JP2003015347A - 画像形成法およびトナー - Google Patents
画像形成法およびトナーInfo
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Abstract
く、クリーニング部からの回収トナーを現像部に戻すリ
サイクルするシステムを有する画像形成においても、画
像濃度低下やシャープ性不良、黒ポチ等のない、安定し
た画像が得られるトナー条件を備えた画像形成方法及び
そのための2成分現像剤用トナーを提供すること。 【解決手段】 ワックスを分散したトナーとキャリアか
ら成る2成分現像剤を用い、オイルレス定着を行ない、
クリーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイク
ルするシステムで、回収トナーの搬送手段として空気流
を利用する画像形成方法であって、体積平均粒径が5〜
10μmで、5μm以下のトナーは60〜80個数%の
トナーを用いることを特徴とする画像形成方法
Description
プリンタ、ファクシミリ、装置あるいはこれら複合機等
の電子写真方式の画像形成方法、画像形成装置、及びこ
れら画像形成方法及び装置に用いられる2成分現像剤用
のトナーに関し、特に電子写真方式において、トナーリ
サイクル機構を備えた画像形成に用いる2成分現像剤用
のトナー、及びこのトナーを用いた画像形成方法、画像
形成装置に関する。
画像形成法は広く知られ、プリンタや複写機等に利用さ
れている。
開示されているように、トナーにより感光体上に形成さ
れた潜像を現像画像装置として転写後に感光体ドラムに
残留したトナーを除去するためのクリーナーと、クリー
ナーで除去されたトナーを現像装置に戻すリサイクル装
置とを有するものが多くなってきている。
示されているように、リサイクルトナー搬送の一手段と
してクリーニング部で回収されたトナーを、スクリュー
ポンプおよびエアー供給手段を有するトナー移送手段の
作動により気体流と混合してパイプやチューブでレイア
ウト自由に排トナーをニューマティック状態が多分に保
持された状態で搬送し現像装置に戻す技術が提案されて
いる。
に開示されているように、低温定着のリサイクルシステ
ムにおいてもトナー劣化が少なく長時間良好な画質を形
成することのできるトナーとして、流動性向上剤とし
て、帯電量を増加させる添加剤と減少させる添加剤の2
種類を含有し、更に離型剤としてカルナウバワックス等
を含有したトナーが提案されている。
されたものが多く、コピーやプリント1枚のみの出力が
多くなり、コピー、プリント枚数に対し現像での現像剤
の攪拌時間が多くなってきている。
剤の劣化に大きく影響している。現像剤が現像ローラに
汲み上げられ、ドクター部でキャリアとトナーは擦られ
る。その結果、現像剤の温度上昇となり、局部的にトナ
ーの成分がキャリアに付着する。オイルレストナーに
は、定着離型性を確保するためにワックスが分散してい
る。現像剤に熱ストレスを加えた場合、ワックスがトナ
ー表面に出てワックス過多となり、キャリア表面にもワ
ックスを付着させてしまう。その結果、トナー極性が負
の場合、同じ極性のワックスがキャリアに付着すること
により現像剤の帯電量が低下してしまう。
付着トナーの濃さを光検知してトナー濃度を制御して画
像濃度をコントロールする方式が使われている。その結
果、トナー帯電量が低下すると現像γ特性が立って、飽
和画像濃度が低くなる。
部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ネジ形ゴム製ステ
ータ、該ステータ内に回転自在に嵌挿された雄ネジ形金
属ロータより構成された一軸偏心スクリューポンプ(通
称 モーノポンプ)が使われている。現像、クリーニン
グで劣化したトナーは更に、スクリューポンプ構成され
たトナー搬送手段でトナーにストレスが掛かり、トナー
同士の凝集体ができて現像装置に戻される。そして、補
給された新しいトナーとリサイクルで戻ったトナーを混
合され、そして現像される。その結果、画像濃度低下や
シャープ性不良といった問題とトナー凝集体が原因とな
る黒ポチが発生し、現像剤寿命が極端に短くなってしま
う。
は、上記した従来の技術を鑑み、トナーへの熱ストレ
ス、機械ストレスに強く、クリーニング部からの回収ト
ナーを現像部に戻すリサイクルするシステムを有する画
像形成においても、画像濃度低下やシャープ性不良、黒
ポチ等のない、安定した画像が得られるトナー条件を備
えた画像形成方法及びそのための2成分現像剤用トナー
を提供することにある。
(1)「ワックスを分散したトナーとキャリアから成る
2成分現像剤を用い、オイルレス定着を行ない、クリー
ニング行程からの回収トナーを現像部に戻すリサイクル
するシステムで、回収トナーの搬送手段として空気流を
利用する画像形成方法であって、体積平均粒径が5〜1
0μmで、5μm以下のトナーは60〜80個数%のト
ナーを用いることを特徴とする画像形成方法」、(2)
「前記トナーは、ワックスが分散されたものであり、該
ワックスとして、カルナウバワックス、またはライスワ
ックス、またはエステルワックスを用いることを特徴と
する前記第(1)項に記載の画像形成方法」、(3)
「トナーに分散するワックスの原材料粒径が100〜5
00μmであることを特徴とする前記第(1)項又は第
(2)項に記載の画像形成方法」により達成される。
スを分散したトナーとキャリアから成るオイルレス2成
分現像剤が用いられ、現像手段とクリーニング手段と定
着手段とを含み、かつ、該クリーニング手段からの回収
トナーを現像手段に戻す回収トナーの搬送手段を含み、
該回収トナーの搬送手段は空気流を利用する画像形成装
置であって、体積平均粒径が5〜10μmで、5μm以
下のトナーは60〜80個数%のトナーを用いることを
特徴とする画像形成装置」、(5)「前記トナーは、ワ
ックスが分散されたものであり、該ワックスとして、カ
ルナウバワックス、またはライスワックス、またはエス
テルワックスを用いることを特徴とする請前記第(4)
項に記載の画像形成装置」、(6)「トナーに分散する
ワックスの原材料粒径が100〜500μmであること
を特徴とする前記第(4)項又は第(5)項に記載の画
像形成装置」により達成される。
スを分散したトナーとキャリアから成る2成分現像剤を
用い、オイルレス定着を行い、クリーニング行程からの
回収トナーを現像部に戻すリサイクルするシステムで、
回収トナーの搬送手段として空気流を利用する画像形成
に用いられる2成分現像剤のためのトナーであって、体
積平均粒径が5〜10μmで、5μm以下のトナーは6
0〜80個数%であることを特徴とするトナー」、
(8)「前記トナーは、ワックスが分散されたものであ
り、該ワックスとして、カルナウバワックス、またはラ
イスワックス、またはエステルワックスを用いることを
特徴とする前記第(7)項に記載のトナー」、(9)
「トナーに分散するワックスの原材料粒径が100〜5
00μmであることを特徴とする前記第(7)項又は第
(8)項に記載のトナー」により達成される。
まず、本発明で実施の機械構成について説明する。図1
のデジタル複写機は、周知の電子写真方式を用い、内部
にドラム状感光体(1)を備えている。感光体(1)の
周囲には矢印(A)で示す回転方向に沿って、電子写真
複写行程を実施する帯電器(2)、露光手段(3)、現
像部の現像手段である現像装置(4)、転写手段
(5)、クリーニング手段(6)が配置されている。露
光手段(3)は、複写機上面の原稿載置台(7)に置か
れた原稿を読み取り手段(8)によって読み取られた画
像信号を基に、感光体(1)上に静電潜像を形成する。
感光体(1)上に形成された静電潜像は、現像手段
(4)によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装
置(9)から給送されてくる転写紙に転写手段(5)に
よって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定
着手段(10)に搬送、定着された後に、機外へ排出さ
れる。
に用いられているトナーの動きについて説明する。現像
装置(4)は、二成分現像装置で現像タンク(50)内
にキャリアとトナーからなる現像剤を内包している。現
像装置(4)がトナー像を形成すると、現像剤のトナー
が消費され、その割合(トナー濃度)が減少する。そこ
で、画像濃度の低下を抑えるために、現像剤中のトナー
濃度Vtがトナー濃度の目標値Vrefに対して所定値
以下になると、トナーホッパー(51)からトナーを補
給して、現像剤中のトナー濃度を維持することが行なわ
れる。現像剤中のトナー濃度は、現像装置下ケースにと
りついている透磁率センサ(52)によって測定され
る。トナー濃度の目標値Vrefは、感光体上に作成し
た測定用トナー像(Pパターン)をフォトセンサーで測
定した値Vspにより設定される。トナーホッパ(5
1)から補給ローラ(53)を介して補給されたトナー
は、現像装置(4)内の攪拌部材(54)によって、キ
ャリアと攪拌・摩擦帯電される。キャリアとトナーから
なる現像剤は、パドルホイール(55)によって、現像
ローラ(56)へ跳ね上げられ、現像ローラ(56)内
の磁石によって、現像ローラ(56)上に吸着する。現
像ローラ外周のスリーブにより現像剤は搬送され、余剰
分は現像ドクタ(57)により掻き落とされる。感光体
側に搬送された現像剤中のトナーが静電潜像に対応し
て、現像バイアスにより付着する。
たトナーは、転写手段(5)によって転写紙に静電転写
されるが、約10%のトナーは未転写となって感光体上
に残る。未転写トナーはクリーニング手段(6)のクリ
ーニングブレード(6a)やブラシローラ(6b)によ
って感光体から掻き落とされるようになっていて、この
掻き落とされた回収トナーを、リサイクルトナーとして
再使用するためトナーリサイクル装置に送られる。図3
にトナーリサイクル装置を示した。トナーリサイクル装
置には、気体流移送手段として、モーノポンプとも呼ば
れる粉体スクリューポンプ(20)が設置されている。
クリーニングより送られた回収トナーは、トナー挿入口
(21)より粉体スクリューポンプ(20)に入り、気
体供給手段(30)により供給される気体(空気)と混
合し流動化され、粉体スクリューポンプにて発生する吐
出圧により移送されて現像手段(4)に戻り、再度現像
に使用される。更に、粉体スクリューポンプについて図
4で説明する。この粉体スクリューポンプ(20)は、
ホルダに固定されたステータ(22)と、ステータ(2
2)と接触して回転することにより軸方向に回収トナー
を移動させるロータ(23)とを有し、ステータ(2
2)がロータ(23)を包み込むように通路を形成して
配置されている。ロータ(23)は、横搬送スクリュー
(24)の軸と係合している。この横搬送スクリュー
(24)の他端は、シール部材、軸受、クラッチと係合
し、画像形成装置本体からの駆動をタイミングベルト、
タイミングプーリ、クラッチを介して、ロータ(2
3)、横搬送スクリュー(24)が回転駆動される。こ
の粉体スクリューポンプ(20)は、マイクロ・プロセ
ッシング・ユニット(MPU)により駆動開始して回収
トナーの移送動作を開始した後、所定時間回転駆動して
停止し、回収トナーの移送動作を停止するように間欠回
転駆動して、回収トナー移送動作が間欠的に行われるよ
うに制御されている。
a)上にも未転写部や非画像部の感光体(1)と接触し
てトナーが付着するため、クリーニング手段(11)が
設けられている。転写ベルト(5a)上の残留トナー
は、ベルトに摺接するクリーニングブレード(図示せ
ず)により掻き落とすようになっている。この掻き落と
されたトナーには、紙粉等の異物が含まれる可能性が高
いため、本発明では、リサイクルせずに排出口(5b)
から自重落下して、トナーガイドスクリューパイプ(点
線)を介して回収トナー容器としての廃トナータンク
(14)に送られる。
構成について説明する。トナーに混練するワックス成分
としてカルナウバワックス及び/またはライスワックス
及び/または合成エステルワックスを用いることが重要
である。カルナウバワックスはカルナウバヤシの葉から
得られる天然のワックスであるが、特に遊離脂肪酸脱離
した低酸価タイプのものが結着樹脂中に均一分散が可能
であるので好ましい。ライスワックスは米糠から抽出さ
れる米糠油を精製する際に、脱ろうまたはウィンタリン
グ工程で製出される粗ろうを精製して得られる天然ワッ
クスである。合成エステルワックスは、単官能直鎖脂肪
酸と単官能直鎖アルコールからエステル反応で合成され
る。これらのワックス成分は単独または併用して使用さ
れる。ワックス成分の添加量は0.5〜10重量部が好
ましい。
び/またはライスワックス及び/または合成エステルワ
ックスの平均粒径が100〜500μmであることが重
要である。ワックス成分はトナー中に均一に、しかも所
望の粒径で分散していることが極めて望ましい。好まし
い分散径としては0.1〜5μm程度である。しかしな
がら、原材料のワックス粒子は、粒径分布も非常に広い
ものが多い。このようなワックスを用いたトナーは、ワ
ックス分散径が不均一となり、0.01〜50μm程度
の粒径分布となってしまう。ワックスを100〜500
μmにすることで、所望する分散径とすることが可能と
なる。ワックスの平均粒径が500μm以上の場合、ト
ナー中の分散径が大きくなり、フィルミング性、スペン
ト性及び耐熱保存性が悪化する。また、ワックスの平均
粒径が100μm以下の場合、トナー中の分散径が小さ
くなり、低温定着性、オフセット性が悪化する。
による測定法、レーザーによる測定法などで調べる。レ
ーザー法による測定の一例として、堀場製作所LA−9
20を用い、循環速度を5〜7にして、分散媒としてメ
タノールを用いて調べた。ワックスのトナー中の分散径
は、トナーの透過型走査電子顕微鏡により撮影されたワ
ックス粒子の写真画像を画像解析装置ルーゼックスIII
U(株式会社ニレコ)を用い画像解析により求めた。
は従来公知の樹脂が全て使用可能である。例えば、スチ
レン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロス
チレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチ
レン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重
合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレ
イン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のス
チレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単
重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリ
ビニルブチラート樹脂などが挙げられる。また、単独使
用も可能であるが、二種類以上併用しても良い。また、
これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、
塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用
できる。
しく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径
は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ
〜500mμであることが好ましい。また、BET法に
よる比表面積は、20〜500m2/gであることが好
ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.0
1〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜
2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体
例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チ
タン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カル
シウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化ス
ズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸
化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモ
ン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウ
ム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化
ケイ素などを挙げることができる。
フリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られる
ポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エス
テル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロ
ンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙
げられる。
からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料
の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、
ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリ
ンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾ
オイルブラックなど特に限定されない。着色剤の使用量
は1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。ま
た、本発明のトナーを磁性一成分トナーとして用いる場
合は、酸化鉄、マグネタイト、フェライトなどの磁性微
粉末を添加することができる。
方法でよく、結着樹脂、ワックス成分、着色剤、その他
場合によっては荷電制御剤等をミキサー等を用いて混合
し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用い混練
した後、冷却固化し、これをジェットミル等の粉砕で粉
砕し、その後分級し得られる。トナーの粒径としては、
5〜10μmが望ましい。トナー粒径が大きいと、得ら
れる画像の解像力が悪くなる。また、小さすぎるとトナ
ー流動性の低下を招く。なお、測定はCoulter
MULTISIZER IIeを使用した。なおアパーチ
ャー径は100μmである。
スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの混合機を
用いる。また、例えば本発明のトナーを二成分系乾式ト
ナーとして使用する場合に混合して使用するキャリアと
しては、ガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコ
ン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜500μm程
度の粉末、または、該粉末を芯材としてスチレン−アク
リル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
フッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから
適宜選択して使用可能である。
ついて詳細に説明する。 ポリエステル樹脂 60重量% スチレン−ブチルアクリレート 35重量% ポリプロピレン 5重量% カーボンブラック 4重量% 金属アゾ染料 1重量% 以上の組成の混合物をヘンシェルミキサーで十分に混合
した後、ロールミルで130℃〜140℃の温度で30
分程度加熱溶融し、常温まで冷却後、得られた混合物を
粉砕、分級し、母体トナーを得た。以上の母体トナー1
kgに対して、添加剤としてシリカ粉末を1.5重量%
の割合で加え、ヘンシェルミキサーにて1000rpm
で3分間混合しトナーを得た。
ットレベルを操作することで、トナーの平均粒径および
トナー中に含まれる微紛含有量を制御することができ
る。トナー粒径としては、5〜10μmが望ましい。ト
ナー粒径が小さすぎるとトナーの流動性の低下を招き、
黒ポチやクリーニング不良等の原因となる。また、トナ
ー組成の均一化が難しく、帯電量がばらつき、トナーが
機内に飛散する場合がある。トナー粒径が大きすぎると
得られる画像の解像力や階調性、ハーフトーンの粒状性
が著しく低下する。解像力や階調性、粒状性の面から見
るとトナー粒径10μm以上のものは好ましくない。
トナー中に平均粒径5μm以下の微紛トナーをそれぞれ
40個数%、50個数%、60個数%、70個数%、8
0個数%、90個数%含んだトナーを作成した。トナー
粒径測定にはCoulter Multisizer IIeを使用した。な
お、アパーチャー径は100μmである。これらのサン
プルを用いてデジタル複写機(リコー製MF7070)
でランニング試験を行ない、トナーがリサイクルによる
熱ストレス、機械ストレスを受けることでどのような変
化が起きるかを確認した。
複写機の改造機である。感光体(1)の周囲には、矢印
(A)で示す回転方向に沿って、電子写真複写工程を実
施する帯電器(2)、露光手段(3)、現像手段
(4)、転写手段(5)、クリーニング手段(6)が配
置されている。上記の微紛量を振ったトナーサンプルを
キャリアと混合して直接現像機内に入れて使用した。ど
のトナーサンプルについてもキャリアは共通とし、平均
粒径65μmのものを使用した。キャリアとトナーの重
量混合比は一定とした。このようにして得られた剤サン
プルを立ち上げるために500枚程度のランニングを行
ない、Vsp、Vsg、Vref、Vtの値がそれぞれ
適切な値になっていることを確認した。ランニングに用
いた画像は6%文字チャート、画像評価用画像はリコー
標準プリンタチャートである。剤が立ち上がった後に、
各サンプルについてそれぞれ3万枚(30K)のランニ
ング試験を行なった後、トナー評価用画像を出力して、
画像品質および異常画像等を評価した。ランニングは1
to2連続モード(インターバル12秒)にて行ない、
ランニング試験中はトナー温度を監視した(1to2連
続モードとは、1枚の原稿から両面コピーを1枚取り、
機械停止後インターバルを間に挟んで、画像出力を繰り
返すテストの方法である)。表1に、体積平均粒径5μ
m以下トナー(微紛トナー)含有量の画像への影響につ
いて示す。
の悪さが顕著であった。逆に微紛量が80%以上では帯
電が低下しており、現像剤劣化が現われている。また、
画像濃度低下、凝集度が悪いことによる異常画像も現わ
れている。以上の結果より、体積平均粒径5μm以下の
トナー含有量は60個数%以上80個数%未満で問題の
ない画像が得られることがわかる。
写機のリサイクル機能を停止し、新しい現像剤に入れ替
えて、上で述べた例と同じく1to2モードで6%文字
チャートを使用し3万枚のランニング試験を行ない、画
像を評価した。表2に微紛トナー含有量の画像への影響
(リサイクルなし)を示す。
べ、特に微紛トナー含有率80個数%のトナーと90個
数%のトナーの画像が改善されている。表1に示したト
ナー凝集による黒ポチ、帯電不良による飽和画像濃度の
低下等の異常画像は、トナーがクリーニング部とリサイ
クル部を通過するときにストレスを受け劣化しているこ
とが原因であることが分かる。実施例1に示した粉体ス
クリューポンプは基本的にトナーを混合気として移送す
るが、ローターとステータの接触部分が摺れあいながら
トナーを移送しているため、その狭部にトナーが入り、
トナーに摩擦熱、剪断力、圧力によるストレスを与え、
凝集体を作る。リサイクルによるトナーへのストレスに
強く、かつ粒状性、解像度に優れた画像を形成するため
のに、表1に示されるように、トナー条件として微紛ト
ナーを60個数%〜80個数%含むことが重要である。
て、ポリプロピレンの原材料粒径を変えたものと、ポリ
プロピレンをカルナウバワックス、ライスワックスに置
き換え、原材料粒径を変えたものをトナーサンプルとし
て作成した。トナーの体積平均粒径は9.5μm、5μ
m以下の微紛含有量は70個数%とした。作成したサン
プルを表3に示す。
使い、1to2モードで3万枚のランニングテストを行
なった後、画像サンプルを調べた。また、ワックスの原
材料粒径を小さくすると、トナー中のワックスの分散径
が小さくなり、低温での定着性、オフセット性が弱くな
る。低温での定着性を評価するために、低温低湿環境室
(室温10℃、湿度15%)にて、コピー電源を入れて
から1時間放置後に連続で10枚の画像サンプルを取
り、それぞれ定着性を測り、最も定着性の悪い画像サン
プルの定着性を比べた。その結果を表4に示す。
に強く、低温定着性に優れるトナー条件として、ワック
スにカルナウバワックス、ライスワックスなどの低融点
ワックスを用い、かつトナーの原材料粒径が100μm
〜500μmであることが重要であることが分かる。な
お、解像度はトナー帯電量の低いサンプルがわずかに悪
く、粒状度はほぼすべて変わりがなかった。
なように、本発明の請求項1、2により、クリーニング
からの回収トナーを現像部に戻すリサイクルするシステ
ムを有する電子写真画像形成装置に用いるトナーにおい
て、平均粒径5μm以下の場合、トナー流動性が悪化
し、熱履歴(リサイクルによるストレス)を長期に亘り
受けると、ますますトナーの流動性が悪化する。トナー
組成の均一化が難しく、黒ポチ、トナー飛散を招く。平
均粒径10μm以上の場合、熱履歴に対しては強いが画
像品質の改善効果が少ない。5μm以下が60個数%以
下の場合、熱履歴に対しては強いが、画像品質の改善効
果が少ない。5μm以下が80個数%以上の場合、トナ
ー流動性が著しく悪化し、熱履歴を長期に亘り受ける
と、ますますトナーの流動性が悪化する。トナー組成の
均一化が難しく、黒ポチ、トナー飛散を招く。よって、
平均粒径は5μm〜10μm、かつ、5μm以下が60
個数%〜80個数%であるトナー構成とすることで、リ
サイクルシステムを有する電子写真画像形成装置におい
て、安定して画像品質のよい画像形成方法、およびトナ
ーを提供できる。本発明の請求項3により、リサイク
ル、現像でのストレスによるワックス成分の染み出しを
押さえるためには、トナー中のワックスの分散径を小さ
くすることが有効であるが、ワックスの分散径を小さく
すると低温での定着性が悪くなる。カルナウバワック
ス、ライスワックス、合成エステルワックスといった融
点の低いワックスを用いることで、小さい分散径であっ
ても低温で良好な定着性を維持できる。本発明の請求項
4により、ワックスの原材料の平均粒径が500μm以
上の場合、トナー中の分散径が大きくなり、フィルミン
グ性、スペント性及び耐熱保存性が悪化する。また、ワ
ックスの原材料の平均粒径が100μm以下の場合、ト
ナー中の分散径が小さくなり、低温定着性、オフセット
性が悪化する。よって、ワックスの原材料の平均粒径を
100μm〜500μmとすることで、リサイクルでの
ストレスに強く、定着性に優れたトナーとなる。
ル画像形成装置の概略図である。
略図である。
る。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ワックスを分散したトナーとキャリアか
ら成る2成分現像剤を用い、オイルレス定着を行ない、
クリーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイク
ルするシステムで、回収トナーの搬送手段として空気流
を利用する画像形成方法であって、体積平均粒径が5〜
10μmで、5μm以下のトナーは60〜80個数%の
トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項2】 ワックスを分散したトナーとキャリアか
ら成る2成分現像剤を用い、オイルレス定着を有し、ク
リーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイクル
する手段で、回収トナーの搬送手段として空気流を利用
する画像形成に用いられ、体積平均粒径が5〜10μm
で、5μm以下のトナーは60〜80個数%であること
を特徴とするトナー。 - 【請求項3】 前記トナーは、ワックスが分散されたも
のであり、該ワックスとして、カルナウバワックス、ま
たはライスワックス、またはエステルワックスを用いる
ことを特徴とする請求項2に記載のトナー。 - 【請求項4】 トナーに分散するワックスの原材料粒径
が100〜500μmであることを特徴とする請求項2
又は3に記載のトナー。
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