなどの円盤状磁気記録媒体が使用され、
その磁気記録層としては、塗布型磁気記録層あるいは金
属薄膜型磁気記録層が形成されている。なお、ここで
は、磁気記録層が表面に対して垂直な方向の磁化容易軸
を有する磁気異方性を備えているものを用いる。なお、
金属薄膜型磁気記録層の磁性材料としては、Co、Co
合金(CoPtCr、CoCr、CoPtCrTa、C
oPtCrNbTa、CoCrB、CoNi等)、F
e、Fe合金(FeCo、FePt、FeCoNi)を
用いることができる。なお、必要な磁気異方性を付与す
るために非磁性の下地層を設けることが好ましい。この
非磁性の下地層は、磁性層結晶構造を、格子定数整合に
より制御することが必要であり、そのような材料として
は、Ti、Cr、CrTi、CoCr、CrTa、Cr
Mo、NiAl、Ru、Pd等が挙げられる。また、磁
性層の垂直磁化状態を安定化させ、また、記録再生時の
感度を向上させるために非磁性下地層の下にさらに軟磁
性層からなる裏打ち層を設けることが好ましい。 【0033】なお、磁気記録層厚は10nm以上500nm
以下であることが好ましく、さらに好ましくは20nm以
上200nm以下である。また、非磁性層厚は、10nm以
上150nm以下が好ましく、さらに好ましくは20nm以
上80nm以下である。また、裏打ち層厚は50nm以上20
00nm以下が好ましく、さらに好ましくは80nm以上40
0nm以下である。 【0034】次に、本発明の磁気転写方法の実施形態に
ついて説明する。 【0035】図1は、スレーブ媒体2とマスター担体
3、4とを示す斜視図である。スレーブ媒体は、上述の
とおり、両面または片面に磁気記録層が形成されたハー
ドディスク、フレキシブルディスク等の円盤状磁気記録
媒体であり、磁気記録層の磁化容易方向が記録面に対し
て垂直な方向に形成されている垂直磁気記録媒体であ
る。また、本実施形態においては、円盤状の基板2aの
両面にそれぞれ磁気記録層2b,2cが形成されたもの
を示している。なお、基板2aと磁気記録層2b、2c
との間には図示しない下地層および裏打ち層が設けられ
ている。 【0036】また、マスター担体3は、例えば、図1に
示したマスター基板であり、基板3aと基板上に形成さ
れた、スレーブ媒体2の下側記録層2b用のパターン状
の磁性層3bが形成されている。また、マスター担体4
は、マスター担体3と同様の層構成からなる、スレーブ
媒体2の上側記録層2c用のパターン状の磁性層4bが
形成されたものである。マスター担体3を例に挙げる
と、パターン状の磁性層は、図中点線で囲まれたドーナ
ツ型の領域に形成されている。 【0037】図6は、この磁気転写の基本工程を説明す
るための図であり、図6(a)は磁界を一方向に印加し
てスレーブ媒体を初期直流磁化する工程、(b)はマス
ター担体とスレーブ媒体とを密着して転写磁界を印加す
る工程、(c)はスレーブ媒体の磁気転写後の状態をそ
れぞれ示す図である。なお、図6においてスレーブ媒体
2についてはその下面記録層2b側のみを示している。
また、ここでは、マスター担体として図4に示したマス
ター担体3を示している。 【0038】図6(a)に示すように、予めスレーブ媒体
2に初期直流磁界Hinを該スレーブ媒体の表面に略垂直
な一方向に印加して磁気記録層2bの磁化を初期直流磁
化させておく。その後、図6(b)に示すように、このス
レーブ媒体2の記録層2b側の面とマスター担体3の軟
磁性層33b側の面とを密着させ、スレーブ媒体2の表面
に垂直な方向に磁界成分を有する、該表面に垂直な軸Z
に対してθ傾いた方向に転写磁界Hduを印加する。この
傾きは、軟磁性エレメントの厚みd、トラック幅方向も
しくはトラック長手方向のうちの最小パターン幅(長
さ)をwとしたとき、転写磁界のスレーブ媒体表面に垂
直な軸に対する傾きθはtan-1(w/d)〜tan-1
(w/20d)の範囲とする。転写磁界Hduにより磁束10
は、図6に模式的に示すように、軟磁性層33bを経てス
レーブ媒体2へ侵入する。このとき、軟磁性層33bは磁
束を収束する役割を果たすが、斜めに磁界を印加するこ
とにより、垂直に磁界を印加した場合よりも有効磁路長
を長くすることができるため、磁束の収束効果が向上す
る。転写磁界Hduが斜めであるためにスレーブ媒体2の
磁性層2dには斜めに磁束10が侵入するが、スレーブ媒
体2の磁性層2dは一般に軟磁性層33の厚みよりも薄い
ため、磁化反転領域がマスター担体の磁性パターンから
大きくズレることはない。また、ズレが生じる場合に
は、ズレを考慮してマスター担体のパターンを形成して
おけばよい。 【0039】転写磁界を印加後、図6(c)に示すよう
に、スレーブ媒体2の磁気記録層2bにはマスター担体
3のパターンに応じた情報(例えばサーボ信号)が磁気
的に転写記録される。マスター担体の軟磁性における磁
束の収束効果の向上によりスレーブ媒体2の磁性層に品
質のよい磁化パターンを形成することができる。 【0040】なお、ここでは、スレーブ媒体2の下側記
録層2bへの下側マスター担体3による磁気転写につい
て説明したが、図5に示すように、スレーブ媒体2の上
側記録層2cについても上側マスター担体4と密着させ
て下側記録層と同様にして、該下側記録層と同時に磁気
転写を行う。 【0041】また、マスター担体の凹凸パターンがポジ
パターンと逆の凹凸形状のネガパターンの場合であって
も、初期磁界Hinの方向および転写磁界Hduの方向を上
記と逆方向にすることによって同様の情報を磁気的に転
写記録することができる。なお、初期直流磁界および転
写磁界は、スレーブ媒体の保持力、マスター担体および
スレーブ媒体の比透磁率等を勘案して定められた値を採
用する必要がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の磁気転写方法に用いられる第1の実施
形態の磁気転写用マスター担体の一部断面図 【図2】本発明の磁気転写方法に用いられる第2の実施
形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図 【図3】本発明の磁気転写方法に用いられる第3の実施
形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図 【図4】本発明の磁気転写方法に用いられる第4の実施
形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図 【図5】スレーブ媒体とマスター担体とを示す斜視図 【図6】本発明の磁気転写方法の基本工程を示す図 【符号の説明】 2 スレーブ媒体 2a 基板 2b,2c 磁性層(磁気記録層) 3,4 マスター担体 3a,4a,13a,23a,33a 基板 3b,4b,13b,23b,33b 軟磁性層 10 磁束

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 スレーブ媒体に対して情報を転写するた
    めのパターン状の磁性層を有する磁気転写用マスター担
    体を前記スレーブ媒体と密着させた状態で転写磁界を印
    加して、前記スレーブ媒体に前記情報を磁気転写する磁
    気転写方法において、 前記スレーブ媒体として垂直磁気記録媒体を用い、該ス
    レーブ媒体を該スレーブ媒体の表面に垂直な一方向に初
    期直流磁化させた後、 前記スレーブ媒体と前記マスター担体とを密着させた状
    態で、両者に前記初期直流磁化の方向と逆向きの磁界成
    分を有する、前記スレーブ媒体の表面に垂直な軸に対し
    て傾いた方向の転写磁界を印加して磁気転写を行うこと
    を特徴とする磁気転写方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008097689A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd サーボトラッキングパターン書き込み方法
JP2008165885A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Fujifilm Corp 磁気転写方法、磁気転写装置及び垂直磁気記録媒体

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