JP2003228817A - 磁気転写用マスター担体 - Google Patents

磁気転写用マスター担体

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JP2003228817A
JP2003228817A JP2002021889A JP2002021889A JP2003228817A JP 2003228817 A JP2003228817 A JP 2003228817A JP 2002021889 A JP2002021889 A JP 2002021889A JP 2002021889 A JP2002021889 A JP 2002021889A JP 2003228817 A JP2003228817 A JP 2003228817A
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Application number
JP2002021889A
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English (en)
Inventor
Shoichi Nishikawa
正一 西川
Kazuhiro Niitsuma
一弘 新妻
Tadashi Yasunaga
正 安永
Toshihiro Usa
利裕 宇佐
Kazunori Komatsu
和則 小松
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気転写用マスター担体において、磁気パタ
ーンを磁気転写した磁気記録媒体において良好な再生信
号を得る。 【解決手段】 面内磁気記録媒体2に転写すべき情報に
応じた凹凸パターンを有する基板3aと、該基板3a上
に形成された軟磁性層3bとを備えてなる磁気転写用マ
スター担体3において、基板3aの凸部上面と基板3a
の凹部上に形成された軟磁性層3bの上面との高低差h
と、基板3aの凸部のトラック方向側面の軟磁性層3b
の厚みdaと、凸部31上面の半径方向幅tbとが、da
/h≦1.2、0.1<da/tb<2.0の関係となるように
軟磁性層3bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に情
報を転写するためのパターン状の凹凸を備えた磁気転写
用マスター担体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】磁気記録媒体においては一般に、情報量
の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価
で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せ
る、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてお
り、この一例として、ハードディスク、ZIP(アイオ
メガ社)等のフレキシブルディスクからなる高密度磁気
記録媒体が知られている。これらの高密度磁気記録媒体
は情報記録領域が狭トラックで構成されており、狭いト
ラック幅を正確に磁気ヘッドにより走査させて高いS/
Nで信号を再生するためには、いわゆるトラッキングサ
ーボ技術が大きな役割を担っている。 【0003】トラック位置決めのためのサーボ信号や、
そのトラックのアドレス信号、再生クロック信号等のサ
ーボ情報は、磁気記録媒体の製造時にプリフォーマット
として予め磁気記録媒体に記録する必要があり、現在は
専用のサーボ記録装置(サーボトラックライター)を用
いてプリフォーマットが行われている。従来のサーボ記
録装置によるプリフォーマットは、磁気記録媒体1枚ず
つ、磁気ヘッドにより記録する必要があるため、相当の
時間がかかり生産効率の点で問題がある。 【0004】一方、プリフォーマットを正確にかつ効率
よく行う方法として、マスター担体に形成されたサーボ
情報を担持するパターンを磁気記録媒体へ磁気転写によ
り転写する方法が、特開昭63−183623号公報、
特開平10−40544号公報、特開平10−2695
66号公報等において提案されている。 【0005】磁気転写は、転写すべき情報を担持するマ
スター担体を磁気ディスク媒体等の磁気記録媒体(スレ
ーブ媒体)と密着させた状態で、転写用磁界を印加する
ことにより、マスター担体の有する情報パターンに対応
する磁気パターンをスレーブ媒体に磁気的に転写するも
ので、マスター担体とスレーブ媒体との相対的な位置を
変化させることなく静的に記録を行うことができ、正確
なプリフォーマット記録が可能であり、しかも記録に要
する時間も極めて短時間であるという利点を有してい
る。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本出願人は、マスター
担体の基板の凸部表面に形成される磁性層として保磁力
の小さい軟磁性層を採用し、スレーブ媒体の磁性層を予
めトラックの一方向へ直流磁化させた後、マスター担体
の軟磁性層と密着させた状態でスレーブ媒体の初期直流
磁化方向と略反対方向に転写用磁界を印加することによ
り、磁気パターンを転写する磁気転写方法を特開平20
01−14667号等において提案している。マスター
担体は、その製造上の観点から、表面に凹凸を有する基
板上の凸部上面にのみ磁性層を持つのではなく、凹凸に
沿って連続的に軟磁性層を形成する方が有利である。 【0007】しかしながら、マスター担体基板上の軟磁
性層の状態により磁気転写不良が発生する場合があり、
本発明者の検討により、この磁気転写不良の発生は、基
板凸部上面の磁性層と凹部上面の磁性層間を繋ぐ凸部側
面の磁性層の厚み等に依存することが明らかになった。 【0008】本発明は上記事情に鑑み、パターン状の凹
凸を表面に有する基板と該基板の凹凸に沿って連続的に
形成された磁性層とからなる磁気転写用マスター担体で
あって、磁気転写後のスレーブ媒体において良好な転写
信号を得ることができる磁気転写用マスター担体を提供
することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の磁気転写用マス
ター担体は、面内磁気記録媒体に転写すべき情報に応じ
たパターン状の凹凸を有する基板と、該基板上に前記凹
凸に沿って連続的に形成された磁性層とを備えてなる磁
気転写用マスター担体であって、前記基板の凸部上面と
前記基板の凹部上に形成された前記磁性層の上面との高
低差hと、前記基板の凸部のトラック方向側面の前記磁
性層の厚みdaと、前記基板の凸部上面の前記磁性層の
上面の半径方向幅tbとが、 da/h≦1.2 0.1<da/tb<2.0 を満たす関係にあることを特徴とするものである。 【0010】なお、垂直磁気記録媒体用の磁気転写用マ
スター担体としては、垂直磁気記録媒体に転写すべき情
報に応じたパターン状の凹凸を有する基板と、該基板上
に前記凹凸に沿って連続的に形成された磁性層とを備え
てなる磁気転写用マスター担体であって、前記基板の凸
部上面と前記基板の凹部上に形成された前記磁性層の上
面との高低差hと、前記基板の凸部の半径方向側面の前
記磁性層の厚みdbと、前記基板の凸部上面の前記磁性
層の上面のトラック方向幅taと、前記基板の凸部上面
の前記磁性層の上面の半径方向幅tbとが、 0.2<db/h<2.0 0.1<db/(ta+tb)<1.4 であることが望ましい。 【0011】 【発明の効果】面内磁気記録媒体への磁気転写に用いら
れる本発明の磁気転写用マスター担体は、基板の凸部上
面と基板の凹部上に形成された磁性層の上面との高低差
hと、基板の凸部のトラック方向側面の磁性層の厚みd
aと、基板の凸部上面の磁性層の上面の半径方向幅tb
とが、da/h≦1.2、0.1<da/tb<2.0の関係と
なるように形成されているため、スレーブ媒体への磁気
転写時において、スレーブ媒体に良好な磁化パターンを
形成することができる。良好な磁化パターンが形成され
たスレーブ媒体であれば、高品位の再生信号を得ること
ができる。 【0012】すなわち、面内磁気記録媒体に対する磁気
転写に用いられる磁気転写用マスター担体において、d
a/hが1.2より大きいと、磁気転写の磁界印加時に、
凸部上面の磁性層からスレーブ媒体側に侵入するべき磁
束が凸部側面の磁性層を介して凹部上面の磁性層に引き
込まれやすくなり、転写磁界強度が低下して良好な信号
品位を得られない。また、da/tbが0.1以下である
と磁性層被覆率が少なく、転写回数が増加すると磁性層
剥れを生じる原因となる。また、da/tbが2.0以上
であると転写磁界が磁性層中に吸い込まれ転写用磁界強
度が低下してしまい、信号品位の低下に繋がるという問
題がある。 【0013】また、垂直磁気記録媒体への磁気転写に用
いられる磁気転写用マスター担体については、基板の凸
部上面と基板の凹部上に形成された磁性層の上面との高
低差hと、基板の凸部半径方向側面の磁性層の厚みdb
と、基板の凸部上面の磁性層の上面のトラック方向幅t
aと、前記基板の凸部上面の磁性層の上面の半径方向幅
tbとが、0.2<db/h<2.0、0.1<db/(ta+
tb)<1.4の関係となるように形成されていれば、ス
レーブ媒体への磁気転写時において、スレーブ媒体に良
好な磁化パターンを形成することができる。良好な磁化
パターンが形成されたスレーブ媒体であれば、高品位の
再生信号を得ることができる。 【0014】垂直磁気記録媒体への磁気転写の場合、凸
部側面部に形成される磁性層に磁束を集中させること
で、マスター担体のパターン凸部に対応する磁気記録媒
体における磁化反転部の磁界強度を強くすることがで
き、本発明者の検討によりdb/hが0.2以下である
と、転写磁界強度を十分に保つことができず、良好な信
号品位が得られないことが明らかになった。垂直磁気記
録媒体への磁気転写の場合、前述のとおり凸部側面部に
磁束を吸い込ませて良好な磁気転写を行うことができる
ため、側面の厚みは厚い方がよいが、db/hが2.0以
上であると、凸部パターンでの磁束密度が減少し、十分
な記録特性を達成することができなくなる。同様に、d
b/(ta+tb)が0.1以下であると転写磁界強度を
十分に保つことができず、db/(ta+tb)が1.4
以上であると凸部パターンでの磁束密度が減少すること
となる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。 【0016】まず、本発明の第1の実施形態による磁気
転写用マスター担体として、面内磁気記録媒体に対する
プリフォーマットを行うためのマスター担体について説
明する。 【0017】図1は本実施形態の磁気転写用マスター担
体の表面の一部斜視図を示し、図2はマスター担体の凸
部の平面図を示し、図3および図4はマスター担体の凸
部の一部断面図を示すものである。 【0018】マスター担体3は、後述の図5に示すよう
に円盤状に形成されており、表面にパターン状の凸部が
形成されてなる凹凸パターンを備えた基板3aとその凹
凸パターンに沿って形成された軟磁性層3bとを備えて
なる。すなわち、マスター担体3の凹凸パターンとは、
基板3a表面の凹凸パターンに軟磁性層3bが形成され
てなるものであり、したがって、マスター担体3の凸部
31とは、基板3aの凸部に軟磁性層3bが形成されてな
る凸部をいう。マスター担体3の有する凹凸パターンは
スレーブ媒体である磁気記録媒体に転写すべき情報に応
じたものであり、その一部パターンは例えば図1に示す
ようなものである。図1において、矢印Xは円周方向
(トラック方向)、矢印Yは半径方向を示す。 【0019】図2は図1に示したマスター担体3の凸部
31の一つを示す平面図であり、図3は凸部31のA−A’
断面図、すなわちマスター担体3の凸部31の、基板3a
に垂直かつトラック方向Xに平行な面に沿った断面図で
あり、図4は凸部31のB−B’断面図、すなわちマスタ
ー担体3の凸部31の、基板3aに垂直かつ半径方向Yに
平行な面に沿った断面図である。ここで、基板3aの凸
部上面と基板3aの凹部上に形成された軟磁性層3bの
上面との高低差をh、基板3aの凸部のトラック方向側
面の軟磁性層3bの厚みをda、基板3aの凸部上面の
軟磁性層3bの上面のトラック方向幅、すなわち凸部31
上面のトラック方向幅をta、基板3aの凸部の半径方
向側面の軟磁性層3bの厚みをdb、基板3aの凸部上
面の軟磁性層3bの上面の半径方向幅、すなわち凸部31
上面の半径方向幅をtbと定義する。なお、この定義は
後述の第二の実施形態のマスター担体13についても同様
とする。 【0020】本実施形態のマスター担体においては、基
板3aの凸部上面と基板3aの凹部上に形成された軟磁
性層3bの上面との高低差hと、基板3aの凸部のトラ
ック方向側面の軟磁性層3bの厚みdaと、凸部31上面
の半径方向幅tbとが、da/h≦1.2、0.1<da/t
b<2.0の関係となるように、軟磁性層3bが形成され
ている。 【0021】なお、基板3aの凸部のトラック方向側面
のみならず、該凸部の半径方向Yの側面に形成されてい
る軟磁性層3bの厚みdbと、凸部31上面のトラック方
向幅taも、db/h≦1.2、0.1<db/ta<2.0を
満たすように形成されていることが望ましい。 【0022】マスター担体3は、軟磁性層3bが上記関
係となるように形成されていることにより、面内磁気記
録媒体への良好な再生信号品位を有する磁気パターンの
転写が可能となる。 【0023】なお、マスター担体3の基板3aとして
は、ニッケル、シリコン、石英板、ガラス、アルミニウ
ム、セラミックス、合成樹脂等が用いられる。また、軟
磁性層3bの磁性材料としては、Co、Co合金(Co
Ni、CoNiZr、CoNbTaZr等)、Fe、F
e合金(FeCo、FeCoNi、FeNiMo、Fe
AlSi、FeAl、FeTaN)、Ni、Ni合金
(NiFe)を用いることができ、特に好ましいのはF
eCo、FeCoNiである。 【0024】マスター担体3のパターン状凸部(凹凸パ
ターン)の形成は、スタンパー法、フォトリソグラフィ
ー法等を用いて行うことができる。 【0025】まず、表面が平滑なガラス板(または石英
板)の上にスピンコート等でフォトレジストを形成し、
このガラス板を回転させながらサーボ信号に対応して変
調したレーザー光(または電子ビーム)を照射し、フォ
トレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに
回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当
するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露
光し、その後、フォトレジストを現像処理し、露光部分
を除去しフォトレジストによる凹凸形状を有する原盤を
得る。次に、原盤の表面の凹凸パターンをもとに、この
表面にメッキ(電鋳)を施し、ポジ状凹凸パターンを有
するNi基板を作製し、原盤から剥離する。この基板を
そのままマスター担体とするか、または凹凸パターン上
に必要に応じて軟磁性層、保護膜を被覆してマスター担
体とする。 【0026】また、前記原盤にメッキを施して第2の原
盤を作製し、この第2の原盤を使用してメッキを行い、
ネガ状凹凸パターンを有する基板を作製してもよい。さ
らに、第2の原盤にメッキを行うか樹脂液を押し付けて
硬化を行って第3の原盤を作製し、第3の原盤にメッキ
を行い、ポジ状凹凸パターンを有する基板を作製しても
よい。 【0027】一方、前記ガラス板にフォトレジストによ
るパターンを形成した後、エッチングしてガラス板に穴
を形成し、フォトレジストを除去した原盤を得て、以下
前記と同様に基板を形成するようにしてもよい。 【0028】金属製基板材料としては、前述の通り、N
iもしくはNi合金等を使用することができ、この基板
を作製する前記メッキとしては、無電解メッキ、電鋳、
スパッタリング、イオンプレーティングを含む各種の金
属成膜法が適用できる。基板の凸部高さ(凹凸パターン
の深さ)は、50〜800nmの範囲が好ましく、より好ま
しくは80〜600nmである。この凹凸パターンがサンプ
ルサーボ信号である場合は、円周方向よりも半径方向に
長い矩形状の凸部が形成される。具体的には、半径方向
の長さは0.05〜20μm、円周方向は0.05〜5μmが好ま
しく、この範囲で半径方向の方が長い形状となる値を選
ぶことがサーボ信号の情報を担持するパターンとして好
ましい。 【0029】基板の凹凸パターン上への軟磁性層3bの
形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法等の真空成膜手段、メッキ法など
を用いて行う。軟磁性層の厚みは、50〜500nmの範囲
が好ましく、さらに好ましくは80〜300nmである。 【0030】なお、この凸部表面の軟磁性層の上に5〜
30nmのダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の保
護膜を設けることが好ましく、さらに潤滑剤層を設けて
も良い。また、軟磁性層と保護膜の間に、Si等の密着
強化層を設けてもよい。潤滑剤を設けることにより、ス
レーブ媒体との接触過程で生じるずれを補正する際の、
摩擦による傷の発生などの耐久性の劣化が改善される。 【0031】次に、本発明の磁気転写用マスター担体を
用いてスレーブ媒体へ情報を転写する磁気転写方法の実
施形態について説明する。 【0032】図5は、スレーブ媒体2とマスター担体
3、4とを示す斜視図である。スレーブ媒体は、例え
ば、両面または片面に磁気記録層が形成されたハードデ
ィスク、フレキシブルディスク等の円盤状磁気記録媒体
である。また、本実施形態においては、円盤状の基板2
aの両面にそれぞれ面内磁気記録層2b,2cが形成さ
れたものを示している。 【0033】また、マスター担体3は上記実施形態に示
したものであり、スレーブ媒体2の下側記録層2b用の
凹凸パターンが形成されている。また、マスター担体4
は、マスター担体3と同様の層構成からなる、スレーブ
媒体2の上側記録層2c用の凹凸パターンが形成された
ものである。 【0034】図5では、磁気記録媒体2とマスター担体
3,4が互いに離間した状態を示しているが、実際の磁
気転写は、磁気記録媒体2の記録再生面とマスター担体
3,4の軟磁性層3b、4bとを密着させて、あるいは
近接して対面させた状態で行う。 【0035】図6は、面内磁気記録媒体2への磁気転写
の基本工程を説明するための図であり、図6(a)は磁
界を一方向に印加してスレーブ媒体を初期直流磁化する
工程、(b)はマスター担体とスレーブ媒体とを密着さ
せて初期直流磁界とは略反対方向に磁界を印加する工
程、(c)は磁気転写後のスレーブ媒体の記録再生面の
状態をそれぞれ示す図である。なお、図6においてスレ
ーブ媒体2についてはその下面記録層2b側のみを示し
ている。 【0036】図6(a)に示すように、予めスレーブ媒体
2にトラック方向の一方向の初期直流磁界Hinを印加し
て磁気記録層2bの磁化を初期直流磁化させておく。そ
の後、図6(b)に示すように、このスレーブ媒体2の記
録層2b側の面とマスター担体3の凸部表面の軟磁性層
3b側の面とを密着させ、スレーブ媒体2のトラック方
向に前記初期直流磁界Hinとは逆方向の転写用磁界Hdu
を印加して磁気転写を行う。その結果、図6(c)に示す
ように、スレーブ媒体2の磁気記録層2bにはマスター
担体3の凹凸パターンに応じた情報(例えばサーボ信
号)が磁気的に転写記録される。ここでは、スレーブ媒
体2の下側記録層2bへの下側マスター担体3による磁
気転写について説明したが、磁気記録媒体2の上側記録
再生面2eについても上側マスター担体4と密着させて
同様に磁気転写を行う。なお、磁気記録媒体2の上下記
録再生面2d、2eへの磁気転写は同時になされてもよ
いし、片面ずつ順次なされてもよい。 【0037】また、マスター担体3の凹凸パターンが図
6のポジパターンと逆の凹凸形状のネガパターンの場合
であっても、初期磁界Hinの方向および転写用磁界Hdu
の方向を上記と逆方向にすることによって同様の情報を
磁気的に転写記録することができる。なお、初期直流磁
界および転写用磁界は、スレーブ媒体の保磁力、マスタ
ー担体およびスレーブ媒体の比透磁率等を勘案して定め
られた値を採用する必要がある。 【0038】次に、本発明の第2実施形態による磁気転
写用マスター担体として、垂直磁気記録媒体に対するプ
リフォーマットを行うためのマスター担体について説明
する。 【0039】垂直磁気記録媒体用のマスター担体13の構
成は基本的に上述の面内磁気記録媒体用のマスター担体
3の構成と同様であり、表面に凹凸パターンを有する基
板13aと該基板上に形成された軟磁性層13bとからな
る。 【0040】但し、本実施形態のマスター担体13におい
ては、基板13aの凸部上面と基板13aの凹部上に形成さ
れた軟磁性層13bの上面との高低差hと、基板13aの凸
部の半径方向側面の軟磁性層13bの厚みdbと、凸部31
上面のトラック方向幅taと半径方向幅tbとの和が、
0.2<db/h<2.0、0.1<db/(ta+tb)<1.4
の関係となるように、軟磁性層13bが形成されている。 【0041】マスター担体13は、軟磁性層13bが上記関
係となるように形成されていることにより、垂直磁気記
録媒体への良好な再生信号品位を有する磁気パターンの
転写が可能となる。なお、作製方法は、上記の面内磁気
記録媒体用のマスター担体の場合と同様である。 【0042】図7は、垂直磁気記録媒体12であるスレー
ブ媒体への磁気転写の基本工程を説明するための図であ
り、図7(a)は磁界を一方向に印加してスレーブ媒体
を初期直流磁化する工程、(b)はマスター担体とスレ
ーブ媒体とを密着して初期直流磁界とは反対方向に磁界
を印加する工程、(c)は磁気転写後の状態をそれぞれ
示す図である。なお、図7においてスレーブ媒体12につ
いてはその下面記録層12b側のみを示している。 【0043】図7(a)に示すように、予めスレーブ媒体
12に初期直流磁界Hinをトラック面に垂直な一方向に印
加して磁気記録層12bの磁化を初期直流磁化させてお
く。その後、図7(b)に示すように、このスレーブ媒体
12の記録層12b側の面とマスター担体13の凸部表面の軟
磁性層13b側の面とを密着させ、スレーブ媒体12のトラ
ック面に垂直な方向に前記初期直流磁界Hinとは逆方向
の転写用磁界Hduを印加して磁気転写を行う。その結
果、図7(c)に示すように、スレーブ媒体12の磁気記録
層12bにはマスター担体13の凸部パターンに応じた情報
(例えばサーボ信号)が磁気的に転写記録される。ここ
では、スレーブ媒体12の下側記録層12bへの下側マスタ
ー担体13による磁気転写について説明したが、第1の実
施形態の場合と同様に、スレーブ媒体12の上側記録層に
ついても上側マスター担体と密着させて下側記録層と同
様にして、該下側記録層と同時に磁気転写を行う。 【0044】また、マスター担体13の凹凸パターンが図
7のポジパターンと逆の凹凸形状のネガパターンの場合
であっても、初期磁界Hinの方向および転写用磁界Hdu
の方向を上記と逆方向にすることによって同様の情報を
磁気的に転写記録することができる。なお、初期直流磁
界および転写用磁界は、スレーブ媒体の保磁力、マスタ
ー担体およびスレーブ媒体の比透磁率等を勘案して定め
られた値を採用する必要がある。 【0045】なお、第1および第2の実施形態におい
て、スレーブ媒体2、12としては、ハードディスク、高
密度フレキシブルディスクなどの円盤状磁気記録媒体が
使用され、その磁気記録層としては、塗布型磁気記録層
あるいは金属薄膜型磁気記録層が形成されているものを
用いる。なお、面内磁気記録媒体2は、磁気記録層がト
ラック方向に対して平行な方向に磁化容易軸を有する磁
気異方性を備えているものであり、一方、垂直磁気記録
媒体12は、磁気記録層がトラック面に対して垂直な方向
に磁化容易軸を有する磁気異方性を備えているものであ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施形態に係る磁気転写用マス
ター担体の表面の一部斜視図 【図2】マスター担体の凸部の平面図 【図3】図2に示したマスター担体の凸部のA−A’断
面図 【図4】図2に示したマスター担体の凸部のB−B’断
面図 【図5】スレーブ媒体とマスター担体とを示す斜視図 【図6】面内磁気記録媒体への磁気転写方法の基本工程
を示す図 【図7】垂直磁気記録媒体への磁気転写方法の基本工程
を示す図 【符号の説明】 2 スレーブ媒体(面内磁気記録媒体) 2a スレーブ媒体の基板 2b,2c 磁性層(磁気記録層) 3,4 マスター担体 3a,4a マスター担体の基板 3b,4b 軟磁性層 12 スレーブ媒体(垂直磁気記録媒体) 12a スレーブ媒体の基板 12b 磁性層(磁気記録層) 13 マスター担体 13a マスター担体の基板 13b 軟磁性層 31 マスター担体3の凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安永 正 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 宇佐 利裕 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 小松 和則 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BB01 BB07 CB07 DA02 DA03 EA03

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 面内磁気記録媒体に転写すべき情報に応
    じたパターン状の凹凸を有する基板と、該基板上に前記
    凹凸に沿って連続的に形成された磁性層とを備えてなる
    磁気転写用マスター担体であって、 前記基板の凸部上面と前記基板の凹部上に形成された前
    記磁性層の上面との高低差hと、前記基板の凸部のトラ
    ック方向側面の前記磁性層の厚みdaと、前記基板の凸
    部上面の前記磁性層の上面の半径方向幅tbとが、 da/h≦1.2 0.1<da/tb<2.0 を満たす関係にあることを特徴とする磁気転写用マスタ
    ー担体。
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