JP2003015639A - 演奏案内装置および演奏案内方法 - Google Patents

演奏案内装置および演奏案内方法

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JP2003015639A
JP2003015639A JP2001200367A JP2001200367A JP2003015639A JP 2003015639 A JP2003015639 A JP 2003015639A JP 2001200367 A JP2001200367 A JP 2001200367A JP 2001200367 A JP2001200367 A JP 2001200367A JP 2003015639 A JP2003015639 A JP 2003015639A
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Japan
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string
fret
performance
pitch
string vibration
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JP2001200367A
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English (en)
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Tomoaki Watanabe
智亮 渡辺
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弦楽器特有の奏法を案内することができる演
奏案内装置および演奏案内方法を実現する。 【解決手段】 フレットマトリクススイッチ2および圧
力センサ3の各出力に基づき検出される演奏者の指使
い、ピックアップ部6が検出する弦振動およびその弦振
動から抽出する発音ピッチを、後述するROM11に記
憶される各種奏法データと比較して演奏者に的確な奏法
であるかどうかを表示部7に案内表示するので、弦楽器
特有の奏法を案内し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルギター等
の電子弦楽器に用いて好適な演奏案内装置および演奏案
内方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アコースティックギターと同様、運指操
作されたフレット位置に対応する音高の楽音を撥弦に応
じて発音する電子弦楽器には、コードポジションを教示
したり、押えるべきフレットの位置を案内する演奏案内
装置が搭載されることがある。この種の装置として、例
えば特開平9−258725号公報には、音高と弦の双
方を特定する演奏データをメモリに記憶しておき、それ
を演奏の進行に応じて順次読み出し、読み出した演奏デ
ータをタブ譜として画面表示させ、これにより運指操作
を曲の進行に応じて案内するものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来の演奏案内装置の多くはコードポジションを教示した
り、押えるべきフレットの位置を案内する等、音高指定
操作のみを案内するだけであり、例えばエレクトリック
ギターの演奏などで多用される、ハンマリング・オン、
プリング・オフあるいはチョーキングなど弦楽器特有の
奏法を案内することができない、という問題がある。そ
こで本発明は、このような事情に鑑みてなされたもの
で、弦楽器特有の奏法を案内することができる演奏案内
装置および演奏案内方法を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、各奏法別に設けられ、
各弦の各フレットでの押圧力、適正なピッキングを表す
弦振動レベルおよび適正な発音ピッチを表す奏法データ
を記憶する記憶手段と、各弦の各フレットでの指使いを
検出する指使い検出手段と、各弦毎の弦振動を検出する
弦振動検出手段と、この弦振動検出手段が検出した弦振
動から発音ピッチを検出するピッチ検出手段と、指定さ
れた奏法に対応した奏法データを前記記憶手段から読み
出し、読み出した奏法データと、前記各検出手段が各々
検出する指使い、弦振動および発音ピッチを比較して演
奏者に的確な奏法であるかどうか案内する案内手段とを
具備することを特徴とする。
【0005】請求項2に記載の発明では、各弦の各フレ
ットでの指使い、各弦毎の弦振動および発音ピッチを検
出する検出過程と、各奏法別に設けられ、各弦の各フレ
ットでの押圧力、適正なピッキングを表す弦振動レベル
および適正な発音ピッチを表す奏法データの内から指定
された奏法に対応した奏法データを選択する選択過程
と、この選択過程にて選択された奏法データと、前記検
出過程にて検出される指使い、弦振動および発音ピッチ
を比較して演奏者に的確な奏法であるかどうか案内する
案内過程とを具備することを特徴とする。
【0006】本発明では、各奏法別に設けられ、各弦の
各フレットでの押圧力、適正なピッキングを表す弦振動
レベルおよび適正な発音ピッチを表す奏法データの内か
ら指定された奏法に対応した奏法データを選択し、選択
された奏法データと、検出される指使い、弦振動および
発音ピッチを比較して演奏者に的確な奏法であるかどう
か案内するので、弦楽器特有の奏法を案内し得る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態によ
る演奏案内装置が搭載された電子弦楽器を実施例に挙
げ、これについて図面を参照して説明する。 (1)外観 図1は、本発明の一実施例による電子弦楽器の外観を示
す外観図である。この図に示すように、本実施例による
電子弦楽器1は、ギター形状を模しており、ネック1a
とボディ1bとから構成されている。ネック1aには、
フレットマトリクススイッチ2が配設されており、当該
スイッチ2は各弦の各フレットでの運指操作を検出す
る。また、各フレットに配設されるフレットマトリクス
スイッチ2には、例えばピエゾ素子などから構成される
圧力センサ3が設けられており、演奏者が弦4を押える
圧力を検出する。したがって、フレットマトリクススイ
ッチ2および圧力センサ3の各出力により演奏者の指使
いを検出し得るようになっている。
【0008】一方、ボディ1b側には、6つの弦4の一
端を固定するブリッジ5、弦振動を検出するピックアッ
プ部6、楽器設定状態や演奏案内する内容を表示する表
示部7、電源をオンオフする電源スイッチや音色選択ス
イッチ等からなるパネルスイッチ8およびスピーカSP
が設けられている。
【0009】(2)構成 次に、上記外観をなす実施例の構成について図2を参照
して説明する。なお、この図において、図1と共通する
要素には同一の番号を付している。図2において、9は
指定された動作モードに応じて楽器各部を制御するCP
Uである。CPU9が楽器モードに設定されている場合
には、フレットマトリクススイッチ2から出力されるス
イッチ信号から運指操作されたフレット位置を検出し、
そのフレット位置に対応した音高の楽音を、ピックアッ
プ部6が検出した弦振動レベルに対応した音量で発音を
指示する演奏情報を後述する音源12に供給する。ま
た、奏法案内モードに設定されている場合には、フレッ
トマトリクススイッチ2および圧力センサ3の各出力に
基づき検出される演奏者の指使い、ピックアップ部6が
検出する弦振動および弦振動から抽出する発音ピッチ
を、後述するROM11に記憶される各種奏法データ
(後述する)と比較して演奏者に的確な奏法であるかど
うかを表示部7に案内表示する。
【0010】10は上記CPU9のワークエリアとして
使用されるRAMであり、各種レジスタあるいはフラグ
が一時記憶される。ROM11はCPU9によりロード
される各種制御プログラムの他、奏法案内に用いる各種
奏法データを記憶する。この奏法データとは、演奏者の
奏法が的確なものであるか否かを判別するためのデータ
であって、各弦および各フレットの押圧力や、適正なピ
ッキングを表す弦振動レベルおよび適正な発音ピッチが
各奏法別に設けられている。
【0011】12は周知の波形メモリ読み出し方式によ
り構成される音源であり、CPU9の制御の下に、自身
の波形メモリ(図示略)から読み出した所定音色の波形
データを、CPU9から与えられる演奏情報に応じて修
飾し、これを楽音データとして出力する。13は音源1
2から出力される楽音データをD/A変換してなる楽音
信号に、ノイズ除去するフィルタリングを施してから増
幅し、それをスピーカSPより放音するサウンドシステ
ムである。
【0012】(3)動作 次に、図3〜図5を参照して実施例の動作について説明
する。ここでは、特にエレクトリックギターの演奏に多
用される、ハンマリング・オン、プリング・オフあるい
はチョーキングの各奏法を案内する動作について述べ
る。なお、ここで言うハンマリング・オンとは、あるフ
レットを押えたまま、ピッキング(撥弦)しないでその
まま別のフレットを叩く奏法を指し、プリング・オフと
は、弦を指に下方向に引っ掛けて放し、ピッキング無し
に発音させる奏法を指す。また、チョーキングとは、第
1弦〜第3弦のいずれかを押えたまま上方向(ナット
側)に押上げたり、あるいは第4弦〜第6弦のいずれか
を押えたまま下方向(ブリッジ側)に引下げて音高変化
を与える奏法を指す。
【0013】さて、上記構成による実施例に電源が投入
されると、CPU9はROM11から所定の制御プログ
ラムを読み出して実行し、表示部7に動作モードを選択
するためのメニュー画面(不図示)を表示する。このメ
ニュー画面においてユーザーが楽器モードを選択した場
合には、フレットマトリクススイッチ2から出力される
スイッチ信号から運指操作されたフレット位置を検出
し、そのフレット位置に対応した音高の楽音を、ピック
アップ部6が検出した弦振動レベルに対応した音量で発
音を指示する演奏情報を音源12に供給して楽音を発生
する。
【0014】一方、奏法案内モードを選択した場合に
は、表示部7に奏法を選択する奏法選択画面(不図示)
を表示する。そして、この奏法選択画面にてユーザーが
「ハンマリング・オン」、「プリング・オフ」および
「チョーキング」のいずれかを選択すると、CPU9は
それに応じて「ハンマリング・オン案内処理ルーチ
ン」、「プリング・オフ案内処理ルーチン」および「チ
ョーキング案内処理ルーチン」のいずれかを実行する。
【0015】ハンマリング・オン案内処理の動作 ユーザーが「ハンマリング・オン」を選択した場合、C
PU9は図3に示すハンマリング・オン案内処理ルーチ
ンを実行する。以下、一例として第2弦2フレット目を
人差し指で押えて第2弦4フレット目を「ハンマリング
・オン」する場合の案内動作について説明する。ハンマ
リング・オン案内処理ルーチンが実行されると、CPU
9はステップSA1に進め、レジスタpre22の値が
0より大きくなるまで待機する。ここで、レジスタpr
e22には、第2弦2フレット目に配置される圧力セン
サ3の検出値が格納される。
【0016】ユーザーが第2弦2フレット目を押える
と、判断結果が「YES」となり、次のステップSA2
に処理を進める。ステップSA2では、レジスタpre
22の値がデータpreMaxを超えているか否かを判
断する。このデータpreMaxとは、ROM11に格
納される奏法データである。ハンマリング・オン奏法で
は、弦を必要以上強く押え過ぎると、発音ピッチが上が
ってしまう。このため、データpreMaxは、奏法実
現に必要な押下圧力範囲の内、最大値を規定している。
そして、データpreMaxを超え、弦を必要以上強く
押え過ぎている場合には、判断結果が「YES」とな
り、ステップSA3に進み、表示部7に「もっと力を抜
いて下さい」なる案内を表示して、ステップSA1に処
理を戻す。
【0017】一方、必要以上強く押え過ぎていなけれ
ば、上記ステップSA2の判断結果は「NO」となり、
ステップSA4に進み、レジスタpre22の値がデー
タpreMinより小さいか否かを判断する。このデー
タpreMinとは、上記データpreMaxと同様、
ROM11に格納される奏法データである。ハンマリン
グ・オン奏法では、弦を押える力が弱いと、弦がしっか
りとフレットに当接せずうまく発音しない。このため、
データpreMinは、奏法実現に必要な押下圧力範囲
の内、最小値を規定している。そして、データpreM
inより小さい力で弦を押えている場合には、判断結果
が「YES」となり、ステップSA5に進み、表示部7
に「もっと強く押えて下さい」なる案内を表示して、ス
テップSA1に処理を戻す。
【0018】こうした案内表示に従い、第2弦2フレッ
ト目を適正な圧力で押下し得るようになると、上記ステ
ップSA2,SA4の判断結果がいずれも「NO」とな
り、ステップSA6に処理を進め、CPU9は表示部7
に「よくできました。次に進みます。ピッキングをして
下さい。」なる案内を表示する。次いで、ステップSA
7では、ピックアップ部6が検出した弦振動レベルを格
納するレジスタpickInの値が0より大きくなる迄
待機する。上記ステップSA6の案内表示に従い、ユー
ザーが第2弦をピッキングすると、ステップSA7の判
断結果が「YES」となり、ステップSA8に進む。
【0019】ステップSA8では、レジスタpickI
nに格納される弦振動レベルがデータpickMinよ
り小さいかどうかを判断する。データpickMin
は、ROM11に格納される奏法データであって、奏法
実現に必要な最小限の弦振動レベルを規定する。つま
り、ステップSA8では、ピッキングが弱過ぎるかどう
かを判断する。ピッキングが弱過ぎと、判断結果は「Y
ES」となり、ステップSA7に処理を戻すが、必要最
小限の弦振動を励起するピッキングが行われた場合に
は、判断結果が「NO」となり、次のステップSA9に
進む。ステップSA9では、表示部7に「4フレット目
を叩いて下さい」なる案内を表示する。
【0020】そして、この案内に従ってユーザーが4フ
レット目を叩くと、それに応じて励起される弦振動がピ
ックアップ部6にて検出され、そのレベルがレジスタp
ickInに格納される。次いで、ステップSA10で
は、このレジスタpickInに格納された弦振動レベ
ルをレジスタiniPickにストアする。続いて、ス
テップSA11では、レジスタpre24に格納される
圧力検出値がデータhamMinより大であるか否か、
つまり、4フレット目を叩く力が、予め定められた閾値
(データhamMin)を超えているかどうかを判断す
る。なお、閾値となるデータhamMinは、ROM1
1に格納される奏法データである。
【0021】4フレット目を叩く力が弱く、閾値(デー
タhamMin)を超えていない場合には、ハンマリン
グ・オン後の音量が下がってしまう。そこで、この場合
には、ステップSA11の判断結果が「NO」となり、
ステップSA13に処理を進め、表示部7に「もっと強
くを叩いて下さい」なる案内を表示して上述のステップ
SA7に処理を戻す。一方、閾値(データhamMi
n)を超えるハンマリングであると、ステップSA11
の判断結果が「YES」となり、ステップSA12に進
む。ステップSA12では、レジスタiniPickに
格納される弦振動レベルに所定の定数aを乗算した値が
レジスタpickInの値より大きいか否か、つまり、
強く叩き過ぎたハンマリングであるかどうかを判断す
る。
【0022】強く叩き過ぎたハンマリングでなければ、
判断結果は「YES」となり、次のステップSA14に
処理を進め、表示部7に「よくできました。」なる案内
を表示した後、本ルーチンを完了させる。これに対し、
強く叩き過ぎると、発音ピッチが上がってしまう為、判
断結果は「NO」となり、ステップSA15に処理を進
め、表示部7に「もう一度ピッキングからやり直して下
さい。」なる案内を表示した後、前述のステップSA7
に処理を戻す。
【0023】プリング・オフ案内処理の動作 ユーザーが「プリング・オフ」を選択した場合、CPU
9は図4に示すプリング・オフ案内処理ルーチンを実行
する。以下、一例として第2弦2フレット目を薬指で押
えて第2弦4フレット目に「プリング・オフ」する場合
の案内動作について説明する。本ルーチンが実行される
と、CPU9はステップSB1に進め、レジスタpre
22の値が0より大きくなるまで待機する。ここで、レ
ジスタpre22には、第2弦2フレット目に配置され
る圧力センサ3の検出値が格納される。
【0024】ユーザーが第2弦2フレット目を押える
と、判断結果が「YES」となり、次のステップSB2
に処理を進める。ステップSB2では、レジスタpre
22の値がデータpreMaxを超えているか否かを判
断する。このデータpreMaxとは、ROM11に格
納される奏法データである。弦を必要以上強く押え過ぎ
ると、発音ピッチが上がってしまうため、データpre
Maxは奏法実現に必要な押下圧力範囲の内、最大値を
規定している。そして、データpreMaxを超え、弦
を必要以上強く押え過ぎている場合には、判断結果が
「YES」となり、ステップSB3に進み、表示部7に
「もっと力を抜いて下さい」なる案内を表示して、ステ
ップSB1に処理を戻す。
【0025】一方、必要以上強く押え過ぎていなけれ
ば、上記ステップSB2の判断結果は「NO」となり、
ステップSB4に進み、レジスタpre22の値がデー
タpreMinより小さいか否かを判断する。このデー
タpreMinとは、上記データpreMaxと同様、
ROM11に格納される奏法データである。弦を押える
力が弱いと、弦がしっかりとフレットに当接せず、うま
く発音しないため、データpreMinは、奏法実現に
必要な押下圧力範囲の内、最小値を規定している。そし
て、データpreMinより小さい力で弦を押えていれ
ば、判断結果が「YES」となり、ステップSB5に進
み、表示部7に「もっと強く押えて下さい」なる案内を
表示して、ステップSB1に処理を戻す。
【0026】こうした案内表示に従い、第2弦2フレッ
ト目を適正な圧力で押下し得るようになると、上記ステ
ップSB2,SB4の判断結果がいずれも「NO」とな
り、ステップSB6に処理を進め、CPU9は表示部7
に「よくできました。次に進みます。ピッキングをして
下さい。」なる案内を表示する。次いで、ステップSB
7では、ピックアップ部6が検出した弦振動レベルを格
納するレジスタpickInの値が0より大きくなる迄
待機する。上記ステップSB6の案内表示に従い、ユー
ザーが第2弦をピッキングすると、ステップSB7の判
断結果が「YES」となり、ステップSB8に進む。
【0027】ステップSB8では、レジスタpickI
nに格納される弦振動レベルがデータpickMinよ
り小さいかどうかを判断する。データpickMin
は、ROM11に格納される奏法データであって、奏法
実現に必要な最小限の弦振動レベルを規定する。つま
り、ステップSB8では、ピッキングが弱過ぎるかどう
かを判断する。ピッキングが弱過ぎと、判断結果は「Y
ES」となり、ステップSB7に処理を戻すが、必要最
小限の弦振動を励起するピッキングが行われた場合に
は、判断結果が「NO」となり、次のステップSB9に
進む。ステップSB9では、表示部7に「弦を離してく
ださい。」なる案内を表示する。
【0028】そして、この案内に従ってユーザーが2フ
レットを押えたまま4フレットで弦を引っ掛けて離す
と、それに応じて励起される弦振動がピックアップ部6
にて検出され、そのレベルがレジスタpickInに格
納される。次いで、ステップSB10では、このレジス
タpickInに格納された弦振動レベルをレジスタi
niPickにストアする。続いて、ステップSB11
では、レジスタpickInに格納される弦振動レベル
がデータpullMinより大であるか否か、つまり、
4フレットを離した時の弦振動レベルが、予め定められ
た閾値(データpullMin)を超えているかどうか
を判断する。なお、閾値となるデータpullMin
は、ROM11に格納される奏法データである。
【0029】弦を離す操作が遅く、弦振動レベルが閾値
(データpullMin)より小さいと、プリング・オ
フ後の音量が下がってしまう。そこで、この場合には、
ステップSB11の判断結果が「NO」となり、ステッ
プSB13に処理を進め、表示部7に「もっと素速く離
して下さい」なる案内を表示して上述のステップSB7
に処理を戻す。一方、適切な速度で弦を離すことができ
ると、ステップSB11の判断結果が「YES」とな
り、ステップSB12に進む。ステップSB12では、
レジスタiniPickに格納される弦振動レベルに所
定の定数aを乗算した値がレジスタpickInの値よ
り大きいか否か、つまり、指を離す際に弦を強く引っ掛
けたかどうかを判断する。
【0030】強く引っ掛けていなければ、判断結果は
「YES」となり、次のステップSA14に処理を進
め、表示部7に「よくできました。」なる案内を表示し
た後、本ルーチンを完了させる。これに対し、強く引っ
掛けた場合には、発音ピッチが上がってしまう為、判断
結果は「NO」となり、ステップSB15に処理を進
め、表示部7に「少し真上に上げるような感じにしまし
ょう。」なる案内を表示した後、前述のステップSB7
に処理を戻す。
【0031】チョーキング案内処理の動作 ユーザーが「チョーキング」を選択した場合、CPU9
は図5に示すチョーキング案内処理ルーチンを実行す
る。以下、一例として第2弦4フレット目から全音チョ
ーキングする場合の案内動作について説明する。本ルー
チンが実行されると、CPU9はステップSC1に進
め、レジスタpre24の値が0より大きくなるまで待
機する。レジスタpre24には、第2弦4フレット目
に配置される圧力センサ3の検出値が格納される。
【0032】ここで、ユーザーが第2弦4フレット目を
押えると、上記ステップSC1の判断結果が「YES」
となり、次のステップSC2に処理を進める。ステップ
SC2では、レジスタpre24の値がデータpreM
axを超えているか否かを判断する。データpreMa
xとは、ROM11に格納される奏法データである。弦
を必要以上強く押え過ぎると、発音ピッチが上がってし
まう。このため、データpreMaxは、奏法実現に必
要な押下圧力範囲の内、最大値を規定している。そし
て、データpreMaxを超え、弦を必要以上強く押え
過ぎている場合には、判断結果が「YES」となり、ス
テップSC3に進み、表示部7に「もっと力を抜いて下
さい」なる案内を表示して、ステップSC1に処理を戻
す。
【0033】一方、必要以上強く押え過ぎていなけれ
ば、上記ステップSA2の判断結果は「NO」となり、
ステップSC4に進み、レジスタpre24の値がデー
タpreMinより小さいか否かを判断する。このデー
タpreMinとは、上記データpreMaxと同様、
ROM11に格納される奏法データである。弦を押える
力が弱いと、弦がしっかりとフレットに当接せず、うま
く発音しない。このため、データpreMinは、奏法
実現に必要な押下圧力範囲の内、最小値を規定してい
る。そして、データpreMinより小さい力で弦を押
えている場合には、判断結果が「YES」となり、ステ
ップSC5に進み、表示部7に「もっと強く押えて下さ
い」なる案内を表示して、ステップSC1に処理を戻
す。
【0034】こうした案内表示に従い、第2弦4フレッ
ト目を適正な圧力で押下し得るようになると、上記ステ
ップSC2,SC4の判断結果がいずれも「NO」とな
り、ステップSC6に処理を進め、CPU9は表示部7
に「よくできました。次に進みます。ピッキングをして
下さい。」なる案内を表示する。次いで、ステップSC
7では、ピックアップ部6が検出した弦振動レベルを格
納するレジスタpickInの値が0より大きくなる迄
待機する。上記ステップSC6の案内表示に従い、ユー
ザーが第2弦をピッキングすると、ステップSC7の判
断結果が「YES」となり、ステップSC8に進む。
【0035】ステップSC8では、レジスタpickI
nに格納される弦振動レベルがデータpickMinよ
り小さいかどうかを判断する。データpickMin
は、ROM11に格納される奏法データであって、奏法
実現に必要な最小限の弦振動レベルを規定する。つま
り、ステップSC8では、ピッキングが弱過ぎるかどう
かを判断する。ピッキングが弱過ぎと、判断結果は「Y
ES」となり、ステップSC7に処理を戻すが、必要最
小限の弦振動を励起するピッキングが行われた場合に
は、判断結果が「NO」となり、次のステップSC9に
進む。ステップSC9では、表示部7に「弦を押し上げ
て下さい」なる案内を表示する。
【0036】そして、この案内に従ってユーザーが弦を
押し上げると、それに応じて励起される弦振動がピック
アップ部6にて検出され、この検出した弦振動に基づき
抽出した発音ピッチをレジスタpitInに格納され
る。次いで、ステップSC10,SC11では、レジス
タpitInに格納された発音ピッチが、ROM11か
ら読み出した基準ピッチ範囲、すなわち最低ピッチpi
tMinと最高ピッチpitMaxとの間に収まってい
るかどうかを判断し、基準ピッチ範囲より低い場合に
は、ステップSC12に処理を進め、表示部7を青色で
表示して基準ピッチ範囲より低い状態にある旨を案内す
る。一方、発音ピッチが基準ピッチ範囲より高い場合に
は、ステップSC13に処理を進め、表示部7を赤色で
表示して基準ピッチ範囲より高い状態にある旨を案内す
る。そして、発音ピッチが基準ピッチ範囲に収まってい
ると、ステップSC14に処理を進め、表示部7に「よ
くできました。」なる案内を表示した後、本ルーチンを
完了させる。
【0037】以上のように、本実施例によれば、フレッ
トマトリクススイッチ2および圧力センサ3の各出力に
基づき検出される演奏者の指使い、ピックアップ部6が
検出する弦振動およびその弦振動から抽出する発音ピッ
チを、後述するROM11に記憶される各種奏法データ
と比較して演奏者に的確な奏法であるかどうかを表示部
7に案内表示するので、弦楽器特有の奏法を案内し得る
ようになっている。なお、上述した実施例では、表示部
7に各種案内を表示するようにしたが、これに替えて、
例えば音声合成装置を具備させておき、これによって人
声音で操作を案内するようにしても良い。また、上述し
たプリング・オフ奏法では、他の弦に触れてしまい、意
図する音が得られない場合が起こり得る。そこで、他の
弦に触れた場合には、「他の弦に触れています。触れな
いようにするか、ミュートしてください。」なる案内を
表示部7に表示するようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、各奏法別に設けられ、
各弦の各フレットでの押圧力、適正なピッキングを表す
弦振動レベルおよび適正な発音ピッチを表す奏法データ
の内から指定された奏法に対応した奏法データを選択
し、選択された奏法データと、検出される指使い、弦振
動および発音ピッチを比較して演奏者に的確な奏法であ
るかどうか案内するので、弦楽器特有の奏法を案内する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の外観を示す外観図であ
る。
【図2】同実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】ハンマリング・オン案内処理ルーチンの動作を
示すフローチャートである。
【図4】プリング・オフ案内処理ルーチンの動作を示す
フローチャートである。
【図5】チョーキング案内処理ルーチンの動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 電子弦楽器 2 フレットマトリクススイッチ 3 圧力センサ 4 弦 5 ブリッジ 6 ピックアップ部 7 表示部 8 パネルスイッチ 9 CPU 10 RAM 11 ROM 12 音源 13 サウンドシステム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各奏法別に設けられ、各弦の各フレット
    での押圧力、適正なピッキングを表す弦振動レベルおよ
    び適正な発音ピッチを表す奏法データを記憶する記憶手
    段と、 各弦の各フレットでの指使いを検出する指使い検出手段
    と、 各弦毎の弦振動を検出する弦振動検出手段と、 この弦振動検出手段が検出した弦振動から発音ピッチを
    検出するピッチ検出手段と、 指定された奏法に対応した奏法データを前記記憶手段か
    ら読み出し、読み出した奏法データと、前記各検出手段
    が各々検出する指使い、弦振動および発音ピッチを比較
    して演奏者に的確な奏法であるかどうか案内する案内手
    段とを具備することを特徴とする演奏案内装置。
  2. 【請求項2】 各弦の各フレットでの指使い、各弦毎の
    弦振動および発音ピッチを検出する検出過程と、 各奏法別に設けられ、各弦の各フレットでの押圧力、適
    正なピッキングを表す弦振動レベルおよび適正な発音ピ
    ッチを表す奏法データの内から指定された奏法に対応し
    た奏法データを選択する選択過程と、 この選択過程にて選択された奏法データと、前記検出過
    程にて検出される指使い、弦振動および発音ピッチを比
    較して演奏者に的確な奏法であるかどうか案内する案内
    過程とを具備することを特徴とする演奏案内方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7521619B2 (en) 2006-04-19 2009-04-21 Allegro Multimedia, Inc. System and method of instructing musical notation for a stringed instrument

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US7521619B2 (en) 2006-04-19 2009-04-21 Allegro Multimedia, Inc. System and method of instructing musical notation for a stringed instrument

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