JP2003016679A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

Info

Publication number
JP2003016679A
JP2003016679A JP2001200304A JP2001200304A JP2003016679A JP 2003016679 A JP2003016679 A JP 2003016679A JP 2001200304 A JP2001200304 A JP 2001200304A JP 2001200304 A JP2001200304 A JP 2001200304A JP 2003016679 A JP2003016679 A JP 2003016679A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
light
optical disk
optical
control signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001200304A
Other languages
English (en)
Inventor
Mariko Umeda
麻理子 梅田
Takeshi Shimano
健 島野
Tetsuo Ariyoshi
哲夫 有吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001200304A priority Critical patent/JP2003016679A/ja
Publication of JP2003016679A publication Critical patent/JP2003016679A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光検出器の分割形状により、コマ収差を検出す
る方法が提案されているが、収差の種類により分割が異
なるので、検出器形状が複雑になっていた。 【解決手段】光検出器に集光する前に、回折格子により
光束の内側と外側を別々の光検出器に集光させるように
し、それぞれの演算により球面、ラジアルコマ、タンジ
ェンシャルコマの各収差検出信号を得る。これにより収
差検出を簡素化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置に係
り、特にディスクの傾き検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクは高密度化の一途をた
どり、民生用再生専用光ディスクである0.65GBの
CD−ROMに対して4.7GBのDVD−ROMが発
売されている。記録可能な大容量光ディスクとしても
4.7GBのDVD−RAMがすでに実用化されてい
る。このような記録可能なDVDは、コンピュータ用の
ストレージメディアとしての用途のみならず、巻き戻し
や早送りが不要のビデオ画像記録用としての応用の要求
が高まっており、平成11年末にはすでに光ディスクを
用いたビデオレコーダが発売されている。特にDVD−
RAMを用いたビデオレコーダはCDやDVD−ROM
との互換性の点で、市場からの期待は大きい。光ディス
クの記録密度は記録再生する光スポットの大きさλ/N
A(λ:光波長、NA:対物レンズ開口数)によりほぼ
制限される。したがって大容量化のためには波長を短く
するか、開口数を大きくすることが必要である。しか
し、NAを大きくすることでディスク基板厚誤差による
球面収差やディスク傾きによるコマ収差が増大する問題
がある。収差検出については例えば特開2000-214048が
ある。これは収差に起因する干渉パターンに基づいて光
検出器を分割することにより、収差を検出するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例においては、球
面およびタンジェンシャル・ラジアル両コマを同じ検出
器で検出するが、タンジェンシャルコマは格子状分割、
ラジアルコマは内周・外周分割となるため、おのおの収
差信号を得るために細かい検出器分割が必要となる。ま
た、コマ収差のみで球面収差については言及していな
い。本発明は、少ない検出器分割でタンジェンシャル・
ラジアル両コマ収差および、球面収差の検出を実現する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の光ディスク装置は基本的に、半導体レーザ
と、その光を光ディスク上に集光する光学系と、集光さ
れる光の焦点位置を可変にする可変焦点機構と、光ディ
スクからの溝回折光を受光し、プッシュプル信号に変換
してトラッキングサーボをかける機構と、その信号から
コマ収差検出信号を出力する演算回路と、光ディスクか
らの反射光を半導体レーザから光ディスクまでの光路か
ら分岐する光分岐素子と、分岐された反射光を集光する
レンズと、このレンズにより集光された光を受光して電
気信号に変換する受光素子と、その受光素子の電気信号
から、再生信号と焦点ずれ信号を得る演算回路から少な
くとも構成される。
【0005】このとき光分岐素子によって分岐された反
射光を、さらに光軸付近の第1の光束と周辺部の第2光束
に分離して前記受光素子に集光されるように分岐させる
第2の光分岐素子を付加する。この光分岐素子は実質的
にホログラムとなる。そして前記第1の光束と前記第2の
光束の各々についてそれぞれ第1、第2のトラックずれ信
号を独立に検出して、それらの差信号によりラジアルコ
マ収差検出信号を得る。また、前記第1の光束と前記第2
の光束の各々についてそれぞれ第1、第2のタンジェンシ
ャルプッシュプル信号を独立に検出して、それらの差信
号でタンジェンシャルコマ検出信号を得る。また、前記
第1の光束と前記第2の光束の各々についてそれぞれ第
1、第2の焦点ずれ信号を独立に検出して、それらの差信
号で球面収差検出信号を得る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施の
形態を説明する。図1は本発明による光ディスク装置の
基本的な実施形態である。半導体レーザ101からの光
はコリメートレンズ102により平行光となり、ビーム
スプリッタ103を透過し、2群2枚の対物レンズ10
7、108により光ディスク109の記録膜面に、基板
越しに集光されている。ビームスプリッタは請求項に記
載の第1の光分岐素子に相当している。2群2枚の対物
レンズ107、108が、2次元アクチュエータ106
に搭載され光軸方向と光ディスクの半径方向に駆動され
る。光ディスク109から反射された光はビームスプリ
ッタ103を反射し、光分離ホログラム111に入射
し、図示しない光軸付近の光と周辺部分の光が、異なる
方向に分離され、ともに集光レンズ112により、シリ
ンドリカルレンズ113を通して光検出器114に入射
している。光検出器114には複数の受光領域があり、
これらの光を複数の受光領域で分割して検出し、光電流
に変換する。それらを焦点ずれ信号検出回路116、ト
ラッキング誤差信号検出回路117、球面収差信号検出
回路118、ラジアルコマ収差信号検出回路115、タ
ンジェンシャルコマ収差信号検出回路118、再生信号
検出回路120により、電圧信号としてそれぞれの信号
を出力する。焦点ずれ信号は、2次元アクチュエータ1
05の焦点方向の駆動信号としてフィードバックされ、
光ディスク上に常に最良な像点が結像されるように制御
される。トラッキング誤差信号は2次元アクチュエータ
105のディスク半径方向への駆動信号としてフィード
バックされる。球面収差信号は球面収差補正用アクチュ
エータ106にフィードバックされ、光ディスク109
の基板厚さのばらつきや、レンズ間隔ずれによる球面収
差を補償するように制御される。ラジアルコマ収差信号
はラジアルコマ収差補正用アクチュエータ110にフィ
ードバックされ、光ディスク109のトラック幅方向の
傾き(ラジアルチルト)によるラジアルコマ収差をレン
ズの傾きによって補償するように制御される。タンジェ
ンシャルコマ収差信号はタンジェンシャルコマ収差補正
用アクチュエータ114にフィードバックされ、光ディ
スク109のトラック接線方向の傾き(タンジェンシャ
ルチルト)によるタンジェンシャルコマ収差をレンズの
傾きによって補償するように制御される。再生信号検出
回路120においては、電流電圧変換や、波形等化処
理、2値化処理等を含み、光ディスクに記録されている
信号を再生する。図2に図1の実施形態における光分離
ホログラム109のパターンの概略図を示す。入射光束
201の径に対して、光量でほぼ等分になるような境界
202を設定し、その内側領域203と外側領域204
で回折格子の方向を異ならせる。これにより光束の内側
と外側が分離されて検出器113上に集光されることに
なる。図3に図1の実施形態における光検出器112の
受光面パターンと、その出力信号からトラッキング誤差
信号、ラジアルコマ収差信号、タンジェンシャルコマ収
差信号、焦点ずれ信号、球面収差信号、再生信号を得る
回路演算方法を示す模式図を示す。光分離ホログラム1
10により光束の内側と外側に分離された光は4つの受
光領域301、302、303、304により受光され
る。このうち301で内側光束回折光、302で外側光
束回折光を受光する。このうち4分割受光領域301、
302で外側光束1次回折光305、内側光束1次回折
光306を受光し、非分割受光領域303、304で外
側光束‐1次回折光307、内側光束‐1次回折光30
8を受光する。図1の実施形態では非点収差焦点ずれ検
出方式を用いているため、非点収差による最小錯乱円に
おいて、光束の方向が90°回転し、ディスクの案内溝
による回折パタ−ンが接線方向に現れる。そのため分割
は半径方向の直径で行う。4分割受光領域の出力a、b、
c、d、e、f、g、hを回路309で演算し、収差信号を得
る。焦点すれ信号は(a+c+e+g)-(b+d+f+h)である。 (e+
g)-(f+h)で内側光束の焦点ずれ信号、(a+c)-(b+d)で外
側光束の焦点ずれ信号を得て、内外焦点ずれ信号の和を
焦点すれ信号の差を球面収差信号とする。トラッキング
誤差信号はプッシュプル方式を用いて、(a+b+e+f)-(c+d
+g+h)で得る。(e+f)-(g+h)で内側光束のプッシュプル信
号、(a+b)-(c+d)で外側光束のプッシュプル信号を得
て、内外プッシュプル信号の差をラジアルコマ収差信号
とする。タンジェンシャルコマ収差信号は(a+d+f+g)-(b
+c+e+h)で得られる。図4にダブルナイフエッジ焦点ず
れ検出方式を用いた光ヘッドの実施形態を示す。半導体
レーザ401からのレーザ光は、コリメートレンズ40
2によってほぼ平行光にコリメートされる。偏光ビーム
スプリッタ405を透過した光は、立ち上げミラー40
6によって光ディスク媒体410に向かって垂直に反射
され、λ/4波長板408によってほぼ円偏光になり、
対物レンズ409によって光ディスク媒体410の情報
記録面上に集光される。情報記録面からの反射光は、再
び対物レンズ409にもどり、λ/4波長板408によ
って入射時の偏光方向とは直交した直線偏光となる。偏
光性回折格子407は、光ディスク媒体からの反射光の
偏光方向のみに作用し、透過する領域に応じて、回折角
度、あるいは回折方向が異なるようになっている。偏光
性回折格子407によって回折された±1次光と、回折
作用を受けていない0次光は、偏光ビームスプリッタ4
05を反射し、検出レンズ411によって検出器412
上に集光される。検出器412には、再生信号用受光領
域413、内側光束の焦点位置ずれ信号用受光領域41
4、外側光束の焦点位置ずれ信号用受光領域415、内
側光束のトラックずれ信号用受光領域416、外側光束
のトラックずれ信号用受光領域417が形成されてい
る。内側光束の焦点位置ずれ信号と外側光束の焦点位置
ずれ信号の和信号を取ることにより焦点位置ずれ信号
を、差信号を取ることにより球面収差信号を得る。ま
た、内側光束のトラックずれ信号と外側光束のトラック
ずれ信号の和信号を取ることによりトラッキング誤差信
号を得る。内側光束のトラックずれ信号と外側光束のト
ラックずれ信号とのラジアル方向の差信号でラジアルコ
マ収差信号を、タンジェンシャル方向の差信号でタンジ
ェンシャルコマ収差信号を得る。焦点位置ずれ信号が0
となるように対物レンズアクチュエータ408を光軸方
向に駆動し、トラッキングずれ信号が0になるように対
物レンズアクチュエータ408を光ディスク媒体の半径
方向に駆動する。また、球面収差信号を駆動信号とし、
光ディスク媒体410の情報記録面上で球面収差がなる
べく小さくなるように球面収差補正素子404を駆動す
る。さらに、コマ収差信号を駆動信号とし、光ディスク
媒体410の情報記録面上でコマ収差がなるべく小さく
なるようにコマ収差補正素子403を駆動する。球面収
差補正素子404には、Jpn. J. Appl. Phys. 39 (200
0) 937にあるように、コリメータレンズ、あるいは対物
レンズに至る光路中に設けられたレンズを光軸方向に駆
動することにより、対物レンズに入射する光束の収束、
発散度合を調整することにより球面収差を付加する光学
系を用いることができる。また、Jpn. J. Appl. Phys.
38 (1999) 1744にあるような液晶光学素子を用いた球面
補正素子を用いる。コマ収差補正素子103には、同じ
くJpn. J. Appl. Phys. 38 (1999) 1744にあるような液
晶光学素子を用いた球面補正素子を用いる。本実施例に
おいては、半径方向のコマ収差と球面収差を同時に補正
できる液晶収差補正素子を用いている。これにより、収
差補正光学系の調整も少なくなり、部品点数も少なくな
る。図5に偏光性回折格子407の光束分割パターンを
示す。反射光の光束径501は、対物レンズ409の有
効光束径と一致する。矢印502は光ディスク媒体の半
径方向に対応し、矢印503は光ディスク媒体の回転方
向に対応する。偏光性回折格子407は、反射光光束の
中心を基準に、同心円状に2つの領域、半径方向に2領
域、回転方向に2領域、合計8つの異なる回折角、回折
方向の領域に分割されている。光束中心部を回折する領
域(504、505、506、507)の直径は、光束
径501の面積の約半分となる直径に設定する。この偏
光性回折格子407により分割された反射光を、検出レ
ンズ411により検出器412に集光する。検出器41
2上には、8つの+1次回折光によるスポットと、8つ
の−1次回折光によるスポットと、1つの0次回折光に
よるスポットの合計17スポットが形成される。これら
反射光の検出器上でのスポットと、受光部との関係を図
6に示す。矢印601は光ディスク媒体の半径方向を示
し、矢印602は光ディスク媒体の回転方向を示してい
る。以下に偏光性回折格子407の透過領域と、検出器
412上のスポットとの関係を示す。 504から511の0次回折光:スポット603 504の±1次回折光:スポット604aおよびスポッ
ト604b 505の±1次回折光:スポット605aおよびスポッ
ト605b 506の±1次回折光:スポット606aおよびスポッ
ト606b 507の±1次回折光:スポット607aおよびスポッ
ト607b 508の±1次回折光:スポット608aおよびスポッ
ト608b 509の±1次回折光:スポット609aおよびスポッ
ト609b 510の±1次回折光:スポット610aおよびスポッ
ト610b 511の±1次回折光:スポット611aおよびスポッ
ト611b 図中のスポットは、対物レンズ409により形成される
記録再生スポットの焦点位置と、光ディスク媒体410
の情報記録層が一致する場合を点で示し、情報記録面が
焦点位置に対して対物レンズ側に近くなった場合の形状
を太線で、遠くなった場合の形状を細線で模式的に示し
ている。(0次光については示さず。)次に検出器41
2上の受光部形状について図6を用いて説明する。受光
部612は0次回折光のスポット603を検出し、おも
に情報再生信号として用いる。ほぼ同じ形状の受光部
が、604bから611bのスポットを検出するよう
に、受光部621から受光部628まで形成されてい
る。これらの受光部の信号は、おもにプッシュプル方式
によるトラッキング誤差信号、およびコマ収差検出信号
として演算され、トラッキング制御、コマ収差制御に用
いる。同様に、スポット605aからスポット611a
に対しても、ほぼ同じ構成の受光部614a、614b
から620a、620bが形成されている。受光部61
3a、613bから受光部620a、620bまではお
もに焦点ずれ信号、球面収差検出信号として演算され、
焦点ずれ制御、球面収差制御に用いる。(613a+61
4a+615a+616a)-(613b+614b+615
b+616b) で内側光束の焦点ずれ信号、(617a+
618a+619a+620a)-(617b+618b+6
19b+620b) で外側光束の焦点ずれ信号を得て、
内外焦点ずれ信号の和を焦点すれ信号、内外焦点ずれ信
号の差を球面収差信号とする。トラッキング誤差信号は
(621+624+625+628)-(622+623
+626+627)となる。(621+624)-(622
+623)で内側光束のプッシュプル信号、(625+6
28)-(626+627)で外側光束のプッシュプル信号
を得て、内外プッシュプル信号の差をラジアルコマ収差
信号とする。タンジェンシャルコマ収差信号は(623
+624+625+626)-(621+622+627+6
28)で得られる。
【0007】図7にラジアルコマ収差検出のシミュレー
ションおよび実験結果を示す。シミュレーションはスカ
ラー回折理論に基づき、検出器上の光強度分布をフーリ
エ積分により求めた。光学系およびディスクの条件は、
波長400nm、対物レンズNA0.65、トラックピ
ッチ0.38μm、溝深さ0.177λ、基板厚0.6
mmのランドグルーブディスクとした。(a)はラジア
ルチルト1°のプッシュプル信号振幅を示す。横軸はオ
フトラック量である。内側光束プッシュプル信号と外側
光束プッシュプル信号とは位相がずれていることがわか
る。(b)はラジアルチルト量を横軸に取り、内側光束
プッシュプル信号が0になるオフトラック量と外側光束
プッシュプル信号が0になるオフトラック量との差を求
めたものである。実測と計算はよく合致しており、チル
トに比例して内外差が増加しているのがわかる。
【0008】図8はタンジェンシャルコマ収差信号振幅
のシミュレーション結果である。(a)はチルトなしの
場合のトラックすれ信号出力である。信号1は、図3の
(領域303出力+領域306出力+領域308出力+
領域309出力)に相当し、信号2は(領域304出力
+領域305出力+領域308出力+領域309出力)
に相当する。オントラック上で信号1と信号2とが一致
している。(b)はタンジェンシャルチルト1°の場合
のトラックすれ信号出力である。オントラック上での信
号1と信号2とに差があり、これがタンジェンシャルコ
マ収差信号になる。タンジェンシャルコマ収差信号を得
るためには、あらかじめトラッキング誤差信号およびい
ラジアルコマ信号により、オントラック制御をしておけ
ばよい。
【0009】図9は本発明におけるコマ収差信号を計算
した結果である。(a)はラジアルコマ収差信号であ
る。横軸がチルト量、縦軸は外側光束プッシュプル信号
0位置での内側光束プッシュプル信号量である。(b)
タンジェンシャルコマ収差信号である。横軸がチルト
量、縦軸はオントラックでの信号1と信号2との差であ
る。どちらも±0.5°の範囲でほぼ直線になってい
る。
【0010】以下、図10を用いて、本発明のさらに他
の実施形態を説明する。半導体レーザ1001からの光
がコリメートレンズ1002により平行光とされ、ビー
ム成形プリズム1003により等方ビームとされ、液晶
位相補償素子1005に入射する。液晶位相補償素子1
005は液晶をはさんだ両側の透明電極がそれぞれタン
ジェンシャルコマ収差、ラジアルコマ収差を補償する電
極パターンとすることで、それぞれのコマ収差を同時に
補償することが可能である。液晶位相補償素子を透過し
た光は、球面収差補償用エキスパンダーレンズ100
7、1008、立上げミラー1010、偏光性回折格子
1011、対物レンズ1012を経て、光ディスク10
15の記録膜上に集光される。ここでエキスパンダーレ
ンズ1007、1008は、一対の凹レンズと凸レンズ
によって構成され、ここでは凸レンズが光軸方向に移動
可能なアクチュエータ1009に搭載されている。これ
により2枚のレンズの間隔を可変にでき、その間隔に応
じた任意の球面収差を発生させることができる。対物レ
ンズ1012の両面間隔の製造誤差や、ディスク基板厚
誤差がある場合、2層ディスクなど実効的に複数の基板
厚の光ディスクに記録再生する場合などに生じる球面収
差を、この効果を用いて補償する。ここでアクチュエー
タに搭載するのは凹レンズでも問題ない。またここでエ
キスパンダーレンズ1008と立上げミラー1010の
間の光軸を示す線を2重線で遮断しているように示して
いるのは、実際の実験系では、立上げミラー1010以
降、ディスク側の実際の光学系は立上げミラー1010
により、紙面垂直方向に光線が立ち上がることを示して
いる。偏光性回折格子1011は、複屈折性材料で形成
された回折格子とλ/4板が一体となったものであり、
透過する光はほとんど回折せず、光ディスク1015で
反射された光が再び透過するときに回折するように設計
された回折格子である。回折格子のパターンはすでに図
5で示したものを用いれば良い。偏光性回折格子101
1と対物レンズ1012はともに鏡筒1013に固定さ
れている。この鏡筒1013が2次元アクチュエータ1
014に搭載されている。したがって対物レンズ101
2と偏光性回折格子1011は、焦点制御やトラッキン
グ制御において一体となって動くため、相互の相対的な
位置ずれは発生しない。光ディスク1015から反射さ
れた光は、同じ光路を戻って偏光ビームスプリッタ10
06を反射し、集光レンズ1017により光検出器10
18に集光される。光検出器1018は図6に示したも
のを用いる。光検出器1018からの出力信号をフレキ
シブルケーブル1021を経由して取り出し、図6で説
明した演算をAF回路1022、TR回路1023、球
面収差回路1024、RF回路1027、ラジアルチル
ト回路1025、タンジェンシャルチルト回路1026
を用いて行なう。ここでAF回路1022は焦点ずれ信
号の演算、および2次元アクチュエータ1014の焦点
制御用コイルの駆動、TR回路1023はトラッキング
信号の演算、および2次元アクチュエータ1014のト
ラッキング制御用コイルの駆動、球面収差回路1024
は球面収差信号の演算、およびエキスパンダーレンズア
クチュエータ1009の駆動、RF回路1027は再生
RF信号検出を行なう。またラジアルチルト回路102
5で得られるラジアルチルト信号と、タンジェンシャル
チルト回路1026で得られるタンジェンシャルチルト
信号により液晶駆動回路1032を用いて液晶位相補償
素子1005を駆動することにより、ラジアルコマ収差
とタンジェンシャルコマ収差を同時に制御する。2次元
アクチュエータ1014のトラッキング制御の制御範囲
は、通常およそ±400μm程度であるため、対物レン
ズ1012による集光スポットが、光ディスク1015
の全信号記録領域をカバーするためには、筐体1019
に組み込まれた光ヘッド全体を、コースアクチュエータ
1020によりディスクの半径方向に移動させる。コー
スアクチュエータ1020はモータ駆動回路1030に
よって駆動される。また光ディスク1015を回転させ
るスピンドルモータ1016はモータ駆動回路1028
によって駆動される。また半導体レーザ1001はレー
ザドライバ回路1031によって駆動される。以上の各
回路は制御部1029により統合的に制御される。
【0011】
【発明の効果】本発明により、精度よく、容易かつ安価
に光ディスク装置におけるコマ収差を検出でき、これを
コマ収差補償機構にフィードバックすることで、集光ス
ポットの品質を高く維持でき、安定に高密度の光ディス
クの記録再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスク装置の基本的な実施形
態。
【図2】図1の実施形態における光分離ホログラムのパ
ターンの概略図。
【図3】図1の実施形態における光検出器の受光面パタ
ーンと回路演算方法。
【図4】実施形態2の光ヘッドの光学系。
【図5】図4の実施形態における偏光性回折格子の回折
パターン。
【図6】図4の実施形態における光検出器受光面パター
ンと演算方法。
【図7】ラジアルコマ収差検出信号のシミュレーション
および実測結果。
【図8】タンジェンシャルコマ収差検出信号のオフトラ
ック信号波形。
【図9】本発明によるコマ収差信号シミュレーション。
【図10】本発明の他の実施形態。
【符号の説明】
101‥‥半導体レーザ、102‥‥コリメートレン
ズ、103‥‥ビームスプリッタ、104‥‥タンジェ
ンシャルチルト補正用アクチュエータ、105‥‥2次
元アクチュエータ、106‥‥球面収差補正用アクチュ
エータ、107‥‥第1レンズ、108‥‥第2レン
ズ、109‥‥光ディスク、110‥‥ラジアルチルト
補正用アクチュエータ、111‥‥光分離ホログラム、
112‥‥シリンドリカルレンズ、113‥‥集光レン
ズ、114‥‥光検出器、115‥‥ラジアルコマ収差
信号検出回路、116‥‥焦点ずれ信号検出回路、11
7‥‥トラッキング誤差信号検出回路、118‥‥球面
収差信号検出回路、119‥‥タンジェンシャルコマ収
差信号検出回路、120 ‥‥再生信号検出回路、20
1‥‥入射光束、202‥‥境界、203‥‥内側領
域、204‥‥外側領域、301、302‥‥4分割受
光領域、303、304‥‥非分割受光領域、305‥
‥外側光束1次回折光、306‥‥内側光束1次回折
光、307‥‥外側光束‐1次回折光、308‥‥内側
光束‐1次回折光、309‥‥演算回路、401‥‥半
導体レーザ、402‥‥コリメートレンズ、403‥‥
コマ収差補正素子、404‥‥球面収差補正素子、40
5‥‥偏光ビームスプリッタ、406‥‥立ち上げミラ
ー、407‥‥偏光性回折格子、408‥‥1/4波長
板、409‥‥対物レンズ、410‥‥光ディスク媒
体、411‥‥集光レンズ、412‥‥光検出器、41
3‥‥再生信号検出領域、414‥‥光束内側領域焦点
ずれ検出領域、415‥‥光束外側領域焦点ずれ検出領
域、416‥‥光束内側領域トラッキングずれ検出領
域、417‥‥光束外側領域トラッキングずれ検出領
域、501‥‥反射光光束径、502‥‥光ディスク媒
体の半径方向、503‥‥光ディスク媒体の回転方向、
504‥‥光束内側回折領域、505‥‥光束内側回折
領域、506‥‥光束内側回折領域、507‥‥光束内
側回折領域、508‥‥光束外側回折領域、509‥‥
光束外側回折領域、510‥‥光束外側回折領域、51
1‥‥光束外側回折領域、601‥‥光ディスク媒体の
半径方向、602‥‥光ディスク媒体の回転方向、60
3‥‥0次回折光によるスポット、604‥‥偏光性回
折格子407の回折領域504の±1次回折光によるス
ポット、605‥‥偏光性回折格子407の回折領域5
05の±1次回折光によるスポット、606‥‥偏光性
回折格子407の回折領域506の±1次回折光による
スポット、607‥‥偏光性回折格子407の回折領域
507の±1次回折光によるスポット、608‥‥偏光
性回折格子407の回折領域508の±1次回折光によ
るスポット、609‥‥偏光性回折格子407の回折領
域509の±1次回折光によるスポット、610‥‥偏
光性回折格子407の回折領域510の±1次回折光に
よるスポット、611‥‥偏光性回折格子407の回折
領域511の±1次回折光によるスポット、612‥‥
再生信号検出用受光領域、613‥‥スポット604a
を用いた焦点すれ信号検出受光領域、614‥‥スポッ
ト605aを用いた焦点すれ信号検出受光領域、615
‥‥スポット606aを用いた焦点すれ信号検出受光領
域、616‥‥スポット607aを用いた焦点すれ信号
検出受光領域、617‥‥スポット608aを用いた焦
点すれ信号検出受光領域、618‥‥スポット609a
を用いた焦点すれ信号検出受光領域、619‥‥スポッ
ト610aを用いた焦点すれ信号検出受光領域、620
‥‥スポット611aを用いた焦点すれ信号検出受光領
域、621‥‥スポット604aを用いたトラッキング
すれ信号検出用受光領域、622‥‥スポット605a
を用いたトラッキングすれ信号検出用受光領域、623
‥‥スポット606aを用いたトラッキングすれ信号検
出用受光領域、624‥‥スポット607aを用いたト
ラッキングすれ信号検出用受光領域、625‥‥スポッ
ト608aを用いたトラッキングすれ信号検出用受光領
域、626‥‥スポット609aを用いたトラッキング
すれ信号検出用受光領域、627‥‥スポット610a
を用いたトラッキングすれ信号検出用受光領域、628
‥‥スポット611aを用いたトラッキングすれ信号検
出用受光領域、1001‥‥半導体レーザ、1002‥
‥コリメートレンズ、1003、1004‥‥ビーム成
形プリズム、1005‥‥液晶位相補償素子、1006
‥‥偏光ビームスプリッタ、1007、1008‥‥エ
キスパンダーレンズ、1009‥‥アクチュエータ、1
010‥‥立上げミラー、1011‥‥偏光性回折格
子、1012‥‥対物レンズ、1013‥‥鏡筒、10
14‥‥2次元アクチュエータ、1015‥‥光ディス
ク、1016‥‥スピンドルモータ、1017‥‥集光
レンズ、1018‥‥光検出器、1019‥‥筐体、1
020‥‥コースアクチュエータ、1021‥‥フレキ
シブルケーブル、1022‥‥AF回路、1023‥‥
TR回路、1024‥‥球面収差回路、1025‥‥ラ
ジアルチルト回路、1026‥‥タンジェンシャルチル
ト回路、1027‥‥RF回路、1028‥‥モータ駆
動回路、1029‥‥制御部、1030‥‥モータ駆動
回路、1031‥‥レーザドライバ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有吉 哲夫 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 CD02 CD04 DA35 5D119 AA28 BA01 JA24 KA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザと、その光を光ディスク上に
    集光する光学系と、前記光ディスクからの反射光を前記
    光学系から分岐する光分岐素子と、分岐された反射光か
    ら、再生信号とスポット制御信号を検出する検出手段
    と、前記制御信号により集光スポットを制御する制御手
    段とから少なくとも構成される光ディスク装置におい
    て、前記検出手段により、分岐された反射光の光軸付近
    の第1の光束と周辺部の第2の光束の各々についてそれぞ
    れ得られる第1、第2のプッシュプル信号の差信号であ
    る第1の制御信号と、前記第1、第2の光束の各々につい
    て得られる第1、第2のタンジェンシャルプッシュプル信
    号の差信号である第2の制御信号を検出し、前記制御手
    段において前記第1の制御信号により前記光ディスクの
    ラジアルチルト、前記第2の制御信号により前記光ディ
    スクのタンジェンシャルチルトを制御することを特徴と
    する光ディスク装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光ディスク装置におい
    て、前記検出手段により、前記第1、第2の光束の各々に
    ついてそれぞれ得られる第1、第2の焦点ずれ信号の差
    信号を検出し、前記制御手段において前記光ディスクの
    基板厚誤差を補償することを特徴とする光ディスク装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1、または2に記載の光ディスク装
    置において、前記検出手段が、前記反射光を複数の光束
    に分割する1枚の回折格子と、前記回折格子により分割
    された光を同一面上で検出する1個の光検出器によっ
    て、少なくとも構成されることを特徴とする光ディスク
    装置。
JP2001200304A 2001-07-02 2001-07-02 光ディスク装置 Pending JP2003016679A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001200304A JP2003016679A (ja) 2001-07-02 2001-07-02 光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001200304A JP2003016679A (ja) 2001-07-02 2001-07-02 光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003016679A true JP2003016679A (ja) 2003-01-17

Family

ID=19037448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001200304A Pending JP2003016679A (ja) 2001-07-02 2001-07-02 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003016679A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023650A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Nec Corporation 光ヘッド装置及び光学式情報記録又は再生装置
JP2018175896A (ja) * 2012-12-21 2018-11-15 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト Oct光源および走査光学系を使用する2次元の共焦点撮像

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023650A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Nec Corporation 光ヘッド装置及び光学式情報記録又は再生装置
JP2018175896A (ja) * 2012-12-21 2018-11-15 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト Oct光源および走査光学系を使用する2次元の共焦点撮像

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7460448B2 (en) Optical pick-up head, optical information apparatus, and optical information reproducing method
KR100965884B1 (ko) 광픽업
JP4171378B2 (ja) 記録用光ディスクの球面収差補正方法,光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置
JP2001357526A (ja) 光ディスクプレーヤー及びその記録及び/または再生方法
JP2000030288A (ja) 光ピックアップ素子
JPH09180240A (ja) 光ヘッド
KR100782813B1 (ko) 능동형 보정소자 및 이를 채용한 호환형 광픽업 및 광 기록및/또는 재생기기
WO2007094288A1 (ja) 光学ヘッド、光学ヘッドの制御方法及び光情報処理装置
KR20070044037A (ko) 회절부재
JP4781601B2 (ja) 光ピックアップ装置およびその製造方法
JP2003016679A (ja) 光ディスク装置
KR100546351B1 (ko) 호환형 광픽업 및 이를 채용한 광 기록 및/또는 재생기기
JP4551624B2 (ja) 傾きセンサ、傾き測定装置、光ピックアップ装置及び光ディスク装置
JP3787099B2 (ja) 焦点誤差検出装置
US20050072899A1 (en) Inclination detector, optical head, optical information processor computer, video recorder, video reproducer, and car navigation system
JP3997854B2 (ja) 光ピックアップ装置の調整方法、光ピックアップ装置及び情報記録再生装置
JP2010211842A (ja) 光ピックアップ、光学的情報再生装置および光学的情報記録再生装置
KR100324272B1 (ko) 광픽업 장치
JP2007250034A (ja) 光ピックアップ用受光素子の位置調整方法
JPH083908B2 (ja) フォトディテクタの位置合わせ方法および光ピックアップヘッド装置
KR100430270B1 (ko) 광픽업 장치에 있어서의 틸트검출 방법
KR100224895B1 (ko) 호환형 광픽업장치
JP4742159B2 (ja) 光情報再生方法
US20060193220A1 (en) Optical head unit and optical disc apparatus
KR100692574B1 (ko) 회절소자 및 이를 포함하는 광픽업장치