JP2003018316A - 端末のソフトウェア変更方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線或いは有線によるソフトウェアの変更
を、安全、確実に、且つ短時間で行なうことが可能な端
末のソフトウェア変更方式を提供すること。 【解決手段】 プログラム格納用の記憶手段１１と、外
部からデータを受信する通信手段１３と、前記通信手段
の動作および前記プログラム格納用記憶手段に格納され
たプログラムの管理制御を行なう制御手段１５とを備え
た端末のソフトウェア変更方式として、前記プログラム
格納用記憶手段に現在実行中のプログラム格納領域と新
たにロードされるプログラムを格納可能な未格納領域
と、プログラムの管理情報を格納する管理情報格納領域
２０とを少なくとも設け、前記制御手段は、通信手段に
より受信されたプログラムデータを前記プログラム格納
用記憶手段にロードするとともに、このロードされたプ
ログラムデータの管理情報を作成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯端末装置など
の情報処理装置のプログラム更新を簡便且つ迅速に行な
える端末のソフトウェア変更方式に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】携帯端末装置などは使用のし方によって
は新しい処理を行なうために頻繁にプログラムの変更が
行なわれる。そのような携帯端末装置のプログラムの格
納状況および実行についての従来例としては、例えば図
４および図５に示すものがある。

【０００３】図４は携帯端末装置のプログラムの格納部
分の構成を表すブロック図であり、図５はその携帯端末
装置におけるプログラムの変更処理動作を説明するフロ
ー図である。

【０００４】図４において、携帯端末装置のプログラム
の格納部分は、プログラム或いはアプリケーションを格
納する記憶手段であるフラッシュＲＯＭ１と、携帯端末
装置における各種データ処理に用いられるＲＡＭ２と、
外部装置或いは通信ネットワーク６との間での通信を行
なう通信部３と、装置内における各種処理データや送受
信データを格納するハードディスク４と、上記各機能部
１〜４の動作をコントロールする制御部５とから構成さ
れている。制御部５はＣＰＵによって構成され、携帯端
末装置全体の処理動作をコントロールする。また、この
携帯端末装置の処理動作を実行するためのプログラム
は、フラッシュＲＯＭ１の中に格納され、通常時は、制
御部５によってフラッシュＲＯＭ１から必要なプログラ
ムが読み出しされデータの加工、或いはデータの送受信
が行なわれるようになっている。

【０００５】そして、かかる構成の下で、上記プログラ
ムを変更したいときは、携帯端末装置をセンター或いは
オフィスのバージョン変更されたプログラムを保有する
中央処理装置（パーソナルコンピュータであってもよ
い）に接続し、プログラム変更操作が行なわれる。この
プログラム変更動作が開始されると、制御部５は、まず
処理ステップ（以下、単にステップという）ＳＴ１にお
いてプログラムデータ全体のうちの１ブロックデータを
中央処理装置から携帯端末装置の通信部３を介して受信
する。この１ブロック目のプログラムデータは、ステッ
プＳＴ２においてハードディスク４に転送されて格納、
すなわち一時退避される。次に制御部５はステップＳＴ
３において、現在変更しようとしてロードしつつあるプ
ログラムデータの全ブロックデータを受信したか否かを
チェックし、全ブロックデータを受信していないときは
ステップＳＴ１に戻ってプログラムデータの次のブロッ
クデータを受信する処理を行なう。他方、ステップＳＴ
３においてプログラムデータの全ブロックデータを受信
したと判断されたときは、制御部５は、ステップＳＴ４
においてハードディスク４に格納された退避データを今
度はフラッシュＲＯＭ１へ転送しする。そして、変更後
のプログラムがフラッシュＲＯＭ１へ転送され終わった
後に、制御部５はステップＳＴ５において変更後のプロ
グラムを用いてプログラム実行を行なうことができるよ
うになり、一連のプログラム変更処理動作を終了する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の端末のソフトウェア変更方式にあっては、通
信部３から受信したプログラムデータを一旦一時記憶手
段であるハードディスクに格納した後、プログラムデー
タ全体が受信し終わってからフラッシュＲＯＭ１へ転
送、コピーする方式となっているから、上記プログラム
をコピーする際に失敗すると、もとのプログラムデータ
は少なくとも一部は消去されるために破壊されているか
ら、プログラムの実行ができなくなり二度と動作しなく
なってしまうという不具合がある。

【０００７】また、従来の端末のソフトウェア変更方式
にあっては、ハードディスクに一時退避されたプログラ
ムデータ全体がフラッシュＲＯＭ１へ転送、コピーされ
るようになっているから、プログラムデータが大容量で
ある場合は、転送に時間がかかるため、その転送中の比
較的長時間にわたって携帯端末装置の他の操作ができな
いという不具合もあった。

【０００８】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、その目的は、無線或いは有線による
ソフトウェアの変更を、安全、確実に、且つ短時間で行
なうことが可能な端末のソフトウェア変更方式を提供す
ることである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、プログラム格納用の記憶手段と、外部からデ
ータを受信する通信手段と、前記通信手段の動作および
前記プログラム格納用記憶手段に格納されたプログラム
の管理制御を行なう制御手段とを備えた端末のソフトウ
ェア変更方式として、前記プログラム格納用記憶手段に
現在実行中のプログラム格納領域と新たにロードされる
プログラムを格納可能な未格納領域と、プログラムの管
理情報を格納する管理情報格納領域とを少なくとも設
け、前記制御手段は、通信手段により受信されたプログ
ラムデータを前記プログラム格納用記憶手段にロードす
るとともに、このロードされたプログラムデータの管理
情報を作成するようにしたことを要旨とする。

【００１０】これにより、本発明では、受信されたプロ
グラムデータ（新データ）は直接前記プログラム格納用
記憶手段にロードされ、また前記新データがロードされ
ても旧データが破壊されることはないから、処理の停止
は起こらない。しかも受信されたプログラムデータにつ
いては、管理情報の書換えを行なうのみで実行可能とな
るから、短時間でソフトウェアの変更を行なうことが可
能となる。

【００１１】本発明の別の態様は、前記制御手段は、現
在実行中のプログラムと新たにロードされたプログラム
とを比較し、変更部分に関連する管理情報を書き換えた
後、実行されるプログラムを切り換えることを特徴とす
るものであり、プログラムの変更部分の管理情報の書換
えだけでプログラムの切り換えが行なえるので、ソフト
ウェアの変更に要する時間をさらに短くすることが可能
となる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
用いて説明する。図１は本発明による端末のソフトウェ
ア変更方式を実施するための携帯端末装置のプログラム
の格納部分の構成を表すブロック図であり、図２はその
携帯端末装置におけるプログラムの変更処理動作を説明
するフロー図である。

【００１３】図１において、携帯端末装置のプログラム
の格納部分は、プログラム或いはアプリケーションを格
納する記憶手段であるフラッシュＲＯＭ１１と、携帯端
末装置における各種データ処理に用いられるＲＡＭ１２
と、外部装置或いは通信ネットワーク１６との間での通
信を行なう通信部１３と、上記各機能部１１〜１３の動
作をコントロールする制御部１５とから構成されてい
る。制御部１５はＣＰＵその他の処理手段によって構成
され、携帯端末装置におけるデータ処理、通信、プログ
ラムの管理などの処理動作全体をコントロールする。ま
た、この携帯端末装置の処理動作を実行するためのプロ
グラムは、フラッシュＲＯＭ１１の中に格納され、通常
時は、制御部１５によってフラッシュＲＯＭ１１から必
要なプログラムが読み出しされデータの加工、或いはデ
ータの送受信が行なわれるようになっている。プログラ
ム格納用の記憶手段としては、上記フラッシュＲＯＭ１
の他にもＥＥＰＲＯＭなどを用いることができる。通信
部１３は有線或いは無線通信によりプログラムデータを
受信することができる。なお、図１中１４は装置内にお
ける各種処理データや送受信データを格納するハードデ
ィスク１４である。このハードディスク１４は携帯端末
装置における各種処理データや保存データを格納するた
めのもので、上記従来のように受信したプログラムデー
タの一時退避用の記憶手段としての機能は有していな
い。したがって、ハードディスク１４には処理データな
ど（プログラム以外のデータ）を大量に格納することが
できるようになっている。

【００１４】そして、かかる構成の下で、バージョン変
更されたプログラムを受信して旧プログラムと変更した
いときは、携帯端末装置をセンター或いはオフィスのバ
ージョン変更されたプログラムを保有する中央処理装置
（パーソナルコンピュータなど）に接続したり或いは無
線通信などにより、プログラム変更操作が行なわれる。
このプログラム変更動作が開始されると、制御部１５
は、まず処理ステップＳＴ１１においてプログラムデー
タ全体のうちの１ブロックデータを中央処理装置から携
帯端末装置の通信部１３を介して受信する。この１ブロ
ック目のプログラムデータは、ステップＳＴ１２におい
てフラッシュＲＯＭ１１に転送されて格納される。次に
制御部１５はステップＳＴ１３において、現在プログラ
ム変更のためにロードしつつあるプログラムデータの全
ブロックデータを受信したか否かをチェックし、全ブロ
ックデータを受信していないときはステップＳＴ１１に
戻ってプログラムデータの次のブロックデータを受信す
る処理を行なう。他方、ステップＳＴ１３においてプロ
グラムデータの全ブロックデータを受信したと判断され
たときは、制御部１５は、ステップＳＴ１４においてフ
ラッシュＲＯＭ１１に受信格納されたプログラムデータ
（新データ）について管理テーブル（図３における符号
２０）を生成する。この管理テーブル２０は、プログラ
ムデータの供給元から受信するようにしてもよい。管理
テーブル２０の生成に当たってはプログラムデータを受
信する都度そのプログラムデータについて管理データを
生成してもよいし、或いはプログラムの変更は先のプロ
グラム（旧データ）のバージョン変更であることが多い
ことを考慮して、新データと旧データとを比較して変更
部分のみの管理データを生成するようにしてもよい。そ
して、受信されたプログラムについての管理データが生
成された後に、制御部１５はプログラムを旧データから
新データへ切り換え、その後ステップＳＴ１５において
管理テーブルの管理データを基に新プログラムを用いて
プログラム実行を行なう。

【００１５】図３は制御部１５によって処理実行される
プログラムの管理テーブル２０の一例を示す図である。
この管理テーブル２０は、このプログラムがデータ処理
を実行するための対象となるプログラムであることを指
し示すサインデータ２１と、プログラム本体の検証を行
なうためのチェックサムデータ２２と、次のプログラム
のエントリを示す番地データが記述され、或いは最終プ
ログラムである場合は例えばオールＦが記述される番地
データ２３と、プログラムサイズ、スタックサイズなど
の管理に必要な情報が格納される管理データ領域２４と
から構成され、この管理テーブル２０にプログラム本体
がリンク接続するようになっている。そして、このよう
な管理テーブル２０に基づいてプログラムの実行および
１つのプログラムから次のプログラムへの処理の移行が
実行される。

【００１６】一般に管理データの容量はプログラムのデ
ータ容量に比較して極めて小さいから、管理データの書
換えにはごく短い時間しかかからない。したがって、プ
ログラムを受信して格納した後、プログラムを旧データ
から新データへ切り換えるのに要する時間は携帯端末装
置内においてプログラム全体を転送する時間よりも遙か
に短くて済む。したがって本実施の形態によればソフト
ウェアの変更をきわめて短時間に行なうことが可能とな
る。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プログラムの実体を受信、格納した後管理テーブルを切
り換えるのみで、次に動作するプログラムを実行可能に
することができるため、ソフトウェアの変更に要する時
間を大幅に短縮することができる。

【００１８】また、本発明では、受信されたプログラム
データ（新データ）は直接前記プログラム格納用記憶手
段にロードされ、また前記新データがロードされても旧
データが破壊されることはないから、処理の停止は起こ
らないなど種々の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態による端末のソフトウェ
ア変更方式を実施するための携帯端末装置のプログラム
の格納部分の構成を表すブロック図。

【図２】前記実施の形態に係る携帯端末装置におけるプ
ログラムの変更処理動作を説明するフロー図。

【図３】前記実施の形態において制御部によって処理実
行されるプログラムの管理テーブルの一例を示す図

【図４】従来の携帯端末装置のプログラムの格納部分の
構成を表すブロック図

【図５】従来の携帯端末装置におけるプログラムの変更
処理動作を説明するフロー図

【符号の説明】

１１ フラッシュＲＯＭ（プログラム格納用記憶手段） １２ ＲＡＭ １３ 通信部 １４ ハードディスク １５ 制御部（ＣＰＵ） ２０ 管理テーブル ２１ サインデータ ２２ チェックサムデータ ２３ 番地データ ２４ 管理データ領域

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 ますみ 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 相澤 真弥 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 神崎 千恵子 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5B076 EA08 EA18 EB03 5K067 BB02 DD11 EE02 HH23 5K101 LL12

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 端末に設けられたプログラム格納用の記
   憶手段と、前記端末に外部からデータを受信する通信手
   段と、前記端末の通信動作および前記プログラム格納用
   記憶手段に格納されたプログラムの管理制御を行なう制
   御手段とを備え、 前記プログラム格納用記憶手段は現在実行中のプログラ
   ム格納領域と新たにロードされるプログラムを格納可能
   な未格納領域と、プログラムの管理情報を格納する管理
   情報格納領域とを少なくとも有し、 前記制御手段は、通信手段により受信されたプログラム
   データを前記プログラム格納用記憶手段にロードすると
   ともに、このロードされたプログラムデータの管理情報
   を作成することを特徴とする端末のソフトウェア変更方
   式。
2. 【請求項２】 前記制御手段は、現在実行中のプログラ
   ムと新たにロードされたプログラムとを比較し、変更部
   分に関連する管理情報を書き換えた後、実行されるプロ
   グラムを切り換えることを特徴とする請求項１記載の端
   末のソフトウェア変更方式。