JP2003016878A - スイッチ構造 - Google Patents

スイッチ構造

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JP2003016878A
JP2003016878A JP2001361691A JP2001361691A JP2003016878A JP 2003016878 A JP2003016878 A JP 2003016878A JP 2001361691 A JP2001361691 A JP 2001361691A JP 2001361691 A JP2001361691 A JP 2001361691A JP 2003016878 A JP2003016878 A JP 2003016878A
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switches
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JP2001361691A
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Hiroyuki Watanabe
裕之 渡邊
Masaji Kondo
正次 近藤
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H25/00Switches with compound movement of handle or other operating part
    • H01H25/04Operating part movable angularly in more than one plane, e.g. joystick
    • H01H25/041Operating part movable angularly in more than one plane, e.g. joystick having a generally flat operating member depressible at different locations to operate different controls
    • H01H2025/043Operating part movable angularly in more than one plane, e.g. joystick having a generally flat operating member depressible at different locations to operate different controls the operating member being rotatable around wobbling axis for additional switching functions

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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Switches With Compound Operations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の機能別スイッチの選択を正確かつ容易
に行える小型で意匠性の向上が容易なスイッチ構造を提
供する。 【解決手段】 基板26に複数の機能別スイッチ28が
環状配置され、その内周側でベース部材30が揺動部材
34を支持する。また、揺動部材34を基板26に保持
するカバー部材38を備え、両者の周囲に回動自在なダ
イヤル16が配置される。機能別スイッチ28の選択
は、ダイヤル16を回転し、指示マーク10aを所望の
機能別スイッチ28が対応するキャラクタに合わせ、ダ
イヤル16の指示マーク10aを押下し、ダイヤル16
の動作子16aが揺動部材34を揺動させ、当該揺動部
材34の操作子36が所望の機能別スイッチ28を選択
的に押下操作する。その結果、単一の機能別スイッチ2
8の選択が可能になる。また、機能別スイッチ28の密
集配置が可能になり、小型化や意匠性の向上が可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチ構造、特
に、個別の機能を有する複数のスイッチの選択操作を正
確かつ容易に行えるスイッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な形態のスイッチ構造が提案
されている。例えば、個々に押下操作を行い回路のON
/OFFを行うプッシュ(押下)スイッチ、回動自在な
ダイヤルを回して、複数準備された切換接点のうちの一
つを選択するダイヤルスイッチ、可変抵抗等を用いて回
路状態を切り換えるボリュームスイッチ、略円形のスイ
ッチノブを揺動させて当該スイッチノブの外周に沿って
配置されたスイッチのいずれか一つを押下する多方向揺
動スイッチ等がある。このような様々なスイッチング操
作を集中的に行う操作パネルには、上述したような各種
スイッチが組み合わせられて配置され、所望のスイッチ
ング操作が実現できるようになっている。特に、自動車
の運転席周辺に配置される空気調和装置(エアコン)の
操作パネルは、その専有面積が制限されていることや、
操作項目が多いことなどから上述したようなスイッチの
組み合わせ利用が盛んに行われている。
【0003】図12、図13には、エアコンの操作パネ
ルの一例が示されている。一般にエアコンの操作項目と
しては、空気の吹き出し口の選択を行うモード切替、温
度設定、空気の吹き出し強さを設定するブロワー切替、
デフロスター切替、デフォガー切替等がある。図12に
示す操作パネル100は、いわゆる『機能分割タイプ』
と呼ばれるものであり、一つのスイッチ構造で、複数の
選択動作を行うことのできるダイヤルスイッチ、ボリュ
ームスイッチ、多方向揺動スイッチ等を中心に構成した
もので、モード切替を行う切替スイッチ(5方向揺動ス
イッチ)102と、温度設定を行う設定スイッチ(ボリ
ュームスイッチ)104、ブロワーの強度切替を行う切
替スイッチ(5方向揺動スイッチ)106が配置されて
いる。なお、操作パネル100の空いたスペースには、
押下スイッチを用いた内外気切替スイッチ108やデフ
ロスタースイッチ110、デフォガースイッチ112、
A/Cスイッチ114、ハザードスイッチ116や時計
118等が配置されている。
【0004】また、図13に示す操作パネル120は、
いわゆる『多数ノブタイプ』と呼ばれるものであり、押
下スイッチを中心に構成したもので、デフロスタースイ
ッチ122、デフォガースイッチ124,A/Cスイッ
チ126、モード切替スイッチ128、内外気切替スイ
ッチ130、ブロワーオフスイッチ132、エアコンオ
ートスイッチ(モード、ブロワー等の切替を目標温度に
応じて全自動制御するためのスイッチ)134等が押下
スイッチで構成され、さらに、ブロワー強度をUp/D
ownするブロワーマニュアルスイッチ(シーソースイ
ッチ)136、温度設定をUp/Downする設定スイ
ッチ(シーソースイッチ)138等が配置されている。
なお、図13の例では、スイッチング状態をモニタする
液晶表示部140が備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図12のように、操作
パネルを多方向揺動スイッチを中心に構成する場合、機
能毎にスイッチがまとめられ、操作パネル及びスイッチ
構造の意匠を比較的シンプルに構成することができる。
その反面、現在どの様な操作(選択)状態であるかを把
握するためには、各多方向揺動スイッチや他のスイッチ
の状態を順に確認しながら全体把握作業を行わなければ
ならない。図13のように、液晶表示部を備えれば、全
体の操作把握は、容易になるが、多方向揺動スイッチ、
ダイヤルスイッチやボリュームスイッチ等は、それ自体
大きな専有面積を必要とするため、全体面積が限られた
操作パネルでは、機能別の多機能揺動スイッチ等と液晶
表示部との共存は困難であるという問題がある。また、
特に多機能揺動スイッチでは、スイッチ外周に沿って配
置される各々のスイッチがいずれも常時操作可能状態に
なっているので、多機能揺動スイッチにおいて、隣接す
るスイッチとの間は十分な間隔を設ける必要がある。こ
の間隔が十分でない場合、隣接するスイッチを押下して
しまったり、複数のスイッチを同時に押してしまう等、
操作ミスを招きやすい。なお、前記間隔を大きくとると
多機能揺動スイッチ自体が大きくなり、全体面積の限ら
れた操作パネルへの使用に適さなくなってしまうという
問題がある。
【0006】一方、図13のように、スイッチノブを中
心に操作パネルを構成した場合、スイッチノブが大量に
使用され、操作パネルの意匠が煩雑になってしまうと共
に、スイッチノブの単なる配列になり、意匠性の低下も
招いてしまうという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、個別の機能を有す
る複数のスイッチ、または個別の機能を有する複数の制
御回路の選択操作を正確かつ容易に行えるコンパクトで
意匠の選択自由度を向上可能なスイッチ構造を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、基板上に環状配置された複数の機能別
スイッチと、前記機能別スイッチの環状配置と同心で回
動自在なリング部材と、前記リング部材の所定の回転停
止位置で、前記機能別スイッチのいずれか一つを選択的
に押下可能な少なくとも一つの操作子と、を含み、リン
グ部材の回転による機能別スイッチの選択に続き、選択
された機能別スイッチを操作子により押下操作すること
によりスイッチングを行うことを特徴とする。
【0009】この構成によれば、リング部材の回動によ
り押下可能な機能別スイッチの選択が行われ、当該選択
された機能別スイッチのみが操作可能となる。その結
果、複数の機能別スイッチを同一のリング部材で選択操
作することができる。また、同時に複数のスイッチを操
作してしまう等の誤操作を防止することができる。
【0010】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記リング部材は、回転停止後、当
該リング部材の所定位置に対応する前記操作子のみの押
下動作を許容することを特徴とする。
【0011】ここで、前記リング部材の所定位置に対応
する操作子のみとは、例えば、リング部材上に配置され
たマーカに対応する操作子である。
【0012】この構成によれば、リング部材の回転動作
によって選択された操作子のみが確実に動作し、機能別
スイッチを動作させると共に、リング部材の回転動作
と、操作可能な機能別スイッチとの対応が容易に認識す
ることができる。
【0013】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記各機能別スイッチを個別に押下
可能な複数の操作子を放射状に担持し、前記基板に対し
て揺動自在な揺動部材と、前記環状配置された機能別ス
イッチに包囲された基板上の所定位置に固定され、前記
揺動部材を揺動可能に支持するベース部材と、前記揺動
部材の各操作子が対応する各機能別スイッチに対して押
下動作しない中立状態を維持するように当該揺動部材の
実質的中央部を前記ベース部材に付勢するカバー部材
と、を含み、前記リング部材は、所定の回転停止位置
で、前記操作子のいずれか一つが対応する機能別スイッ
チを押下するように前記揺動部材を揺動させる動作子を
有することを特徴とする。
【0014】この構成によれば、リング部材の回転停止
した位置のみで動作子が揺動部材を揺動させ、機能別ス
イッチのうち対応する一つのみを押下操作可能とするの
で、複数の機能別スイッチをリング部材に対して密集的
に環状配置しても重複選択操作ミスを確実に防止するこ
とができる。
【0015】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記動作子は、リング部材上で前記
機能別スイッチの配置ピッチより広い間隔を隔てて複数
形成され、リング部材の停止位置で複数の機能スイッチ
を個別操作可能であることを特徴とする。
【0016】ここで、動作子は、隣接配置された機能別
スイッチを同時に操作する位置には、配置されない。つ
まり、例えば、環状配置において、対向位置に対応する
機能別スイッチを操作可能に配置される。その結果、リ
ング部材の停止位置で、複数の機能別スイッチの押下操
作を許容する場合でも、近隣のスイッチを間違って押下
してしまう等のミスが確実に防止可能であると共に、対
応操作、例えば、設定のup/down等をリング部材
の回転停止位置で対称に操作することができる。
【0017】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記リング部材は、前記機能別スイ
ッチの環状配置ライン上に押下操作自在な機能選択マー
クを有し、当該機能選択マークと操作子が連動動作し、
選択された機能別スイッチの押下操作を行うことを特徴
とする。
【0018】ここで、機能選択マークと操作子の連動動
作とは、例えば、機能選択マークを押下することにより
突出するアーム等で操作子を動作させることである。な
お、機能選択マークと操作子とが実質的一体化されてい
る場合も連動動作と見なす。
【0019】この構成によれば、リング部材の回転によ
る機能別スイッチの選択及びその押下操作を簡易な構造
で実行することができる。
【0020】上述の目的を達成するために、本発明は、
基板上に環状配置され、所定回路にそれぞれ接続された
複数の常開接点と、前記複数の常開接点の環状配置と同
心で回動自在なリング部材と、前記リング部材の所定の
回転停止位置で、前記常開接点のいずれか一つを選択的
に閉成可能な少なくとも一つの可動接点と、を含み、リ
ング部材の回転による前記所定回路の常開接点の選択に
続き、選択された常開接点を前記可動接点の移動動作に
より閉成することにより所定回路に対するスイッチング
を行うことを特徴とする。
【0021】ここで、所定回路とは、スイッチ構造の制
御対象となる機器または、その機器に含まれる特定機能
の回路であり、その回路の閉成により機器が動作を開始
したり停止したりする。また、回路の閉成により発生す
る立上がり信号等により機器設定値を増加または減少す
るようにしてもよい。つまり、回路の閉成により、制御
信号を発生する。
【0022】この構成によれば、リング部材の回動によ
り、複数の常開接点の中から選択された常開接点のみ
が、可動接点により閉成され、その回路のみが機能す
る。その結果、複数の回路が存在する場合でも同一のリ
ング部材で回路の選択操作をすることができる。また、
同時に複数の回路を閉成してしまう等の誤操作を完全に
防止することができる。
【0023】上述の目的を達成するために、本発明は、
前記構成において、前記リング部材を前記基板面に対し
て回動自在に支持すると共に、基板面に対して揺動自在
な揺動部材と、前記環状配置された常開接点に包囲され
た基板上の所定位置に固定され、前記揺動部材を揺動可
能に支持するベース部材と、を含み、前記リング部材
は、所定の回転停止位置で前記可動接点を停止させ、回
転停止位置に対応する常開接点を閉成するように前記揺
動部材を揺動させることを特徴とする。
【0024】この構成によれば、リング部材の回転停止
した位置で揺動部材を揺動させ、可動接点を動作させ、
常開接点のうち回転停止位置に対応する一つのみを閉成
するので、複数の回路の常開接点をリング部材に対して
密集的に環状配置しても重複選択操作ミスを確実に防止
することができる。
【0025】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記可動接点は、リング部材の周縁
部の対向位置に一対で形成されていることを特徴とす
る。
【0026】この構成によれば、可動接点は、180°
隔てて配置されるので、一方の可動接点の操作により他
方の可動接点が動作してしまうという誤動作を確実に防
止することができる。
【0027】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記リング部材は、前記常開接点の
環状配置ライン上に押下操作自在な機能選択マークを有
し、当該機能選択マークと可動接点が連動動作し、選択
された常開接点の閉成操作を行うことを特徴とする。
【0028】ここで、機能選択マークと可動接点の連動
動作とは、例えば、機能選択マークを押下することによ
り突出するアーム等で可動接点を動作させることであ
る。なお、機能選択マークと可動接点とが実質的一体化
されている場合も連動動作と見なす。
【0029】この構成によれば、リング部材の回転によ
る常開接点の選択及びその閉成操作を簡易な構造で実行
することができる。
【0030】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記揺動部材とベース部材との接触
面は、互いに係合する凹曲面及び凸曲面で形成されるこ
とを特徴とする。
【0031】この構成によれば、揺動部材の揺動を単純
な構成でスムーズに行うことが可能になり、環状配置さ
れた複数の機能別スイッチの選択または常開接点の選択
を容易かつ確実に行うことができる。
【0032】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記ベース部材及び揺動部材の略中
央部に貫通孔が形成され、当該貫通孔に挿通される押下
ノブにより、前記環状配置の中央に配置された独立スイ
ッチを押下操作可能であることを特徴とする。
【0033】この構成によれば、リング部材の操作とは
独立して特定機能のスイッチング操作を行うことができ
る。例えば、リング部材で選択操作できる複数種類の機
能を一斉設定(オート設定)を行うスイッチ等を特別な
スペースを確保することなく設けることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスイッチ構造の好
ましい実施の形態(以下実施形態という)を図面に基づ
いて説明する。なお、本実施形態において、スイッチ構
造を自動車に搭載する空気調和装置(エアコン)の制御
を主に行う操作パネルに適用する場合を説明する。
【0035】図1には、本実施形態のスイッチ構造を用
いた多機能スイッチ10をエアコン用の操作パネル12
に組み込んだ場合の例が示されている。本実施形態の場
合、エアコンに関する選択操作を全て多機能スイッチ1
0で行うことができる。
【0036】多機能スイッチ10の表面露出部分では、
各機能の説明がキャラクタ表示された意匠プレート1
4、各機能を選択するために意匠プレート14に対し
て、その周囲を回転するダイヤル(リング部材)16、
意匠プレート14の略中央部にダイヤル16の操作とは
独立して機能する独立スイッチノブ18が設けられてい
る。
【0037】本実施形態の場合、意匠プレート14に付
された機能別スイッチの機能説明を示すキャラクタは、
例えば、エアコンの温度設定を行う『TEMP up』
a、『TEMP down』b、空気吹き出し量を設定
する『ブロワー(マークで表示)up』c、『ブロワー
(マークで表示)down』d、車室内の内外気の取り
入れ切り替えを行う『外気取り入れ(マークで表示)』
e、『内気循環(マークで表示)』f、ブロワー動作を
停止させる『ブロワーOFF(マークで表示)』g、リ
アデフォガーのON/OFF切替を行う『R/DEF
(マークで表示)』h、フロントデフロスターのON/
OFF切替を行う『F/DEF(マークで表示)』i、
空気吹き出し位置の設定を行う『MODE』j、コンプ
レッサーをA/Cオンまたはオフに固定する『A/C』
k、車外温度の表示を行わせる『OUT SIDE T
EMP』mが、印刷または、シール等により配置されて
いる。また、意匠プレート14の周囲を回動自在なダイ
ヤル16上には、当該ダイヤル16の回転位置、つま
り、意匠プレート14上のキャラクタの選択位置を示す
指示マーク10a,10bがダイヤル16の対向位置に
形成されている。
【0038】本実施形態の場合、図1からも明らかなよ
うに、一対の機能を示す機能別スイッチ、例えば、『T
EMP up』aと、『TEMP down』bや『ブ
ロワー(マークで表示)up』cと、『ブロワー(マー
クで表示)down』dとは、互いに対向する位置に配
置されている。従って、例えば、エアコンの温度設定を
行おうとした場合、ダイヤル16の指示マーク10a,
10bのいずれかを『TEMP up』aまたは『TE
MP down』bに合わせることにより、up/do
wn調整を行うことが可能となる。なお、『MODE』
や『OUT SIDE TEMP』等のように、一対の
機能がない独立機能に関しては、それらを関連性のない
一対として組み合わせる。この場合、指示マーク10a
または指示マーク10bのいずれによっても選択対象、
例えば『MODE』を選択可能であることは言うまでも
ない。
【0039】なお、図1の場合、多機能スイッチ10の
他に、当該多機能スイッチ10で設定した状態を表示す
る液晶表示部20やエアコンとは関連が無いが一体的に
操作パネル12上に配置した方が好ましい時計22や、
スイッチとして独立して配置した方が好ましいハザード
スイッチ24等が配置されている。本実施形態において
は、多機能スイッチ10により、複数のスイッチの選択
的動作を可能としているので、車両運転席周りで専有面
積が限れらた操作パネル12において、複数のスイッチ
ノブを設ける必要が無く、スペースの削減が可能になる
ので、操作パネル12上に大型の液晶表示器20の配置
も可能となり、視認性の向上に寄与することができる。
なお、図1に示される液晶表示部20の表示内容は、一
例であり、多機能スイッチ10及びその他の操作により
適宜変化し、利用者に対して適切な情報を提供できるよ
うになっている。
【0040】図2には、本実施形態のスイッチ構造に基
づく、多機能スイッチ10の内部構造を説明する概略断
面図が示されている。多機能スイッチ10は、内部の基
板26上に複数の機能別スイッチ28を有している。こ
の機能別スイッチ28は、図1に示す12個のキャラク
タa〜mに対応する位置に配置されている。つまり、所
定のピッチで基板26上に環状配置されている(図2
は、2個のみ図示)。なお、本実施形態の場合、機能別
スイッチ28を12個環状配置する例を示しているが、
その数やスイッチの機能は適宜選択可能である。
【0041】また、基板26上で環状配置された機能別
スイッチ28に包囲されるように、図3(a),(b)
に示すようなベース部材30が固定されている。このベ
ース部材30は、上面に凹曲面(クレーター形状)30
aを有し、その中央部には貫通孔30bが形成されてい
る。この貫通孔30bの中には、前記独立スイッチノブ
18により押下操作可能な独立スイッチ32が配置され
ている。本実施形態の場合、前記独立スイッチ32は、
エアコンのオート設定(モード、ブロワー等の切替を目
標温度に応じて全自動制御する)を行うためのスイッチ
であり、ダイヤル16の選択動作とは独立に機能するス
イッチである。
【0042】前記ベース部材30の凹曲面30aには、
当該凹曲面30aと摺動接触可能な凸曲面34aを有す
る揺動部材34が配置されている。凸曲面34aが凹曲
面30a上を曲面に沿って摺動することにより、揺動部
材34がベース部材30に対して揺動可能になってい
る。なお、図2の場合、ベース部材30側を凹曲面、揺
動部材34側を凸曲面にしているが、逆に形成してもよ
い。
【0043】前記揺動部材34は、図2、図4に示すよ
うに、略円筒状の部材の一端側に前記機能別スイッチ2
8の数分の操作子36(本実施形態の場合、12個)が
突出形成されている。この操作子36は、その下端面3
6aが前記各機能別スイッチ28のスイッチヘッド28
aに当接するように、環状配列のピッチと同じピッチで
形成されている。さらに、この揺動部材34は、定常状
態で、全ての操作子36が対応する機能別スイッチ28
に当接するように、中立状態(図2の場合基板26と平
行な水平状態)になるようにっており、この中立状態で
は、いずれの機能別スイッチ28も押下操作されない状
態になっている。なお、図2の場合、各機能別スイッチ
28の復元力を利用して、揺動部材34を中立位置に復
元するようにしている。ここで、操作子36と各スイッ
チヘッド28aとが常時当接しているので、誤動作等を
防止するために、各機能別スイッチ28自体は、所定ス
トローク以上で押下操作された時に動作するように構成
すること好ましい。なお、常時当接を避けたい場合、ま
た復元力が不足する場合には、バネ等を用いた復元機構
を別途設けてもよい。いずれにしても、揺動部材34が
凹曲面30aに沿って、揺動した場合、いずれか一つの
操作子36が機能別スイッチ28を押下操作することが
可能になる。
【0044】前記揺動部材34の内周側には、図4に示
すようにスリット36bが形成されている。このスリッ
ト36bには、図2、図5に示すようなカバー部材38
に形成された外側固定脚38a、内側固定脚38bが挿
通され、当該外側固定脚38a、内側固定脚38bの先
端の爪部40が基板26に形成された固定孔に係合可能
になっている。このカバー部材38の外側固定脚38a
及び内側固定脚38bが、揺動部材34のスリット36
bに挿入されることにより、揺動部材34の周方向の回
転が規制され、操作子36と対応する機能別スイッチ2
8との位置決め状態を維持することができる。なお、ス
リット36bは、揺動部材34の半径方向に大きく形成
されているので、カバー部材38の外側固定脚38a、
内側固定脚38bが揺動部材34の揺動を妨げることは
ない。
【0045】さらに、揺動部材34の中央部には、前述
した独立スイッチノブ18が挿通可能な貫通孔42が形
成され、独立スイッチノブ18の操作軸18aが挿入さ
れている。操作軸18aの上部には、上面が凸曲面のフ
ランジ18bが形成され、当該フランジ18bの下面と
前記揺動部材34の上面との間には、付勢部材として、
例えばスプリング44が配置され、揺動部材34に対し
て、独立スイッチノブ18を上方に押し上げている。つ
まり、定常状態では、独立スイッチノブ18が独立スイ
ッチ32に接触しないようにしている。
【0046】また、前記カバー部材38は、図2、図5
に示すように、上方に開孔46を有し、その開孔46の
内壁面は、凹曲面46aを形成し、前述した独立スイッ
チノブ18のフランジ18bの凸曲面を上から押さえつ
けている。従って、カバー部材38は、スプリング44
によって上方に付勢される独立スイッチノブ18の押下
を許容した状態で、揺動部材34の所定位置に保持する
ように機能する。なお、独立スイッチノブ18の操作軸
18aの端面は、揺動部材34の凸曲面34aと同じ曲
率の凸曲面18cを有し、独立スイッチノブ18が押下
されない定常状態では、凸曲面34aと凸曲面18cと
が、同一の曲面を形成し、揺動部材34の揺動をスムー
ズに行えるようにしている。また、本実施形態において
は、図2に示すように、揺動部材34が中立状態の時の
み、独立スイッチノブ18が押下操作できるように、独
立スイッチノブ18の操作軸18aの軸径が貫通孔30
bの孔径より僅かに小さく形成されている。
【0047】本実施形態において、図2に示すように、
揺動部材34及びカバー部材38を取り囲むように、ダ
イヤル16が配置されている。このダイヤル16は、揺
動部材34及びカバー部材38に対して、回動自在に取
り付けられている。このダイヤル16の内壁面側には、
図2、図6に示すように、付勢部材(例えばスプリング
48)により揺動部材34の外壁面に向かって付勢され
る節度ボール50が配置されている。本実施形態の場
合、対向位置に2カ所配置されている。一方、揺動部材
34の外壁面には、図4に示すように、操作子36が存
在する部分に対応する部分が凹み、隣接する2つの操作
子36の間の部分に対応する部分が突出した節度溝52
が形成されている。従って、ダイヤル16を回動させる
場合、操作子36が存在する部分、つまり、機能別スイ
ッチ28が存在する部分で揺動部材34の外壁面の凹み
に節度ボール50が落ち込み、ダイヤル16が節度感を
伴って、正確に停止できると共に、所定の抗力を伴って
回動自在になるように構成されている。
【0048】また、前記ダイヤル16の表面には、図
1、図6に示すように指示マーク10a,10bが配置
されている(本実施形態では、対向位置に一対配置)。
また、ダイヤル16において、指示マーク10a,10
bの下側には、動作子16aが形成されている。この動
作子16aは、ダイヤル16の指示マーク10a(又は
10b)が押下され、ダイヤル16が傾いたときに、単
一の操作子36のみに押下力が作用するように、例え
ば、操作子36と同程度の大きさを有する独立したリブ
等で構成される。従って、ダイヤル16の指示マーク1
0a,10b以外の部分が押下されてダイヤル16が傾
いた場合でも、その位置には、動作子16aが存在しな
いため、揺動部材34の揺動、すなわち、操作子36に
よる機能別スイッチ28の押下動作は発生しない。な
お、前述したように、動作子16aは、ダイヤル16が
回転停止した位置で、指示マーク10a(10b)の存
在する部分の操作子36を操作するように機能するた
め、例えば、ダイヤル16を回転させて、キャラクタを
選択する場合、そのキャラクタに近い方の指示マーク1
0a,10bを合わせることによって、所望の機能別ス
イッチ28の選択を迅速に行うことができる。
【0049】上述のように構成される多機能スイッチ1
0の場合、複数の機能別スイッチ28を環状配置(本実
施形態の場合、12個)しても、ダイヤル16の回転に
よる選択操作に続き、動作子16aと操作子36の協働
動作により、単一の機能別スイッチ28のみの押下を確
実に行うことができる。その結果、複数スイッチの同時
押下ミスを確実に防止することができる。また、複数の
機能別スイッチ28の密集配置が可能になるので、図1
に示すように、実質的な多機能スイッチ10の専有面積
を効率的に縮小することができるので、多機能スイッチ
10以外に、例えば、大型の液晶表示部20の配置や時
計22、スイッチとして独立して配置した方が好ましい
ハザードスイッチ24等の配置やレイアウトを容易に行
うことが可能になり、操作パネル12としての視認性や
操作性の向上を容易に行うことができる。また、操作パ
ネル12の限られたスペースに対して、多機能スイッチ
10以外のスペースの利用自由度が向上し、設計の自由
度、意匠の自由度が向上する。
【0050】なお、本実施形態では、多機能スイッチ1
0の照明、つまり、キャラクタa〜mの裏面からの照明
やキャラクタに付随するインジケータランプ等の照明、
指示マーク10a,10bの照明等に関しては、その説
明を省略したが、周知の照明構造、バルブや導光レンズ
を使用し、適宜行うことができる。この場合も、機能別
スイッチ28の密集配置が可能なので、バルブや導光レ
ンズの共有化を容易に行うことが可能で、多機能スイッ
チ10のコストダウンや設計の共通化等に寄与すること
が可能になる。
【0051】図7には、他実施形態の多機能スイッチ5
4を説明する概略構成図が示されている。図7の例にお
いては、揺動部材が省略されている代わりに、回動自在
なダイヤル56に配置された指示マークシャフト(機能
選択マーク+操作子)58が、ダイヤル56の回動停止
位置で、上下方向に揺動可能になっている。この指示マ
ークシャフト58は、図7に示すように、ダイヤル56
の表面から突出した突出部58aの押下により、ダイヤ
ル56の停止位置に存在する単一の多機能スイッチ28
(上述の実施形態と同様に、基板26上に環状配置され
ている)をシャフト下端により押下できるようになって
いる。この指示マークシャフト58は、付勢手段(図7
の場合板バネ)58bにより常に上方に付勢されてい
る。なお、指示マークシャフト58を機能選択マークと
操作子とが一体化された構成を説明したが、機能選択マ
ークと操作子とがそれぞれ独立し、相互に連動すること
により多機能スイッチ28を押下するように構成しても
よい。
【0052】また、環状配置された複数の機能別スイッ
チ28の内周側には、上述の実施形態と同様にキャラク
タが印刷された意匠プレート14を載置する支持部材6
0が配置されている。この支持部材60の外周面には、
スプリング等(不図示)により外方向に付勢される節度
ボール62が配置され、ダイヤル56の内周面に形成さ
れた節度溝(不図示)との協働により、機能別スイッチ
28の配置位置毎にダイヤル56が節度感を伴って停止
できるようになっている。もちろん、図2と同様に、ダ
イヤル56側が節度ボール62を支持し、節度溝を支持
部材60側に形成するようにしてもよい。
【0053】また、図7に示すように、支持部材60の
中央部には、段付き開孔が形成され、その中に、段付き
シャフト64が独立スイッチノブとして、スプリング6
6を伴って挿入されて、基板26に固定された独立スイ
ッチ32を押下操作可能になっている。なお、図7の場
合も意匠プレート14のキャラクタの照明に関する構造
は、省略しているが、上述の実施形態と同様に周知のバ
ルブや導光レンズを用いた構造により適宜構成すること
ができる。
【0054】図8には、さらに他実施形態の多機能スイ
ッチ68を説明する概略構成図が示されている。図8の
例は、図2で説明した構造と類似し、揺動部材を使用し
たものである。すなわち、多機能スイッチ68の表面露
出部分では、各機能の説明がキャラクタ表示された意匠
プレート14、各機能を選択するために意匠プレート1
4に対して、その周囲を回転するダイヤル(リング部
材)70、意匠プレート14の略中央部にダイヤル70
の操作とは独立した独立スイッチノブ18が設けられて
いる。大きく異なる点は、図2において、基板26上に
はエアコン等の各制御回路に接続された機能別スイッチ
28が複数環状配置されているが、図8に示す実施形態
においては、機能別スイッチ28は配置されず、図9に
示すように、基板26上の絶縁サークル26a(ダイヤ
ル70とほぼ同じ直径:環状配置ライン上)上にエアコ
ン等の各機能制御回路に繋がる印刷パターン(例えば銅
パターン)72(図9の場合は、12セット)の一部が
延びている。この意印刷パターン72は、前記絶縁サー
クル26a上で一部が切り欠かれた常開接点74を形成
している。図9の例では、上述した各例と同様に、12
個の機能の異なる制御回路用(『TEMP up』用、
『TEMP down』用、『ブロワーup』用、『ブ
ロワーdown』用、『外気取り入れ』用、『内気循
環』用、『ブロワーOFF』用、『R/DEF』用、
『F/DEF』用、『MODE』用、『A/C』用、
『OUT SIDE TEMP』用)の常開接点74が
配置されている。なお、配置順序は、図1の例と同じで
ある。多機能スイッチ68は、揺動部材76の揺動によ
って動作する後述する可動接点により、各常開接点74
の中からいずれか一つを選択的に導通させて閉成するこ
とにより、所望の制御回路、例えば、『TEMP u
p』用の回路を動作させる。
【0055】多機能スイッチ68の具体的な構造を説明
する。多機能スイッチ68は、内部の基板26上に複数
の常開接点74を有している、前述したように常開接点
74は、図1に示す12個のキャラクタa〜mに対応す
る位置に配置されている。つまり、所定のピッチで基板
26上に環状配置されている(図8は、2個のみ図
示)。なお、図9は常開接点74を12個環状配置する
例を示しているが、その数や接続される回路は適宜選択
可能である。また、基板26上で環状配置された常開接
点74に包囲されるように、図3(a),(b)に示す
ようなベース部材30が固定されている。ベース部材3
0の構造及び機能、ベース部材30の中央に配置される
独立スイッチ32の機能等に関しては、図2に示す実施
形態と同じであり、その説明は省略する。
【0056】前記ベース部材30の凹曲面30aには、
当該凹曲面30aと摺動接触可能な凸曲面76aを有す
る揺動部材76が配置されている。凸曲面76aが凹曲
面30a上を曲面に沿って摺動することにより、揺動部
材76がベース部材30に対して揺動可能になってい
る。この例においても、ベース部材30側を凹曲面、揺
動部材68側を凸曲面にしているが、逆に形成してもよ
い。
【0057】前記揺動部材76の形状は、図2に示す揺
動部材34と同様に、略円筒形状を呈しているが、図8
に示すように、揺動部材76は図4に示す揺動部材34
から操作子36を取り除いた形状を呈している。なお、
この揺動部材76も、図示しない復元機構により定常状
態で、基板26に対して水平な姿勢(中立状態)を維持
できるようになっており、この中立状態では、いずれの
常開接点74も閉成されない状態になっている。
【0058】前記揺動部材76の内周側には、揺動部材
34と同様に、スリット76b(例えば12個)が形成
されている。このスリット76bには、図8に示すよう
に、カバー部材78に形成された固定脚78a(例えば
12本)が挿通され、当該固定脚78aの先端の爪部7
8bが基板26に形成された固定孔に係合可能になって
いる。このカバー部材78の固定脚78aが、揺動部材
76のスリット76bに挿入され、基板26に固定され
ることにより、揺動部材76の周方向の回転が規制され
る。なお、スリット76bは、揺動部材76の半径方向
に大きく形成されているので、カバー部材78の固定脚
78aが揺動部材76の揺動を妨げることはない。
【0059】さらに、揺動部材76の中央部には、前述
した独立スイッチノブ18が挿通可能な貫通孔42が形
成され、独立スイッチノブ18の操作軸18aが挿入さ
れている。独立スイッチノブ18及びそれに関連する構
造及び動作に関しては、図2で説明したものと同じであ
り、その説明は省略する。
【0060】また、前記カバー部材78は上方に開孔8
0を有し、その開孔80の内壁面は、凹曲面80aを形
成し、前述した独立スイッチノブ18のフランジ18b
の凸曲面を上から押さえつけている。従って、カバー部
材78は、スプリング44によって上方に付勢される独
立スイッチノブ18の押下を許容した状態で、揺動部材
76の所定位置に保持するように機能する。なお、独立
スイッチノブ18の操作軸18aの端面は、揺動部材7
6の凸曲面76aと同じ曲率の凸曲面18cを有し、独
立スイッチノブ18が押下されない定常状態では、凸曲
面76aと凸曲面18cとが、同一の曲面を形成し、揺
動部材76の揺動をスムーズに行えるようにしている。
【0061】本実施形態において、図8、図10(a)
に示すように、揺動部材76及びカバー部材78を取り
囲むように、リング状のダイヤル70が配置されてい
る。このダイヤル70は、図10(a)の一部断面図に
示すように、リングの内壁面に爪70a(複数箇所)を
有し、図8に示すように、揺動部材76の外縁部に係合
し、かつ揺動部材76及びカバー部材78に対して、回
動自在に取り付けられている。このダイヤル70の内壁
面側には、スプリング48により機能する節度ボール5
0が配置され、揺動部材76の外壁面に形成された節度
溝52と働き有って、図2の例と同様に、ダイヤル70
の回転操作時の良好な節度感と回転停止時の正確な位置
決めが可能になっている。
【0062】図8の実施形態において、ダイヤル70に
は、基板26上に環状配置された常開接点74を閉成す
る可動接点82がダイヤル70の周縁部の対向位置に一
対(180°隔てて)形成されている。従って、ダイヤ
ル70を回転させることにより、基板26上の絶縁サー
クル26a(図9参照)に等間隔で配置された所望の常
開接点74の上空に選択的に可動接点82を移動させる
ことができる。この可動接点82は、図10(a),
(b)に示すように、ダイヤル70の下端部に突出形成
され、その表面には、ダイヤル70の周方向に常開接点
74を導通させるだけの大きさに延設された金属(例え
ば、銅パターン)でできた接点82a(ハッチングを付
した部分)を有している。一方、図9に示すように、基
板26上の絶縁サークル26aに等間隔で配置された常
開接点74は、周方向に切り欠き74aが形成されてい
る。従って、図11(a)に示すように、所定間隔を維
持した中立状態で回転自在なダイヤル70の可動接点8
2は、ダイヤル70の回転量に応じた所定位置に移動
し、その後、揺動部材76と共に揺動することにより、
図11(b)に示すように可動接点82が常開接点74
に接触し、常開接点74に接続された制御回路を閉成す
る。なお、ここで閉成される制御回路とは、例えば、制
御対象となる機器または、その機器に含まれる特定機能
の回路であり、その回路の閉成により機器が動作を開始
したり停止したり、また、回路の閉成により発生する立
上がり信号等により機器設定値を増加または減少、すな
わち、『TEMP up』動作や『TEMP dow
n』動作、『外気取り入れ』開始、『MODE』の切り
換え等を行う制御信号を発生する。つまり、図2に示す
機能別スイッチ28を押下したときと同じ動作を行う。
【0063】ダイヤル70の表面には、図8、図10
(a)等に示すように、指示マーク84a,84b(図
2における指示マーク10a,10bと同じもの)が配
置され、その下側に、可動接点82が形成されている。
従って、ダイヤル70を回転し、指示マーク84aまた
は、84bのいずれか一方を意匠プレート14上の所望
のキャラクタに合わせ、その合わせた指示マーク84a
(84b)を押下することにより揺動部材76と共にダ
イヤル70が傾き、前述した閉成動作が実現される。
【0064】本実施形態の場合、可動接点82はダイヤ
ル70において、180°隔てた対向位置にしか存在せ
ず、さらに、一つの可動接点82は一つの常開接点74
を閉成する大きさしか有していないため、ダイヤル70
の指示マーク84a,84b以外の部分が押下されてダ
イヤル70が傾いた場合でも、その位置には、可動接点
82が存在しないため、可動接点82による常開接点7
4の閉成動作は発生しない。また、可動接点82は常開
接点74の形成ピッチに対して、十分に小さく形成する
ことができるので、隣接する常開接点74を同時に閉成
してしまうような誤動作を未然に防止することができ
る。なお、常開接点74と可動接点82との接触を正確
に行うためには、ダイヤル70の正確な位置決め回転が
要求されるが、前述したように、節度ボール50を用い
れば容易に実現することができる。
【0065】多機能スイッチ68の場合も可動接点82
は、任意の常開接点74の閉路が可能なので、例えば、
ダイヤル70の操作において、目的とするキャラクタに
近い方の指示マーク70aまたは70bを用いて位置合
わせを行い押下操作することにより多機能スイッチ68
の操作を行うことができる。
【0066】このように、多機能スイッチ68の場合、
図2に示す機能別スイッチ28を常開接点74と可動接
点82とで構成するため、機能別スイッチ28自体の削
減が可能なので、コスト低減を確実に行うことができる
と共に、常開接点74と可動接点82との接触というシ
ンプルな構成でダイヤル70の操作状態を検出し制御を
実行することができるので、機能別スイッチ28を使用
するものに比べて信頼性が著しく向上する。もちろん、
ダイヤル70の回転による選択操作に続き、常開接点7
4と可動接点82との接触動作を行わせることにより、
単一の常開接点74のみの閉成を確実に行うことができ
るので、上述した多機能スイッチ10,54と同様に、
常開接点74の密集配置が可能になり、多機能スイッチ
68の専有面積を効率的に縮小することができる。その
結果、操作パネル12の限られたスペースに対して、多
機能スイッチ68以外のスペースの利用自由度が向上
し、設計の自由度、意匠の自由度が向上する。
【0067】なお、図7に示した指示マークシャフト5
8を使用した構成において、図8の常開接点74及び可
動接点82を適用してもよい。すなわち、指示マークシ
ャフト58の下端部に可動接点82を形成し、機能別ス
イッチ28の代わりに常開接点74を配置するようにし
てもよい。この場合、上述した各効果を同様に得ること
ができると共に、多機能スイッチが揺動機構を含まず、
構成がシンプルになると共に、機能別スイッチ28が削
減できるので、コストダウンに寄与することができる。
【0068】本実施形態で示した多機能スイッチ10,
54,68の構造は、概念的構造を示したもので、環状
配置された複数の機能別スイッチ28の中から単一のス
イッチ選択をダイヤル16(56)の回転操作により行
い、その選択位置において操作子による機能別スイッチ
28の選択的押下を実現する構成であれば、また、環状
配置された複数の常開接点74の中から単一の接点選択
をダイヤル70の回転操作により行い、その選択位置に
おいて可動接点82による常開接点74の選択的閉成を
実現する構成であれば、各部材の形状や構成は、適宜変
更可能であり、本実施形態と同様な効果を得ることがで
きる。なお、各実施形態では、独立スイッチ32を備え
た例を示しているが、必須ではなく、独立スイッチ32
を有さない構成としてもよい。また、図2に示す構造に
おいては、揺動部材34を揺動させるためにダイヤル1
6に設けられた動作子16aをダイヤル16において対
向する位置に一対設けた例を示し、図7に示す構造にお
いては、指示マークシャフト58をダイヤル56におい
て対向する位置に一対設けた例を示し、さらに図8に示
す構造においては、揺動部材34を揺動させるダイヤル
70に設けた可動接点82をダイヤル70において対向
する位置に一対設けた例を示しているが、この配置形態
も機能別スイッチ28、常開接点74の環状配置ピッチ
より大きなピッチで配置されるのであれば、任意であ
り、例えば、120°おきに3個配置してもよいし、9
0°おきに4個配置してもよい。また、図2において、
ベース部材30と揺動部材34の接触面は、曲面形状を
呈する凹面と凸面である場合を示しているが、揺動部材
34を定常状態で中立位置に維持できる支持形態で有れ
ば、支持の方法は任意であり、例えば、ピンポイントで
支持してもよい。
【0069】また、本実施形態では、自動車のエアコン
の操作パネルに使用する多機能スイッチ10,54,6
8を説明したが、複数の機能別スイッチ28、常開接点
74を集合配置する必要のある機器であれば、その用途
は任意であり、ナビゲーション装置やオーディオ装置、
その他、各種装置の操作パネルに適用可能であり、本実
施形態と同様な効果を得ることが可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リング部材の回動により押下可能な機能別スイッチの選
択が行われ、当該選択された機能別スイッチのみが操作
子により操作可能となる。その結果、複数の機能別スイ
ッチを同一のリング部材で選択操作することができる。
また、同時に複数のスイッチを操作してしまう等の誤操
作を防止することができる。
【0071】また、リング部材の回動により閉成可能な
常開接点の選択が可動接点により行われ、当該選択され
た常開接点のみが機能する。その結果、複数の常開接点
を同一のリング部材で選択操作することができる。ま
た、同時に複数の常開接点が閉成されてしまう等の誤操
作を防止することができる。さらに、この場合、実質的
に使用するスイッチ数を削減することが可能になり、構
造的及び信頼性の向上に寄与することができると共に、
コストダウンに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造を適用
した操作パネルの表面図である。
【図2】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造の内部
構造を説明する概略断面図である。
【図3】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造のベー
ス部材の形状を説明する説明図である。
【図4】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造の揺動
部材の形状を説明する説明図である。
【図5】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造のカバ
ー部材の形状を説明する説明図である。
【図6】 本発明に係る実施形態のスイッチ構造を正面
から見た場合の内部部材の位置関係を説明する一部破断
図である。
【図7】 本発明に係る他の実施形態のスイッチ構造の
内部構造を説明する概略断面図である。
【図8】 本発明に係るさらに他の実施形態のスイッチ
構造の内部構造を説明する概略断面図である。
【図9】 図8のスイッチ構造における常開接点の配置
を説明する説明図である。
【図10】 図8のスイッチ構造におけるダイヤルの構
造を説明する説明図である。
【図11】 図8のスイッチ構造における可動接点と常
開接点との動作を説明する説明図である。
【図12】 従来の操作パネルの構成を説明する説明図
である。
【図13】 従来の他の操作パネルの構成を説明する説
明図である。
【符号の説明】
10 多機能スイッチ、10a,10b 指示マーク、
14 意匠プレート、16 ダイヤル、16a 動作
子、18 独立スイッチノブ、26 基板、28機能別
スイッチ、30 ベース部材、32 独立スイッチ、3
4 揺動部材、36 操作子、38 カバー部材、40
爪部、42 貫通孔、44,48 スプリング、46
開孔、50 節度ボール。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に環状配置された複数の機能別ス
    イッチと、 前記機能別スイッチの環状配置と同心で回動自在なリン
    グ部材と、 前記リング部材の所定の回転停止位置で、前記機能別ス
    イッチのいずれか一つを選択的に押下可能な少なくとも
    一つの操作子と、 を含み、 リング部材の回転による機能別スイッチの選択に続き、
    選択された機能別スイッチを操作子により押下操作する
    ことによりスイッチングを行うことを特徴とするスイッ
    チ構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスイッチ構造において、 前記リング部材は、回転停止後、当該リング部材の所定
    位置に対応する前記操作子のみの押下動作を許容するこ
    とを特徴とするスイッチ構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスイッチ構造において、 前記各機能別スイッチを個別に押下可能な複数の操作子
    を放射状に担持し、前記基板に対して揺動自在な揺動部
    材と、 前記環状配置された機能別スイッチに包囲された基板上
    の所定位置に固定され、前記揺動部材を揺動可能に支持
    するベース部材と、 前記揺動部材の各操作子が対応する各機能別スイッチに
    対して押下動作しない中立状態を維持するように当該揺
    動部材の実質的中央部を前記ベース部材に付勢するカバ
    ー部材と、 を含み、 前記リング部材は、 所定の回転停止位置で、前記操作子のいずれか一つが対
    応する機能別スイッチを押下するように前記揺動部材を
    揺動させる動作子を有することを特徴とするスイッチ構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスイッチ構造において、 前記動作子は、リング部材上で前記機能別スイッチの配
    置ピッチより広い間隔を隔てて複数形成され、リング部
    材の停止位置で複数の機能スイッチを個別操作可能であ
    ることを特徴とするスイッチ構造。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載のスイッチ
    構造において、 前記リング部材は、 前記機能別スイッチの環状配置ライン上に押下操作自在
    な機能選択マークを有し、 当該機能選択マークと操作子が連動動作し、選択された
    機能別スイッチの押下操作を行うことを特徴とするスイ
    ッチ構造。
  6. 【請求項6】 基板上に環状配置され、所定回路にそれ
    ぞれ接続された複数の常開接点と、 前記複数の常開接点の環状配置と同心で回動自在なリン
    グ部材と、 前記リング部材の所定の回転停止位置で、前記常開接点
    のいずれか一つを選択的に閉成可能な少なくとも一つの
    可動接点と、 を含み、 リング部材の回転による前記所定回路の常開接点の選択
    に続き、選択された常開接点を前記可動接点の移動動作
    により閉成することにより所定回路に対するスイッチン
    グを行うことを特徴とするスイッチ構造。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のスイッチ構造において、 前記リング部材を前記基板面に対して回動自在に支持す
    ると共に、基板面に対して揺動自在な揺動部材と、 前記環状配置された常開接点に包囲された基板上の所定
    位置に固定され、前記揺動部材を揺動可能に支持するベ
    ース部材と、 を含み、 前記リング部材は、 所定の回転停止位置で前記可動接点を停止させ、回転停
    止位置に対応する常開接点を閉成するように前記揺動部
    材を揺動させることを特徴とするスイッチ構造。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載のスイッチ
    構造において、 前記可動接点は、リング部材の周縁部の対向位置に一対
    で形成されていることを特徴とするスイッチ構造。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のスイッチ構造において、 前記リング部材は、 前記常開接点の環状配置ライン上に押下操作自在な機能
    選択マークを有し、 当該機能選択マークと可動接点が連動動作し、選択され
    た常開接点の閉成操作を行うことを特徴とするスイッチ
    構造。
  10. 【請求項10】 請求項3または請求項7記載のスイッ
    チ構造において、 前記揺動部材とベース部材との接触面は、互いに係合す
    る凹曲面及び凸曲面で形成されることを特徴とするスイ
    ッチ構造。
  11. 【請求項11】 請求項3から請求項10のいずれかに
    記載のスイッチ構造において、 前記ベース部材及び揺動部材の略中央部に貫通孔が形成
    され、当該貫通孔に挿通される押下ノブにより、前記環
    状配置の中央に配置された独立スイッチを押下操作可能
    であることを特徴とするスイッチ構造。
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