JP2003017720A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JP2003017720A
JP2003017720A JP2001195878A JP2001195878A JP2003017720A JP 2003017720 A JP2003017720 A JP 2003017720A JP 2001195878 A JP2001195878 A JP 2001195878A JP 2001195878 A JP2001195878 A JP 2001195878A JP 2003017720 A JP2003017720 A JP 2003017720A
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JP2001195878A
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Takeshi Kyoda
豪 京田
Jun Fukuda
潤 福田
Shinya Kawai
信也 川井
Hisao Arimune
久雄 有宗
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで信頼性の高い光電変換装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 一方の電極層を有する基板上に一導電形
を呈する粒状結晶半導体を多数配設して基板と接合し、
この粒状結晶半導体間に絶縁体を充填してこの粒状結晶
半導体上に逆導電形を呈する半導体層を設けるととも
に、逆導電形を呈する半導体層に他方の電極を接続して
設けた光電変換装置において、前記粒状結晶半導体がシ
リコンから成り、前記絶縁体を酸化錫を1wt%以上2
0wt%以下で含有するガラス材料で形成したことか
ら、粒状結晶半導体間を埋め、クラック、発泡及び異常
析出等の欠陥の発生を防止した良好な絶縁体を形成で
き、よって信頼性の高い光電変換装置を提供することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽光発電などに使
用される光電変換装置に関し、特に粒状結晶半導体を用
いた光電変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粒状結晶半導体を用いた光電変換
装置を図3〜図5に示す。例えば図3に示すように、第
1のアルミニウム箔10に開口を形成し、その開口にp
形の上にn形表皮部9を持つシリコン球2を結合し、球
2の裏側のn形表皮部9を除去し、第1のアルミニウム
箔10の裏面側に酸化物絶縁層3を形成し、シリコン球
2の裏側の酸化物絶縁層3を除去し、シリコン球1と第
2のアルミニウム箔8とを接合する光電変換装置が開示
されている(例えば特開昭61−124179号公報参
照)。
【0003】また、図4に示すように、基板1上に低融
点金属層11を形成し、この低融点金属層11上に第1
導電形の粒状結晶半導体2を配設し、この粒状結晶半導
体2上に第2導電形のアモルファス半導体層7を上記低
融点金属層11との間に絶縁層3を介して形成する光電
変換装置が開示されている(例えば特許第264180
0号公報参照)。
【0004】また、図5に示すように、基板1上に高融
点金属層12と低融点金属層11と半導体微小結晶粒と
を堆積し、半導体の微小結晶粒を融解させて飽和させた
上で徐々に冷却して半導体を液相エピタキシャル成長さ
せることによって多結晶薄膜13を形成する方法が開示
されている(例えば特公平8−34177号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示すような光電変換装置においては、第1のアルミニウ
ム箔10に開口を形成し、その開口にシリコン球2を押
し込んでシリコン球を第1のアルミニウム箔10に接合
させる必要があるため、シリコン球2の球径に均一性が
要求され、高コストになるという問題点があった。ま
た、接合させるときの処理温度がアルミニウムとシリコ
ンの共晶温度である577℃以下であるため、接合が不
安定になるという問題があった。
【0006】また、図4に示すような光電変換装置によ
れば、第1導電形の粒状結晶半導体2上に第2導電形の
アモルファス半導体層7を設けるため、安定なpn接合
を形成するにはアモルファス導電層7の形成前に粒状結
晶半導体2の表面を十分にエッチングおよび洗浄する必
要があった。また、アモルファス半導体層7の光吸収が
大きいことに起因して膜厚を薄くしなければならず、ア
モルファス半導体層7の膜厚が薄い場合、欠陥に対する
許容度も小さくなり、洗浄工程や製造環境の管理を厳し
くする必要があり、その結果、高コストになるという問
題があった。
【0007】また、図5に示すような光電変換装置によ
れば、低融点金属層11が第1導電形の液相エピタキシ
ャル多結晶層13中に混入するために性能が落ち、絶縁
体がないために下部電極12との間にリークが発生する
という問題があった。
【0008】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、低コストで高性能な光
電変換装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る光電変換装置は、一方の電極層を有
する基板上に一導電形を呈する粒状結晶半導体を多数配
設して基板と接合し、この粒状結晶半導体間に絶縁体を
充填してこの粒状結晶半導体上に逆導電形を呈する半導
体層を設けるとともに、逆導電形を呈する半導体層に他
方の電極を接続して設けた光電変換装置において、前記
粒状結晶半導体がシリコンから成り、前記絶縁体が含有
量1wt%以上20wt%以下の酸化錫を含むガラス材
料から成ることを特徴とする。
【0010】また、前記絶縁体の熱膨張係数が、30〜
300℃の温度範囲で30〜65×10-7/℃であるこ
とを特徴とする。
【0011】また、前記絶縁体の軟化点が560℃以下
であることを特徴とする。
【0012】また、前記基板の一方の電極層がアルミニ
ウムから成ることを特徴とする。
【0013】また、前記粒状結晶半導体の平均粒径が
0.2〜0.6mmであることを特徴とする。
【0014】また、前記絶縁体が酸化鉛を実質的に含ま
ないことを特徴とする。
【0015】本発明の光電変換装置によれば、基板上に
粒状結晶半導体を多数配置して加熱して両者の溶融した
合金部によって接合し、この多数の粒状結晶半導体の間
に絶縁体を充填した構造において、絶縁体が露出してい
る基板の全面を欠陥なく覆い、なお且つ絶縁体及び粒状
結晶半導体におけるクラック発生を防止することによっ
て、従来の特開昭61−124179号公報、特許第2
641800号公報、特公平8−34177号公報、特
公昭61−59678号公報、特開平10−23351
8号公報で開示されている光電変換装置と比較して製造
マージンが大きく、低コストの製造が可能となる。つま
り、粒状結晶半導体をより低い粒径精度で製造すればよ
く、絶縁体によって正電極と負電極の分離を確実に行う
ことができる。更に絶縁体に酸化錫を含有するガラス材
料を用いることによって溶融したガラスと粒状結晶半導
体のシリコンが極度に反応することを防止し、低コスト
の製造が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1および図2は、請求項1に係る光電
変換装置の一実施形態を示す図である。図1および図2
において、1は基板、2は粒状結晶半導体、3はガラス
材料から成る絶縁体、4は半導体層、5は保護層、6は
導電層(他方の電極層)、15は基板1と粒状結晶半導
体の合金層である。
【0017】基板1はアルミニウム以上の融点の金属、
セラミックであればよく、例えばアルミニウム、アルミ
ニウム合金、鉄、ステンレス、ニッケル、アルミナ等が
用いられる。
【0018】基板1がアルミニウム以外の材料の場合
は、その材料とアルミニウムから成る電極層1’の構成
とし、アルミニウムから成る層1’には更に第2の添加
元素としてシリコン、マグネシウム、マンガン、クロ
ム、チタン、ニッケル、亜鉛、銀、銅から選ばれた1種
もしくは複数種の元素を添加してもよく、結晶半導体粒
子2の接合時の溶融過多の防止を維持することができ
る。アルミニウムから成る層1’膜厚は、20μm以上
とする。20μm未満では結晶半導体粒子2との接合を
行う際に膜厚が不足して十分な接合ができなくなる。
【0019】基板1上には、第一導電型の結晶半導体粒
子2を多数配設する。この結晶半導体粒子2は、Siに
p形を呈するB、Al、Ga等、又はn形を呈するP、
As等が微量元素含まれているものである。結晶半導体
粒子2の形状としては多角形を持つもの、曲面を持つも
の等があり、粒径分布としては均一、不均一を問わない
が、均一の場合は粒径を揃えるための工程が必要になる
ため、より安価にするためには不均一の方が有利であ
る。更に凸曲面を持つことによって光の光線角度の依存
性も小さい。
【0020】結晶半導体粒子2の粒径としては、0.2
〜0.8mmがよく、0.8mmを越えると切削部も含
めた従来の結晶板型の光電変換装置のシリコン使用量と
変わらなくなり、結晶半導体粒子を用いるメリットがな
くなる。また、0.2mmよりも小さいと基板1へのア
ッセンブルがしにくくなるという別の問題が発生してし
まう。より好適にはシリコン使用量の関係から0.2〜
0.6mmがよい。
【0021】結晶半導体粒子2を基板1上に多数配設す
る方法としては、結晶半導体粒子2を基板1の表面に接
着して固定する働きを持つ接合助層を形成した後、その
上から結晶半導体粒子2を散布し、余分な結晶半導体粒
子2を落とすことによって、結晶半導体粒子2を粒径の
大小によらずに安定して密に配置し、その後、一定の荷
重を結晶半導体粒子2上に掛けて、基板1のアルミニウ
ムと結晶半導体粒子2のシリコンとの共晶温度577℃
以上に加熱することによって、接合助層を焼飛しながら
基板と結晶半導体粒子の合金層15を介して基板1と結
晶半導体粒子2を接合させる。このとき、基板1又は電
極層1’のアルミニウムは全て合金層15となる。
【0022】なお、合金層15に接触している第1導電
形の領域では、基板1の材料であるアルミニウムが拡散
してp+層を形成している。しかしながら、単に導電性
拡散領域を形成するのであれば、AlとSiとの共晶温
度である577℃以下でもできるが、基板1と粒状結晶
半導体2の接合が弱いために基板1から粒状結晶半導体
2が離脱し、太陽電池としての構造を維持できなくな
る。
【0023】前述の接合助層の材質としては300℃以
上で、基板1と結晶半導体粒子2との接合温度以下で焼
飛するものであればよく、酸化雰囲気で処理する場合に
は、例えばブチラール樹脂、メチルセルロース、エチル
セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエ
チレングリコール(PEG)等の樹脂を溶媒で溶解させ
た有機系の樹脂が上げられ、形成方法は、スクリーン印
刷法、ドクターブレード法、スプレー法、ディッピング
法等で基板1の表面上に10〜100μmの厚みに塗布
形成する。
【0024】絶縁体3は、正極と負極の分離を行うため
の絶縁材料からなり、例えばSiO 2、B23、Al2
3、CaO、MgO、P25、Li2O、SnO、Zn
O、BaO、TiO2等を任意な成分とする主材料の低
温焼成用ガラス材料単体あるいは上記材料の1種又は複
数から成るフィラーを複合した絶縁体がある。上記材料
の粉末を溶媒或いはバインダーを用いてペーストとし、
基板1に配設された粒状結晶半導体2の上から塗布した
後に、アルミニウムとシリコンの共晶温度である577
℃以下の温度で加熱することによってガラス材料を溶融
して絶縁体3を形成する。加熱温度が577℃を越える
と、アルミニウムとシリコンの合金層15が溶融し始め
るために、基板1と粒状結晶半導体2との接合が不安定
となり、場合によっては粒状結晶半導体2が基板1から
離脱してしまい、発電電流を取り出せなくなる。ガラス
材料を溶融して絶縁体3を形成する際、溶融したガラス
材料と粒状結晶半導体2のシリコンとが極度に反応する
と発泡現象が現れ、発泡によって絶縁体に欠陥が生じて
リークの問題が発生する。そこで、溶融したガラス材料
と粒状結晶半導体2のシリコンとの反応を抑制するため
に、ガラス材料に酸化錫を添加する。添加量は1wt%
以上20wt%以下であればよく、1wt%未満では発
泡現象を抑制できず、20wt%を越えるとガラス材料
の軟化点が上昇してしまい、577℃で溶けなくなるた
めに粒状結晶半導体間を埋めることができなくなる。
【0025】ガラス材料の特性として熱膨張係数が30
〜300℃の温度範囲で30〜65×10-7/℃の材料
を用いる。熱膨張係数が30×10-7/℃以下だとアル
ミニウムを用いた基板(Alの熱膨張係数:240×1
-7/℃)との熱膨張係数差が大きくなるために、絶縁
体3を形成した後に絶縁体表面にクラックが発生してし
まい、65×10-7/℃を越えると、粒状結晶半導体2
(例えばSiの熱膨張係数:26×10-7/℃)との熱
膨張係数差が大きくなるために、粒状結晶半導体2及び
その周辺の絶縁体3にクラックが発生してしまう。ま
た、軟化点においては、半導体層を形成する際の温度で
融解又は分解しないことが必要であり、且つ軟化点が5
60℃を越えると、基板1と粒状結晶半導体2の接合温
度である577℃近辺の温度において材料が溶けずに粒
状結晶半導体間を埋めることができなくなり、絶縁体と
しての機能が果たせなくなる。よって軟化点の範囲は非
晶質の半導体層を形成する温度を考慮して200〜56
0℃、好適には非晶質と結晶質の混晶から成る半導体層
を形成する温度を考慮して350〜560℃がよい。
【0026】絶縁体を形成した後、粒状結晶半導体2の
表面を洗浄するために、弗酸を含む洗浄液で洗浄する
が、そのときに、絶縁体3中に鉛成分が含有している
と、洗浄時に鉛成分が還元されて金属鉛が絶縁体3の表
面に析出して、リークの原因となることから、絶縁体3
は酸化鉛を含まないガラス材料を用いることがよい。
【0027】絶縁体3の材料は上記の条件を満たすもの
であればよい。なお、絶縁体3の形成はここでは基板1
上に少なくとも粒状結晶半導体2を接合後に形成する方
法で説明したが、基板1上に少なくとも粒状結晶半導体
2を多数配置して基板と接合するときに同時に形成して
もよい。
【0028】半導体層4は例えばSiから成り、気相成
長法等で例えばシラン化合物の気相にn形を呈するリン
系化合物の気相、又はp形を呈するホウ素系化合物の気
相を微量導入して形成する。膜質としては結晶質、非晶
質、結晶質と非晶質とが混在するのどちらでもよいが、
光線透過率を考慮すると結晶質又は結晶質と非晶質とが
混在するものがよく、光線透過率については、粒状結晶
半導体2がない部分で入射光の一部が半導体層4を透過
し、下部の基板1で反射して粒状結晶半導体2に照射さ
れることで、光電変換装置全体に照射される光エネルギ
ーを効率よく粒状結晶半導体2に照射することが可能と
なる。
【0029】導電性については、層中の微量元素の濃度
は高くてもよく、例えば1×1016〜1021atm/c
3台程度である。
【0030】更に、半導体層4は粒状結晶半導体2の表
面に沿って形成し、粒状結晶半導体2の凸曲面形状に沿
って形成することが望ましい。粒状結晶半導体2の凸曲
面状の表面に沿って形成することによってpn接合の面
積を広く稼ぐことができ、粒状結晶半導体2の内部で生
成したキャリアを効率よく収集することが可能となる。
なお、その外郭にn形を呈するP、As等、又はp形を
呈するB、Al、Ga等が微量含まれている粒状結晶半
導体2を用いる場合には、半導体層4はなくてもよく、
その上に下記の導電層6を形成してもよい。
【0031】半導体層4上には導電層(他方の電極層)
6を形成してもよい。導電層6はスパッタリング法や気
相成長法等の成膜方法あるいは塗布焼成等によって形成
し、SnO2、In23、ITO、ZnO、TiO2等か
ら選ばれる1種又は複数の酸化物系膜、又はTi、P
t、Au等から選ばれる1種又は複数の金属系膜を形成
する。なお、導電層6は透明であることが必要であり、
粒状結晶半導体2がない部分で入射光の一部が導電層6
を透過し、下部の基板1で反射して粒状結晶半導体2に
照射されることで、光電変換装置全体に照射される光エ
ネルギーを効率よく粒状結晶半導体2に照射することが
可能となる。透明導電層は膜厚を選べば反射防止膜とし
ての効果も期待できる。更に、導電層6は半導体層4あ
るいは粒状結晶半導体2の表面に沿って形成し、粒状結
晶半導体2の凸曲面形状に沿って形成することが望まし
い。粒状結晶半導体2の凸曲面状の表面に沿って形成す
ることによってpn接合の面積を広く稼ぐことができ、
粒状結晶半導体2の内部で生成したキャリアを効率よく
収集することが可能となる。
【0032】半導体層4あるいは導電層6上に保護層5
を形成してもよい。このような保護層5としては透明誘
電体の特性を持つものがよく、CVD法やPVD法等で
例えば酸化珪素、酸化セシウム、酸化アルミニウム、窒
化珪素、酸化チタン、SiO 2−TiO2、酸化タンタ
ル、酸化イットリウム等を単一組成又は複数組成で単層
又は組み合わせて半導体層4又は導電層6上に形成す
る。保護層5は、光の入射面に接しているために、透明
性が必要であり、また半導体層4又は導電層6と外部と
の間のリークを防止するために、誘電体であることが必
要である。なお、保護層5の膜厚を最適化すれば反射防
止膜としての機能も期待できる。
【0033】また、直列抵抗値を低くするために、半導
体層4又は導電層6の上に一定間隔のフィンガーやバス
バーといったパターン電極を設けて直接又は間接的に半
導体層4と接続し、変換効率を向上させることも可能で
ある。
【0034】
【実施例】次に、本発明の光電変換装置の実施例を説明
する。 〔例1〕実施例として以下のようにして作製した試料1
を用いた。アルミニウム合金をステンレス基材上に50
μmの厚みで冷間圧着で形成した基板を用い、接合助層
としてブチラール樹脂を有機溶媒で溶解させ、スクリー
ン印刷又はドクターブレードで塗布して形成した。その
上に直径約0.2〜0.6mmのp形シリコン粒子を数
回散布して接合助層にp形シリコン粒子を十分に接着さ
せ、その後基板を傾けて余分なp形シリコン粒子を取り
除いた。その後、p形シリコン粒子が動かないように一
定の荷重をかけて押し付けた状態で、大気中でアルミニ
ウムとシリコンの共晶温度である577℃以上の温度で
5〜30分加熱してシリコン粒子をアルミニウム合金に
接合させた。その上に絶縁体3を形成するためのSiO
2、B23、Al23、Li2O、SnO2、ZnOを成
分とする表1に示す低温焼成用ガラス粒子(平均粒径
0.5〜5μm)をペースト化したものを焼成後の厚み
がシリコン粒子2の粒径の半分近くになるように塗布し
て形成し、大気中でアルミニウムとシリコンの共晶温度
である577℃以上の温度で5〜30分加熱して絶縁体
3を形成した。なお、比較例6、7には更にPbOを添
加したものを用いた。
【0035】以上の方法で絶縁体3の材料を変えて作製
した試料(n=5)のシリコン粒子2と絶縁体3の応力
クラック及び絶縁体3の融解状態等を確認した結果を表
2に示す。その後p形シリコン粒子の上部表面をクリー
ニングするために弗酸水溶液(HF:純水=1:10
0)で2〜5分洗浄した外観結果も表2に示す。次に、
シリコン粒子2と絶縁体3の上にn形結晶質シリコンと
非晶質シリコンとの混晶の半導体層4を300nmの厚
みに形成し、更に保護層5として窒化珪素膜を600n
mの厚みに形成した。そして、保護層5の一部をエッチ
ング除去したところにパターン電極を設けて半導体層4
と接続させて他方の電極とした。以上のようにして作製
した試料に垂直に光を入射させて測定した変換効率の結
果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】比較例1は絶縁体3が577℃で溶けなか
った。これは、絶縁体3への酸化錫の含有量が22wt
%と高いためと考えられる。また、比較例2、3ではシ
リコン粒子2と絶縁体3との境界で発泡し、ガラス中の
酸化錫の含有量が1wt%未満であるために、シリコン
粒子2と絶縁体3とで激しい反応が起こったものと考え
られる。一方実施例1〜5ではシリコン粒子2と絶縁体
3との境界には発泡が見られず、絶縁体3はシリコン粒
子2間の隙間を埋めることができ、ガラス中の酸化錫が
1wt%以上20wt%以下で良好な結果が得られた。
【0039】比較例4では熱膨張係数が68×10-7
℃でシリコン粒子2及び絶縁体3にクラックが発生した
が、実施例1〜5では熱膨張係数が65×10-7/℃以
下であり、クラックは見られなかった。このことから、
熱膨張係数は65×10-7/℃以下がよいことがわかっ
た。
【0040】比較例5では軟化点が570℃と高いため
に、ガラス粒子が溶けなかったが、実施例1〜5では軟
化点が560℃以下でガラス粒子が溶けてシリコン粒子
2間を埋めることができた。このことから、軟化点とし
ては560℃以下がよいことがわかった。
【0041】比較例6、7では絶縁体3を形成した後に
弗酸水溶液(HF:純水=1:100)で2〜5分洗浄
した際に、絶縁体3の表面に金属鉛の異常析出が見ら
れ、変換効率を測定すると極度にリークが発生して測定
不可能であった。一方、実施例1〜5では金属等の異常
析出は見られず、変換効率も正常に測定できた。このこ
とから、絶縁体3のガラス材料には酸化鉛は含有しない
方がよいことがわかった。
【0042】実施例6、7ではシリコン粒子2の粒子径
を0.2mmと0.6mmに変えて試料を作製したが、
実施例1〜4と同様の変換効率が得られた。
【0043】以上のことより、本発明の光電変換装置に
よれば、シリコン粒子2間を埋め、クラック、発泡及び
異常析出等の欠陥の発生を防止した良好な絶縁体を形成
できることが確認できた。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る光電変換
装置によれば、シリコンから成る粒状結晶半導体間に充
填する絶縁体として酸化錫を1wt%以上20wt%以
下で含有するガラス材料を用いることから、粒状結晶半
導体を埋め、クラック、発泡及び異常析出等の欠陥の発
生を防止した良好な絶縁体を形成でき、よって信頼性の
高い光電変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電変換装置の実施の形態の一例を示
す断面図である。
【図2】本発明の光電変換装置のその他の実施の形態の
一例を示す断面図である。
【図3】従来例1の光電変換装置を示す断面図である。
【図4】従来例2の光電変換装置を示す断面図である。
【図5】従来例3の光電変換装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・基板 1’・・・アルミニウムから成る電極層 2・・・・第一導電形の粒状結晶半導体 3・・・・絶縁体 4・・・・逆導電形の半導体層 5・・・・保護層 6・・・・透明導電膜 7・・・・アモルファス半導体層 8・・・・第2のアルミニウム箔 9・・・・n形表皮部 10・・・第1のアルミニウム箔 11・・・低融点金属層 12・・・高融点金属層 13・・・第一導電形の液相エピタキシャル多結晶層 14・・・第二導電形の多結晶あるいはアモルファス層 15・・・基板のアルミニウムと粒状結晶半導体のシリ
コンとの合金層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有宗 久雄 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の6 京セラ株式会社滋賀八日市工場内 Fターム(参考) 5F051 AA02 AA20 CB21 DA03 GA02 GA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の電極層を有する基板上に一導電形
    を呈する粒状結晶半導体を多数配設して基板と接合し、
    この粒状結晶半導体間に絶縁体を充填してこの粒状結晶
    半導体上に逆導電形を呈する半導体層を設けるととも
    に、逆導電形を呈する半導体層に他方の電極を接続して
    設けた光電変換装置において、前記粒状結晶半導体がシ
    リコンから成り、前記絶縁体が酸化錫を1wt%以上2
    0wt%以下で含有するガラス材料から成ることを特徴
    とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁体の熱膨張係数が、30〜30
    0℃の温度範囲で30〜65×10-7/℃であることを
    特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体の軟化点が560℃以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  4. 【請求項4】 前記基板の一方の電極層がアルミニウム
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装
    置。
  5. 【請求項5】 前記粒状結晶半導体の平均粒径が0.2
    〜0.6mmであることを特徴とする請求項1に記載の
    光電変換装置。
  6. 【請求項6】前記絶縁体が酸化鉛を実質的に含まないこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
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