JP2003017781A - 積層電極、電子ディバイス、抵抗変化検出素子、抵抗変化検出方法及びその装置、磁気抵抗効果素子及びそれらの製造方法 - Google Patents

積層電極、電子ディバイス、抵抗変化検出素子、抵抗変化検出方法及びその装置、磁気抵抗効果素子及びそれらの製造方法

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JP2003017781A
JP2003017781A JP2001203088A JP2001203088A JP2003017781A JP 2003017781 A JP2003017781 A JP 2003017781A JP 2001203088 A JP2001203088 A JP 2001203088A JP 2001203088 A JP2001203088 A JP 2001203088A JP 2003017781 A JP2003017781 A JP 2003017781A
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electrode
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Nobuhiro Sugawara
伸浩 菅原
Hiroaki Ono
洋明 小野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 通常の製造装置を用いても0.005〜0.
01μm程度の微小サイズの位置合わせ精度を達成し、
各種の電子ディバイスの微小化できる積層電極、電子デ
バイス及びその製造方法を得ること。 【解決手段】 本発明の第2実施形態の抵抗変化検出素
子100Bは抵抗薄膜110Aを挟んで、上面に配設さ
れている積層電極200Bと上面に配設されている下側
電極120とからなり、積層電極200Bは平坦な基準
面である抵抗薄膜110Aの表面111に対して一端部
が傾斜した面を形成して成膜された第1層目、第2層目
及び第3層目の導電膜Cdと、第1層目と第2層目の導
電膜に挟まれた第1層目の絶縁膜及び第2層目と第3層
目の導電膜に挟まれた第2層目の絶縁膜Inとから構成
され、表面111に接している前記各端面の幅Wを所定
の幅に規定されて積層されていて、極小の磁気ヘッド、
GMRヘッドなどに組み込んで、ハイトセンサーとして
用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて極小の積層
電極、電子ディバイス、抵抗変化検出素子、抵抗変化検
出方法及びその装置、磁気抵抗効果素子及びそれらの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、図22及び図23を参照しなが
ら、従来技術の電子ディバイスの電極の接続構造及びそ
の製造方法を簡単に説明する。
【0003】近時、種々の半導体素子や薄膜磁気ヘッド
などの電子ディバイス、特に薄膜電子ディバイスは、そ
の大容量化や高速化などの要請から微小化が求められて
いる。このため電子ディバイスの電極などの構成要素を
微細化する必要がある。
【0004】従来、薄膜電子ディバイスに用いられる電
極接続手法には、図22に示したようなコンタクトホー
ルや図23に示したような重ね合わせなどの手法が採ら
れている。図22及び図23において、符号1は電極
材、符号2は絶縁材、符号3は被電極接続材を指す。そ
の電極接続幅(面積)4やその位置合わせ精度5はフォ
トリソグラフィーの精度で規定される。
【0005】また、電子ディバイスの一つとして、例え
ば、ハードディスクドライブ(Hard Disk D
rive、以下、「HDD」と記す)に搭載される薄膜
磁気ヘッドを採り上げて説明するならば、その薄膜磁気
ヘッドそのものは高密度化に対応して微小サイズで形成
されることが求められる。
【0006】図24に、そのHDDの概略的構成を斜視
図で示した。このHDDlはシャシー2に配設された回
転軸3に軸支されたターンテーブル4とシャシー2に配
設された回動軸5に軸支されたアーム6の先端に固定さ
れているサスペンション7の先端部に取り付けられた記
録再生一体型ヘッド10(ヘッドチップ本体は図示して
いない)などとから構成されており、磁気媒体であるハ
ードディスクHDがターンテーブル4に装着され、動作
時は、アーム6及びサスペンション7が回動して記録再
生一体型ヘッド10をそのハードディスクHDの表面上
の所定の位置に回動させ、サスペンション7の下面で浮
上動作する。
【0007】前記の記録再生一体型ヘッド10は、その
3次元構造を半断面図で図25に示したように、例え
ば、AlTiCのような基板11の絶縁膜12上に作製
されており、基板11側から順に再生ヘッドPH、記録
ヘッドRHが配置されている。記録ヘッドRHは、その
薄膜コイル13への通電による電磁誘導効果によってコ
ア接続部14近傍で発生した磁束が下層コア15や上層
コア16を介して記録ギャップ部17に漏れ磁界を発生
させ、ハードディスクHDを磁化させる。
【0008】次に、磁化されたハードディスクHDから
の磁束信号を検出する再生ヘッドPHについて説明す
る。図25に示したように、磁気信号を検出すμmR素
子18は、その動作安定化を兼ねたハード膜及び電極膜
19と共に、上下の絶縁性のギャップ膜20A、20B
を介してそれぞれ下層シールド21と上層シールド15
(ここでは下層コア15と共用)とで挟まれた構造で構
成されている。
【0009】MR素子18の膜面に垂直に通電する面垂
直電流型(CPP=CurrentPerpendic
ular to the Planeの略、以下、「C
PP」と略記する)、巨大磁気抵抗効果(Giant
Magnetoresistive、以下、GMR」と
略記する)素子の場合は、上下ギャップ膜20A、20
Bが導電膜となり、上下シールド15、21が電極とな
る。この記録再生一体型磁気ヘッド8は機械研磨加工に
よってエアベアリング面(Air Bearing S
urface、以下、「ABS」と略記する)22が仕
上げ面として形成される。その際に、MR素子18の高
さは0.2μm以下の微小サイズとなっており、その機
械研磨精度は20nm以下の充分小さな値が求められ
る。
【0010】この機械研磨加工の精度を出す場合に、そ
の機械加工精度をモニターする手段として抵抗素子が用
いられている。即ち、この機械研磨を制御するために、
図26に示したように、抵抗素子を用いた抵抗変化検出
装置30が用いられている。この抵抗変化検出装置23
をABS22を研磨して所定のハイトを出す場合に用い
る場合は、一般にハイトセンサー、或いはデプスセンサ
と称されているものであるが、これは抵抗薄膜31の両
側面に電極32を接続し、これら電極32に電源Eと電
圧計Vの並列回路を接続して構成されているものであ
る。
【0011】従って、MR素子18のハイトの精度を出
す場合には、前記のような構成、構造のハイトセンサー
30を、図26に示したように、MR素子18の近傍に
配置し、ABS22の研磨加工と同時に抵抗薄膜31を
研磨し、その抵抗値の変化を電圧の変化に換算して、そ
の値をメータVでモニターしながら研磨加工33を行
い、所定の抵抗値となった所、または断線した所で研磨
を終了する手法を採ってハイトの精度を出すようにして
いる。なお、図26のMR素子18はCIP(Curr
ent in Plane、以下、「CIP」と略記す
る)型で示した。
【0012】このため、MR素子18を含む記録再生一
体型ヘッド10を極小化するためには、このハイトセン
サー30全体の寸法も極小化する必要があり、また、そ
の寸法精度がABS22の研磨加工精度を左右すること
になる。
【0013】前記の抵抗素子31は、従来、フォトリソ
グラフイープロセスを用いてそのサイズが規定されてい
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】ところが、前者のコンタ
クトホールや重ね合わせの電極接続構造では、量産製品
に用いられる微小な電子ディバイス用でも、符号4で示
す電極接続幅の最小サイズや符号5で示す位置合わせ精
度は0.1〜0.2μm程度であった。研究開発品など
の製作に電子ビーム露光機を用いた場合でも、それらの
位置合わせ精度は精々0.03μm程度のサイズであっ
た。
【0015】また、後者の抵抗素子18の製作に用いら
れるフォトリソグラフイーにおいても、電子ビーム露光
機を用いたとしても30nm以下の微小サイズの抵抗素
子を安定して製作することはできなかった。
【0016】そしてMR素子からなMR型ヘッドの場
合、機械研磨によって最終的なサイズが決定されてお
り、その機械研磨量をモニターするために抵抗素子が利
用されるため、その微小化も必要となる。
【0017】本発明はこのような課題を解決しようとす
るものであって、量産で用いられる製造装置を用いて
も、0.005〜0.01μm程度の微小サイズの位置
合わせ精度を達成し、各種の電子ディバイスの微小化に
大きく貢献できる積層電極、その積層電極を接続できる
電子ディバイス、その積層電極で構成した抵抗変化検出
素子、抵抗変化検出装置、前記電子ディバイスの一つで
ある磁気抵抗効果素子(MR素子)及びそれらの製造方
法を得ることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】それ故、本発明の一つで
ある積層電極は、所定の幅と厚さの少なくとも1層の導
電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互に積層され、そ
の積層薄膜の一端部が基準平面に対して鋭角の傾斜面を
成し、かつ前記基準平面に接している前記一端部の各薄
膜層の積層方向の端面の幅が所定の幅に規定されて構成
されている。
【0019】前記基準面が電子ディバイスの電極面であ
ってもよく、このような積層電極の場合の各薄膜層の膜
厚は10nm〜40nm程度に成膜することができ、ま
た、その電子ディバイスが抵抗体であり、磁気抵抗効果
素子であり、その磁気抵抗効果素子が巨大磁気抵抗効果
素子であってもよい。
【0020】そして、本発明の他の一つである積層電極
の製造方法は、平坦な基準面の所定の位置に所定の高さ
のマスクを形成する工程と、そのマスクの上方斜め後方
位置から導電体の微粒子を前記マスクが存在する位置よ
り前方の位置の前記基準面に、その基準面に接する一端
部の端面が所定の幅となり、その一端部の表面が傾斜面
を形成するように第1薄膜層を方向性成膜する工程と、
前記マスクの上方斜め後方位置から絶縁体の微粒子を、
前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、前記基
準面に接する一端部の端面が所定の幅となり、その一端
部の表面が傾斜面を形成するように前記第1薄膜層の表
面に第2薄膜層を方向性成膜する工程と、必要に応じて
前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜する工程を交
互に行う工程とを含む工程からなる方法を採っている。
【0021】本発明の他の積層電極の製造方法は、平坦
な基準面の所定の位置に所定の高さのマスクを形成する
工程と、そのマスクの上方斜め後方位置から前記マスク
が存在する位置より前方の位置の前記基準面に向けてイ
オンビームを発射し、そのイオンビームにより前記基準
面に、端部が傾斜面となる所定の深さの窪みを形成する
工程と、前記マスクの上方斜め後方位置から導電体或い
は絶縁体の微粒子を、前記窪みの前記傾斜面を含む底面
に、一端部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ
同一の平坦面となるように第1薄膜層を方向性成膜する
工程と、前記マスクの上方斜め後方位置から前記第1薄
膜層が導電体であれば絶縁体の、絶縁体であれば導電体
の微粒子を、前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を
含み、一端部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほ
ぼ同一の平坦面となるように第2薄膜層を方向性成膜す
る工程と、必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄
膜層を成膜する工程を交互に行う工程とを含む工程から
なる方法を採っている。
【0022】また、本発明の他の一つである電子ディバ
イスは、その電極の表裏何れかの平面に、所定の幅と厚
さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜
とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記電極平
面に対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記電極平面に接
している前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が
所定の幅に規定されている積層電極が配設され、前記電
極の他方の面に単体電極が前記積層電極に対向して配設
されて構成されている。
【0023】本発明の他の電子ディバイスは、その電極
の表裏両平面に、所定の幅と厚さの少なくとも1層の導
電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互に積層され、該
積層薄膜の一端部が前記電極平面に対して鋭角の傾斜面
を成し、かつ前記電極平面に接している前記一端部の各
薄膜層の積層方向の端面の幅が所定の幅に規定されてい
る積層電極が、それぞれの前記各導電体薄膜は導電体薄
膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁体薄膜同士で前記各薄
膜層の端面が互いに対向する状態で配設されて構成され
ている。
【0024】本発明の更に他の一つである電子ディバイ
スは、その電極の表裏両平面に、所定の幅と厚さの少な
くとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互
に積層され、該積層薄膜の一端部が前記電極平面に対し
て鋭角の傾斜面を成し、かつ前記電極平面に接している
前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が所定の幅
に規定されている積層電極が、それぞれの前記各導電体
薄膜は導電体薄膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁体薄膜
同士で前記各薄膜層の端面が互いに交差する向きの状態
で配設されて構成されている。
【0025】そしてまた、本発明の更に他の一つである
抵抗変化検出素子は、抵抗薄膜の表裏何れかの平面に、
所定の幅と厚さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層
の絶縁体薄膜とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部
が前記抵抗薄膜の平面に対して鋭角の傾斜面を成し、か
つ前記電極平面に接している前記一端部の各薄膜層の積
層方向の端面の幅が所定の幅に規定されている積層電極
が配設され、前記抵抗薄膜の他方の面に単体電極が前記
積層電極に対向して配設されて構成されている。
【0026】本発明の他の抵抗変化検出素子は、抵抗薄
膜の表裏両平面に、所定の幅と厚さの少なくとも1層の
導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互に積層され、
該積層薄膜の一端部が前記抵抗薄膜の平面に対して鋭角
の傾斜面を成し、かつ前記抵抗薄膜の平面に接している
前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が所定の幅
に規定されている積層電極が、それぞれの前記各導電体
薄膜は導電体薄膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁体薄膜
同士で前記各薄膜層の端面が互いに対向する状態で配設
されて構成されている。
【0027】本発明の他の一つの抵抗変化検出素子は、
抵抗薄膜の表裏両平面に、所定の幅と厚さの少なくとも
1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互に積層
され、該積層薄膜の一端部が前記抵抗薄膜の平面に対し
て鋭角の傾斜面を成し、かつ前記抵抗薄膜の平面に接し
ている前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が所
定の幅に規定されている積層電極が、それぞれの前記各
導電体薄膜は導電体薄膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁
体薄膜同士で前記各薄膜層の端面が互いに交差する向き
の状態で配設されて構成されている。
【0028】前記抵抗薄膜が磁気抵抗効果素子であって
もよく、また、抵抗薄膜の表裏に前記積層電極が配設さ
れて構成されている抵抗変化検出素子の場合には、それ
ら何れか一方の積層電極を、その導電体薄膜の積層面が
記録媒体対向面に平行になるように配設し、他方の積層
電極は、その導電体薄膜の積層面が前記導電体薄膜の積
層面と交差する向きで配設して構成することが望まし
い。
【0029】更にまた、本発明の他の一つである抵抗変
化検出方法は、所定の幅、奥行き、厚みを備え、一端面
が幅方向に露出した抵抗薄膜の一方の面に、前記露出端
面側から奥行き側に向けて、少なくとも1層の電極層を
複数の絶縁層で各層目が前記露出端面に平行になるよう
に、そして該電極層及び該絶縁層の各先端面が所定の奥
行き幅で規定されて積層された積層電極を取り付け、前
記抵抗薄膜の他の面に前記積層電極と同一の積層電極
を、それぞれの電極層の端面を対向させて取り付ける
か、前記一方の面に取り付けられた積層電極の奥行き幅
に対向する単一電極を取り付け、前記抵抗薄膜の前記露
出端面側から前記両積層電極或いは一方の前記積層電極
と前記単一電極を同時に研磨して、前記抵抗薄膜の厚み
方向における抵抗変化を検出する方法を採っている。
【0030】そして更にまた、本発明の他の一つである
抵抗変化検出素子の製造方法は、平坦な基準面の所定の
位置に所定の高さのマスクを形成する工程と、該マスク
の上方斜め後方位置から前記マスクが存在する位置より
前方の位置の前記基準面に向けてイオンビームを発射
し、該イオンビームにより前記基準面に、端部が傾斜面
となる所定の深さの窪みを形成する工程と、前記マスク
の上方斜め後方位置から導電体或いは絶縁体の微粒子
を、前記窪みの前記傾斜面を含む底面に、一端部の端面
が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の平坦面とな
るように第1薄膜層を方向性成膜する工程と、前記マス
クの上方斜め後方位置から前記第1薄膜層が導電体であ
れば絶縁体の、絶縁体であれば導電体の微粒子を、前記
第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、一端部の端
面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の平坦面と
なるように第2薄膜層を方向性成膜する工程と、必要に
応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜する工
程を交互に行う工程と、前記第1薄膜層及び前記第2薄
膜層とを所定の層数、交互に成膜した後、少なくとも前
記各薄膜層の端面を含む平面に抵抗薄膜を所定の厚さで
成膜する工程とを含む工程からなる方法を採っている。
【0031】本発明の他の抵抗変化検出素子の製造方法
は、平坦な基準面の所産の位置に所定の高さのマスクを
形成する工程と、該マスクの上方斜め後方位置から前記
マスクが存在する位置より前方の位置の前記基準面に向
けてイオンビームを発射し、該イオンビームにより前記
基準面に、端部が傾斜面となる所定の深さの窪みを形成
する工程と、前記マスクの上方斜め後方位置から導電体
或いは絶縁体の微粒子を、前記窪みの前記傾斜面を含む
底面に、一端部の端面が所定の幅となり、前記基準面と
ほぼ同一の平坦面となるように第1薄膜層を方向性成膜
する工程と、前記マスクの上方斜め後方位置から前記第
1薄膜層が導電体であれば絶縁体の、絶縁体であれば導
電体の微粒子を、前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜
面を含み、一端部の端面が所定の幅となり、前記基準面
とほぼ同一の平坦面となるように第2薄膜層を方向性成
膜する工程と、必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第
2薄膜層を成膜する工程を交互に行う工程と、前記第1
薄膜層及び前記第2薄膜層とを所定の層数、交互に成膜
した後、少なくとも前記各薄膜層の端面を含む平面に抵
抗薄膜を所定の厚さで成膜する工程と、該抵抗体薄膜の
表面に導電体薄膜を所定の厚さで成膜する工程とを含む
工程からなる方法を採っている。
【0032】そして更にまた、本発明の他の一つである
抵抗変化検出装置は、基準端面からの所定の幅を備えた
薄膜抵抗素子の前記基準端面から所定の間隔を開けて、
前記薄膜抵抗素子の一方の面に、該一方の面に接触する
端面が所定の幅に規定されて、薄膜導電層と薄膜絶縁層
とが積層された積層電極を配設し、前記薄膜抵抗素子の
他の面に電極を配設し、該電極と前記積層電極の各導電
層との間に、電源と前記薄膜抵抗素子の抵抗変化を表示
するモニターとの並列回路が接続されて構成されてい
る。
【0033】本発明の他の抵抗変化検出装置は、基準端
面からの所定の幅を備えた薄膜抵抗素子の前記基準端面
から所定の間隔を開けて、前記薄膜抵抗素子の一方の面
に、該一方の面に接触する端面が所定の幅に規定され
て、薄膜導電層と薄膜絶縁層とが積層された第1積層電
極を配設し、前記薄膜抵抗素子の他の面に、該他方の面
に接触する端面が所定の幅に規定されて、薄膜導電層と
薄膜絶縁層とが積層された第2積層電極を、前記各薄膜
導電層の積層方向が前記第1積層電極の各薄膜導電層の
積層方向と交差する状態で配設し、前記第1積層電極及
び前記第2積層電極のそれぞれ交差対応する導電層間
に、電源と前記薄膜抵抗素子の抵抗変化を表示するモニ
ターとの並列回路が接続されて構成されている。
【0034】前記薄膜抵抗素子が磁気抵抗効果素子であ
っても、また、その磁気抵抗効果素子が面垂直電流型の
巨大磁気抵抗変化素子であってもよい。
【0035】そして更にまた、本発明の他の一つである
磁気抵抗効果素子は、導電性下層シールド膜上の所定の
位置に配設された、磁気媒体からの磁束に感応する磁気
抵抗効果膜と、該磁気抵抗効果膜の両側に配設されたハ
ード膜と、該ハード膜の少なくとも一方の側に、前記磁
気抵抗効果膜の表面と同一表面を形成するように配設さ
れた前記磁気抵抗効果膜と同一の物体の薄膜抵抗素子
と、該薄膜抵抗素子の表面に、導電体と絶縁体との薄膜
層の一端部の端面が所定の幅に規定されて接し、交互に
積層された積層電極とを具備して構成されている。
【0036】前記磁気抵抗効果膜は面垂直電流型の巨大
磁気抵抗効果膜である場合もあり、また、前記の磁気抵
抗効果素子が前記磁気抵抗効果膜の前記磁気媒体からの
磁束に感応する側とは反対側に、前記磁気抵抗効果膜と
同一の表面を形成し、その磁気抵抗効果膜と同一の物体
で同一の厚さを備えたフラックスガイドが形成されてい
るものであってもよい。
【0037】そして更にまた、本発明の他の一つである
面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果素子の製造方法は、導
電体の下層シールド膜の表面に下層ギャップとなる下地
膜を所定の厚さで成膜する工程と、前記下地膜の表面に
面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜を所定の厚さで成膜
する工程と、前記磁気抵抗効果膜に所定の間隔を開けて
2本の所定の幅の、前記下地膜に届く滞さの溝を互いに
平行に形成する工程と、前記2本の溝内にハード膜を形
成する工程と、前記2本のハード膜、それらに挟まれた
前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜、及び前記2本
のハード膜のそれぞれの外側に形成されている前記面垂
直電流型の巨大磁気抵抗効果膜を横断する基準線を形成
する工程と、該基準線で区切られたどちらか一方の前記
面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜、前記2本のハード
膜、前記下地膜の全て、及び所定の厚さの前記下層シー
ルド膜をエッチングにより除去する工程と、該除去され
た前記下層シールド膜の表面に、前記基準線を境に残さ
れた部分の前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜、前
記2本のハード膜の表面と同一面を形成するようにアバ
ッテド・ジャンクション・プロセス手法を用いて絶縁材
を充填して絶縁膜を形成する工程と、前記残部の2本の
ハード膜、それらに挟まれた前記面垂直電流型の巨大磁
気抵抗効果膜、前記2本のハード膜のそれぞれの外側に
形成されている前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜
の一部分、及び前記絶縁膜にわたって、それらの表面に
上層ギャップとなる下地膜を所定の厚さで成膜する工程
と、前記2本のハード膜のそれぞれの外側に形成されて
いる残部の前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜の前
記基準線近傍の表面に、導電体と絶縁体との薄膜層の一
端部の端面が接し、かつ下層の薄膜層の少なくとも傾斜
面の表面にわたって前記一端部が傾斜した面を形成して
交互に成膜され、前記表面に接している前記各端面の幅
が所定の幅に規定されて積層されている積層電極を方向
性成膜法で形成する工程とを含む工程からなる方法を採
っている。
【0038】本発明の他の面垂直電流型の巨大磁気抵抗
効果素子の製造方法は、導電体の下層シールド膜の表面
に下層ギャップとなる下地膜を所定の厚さで成膜する工
程と、前記下地膜の表面中間部に基準線を形成する工程
と、該基準線を中心にしてどちらか一方の前記下地膜の
表面から前記下層シールド膜の厚みの中間部分まで両者
の膜をエッチングにより除去する工程と、該除去された
前記下層シールド膜の表面に、前記基準線を境に残され
た部分の前記下地膜の表面と同一面を形成するようにア
バッテド・ジャンクション・プロセス手法を用いて絶縁
材を成膜、充填して絶縁膜を形成する工程と、前記下地
膜及び前記絶縁膜の表面に面垂直電流型の巨大磁気抵抗
効果膜を所定の幅及び厚さで成膜する工程と、前記面垂
直電流型の巨大磁気抵抗効果膜の両側面に密着し、前記
下地膜の表面に、所定の幅の絶縁膜と該絶縁膜の表面に
成膜されたハード膜との積層膜を前記面垂直電流型の巨
大磁気抵抗効果膜の表面と同一平面を形成するようにア
バッテド・ジャンクション・プロセス手法を用いて成膜
する工程と、該積層膜の外側の前記下地膜から前記絶縁
膜の表面に前記基準線を跨いで、前記下地膜の表面に
は、導電体と絶縁体との薄膜層の一端部の端面が接し、
かつ下層の薄膜層の少なくとも傾斜面の表面にわたって
前記一端部が傾斜した面を形成して交互に成膜され、前
記下地膜の表面に接している前記各端面の幅が所定の幅
に規定されて積層されている積層電極を方向性成膜法で
形成する工程とを含む工程からなる方法を採っている。
【0039】従って、本発明の積層電極によれば、各薄
膜層の傾斜面の角度、高さを調整することで、電極面に
接する幅を調整でき、特に微小面積で接続することがで
きる。
【0040】そして、本発明の積層電極の製造方法によ
れば、既存の電子材料や製造装置を利用しながら、必要
に応じて微小な構造で積層電極を製作することができ
る。しかも平坦な基準面の上下両面に対して積層電極を
形成できる。
【0041】また、本発明の電子ディバイスによれば、
その電極の少なくとも一方の面に本発明の積層電極を形
成することにより、積層電極を構成する何れかの導電体
薄膜を電極に電気的に接続することができ、電子ディバ
イスの信頼性が向上する。特に電極の上下面に積層電極
の積層方向を互いに交差させてそれぞれ接続することに
より、より確実に、そして極めて微細な面積で接続する
ことができる。
【0042】そしてまた、本発明の抵抗変化検出素子に
よれば、その抵抗薄膜の少なくとも一方の面に本発明の
積層電極を形成することにより、積層電極を構成する何
れかの導電体薄膜を抵抗薄膜に電気的に接続することが
でき、抵抗変化検出素子の信頼性が向上する。特に抵抗
薄膜の上下面に積層電極の積層方向を互いに交差させて
それぞれ接続することにより、より確実に、そして極め
て微細な面積で接続することができる。
【0043】更に、本発明の抵抗変化検出方法によれ
ば、抵抗薄膜の平面に形成される積層電極の導電体薄膜
と絶縁体薄膜との膜厚及び積層間隔をコントロールする
ことにより、より一層きめ細かく抵抗変化を検出するこ
とができる。
【0044】更にまた、本発明の抵抗変化検出素子の製
造方法によれば、既存の電子材料や製造装置を利用しな
がら、抵抗薄膜の下面に必要に応じて微小な構造で積層
電極が一体的に形成された抵抗変化検出素子を製作する
ことができる。
【0045】そして更に、本発明の抵抗変化検出装置に
よれば、薄膜抵抗素子の平面に形成される積層電極の導
電体薄膜と絶縁体薄膜との膜厚及び積層間隔をコントロ
ールすることにより、それぞれの導電体薄腱に接療され
ているモニターを観察しながら、より一層きめ細かく抵
抗変化を検出することができる。
【0046】そして更にまた、本発明の面垂直電流型磁
気抵抗効果素子或いは面垂直電流型巨大磁気抵抗効果素
子によれば、磁気抵抗効果膜と、この磁気抵抗効果膜の
一部分を薄膜抵抗素子として用いてハイトセンサーとな
る抵抗変化検出素子、或いはフラックスガイドが一体的
に形成されており、極めて微小な構造の磁気抵抗効果素
子を得ることができ、そのハイトの寸法も微細に、精密
に形成できる。
【0047】そして更にまた、本発明の面垂直電流型巨
大磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、既存の電子材
料や製造装置を利用しながら、磁気抵抗効果膜と、この
磁気抵抗効果膜の一部分を薄膜抵抗素子として用いてハ
イトセンサーとなる抵抗変化検出素子、或いはフラック
スガイドを一体的に、そして極めて微小な構造で形成す
ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて、本発明の実施
形態の積層電極、電子ディバイス、抵抗変化検出装置、
磁気抵抗効果素子、及びそれらの製造方法を説明する。
【0049】なお、本発明の抵抗変化検出素子及び抵抗
変化検出装置は、薄膜磁気ヘッドのハイトセンサーに適
用した場合を採り上げて、また、本発明の電子デイバイ
スの適用事例としては、その薄膜磁気ヘッドを採り上げ
て説明する。
【0050】先ず最初に、図1乃至図10を用いて、本
発明の積層電極及びこれを用いた抵抗変化検出装置につ
いて説明する。
【0051】図1に本発明の第1実施形態の抵抗変化検
出装置500Aを示した。この抵抗変化検出装置500
Aは、抵抗薄膜110A、単体の下方電極120(以
下、「下方電極120」或いは単に「電極120」と記
す)、上方の積層電極200Aからなる本発明の第1実
施形態の抵抗変化検出素子100Aとモニター140A
とから構成されていて、抵抗変化検出素子100Aは電
極120の一端部に所定の幅及び奥行き(ハイト)で形
成されている平面121に抵抗薄膜110が成膜されて
おり、そしてその抵抗薄膜110Aの表面111を基準
面としてそのほぼ全面に積層電極200Aが成膜、形成
されており、抵抗変化検出装置500Aは、これら電極
120と積層電極200Aの導電膜Cdとの間に、電圧
計Vと電源Eからなる並列回路構成のモニター140A
が接続されて構成されている。
【0052】積層電極200Aは、本発明の第1実施形
態の積層電極であって、抵抗薄膜110Aの基準面であ
る平坦な表面111に対して一端部が傾斜した面を形成
して成膜された第1層目の薄膜(絶縁膜)Inと、この
平坦な表面111に一端面が接し、かつ第1層目の薄膜
Inの少なくとも前記傾斜面の表面111にわたって一
端部が傾斜した面を形成して成膜された第2層目の薄膜
(導電膜)Cdと、更に、前記平坦な表面111に一端
面が接し、かつ前記第2層目の薄膜Cdの少なくとも前
記傾斜面の表面にわたって一端部が傾斜した面を形成し
て成膜された第3層目の薄膜(絶縁膜)Inとから構成
され、前記平坦な表面111に接している前記各端面の
幅が所定の幅Wに規定されて積層されされている。
【0053】この抵抗変化検出素子100Aをハイトセ
ンサーとして図25に示した再生ヘッドPHのMR素子
18に適用した場合は、下側ギャップ20B或いは下層
シールド21が電極120であり、抵抗薄膜110Aが
MR膜であり、その上面に積層電極200Aを接続し、
その下側ギャップ20B或いは下層シールド21と積層
電極200Aの導電膜Cdとにモニター140Aを接続
するとハイトセンサーが構成することができ、モニター
140Aの電源Eから電流をMR膜に垂直方向に流し、
ABS22を積層電極200Aの上方の絶縁膜Inから
導電膜Cdを研磨33するにつれて導通抵抗が変化し、
その抵抗変化による電圧変化を電圧計Vでモニターする
ことによりABS22の加工精度をモニターすることが
できる。なお、図1に示した微小な積層電極200Aは
抵抗薄膜110Aの下面に配置してもよい。
【0054】また、図2及び図3に本発明の第2及び第
3実施形態の抵抗変化検出素子100B、100Cを示
した。これら抵抗変化検出素子100B、100Cに用
いられている積層電極200B、200Cは複数層の導
電膜Cdと絶縁膜Inの積層構造で形成されており、こ
のような構造の積層電極200Bを用いることが望まし
い。この微小な積層電極200Bは本発明の第2実施形
態の積層電極であり、積層電極200Cは本発明の第3
実施形態の積層電極である。符号130は単体の上方電
極を指す。
【0055】抵抗薄膜110Aへの積層電極の接続はそ
の上下面の少なくとも一方の面で行ってもよく、上下両
面に各導電膜Cdの端面を合わせて配設し、接続するよ
うにしてもよい。
【0056】図2及び図3に示した積層電極200B、
200Cは、抵抗薄膜110Aの基準面である平坦な表
面111に対して一端部が傾斜した面を形成して成膜さ
れた第1層目の薄膜(導電膜)Cdと、この平坦な表面
111に一端面が接し、かつ第1層目の薄膜Cdの少な
くとも前記傾斜面の表面にわたって一端部が傾斜した面
を形成して成膜された第2層目の薄膜(絶縁膜)In
と、前記平坦な表面111に一端面が接し、かつ前記第
2層目の薄膜Inの少なくとも前記傾斜面の表面にわた
って一端部が傾斜した面を形成して成膜された第3層目
の薄膜(導電膜)Cdと、前記平坦な表面111に一端
面が接し、かつ前記第3層目の薄膜Cdの少なくとも前
記傾斜面の表面にわたって一端部が傾斜した面を形成し
て成膜された第4層目の薄膜(絶縁膜)Inと、そして
前記平坦な表面111に一端面が接し、かつ前記第4層
目の薄膜Inの少なくとも前記傾斜面の表面にわたって
一端部が傾斜した面を形成して成膜された第5層目の薄
膜(導電膜)Cd・・・とから構成され、前記平坦な表
面111に接している前記各端面の幅が所定の幅Wに規
定されて積層されているものである。
【0057】図1に示したように、導電膜Cdが単層の
積層電極200Aの場合は、図4に示したように、抵抗
薄膜110Aへの接続の位置ずれDが製造上発生する場
合があり、図2、図3に示したような積層電極構造で接
続すれば、その何れかの導電膜Cdを抵抗薄膜110A
に接続できるため、製造上のマージンを確保することが
できる。
【0058】更に、図5に示したように、抵抗薄膜11
0Bの平面面積を広くすることでも、製造上の位置合わ
せマージンを確保することができる。図示の場合の積層
電極は第2実施形態の積層電極200Bで示したが、第
1実施形態の積層電極200Aを用いた場合に、より一
層効果的である。
【0059】次に、これら積層電極200A、200B
と抵抗薄膜110Aへの接続構造の製造方法を、図6乃
至図9を用いて説明する。
【0060】先ず、図6を用いて、積層電極200Aを
成膜しながら抵抗薄膜110Aの上面に、その積層電極
200Aを同時に接続する製造方法を説明する。
【0061】この事例の場合は、下方電極120上に抵
抗薄膜110Aを成膜し、その基準面となる平坦な表面
111にフォトレジストなどのマスク300をパターニ
ングし、この状態から、先ず、上側電極構造として第1
層目の絶縁膜Inを、続いて、その第1層目の絶縁膜I
nの表面に第2層目の導電膜Cdを、更に続いてその第
2層目の導電膜Cdの表面に第3層目の絶縁膜Inを、
順次、方向性成膜310で行う。
【0062】この方向性成膜310の手法は問われず、
蒸着やイオンビームスバッタなどが適用可能である。複
数の導電膜を積層する場合は、単純に絶縁膜Inと導電
膜Cdとを交互に必要な積層分だけ成膜することにな
る。
【0063】ここで導電膜Cdを成膜する際に、各薄膜
層の膜厚を管理すること、並びに成膜粒子の入射角θと
マスクの高さhとを考慮することで、抵抗薄膜110A
の上面111における電極幅(面積)Wを調節すること
ができる。従って、各薄膜の端面の厚みがコントロール
された状態の傾斜面で成膜することができる。
【0064】電極幅Wの寸法を調整できる一例として
は、レジストマスク300の厚み(高さ)hが0.3μ
mの場合で入射拉子角度θを1度変えると、凡そ0.0
05μmの位置変化を調整することができる。
【0065】通常の方向性成膜310においては入射角
度θの分散が若干あるため、成膜の膜厚管理だけで電極
幅Wの管理は可能である。良く知られているようにスパ
ッタなどの成膜手法においては、0.001μm以下の
層構成を持ったディバイスが製造(膜厚管理)されてい
るため、電極幅Wの制御性は、0.005〜0.010
μmの微小サイズにおいても達成可能である。
【0066】次に、図7乃至図9を用いて、積層電極2
00Bの成膜と、その積層電極200Bを抵抗薄膜11
0Aの下面に接続する製造方法を説明する。
【0067】図7に示したように、最初に下方電極
(膜)120上にフォトレジストなどのマスク300を
パターニングし、次に、イオンミリング320などによ
り下方電極120を方向性エッチングし、傾斜面と一段
下がった深さの水平面で下面積層電極を成膜する窪み1
21を形成する。
【0068】その後で、図8に示したように、前記の上
面電極接続時と同様に、窪み121の下面積層電極部表
面Sに絶縁膜Inと導電膜Cdとを交互に方向性成膜3
10を行う。複数の導電膜を備えた積層電極200Bを
成膜するには、前記と同様に、導電膜Cdと絶縁膜In
との成膜を必要な積層数、成膜すれば良い。
【0069】ここでは、方向性成膜310の条件によっ
ては下方の積層電極部表面Sのラフネスが乱れる場合が
ある。その場合は、抵抗薄膜110Cを成膜する前に、
若干のバフなどの研磨工程を加えて平坦化することが望
ましい。
【0070】その後で、図9に示したように、抵抗薄膜
110Cを成膜し、次に、上方の電極130の成膜へ移
行する。ここでの下方電極200Cの構造は、下方電極
120と導電膜Cdの2層電極構造となっている。
【0071】図10に、図2に示した抵抗変化検出素子
100Bとモニター140Bとから構成した本発明の第
2実施形態の抵抗変化検出装置500Bを示した。この
抵抗変化検出装置500Bは抵抗変化検出素子100B
の各導電膜Cdと下方の電極120との間に、電圧計V
a、Vb、Vcとそれぞれに並列に接続した電源Ea、
Eb、Ecからなる回路をそれぞれ接続して、ABS2
2の研磨33工程時に各導電膜Cdの抵抗値の変化を電
圧変化で同時にモニターできるように構成されている。
【0072】次に、この抵抗変化検出装置500Bの使
用方法を簡単に説明する。
【0073】図10Bに研磨時間に対する各導電膜Cd
a、Cdb、Cdcの抵抗値の逆数を示した。導電層C
dcの抵抗値の逆数をモニターした曲線が35、導電層
Cdbの抵抗値の逆数をモニターした曲線が36、導電
層Cdaの抵抗値の逆数をモニターした曲線が37であ
る。
【0074】研磨が進み、ABS21の位置が面38ま
でくると、導電膜Cdcの抵抗が変化し始める。この時
の時間をTcとする。同様にABS21が面39まで研
磨されると、導電膜Cdbが抵抗変化し始める。この時
の時間をTbとする。同様に研磨が面40まできた時が
Tcとなる。
【0075】ここで、各導電膜Cda、Cdb、Cdc
の抵抗薄膜110Aへの接続幅を同一幅になるように成
膜しておくと、Tb−Tc=Ta−Tbとなり、Taの
時間を予測することができる。つまり、研磨の終点検出
が可能となり、ABS22の位置を面40の近傍で止め
ることが可能となる。また、必ずしも導電膜Cdaを露
出する必要はなく、導電膜Cdcと導電膜Cdbの間の
絶縁膜で研磨33が終了するようにしてもよい。このよ
うに研磨と同時に各電極の抵抗測定を行うことで、研磨
位置を微小な電極幅の精度で把握することができる。
【0076】ここまで説明してきたのは、微小電極をど
のようにして製作するか、そのような微小電極が製作で
きた場合に、それを用いて磁気ヘッドの加工をどのよう
に行うかという課題を説明した。
【0077】次に、実際に前記の抵抗変化検出装置50
0Bをハイトセンサーとして電子ディバイスの、例え
ば、微小なMR素子、特に本発明の第1実施形態のCP
P型GMR素子に搭載する場合について説明する。この
場合には、そのハイトセンサーをどのような構造で、そ
してGMR膜に対してどのような位置関係で、しかも精
密に配置できるかということが大きな課題になる。GM
R膜に電極を接続する面積は100nm2 程度といっ
た極めて微小な面積を狙う場合には、そのような微小な
精度でハイトセンサーを配置しなければならないという
ことになる。そのようなGMR素子をどのようにして作
製するのかということを以下に説明する。
【0078】図11乃至図21を用いて、本発明を適用
した場合のGMR素子の構造及びその動作を説明する。
ここではMR素子の膜面に垂直に通電する、いわゆるC
PP型GMR素子に本発明を適用した事例を説明する。
なお、TMR素子もCPP配置であり適用可能である。
【0079】先ず、図11を参照しながらCPP型GM
R素子(以下、単に「GMR素子」と略記する)のGM
R膜で生じる電流と磁界の関係を考察する。
【0080】図11はGMR素子の模式図であって、G
MR膜F部分を拡大して表現している。GMR素子18
はCPP型であるので、膜L面に垂直に電流Iを流す。
この電流Iを流すことによって電流磁界H2が発生す
る。一方でGMR膜Fの動作を安定化させなくてはなら
ないので、ハード膜19を両脇に配置し、これらを一方
向に着磁することでハード膜19による磁界H1が発生
する。そうすると、基準線L側では磁界H1と磁界H2
は相殺し合う。一方、ABS22側では互いに強調する
ということになる。従って、GMR膜Fでは磁界H1が
均一に掛からない。即ち、GMR膜Fの動作の安定性が
撹なわれる可能性がある。これはCPP型GMR素子1
8そのものが備えている原理的な欠点の一つであるが、
この欠点は電流値Iを小さくできれば、発生磁化H2を
小さくできることである。従って、CPP型GMR素子
18においては、電流値Iを小さくするのが要点にな
る。なお、図11における符号Zは絶縁膜を指す。
【0081】ABS22と基準線Lとの間の距離がMR
ハイトHwになるが、本発明では、このMRハイトHw
を10〜15nmという極めて小さなサイズにできる。
GMR膜Fの材料は電流Iに対する限界があって、電流
Iを流し過ぎると、信頼性が取れなくなる限界があり、
電流密度でいうと50MA/cm2 という極めて大き
い電流であるが、通電することによってそのGMR素子
18は発熱し、劣化し始める。従って、長期にわたって
GMR素子18の信頼性を保つためには、この電流密度
の値には自ずから限度がある。これには電流を流すGM
R膜Fのエリアを小さくできれば、当然のことながら流
す電流を小さくできる。磁界H2は無論電流密度にも関
連があるが、電流Iの絶対値そのものに依存するので、
微小エリアにできれば、電流密度を一定にして電流値を
小さくでき、従って、電流Iによって発生する磁界H2
を小さくできる。
【0082】これまでのGMR素子であると、GMR膜
Fのエリアは100nm角程度あり、電流磁界H2も1
50〜200Oeというような大きい値であった。これ
が、もし、そのGMR膜Fのエリアを100nm2 程
度まで微細化できれば、電流磁界H2を20Oe程度に
低下させることができる。そうすると電流磁界H2と安
定化磁界H1との干渉を劇的に削減できることになる。
また、これができれば動作安定化の制御がし易くなる。
【0083】以上の説明から明らかなように、GMR膜
Fはその動作安定性を確保するために、強い電流磁界を
低減させることが肝要で、この観点から通電領域を出来
るだけ微小化することが望ましい。
【0084】また、GMR膜Fを用いたシールド型再生
ヘッドの場合、シールドによるABS22からの磁束進
入長の制約から、GMR素子18の感度が最も高く取れ
るABS22近傍の微細なエリアにGMR膜Fを配置す
る構造が求められている。一方、GMR膜Fは、前記の
ように、機械研磨時のハイトセンサーによってサイズが
規定されるため、GMR膜Fとハイトセンサーとの位置
関係を微小サイズに合わせて精度を上げる必要がある。
【0085】従って、GMR膜Fとハイトセンサーとの
位置関係を規定しつつ各構成要素を複合的に形成する手
法が必要となる。
【0086】以下、図12乃至図21を用いて、本発明
の実施形態のGMR素子400A(図16)を説明す
る。このGMR素子400Aの製造方法は極微小なハイ
トセンサーを極微小なGMR素子に精密な位置関係で配
置するプロセスを含んでいる。
【0087】先ず、図12に示したように、下層シール
ド410上に、導電性の下層ギャップ420、GMR膜
430の順で成膜する。狭ギャップ対応時には、導電性
の下層ギャップ膜420は、GMR膜430の下地膜で
共用する。
【0088】その後、図13に示したように、GMR膜
430の一部分をGMR素子400AそのもののGMR
膜431とするため、それが所望のトラック幅になるよ
うにGMR膜430の所定の幅を残してGMR膜431
とし、その両側にハード膜440を配置する。ここでは
GMR膜431にのみ垂直通電したいことから、絶縁膜
450との積層膜とする。そしてハード膜440と絶縁
膜450との上下関係は何れでもよい。なお、後記のよ
うに、GMR膜430の両側面に残った一部分のGMR
膜432が後記のハイトセンサー500Cの薄膜抵抗素
子110Cとして利用する。
【0089】ここでのGMR膜431の両側にハード膜
440を配置する手法は、従来のMR素子の安定化並び
に電極接続に用いられるアバッテド・ジャンクション・
プロセスという手法(=Abutted Juncti
on Process、以下、「AJP手法」と略記す
る)を用いて行う。ハード膜440の幅はGMR膜43
1のトラック幅Twより充分に広ければよく、トラック
幅Twが0.1μm程度の場合、GMR膜431とハー
ド膜440を合わせた幅は0.5μm程度以上あればよ
い。一方、余り広くなりすぎても良くない。それはハー
ド膜440の外側にハイトセンサー上層ギャップ膜47
0を配置してABS22を研磨する時にGMR膜431
のハイトのモニタリングの精度を落としてしまう可能性
があるからである。
【0090】次に、図14に示したように、ABS22
に平行な基準線Lから右側部分をエッチングにより除去
し、その切り落とし部分に絶縁膜460を埋め込む。こ
のプロセスもAJP手法で行う。ここで形成された基準
線Lが、GMR膜431とハイトセンサー上層ギャップ
膜470の位置関係を決める基準線となる。従って、同
一直線として、同一の基板面上の同一材料に対してフォ
トリソグラフイーでパターニングしてエッチングするこ
とで、基準線の位置ずれを無くすことがポイントにな
る。
【0091】続いて、図15に示したように、上層ギャ
ップ膜470、上層シールド480の順で成膜して、G
MR膜431部分の成膜は終了する。狭ギャップ仕様の
再生ヘッドでは、この上層ギャップ膜470は無く、上
層シールド480のみの成膜となる場合もある。
【0092】この成膜プロセスの終了後、図16に示し
たように、GMR膜431の両側面(片側でも可)のG
MR膜432上に積層電極200Aを、図6で説明した
電極形成方法によりそれぞれ形成する。即ち、前記の基
準線Lを跨ぐように積層電極200A(図18)を形成
する。なお、このABS22と基準線Lとの間のGMR
膜431部分のみをGMR素子として使用するので、こ
の部分を5431Aの符号を付し、これ以外のGMR膜
431と区別する。このようにして本発明の第1実施形
態のGMR素子400Aが完成する。
【0093】これらGMR膜431Aの中央部を通るA
−A線上における断面構造及びハイトセンサー500C
の積層電極200Aの中央部を通るB−B線上における
断面構造をそれぞれ図17及び図18に示した。
【0094】このGMR膜431Aは、上層シールド4
80、下層シールド410を電極として、GMR膜43
1A面に垂直方向に通電される。また、ハイトセンサー
500Cは、GMR膜432が抵抗薄膜110Dとし
て、その下層電極が下層シールド410、その上層電極
が上部積層電極200Aの少なくとも1枚の導電膜Cd
を電極として構成されていることになる。基準線Lを跨
ぐように上部積層電極200Aを形成するのは、基準線
Lに対して各導電膜Cdがどの位置に在るかを把握し、
研磨目安を決定するためである。即ち、上層の各導電層
Cda、Cdb、Cdc、Cdd・・・と下層シールド
410の導通チェックを行うと、基準線Lより前方に在
るのは何層目の導電膜かが判明する。例えば、図18で
は、1層目の導電膜Cdaは導通しないで2層目の導電
膜Cdbから下層シールド410との導通が得られるこ
とが判り、ABS22の研磨時に3層目の導電層Cdc
の抵抗変化の開始を目安に残りの研磨時間を決定して研
磨を停止させればよい。このABS22の研磨方法は図
10を用いて説明した通りである。MRハイトHw(A
BS22と基準線Lの幅)の寸法は10〜15nm程度
である。
【0095】次に、図19を用いて、本発明の第2実施
形態のGMR素子400Bを説明する。このGMR素子
400BはGMR膜431Aの後方にフラックスガイド
431Bが配設された構造のもので、そのフラックスガ
イド431Bを配置する場合に本発明の積層電極を形成
する事例であって、これの成膜方法を簡単に説明する。
【0096】このフラックスガイド431Bは透磁率の
ある材料で形成されていて、GMR膜431Aの後方に
配置することにより、記録媒体からの磁束がABS22
から入ってきた時に、その磁束をGMR膜431Aに有
効に引き込み、感度を上げることができる。従って、G
MR膜431Aの後方に透磁率の部材があればよいの
で、本発明においては、(CPP型)GMR膜431A
の中の磁気自由層が透磁率を備えているので、GMR膜
431そのものを後方まで延長して、それをフラックス
ガイド431Bとしている。
【0097】そのフラックスガイド431Bを配設する
に当たって、GMR膜431とハイトセンサー500C
の位置関係を決める基準線Lを設けるプロセスを先行し
て行うことが特徴となる。即ち、下層シールド410、
下層ギャップ膜420の成膜後に前記と同様のAJP手
法を用いてエッチングと絶縁膜460の成膜を行う。そ
の後、GMR膜431を成膜して南外側に安定化用のハ
ード膜440及び絶縁膜450の積層膜をAJP手法に
て形成する。
【0098】次に、両ハード膜440のそれぞれの外側
をエッチングして、上記基準線Lを露出させる。GMR
膜431とハード膜440の成膜をリフトオフプロセス
で、基準線Lを露出させたまま進めてもよい。次に、図
6で説明した手法によって、ハード膜440の外側の下
層ギャップ膜420上に上部積層電極200Aを方向性
成膜で成膜し、ハイトセンサー500Cを形成する。
【0099】以上、説明したような製造方法をGMR素
子に用いることで、CPP型GMR膜431Aに垂直通
電される領域は、例えば、図16の事例で、トラック幅
方向で70nm、GMR膜431Aの高さ方向で10n
m程度の非常に微小な平面領域を形成することができる
(図16及び図19の斜線部分)。トラック幅方向は安
定化用のハード膜440と同時に成膜した絶縁膜450
によって通電幅が規定され、電子ビーム露光装置などを
用いれば30nm程度まで細くできる。
【0100】ここまでは単層シールド410或いは48
0をGMR膜431Aの上下電極材として用いた事例を
示したが、図20に本発明の第4実施形態の抵抗変化検
出素子100Dの構造を示したように、これらの電極を
積層の電極構造としてもよい。図20の抵抗変化検出素
子100Dはハード膜440と絶縁膜450との積層膜
を抵抗薄膜110Cとし、この抵抗薄膜110Cを挟ん
で上部電極として第2実施形態の積層電極200Bを、
下部電極として第3実施形態の積層電極200Cを用い
て構成したものである。
【0101】また、図21に示した本発明の第5実施形
態の抵抗変化検出素子100Eの構造のように、第4実
施形態の抵抗変化検出素子100Dの上部積層電極20
0Bの向きを下部積層電極200Cの向きに対して、例
えば、90度回転させて交差させて配置するようにして
もよい。この交差角度は必ずしも90度である必要はな
い。逆に下部積層電極200Cの向きを上部積層電極2
00Bの向きに対して、90度回転させて交差させて配
置するようにしてもよい。ただし、この交差配置の場
合、上部積層電極200B、下部積層電極200Cの何
れかを、その各導電膜CdがABS22に平行になるよ
うに配置する。図21においては、下部積層電極200
CがABS22に平行に配置されている。何れも上下電
極構造として積層電極を用いた事例である。
【0102】これらの場合の上下積層電極の構成は、絶
縁膜Inと導電膜Cdとを交互に積層したものの他、高
抵抗膜Hrと導電膜Cdとを交互に積層してもよく、そ
してGMR素子に適用する場合は、それら何れの材料も
シールド材として使用可能な軟磁性膜である必要があ
る。絶縁性軟磁性膜としては酸化鉄など、高抵抗性軟磁
性膜としては、CoZr系アモルフアスやCoXO、F
eXO(X=Al、Mgなど)などの比抵抗ρが100
ル由cm以上の軟磁性膜が好適である。また、GMR素
子400A、或いは400Bの上下ギャップ層470、
420は、この場合はGMR素子の下地膜、上層保護膜
で形成してもよい。
【0103】更に、図21に示した事例で考えると、上
下両積層電極200B、200Cが交差した面積部分に
支配的に電流がスポット状に流れる。即ち、交差する上
下積層電極200B、200Cの各導電膜Cdの幅が、
例えば、10nmであれば、上下の導電膜Cdの一層だ
けの通電面積は100nm2であり、電極幅を更に絞る
ことで100nm2以下の微小面積へと、GMR膜への
通電面積を劇的に低減させることができる。電流密度を
保持すると、その分、電流値を低減できて、図11に示
した電流磁界H2も低減できるため、GMR素子の動作
を図16に示した事例のGMR素子よりも更に一層容易
に安定化させることができる。言うまでもなく、GMR
素子の動作用消費電力も低減させることができる。
【0104】ここでは、本発明の抵抗変化検出装置をシ
ールド型再生ヘッドPHに用いられるGMR素子に適用
した場合を用いて説明したが、ヨーク型再生ヘッドにつ
いても、本発明を適用することができる。
【0105】また、ここではMR素子としてCPP型G
MR素子を加工するハイトセンサーに関して説明した
が、CIP型GMR素子(GMR積層膜の膜面に平行に
通電させて用いる素子)を加工するハイトセンサーにも
適用可能である。
【0106】更にまた、本発明の各抵抗変化検出装置は
記録再生ヘッドのハイトの研磨精度を出すために使用す
る装置或いは素子として説明したが、この他、本発明の
抵抗変化検出素子或いは抵抗変化検出装置は精密工具、
精密機械の部材などの機械加工用センサーなどにも応用
できる。
【0107】また、これまでの説明では、抵抗変化検出
素子、磁気抵抗効果素子を採り上げて説明したが、これ
ら以外の電子ディバイスヘの適用も可能であり、その種
類、機能、材料には制約されるものではないことを付言
しておく。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電極を極めて微小な積層構造で構成でき、その微小な積
層電極を適用することで、MR素子とその加工時のモニ
ターであるハイトセンサーを微小化でき、それらの高精
度な配置できるので薄膜磁気ヘッドを高密度に集積で
き、また、MR素子の動作の安定を容易に達成できるの
で、その機能を向上させることができる。
【0109】特に、従来通りの材料や製造装置を利用す
ることもでき、そのMR素子などを安価に製造すること
ができる。
【0110】この他、各種の電子ディバイスの電極とし
ても使用でき、そのサイズを微小に製作できることから
微小な電子ディバイスの電極への接続においても、薄膜
の上面または下面から100nm2 或いはそれ以下の
微小サイズで行うことができる また、本発明の積層電
極を抵抗変化検出装置としても利用でき、微小サイズで
ある故に、精密な研磨加工を施すことができるなど、数
々の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の上側積層電極を用い
て構成されている本発明の第1実施形態の抵抗変化検出
装置の斜視図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の上側積層電極を用い
て構成されている本発明の第2実施形態の抵抗変化検出
素子の斜視図である。
【図3】 本発明の第3実施形態の下側積層電極を用い
て構成されている本発明の第3実施形態の抵抗変化検出
素子の斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態の積層電極を用いて本
発明の第3実施形態の抵抗変化検出素子を構成した場合
の好ましくない接続状態を示す斜視図である
【図5】 図2に示した本発明の第2実施形態の抵抗変
化検出素子の好ましい接続状態を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第1実施形態或いは第2実施形態の
上側積層電極の製造方法を説明するための断面図であ
る。
【図7】 本発明の第3実施形態の下側積層電極の製造
方法を説明するための第1段階を示す断面図である。
【図8】 図7の第1段階に続く第2段階を示す断面図
である。
【図9】 図8の第2段階に続く第3段階を示す断面図
である。
【図10】 図2に示した本発明の第2実施形態の抵抗
変化検出素子を用いた本発明の第2実施形態の抵抗変化
検出装置の機能を説明する図であって、同図1はその構
成斜視図図、同図Bは積層電極の研磨時間に対する各導
電膜の抵抗値の逆数の関係グラフである。
【図11】 CPP型GMR素子の一部動作原理を説明
するためのGMR膜部分の拡大斜視図である。
【図12】 本発明の第1実施形態のCPP型GMR素
子及びその第1の製造方法を説明するための第1段階の
斜視図である。
【図13】 図12に示した第1段階に続く第2段階の
斜視図である。
【図14】 図13に示した第2段階に続く第3段階の
斜視図である。
【図15】 図14に示した第3段階に続く第4投階の
斜視図である。
【図16】 図15に示した第4段階に続く第5段階の
斜視図である。
【図17】 図16に示したA−A線上における断面側
面図である。
【図18】 図16に示したB−B線上における断面側
面図である。
【図19】 本発明の第2実施形態のCPP型GMR素
子及びその第2の製造方法を説明するための斜視図であ
る。
【図20】 図2に示した上側積層電極と図3に示した
下側積層電極を用いて構成されている本発明の第4実施
形態の抵抗変化検出素子の斜視図である。
【図21】 図2に示した上側積層電極と図3に示した
下側積層電極を用いて構成されている本発明の第5実施
形態の抵抗変化検出素子の斜視図である。
【図22】 従来技術の電子ディバイスの電極のコンタ
クトホールによる接続構造を示す断面図である。
【図23】 従来技術の電子ディバイスの電極の重ね合
わせによる接続構造を示す断面図である。
【図24】 ハードディスクドライブ(HDD)の概略
斜視図である。
【図25】 図24に示したHDDに搭載できる記録再
生一体型ヘッドの半断面斜視図である。
【図26】図25に示した記録再生一体型ヘッドのハイ
トを加工する場合に用いられるハイトセンサーの斜視図
である。
【符号の説明】
22…ABS、33…研磨加工、100A…本発明の第
1実施形態の抵抗変化検出素子、100B…本発明の第
2実施形態の抵抗変化検出素子、100C…本発明の第
3実施形態の抵抗変化検出素子、100D…本発明の第
4実施形態の抵抗変化検出素子、100E…本発明の第
5実施形態の抵抗変化検出素子、110A,110B,
110C,110D…抵抗薄膜、111…抵抗薄膜11
0Aの表面、120…下方電極、130…上方電極、1
40A,140B…モニター、300…マスク、310
…方向性成膜、400A…本発明の第1実施形態のCP
P型GMR素子、400B…本発明の第2実施形態のC
PP型GMR素子、410…下層シールド、420…下
層ギャップ膜、430,431,431A,432…G
MR膜、431B…フラックスガイド、440…ハード
膜、450,460…絶縁膜、470…上方ギャップ
層、480…上層シールド、500A…本発明の第1実
族形態の抵抗変化検出装置、500B…本発明の第2実
施形態の抵抗変化検出装置、500C…ハイトセンサ
ー、Cd…導電膜、In…絶縁膜、L…基準線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 43/12 G01R 33/06 R Fターム(参考) 2G017 AA01 AD55 AD65 BA05 2G028 BC02 CG02 FK01 MS03 5D034 BA03 BA09 DA02 DA07

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅と厚さの少なくとも1層の導電
    体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが交互に積層され、該積
    層薄膜の一端部が基準平面に対して鋭角の傾斜面を成
    し、かつ前記基準平面に接している前記一端部の各薄膜
    層の積層方向の端面の幅が所定の幅に規定されているこ
    とを特徴とする積層電極。
  2. 【請求項2】 前記基準平面に接している前記導電体薄
    膜の積層方向の一層の幅が10〜40nmであることを
    特徴とする請求項1に記載の積層電極。
  3. 【請求項3】 前記基準平面が電子ディバイスの電極面
    であることを特徴とする請求項1に記載の積層電極。
  4. 【請求項4】 平坦な基準面の所定の位置に所定の高さ
    のマスクを形成する工程と、 該マスクの上方斜め後方位置から導電体の微投子を前記
    マスクが存在する位置より前方の位置の前記基準面に、
    その基準面に接する一端部の端面が所定の幅となり、該
    一端部の表面が傾斜面を形成するように第1薄膜層を方
    向性成膜する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から絶縁体の微粒子を、
    前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、前記基
    準面に接する一端部の端面が所定の幅となり、該一端部
    の表面が傾斜面を形成するように前記第1薄膜層の表面
    に第2薄膜層を方向性成膜する工程と、 必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜
    する工程を交互に行う工程とを含む工程からなる積層電
    極の製造方法。
  5. 【請求項5】 平坦な基準面の所定の位置に所定の高さ
    のマスクを形成する工程と、 該マスクの上方斜め後方位置から前記マスクが存在する
    位置より前方の位置の前記基準面に向けてイオンビーム
    を発射し、該イオンビームにより前記基準面に、端部が
    傾斜面となる所定の深さの窪みを形成する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から導電体或いは絶縁体
    の微粒子を、前記窪みの前記傾斜面を含む底面に、一端
    部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の平
    坦面となるように第1薄膜層を方向性成膜する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から前記第1薄膜層が導
    電体であれば絶縁体の、絶縁体であれば導電体の微粒子
    を、前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、一
    端部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の
    平坦面となるように第2薄膜層を方向性成膜する工程
    と、 必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜
    する工程を交互に行う工程とを含む工程からなる積層電
    極の製造方法。
  6. 【請求項6】 電極の表裏何れかの平面に、所定の幅と
    厚さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄
    膜とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記電極
    平面に対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記電極平面に
    接している前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅
    が所定の幅に規定されている積層電極が配設され、前記
    電極の他方の面に単体電極が前記積層電極に対向して配
    設されていることを特徴とする電子ディバイス。
  7. 【請求項7】 電極の表裏両平面に、所定の幅と厚さの
    少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが
    交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記電極平面に
    対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記電極平面に接して
    いる前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が所定
    の幅に規定されている積層電極が、それぞれの前記各導
    電体薄膜は導電体薄膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁体
    薄膜同士で前記各薄膜層の端面が互いに対向する状態で
    配設されていることを特徴とする電子ディバイス。
  8. 【請求項8】 電極の表裏両平面に、所定の幅と厚さの
    少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄膜とが
    交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記電極平面に
    対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記電極平面に接して
    いる前記一端部の各薄膜層の積層方向の端面の幅が所定
    の幅に規定されている積層電極が、それぞれの前記各導
    電体薄膜は導電体薄膜同士で、前記絶縁体薄膜は絶縁体
    薄膜同士で前記各薄膜層の端面が互いに交差する向きの
    状態で配設されていることを特徴とする電子ディバイ
    ス。
  9. 【請求項9】 抵抗薄膜の表裏何れかの平面に、所定の
    幅と厚さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁
    体薄膜とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記
    抵抗薄膜の平面に対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記
    電極平面に接している前記一端部の各薄膜層の積層方向
    の端面の幅が所定の幅に規定されている積層電極が配設
    され、前記抵抗薄膜の他方の面に単体電極が前記積層電
    極に対向して配設されていることを特徴とする抵抗変化
    検出素子。
  10. 【請求項10】 抵抗薄膜の表裏両平面に、所定の幅と
    厚さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄
    膜とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記抵抗
    薄膜の平面に対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記抵抗
    薄膜の平面に接している前記一端部の各薄膜層の積層方
    向の端面の幅が所定の幅に規定されている積層電極が、
    それぞれの前記各導電体薄膜は導電体薄膜同士で、前記
    絶縁体薄膜は絶縁体薄膜同士で前記各薄膜層の端面が互
    いに対向する状態で配設されていることを特徴とする抵
    抗変化検出素子。
  11. 【請求項11】 抵抗薄膜の表裏両平面に、所定の幅と
    厚さの少なくとも1層の導電体薄膜と複数層の絶縁体薄
    膜とが交互に積層され、該積層薄膜の一端部が前記抵抗
    薄膜の平面に対して鋭角の傾斜面を成し、かつ前記抵抗
    薄膜の平面に接している前記一端部の各薄膜層の積層方
    向の端面の幅が所定の幅に規定されている積層電極が、
    それぞれの前記各導電体薄膜は導電体薄膜同士で、前記
    絶縁体薄膜は絶縁体薄膜同士で前記各薄膜層の端面が互
    いに交差する向きの状態で配設されていることを特徴と
    する抵抗変化検出素子。
  12. 【請求項12】 前記抵抗薄膜が磁気抵抗効果素子であ
    ることを特徴とする請求項9乃至請求項11に記載の抵
    抗変化検出素子。
  13. 【請求項13】 何れか一方の積層電極は、その導電体
    薄膜の積層面が記録媒体対向面に平行になるように配設
    されており、他方の積層電極は、その導電体薄膜の積層
    面が前記導電体薄膜の積層面と交差する向きで配設され
    ていることを特徴とする請求項12に記載の抵抗変化検
    出素子。
  14. 【請求項14】 所定の幅、奥行き、厚みを備え、一端
    面が幅方向に露出した抵抗薄膜の一方の面に、前記露出
    端面側から奥行き側に向けて、少なくとも1層の電極層
    を複数の絶縁層で各層目が前記露出端面に平行になるよ
    うに、そして該電極層及び該絶縁層の各先端面が所定の
    奥行き幅で規定されて積層された積層電極を取り付け、
    前記抵抗薄膜の他の面に前記積層電極と同一の積層電極
    を、それぞれの電極層の端面を対向させて取り付ける
    か、前記一方の面に取り付けられた積層電極の奥行き幅
    に対向する単一電極を取り付け、前記抵抗薄膜の前記露
    出端面側から前記両積層電極或いは一方の前記積層電極
    と前記単一電極を同時に研磨して、前記抵抗薄膜の厚み
    方向における抵抗変化を検出することを特徴とする抵抗
    変化検出方法。
  15. 【請求項15】 平坦な基準面の所定の位置に所定の高
    さのマスクを形成する工程と、 該マスクの上方斜め後方位置から前記マスクが存在する
    位置より前方の位置の前記基準面に向けてイオンビーム
    を発射し、該イオンビームにより前記基準面に、端部が
    傾斜面となる所定の深さの窪みを形成する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から導電体或いは絶縁体
    の微投子を、前記窪みの前記傾斜面を含む底面に、一端
    部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の平
    坦面となるように第1薄膜層を方向性成膜する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から前記第1薄膜層が導
    電体であれば絶縁体の、絶縁体であれば導電体の微粒子
    を、前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、一
    端部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の
    平坦面となるように第2薄膜層を方向性成膜する工程
    と、 必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜
    する工程を交互に行う工程と、 前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層とを所定の層数、交
    互に成膜した後、少なくとも前記各薄膜層の端面を含む
    平面に抵抗薄膜を所定の厚さで成膜する工程とを含む工
    程からなる抵抗変化検出素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 平坦な基準面の所定の位置に所定の高
    さのマスクを形成する工程と、 該マスクの上方斜め後方位置から前記マスクが存在する
    位置より前方の位置の前記基準面に向けてイオンビーム
    を発射し、該イオンビームにより前記基準面に、端部が
    傾斜面となる所定の深さの窪みを形成する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から導電体或いは絶縁体
    の微粒子を、前記窪みの前記傾斜面を含む底面に、一端
    部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の平
    坦面となるように第1薄膜層を方向性成膜する工程と、 前記マスクの上方斜め後方位置から前記第1薄膜層が導
    電体であれば絶縁体の、絶縁体であれば導電体の微粒子
    を、前記第1薄膜層の少なくとも前記傾斜面を含み、一
    端部の端面が所定の幅となり、前記基準面とほぼ同一の
    平坦面となるように第2薄膜層を方向性成膜する工程
    と、 必要に応じて前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層を成膜
    する工程を交互に行う工程と、 前記第1薄膜層及び前記第2薄膜層とを所定の層数、交
    互に成膜した後、少なくとも前記各薄膜層の端面を含む
    平面に抵抗薄膜を所定の厚さで成膜する工程と、 該抵抗体薄膜の表面に導電体薄膜を所定の厚さで成膜す
    る工程とを含む工程からなる抵抗変化検出素子の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 基準端面からの所定の幅を備えた薄膜
    抵抗素子の前記基準端面から所定の間隔を開けて、前記
    薄膜抵抗素子の一方の面に、該一方の面に接触する端面
    が所定の幅に規定されて、薄膜導電層と薄膜絶縁層とが
    積層された積層電極を配設し、 前記薄膜抵抗素子の他の面に電極を配設し、 該電極と前記積層電極の各導電層との間に、電源と前記
    薄膜抵抗素子の抵抗変化を表示するモニターとの並列回
    路が接続されていることを特徴とする抵抗変化検出装
    置。
  18. 【請求項18】 基準端面からの所定の幅を備えた薄膜
    抵抗素子の前記基準端面から所定の間隔を開けて、前記
    薄膜抵抗素子の一方の面に、該一方の面に接触する端面
    が所定の幅に規定されて、薄膜導電層と薄膜絶縁層とが
    積層された第1積層電極を配設し、 前記薄膜抵抗素子の他の面に、該他方の面に接触する端
    面が所定の幅に規定されて、薄膜導電層と薄膜絶縁層と
    が積層された第2積層電極を、前記各薄膜導電層の積層
    方向が前記第1積層電極の各薄膜導電層の積層方向と交
    差する状態で配設し、 前記第1積層電極及び前記第2積層電極のそれぞれ交差
    対応する導電層間に、電源と前記薄膜抵抗素子の抵抗変
    化を表示するモニターとの並列回路が接続されているこ
    とを特徴とする抵抗変化検出装置。
  19. 【請求項19】 前記薄膜抵抗素子が磁気抵抗効果素子
    であることを特徴とする請求項17または請求項18に
    記載の抵抗変化検出装置。
  20. 【請求項20】 前記磁気抵抗効果素子が面垂直電流型
    の巨大磁気抵抗変化素子であることを特徴とする請求項
    19に記載の抵抗変化検出装置。
  21. 【請求項21】 導電性下層シールド膜上の所定の位置
    に配設された、磁気媒体からの磁束に感応する磁気抵抗
    効果膜と、 該磁気抵抗効果膜の両側に配設されたハード膜と、 該ハード膜の少なくとも一方の側に、前記磁気抵抗効果
    膜の表面と同一表面を形成するように配設された前記磁
    気抵抗効果膜と同一の物体の薄膜抵抗素子と、 該薄膜抵抗素子の表面に、導電体と絶縁体との薄膜層の
    一端部の端面が所定の幅に規定されて接し、交互に積層
    された積層電極とを備えた磁気抵抗効果素子。
  22. 【請求項22】 前記磁気抵抗効果膜が面垂直電流型の
    巨大磁気抵抗効果膜であることを特徴とする請求項21
    に記載の磁気抵抗効果素子。
  23. 【請求項23】 前記磁気抵抗効果膜の前記磁気媒体か
    らの磁束に感応する側とは反対側に、前記磁気抵抗効果
    膜と同一の表面を形成し、その磁気抵抗効果膜と同一の
    物体で同一の厚さを備えたフラックスガイドが形成され
    ていることを特徴とする請求項21または請求項22に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  24. 【請求項24】 導電体の下層シールド膜の表面に下層
    ギャップとなる下地膜を所定の厚さで成膜する工程と、 前記下地膜の表面に面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜
    を所定の厚さで成膜する工程と、 前記磁気抵抗効果膜に所定の間隔を開けて2本の所定の
    幅の、前記下地膜に届く深さの溝を互いに平行に形成す
    る工程と、 前記2本の溝内にハード膜を形成する工程と、 前記2本のハード膜、それらに挟まれた前記面垂直電流
    型の巨大磁気抵抗効果膜、及び前記2本のハード膜のそ
    れぞれの外側に形成されている前記面垂直電流型の巨大
    磁気抵抗効果膜を横断する基準線を形成する工程と、 該基準線で区切られたどちらか一方の前記面垂直電流型
    の巨大磁気抵抗効果膜、前記2本のハード膜、前記下地
    膜の全て、及び所定の厚さの前記下層シールド膜をエッ
    チングにより除去する工程と、 該除去された前記下層シールド膜の表面に、前記基準線
    を境に残された部分の前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗
    効果膜、前記2本のハード膜の表面と同一面を形成する
    ようにアバッテド・ジャンクション・プロセス手法を用
    いて絶縁材を充填して絶縁膜を形成する工程と、 前記残部の2本のハード膜、それらに挟まれた前記面垂
    直電流型の巨大磁気抵抗効果膜、前記2本のハード膜の
    それぞれの外側に形成されている前記面垂直電流型の巨
    大磁気抵抗効果膜の一部分、及び前記絶縁膜にわたっ
    て、それらの表面に上層ギャップとなる下地膜を所定の
    厚さで成膜する工程と、 前記2本のハード膜のそれぞれの外側に形成されている
    残部の前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜の前記基
    準線近傍の表面に、導電体と絶縁体との薄膜層の一端部
    の端面が接し、かつ下層の薄膜層の少なくとも傾斜面の
    表面にわたって前記一端部が傾斜した面を形成して交互
    に成膜され、前記表面に接している前記各端面の幅が所
    定の幅に規定されて積層されている積層電極を方向性成
    膜法で形成する工程とを含む工程からなる面垂直電流型
    の巨大磁気抵抗効果素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 導電体の下層シールド膜の表面に下層
    ギャップとなる下地膜を所定の厚さで成膜する工程と、 前記下地膜の表面中間部に基準線を形成する工程と、 該基準線を中心にしてどちらか一方の前記下地膜の表面
    から前記下層シールド膜の厚みの中間部分まで両者の膜
    をエッチングにより除去する工程と、 該除去された前記下層シールド膜の表面に、前記基準線
    を境に残された部分の前記下地膜の表面と同一面を形成
    するようにアバッテド・ジャンクション・プロセス手法
    を用いて絶縁材を成膜、充填して絶縁膜を形成する工程
    と、 前記下地膜及び前記絶縁膜の表面に面垂直電流型の巨大
    磁気抵抗効果膜を所定の幅及び厚さで成膜する工程と、 前記面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果膜の両側面に密着
    し、前記下地膜の表面に、所定の幅の絶縁膜と該絶縁膜
    の表面に成膜されたハード膜との積層膜を前記面垂直電
    流型の巨大磁気抵抗効果膜の表面と同一平面を形成する
    ようにアバッテド・ジャンクション・プロセス手法を用
    いて成膜する工程と、 該積層膜の外側の前記下地膜から前記絶縁膜の表面に前
    記基準線を跨いで、前記下地膜の表面には、導電体と絶
    縁体との薄膜層の一端部の端面が接し、かつ下層の薄膜
    層の少なくとも傾斜面の表面にわたって前記一端部が傾
    斜した面を形成して交互に成膜され、前記下地膜の表面
    に接している前記各端面の幅が所定の幅に規定されて積
    層されている積層電極を方向性成膜法で形成する工程と
    を含む工程からなる面垂直電流型の巨大磁気抵抗効果素
    子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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